JP2626817B2 - 光学活性なフルオロヒドリン類の製造方法 - Google Patents

光学活性なフルオロヒドリン類の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、医薬、農薬もしくは強誘電性液晶等を製造
するための中間体として利用される光学活性なフルオロ
ヒドリン類の製造方法に関する。 〔従来の技術〕 従来、フルオロヒドリン類の合成方法として、光学活
性な1,2−エポキシアルカンにフッ化水素−ピリジン錯
体を作用させる方法が提案されている(特開昭62−9324
8号公報)。 しかし、この方法には、高価なフッ化水素−ピリジン
錯体を用いなければならず、また、この錯体が激しい腐
食性を有するために、極めて高価なテフロン製の反応容
器あるいはテフロンコーティングした反応容器を用いな
ければならず、製造コストが極めて高くなるという問題
があった。 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明は、上記問題を解決するもので、光学活性なフ
ルオロヒドリン類を安価に、通常のガラス製等の反応容
器中で合成し得る方法を提供することを目的とするもの
である。 〔課題を解決するための手段〕 本発明者は、上記問題を解決するために鋭意研究を進
めた結果、光学活性な1,2−エポキシアルカン類に、安
価で、しかも腐食性がほとんどなくガラス製容器を始め
とする通常の反応容器を用いることができる三ッ化アル
ミニウム及びフッ化水素塩を作用させることにより、容
易に光学活性を有する2−フルオロ−1−アルカノール
類及び1−フルオロ−2−アルカノール類が得らること
を見い出した。 本発明は、かかる知見に基づきなされたもので、光学
活性な1,2−エポキシアルカンを三フッ化アルミニウム
及びフッ化水素塩と反応させることからなるものであ
る。 本発明において出発物質として用いる光学活性な1,2
−エポキシアルカン類としては、(+)−1,2−エポキ
シプロパン、(+)−1,2−エポキシブタン、(+)−
1,2−エポキシペンタン、(+)−1,2−エポキシヘキサ
ン、(+)−1,2−エポキシヘプタン、(+)−1,2−エ
ポキシオクタン、(+)−1,2−エポキシノナン、
(+)−1,2−エポキシデカン、(+)−1,2−エポキシ
ウンデカン、(+)−1,2−エポキシドデカン、(+)
−1,2−エポキシトリデカン、(+)−1,2−エポキシテ
トラデカン、(+)−1,2−エポキシペンタデカン、
(+)−1,2−エポキシヘキサデカン、(+)−1,2−エ
ポキシヘプタデカン及び(+)−1,2−エポキシオクタ
デカン等、並びに(−)の上記エポキシド類を例示しう
る。 これらのエポキシド類は、微生物を利用してα−オレ
フィンを酸化することにより調製できる(特公昭56−40
号参照)。 本発明では、上記の1,2−エポキシアルカン類に三ッ
化アルミニウム及びフッ化水素塩とを作用させることに
より相当する2−フルオロ−1−アルカノール類及び1
−フルオロ−2−アルカノール類が得られる。尚、前記
フッ化水素塩としてはフッ化水素カリウム、フッ化水素
ナトリウム或いはフッ化水素アンモニウム等を好適に用
いることができる。また、前記三フッ化アルミニウムと
してはポーラスなもの、すなわち比表面積が10m2/g、特
には、40m2/g以上のものを用いることが好ましい。 この反応は、有機溶媒の存在下に行うことが反応の円
滑な進行のために好ましい。この場合、有機溶媒として
は、エチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロ
フラン、ジグリム、テトラグリム、アセトニトリル、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、酢酸エチ
ル、クロロホルム、酸化メチレン、ジクロロエタン、ベ
ンゼン、ヘキサン等を用いることができるが、特には、
エチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラ
ン、アセトニトリル等の非プロトン性極性溶媒を用いる
ことが好ましい。尚、この有機溶媒は1種であっても、
また2種以上混合して用いてもよい。 反応は、−20℃〜180℃の広範囲の温度で進行する
が、0℃〜100℃の範囲の温度で行うことが好ましく、
使用する溶媒等を考慮して決めるとよい。 また、反応時間は、反応温度に応じて適宜選定される
が、1〜72時間の範囲で決められる。 1,2−エポキシアルカンは対する三フッ化アルミニウ
ムの使用量は1〜20当量、フッ化水素塩の使用量は1〜
10当量の範囲で選定することが好ましい。 また、この反応は、超音波の照射下に行うことによ
り、その進行を著しく加速することができる。 以上により反応を行った後、反応生成物を相分離、抽
出、蒸留、カラムクロマトグラフィー等の手法により、
光学化生性な2−フルオロ−1−アルカノール類又は1
−フルオロ−2−アルカノール類を分離して精製する。 以下に、実施例により本発明を具体的に説明する。 〔実施例〕 50ml容のフラスコにフッ化水素ナトリウム(NaHF2
0.60g(10mmol)及び三フッ化アルミニウム(AlF3、比
表面積40m2/g)2.52g(30mmol)を入れ、これに(R)
−1,2−エポキシオクタン
【▲〔α〕25 ▼+14.
4゜(neat)】0.30ml(2mmol)をジメトキシエタ
ン8mlに溶解した溶液を加えた。このフラスコを60℃に
保った超音波洗浄器の水槽に入れ、2時間超音波照射を
行った後、固体を別し、溶媒を留去した。残渣を溶離
液としてペンタン:エーテル=8:2の混合溶媒を用いた
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに対し、2−フル
オロ−1−オクタノール303mg
【▲〔α〕25 ▼−
7.80゜(c5.31,CHCl),m.p.32
〜33℃】及び1−フルオロ−2−オクタノール40.3mg
〔発明の効果〕
以上のような本発明は、光学活性を有する1,2−エポ
キシアルカン類を三フッ化アルミニウム及びフッ化水素
塩と反応させるようにしたため、光学活性なフルオロヒ
ドリン類を安価に、通常のガラス製等の反応容器中で合
成し得るという格別の効果を奏するものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学活性を有する1,2−エポキシアルカン
    類を三フッ化アルミニウム及びフッ化水素塩と反応させ
    ることを特徴とする 式(I) 又は、式(II) (式中Rは炭素数1乃至20個のアルキル基を、Cは光
    学活性が誘起された不斉炭素を表す)で示される光学活
    性を有するフルオロヒドリン類の製造方法。
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