JP2628276C - - Google Patents

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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は高所作業車乗用バケットの移動制御方法および装置に係り、特に乗用
バケット内での操作レバーの操作方向とバケット移動方向を一致させるベクトル
制御を行わせる方法および装置に関する。 【0002】 【従来の技術】 一般に、高所作業車は架線工事や街路照明灯の工事等に用いられるが、通常屈
曲式や伸縮式のブームを備え、その先端に乗用バケットを取付けた構造となって
いる。図7は伸縮式ブームを備えた高所作業車を示しており、図示のように、車
体1に旋回基台2を有し、これに起伏ブーム3を取付け、当該ブーム3の先端部
に旋回可能に乗用バケット4を設けた構造とされている。そして、これを模式的
に図8(1)に示すように、基台2が車体1上で旋回可能とされ、ブーム3は起
伏角度を変更できるとともに、テレスコピック構造となって伸縮可能とされてい
る。また、乗用バケット4はブーム3の先端にて単独回転できるようになってい
る。バケット4を任意の位置に移動するために、図8(2)に示しているように
操作装置5が装備されており、その操作レバーを操作することによりシリンダ等
の駆動要素となっている油圧制御装置6の油圧機器を作動させ、これにより基台
2の旋回やブーム3の起伏並びに伸縮、およびバケットの回転を行わせて所望の
位置に移動させるものとなっている。 【0003】 ところで、従来の高所作業車では、操作装置5における操作レバーは2〜3本
設けられており、各レバーはそれぞれブームの起伏、旋回、伸縮、及び乗用バケ
ットの回転に対応しており、操作レバーの操作によって操作対象に対応する油圧
制御系の電磁スイッチのオン・オフ制御により油圧機器を駆動し、個別出力によ って乗用バケット4を3次元的に動かしている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、従来の高所作業車においては、操作レバーは各油圧制御弁に対
応して動作の方向とは直接関係しないため、操作方向と動作方向が一致しない。
そのため、例えば図9に示すように、ブーム3を伸長して乗用バケット4をA点
まで移動させようとする場合、バケット4がブーム伸縮方向の側方を向いている
場合、ブーム伸縮用の操作レバーを縮方向に操作するが、バケット4が移動方向
に正対していないため、図示のように、ブーム伸張方向と直角方向に操作レバー
を操作する必要が生じる。このため、バケット移動作業は熟練者を必要とし、操
作性が非常に悪く安全性も低いという欠点があった。このため、従来の高所作業
車の乗用バケット制御システムは、制御対象の実際的な動きに対応した操作感覚
が充分に得られない間題があったものである。 【0005】 本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解消するためになされたもので、バケ
ットの向き等の如何に拘らず、操作レバーの操作方向と実際の乗用バケット移動
方向とが一致するようにして操作性に優れた高所作業車乗用バケットの移動制御
方法および装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために、本発明に係る高所作業車乗用バケットの移動制御
方法は、高所作業車の乗用バケットを当該バケットに装備した操作レバーにより
移動制御する方法において、多軸操作可能な操作レバーの操作ベクトルを車体側
の移動基点を原点とする三次元ベクトルに変換し、各ベクトルに対応する操作量
を油圧機器に分配出力して前記乗用バケットの移動制御をなすものとした。 【0007】 また、第2に高所作業車の乗用バケットを当該バケットに装備した操作レバー
により移動制御する方法において、前記乗用バケットの現在位置を車体側移動基
点を原点とする座標上に展開し、多軸操作可能な操作レバーによる操作方向を前 記移動基点座標上に三次元展開し、前記操作レバーの操作継続中には三次元展開
された操作方向への移動をなす油圧機器を作動継続させる構成とした。 【0008】 これらの場合において、前記乗用バケットの位置をジャイロ等により検出し、
この位置変化ベクトルと操作ベクトルとの偏差を算出し、油圧機器への操作量を
フィードバック制御するようにすればよい。 【0009】 本発明係る高所作業車乗用バケットの移動制御装置は、高所作業車に旋回基台
を介して伸縮可能な起伏ブームを取付け、このブーム先端に回転可能に乗用バケ
ットを設けるとともに、当該バケットにバケット移動操作のための操作レバーを
設けた高所作業車の乗用バケット移動制御装置において、前記操作レバーを多軸
操作可能に形成し、前記乗用バケットの移動のための駆動油圧機器を操作レバー
の操作出力により作動させる制御手段を有し、この制御手段は前記操作レバーの
操作ベクトルを前記旋回基台の旋回中心を原点とするベクトル変換をなすベクト
ル変換処理部と、変換されたベクトルに対応する前記油圧機器への駆動量を分配
作動させる分配出力部とを備えたものである。前記乗用バケットにはジャイロを
設け、このジャイロによるバケット移動ベクトルを前記制御手段に出力し、前記
分配出力部の出力を比較制御するものとすることができる。 【0010】 【作用】 上記構成によれば、操作レバーを多軸操作可能としておき、この操作レバーを
バケットを移動させた方向に操作すると、当該レバーによる操作ベクトルが制御
手段により旋回基台等の移動基点を原点とした駆動ベクトルに変換される。制御
手段は駆動ベクトルに対応する油圧機器の制御弁等の開閉指令を各要素ごとに分
配出力する。これによって乗用バケットがどのような向きであっても、操作レバ
ーの操作方向に沿って乗用バケットがレバー操作方向に移動される。これにより
操縦者の意志と乗用バケットの動作方向を一致させることができるのである。 【0011】 【実施例】 以下に、本発明に係る高所作業車乗用バケットの移動制御方法および装置の具
体的実施例を図面を参照して詳細に説明する。 【0012】 図1は実施例に係る高所作業車乗用バケットの移動制御装置の構成図および作
動状態の説明図であり、図2はバケットに搭載する操作レバーを示している。高
所作業車として、図7に示した構造の車両を用い、車体1に旋回基台2を有し、
これに起伏ブーム3を取付け、当該ブーム3の先端部に旋回可能に乗用バケット
4を設けた構造を対象とする。 【0013】 まず、操作レバー10は、多軸操作が可能となっており、図2に示すように、
水平軸状のグリッパ12を有し、これには垂直シャフト14がT字をなすように
一体的に設けられている。垂直シャフト14はその軸方向に上下操作が可能とさ
れるとともに二重軸構造とされており、グリッパ12の側面に設けられたプッシ
ュノブ16を押すことで内軸あるいは外軸と選択的に連結され、グリッパ12の
回転を内軸あるいは外軸に伝達できるようにしている。また、垂直シャフト14
には直交水平軸18、20が設けられ、グリッパ12を各軸18、20を中心と
して押し倒すことが可能とされている。これによって操作レバー10は直交水平
軸18、20の一方をX軸、他方をY軸とし、垂直シャフト14をZ軸とした直
交3軸に沿った水平移動と、Z軸回りの回転動作の4軸操作が可能とされている
。また、操作レバー10はニュートラル位置に自動復帰できるようにスプリング
等の復帰手段を内蔵する構成としておく。 【0014】 このような多軸操作が可能な操作レバー10の操作方向、操作量を検出するた
めに、各軸部分にはセンサが設けられている。これは例えば次のように構成すれ
ばよい。X軸方向に沿った操作量をY軸の回転量としてポテンショメータ22に
より検出し、Y軸方向に沿った操作量をX軸の回転量としてポテンショメータ2
4により検出し、Z軸方向に沿った操作量をシャフトガイドに設けたリニアセン
サ26によって検出する。更に、Z軸回りの回転量は外軸および内軸のそれぞれ
に取付けたポテンショメータ28、29により検出する。 【0015】 そして、操作レバー10を乗用バケット4に正対配置させておき、操作レバー
10のX軸方向操作を乗用バケット4の左右方向への駆動方向、Y軸方向操作を
前後方向への駆動方向、Z軸方向操作を上下方向、垂直シャフト14の外軸回転
を乗用バケット4の回転駆動方向、垂直シャフト14の内軸回転をブーム3の旋
回方向駆動に対応させている。 【0016】 このような操作レバー10による操作方向と操作量が各センサにより検出され
るが、制御装置はこれを入力する制御手段としてのコントローラ30を備え、ベ
クトル変換して油圧機器を駆動制御するものとしている。この構成を図1を参照
して説明する。油圧機器としては図に代表して示すブーム起伏シリンダ32の他
、ブーム伸縮シリンダ、ブーム旋回モータ、バケット回転モータ等があり、これ
らは油圧駆動によって伸縮等を行い、ブームの起伏動作等を行う。伸縮量や回転
量はこれらの機器への圧油供給量によって定まり、配管部に設けた比例電磁式制
御弁34の開閉操作によって制御される。各油圧機器にはその駆動量を検出する
センサが設けられ、例えば起伏シリンダ32には長さセンサ36を取付けており
、この検出信号をコントローラ30に入力させてる。この他の各油圧機器に付帯
している長さあるいは角度センサからの検出信号も同様である。そして、このよ
うな前記操作レバー10からのセンシングデータと、油圧機器側からのセンシン
グデータを入力するコントローラ30は、操作レバー10の操作ベクトルを乗用
バケット4の移動基点である旋回基台の旋回中心を原点とするベクトル変換処理
をなすベクトル変換処理部38と、変換されたベクトルに対応する前記油圧機器
への駆動量を分配作動させる分配出力部40とを備えており、次のような演算を
なすものとしている。 【0017】 いま、図3に示すように、乗用バケット4上の操作レバー10を点Pとし、乗
用バケット4の移動基点を旋回基台の旋回中心Oとし、これをニュートラル原点
とする、空間上の任意の点Aに点Pが位置しているものとし、操縦者が他の点B
にバケット4を移動したいとした場合、操縦者は操作レバー10を点Bの方向に 操作する、この操作により操作ベクトルVが設定され、ベクトルVの方向は点P
の移送方向、大きさは移動速度と定義する。 【0018】 ここで、原点Oの座標系は乗用バケット4を搭載する車両の中心軸をXとする
座標系である。また、乗用バケット4の操作レバー10の位置である点Pの座標
系は操作レバー10に正対する方向をX軸とする座標系となる。いま、原点Oの
座標系の任意の点Aに点Pがあり、バケット4の方向が原点Oの座標系に対して
回転していれば、点Pの座標系での移動ベクトルVを原点Oの座標系に変換する
必要がある。座標系Oにおける乗用バケット4上の点Pの位置は、ブーム3の長
さ、回転方向、起伏角のセンシング出力により一義的に求められる。また、乗用
バケット4の回転方向は、ブーム3の旋回方向と乗用バケット4のブーム3に対
する角度により求めることができる。ブーム長や旋回中心からのブーム取付け位
置などの規定データはメモリ等から適宜読み出して演算に利用すればよい。した
がって、油圧機器に付帯するセンサ36からの信号により幾何学的演算により乗
用バケット4の現在位置を算出することができるので、コントローラ30のベク
トル変換処理部38では、操作レバー10の各センサからの検出信号をもとに操
作ベクトルVを座標系O上に展開することができる。そして、ベクトルVの座標
系Oにおける3軸方向成分を演算により求めることができる。速度成分は座標系
Pでの値をそのまま使用することができる。速度はレバー操作量の時間的変化を
検出することで演算できる。 【0019】 このようにして、コントローラ30のベクトル変換処理部38にて移動基点を
原点とする座標系Oに操作ベクトルを展開するが、この操作量を分配出力部40
に出力させている。すなわち、各油圧機器の駆動部のセンサ36は座標系Oによ
り設定しているため、この座標系Oに展開した操作ベクトルにより各軸方向のベ
クトル成分が決定され、各軸に対応する駆動対象が一義的に特定される。例えば
X軸方向への水平移動であれば、ブームをX軸に合せる旋回動作と、初期位置A
からの変位量に対応するブーム伸縮動作が対応する。移動速度は操作量の時間変
化であるからこれに応じた流量を旋回モータや伸縮シリンダに与えればよい。す なわち、座標系O上に展開された各軸上のベクトル成分に対応する駆動対象が一
義的に特定されるので、分配出力部40では各ベクトル成分に応じた対象油圧機
器に対応する比例電磁式制御弁34を選択し、流量制御信号を出力する。これを
受けて乗用バケット4はその向きの如何に拘らず操作レバー10の操作方向にし
たがって直接移動されるのである。 【0020】 すなわち、操作レバー10の操作センサ(ポテンションメータ等)からの出力
電気信号は、ベクトル変換処理部38に各次元偏差量として入力される。ここで
目的とされる移動方向を軸上で展開し、乗用バケット4の移動目的地点を得る。
次に各油圧機械を比例制御させるため駆動成分の分配を行う。そのために条件と
して、分配する前に駆動順位(安全に乗用バケットを動作させるため)を定義し
、これを条件指定手段42による入力設定しておく。そうして決定された各駆動
量は、油圧制御装置に入力される。これにより油圧シリンダ(長さ)及び油圧モ
ータ(回転角)を動作させることになる。各油圧機器の動作確認は、フィードバ
ック制御(センサ情報)により、長さ・回転各を計測値に一致させ正確な移動量
を与える。そうして乗用バケット4は目的とする地点に移動することができる。
各駆動部の電磁式制御弁34の制御は各部センサの出力を監視しながらフィード
バック制御を行うので、移動変化の検出時間Δtの値を減少することにより、移
動ベクトル方向と点Pの動きを一致させることができ、これはコントローラ30
の中央演算装置CPUの演算能力に依存する。 【0021】 このような制御装置によって行われる高所作業車乗用バケットの移動制御方法
を図4のフローチャートを参照して説明する。まず、操作レバー10がニュート
ラル位置であり、乗用バケット4が図3に示したA点にある状態を初期状態とし
、この位置から希望する位置B点に移動させるものとする。バケット4内の操縦
者は操作レバー10を点Bに向かって操作する。これはバケット4が図1(2)
に示すようにブーム3の伸縮方向に対して90度横向きの場合であっても、当該
向きのまま操作する。制御動作は操作レバー10が操作され、これに付帯したセ
ンサからの出力が有るか否かを検出する(ステップ100)。出力がない場合に は乗用バケット4は停止状態を維持し、出力が有った場合にはまずセンサからの
出力を読み込み(ステップ101)、移動ベクトルVを計算する。次いで、各油
圧機器の駆動部のリニアセンサや角度センサにより、各駆動部の現状の状態をセ
ンシングする(ステップ102)。これによりブーム長、ブーム方向、ブーム起
伏、バケット方向が検出される。この出力に基づき、出発位置の座標計算をし、
移動ベクトルVの速度、方向によりΔt秒後の乗用バケット4の位置座標を計算
する(ステップ103)。すなわちベクトル変換である。そして、乗用バケット
4のΔt秒間経過前後の座標位置変化を基に、各油圧機器の駆動量(長さ、角度
)を計算する(ステップ104)。この計算結果による駆動出力を受けて、分配
出力部40は駆動対象に付帯する比例電磁式制御弁34を駆動するのである(ス
テップ105)。制御弁34はデジタル制御弁構造とし、各駆動部をデジタル駆
動させるものとすればよい。 【0022】 この制御弁制御処理は、ベクトル成分に基づいて駆動対象となった油圧機器駆
動部に対し、現在の位置からの移動量と方向を検出し、移動方向の電磁弁を開放
する。そして、センサ値を検出しつつ目標値との比較をなし、目標値との偏差が
なくなった時に電磁弁を閉じるように制御するのである。 【0023】 これにより乗用バケット4は操作レバー10の操作方向に向かって直接移動す
る(ステップ106)。この移動方向はバケット4の向きの如何に拘らず、例え
ば図1(2)に示すように、乗用バケット4がブーム3の方向に対し90°横向
きの時であって、移動方向が操作レバー10の操作方向に一致し、操縦者が動か
したいと思っている地点にバケット4を移動させることができる。このことによ
り、誤操作がなくなり操作性・安全性の向上が図れるのである。 【0024】 これに対し、従来の手段だと図9に示したように、乗用バケット4がブーム3
の方向に対し90°横向きの時には、操縦者がブーム方向に乗用バケット4を動
かしたいと考えても、操作レバー10は希望する移動方向とは90°違う方向に
操作しなければならない。 【0025】 このようにして乗用バケット4が移動されると、コントローラ30は操作レバ
ー10がニュートラル位置か否かを検知し(ステップ107)、操縦者の意志で
レバー10をニュートラル位置に戻した場合には移動制御を停止し(ステップ1
08)、そうでない場合にはステップ101に戻って移動を継続する。 【0026】 このような実施例によれば、高所作業車乗用バケットのベクトル制御は、4軸
制御を可能とする操作レバー10を使用して単独レバーによる移動方向、移動速
度の支持を行うことができる。そして、動作制御方法を、従来の電磁スイッチの
ON−OFF制御に代えて、操作レバー10からの三次元出力を各駆動部動作量
に分配・変換し、各駆動部油圧機器を比例制御出力を行うベクトル制御用演算手
段を組み込んで乗用バケット制御を行うため、乗用バケット4の動く方向を一致
させ、オペレータの意志にあった操作を行うことができるのである。 【0027】 次に図5には第2実施例に係る高所作業車乗用バケットの移動制御装置の構成
を示している。これは乗用バケット3に3軸ジャイロセンサを組み込み、その出
力と操作レバー10からの三次元出力とを比例制御を行い、目的とする乗用バケ
ット移動の操作性精度と応答速度の向上を図るようにしたものである。この第2
実施例は図1(1)に示した構成に対し、乗用バケット4に3軸ジャイロセンサ
44を組込み、これをコントローラ30にフィードバックさせるようにしている
。第1実施例では、計算値による乗用バケット4の移動のため、操作レバー10
の操作方向と乗用ベケット4の動作方向は一致しないおそれがある、この第2実
施例では、乗用バケット4に空間上での位置を知るために、ジャイロサンサ44
を図5のように組み込み、現在の位置と向きの情報を得るようにした。これによ
り操作レバー10からの計算値と乗用バケット4に組み込んだ3軸ジャイロセン
サ44からの実測値とを比較し、その偏差が無くなるように補正処理部45にて
補正演算し、これを分配出力部40に出漁して補正制御するものとしている。 【0028】 このような構成の制御装置を用いた制御方法のフローチャートを図6に示す。 図示のように、システムの流れは第1実施例のベクトル制御方法と同様である(
図4)。すなわち、ステップ100〜106まで同一であるが、この実施例では
電磁弁制御によって駆動される移動バケット4の移動方向がジャイロセンサ44
によって検出される(ステップ200)。そこで、このセンサ44からの検出値
と計算上のベクトル方向との偏差を算出して偏差の有無を判定するようにしてい
る(ステップ201)。偏差が検出された場合には操作方向にバケット4の移動
方向を近づけるための補正量を補正処理部45で計算し(ステップ202)、こ
れを油圧機器駆動部の駆動量計算ステップ104にて補正させるものとしている
。偏差がない場合には、次のレバー10がニュートラルにあるか否かの判定ステ
ップ107に進み、以後は第1実施例と同様に処理される。 【0029】 このような第2実施例では、特に乗用バケット4の実際の移動方向が判定され
るので、これを操作レバー10による操作方向に常時一致させることができ、よ
り高い移動精度を得ることができる。 【0030】 なお、上記実施例では伸縮式ブーム3を有する高所作業車の乗用バケットにつ
いて説明したが、これは屈曲式ブームを備えた高所作業車あるいはその他の構造
の高所作業車に適用することができる。これに応じて、操作レバー10を4軸以
上の自由度をもっ多軸操作レバーとすることができるのはいうまでもない。また
、第2実施例においてバケット4に搭載するジャイロ44に代えて加速度センサ
等を用いることができ、移動方向を検出できる方向センサを適宜採用できるもの
である。 【0031】 【発明の効果】 以上説明したように、本発明によれば、乗用バケットに設けた多軸操作レバー
による操作方向をブーム等の移動基点を原点とする駆動ベクトルに変換し、この
ベクトルに沿うように油圧機器を作動させるため、移動バケットの向きの如何に
拘らずバケットを直接操作方向に移動させることができるため、操作性が格段に
向上する。そして、バケット側にジャイロ等の移動方向センサを設けてバケット 移動方向を常時監視するようにし、偏差があった場合にこれを補正するように駆
動部を制御することでより高い操作性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 第1実施例に係る乗用バケット移動制御装置の構成図および移動状態の説明図
である。 【図2】 操作レバーの説明図である。 【図3】 第1実施例の制御方法の原理説明図である。 【図4】 第1実施例の制御方法を示すフローチャートである。 【図5】 第2実施例に係る乗用バケット移動制御装置の構成図である。 【図6】 第2実施例の制御方法を示すフローチャートである。 【図7】 従来の高所作業者の構成を示す側面図および平面図である。 【図8】 従来の乗用バケットの駆動装置の模式図と制御装置の説明図である。 【図9】 従来の乗用バケットの操作と移動方向の説明図である。 【符号の説明】 1 車体 2 旋回基台 3 ブーム 4 乗用バケット 5 操作装置 6 油圧制御装置 10 操作レバー 12 グリッパ 14 垂直シャフト(Z軸) 16 プッシュノブ 18 X軸 20 Y軸 22、24、28、29 ポテンショメータ 26 リニアセンサ 30 コントローラ 32 ブーム起伏シリンダ 34 比例電磁式制御弁 36 長さセンサ 38 ベクトル変換処理部 40 分配出力部 42 条件指定手段 44 3軸ジャイロセンサ 45 補正処理部

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 高所作業車の乗用バケットを当該バケットに装備した操作レバ
    ーにより移動制御する方法において、多軸操作可能な操作レバーの操作ベクトル
    を車体側の移動基点を原点とする三次元ベクトルに変換し、前記バケットの移動
    目的位置に向けたレバー操作に伴う各ベクトルに対応する操作方向と操作量を油
    圧機器に分配出力して前記乗用バケットの移動方向と移動量制御をなすことを特
    徴とする高所作業車乗用バケットの移動制御方法。 【請求項2】 高所作業車の乗用バケットを当該バケットに装備した操作レバ
    ーにより移動制御する方法において、前記乗用バケットの現在位置を車体側移動
    基点を原点とする座標上に展開し、多軸操作可能な操作レバーによる操作方向
    よび操作量を前記移動基点座標上に三次元展開し、前記操作レバーの操作継続中
    には三次元展開された操作方向への移動をなす油圧機器を作動継続させることを
    特徴とする高所作業車乗用バケットの移動制御方法。 【請求項3】 前記乗用バケットの位置をジャイロ等により検出し、この位置
    変化ベクトルと操作ベクトルとの偏差を算出し、油圧機器への操作量をフィード
    バック制御することを特徴とする請求項1または2に記載の高所作業車乗用バケ
    ットの移動制御方法。 【請求項4】 高所作業車に旋回基台を介して伸縮可能な起伏ブームを取付け
    、このブーム先端に回転可能に乗用バケットを設けるとともに、当該バケットに
    バケット移動操作のための操作レバーを設けた高所作業車の乗用バケット移動制
    御装置において、前記操作レバーを多軸操作可能に形成し、前記乗用バケットの
    移動のための駆動油圧機器を操作レバーの操作出力により作動させる制御手段を
    有し、この制御手段は前記操作レバーの操作ベクトルを前記旋回基台の旋回中心
    を原点とするベクトル変換をなすベクトル変換処理部と、変換されたベクトル
    方向と大きさに対応する前記油圧機器への駆動量を分配作動させる分配出力部と
    を備えたことを特徴とする高所作業車の乗用バケット移動制御装置。 【請求項5】 前記乗用バケットにはジャイロを設け、このジャイロによる バケット移動ベクトルを前記制御手段に出力し、前記分配出力部の出力を比較制
    御することを特徴とする請求項4に記載の高所作業車の乗用バケット移動制御装
    置。

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