JP2629075B2 - タイヤコードおよび複合材用の高モジュラスポリエステルヤーン - Google Patents

タイヤコードおよび複合材用の高モジュラスポリエステルヤーン

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JP2629075B2 JP5512461A JP51246193A JP2629075B2 JP 2629075 B2 JP2629075 B2 JP 2629075B2 JP 5512461 A JP5512461 A JP 5512461A JP 51246193 A JP51246193 A JP 51246193A JP 2629075 B2 JP2629075 B2 JP 2629075B2
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F6/00Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof
    • D01F6/58Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolycondensation products
    • D01F6/62Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolycondensation products from polyesters

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、特に、タイヤの織物強化用に有用な、極め
てモジュラスが大きく、引張強さ(tenacity)が大き
く、そして収縮率の小さいポリエチレンナフタレート
(PEN)マルチフィラメントヤーンおよび類似の剛直な
モノマーとの組合わせで造られたその他のヤーンに関す
る。本発明のPENヤーンは、常法で加工したPENヤーンに
比べて、向上したモジュラスと寸法安定性を有する。本
発明の一つの態様はマルチフィラメントPENヤーンの製
造法に関する。
関連技術の説明 現在、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィラメ
ントは、通常、ラジアルタイヤ胴ゴム(tire body)、
コンベヤベルト、シートベルト、Vベルトおよびホース
類を含む工業用途に用いられている。しかし、モノプラ
イ高性能タイヤの胴ゴムのような需要の大きい用途では
より大きいモジュラスおよび寸法安定性が望ましく、ラ
ジアル乗用車用タイヤのベルトではそのようなより大き
いモジュラスおよび寸法安定性が要求される。寸法安定
性は4.5g/d[39.7mN/デシテックス(dtex)]での伸び
と伸縮との和として定義される。シマ(Shima)等の米
国特許第3,616,832号明細書には、PENで強化された、良
好な寸法安定性と引張強さを有するゴム製品が提示され
ており、カワセ(Kawase)等の米国特許第3,929,180号
明細書には、PENをカーカス強化材として用いたタイヤ
が提示されている。しかし、これらの特許は未延伸時複
屈折率の小さい、常用の方法で加工されたPENに関する
ものであり、従って、本発明の目的におけるように、こ
の材料が持つ潜在的な性質は十分に達成されていない。
このことは、常用の方法で紡糸されたPENの最適化延伸
を教示しているハマナ(Hamana)等の英国特許第1,445,
464号明細書でも同じである。ハマナ等の米国特許第4,0
00,239号明細書には、電気絶縁布用の、融点と耐熱性の
大きい未延伸PENの製造法が提示されている。これらの
材料は、高結晶性または少くとも高い核形成化構造に好
都合な、高応力条件下で製造されているので、これら繊
維は延伸性に欠け、本発明で意図している用途に対して
は、高いモジュラスは得られない。同じ用途向けの製品
が、大きい伸びと低い引張強さの部分配向ヤーンに関す
るハマナ等の米国特許第4,001,479号明細書に提示され
ている。
発明の要約 本発明のヤーンは、PENまたは剛直さの似たモノマー
と組合せて造った部分結晶性ポリエステル重合体を紡糸
して、最適の非晶性配向状態および結晶度の状態にする
ことにより製造される。本発明は、加工パラメーターを
少くとも0.030の複屈折率を有する未延伸ポリエステル
ヤーンが生成するように選んで行われる。次いで、その
紡出ヤーンは総延伸比1.3/1から6.0/1の間で熱延伸さ
れ、それによってTgが100℃より高く、融点の上昇が少
くとも8℃である、部分結晶性の延伸ポリエステルヤー
ンが生成される。望ましいヤーンは引張強さが少くとも
6.5g/d(57.4mN/デシテックス)、寸法安定性(EASL+
収縮)が5%未満、そして収縮率が4%またはそれ以下
のものであり、少くとも1.3の総延伸比を用いる方法に
より製造することでき、少くとも10℃の融点の上昇を示
す。
得られるヤーンは、従来技術によるヤーンに比べて、
驚く程高いモジュラスと引張強さおよび小さい収縮率を
示す。
図面の簡単な説明 図1は実施例1および2のPENヤーンの、引張強さ6.2
g/d(54.7mN/デシテックス)でのモジュラスを比較して
示すものである。
望ましい実施態様の説明 本発明のポリエステルマルチフィラメントヤーンは、
これをタイヤのようなゴム複合材に繊維補強材として添
入すると、強く望まれる特性である高モジュラス、良好
な寸法安定性および高引張強さを与える。PENマルチフ
ィラメントヤーンまたは剛直さの似たモノマーと組合せ
て造った他のポリエステル重合体ヤーンは、ラジアル乗
用車用タイヤの二つの部分、即ちカーカスおよびベルト
を補強するために有利に用いられる。現在乗用車用タイ
ヤのカーカスは、主として、ポリエチレンテレフタレー
トで強化されている。カーカスコードの寸法安定性(所
定の収縮率におけるモジュラス)で制御される二つのタ
イヤ特性は、サイドウオールの押込み硬さ(indentatio
ns)とタイヤの運転性(handling)である。本発明のPE
Nヤーンまたは他のポリエステルヤーンのモジュラスと
寸法安定性が、PETヤーンおよび従来法のPENヤーンに比
べて大きいということは、本発明のヤーンで強化された
カーカスを有するタイヤのサイドウオールの押込み硬さ
がより小さくなり、運転挙動がより良好になることを意
味する。本発明のヤーンは、また、そのガラス転移温度
(Tg)が100℃より高く、即ちPETのTg80℃に比べてPEN
は120℃であるので、望ましい強化材である。この高いT
gは、PETタイヤに比べて、コードからの熱の発生をより
広い温度範囲でより少なくし、その結果タイヤの寿命が
より長くなり、運転時のタイヤの温度が全体により低く
なる。これに加えて、モジュラスはTgより高い温度で急
勾配で低下する傾向があるので、本発明のヤーンはPET
より広い温度範囲でモジュラスを維持する。本発明のヤ
ーンは、それが高性能タイヤの強化に利用される場合、
この用途では、特に、高速性能運転に特性的な高温にお
いてコードの発熱が少なく、モジュラスが高いことが要
求されるので、上に説明した利点の全てが決定的に重要
になる。
本発明のPENマルチフィラメントヤーンとその他のポ
リエステルヤーンは、また、ラジアル乗用車用タイヤの
ベルトおよびトラック用ラジアルタイヤのカーカスの強
化に用いることができる。PETは、この用途では、所定
のコード径での強さとモジュラスが十分でないので、現
在は鋼線が用いられている。PENはPETに較べてモジュラ
スが大きく、また本発明のPENは更にモジュラスが大き
いという利点があるので、PENは鋼線の代替品として用
いられる理想的な材料となるであろう。
本発明のポリエチレンナフタレートヤーンは少くとも
90モルパーセントのポリエチレンナフタレートを含むも
のである。望ましい態様では、このポリエステルは実質
的に全てポリエチレンナフタレートから成る。また別の
態様では、このポリエステルは、エチレングリコールと
2,6−ナフタレンジカルボン酸またはそれらの誘導体以
外の一種またはそれ以上のエステル形成性成分から誘導
される少量の単位を共重合体単位として含んでいること
ができる。
ポリエチレンナフタレート単位と共重合することがで
きる他のエステル形成性成分の代表的な例には、1,3−
プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオールなどのようなグリコール類、およびテレフタ
ル酸、イソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、スチ
ルベンジルカルボン酸、ビ安息香酸、アジピン酸、セバ
シン酸、アゼライン酸などのジカルボン酸類が含まれ
る。
本発明の他のポリエステルヤーンは、溶融紡糸可能
で、部分結晶性で且つ100℃より高いTgを有する重合体
を生成させるのに適した剛直なモノマーと柔軟なモノマ
ーとの適切な組合せから造られたポリエステル重合体を
含むように造ることができる。剛直なモノマーの例とし
ては、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレン
ジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、スチルベンジ
カルボン酸およびテレフタル酸のようなジカルボン酸;
ヒドロキノン、ビフェノール、p−キシレングリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチレ
ングリコールのようなヒドロキシ化合物;およびp−ヒ
ドロキシ安息香酸および7−ヒドロキシ−β−ナフトエ
酸のようなヒドロキシカルボン酸が含まれる。柔軟なモ
ノマーの例には、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セ
バシン酸のようなジカルボン酸、およびエチレングリコ
ール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオールのようなジヒドロキシ化合物が
ある。重合体の融点以上での熱安定性は過度の分解を起
こさずに溶融加工できるよう十分高いことが重要であ
る。
本発明のマルチフィラメントヤーンは、一般に、フィ
ラメント当たりのデニールが約1から20(例えば、約3
から10)で、普通約6から600本の連続フィラメント
(例えば、約20から400本の連続フィラメント)から成
る。フィラメント当たりのデニールとヤーン中に存在す
る連続フィラメントの本数は、この技術分野の熟練者に
は明かなように、広範囲に変えることができる。
このマルチフィラメントヤーンは、従来技術で高強度
のポリエステル繊維が用いられて来た工業用途で使用す
るのに特に適している。
この繊維は高温(例えば、100℃)に遭遇するような
環境で用いられる用途に特に適している。このフィラメ
ント状材料は高弾性の繊維状熱可塑性樹脂用として高い
モジュラスを提供するだけでなく、収縮率が非常に小さ
い。
この予想以上の寸法安定性という長所は、少くとも0.
03、望ましくは0.03から0.30という未延伸時複屈折率に
よって特性付ずけられる高度に配向した非晶性領域の結
晶化によつて生ずる、紡糸中に生成する特徴のある形態
構造に起因すると考えられる。この結晶化は、紡糸時に
加えられる応力の水準に応じて、延伸段階または紡出段
階のいずれかで起きる。もしも、紡糸時に余りに大きい
応力が加えられると、未延伸ヤーンは被延伸性を失い、
PENの場合、特性的に、290℃より高い融点を示すように
なる。この明細書で示される特性化パラメーターは実質
的に平行なフィラメントからなるマルチフィラメントヤ
ーンの試験でうまく求められる。
1.複屈折率:複屈折率はベレック(Berek)補償板を備
えた偏光顕微鏡を用いて測定された。黒い一次吸光バン
ドが見られない場合には、紫色のバンドを用いて測定す
るのがよい。
2.密度:密度はn−ヘプタン/四塩化炭素−密度勾配管
を用いて、23℃で求めた。この勾配管は、ASTM D1505-6
8に従って調製し、補正された。
3.融点:融点はパーキン−エルマー(Perkin-Elmer)示
差走査熱量計(DSC)を用い、10mgの試料で20℃/分で
走査して得られる吸熱ピークから求めた。Tgは同じ測定
条件で、ガラス転移温度に関連する熱容量が変化する屈
折点として求められる。延伸ヤーンの融点(ΔTm)は次
式で規定され、評価される: ΔTm=Tm1-Tm11 式中、Tm1は問題にしている延伸ヤーンの融点で、Tm11
は、分析前にDSC装置中で前融解し、急速に冷却したヤ
ーンの融点である。
4.極限粘度:重合体およびヤーンの極限粘度(IV)は重
合度および分子量の便利な尺度である。IVはフェノール
とテトラクロロエタン混合溶媒(60/40)溶液の相対粘
度(η)を測定して求める。ηは標準の毛細管を通
るPEN/溶媒溶液の流動時間と純粋の溶媒の流動時間の比
である。IVは相対溶液粘度を濃度0にに外挿して計算さ
れる。
5.物理的性質:この明細書で示される引張りに関する性
質はインストロン引張り試験機を用い、ゲージ長10イン
チ(25.4cm)、変形速度120パーセント/分で測定し
た。全ての引張り試験は温室で行われた。寸法安定性は
所定の収縮率において達成される応力の水準と見做され
る。タイヤ工業では、寸法安定性は特定の荷重での伸び
と収縮の和として定義される。本発明の場合には、特定
荷重での伸び(EASL)は次式を用いて初期モジュラスの
データから求められる: EASL=454/モジュラス(g/d) 引張強さとモジュラスは、延伸比が増すと増大するこ
とは周知である。より大きい引張強さは、それ自身、殆
ど常に非常に望ましいが、ヤーンの性質上の問題または
大き過ぎる収縮により、大きい伸長比が達成できないこ
とが多い。本発明の材料は所定の引張強さで高水準のモ
ジュラスを有する。これは、LTパラメーターとして次式
で引張強さとL−5の比を求めることにより定量化され
る: LT=((L-5)4/T5.16)1000 L−5またはLASE-5は、5%の伸びにおけるg/dで表し
た荷重として定義されるモジュラスの尺度である。本発
明の材料はLTが少くとも25である。ヤーンの伸びが5%
より小さくてL−5が測定できない場合には、試験の前
に、ヤーンを昇温下で予備緩和し、伸びを5%以上に増
加させるようにする。
収縮値はASTM D885の方法で0.05g/デニール(0.44mN/
デシテックス)の束縛力を加え、177℃で1分処理後に
測定した。
以下に確認されるように、本発明の改善されたヤーン
を製造できることが分った方法を説明する。後記におい
て特許請求されるヤーン製品は、製造に用いられる工程
のパラメーターで限定されるものではない。
この溶融紡糸可能なポリエステルは、融点より高い温
度でその重合体が実質的に分解する温度より低い温度で
押出紡糸口金に供給される。この段階での滞留時間は最
小に保たれ、その温度は350℃、望ましくは320℃を超え
ないようにすべきである。
次いで、押出されたフィラメントを通常のヤーン固化
ゾーンを通し、その紡出ヤーンに冷却用の空気を吹付
け、それによって望ましい内部構造の特徴を凍結し、ま
たフィラメントがお互いに融着するのを防ぐ。固化ゾー
ンは、(a)少くとも150℃、望ましくは150から500℃
の温度に加熱された気体雰囲気から成る抑制冷却ゾーン
と、(b)その抑制冷却ゾーンに隣接する、ヤーンが吹
込まれた空気の雰囲気中で急速に冷却され、固化される
冷却ゾーンとを含んで成ることが望ましい。この工程の
鍵となるのは、加工条件を調節して、複屈折率が少くと
も0.03で、融点が1乃至25℃、望ましくは3乃至23℃向
上した高配向未延伸ヤーンが得られるようにすることで
ある。PENでは、266乃至290℃、望ましくは268乃至288
℃の融点が達成されねばならない。この技術分野での熟
練者なら、次の条件を調節することによりこれを達成で
きるであろう:紡糸口金に隣接する抑制冷却ゾーンの長
さと温度、紡糸口金の孔径、急冷気体の吹込み法、冷却
空気の速度および固化ゾーンでの引落し率(drawdow
n)。固化ゾーンからのヤーンの引取り速度は紡出繊維
の応力に影響する重要なパラメーターであって、希望の
特性を得るように調節しなければならない。次いで、紡
出ヤーンは従来法の連続法または悲連続法で延伸され、
それによってTgが100℃より高く、融点が少くとも8
℃、望ましくは8乃至15℃上がった延伸ヤーンが得られ
る。この延伸ヤーンは、次の性質を有することが望まし
い:少くとも6.5g/d(57.4mN/デシテックス)、望まし
くは少なくとも7.5g/d(66.2mN/デシテックス)の引張
強さ;5%未満の寸法安定性(EASL+収縮);および4%
またはそれ以下の収縮率。実施例に示すように、この特
性の組み合わせが10℃又はそれを超える融点の上昇を有
する繊維に生じたのである。
実施例1(比較例) 長さ0.042インチ(0.107cm)、幅0.021インチ(0.053
cm)のオリフィスを持つ紡糸口金を通して、吐出量33.2
cc/分で32本のフィラメントを押し出してPEN未延伸ヤー
ンを製造した。このフィラメントを空気急冷筒の中で固
化し、巻取機の速度305m/min(分)で引き取った。
このヤーンを常用の加熱ローラーを用いて2段階で延
伸した。未延伸ヤーンの性質、延伸ヤーンの性質および
延伸条件を表1にまとめて示す。
この実施例のヤーンはΔn=0.004の未延伸ヤーンか
ら常法により調製されたが、LTが25より小さいことが示
すように、それは本発明のヤーンより小さいモジュラス
を有する。また、その寸法安定性パラメーター(EASL+
収縮)は8.3で、本発明のヤーンより大きく、これは寸
法安定性が劣っていることを示す。(実施例3を参照さ
れたい)。
表1 A.未延伸ヤーン Δn 0.004 引張強さ (g/d) 0.6(5.3mN/デシテックス) モジュラス(g/d) 18.6(164mN/デシテックス) Tm (℃) 268 B.延伸ヤーン 延伸比 6.3 ローラー1(℃) 140 ローラー2(℃) 157 ローラー3(℃) 室温 Δn 0.426 引張強さ(g/d) 6.2(54.7mN/デシテックス) モジュラス(g/d) 176(1553mN/デシテックス) Tm(℃) 272 収縮率(%) 5.7 EASL+収縮(%) 8.3 ΔTm (℃) 7 実施例2 長さ0.036インチ(0.091cm)、幅0.016インチ(0.041
cm)のオリフィスを持つ紡糸口金を通して、吐出量9.6c
c/分で7本のフィラメントを押し出してPENヤーンを製
造した。このフィラメントを空気急冷筒の中で固化し、
巻取機の速度範囲770から5000m/minで引き取った。この
ヤーンを延伸ゾーン2中で加熱板を用いて、2段階で延
伸した。未延伸ヤーンの性質、延伸ヤーンの性質および
延伸条件を表2にまとめて示す。本発明の好ましいヤー
ンは、配向したヤーンを少くとも1.3の総延伸比に延伸
する方法により製造することができる。これらヤーンは
少くとも10℃の融点の上昇も示す。少くとも280の初期
モジュラスを有するより好ましいヤーンについては、少
くとも11℃の融点の上昇があった。
この実施例のデーターを子細に見ると、所定の引張強
さになるように延伸したヤーンで、紡糸速度が大きくな
るにつれて、また延伸および未延伸ヤーンの融点が上る
につれて、モジュラスが増加することが分かる。これ
は、紡糸速度が増すにつれてLTパラメーターが増加する
ことに反映される。未延伸時複屈折だけで本発明のヤー
ンを特性化するには不十分である。このパラメーターは
紡糸応力が大きい場合に起きる形態構造の変化に敏感で
ないので、本発明の有効範囲を規定するには融点と複屈
折の両方を用いなければならない。本実施例のデーター
を比較実施例1のデーターと比較するために、表2のモ
ジュラスの値を引張強さ6.2g/d(54.7mN/デシテック
ス)に書き替えて、紡糸速度に対してプロットした(図
1)。この解析結果は、本発明のヤーンが従来技術によ
るヤーンの比べて優れていることを明かに示している。
実施例3 紡糸速度770m/minおよび4000m/minで紡糸した実施例
2の未延伸ヤーンを限界まで延伸した。
770m/minの試料は延伸ゾーン内で炉を用いて一段で延
伸し、4000m/minの試料は第2延伸ゾーン内で加熱板を
用いて二段で延伸した。
延伸ヤーンの性質および延伸条件を表3にまとめて示
す。本実施例は、本発明のヤーンが極めて大きいモジュ
ラス、大きい引張強さおよび小さい収縮率を有し、ゴム
の中で用いる用途に対して望ましいものであることを示
している。
実施例4 この実施例は、実施例2より遅い紡糸速度で、大きい
複屈折率とモジュラスおよび高い融点を有する未延伸ヤ
ーンを造ることができ、それによって高速紡糸性能を持
たないヤーンのための工業的により実行し易い方法が得
られることを示すものである。長さ0.069インチ、幅0.0
30インチのオリフィスを持つ紡糸口金を通して、吐出量
9.6cc/分で7本のフィラメントを押し出してPENヤーン
を製造した。このフィラメントを空気急冷筒の中で固化
し、巻取機の速度範囲410から2500m/minで引き取った。
これらヤーンの性質を表4にまとめて示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ネルソン,チャールズ・ジェイ アメリカ合衆国ヴァージニア州23236, チェスターフィールド,ニューキー・レ イン 3011 (72)発明者 モハジャー,ユセフ アメリカ合衆国ヴァージニア州23113, ミドロスィアン,ウィンター・リッジ・ レイン 14314 (72)発明者 ヤング,ジョン・アームストロング アメリカ合衆国ヴァージニア州23113, ミドロスィアン,サリスバリー・ロード 2500 (56)参考文献 特開 昭62−156312(JP,A)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の: (a)複数の開孔を有する押出成形オリフィスを通し
    て、Tgが100℃より高く、固有粘度が0.6またはそれ以上
    である結晶化し得る融解ポリエステル重合体を押し出し
    て融解紡出ヤーンを形成し、 (b)該紡出ヤーンを固化ゾーンを通過させることによ
    って固化し、 (c)該紡出ヤーンを、複屈折率が少くとも0.030の部
    分配向ヤーンを形成させるのに十分な非延伸引取速度で
    引き取り、そして (d)該ヤーンを総延伸比が少くとも1.5/1になるまで
    熱延伸して少くとも0.369の延伸時複屈折率を有する延
    伸ヤーンを形成する 各工程を含んでなる、高いモジュラスと良好な引張強さ
    を有する延伸ポリエステルヤーンの製造方法。
  2. 【請求項2】紡出ヤーンを、(a)少くとも150℃の温
    度に加熱した気体雰囲気から成る抑制冷却ゾーンと
    (b)該抑制冷却ゾーンに隣接する、該ヤーンが吹込ま
    れた空気雰囲気内で急速に冷却され、固化される冷却ゾ
    ーンとを含んで成る固化ゾーンを通過させることにより
    固化させる、請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】非延伸引取速度が400乃至4500m/mimであ
    り、未延伸時複屈折率が0.030乃至0.30である、請求の
    範囲第1項または第2項に記載の方法。
  4. 【請求項4】工程(a)で押し出される融解ポリエステ
    ル重合体がポリエチレンナフタレートであり、工程
    (c)において部分配向未延伸ヤーンが1乃至25℃上昇
    した融点を有する延伸ポリエチレンナフタレートヤーン
    を製造する、請求の範囲第1項または第2項に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】非延伸引取速度が400乃至4500m/mimであ
    り、未延伸時複屈折率が0.030乃至0.30であり、そして
    部分配向ヤーンの融点の上昇が3乃至23℃である、請求
    の範囲第4項に記載の方法。
  6. 【請求項6】100℃より高いTg、少くとも10℃の融点の
    上昇、少くとも7.5g/dの引張強さ、5%未満の寸法安定
    性(EASL+収縮率)、4%またはそれ未満の収縮率、及
    び少くとも0.369の延伸時複屈折率を有する延伸された
    部分結晶性ポリエステルマルチフィラメントヤーン。
  7. 【請求項7】ポリエチレンナフタレートである、請求の
    範囲第6項に記載の延伸ヤーン。
  8. 【請求項8】融点の上昇が少くとも11℃である、請求の
    範囲第6項に記載の延伸ヤーン。
  9. 【請求項9】初期モジュラスが少くとも280g/d(2470mN
    /デシテックス)である、請求の範囲第8項に記載の延
    伸ヤーン。
  10. 【請求項10】非延伸引取速度が1600m/mimに等しいか
    又はそれ未満であり、未延伸時複屈折率が少くとも0.15
    4である、請求の範囲第1項に記載の方法。
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