JP2629468B2 - 流体式制振装置 - Google Patents

流体式制振装置

Info

Publication number
JP2629468B2
JP2629468B2 JP4736491A JP4736491A JP2629468B2 JP 2629468 B2 JP2629468 B2 JP 2629468B2 JP 4736491 A JP4736491 A JP 4736491A JP 4736491 A JP4736491 A JP 4736491A JP 2629468 B2 JP2629468 B2 JP 2629468B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lower tank
damper
blades
shaft
damping device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4736491A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04265378A (ja
Inventor
彰 寺村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP4736491A priority Critical patent/JP2629468B2/ja
Publication of JPH04265378A publication Critical patent/JPH04265378A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2629468B2 publication Critical patent/JP2629468B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、地震、強風などによ
って生じるビルや船舶などの振動を抑制するための制振
装置に関し、特に、タンク内に収納した液体の動揺を利
用して振動を抑制する流体式制振装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の流体式制振装置として図1に示
すような構成が提案されている。これは、水などの液体
1で満たされたほぼ直方体形状の下部タンク2と、この
下部タンク2の四隅部分の上面に立設されてタンク2と
連通し、途中まで前記液体1が入り込んでいる4本の管
状体3a、3b、3c、3dから構成されるもので、二
方向液柱管ダンパと称されている。二次元的な振動がこ
の装置に加わると、内部の液体1が動揺し、管状体3a
〜3dの液位が上下する。この動きでもってビルや船舶
などの構造物の振動エネルギーを吸収する。
【0003】前記の二方向液柱管ダンパ方式の制振装置
は、例えば特公昭52−16320号(E63B 39
/03)公報のU字形タンクを用いた一方向タイプの制
振装置に比べ、比較的コンパクトな装置でもって二方向
の振動に対して効果的であるという優れた特徴を有して
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の二方向
液柱管ダンパ方式の制振装置は下部タンク2と管状体3
a〜3dからなる容器に液体1を入れただけの構成なの
で、容器の大きさと液体の量とを適宜に設定すること
で、制振しようとする構造物の固有周期に合わせた特性
を実現しなければならない。そのため適用しようとする
構造物に合わせて特性を簡単に微調整することができな
かった。また容器内で液体が動揺することによってのみ
振動エネルギーを吸収しているが、これはあまり効率的
ではなく、相当大型の装置にしないと十分な制振効果は
得られない。
【0005】この発明は前述した従来の問題点に鑑みな
されたもので、その目的は、二方向液柱管ダンパ方式の
制振装置を改良し、限られた大きさでできるだけ大きな
制振効果を得られるようにするとともに、適用しようと
する構造物の固有振動数に合わせてその特性を簡単に調
整することができるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の流体式制振装
置は、流体で満たされたほぼ直方体形状の下部タンク
と、この下部タンクの四隅部分の上面に立設されて該タ
ンクと連通し、途中まで前記液体が入り込んでいる4本
の管状体と、前記下部タンク内においてほぼ垂直に配置
されて板厚方向に移動可能な2枚の仕切板を主体とし、
その2枚の仕切板が互いの移動を所定範囲内で妨げない
ように十字型に組み合された整流機構と、前記仕切板の
移動に対して制動力を付与する制動手段を備えたもので
ある。
【0007】
【作用】前記の構成の流体式制振装置では、4本の管状
体の上部空間が前記ダクトで連通されているので、内部
の液体が動揺して管状体内の液が上下動すると、ダクト
内の空気が流動する。前記タンク内の液体が流動する
と、その流れの方向によって前記整流機構の仕切板が移
動するが、仕切板の変位に対しては前記制動手段によっ
て制動力が加えられるので、このダンパによっても振動
エネルギーを吸収する効果が得られる。しかも制動手段
による制動力は簡単に変えることができ、これによって
制振装置の特性を容易に可変調整することができる。
【0008】
【実施例】図1〜図8に本発明の一実施例による流体式
制御装置構成を示している。この装置の本体容器は、ほ
ぼ直方体形状の下部タンク4と、下部タンク4の四隅部
分の上方に立設されてタンク4と連通した4本の管状体
5と、4本の管状体5の上端部分を下部タンク4の辺に
沿う方向に水平に結んで各管状体5を連通させる正方形
の4辺に相当するダクト6とからなる。下部タンク4は
完全に水が満たされており、その水は管状体5のほぼ中
央の高さまで入り込んでいる。管状体5の上端側からダ
クト6には水が入っておらず、この部分は空気の入った
閉じた空間になっている。
【0009】地震になどによって装置本体の容器が動揺
すると、内部の水が流動し、各管状体5の水位が変動す
る。したがって各管状体5の上方空間の空気は各ダクト
6を通じて流動する。この実施例の装置においては、ダ
クト6内の空気の流動を抑制する手段と、下部タンク4
内の水の流動を抑制する手段とを備えており、これら全
体として振動エネルギーを吸収する。
【0010】まずダクト6内の空気の流動を抑制する手
段について説明する。4個の管状体5を水平方向に結ぶ
4個のダクト6のそれぞれに、図5に示すようにダンパ
軸7が水平に取り付けられている。ダンパ軸7はダクト
6内を通って、その両端がダクト6の壁面を貫通してお
り、ダクト6内の気密性を保った状態でダンパ軸7が軸
方向に摺動自在になっている。このダンパ軸7の中間部
分に仕切板8が固着されており、ダクト6内の空間が仕
切板8によって分割されている。したがってダクト6内
の空気が前記のように流動すると、その空気の圧力を受
けて仕切板8がダンパ軸7とともに軸方向に移動する。
【0011】前記の仕切板8の移動に対して制動力を付
与するために、図2、図5に示すように、ダンパ軸7の
突出端に板バネからなるダンパバネ9を取付けている。
ダンパバネ9の一端側はダンパ軸7に止着され、ダンパ
バネ9の他端側はバネホルダ10を介して下部タンク4
の側面に固定されている。ダクト6内を流れる空気の圧
力を受けて仕切板8がダンパ軸7を伴って摺動変位する
と、ダンパバネ9がその変位に伴って撓み、バネ力でも
って仕切板8の動きを制動する。ダンパバネ9の強さや
長さ、それに取付け位置などを調整することで、仕切板
8に付与する制動力を簡単に調整・変更することができ
る。
【0012】次に下部タンク4内の水の流動を抑制する
手段について説明する。この実施例においては、下部タ
ンク4内に図8に示す整流機構11の十字型仕切板を内
蔵している。
【0013】整流機構11は、十字型に一体的に組み合
わされている4枚の羽根12a、12b、12c、12
dを有している。各羽根12a〜12dの先端側にはそ
れぞれ二重羽根13a、13b、13c、13dがナイ
フケースのような形で被さっている。このうち同一平面
をなす羽根12aと12b、それにこれらに係合する二
重羽根13aと13bとがX方向仕切板である。また残
る羽根12cと12dおよび二重羽根13cと13dは
Y方向仕切板である。
【0014】X方向仕切板12a、12b、13a、1
3bの上方にはこれと平行のX方向シャフト15aが配
設されており、二重羽根13a、13bはアーム14を
介してシャフト15aに固着されている。同様にY方向
仕切板12c、12d、13c、13dの上方にはこれ
と平行のY方向シャフト15bが配設されており、二重
羽根13c、13dはアーム14を介してシャフト15
bに固着されている。
【0015】羽根12a〜12dと二重羽根13a〜1
3dの係合は非常に緩く、羽根の面方向および厚み方向
のいずれにも充分に大きな余裕がある。そのためX方向
シャフト15aを軸回りにある範囲内で回動させると、
これに一体になっている二重羽根13aと13bがシャ
フト15aを中心に回動する。二重羽根13aと13b
の回動がある程度大きくなると、二重羽根13a、13
bが羽根12a、12bに当接してこれを回動させる。
しかし羽根12c、12dと二重羽根13c、13dの
係合関係はX方向シャフト15aを中心とした前記の動
きの妨げにはならない。まったく同様にして、Y方向シ
ャフト15bを軸回りに所定範囲内で回動させると、二
重羽根13cと13dがシャフト15bと一体に回動
し、羽根12a〜12dもある程度これに伴って動く
が、羽根12a、12bと二重羽根13a、13bの係
合関係は前記の動きを妨げない。つまり、X方向シャフ
ト15aを中心としたX方向仕切板12a、12b、1
3a、13bの動きと、Y方向シャフト15bを中心と
したY方向仕切板12c、12d、13c、13dの動
きとが互いに干渉しないようになっている。
【0016】前記の整流機構11における羽根12a〜
12dと二重羽根13a〜13dが下部タンク4に内蔵
され、X方向シャフト15aおよびY方向シャフト15
bはダクト6の上面部分の軸受16に支持されている。
なお、羽根とシャフトを結ぶアーム14はスリット状側
溝17部分を通っている。そして、下部タンク4内の水
が振動によって流動すると、水の圧力を受けて12a〜
12dおよび二重羽根13a〜13dがシャフト15
a、15bを中心として直交二方向に振子のように揺動
する。
【0017】前述した整流機構11の動きを制動するた
めに、スリット状側溝17の内側に粘性ダンパ18を設
け、そのダンパアーム19をシャフト15a、15bに
連結している。つまり羽根12a〜12dおよび二重羽
根13a〜13dが水の流動圧を受けて揺動し、シャフ
ト15a、15bが回転すると、シャフトに取付けられ
ているダンパアーム19が粘性ダンパ18内で動き、羽
根の動きに対して制動力を加える。この制動力はダンパ
アーム19の大きさや粘性ダンパ18の粘度などを変更
することで簡単に調整することができる。
【0018】また本装置をアクティブ方式で動作させる
ために、整流機構11のシャフト15a、15bを積極
的に回動駆動する機構を設けている。つまりダクト6の
上面部分おいて、シャフト15a、15bの軸端にそれ
ぞれモータを動力源とする駆動装置20を設けており、
この駆動装置20によって適宜な周期でシャフト15
a、15bを往復回動させ、下部タンク4内の羽根12
a〜12dおよび二重羽根13a〜13dを揺動させる
ことができる。これにより実際に生じた振動を打ち消す
ように整流機構11を積極的に駆動させ、アクティブ制
振を行なうことができる。
【0019】
【発明の効果】この発明の流体式制振装置では、いわゆ
る二方向液柱管ダンパ方式の装置において、2枚の仕切
板が互いの移動を所定範囲内で妨げないように十字型に
組み合された整流機構を下部タンク内に設けて、前記仕
切板の移動に対して制動力を付与する制動手段を設けた
ので、下部タンク内の液体の動きだけでなく、それに伴
う仕切板の動きを利用して制振効果を発揮するので、よ
り小型でより大きな制振効果が得られる。また仕切板に
付与する制動力を変えることで非常に簡単に制振装置の
特性を調整することができ、制振しようとするビルや船
舶などの具体的な対象物の固有振動数に簡単かつ確実に
特性を合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の二方向液柱管ダンパ方式の制振装置の概
略斜視図。
【図2】本発明の一実施例による流体式制振装置の斜視
図。
【図3】同上実施例装置の平面図。
【図4】図3におけるc−c断面図。
【図5】図3におけるa−a断面図。
【図6】図3におけるb−b断面図。
【図7】図4におけるd−d断面図。
【図8】同上実施例装置における整流機構の詳細な斜視
図。
【符号の説明】
4 下部タンク 5 管状体 6 ダクト 7 ダンパ軸 8 仕切板 9 ダンパバネ 11 整流機構 12a〜12d 羽根 13a〜13d 二重羽根 15a X方向シャフト 15b Y方向シャフト 18 粘性ダンパ 20 駆動装置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体で満たされたほぼ直方体形状の下部
    タンクと、この下部タンクの四隅部分の上面に立設され
    て該タンクと連通し、途中まで前記液体が入り込んでい
    る4本の管状体と、前記下部タンク内においてほぼ垂直
    に配置されて板厚方向に移動可能な2枚の仕切板を主体
    とし、その2枚の仕切板が互いの移動を所定範囲内で妨
    げないように十字型に組み合された整流機構と、前記仕
    切板の移動に対して制動力を付与する制動手段を備えた
    ことを特徴とする流体式制振装置。
JP4736491A 1991-02-21 1991-02-21 流体式制振装置 Expired - Fee Related JP2629468B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4736491A JP2629468B2 (ja) 1991-02-21 1991-02-21 流体式制振装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4736491A JP2629468B2 (ja) 1991-02-21 1991-02-21 流体式制振装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04265378A JPH04265378A (ja) 1992-09-21
JP2629468B2 true JP2629468B2 (ja) 1997-07-09

Family

ID=12773058

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4736491A Expired - Fee Related JP2629468B2 (ja) 1991-02-21 1991-02-21 流体式制振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2629468B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49134986U (ja) * 1973-03-15 1974-11-20
JPH01236039A (ja) * 1988-03-15 1989-09-20 Toshiba Corp 寝台装置
JPH058970Y2 (ja) * 1988-04-28 1993-03-05

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04265378A (ja) 1992-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4736701A (en) Dynamic vibration absorber
JP2546465B2 (ja) 構造物の振動制御装置
US5070663A (en) Damping device for tower-like structure
JP2629468B2 (ja) 流体式制振装置
JP2527499B2 (ja) 流体式制振装置
JPH03169984A (ja) 建物の制振装置
JP3843174B2 (ja) 免震構造物
JPH10102820A (ja) ダンパ装置およびこのダンパ装置を用いた免震建物
JP2667751B2 (ja) 流体式制振装置
JP4208459B2 (ja) 制震壁
JP2010180669A (ja) 制震ユニット、及び、制震ユニット設置構造
JP2972512B2 (ja) 流体式制振装置
JP2832144B2 (ja) パッシブ制振装置の調整方法
JPH0734721A (ja) アクティブ動吸振器
JP2002147051A (ja) 建造物制振機構、及び建造物の制振工法
JPH10280726A (ja) 振動制御機構
JP2891619B2 (ja) 流体式制振装置
JPH0355367A (ja) 塔状構造物用制振装置
JP2841487B2 (ja) 構造物制振装置
JP2002081492A (ja) 制振装置
JP2003004092A (ja) ダッシュポット三次元サスペンション干渉型振動制御システムの方法、及び、その装置。
JP7133974B2 (ja) 減衰機構
JPH04161575A (ja) 水平全方向ハイブリッド形吸振装置
JP3040627B2 (ja) 流体式制振装置
JPH07150803A (ja) 流体式制振装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees