JP2626885B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JP2626885B2
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治功 住山
勉 吉富
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宇部サイコン株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形加工性にすぐ
れると共に、耐衝撃性及び耐熱性にすぐれる成形品を与
えるポリカーボネートを含む熱可塑性樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ゴム変性熱可塑性樹脂、代表的には、A
BS樹脂とポリカーボネートとを混合してなる熱可塑性
樹脂組成物は、従来、耐衝撃性や耐熱性にすぐれる樹脂
組成物として知られている。例えば、特公昭38−15
225号公報にはABS樹脂とポリカーボネートとから
なる樹脂組成物が、特公昭39−71号公報にはMBS
樹脂とポリカーボネートとからなる樹脂組成物が、ま
た、特公昭42−11496号公報にはABSM樹脂と
ポリカーボネートからなる樹脂組成物が記載されてい
る。更に、特開昭60−135453号公報には、スチ
レン−マレイミド共重合体とスチレン−アクリロニトリ
ル共重合体とゴム状重合体へのグラフト共重合体とをポ
リカーボネートに配合してなる熱可塑性樹脂組成物が提
案されている。
【0003】しかしながら、従来、知られているかかる
ゴム変性熱可塑性樹脂とポリカーボネートとからなる樹
脂組成物は、その成形加工性が尚、十分ではなく、更
に、低温での耐衝撃性にも劣る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、従来の
ゴム変性熱可塑性樹脂とポリカーボネートとを含む熱可
塑性樹脂組成物における上記したような問題を解決する
ために鋭意研究した結果、ポリカーボネートにゴム変性
熱可塑性樹脂と共に配合する共重合体の分子量を所定の
範囲とすることによって、耐衝撃性、耐熱性及び成形加
工性にすぐれる熱可塑性樹脂組成物を得ることができる
ことを見出して本発明に至ったものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による熱可塑性樹
脂組成物は、(a) 芳香族ポリカーボネート35〜65重
量%、(b) 全体が100重量部となるように、共役ジエ
ンゴム重合体40〜70重量部に芳香族ビニル化合物1
5〜40重量部とシアン化ビニル化合物5〜30重量部
とをグラフト共重合させてなるグラフト共重合体10〜
35重量%、(c) 芳香族ビニル化合物50〜80重量部
とシアン化ビニル化合物15〜35重量部とマレイミド
化合物5〜30重量部とを懸濁重合してなる第1の共重
合体2〜40重量%、及び(d) 芳香族ビニル化合物65
〜85重量部とシアン化ビニル化合物15〜35重量部
を懸濁重合してなり、数平均分子量Mnが2.5×104
〜3.5×104 、重量平均分子量Mwが5×104 〜7
×104 の範囲にあり、且つ、分子量分布Mw/Mnが
2.0〜3.0の範囲にある第2の共重合体8〜30重量%
からなることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明による熱可塑性樹脂組成物
は、芳香族ポリカーボネートを35〜65重量%の範囲
で含有する。ポリカーボネートの含有量が35重量%よ
りも少ないときは、得られる樹脂組成物が耐衝撃性に劣
り、他方、65重量%よりも多いときは、成形加工性が
低下する。
【0007】本発明においては、グラフト共重合体、第
1及び第2の共重合体において、それらの単量体成分と
して、芳香族ビニル化合物やシアン化ビニル化合物を含
む共重合体が用いられる。ここに、上記芳香族ビニル化
合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、又はこ
れらの混合物が好ましく用いられるが、しかし、これら
以外にも、必要に応じて、p−メチルスチレン、ハロゲ
ン化スチレン等も用いられる。また、シアン化ビニル化
合物としては、通常、アクリロニトリルが好ましく用い
られるが、メタクリロニトリルや、アクリロニトリルと
メタクリロニトリルとの混合物も用いられる。
【0008】本発明において用いられる共役ジエンゴム
重合体としては、ブタジエンの単独重合体、即ち、ポリ
ブタジエンや、その共重合体が好ましく、かかる共重合
体としては、例えば、ポリブタジエン、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合
体が好ましく用いられる。
【0009】本発明において用いられるグラフト共重合
体は、全体が100重量部となるように、上記した共役
ジエンゴム重合体40〜70重量部に芳香族ビニル化合
物15〜40重量部とシアン化ビニル化合物5〜30重
量部とをグラフト共重合させてなるものである。このグ
ラフト共重合体100重量部において、共役ジエンゴム
重合体の含有量が40重量部よりも少ないときは、得ら
れる熱可塑性樹脂組成物が耐衝撃性に劣り、他方、70
重量部を越えるときは、他の共重合体との相溶性が低下
するので好ましくない。また、グラフト共重合体におけ
る芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物の含有
量が上記範囲をはずれるときは、得られる樹脂組成物が
成形加工性、耐衝撃性及び耐熱性の少なくともいずれか
に劣ることとなり、これら物性のバランスにすぐれる樹
脂組成物を得ることができない。
【0010】本発明による熱可塑性樹脂組成物は、この
ようなグラフト共重合体を10〜35重量%の範囲で含
有する。グラフト共重合体の含有量が10重量%よりも
少ないときは、得られる樹脂組成物が耐衝撃性に劣り、
他方、35重量%よりも多いときは、耐熱性に劣ること
となる。
【0011】本発明による熱可塑性樹脂組成物において
用いられる第1の共重合体は、全体が100重量部とな
るように、芳香族ビニル化合物50〜80重量部とシア
ン化ビニル化合物15〜35重量部とマレイミド化合物
5〜30重量部とを懸濁重合してなるものである。マレ
イミド化合物としては、例えば、N−メチルマレイミ
ド、N−フエニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレ
イミド等が用いられる。
【0012】この第1の共重合体において、芳香族ビニ
ル化合物、シアン化ビニル化合物及びマレイミド化合物
の含有量が上記範囲をはずれるときは、得られる樹脂組
成物が成形加工性、耐衝撃性及び耐熱性の少なくともい
ずれかに劣ることとなり、これら物性のバランスにすぐ
れる樹脂組成物を得ることができない。更に、本発明に
おいては、この第1の共重合体は、懸濁重合によつて製
造されたものであることが必要である。
【0013】本発明による熱可塑性樹脂組成物は、この
第1の共重合体を2〜40重量%の範囲で含有する。得
られる熱可塑性樹脂組成物において、第1の共重合体の
含有量が2重量%よりも少ないときは、樹脂組成物が十
分な耐熱性をもたず、他方、40重量%を越えるとき
は、耐衝撃性に劣ることとなるからである。
【0014】次に、本発明において用いられる第2の共
重合体は、全体が100重量部となるように、芳香族ビ
ニル化合物65〜85重量部とシアン化ビニル化合物1
5〜35重量部を懸濁重合してなり、数平均分子量Mn
が2.5×104 〜3.5×10 4 、重量平均分子量Mwが
5×104 〜7×104 の範囲にあり、且つ、分子量分
布Mw/Mnが2.0〜3.0の範囲にある。
【0015】このように、第2の共重合体は、分子量が
比較的小さく、本発明による樹脂組成物は、かかる低分
子量の第2の共重合体を8〜30重量%の範囲にて含有
するすることによつて、耐熱性を確保しつつ、成形加工
性と耐衝撃性とが格段に改善される。
【0016】この第2の共重合体が上記所定の分子量及
びその分布をもたないとき、又は樹脂組成物における含
有量が上記範囲にないときは、成形加工性と耐衝撃性と
にすぐれ、更に、耐熱性にすぐれる樹脂組成物を得るこ
とができない。また、第2の共重合体において、単量体
成分としての芳香族ビニル化合物とシアン化ビニル化合
物の含有量が上記範囲をはずれるときは、得られる樹脂
組成物が成形加工性、耐衝撃性及び耐熱性の少なくとも
いずれかに劣ることとなり、これら物性のバランスにす
ぐれる樹脂組成物を得ることができない。
【0017】本発明による熱可塑性樹脂組成物は、ポリ
カーボネートを上述したようなグラフト共重合体、第1
及び第2の共重合体と共に通常の混練手段、例えば、押
出機、バンバリーミキサー等を用いて均一に混練するこ
とによって得ることができる。本発明による熱可塑性樹
脂組成物は、その特性を損なわない範囲において、難燃
剤、難燃助剤、安定剤、可塑剤、ガラス繊維等の充填
剤、紫外線吸収剤、顔料等の種々の添加剤を含有してい
てもよい。
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明による熱可塑性樹
脂組成物は、ポリカーボネートとグラフト共重合体と共
に、所定の数及び重量平均分子量及び分子量分布を有す
る比較的低分子量の共重合体の所定量を含むので、成形
加工性にすぐれると共に、得られる成形品は、耐衝撃性
及び耐熱性にすぐれる。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明は、何らこれら実施例に限定されるもの
ではない。尚、以下において、部は重量部を意味するも
のとし、また、数平均分子量及び重量平均分子量は、ゲ
ル・パーミェーション・クロマトグラフィーによる。
【0020】実施例1 (グラフト共重合体の製造)乳化剤の存在下に水中にて
ポリブタジエン65部にスチレン24.5部とアクリロニ
トリル10.5部をクメンハイドロパーオキサイドを含む
レドックス重合開始剤を用いて、常法に従って乳化重合
させ、グラフト共重合体を得た。
【0021】(第1の共重合体の製造)脂肪酸塩を乳化
剤とし、ラウリルパーオキサイドを重合開始剤とし、ド
デシルメルカプタンを連鎖移動剤として用いて、水中に
てスチレン17.0部、α−メチルスチレン45.6部、ア
クリロニトリル28.6部及びN−フエニルマレイミド6.
8部を乳化重合させて、第1の共重合体を得た。
【0022】(第2の共重合体の製造)脂肪酸塩を乳化
剤とし、ラウリルパーオキサイドを重合開始剤とし、ド
デシルメルカプタンを連鎖移動剤として用いて、水中に
てスチレン74部とアクリロニトリル26部を乳化重合
させて、第1の共重合体を得た。この共重合体の数平均
分子量Mnは31000、重量平均分子量Mwは650
00、分子量分布Mw/Mnは2.1であった。
【0023】(熱可塑性樹脂組成物の製造及び物性の評
価)表1に示す割合にて、芳香族ポリカーボネート(三
菱瓦斯化学工業(株)製商品名S−2000)、グラフ
ト共重合体、第1の共重合体及び第2の共重合体を混合
し、バンバリーミキサーにて混練した後、ペレット化
し、これを射出成形機にて成形した。
【0024】成形物のアイゾット衝撃強度、引張強度、
熱変形温度(18.6kg/cm2 荷重下)、スパイラルフロ
ー長さ(260℃成形)及び片持ち梁耐熱試験結果(1
10℃×2時間)を表1に示す。本発明による熱可塑性
樹脂組成物が成形加工性にすぐれると共に、得られる成
形品が耐衝撃性及び耐熱性にすぐれることが明らかであ
る。
【0025】
【表1】
【0026】試験方法は以下の方法によった。アイゾッ
ト衝撃強度、引張強度及び熱変形温度は、それぞれAS
TM D256、ASTM D638及びASTM D
648によった。スパイラルフロー長さは、所定の条件
下で射出成形した樹脂組成物が断面3.1mm×12.7mmの
渦巻状金型内を流動する長さを測定し、樹脂の成形加工
性の指標とした。
【0027】片持ち梁耐熱試験は、3×18×200mm
の試験片の一端をスパン180mmとなるように支持し、
所定温度に保持した恒温槽内に2時間放置し、その後、
23℃にて2時間放置し、試験片の他端における変形
量、即ち、垂直方向のたわみ量を測定し、樹脂組成物の
耐熱性の指標とした。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 芳香族ポリカーボネート35〜65重
    量%、 (b) 全体が100重量部となるように、共役ジエンゴム
    重合体40〜70重量部に芳香族ビニル化合物15〜4
    0重量部とシアン化ビニル化合物5〜30重量部とをグ
    ラフト共重合させてなるグラフト共重合体10〜35重
    量%、 (c) 芳香族ビニル化合物50〜80重量部とシアン化ビ
    ニル化合物15〜35重量部とマレイミド化合物5〜3
    0重量部とを懸濁重合してなる第1の共重合体2〜40
    重量%、及び (d) 芳香族ビニル化合物65〜85重量部とシアン化ビ
    ニル化合物15〜35重量部を懸濁重合してなり、数平
    均分子量Mnが2.5×104 〜3.5×104 、重量平均
    分子量Mwが5×104 〜7×104 の範囲にあり、且
    つ、分子量分布Mw/Mnが2.0〜3.0の範囲にある第
    2の共重合体8〜30重量%からなることを特徴とする
    熱可塑性樹脂組成物。
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