JP2629192B2 - 遊星歯車式変速装置 - Google Patents

遊星歯車式変速装置

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JP2629192B2
JP2629192B2 JP62195471A JP19547187A JP2629192B2 JP 2629192 B2 JP2629192 B2 JP 2629192B2 JP 62195471 A JP62195471 A JP 62195471A JP 19547187 A JP19547187 A JP 19547187A JP 2629192 B2 JP2629192 B2 JP 2629192B2
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H2200/00Transmissions for multiple ratios
    • F16H2200/20Transmissions using gears with orbital motion
    • F16H2200/2002Transmissions using gears with orbital motion characterised by the number of sets of orbital gears
    • F16H2200/2005Transmissions using gears with orbital motion characterised by the number of sets of orbital gears with one sets of orbital gears

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は自動車等の車輌に用いられる自動変速機等に
組込まれる遊星歯車式変速装置に係る。
従来の技術 自動車等の車輌に用いられる自動変速機に組込まれる
遊星歯車式変速装置は従来より種々の構成に於て提案さ
れており、これは、一般に、サンギヤとリングギヤとプ
ラネタリピニオンを回転可能に担持するキャリヤの如き
構成要素の組合せよりなる遊星歯車機構と、前記遊星歯
車機構を収容する固定部材としてのハウジングとを有
し、クラッチによる前記構成要素同志の接続及びブレー
キによる前記構成要素の前記ハウジングに対する接続の
切換により複数個の変速段の間に切換わって変速を行う
ようになっている。
上述の如き遊星歯車式変速装置に於けるクラッチ及び
ブレーキの係合或いは解放は、変速段の切換時、即ち変
速時に変速ショックが生じることを回避すべく、所定の
タイミングをもって行われる必要があり、特に変速に際
して一方のクラッチ或いはブレーキを解放して他方のク
ラッチ或いはブレーキを係合させる場合やクラッチを解
放してブレーキを係合、或いはその逆の場合の如く、二
つの摩擦係合装置を同時に切換作動する、所謂クラッチ
・ツウ・クラッチ、ブレーキ・ツウ・ブレーキ或いはク
ラッチ・ツウ・ブレーキの如き切換作動を行う必要があ
る場合には、その二つの摩擦係合装置の解放と係合との
間に好ましい作動タイミングを保つためにかなり複雑な
油圧制御装置が必要になる。
上述の如き問題に鑑みてクラッチ或いはブレーキをワ
ンウェイクラッチに置換え、ワンウェイクラッチのワン
ウェイクラッチ作用を有効に利用することによって、即
ちワンウェイクラッチは、そのアウタレースとインナレ
ースとの間に於ける回転速度差からして自動的に係合
し、また解放状態相当の滑り状態になることを有効に利
用することにより、高度なタイミング制御を必要とする
ことなく変速ショックの生じない変速が行われ得るよう
にすることが既に提案されており、この種の遊星歯車式
変速装置は、例えば特開昭54−111050号、特開昭57−10
1151号の各公報に示されている。
発明が解決しようとする問題点 遊星歯車式変速装置にワンウェイクラッチが組込まれ
ると、高度なタイミング制御が行われなくとも変速ショ
ックがない良好な変速が行われるようになるが、しかし
従来の遊星歯車式変速装置に於ては一つのワンウェイク
ラッチは一つの変速に於てのみ有効に作用し、このため
各変速に関してワンウェイクラッチが設けられると、前
進四段の遊星歯車式変速装置に於ては、三つのワンウェ
イクラッチが必要になり、また、エンジンブレーキを必
要とする場合にはそのワンウェイクラッチの各々に対し
てブレーキを並列に設ける必要がある。このため遊星歯
車式変速装置は部品点数の増大と共に構造が複雑化し、
また径方向寸法ばかりでなく軸線方向寸法も増大して車
輌搭載上不利になり、また重量も増大する。
本発明は従来の如き従来の遊星歯車式変速装置に比し
て数少ないワンウェイクラッチの使用の下に全ての変速
段についてワンウェイクラッチが有効に作用して高度な
タイミング制御を必要とすることなく変速ショックがな
い変速が行われ得るよう構成された遊星歯車式変速装置
を提供することを目的としている。
問題点を解決するための手段 上述の如き目的は、本発明によれば、サンギヤとリン
グギヤとプラネタリピニオン及びプラネタリピニオンを
回転可能に担持するキャリヤの如き構成要素の組合せよ
りなる遊星歯車機構と該遊星歯車機構を収容する固定部
材としてのハウジングとを有し、前記遊星歯車機構の構
成要素のうち選択的に反力部材となる一つの構成要素と
前記ハウジングとの間に二つのワンウェイクラッチが互
いに直列に設けられ、前記二つのワンウェイクラッチの
互いの連結部と前記遊星歯車機構の構成要素のうち選択
的に反力部材になる他の一つの構成要素との間に該両者
を互いに選択的に接続するクラッチが設けられ、前記他
の一つの構成要素を前記ハウジングに選択的に固定する
ブレーキが設けられていることを特徴とする遊星歯車式
変速装置によって達成される。
発明の作用及び効果 上述の如き構成によれば、前記クラッチが解放されて
いる時には、二つのワンウェイクラッチの係合により前
記一つの構成要素がハウジングに係止されて反力部材と
して作用して一つの変速段、例えば第一速段が達成さ
れ、前記クラッチが係合されると、その一つの構成要素
の側のワンウェイクラッチが滑り状態となって前記ハウ
ジングの側のワンウェイクラッチの係合により他の一つ
の構成要素がハウジングに係止されて反力部材として作
用して他の一つの変速段、例えば第二速段が達成され、
そして前記クラッチが係合された状態にて前記一つの構
成要素、或いはこれと接続されている構成要素に対して
入力が行われると、前記一つの構成要素の側のワンウェ
イクラッチが係合して前記ハウジングのワンウェイクラ
ッチが滑り状態になることにより遊星歯車機構が直結状
態となって直結段が得られ、更にその状態にて前記ブレ
ーキが係合されると、前記二つのワンウェイクラッチが
共に空転するようになって増速段が達成される。これに
より第一速段と第二速段との間の変速、第二速段と直結
段との間の変速及び直結段と増速段との間の変速が二つ
のワンウェイクラッチの設置によって全て所謂クラッチ
・ツウ・ワンウェイクラッチ或いはブレーキ・ツウ・ワ
ンウェイクラッチの変速が行われるようになり、クラッ
チ・ツウ・クラッチ、ブレーキ・ツウ・ブレーキ或いは
クラッチ・ツウ・ブレーキに於ける如き高度なタイミン
グ制御を必要とすることなく変速ショックがない良好な
変速が行われ得るようになる。
実施例 以下に添付の図を参照して本発明を実施例について詳
細に説明する。
第1図は本発明による遊星歯車式変速装置の一つの実
施例を示している。図に於て、10は第一サンギヤを、12
は第一サンギヤ10と同心の第一リングギヤを、14は第一
サンギヤ10と第一リングギヤ12とに噛合する第一プラネ
タリピニオンを、16は第一プラネタリピニオン14を回転
可能に担持する第一キャリヤを、20は第二サンギヤを、
22は第二サンギヤ20と同心の第二リングギヤを、24は第
二サンギヤ20と第二リングギヤ22とに噛合する第二プラ
ネタリピニオンを、26は第二プラネタリピニオン24を回
転自在に担持する第二キャリヤを各々示している。第一
リングギヤ12は連結要素30によって第二キャリヤ26と連
結され、第一キャリヤ16は連結要素32によって第二リン
グギヤ22と連結されている。
尚、ここで第一サンギヤ10と第一リングギヤ12と第一
プラネタリピニオン14と第一キャリヤ16とにより構成さ
れた単純遊星歯車機構を第一列目の遊星歯車機構と称
し、第二サンギヤ20と第二リングギヤ22と第二プラネタ
リピニオン24と第二キャリヤ26とにより構成された単純
遊星歯車機構を第二列目の遊星歯車機構と称する。
第一キャリヤ16及び連結要素32によって第一キャリヤ
16と連結された第二リングギヤ22とハウジング50との間
には第一ワンウェイクラッチ34と第二ワンウェイクラッ
チ36とが互いに直列に設けられている。この場合、第一
ワンウェイクラッチ34が第一キャリヤ16の側に設けら
れ、第二ワンウェイクラッチ36がハウジング50の側に設
けられている。更に詳細には第一ワンウェイクラッチ34
はそのインナレース34aにて第一キャリヤ16と接続され
てアウタレース34bを第二ワンウェイクラッチ36のイン
ナレース36aに接続され、第二ワンウェイクラッチ36の
アウタレース36bがハウジング50に接続されている。
第二キャリヤ26は、出力軸54と接続され、常に出力部
材として作用するようになっている。
第一ワンウェイクラッチ34は、エンジンドライブ時に
於てアウタレース34bがインナレース34aの回転速度を越
えて回転しようとする時には係合状態になり、これとは
逆の時には滑り状態となり、また第二ワンウェイクラッ
チ36は、エンジンドライブ時に於てインナレース36aが
アウタレース36bに対し逆転しようとする時には係合状
態になり、これとは逆の時には滑り状態になるようにな
っている。
第一サンギヤ10と第二ワンウェイクラッチ36のインナ
レース36a及び第一ワンウェイクラッチ34のアウタレー
ス34bとの間には第一クラッチ38が設けられている。第
一クラッチ38は第一サンギヤ10を第二ワンウェイクラッ
チ36のインナレース36a及び第一ワンウェイクラッチ34
のアウタレース34bに対し選択的に接続するようになっ
ている。
第二サンギヤ20と入力軸52との間には該両者を互いに
選択的に接続する第二クラッチ40が設けられている。ま
た第一キャリヤ16と入力軸52との間には該両者を互いに
選択的に接続する第三クラッチ42が設けられている。更
にまた第一サンギヤ10と入力軸52との間には該両者を互
いに選択的に接続する第四クラッチ44が設けられてい
る。
第一サンギヤ10とハウジング50との間には第一サンギ
ヤ10をハウジング50に対し選択的に固定する第一ブレー
キ46が設けられている。また第二リングギヤ22とハウジ
ング50との間には第二リングギヤ22をハウジング50に対
し選択的に固定する第二ブレーキ48が設けられている。
上述の如き構成よりなる遊星歯車式変速装置によって
第一速段、第二速段、第三速段(直結段)、第四速段
(増速段)及び後進段が達成される要領は第1表に示す
通りである、この表に於て、○印は当該クラッチ、ブレ
ーキ又はワンウェイクラッチがエンジンドライブ状態に
於て係合されていることを示し、また(○)は当該クラ
ッチ或いはブレーキが係合されれば、その変速段に於て
エンジンブレーキが作用し得ることを示している。
第一リングギヤ12の歯数に対する第一サンギヤ10の歯
数の比をρとし、第二リングギヤ22の歯数に対する第
二サンギヤ20の歯数の比をρとした場合、各変速段の
変速比は第2表に示す通りである。
次に上述の如き構成よりなる遊星歯車式変速装置の各
変速段に於ける作用について説明する。
第一速段 中立状態より第一速段への変速は第二クラッチ40を係
合させることにより行われる。第二クラッチ40が係合す
ると、第二サンギヤ20が入力軸52と接続されて入力部材
となる。これにより第二プラネタリピニオン24が自転し
て第二リングギヤ22が回転しようとするが、この時には
第一ワンウェイクラッチ34及び第二ワンウェイクラッチ
36とが共に係合することによって第二リングギヤ22がハ
ウジング50に対し固定されて反力部材として作用するよ
うになり、第二プラネタリピニオン24は第二キャリヤ26
と共に第二サンギヤ20の周りを自転しつつ公転し、これ
により出力軸54に上述の変速比をもって回転動力が伝達
される。
第二速段 第一速段より第二速段への変速は第二クラッチ40を係
合させた状態のまま第一クラッチ38を新たに係合させる
ことのみにより行われる。第一クラッチ38が係合する
と、第一サンギヤ10が第二ワンウェイクラッチ36に接続
され、第二ワンウェイクラッチ36の係合から第一サンギ
ヤ10がハウジング50に対し固定されて反力部材として作
用するようになり、これに伴ない第一ワンウェイクラッ
チ34は滑り状態となる。この時には第一サンギヤ10が固
定された状態にて第一プラネタリピニオン14が第一サン
ギヤ10の周りを自転しつつ公転することにより第一サン
ギヤ10と第一リングギヤ12と第一プラネタリピニオン14
及びキャリヤ16とからなる第一列目の遊星歯車機構は増
速作用を行うようになり、第二サンギヤ20と第二リング
ギヤ22と第二プラネタリピニオン24及び第二キャリヤ26
とからなる第二列目の遊星歯車機構の減速作用と挨俟っ
て前記第一速段より小さい変速比をもって第二キャリヤ
26より出力軸54に回転動力が伝達されるようになる。
第三速段 第二速段より第三速段、即ち直結段への変速は第一ク
ラッチ38及び第二クラッチ40を係合させた状態のまま第
三クラッチ42を係合させることのみにより行われる。第
三クラッチ42が係合すると、第一キャリヤ16に直接回転
動力が与えられてこれが入力部材となり、これにより第
一ワンウェイクラッチ34が係合状態に、第二ワンウェイ
クラッチが滑り状態となって遊星歯車機構が直結状態に
なり、変速比が1である直結段が達成される。尚、この
直結段達成後には入力部材切換のための第二クラッチ40
は解放されてよい。
第四速段 第三速段より第四速段、即ち増速段への変速はこの時
に第二クラッチ40が係合していれば、まず第二クラッチ
40を解放し、この第二クラッチ40の解放完了後に第一ク
ラッチ38及び第三クラッチ42を係合させた状態のまま第
一ブレーキ46を係合させることにより行われる。第一ブ
レーキ46が係合すると、第一キャリヤ16に回転動力が入
力されている状態にて第一サンギヤ10がハウジング50に
対し固定され、これにより第一ワンウェイクラッチ34が
滑り状態となって第一プラネタリピニオン14が第一サン
ギヤ10の周りを自転しつつ公転し、これに伴い第一リン
グギヤ12が増速回転し、これが現在フリー状態になって
いる前記二列目の遊星歯車機構の第二キャリヤ26を経て
出力軸54へ伝達され、増速段が達成される。
後進段 後進段は、中立状態より第四クラッチ44と第二ブレー
キ48とを共に係合させることにより行われる。この時に
は第一サンギヤ10に回転動力が入力され、第二リングギ
ヤ22がハウジング50に対し固定されて反力部材として作
用し、前記第一列目の遊星歯車機構の歯数比によって決
まる所定の変速比をもって出力軸54に逆転方向の回転力
が伝達され、後進段が達成される。
尚、第四速段より第三速段への変速、第三速段より第
二速段への変速、第二速段より第一速段への変速(シフ
トダウン)は各々上述の変速(シフトアップ)とは逆の
作動が行われればよく、例えば、第四速段より第三速段
への変速は第一ブレーキ46が解放されればよい。
第2図は第1図に示された本発明による遊星歯車式変
速装置の変形実施例を示している。第2図に示された実
施例に於ては、第一ブレーキ46が第一ワンウェイクラッ
チ34のアウタレース34bとハウジング50との間に第二ワ
ンウェイクラッチ36と並列に設けられている。換言すれ
ば、第一ブレーキ46は第一クラッチ38を介して第一サン
ギヤ10をハウジング50に対して選択的に固定するように
なっている。
第一ブレーキ46は第四速段達成時に第一クラッチ38の
係合と共に第一サンギヤ10をハウジング50に対し固定す
る作用をなすものである。
この変形実施例に於ても上述の実施例と同様の要領に
てクラッチ及びブレーキの係合と解放が行われることに
より上述の実施例と同様の作用効果が得られる。
第3図は本発明による遊星歯車式変速装置の他の一つ
の実施例を示している。第3図に示された実施例に於け
る遊星歯車機構は所謂ラビニョオ型のものであり、第一
サンギヤ60と、第二サンギヤ62と、リングギヤ64と、第
一サンギヤ60とリングギヤ64とに噛合するラージプラネ
タリピニオン66と、第二サンギヤ62とラージプラネタリ
ピニオン66とに噛合するスモールプラネタリピニオン68
と、ラージプラネタリピニオン66及びスモールプラネタ
リピニオン68を各々回転可能に担持するキャリヤ70とを
有している。
キャリヤ70とハウジング50との間には上述の実施例と
同様に第一ワンウェイクラッチ34と第二ワンウェイクラ
ッチ36とが互いに直列に設けられている。この場合も第
一ワンウェイクラッチ34がキャリヤ70の側に設けられ、
第二ワンウェイクラッチ36がハウジング50の側に設けら
れている。
第一サンギヤ60と第二ワンウェイクラッチ36のインナ
レース36a及び第一ワンウェイクラッチ34のアウタレー
ス34bとの間には第一クラッチ38が設けられている。第
一クラッチ38は第一サンギヤ60を第二ワンウェイクラッ
チ36のインナレース36a及び第一ワンウェイクラッチ34
のアウタレース34bに対し選択的に接続するようになっ
ている。
第二サンギヤ62と入力軸52との間には該両者を互いに
選択的に接続する第二クラッチ40が設けられている。ま
たキャリヤ70と入力軸52との間には該両者を互いに選択
的に接続する第三クラッチ42が設けられている。更にま
た第一サンギヤ60と入力軸52との間には該両者を互いに
選択的に接続する第四クラッチ44が設けられている。
第一サンギヤ60とハウジング50との間には第一サンギ
ヤ60をハウジング50に対し選択的に固定する第一ブレー
キ46が設けられている。またキャリヤ70とハウジング50
との間にはキャリヤ70をハウジング50に対し選択的に固
定する第二ブレーキ48が設けられている。
リングギヤ64は、出力軸54と接続され、常に出力部材
として作用するようになっている。
上述の如き構成よりなる遊星歯車式変速装置によって
第一速段、第二速段、第三速段(直結段)、第四速段
(増速段)及び後進段が達成される要領は上述の実施例
のそれと同様であり、それは上述の第1表に示された通
りである。
この遊星歯車式変速装置に於ては、リングギヤ64の歯
数に対する第一サンギヤ60の歯数の比をρとし、リン
グギヤ64の歯数に対する第二サンギヤ62の歯数の比をρ
とした場合、各変速段の変速比は第3表に示す通りに
なる。
次に上述の如き構成よりなる遊星歯車式変速装置の各
変速段に於ける作用について説明する。
第一速段 中立状態より第一速段への変速は第二クラッチ40を係
合させることにより行われる。第二クラッチ40が係合す
ると、第二サンギヤ62が入力軸52に接続されて第二サン
ギヤ62が入力部材になる。これによりスモールプラネタ
リピニオン68及びラージプラネタリピニオン66が各々自
転してサンギヤ周りに公転しようとするが、この時には
第一ワンウェイクラッチ34及び第二ワンウェイクラッチ
36とが共に係合することによってキャリヤ70がハウジン
グ50に対し固定されて反力部材として作用するようにな
り、スモールプラネタリピニオン68及びラージプラネタ
リピニオン66の自転によって回転動力がリングギヤ64へ
伝達され、これにより出力軸54に上述の変速比をもって
回転動力が伝達される。
第二速段 第一速段より第二速段への変速は第二クラッチ40を係
合させた状態のまま第一クラッチ38を新たに係合させる
ことのみにより行われる。第一クラッチ38が係合する
と、第一サンギヤ60が第二ワンウェイクラッチ36に接続
され、第二ワンウェイクラッチ36の係合から第一サンギ
ヤ60がハウジング50に対し固定されて反力部材として作
用するようになり、これに伴ない第一ワンウェイクラッ
チ34は滑り状態となる。この時には第一サンギヤ60が固
定された状態にてラージプラネタリピニオン66が第一サ
ンギヤ60の周りを自転しつつ公転するようになって第一
サンギヤ60とラージプラネタリピニオン66とリングギヤ
64とからなる第一列目の遊星歯車機構は増速作用を行う
ようになり、第二サンギヤ62とスモールプラネタリピニ
オン68とラージプラネタリピニオン66及びリングギヤ64
とからなる第二列目の遊星歯車機構の減速作用と相俟っ
て前記第一速段より小さい変速比をもって出力軸54に回
転動力が伝達されるようになる。
第三速段 第二速段より第三速段、即ち直結段への変速は第一ク
ラッチ38及び第二クラッチ40を係合させた状態のまま第
三クラッチ42を係合させることのみにより行われる。第
三クラッチ42が係合すると、キャリヤ70に直接回転動力
が与えられてこれが入力部材となり、これにより第一ワ
ンウェイクラッチ34が係合状態に、第二ワンウェイクラ
ッチ36が滑り状態となって遊星歯車機構が直結状態にな
り、変速比が1である直結段が達成される。尚、この直
結段達成後には入力部材切換用の第二クラッチ40は解放
されてよい。
第四速段 第三速段より第四速段、即ち増速段への変速は、この
時に第二クラッチ40が係合していれば、まず第二クラッ
チ40を解放し、この第二クラッチ40の解放完了後に、第
一クラッチ38及び第三クラッチ42を係合させた状態のま
ま第一ブレーキ46を係合させることにより行われる。第
一ブレーキ46が係合すると、キャリヤ70に回転動力が入
力されている状態にて第一サンギヤ60がハウジング50に
対し固定され、これにより第一ワンウェイクラッチ34が
滑り状態となってラージプラネタリピニオン66が第一サ
ンギヤ60の周りを自転しつつ公転し、これに伴いリング
ギヤ64が増速回転し、これが出力軸54へ伝達され、増速
段が達成される。
後進段 後進段は、中立状態より第四クラッチ44と第二ブレー
キ48と共に係合させることにより行われる。この時には
第一サンギヤ60に回転動力が入力されてこれが入力部材
となり、キャリヤ70がハウジング50に対し固定され固定
部材として作用し、前記第一列目の遊星歯車機構の歯数
比によって決まる所定の変速比をもって出力軸54に逆転
方向の回転力が伝達されるようになり、後進段が達成さ
れる。
尚、この実施例に於ける遊星歯車式変速装置に於ても
第四速段より第三速段への変速、第三速段より第二速段
への変速、第二速段より第一速段への変速は各々上述の
変速とは逆の作動が行われればよい。
第4図は第3図に示された本発明による遊星歯車式変
速装置の変形実施例を示している。
第4図に示された実施例に於ては、第一ブレーキ46が
第一ワンウェイクラッチ34のアウタレース34bとハウジ
ング50との間に第二のワンウェイクラッチ36と並列に設
けられている。換言すれば、第一のブレーキ46は第一ク
ラッチ38を介してサンギヤ60をハウジング50に対し選択
的に固定するようになっている。
この変形実施例に於ても上述の実施例と同様の要領に
てクラッチ及びブレーキの係合と解放が行われることに
より上述の実施例と同様の作用効果が得られる。
以上に於ては、本発明を特定の実施例について詳細に
説明したが、本発明は、これに限定されるものではな
く、本発明の範囲内にて種々の実施例が可能であること
は当業者にとって明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による遊星歯車式変速装置の一つの実施
例を示す概略構成図、第2図は第1図に示された本発明
による遊星歯車式変速装置の変形例を示す概略構成図、
第3図は本発明による遊星歯車式変速装置の他の一つの
実施例を示す概略構成図、第4図は第3図に示された本
発明による遊星歯車式変速装置の変形例を示す概略構成
図である。 10……第一サンギヤ,12……第一リングギヤ,14……第一
プラネタリピニオン,16……第一キャリヤ,20……第一サ
ンギヤ,22……第二リングギヤ,24……第二プラネタリピ
ニオン,26……第二キャリヤ,30、32……連結要素,34…
…第一ワンウェイクラッチ,36……第二ワンウェイクラ
ッチ,38……第一クラッチ,40……第二クラッチ,42……
第三クラッチ,44……第四クラッチ,46……第一ブレー
キ,48……第二ブレーキ,50……ハウジング,52……入力
軸,54……出力軸,60……第一サンギヤ,62……第二サン
ギヤ,64……リングギヤ,66……ラージプラネタリピニオ
ン,68……スモールプラネタリピニオン,70……キャリヤ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サンギヤとリングギヤとプラネタリピニオ
    ン及びプラネタリピニオンを回転可能に担持するキャリ
    ヤの如き構成要素の組合せよりなる遊星歯車機構と該遊
    星歯車機構を収容する固定部材としてのハウジングとを
    有し、前記遊星歯車機構の構成要素のうち選択的に反力
    部材となる一つの構成要素と前記ハウジングとの間に二
    つのワンウェイクラッチが互いに直列に設けられ、前記
    二つのワンウェイクラッチの互いの連結部と前記遊星歯
    車機構の構成要素のうち選択的に反力部材になる他の一
    つの構成要素との間に該両者を互いに選択的に接続する
    クラッチが設けられ、前記他の一つの構成要素を前記ハ
    ウジングに選択的に固定するブレーキが設けられている
    ことを特徴とする遊星歯車式変速装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項の遊星歯車式変速装
    置に於て、前記ブレーキは前記他の一つの構成要素と前
    記ハウジングとの間に設けられて前記他の一つの構成要
    素を前記ハウジングに対し選択的に直接固定するよう構
    成されていることを特徴とする遊星歯車式変速装置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項の遊星歯車式変速装
    置に於て、前記ブレーキは前記クラッチと前記ハウジン
    グとの間に設けられて前記他の一つの構成要素を前記ク
    ラッチとの協働によりハウジングに対し選択的に固定す
    るよう構成されていることを特徴とする遊星歯車式変速
    装置。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれ
    かの遊星歯車式変速装置に於て、前記遊星歯車機構は二
    つの単純遊星歯車機構の組合せにより構成されており、
    前記一つの構成要素は一方の単純遊星歯車機構の一方の
    キャリヤであり、前記他の一つの構成要素は前記キャリ
    ヤに担持されたプラネタリピニオンと噛合するサンギヤ
    であることを特徴とする遊星歯車式変速装置。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれ
    かの遊星歯車式変速装置に於て、前記遊星歯車機構はラ
    ビニョオ型の遊星歯車機構であり、前記一つの構成要素
    はキャリヤであり、前記他の一つの構成はラージプラネ
    タリピニオンと直接噛合するサンギヤであることを特徴
    とする遊星歯車式変速装置。
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