JP2629225B2 - 溶融金属の清浄化方法 - Google Patents
溶融金属の清浄化方法Info
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- JP2629225B2 JP2629225B2 JP311288A JP311288A JP2629225B2 JP 2629225 B2 JP2629225 B2 JP 2629225B2 JP 311288 A JP311288 A JP 311288A JP 311288 A JP311288 A JP 311288A JP 2629225 B2 JP2629225 B2 JP 2629225B2
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- gas
- inclusions
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、溶融金属中に浮遊する介在物を除去する
溶融金属の清浄化方法に関する。
溶融金属の清浄化方法に関する。
〔従来の技術〕 溶融金属中に浮遊する介在物(例えば溶鋼中のアルミ
ナ系介在物)は、製品品質欠陥の原因となるため、その
低減・除去方法が種々提案されている。
ナ系介在物)は、製品品質欠陥の原因となるため、その
低減・除去方法が種々提案されている。
その中で比較的効率が良いとして多用されている方法
に、常圧下で容器の底から溶融金属中に不活性ガスをバ
ブリングすることにより、ガス気泡に介在物をトラツプ
させ、浮上後これを除去する方法がある。
に、常圧下で容器の底から溶融金属中に不活性ガスをバ
ブリングすることにより、ガス気泡に介在物をトラツプ
させ、浮上後これを除去する方法がある。
高級材製造を目的とした場合、溶鋼中のトータル酸素
量は15ppm以下に抑える必要がある。しかし、上記の方
法によつてはこのような溶融金属の超清浄化の要請を達
成し得ないという問題があり、新たな手段の開発が望ま
れていた。
量は15ppm以下に抑える必要がある。しかし、上記の方
法によつてはこのような溶融金属の超清浄化の要請を達
成し得ないという問題があり、新たな手段の開発が望ま
れていた。
即ち、従来のガスバブリング法では、バブリング領域
が容器底面のガス吹込み口から上方にすり鉢状に広がる
領域だけであり、しかも吹込み方法の制約から容器全域
からバブリングすることは難しいという問題があつた。
又バブリングによりできる気泡の大きさが大きいという
ことが原因となり、該気泡が浮上する際、溶融金属はそ
の周りを迂回するように流れ、その流れといつしよに微
細介在物は気泡を避けて移動するため、微細介在物は気
泡にトラツプされにくいといつた問題もある。
が容器底面のガス吹込み口から上方にすり鉢状に広がる
領域だけであり、しかも吹込み方法の制約から容器全域
からバブリングすることは難しいという問題があつた。
又バブリングによりできる気泡の大きさが大きいという
ことが原因となり、該気泡が浮上する際、溶融金属はそ
の周りを迂回するように流れ、その流れといつしよに微
細介在物は気泡を避けて移動するため、微細介在物は気
泡にトラツプされにくいといつた問題もある。
そのため本発明者等は、本件出願と略同時に、上記の
問題を解決するための提案を行なつた。その提案の内容
は、加圧状態にした溶融金属を、それに可溶なガスでバ
ブリングして該溶融金属中にガスを溶解せしめ、その後
急速に減圧して溶融金属中に微細ガス気泡を発生させ、
溶融金属中に浮遊する介在物をバブリングによるガス気
泡及び減圧により発生した微細ガス気泡にトラツプせし
めて、浮上後これを除去するというものである。
問題を解決するための提案を行なつた。その提案の内容
は、加圧状態にした溶融金属を、それに可溶なガスでバ
ブリングして該溶融金属中にガスを溶解せしめ、その後
急速に減圧して溶融金属中に微細ガス気泡を発生させ、
溶融金属中に浮遊する介在物をバブリングによるガス気
泡及び減圧により発生した微細ガス気泡にトラツプせし
めて、浮上後これを除去するというものである。
溶融金属中の通常の介在物は最初のバブリングでトラ
ツプされて浮上せしめられることになる。他方、このバ
ブリングは加圧した溶融金属に対して行なわれるため、
バブリングガスが多量に溶融金属中に溶け込むことにな
る。その後の急速な減圧で、溶融金属中に溶け込んでい
たガスが微細なガス気泡となつて溶融金属全域から発生
する。この時、微細な介在物は該ガス気泡にトラツプさ
れて浮上する。
ツプされて浮上せしめられることになる。他方、このバ
ブリングは加圧した溶融金属に対して行なわれるため、
バブリングガスが多量に溶融金属中に溶け込むことにな
る。その後の急速な減圧で、溶融金属中に溶け込んでい
たガスが微細なガス気泡となつて溶融金属全域から発生
する。この時、微細な介在物は該ガス気泡にトラツプさ
れて浮上する。
このように溶融金属中の介在物を除去するには、極め
て効率の良い優れた方法ではあるが、バブリング後、減
圧してしばらく放置しなければ、トラツプされた介在物
が完全に浮上つてこないため、処理時間が長く掛かり、
処理能力の面で問題があつた。
て効率の良い優れた方法ではあるが、バブリング後、減
圧してしばらく放置しなければ、トラツプされた介在物
が完全に浮上つてこないため、処理時間が長く掛かり、
処理能力の面で問題があつた。
本発明は、このような問題に鑑み創案されたもので、
上記の方法を更に改良し、その処理能力の改善を図らん
とするものである。
上記の方法を更に改良し、その処理能力の改善を図らん
とするものである。
そのため本発明法は、上記した溶融金属の清浄化方法
を実施るにあたり、バブリング中に溶融金属に電磁力を
かけてこれを撹拌、加熱するようにしたものである。
を実施るにあたり、バブリング中に溶融金属に電磁力を
かけてこれを撹拌、加熱するようにしたものである。
本発明者等は処理能力向上を目的に各種実験を行なつ
たが、減圧後の放置時間を短くすると、微小介在物の除
去が思うように進まないことがわかつた。そこでそれ以
前に行なわれるガスバブリングによる通帳介在物の除去
効率を向上せしめようとすることになつた。
たが、減圧後の放置時間を短くすると、微小介在物の除
去が思うように進まないことがわかつた。そこでそれ以
前に行なわれるガスバブリングによる通帳介在物の除去
効率を向上せしめようとすることになつた。
その後の実験結果から、バブリング中に溶融金属に対
して低周波の電磁力をかけ、主に該溶融金属の積極的な
撹拌を行なわしめることにより、バブリングによる介在
物の除去効率を上げる構成が考案された。これは、撹拌
により介在物同士の衝突が増え、比較的大きくなつた介
在物がバブリング中に浮上することによるものと思われ
る。又この強制撹拌によりバブリングガスの溶け込み量
の増加も見込めるため、減圧による微細ガス気泡の発生
量も増え、微細介在物の除去効率向上も望めるようにな
つた。
して低周波の電磁力をかけ、主に該溶融金属の積極的な
撹拌を行なわしめることにより、バブリングによる介在
物の除去効率を上げる構成が考案された。これは、撹拌
により介在物同士の衝突が増え、比較的大きくなつた介
在物がバブリング中に浮上することによるものと思われ
る。又この強制撹拌によりバブリングガスの溶け込み量
の増加も見込めるため、減圧による微細ガス気泡の発生
量も増え、微細介在物の除去効率向上も望めるようにな
つた。
更にガスバブリングによつて湯温が次第に低くなり、
そのため、バブリングガスの溶け込み量が低下する。又
溶融金属の流動性も低下するため、バブリングによる撹
拌効果も次第に低くなる。このような時は、バブリング
中に溶融金属に対し高周波の電磁力をかけ、発生する誘
導電流によるジユール発熱によつて主に該溶融金属の加
熱を積極的に行なわしめるように本発明法を実施しても
良い。
そのため、バブリングガスの溶け込み量が低下する。又
溶融金属の流動性も低下するため、バブリングによる撹
拌効果も次第に低くなる。このような時は、バブリング
中に溶融金属に対し高周波の電磁力をかけ、発生する誘
導電流によるジユール発熱によつて主に該溶融金属の加
熱を積極的に行なわしめるように本発明法を実施しても
良い。
尚、電磁力を印加する磁気をバブリング中のみに限定
したのは、減圧後一旦浮上した介在物を電磁撹拌により
再び溶融金属中に混入せしめてしまうことがないように
するためである。
したのは、減圧後一旦浮上した介在物を電磁撹拌により
再び溶融金属中に混入せしめてしまうことがないように
するためである。
以下本発明の具体的実施例につき説明する。
第1図は、本発明法を実施するための装置構成の概要
を示している。本実施例では加圧容器(1)内に50ton
の溶鋼(2)を入れ、内部雰囲気をArガスに置換せしめ
た後、Arガス:70%、H2ガス:30%の混合ガスを使つて容
器(1)底面より200/minの吹込み速度で吹込み、20
分間ガスバブリングした。この時同時に加圧容器(1)
周りに設置された電磁コイル(3)によつて溶鋼(2)
に電磁力を加え、電磁撹拌を行なつた。この後、ガスバ
ブリング及び電磁撹拌を止め、且つ容器(1)内を調圧
弁(図示なし)により急激に減圧し、そのまま20分間放
置した。又当該実施例に対する比較例として、バブリン
グ中の電磁撹拌を行なわずに50tonの溶鋼に対し、他の
条件を同じにして同様な処理を行なつた。
を示している。本実施例では加圧容器(1)内に50ton
の溶鋼(2)を入れ、内部雰囲気をArガスに置換せしめ
た後、Arガス:70%、H2ガス:30%の混合ガスを使つて容
器(1)底面より200/minの吹込み速度で吹込み、20
分間ガスバブリングした。この時同時に加圧容器(1)
周りに設置された電磁コイル(3)によつて溶鋼(2)
に電磁力を加え、電磁撹拌を行なつた。この後、ガスバ
ブリング及び電磁撹拌を止め、且つ容器(1)内を調圧
弁(図示なし)により急激に減圧し、そのまま20分間放
置した。又当該実施例に対する比較例として、バブリン
グ中の電磁撹拌を行なわずに50tonの溶鋼に対し、他の
条件を同じにして同様な処理を行なつた。
第2図は、本実施例(図中(イ))及び比較例(図中
(ロ))による溶鋼中のトータル酸素量の変化を時間の
経過と共に示したものである。
(ロ))による溶鋼中のトータル酸素量の変化を時間の
経過と共に示したものである。
本実施例では電磁撹拌によつて混合ガスバブリング時
に既に溶鋼(2)中のトータル酸素量がかなり減少して
いる。これは、バブリング中の撹拌で介在物同士の衝突
が増え、比較的大きくなつた介在物がこのバブリング中
に浮上して溶鋼(2)中のトータル酵素量が減つたもの
と思われる。又全工程終了後のトータル酸素量も本実施
例の方が低い。これはバブリング時の撹拌で、比較的小
さい介在物もある程度衝突して大きくなり、気泡ガスに
トラツプされ易くなつていること及び撹拌によるガス溶
け込み量が多くなつて減圧時に微細ガス気泡の発生量が
増加することによるものと思われる。
に既に溶鋼(2)中のトータル酸素量がかなり減少して
いる。これは、バブリング中の撹拌で介在物同士の衝突
が増え、比較的大きくなつた介在物がこのバブリング中
に浮上して溶鋼(2)中のトータル酵素量が減つたもの
と思われる。又全工程終了後のトータル酸素量も本実施
例の方が低い。これはバブリング時の撹拌で、比較的小
さい介在物もある程度衝突して大きくなり、気泡ガスに
トラツプされ易くなつていること及び撹拌によるガス溶
け込み量が多くなつて減圧時に微細ガス気泡の発生量が
増加することによるものと思われる。
従つて比較例により処理された溶鋼を、本実施例で処
理された溶鋼(2)と同程度のトータル酸素量にするた
めには、減圧後の放置時間をもう少し長くとる必要があ
り、処理能力の面で本実施例の方が優れていることがわ
かる。
理された溶鋼(2)と同程度のトータル酸素量にするた
めには、減圧後の放置時間をもう少し長くとる必要があ
り、処理能力の面で本実施例の方が優れていることがわ
かる。
以上詳述したように、本発明法によれば、ガスバブリ
ングによる介在物の除去効率を向上せしめることができ
るため、本出願と略同時に提案された上述の清浄化方法
による溶融金属の清浄化の処理能力をアツプさせること
ができることとなる。
ングによる介在物の除去効率を向上せしめることができ
るため、本出願と略同時に提案された上述の清浄化方法
による溶融金属の清浄化の処理能力をアツプさせること
ができることとなる。
第1図は本発明法を実施するための装置構成の概要を示
す説明図、第2図は本実施例と比較例による溶鋼中のト
ータル酸素量の推移を示すグラフである。 図中(1)は加圧容器、(2)は溶鋼、(3)は電磁コ
イルを各示す。
す説明図、第2図は本実施例と比較例による溶鋼中のト
ータル酸素量の推移を示すグラフである。 図中(1)は加圧容器、(2)は溶鋼、(3)は電磁コ
イルを各示す。
Claims (1)
- 【請求項1】加圧状態にした溶融金属を、それに可溶な
ガスでバブリングして該溶融金属中にガスを溶解せし
め、その後急速に減速して溶融金属中に微細ガス気泡を
発生させ、溶融金属中に浮遊する介在物をバブリングに
よるガス気泡及び減圧により発生した微細ガス気泡にト
ラツプせしめて、浮上後これを除去する溶融金属の清浄
化方法を実施するにあたり、バブリング中に溶融金属に
電磁力をかけてこれを撹拌・加熱することを特徴とする
溶融金属の清浄化方法。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP311288A JP2629225B2 (ja) | 1988-01-12 | 1988-01-12 | 溶融金属の清浄化方法 |
AU27038/88A AU605949B2 (en) | 1987-12-25 | 1988-12-19 | Method for cleaning molten metal and apparatus therefor |
DE88121503T DE3883190T2 (de) | 1987-12-25 | 1988-12-22 | Verfahren und Vorrichtung zum Feinen von Metallschmelzen. |
EP88121503A EP0322763B1 (en) | 1987-12-25 | 1988-12-22 | Method for cleaning molten metal and apparatus therefor |
CA000586963A CA1337744C (en) | 1987-12-25 | 1988-12-23 | Method for cleaning molten metal and apparatus therefor |
KR1019880017424A KR930005065B1 (ko) | 1987-12-25 | 1988-12-24 | 용융금속의 청정화방법 및 그 장치 |
BR888806870A BR8806870A (pt) | 1987-12-25 | 1988-12-26 | Metodo e aparelho para limpeza de metal em fusao |
US07/516,478 US5091000A (en) | 1987-12-25 | 1990-04-30 | Method for cleaning molten metal and apparatus therefor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP311288A JP2629225B2 (ja) | 1988-01-12 | 1988-01-12 | 溶融金属の清浄化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01181952A JPH01181952A (ja) | 1989-07-19 |
JP2629225B2 true JP2629225B2 (ja) | 1997-07-09 |
Family
ID=11548266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP311288A Expired - Lifetime JP2629225B2 (ja) | 1987-12-25 | 1988-01-12 | 溶融金属の清浄化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2629225B2 (ja) |
-
1988
- 1988-01-12 JP JP311288A patent/JP2629225B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01181952A (ja) | 1989-07-19 |
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