JP2629354B2 - 織機における交換品搬送制御方法 - Google Patents

織機における交換品搬送制御方法

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JP2629354B2
JP2629354B2 JP1114840A JP11484089A JP2629354B2 JP 2629354 B2 JP2629354 B2 JP 2629354B2 JP 1114840 A JP1114840 A JP 1114840A JP 11484089 A JP11484089 A JP 11484089A JP 2629354 B2 JP2629354 B2 JP 2629354B2
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roll
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敏治 三輪
明生 荒川
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株式会社豊田自動織機製作所
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は織機におけるクロスロールあるいはワープビ
ームといった織機における交換品を搬送するための制御
方法に関するものである。
[従来の技術] ワープビーム搬送装置が特公昭59−44420号公報に開
示されており、クロスロール搬送システムが特開昭62−
215403号公報に開示されている。特公昭59−44420号公
報ではモノレールに沿ってワープビーム搬送車の搬送が
行われる。特開昭62−215403号公報では織機から切り卸
されたクロスロールがクロスロール搬送車によって移載
され、自動制御によって分類整理されてストッカに格納
されるようになっている。
又、特開昭64−52851号公報及び特開昭64−52852号公
報にもこの種の制御システムが開示されている。この制
御システムでは搬送車減速及び指令、クロスロールの識
別指標及びストックアドレスの伝達、移載作業完了等の
伝達が行われ、呼び出し織機への搬送車の到着、移載作
業の遂行、呼び出し織機からストッカへの発進、行き先
ストッカへの到着等の搬送及び移載の自動化が図られて
いる。そして、搬送及び移載を行なう搬送車は自動操作
あるいは手動操作による織機からの呼び出しによって呼
び出し織機に向けて発進する。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、例えば織機上のクロスロールが巻き上
げ完了した場合にも、クロスロールが移載待機位置にな
い状態でクロスロール搬送車呼び出しを行なってしまっ
たり、クロスロールを織布から切り離していない状態で
クロスロール搬送車呼び出しを行なってしまうこともあ
る。このような場合には呼び出しキャンセルを行えばよ
いが、クロスロール搬送車がホームステーションを既に
出発してしまった後では呼び出しキャンセルが効かな
い。そのため、呼び出し織機に到着してしまったクロス
ロール搬送車は作業者による搬送車帰着操作が行われな
い限り呼び出し織機の所に停止し続けることになり、搬
送システムの効率が極めて悪くなる。
本発明は、クロスロールあるいはワープビームといっ
た交換品の搬送及び移載を行なう搬送車の呼び出しキャ
ンセルの際の円滑な搬送制御を可能とし、織機を定常状
態に戻すことができ、以後の織機の運転を円滑に行い、
搬送車の搬送制御を円滑に行うことができる搬送制御方
法を提供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] そのために本発明では、交換品を搬送及び移載する搬
送車が織機からの呼び出し情報に基づいて所定の待機位
置から呼び出し織機に向けて出発する際、搬送車の出発
前に織機からの呼び出しキャンセルがあった場合には呼
び出しを無効化し、出発後に呼び出しキャンセルがあっ
た場合には呼び出し織機への到着後に織機側から搬送車
側へ呼び出しキャンセルを伝達し、この呼び出しキャン
セルの伝達に基づいて、搬送車側の制御コンピュータは
移載完了情報を織機側の制御コンピュータに送信して織
機を定常状態に戻すとともに、織機側から搬送車側へ呼
び出しキャンセルを伝達し、この呼び出しキャンセルの
伝達に基づいて前記所定の待機位置へ搬送車を帰還させ
るようにした。
[作用] 搬送車の待機位置からの出発前に織機からの呼び出し
キャセンルがあった場合、呼び出しによって発進待機状
態にある搬送車の発進待機状態が解除され、搬送車の発
進は行われない。呼び出しキャンセルが搬送車の出発後
にあった場合、この呼び出しキャンセルの情報は織機に
記憶保持され、搬送車は呼び出し織機に到着停止する。
この停止状態で搬送車側の制御コンピュータは移載完了
情報を織機側の制御コンピュータに送信して織機を定常
状態に戻す。さらに、搬送車は織機に記憶保持された呼
び出しキャンセル情報に基づいて織機から発進し、前記
待機位置へ帰還する。
[実施例] 以下、本発明を具体化した一実施例を図面に基づいて
説明する。
第1図に示すように製織室R1内には多数の織機1,1Aが
配列設置されており、機台前側の織機列間及び織機列の
端部の床上にはクロスロール搬送車2の搬送を誘導する
誘導線L1,L2が敷設されている。誘導線L1,L2はクロスロ
ールストック室R2内の積み込み位置に対応する誘導線L3
に接続しており、クロスロール搬送車2により誘導線L3
へ搬送されたクロスロールが移動チェーン及び同チェー
ンに配列された多数の吊下ストック単位からなるストッ
カ3,4,5のいずれかに移載吊下されるようになってい
る。ストッカ3,4の後側には検反解反機6,7が設置されて
いると共に、ストッカ5の後側には解反機8が設置され
ている。
各織機1,1Aには織機制御コンピュータC1,Ca1が各々設
置されており、各織機制御コンピュータC1,Ca1は、経糸
切れ、緯糸切れ、緯入れミス、緯入れ回数の製織情報、
及び機仕掛け作業(新たなワープビームを織機に装着し
て織布側に経糸を通す作業)、クロス切り取り等に伴う
機台停止等の情報を取り込み記憶する。この取り込まれ
た情報はモニタリングシステムを構成するスキャン機能
を備えたマルチプレクサ型の中継機9を介して管理コン
ピュータCに取り込まれ、管理コンピュータCはこの取
り込まれた情報〔以下、M(モニタリング)データとい
う〕のプリントアウトをプリンタ10に定期的に指令する
と共に、織りきず発生のおそれのある経糸切れ、緯糸切
れ、緯入れミス等の情報に識別指標を割り付け登録す
る。なお、13はディスプレイ用のCRTである。
中継機9は多数台の織機のうち特定の織機1の織機制
御コンピュータC1と管理コンピュータCとを接続するモ
ニタリング信号線l上に介在されていると共に、中継機
9にはクロスロール搬送車制御盤11が接続されており、
特定の織機1の織機制御コンピュータC1と他の織機の織
機制御コンピュータC1,Ca1,とがモニタリング信号線l1
により直列接続されている。
第1,4図に示すように各織機1,1Aの前側、即ち誘導線L
1の敷設側には減速停止指令ポスト12が設置されてお
り、減速停止指令ポスト12には光通信器12a、光電スイ
ッチからなる減速指令発信器12b及び常時ON状態にある
停止指令発信器12cが並設されている。光通信器12a、減
速指令発信器12b及び停止指令発信器12cはクロスロール
搬送車2の光通信器2a、光電センサからなる減速指令受
信器2b及び光電センサからなる停止指令受信器2cとそれ
ぞれ対向可能である。クロスロール搬送車2の搬送車制
御コンピュータC2は、減速指令発信器12bから発せられ
る光を減速指令受信器2bで受信することによってクロス
ロール搬送車2の減速制御を行い、減速指令発信位置の
織機の隣の織機の停止指令発信器12cと停止指令受信器2
cとの光軸一致に基づいてこの織機と対向するようにク
ロスロール搬送車2の停止制御を行なう。
クロスロールストック室R2の出口にはホームステーシ
ョン14が設置されている。第2図に示すようにホームス
テーション14は光通信器14a及び光電スイッチ形式の停
止指令発信器14bからなり、クロスロール搬送車制御盤1
1とクロスロール搬送車2との間の情報授受を仲介す
る。ホームステーション14及び中継機9と接続するクロ
スロール搬送車制御盤11はストッカ3,4,5の停止指令機
能及び通信機能を備えた通信ポスト15に並列接続されて
いる。
織機の後側における織機列間の床上にはクロスロール
搬送車2の搬送を誘導する誘導線L4が敷設されている。
誘導線L4は準備室R3内の誘導線L0に接続しており、誘導
線L0に沿ってホームステーション16、帰着ステーション
17、空ワープビーム搬送専用のワープビーム搬送車18A
の待機ステーション19、フルワープビーム搬送専用のワ
ープビーム搬送車18Bの待機ステーション20及びメイン
テナンスステーション21(これら各ステーションは光通
信指令器及び停止指令発信器から構成されている)が設
定されていると共に、空ワープビーム支持専用の受台22
A及びフルワープビーム支持保管専用の受台22Bが設置さ
れている。
中継機9にはワープビーム搬送車制御盤23が接続され
ており、各織機1,1Aの後側、即ち誘導線L4の敷設側には
減速停止指令ポスト12と同様の減速停止指令ポスト24が
設置されている。ワープビーム搬送車18A,18Bはこの減
速停止指令ポスト24を介してクロスロール搬送車2と同
様に情報授受を行ない、かつ減速停止制御を受ける。ホ
ームステーション16は光通信器及び光電スイッチ形式の
停止指令発信器からなり、ワープビーム搬送車制御盤23
の指令操作によりその指令情報がホームステーション16
から発信されるようになっている。ホームステーション
16及び中継機9と接続するワープビーム搬送車制御盤23
は帰着ステーション17、待機ステーション19,20、メイ
ンテナンスステーション21及び受台22A,22Bの通信ポス
ト22aに並列接続されており、ワープビーム搬送車18A,1
8Bの搬送制御が中継機9、ワープビーム搬送車制御盤23
及び織機制御コンピュータC1,Ca1からなるシステムによ
って行われる。
第4図に示すように織機1,1Aの前側には仮置台車25が
設置されており、常には鎖線で示す切り卸し待機位置に
配置されている。織機1A上の織布Wから切断分離される
クロスロール36は待機位置の仮置台車25上に載せられ、
クロスロール36を載せた仮置台車25は実線で示す移載待
機位置に移動配置される。仮置台車25の前後進は織機制
御コンピュータC1,Ca1上の前進用指令ボタン37及び後進
用指令ボタン38のON操作によって行われる。
第7図は管理コンピュータC、中継機9、織機1,1A、
クロスロール搬送車制御盤11及びクロスロール搬送車2
の各機能動作及び相互間の関係を示すフローチャートで
あり、第6図は織機制御コンピュータC1,Ca1及びクロス
ロール搬送車2の搬送車制御コンピュータC2における搬
送制御プログラムを表すフローチャートであり、以下、
両フローチャートに従ってクロスロールの移載制御を説
明する。なお、第6,7図及び以下の説明における記
号“”内の文章は各制御部(9,11,C,C1,Ca1,C2,C3)に
予め設定又は各制御部(9,11,C,C1,Ca1,C2,C3)内にて
生成される情報を表す。
さて、中継機9は各織機を順次スキャンして織機制御
コンピュータC1,Ca1内に取り込まれている経糸切れ、緯
糸切れ、緯入れミス等の織りきず発生に関連する機台停
止あるいは緯入れ回数等の“Mデータ”を一旦格納し、
次いで管理コンピュータCに転送する。
ある織機(例えば1A)にてクロスロール36が巻き上げ
完了状態になると、織機制御コンピュータCa1は図示し
ないクロスカウンタ(クロスロール巻き上げ量を検出す
るためのサーフェスローラ回転量検出装置)からの巻き
上げ完了信号に基づいて表示部40への巻き上げ完了の表
示を指令する。作業者は巻き上げ完了表示の確認のもと
に織機を停止し、クロスロール搬送車2を呼び出すため
の織機1A上の移載用呼び出しボタン39をON操作する。43
は呼び出しキャンセルボタンである。
呼び出しボタン39のON操作による移載指令に応答して
織機制御コンピュータCa1は“クロス搬送車呼び出しモ
ード”及び登録フレームCの設定を行なう。登録フレー
ムCはクロスデータ及び識別指標の登録未確定状態を表
すものである。中継機9のスキャンがあると、織機制御
コンピュータCa1はこのスキャンに応答して“Mデー
タ”を中継機9に送信する。“Mデータ”には“クロス
搬送車呼び出しモード”設定及び登録フレームC設定の
情報が含まれている。中継機9は“Mデータ”中の“ク
ロス搬送車呼び出しモード”及び登録フレームCの設定
有無を検索し、“クロス搬送車呼び出しモード”が設定
されていれば“クロス搬送車呼び出し”をクロスロール
搬送車制御盤11に送信し、登録フレームCが設定されて
いれば管理コンピュータCに対する“クロス搬送車呼び
出し”の送信に備える。
管理コンピュータCからの“コマンド要求”の送信が
あると、中継機9は“クロス搬送車呼び出し”を管理コ
ンピュータCに送信する。管理コンピュータCは“クロ
ス搬送車呼び出し”の受信に基づいて識別指標を作成
し、経糸切れ、緯糸切れ、緯入れミス等の情報を含む
“クロスデータ”に識別指標を加えた情報“識別指標+
クロスデータ”を中継機9に送信する。中継機9は受信
した“識別指標+クロスデータ”を直ちに呼び出し織機
1Aの織機制御コンピュータCa1に送信し、織機制御コン
ピュータCa1は“識別指標+クロスデータ”の受信に基
づいて識別指標及びクロスデータを表示部40に表示す
る。
“クロス搬送車呼び出し”には呼び出し織機1Aの番号
が含まれており、クロスロール搬送車制御盤11は“クロ
ス搬送車呼び出し”の受信に基づいて第2図に示す織機
番号表示ランプ群11aのうちの呼び出し織機1Aに対応す
る表示ランプの点灯を指令すると共に、中継機9へ“発
進報告C"を送信する。中継機9は“発進報告C"受信に基
づいて、“発進報告S"を織機制御コンピュータCa1へ送
信し、織機制御コンピュータCa1は“発進報告S"受信に
応答して“発進報告応答”を中継機9に送信すると共
に、織機列の先頭側(第1図において準備室R3側)の隣
の減速停止指令ポスト12の減速指令発信器12bのONを指
令する。
中継機9は“発進報告応答”受信に基づいて“クロス
搬送車呼び出しモード”をクロスロール搬送車制御盤11
に送信する。クロスロール搬送車制御盤11は“クロス搬
送車呼び出しモード”受信に基づいてホームステーショ
ン14に待機中のクロスロール搬送車2の搬送車制御コン
ピュータC2に対して光通信器14aを介して“発進命令”
を送信する。これによりホームステーション14に待機中
のクロスロール搬送車2が呼び出し織機1Aに向けて発進
する。“発進命令”には誘導線ピックアップ指令データ
及び呼び出し織機番号が含まれており、搬送車制御コン
ピュータC2はこの誘導線ピックアップ指令データ及び呼
び出し織機番号に基づいて誘導線L3をピックアップして
ゆく。
クロスロール搬送車2は呼び出し織機1Aの手前の点灯
状態の減速指令発進器12bの点灯光を受信することによ
って減速し、呼び出し織機1Aの停止指令発進器12cの点
灯光を受信することによって呼び出し織機1Aの前方の移
載作業位置に停止する。この停止位置ではクロスロール
搬送車2の光通信器2aと減速停止指令ポスト12の光通信
器12aとが対向して情報授受可能、かつ停止指令受信器2
cと停止指令発信器12cとの光軸が一致状態にある。
織機停止後、作業者は巻き上げ完了したクロスロール
36をカットし、第4図に鎖線で示す切り卸し待機位置に
ある仮置台車25上に載せる。そして、前進用及び後進用
指令ボタン37,38のON操作によって仮置台車25が移載待
機位置に停止した後、織機の運転が再開される。
作業者は表示部40に表示された識別指標及びクロスデ
ータに基づいてクロスロール36の検反要あるいは検反不
要を決定し、行き先ストッカ番号を入力操作部42の操作
によって織機制御コンピュータCa1に入力する。織機制
御コンピュータCa1は入力された行き先ストッカ番号を
識別指標の一部として取り入れ、“Mデータ”の変更を
行なう。
クロスロール搬送車2が呼び出し織機1Aに到着停止す
ると、搬送車制御コンピュータC2は呼び出し織機1Aの織
機制御コンピュータCa1に対して“到着報告”を送信す
る。“到着報告”には呼び出し織機1Aの織機番号が含ま
れており、織機制御コンピュータCa1は“到着報告”受
信に基づいて織機番号の照合を行なう。一致していれば
クロスロール搬送車2の搬送車制御コンピュータC2
“照合一致”を送信し、一致しなければ警報を行なう。
そして、織機制御コンピュータCa1は減速指令発信器12b
の消灯指令及び“クロス搬送車呼び出しモード”クリア
を行ない、クロスロール搬送車制御盤11は織機制御コン
ピュータCa1からの“移載準備”の送信に備える。
“移載準備”は、仮置台車25上のクロスロール36の有
無、仮置台車25の位置、搬送車呼び出しキャンセル有無
からなる織機側の状態データを表し、織機制御コンピュ
ータCa1は“移載準備”の変化毎に“移載準備”を送信
する。“移載準備”は移載許可及び移載禁止のいずれか
を表し、搬送車制御コンピュータC2は“移載準備”受信
に基づいてクロスロール移載の遂行を選択する。そし
て、“移載準備”が移載許可を表すものであれば移載遂
行を指令し、クロスロール36がクロスロール搬送車2の
移載アーム44及び移載ハンド45の連係動作によって移載
ハンド45上に移載される。
以上は移載用呼び出しボタン39のON操作に応答した通
常の搬送制御であるが、呼び出しキャンセルボタン43が
ONされた場合には次のような搬送制御が行われる。
クロスロール搬送車制御盤11が“搬送車呼び出し”を
受信した時点でクロスロード搬送車2がホームステーシ
ョン14に待機していない場合、クロスロール搬送車制御
盤11は“搬送車呼び出し”受信に基づいて“発進報告C"
の送信待機に入り、“呼び出しキャンセル”受信の時点
でクロスロール搬送車2がホームステーション14を出発
していない状態が起こり得る。クロスロール搬送車2が
ホームステーション14を出発する前、即ち“発進報告S"
が織機制御コンピュータCa1に受信される前に呼び出し
キャンセルボタン43がONされた場合、織機制御コンピュ
ータCa1は“搬送車呼び出しモード”をクリアすると共
に、“登録フレームC"を“登録フレームD"に変更設定す
る。“登録フレームD"はクロスデータ及び識別指標の登
録抹消指示を表し、管理コンピュータCは“登録フレー
ムD"に基づいてクロスデータ及び識別指標の抹消を行な
う。
呼び出しキャンセルボタン43のONによる“搬送車呼び
出しモード”クリアの情報を含む“Mデータ”をスキャ
ンした中継機9は“搬送車呼び出しモード”クリア情報
に基づいて“呼び出しキャンセル”をクロスロール搬送
車制御盤11に送信し、クロスロール搬送車制御盤11は
“呼び出しキャンセル”受信に基づいて“発進報告C"送
信待機を解除すると共に、表示ランプ11aの消灯を指令
する。これにより“発進報告C"が中継機9に送信される
ことはなく、中継機9からの“発進報告S"送信は行われ
ない。従って、“発進報告応答”及び“クロス搬送車呼
び出しモード”及び“発進命令”が送信されることはな
く、クロスロール搬送車2がホームステーション14から
呼び出し織機1Aに向けて発進することはない。
クロスロール搬送車2がホームステーション14を出発
してしまった後に呼び出しキャンセルボタン43がONされ
た場合、クロスロール搬送車2は呼び出し織機1Aの所に
到着停止する。この呼び出しキャンセルボタン43のONの
場合にも、織機制御コンピュータCa1は“搬送車呼び出
しモード”をクリアすると共に、“登録フレームC"を
“登録フレームD"に変更設定する。“到着報告”及び
“照合一致”の送受信後、搬送車制御コンピュータC
2は、“移載準備”受信待機に入る。呼び出し織機1Aに
到着停止したクロスロール搬送車2の搬送車制御コンピ
ュータC2に送信される“移載準備”中の“搬送車呼び出
しモード”はクリアされており、“移載準備”は呼び出
しキャンセル有の情報を含んでいる。搬送車制御コンピ
ュータC2はこの呼び出しキャンセルの情報に基づいて移
載をすることなく“移載完了”を織機制御コンピュータ
Ca1に送信する。即ち、搬送車制御コンピュータC2は織
機を定常状態に戻すため及び“発進許可”を受けるため
にダミーとして“移載完了”を送信し、“発進許可”を
受ける。これによりクロスロール搬送車2はホームステ
ーション14に向けて呼び出し織機1Aから発進する。
このようにクロスロール搬送車2がホームステーショ
ン14を出発する前に呼び出しキャンセルが行われた場合
にはクロスロール搬送車2の出発そのものを禁止するた
め、クロスロール搬送車2の無駄な搬送動作が回避され
る。又、クロスロール搬送車2がホームステーション14
を出発してしまった後に呼び出しキャンセルが行われた
場合にも呼び出し織機1Aの所で呼び出しキャンセルの情
報を搬送車制御コンピュータC2に伝え、この情報伝達に
基づいてクロスロール搬送車2を織機1Aからホームステ
ーション14へ帰還させるため、作業者が気付くまでクロ
スロール搬送車2が呼び出し織機1Aの所に停止し続ける
という無駄な搬送制御が行われることはない。従って、
少ない台数のクロスロール搬送車2による効率の良い搬
送制御を行なうことが可能となる。
又、前記実施例では搬送車2の出発後に呼び出しキャ
ンセルがあった場合には呼び出し織機への到着後に呼び
出しキャンセルに基づいて、搬送車側の制御コンピュー
タC2はダミーの移載完了情報を織機側の制御コンピュー
タCa1に送信して織機を定常状態に戻すので、以後の織
機の運転を円滑に行い、搬送車2の搬送制御を円滑に行
うことができる。
第5図に示すようにクロスロール36がクロスロール搬
送車2側に移載されると、搬送車制御コンピュータC2
織機制御コンピュータCa1に“移載完了”を送信し、織
機制御コンピュータCa1は“移載完了”受信に基づいて
登録フレームCを登録フレームRに変更設定する。登録
フレームRはクロスデータ及び識別指標の登録確定状態
を表すものである。次いで、織機制御コンピュータCa1
は行き先ストッカ番号を含む“発進許可”を搬送車制御
コンピュータC2に送信し、搬送車制御コンピュータC2
“発進許可”受信に基づいて行き先ストッカ番号を確認
記憶して発進を指令する。これによりクロスロール搬送
車2が指定されたストッカ(3、4あるいは5)に向け
て発進する。そして、登録フレームRを含む“Mデー
タ”のスキャン、“コマンド要求”送受信、織機1Aの織
機番号及び行き先ストッカ番号を含む“クロス登録モー
ド”の送受信、最終識別指標の登録及び記憶が行われ
る。
以後、クロスロール搬送車2が行き先ストッカ(3、
4あるいは5)に到着停止後、ストッカ(3、4あるい
は5)のストッカ制御コンピュータC3とクロスロール搬
送車2との間の“到着合図”の送受信、“移載準備”送
受信、“移載完了”送受信、“帰着許可”送受信に基づ
いてクロスロール搬送車2が移載を行なってホームステ
ーション14に帰着す。そして、クロスロール搬送車2が
ホームステーション14に帰着後、“帰着報告”がクロス
ロール搬送車制御盤11に対して送信され、クロスロール
搬送車制御盤11は“帰着報告”受信に基づいて点灯状態
の織機番号表示ランプ11aの消灯を指令する。
本発明は勿論前記実施例にのみ限定されるものではな
く、例えばワープビーム搬送車18A,18Bを用いたワープ
ビーム搬送制御に本発明を適用することも可能である。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明は、搬送車が織機からの呼
び出し情報に基づいて所定の待機位置から呼び出し織機
に向けて出発する際、搬送車の出発前に織機からの呼び
出しキャンセルがあった場合には呼び出しを無効化し、
出発後に呼び出しキャンセルがあった場合には呼び出し
織機への到着後に織機側から搬送車側へ呼び出しキャン
セルを伝達し、この呼び出しキャンセルの伝達に基づい
て前記所定の待機位置へ搬送車を帰還させるようにした
ので、搬送車が呼び出しキャンセルのあった織機の所へ
向けて無駄に出発してしまったり、あるいは呼び出しキ
ャンセルの織機の所に無駄に停止し続けるといったこと
を回避することができ、これにより効率のよい搬送シス
テムを構築し得るという優れた効果を奏する。
特に、この発明では搬送車の出発後に呼び出しキャン
セルがあった場合には呼び出し織機への到着後に呼び出
しキャンセルに基づいて、搬送車側の制御コンピュータ
はダミーの移載完了情報を織機側の制御コンピェータに
送信して織機を定常状態に戻すので、以後の織機の運転
を円滑に行い、搬送車の搬送制御を円滑に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明を具体化した一実施例を示し、第1図はク
ロスロール搬送車及びワープビーム搬送車の搬送システ
ム図、第2図はクロスロール搬送車制御盤及びクロスロ
ール搬送車の側面図、第3図はクロスロール搬送車が呼
び出し織機の所に停止している状態を示す搬送システム
図、第4図はクロスロール搬送車が呼び出し織機の所に
到着停止した状態を示す側面図、第5図はクロスロール
をクロスロール搬送車に移載した状態を示す側面図、第
6図(a)〜(d)はクロスロール移載制御方法を説明
するためのフローチャート、第7図(a)〜(d)は織
機、中継機、管理コンピュータ、クロスロール搬送車制
御盤及びクロスロール搬送車の各機能動作及び相互間の
関係を示すフローチャートである。 織機1A、クロスロール搬送車2、中継機9、クロスロー
ル搬送車制御盤11、呼び出しキャンセルボタン43、織機
制御コンピュータCa1、搬送車制御コンピュータC2

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クロスロールあるいはワープビームといっ
    た交換品を搬送及び移載する搬送車が織機からの呼び出
    し情報に基づいて所定の待機位置から呼び出し織機に向
    けて出発する際、搬送車の出発前に織機からの呼び出し
    キャンセルがあった場合には呼び出しを無効化し、出発
    後に呼び出しキャンセルがあった場合には呼び出し織機
    への到着後に織機側から搬送車側へ呼び出しキャンセル
    を伝達し、この呼び出しキャンセルの伝達に基づいて、
    搬送車側の制御コンピュータはダミーの移載完了情報を
    織機側の制御コンピュータに送信して織機を定常状態に
    戻すとともに、前記織機側から搬送車側へ呼び出しキャ
    ンセルを伝達し、この呼び出しキャンセルの伝達に基づ
    いて前記所定の待機位置へ搬送車を帰還させるようにし
    た織機における交換品搬送制御方法。
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