JP2626339B2 - 薄膜形成装置 - Google Patents
薄膜形成装置Info
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- JP2626339B2 JP2626339B2 JP3240561A JP24056191A JP2626339B2 JP 2626339 B2 JP2626339 B2 JP 2626339B2 JP 3240561 A JP3240561 A JP 3240561A JP 24056191 A JP24056191 A JP 24056191A JP 2626339 B2 JP2626339 B2 JP 2626339B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコン膜の原料ガス
の高励起プラズマを生成し、このプラズマにより原料ガ
スを分解,励起して基材表面にシリコン(以下Siとい
う)の薄膜を形成するプラズマCVD法を応用した薄膜
形成装置に関する。
の高励起プラズマを生成し、このプラズマにより原料ガ
スを分解,励起して基材表面にシリコン(以下Siとい
う)の薄膜を形成するプラズマCVD法を応用した薄膜
形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、Si膜等の薄膜の形成方法として
は、プラズマCVD法,熱CVD法などの各種CVD法
及びイオンプレーティング法がある。
は、プラズマCVD法,熱CVD法などの各種CVD法
及びイオンプレーティング法がある。
【0003】そして、とくにプラズマCVD法の場合
は、プラズマ中で原料ガスを分解して基材に薄膜を形成
するため、基材温度を比較的低くできる利点がある。
は、プラズマ中で原料ガスを分解して基材に薄膜を形成
するため、基材温度を比較的低くできる利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来のプ
ラズマCVD法においても、常温程度の低温で結晶を成
長させることはできず、基材を少なくとも500℃程度
以上に加熱する必要があり、基材の種類が限定され、良
質のSiの薄膜が得られないという問題点がある。
ラズマCVD法においても、常温程度の低温で結晶を成
長させることはできず、基材を少なくとも500℃程度
以上に加熱する必要があり、基材の種類が限定され、良
質のSiの薄膜が得られないという問題点がある。
【0005】なお、Si膜の薄膜形成装置においても、
一般的な薄膜形成装置と同様、生産性の向上等のため、
成膜面積の大面積化を図るとともに、メンテナンスが容
易に行えるように構成することが重要である。
一般的な薄膜形成装置と同様、生産性の向上等のため、
成膜面積の大面積化を図るとともに、メンテナンスが容
易に行えるように構成することが重要である。
【0006】本発明は前記の点に留意し、従来のプラズ
マCVD法より低い基材温度で結晶成長が行え、良質の
Si膜を形成することができるとともにその大面積化が
図れ、しかも、メンテナンスが容易な薄膜形成装置を提
供することを課題とする。
マCVD法より低い基材温度で結晶成長が行え、良質の
Si膜を形成することができるとともにその大面積化が
図れ、しかも、メンテナンスが容易な薄膜形成装置を提
供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の薄膜形成装置においては、真空チャンバー
が、イオンビームの引出電極により、導入されたイオン
種用のガスをプラズマ化してイオンビームを形成するイ
オン源室と,基材が設けられた成膜室とに仕切られ、成
膜室に、導入されたSi膜の原料ガスをマイクロ波放電
又は、高周波放電によりプラズマ化して分解,励起し,
成膜室全体に原料ガスの高励起プラズマを生成する手段
が設けられ、引出電極により成膜室の基材の表面方向に
引出されたイオンビームを高励起プラズマ,基材に照射
して分解,励起を促進し、高励起プラズマ中の高励起種
の基材の表面上でのマイグレーション効果により基材の
表面にSi膜を形成する。
に、本発明の薄膜形成装置においては、真空チャンバー
が、イオンビームの引出電極により、導入されたイオン
種用のガスをプラズマ化してイオンビームを形成するイ
オン源室と,基材が設けられた成膜室とに仕切られ、成
膜室に、導入されたSi膜の原料ガスをマイクロ波放電
又は、高周波放電によりプラズマ化して分解,励起し,
成膜室全体に原料ガスの高励起プラズマを生成する手段
が設けられ、引出電極により成膜室の基材の表面方向に
引出されたイオンビームを高励起プラズマ,基材に照射
して分解,励起を促進し、高励起プラズマ中の高励起種
の基材の表面上でのマイグレーション効果により基材の
表面にSi膜を形成する。
【0008】
【作用】前記のように構成された本発明の薄膜形成装置
においては、イオン源室で形成されたイオンビームが引
出電極により成膜室の基材の表面方向に引出される。
においては、イオン源室で形成されたイオンビームが引
出電極により成膜室の基材の表面方向に引出される。
【0009】また、成膜室において、マイクロ波放電又
は高周波放電により、導入されたSi膜の原料ガスの高
励起プラズマが生成され、このプラズマ中で原料ガスが
分解,励起される。
は高周波放電により、導入されたSi膜の原料ガスの高
励起プラズマが生成され、このプラズマ中で原料ガスが
分解,励起される。
【0010】そして、引出されたイオンビームが高励起
プラズマ及び基材に照射され、このとき、引出電極から
基材の表面に至るイオンビームの進行経路全体に高励起
プラズマが存在するため、高励起プラズマ中の原料ガス
の励起種とイオンビームとの衝突確率が増大して気担中
での反応(分解,励起)が促進される。
プラズマ及び基材に照射され、このとき、引出電極から
基材の表面に至るイオンビームの進行経路全体に高励起
プラズマが存在するため、高励起プラズマ中の原料ガス
の励起種とイオンビームとの衝突確率が増大して気担中
での反応(分解,励起)が促進される。
【0011】この反応促進により、十分な運動エネルギ
が与えられた高励起種が基材上でのマイグレーション効
果により直接基材に堆積し、従来のプラズマCVD法の
ように基材温度を上げることなく、室温程度の低温でS
iの結晶成長が行われて基材に良質のSi膜(薄膜)が
堆積して形成される。
が与えられた高励起種が基材上でのマイグレーション効
果により直接基材に堆積し、従来のプラズマCVD法の
ように基材温度を上げることなく、室温程度の低温でS
iの結晶成長が行われて基材に良質のSi膜(薄膜)が
堆積して形成される。
【0012】このとき、マイクロ波放電又は高周波放電
のプラズマ化により、成膜室全体に原料ガスの高励起プ
ラズマが形成され、イオンビームの進行経路全体に高励
起プラズマが存在、しかも、このプラズマが基材の面で
正,負に偏ることもないため、イオンビームとの衝突確
率が増大し、メタンガス等に比してイオン化されにくい
原料ガスとしてのシランガス等が効率よくイオン化され
てその分解,励起が促進される。
のプラズマ化により、成膜室全体に原料ガスの高励起プ
ラズマが形成され、イオンビームの進行経路全体に高励
起プラズマが存在、しかも、このプラズマが基材の面で
正,負に偏ることもないため、イオンビームとの衝突確
率が増大し、メタンガス等に比してイオン化されにくい
原料ガスとしてのシランガス等が効率よくイオン化され
てその分解,励起が促進される。
【0013】しかも、引出電極によりイオン源室から成
膜室にイオンビームは引出されるが、成膜室のプラズマ
化等の妨げとなるイオン源室のプラズマ中の電子,中性
子等は引出されない。
膜室にイオンビームは引出されるが、成膜室のプラズマ
化等の妨げとなるイオン源室のプラズマ中の電子,中性
子等は引出されない。
【0014】さらに、真空チャンバーが引出電極でイオ
ン源室と成膜室とに仕切られ、イオン源室が成膜室の外
にあるため、成膜室内に設けた場合に生じる成膜室のガ
ス放電やプラズマの流入等の影響がなく、イオン源室の
電位が不安定にならず、イオンビームが安定に引出され
る。
ン源室と成膜室とに仕切られ、イオン源室が成膜室の外
にあるため、成膜室内に設けた場合に生じる成膜室のガ
ス放電やプラズマの流入等の影響がなく、イオン源室の
電位が不安定にならず、イオンビームが安定に引出され
る。
【0015】その上、イオン源室が成膜室の外にあるた
め、それぞれのメンテナンスが容易に行えるとともに、
イオン源室,成膜室を大きくして大型化することも容易
である。
め、それぞれのメンテナンスが容易に行えるとともに、
イオン源室,成膜室を大きくして大型化することも容易
である。
【0016】
【実施例】1実施例について図1を参照して説明する。
真空チャンバー1はイオンビーム9の引出電極10によ
り、下部の成膜室2と上部のイオン源室3とに仕切ら
れ、成膜室2の下部の排気口4から常時真空排気され
る。
真空チャンバー1はイオンビーム9の引出電極10によ
り、下部の成膜室2と上部のイオン源室3とに仕切ら
れ、成膜室2の下部の排気口4から常時真空排気され
る。
【0017】また、成膜室2のホルダ5に支持された基
材6にSi膜を生成するため、成膜室2に導入される原
料ガスにはシランガス等が用いられ、イオン源室3に導
入されるイオン種用のガスには膜組成等に影響しないよ
うに、原料ガスと同一又は同系列の同種のガス或いはA
r,Ne等の不活性ガス,H2 ガスが用いられる。
材6にSi膜を生成するため、成膜室2に導入される原
料ガスにはシランガス等が用いられ、イオン源室3に導
入されるイオン種用のガスには膜組成等に影響しないよ
うに、原料ガスと同一又は同系列の同種のガス或いはA
r,Ne等の不活性ガス,H2 ガスが用いられる。
【0018】なお、原料ガスはガス導入口7,8のいず
れか一方又は両方から導入され、イオン種用のガスはガ
ス導入口8から導入される。
れか一方又は両方から導入され、イオン種用のガスはガ
ス導入口8から導入される。
【0019】そして、原料ガス,イオン種用のガスとし
てシランガスが用いられ、ガス導入口8からイオン源室
3にシランガスが導入されると、イオン源室3におい
て、マイクロ波,高周波の放電,ECRプラズマ生成等
によりシランガスがプラズマ化されてイオンビーム9が
形成され、このビーム9が引出電極10により成膜室2
に導入されて基材6の表面方向に引出される。
てシランガスが用いられ、ガス導入口8からイオン源室
3にシランガスが導入されると、イオン源室3におい
て、マイクロ波,高周波の放電,ECRプラズマ生成等
によりシランガスがプラズマ化されてイオンビーム9が
形成され、このビーム9が引出電極10により成膜室2
に導入されて基材6の表面方向に引出される。
【0020】このとき、引出電極10によりイオン源室
3から成膜室2に正電位のインオビーム9は引出される
が、成膜室2のプラズマ化等の妨げとなるイオン源室3
のプラズマ中の電子,中性子等は引出されない。
3から成膜室2に正電位のインオビーム9は引出される
が、成膜室2のプラズマ化等の妨げとなるイオン源室3
のプラズマ中の電子,中性子等は引出されない。
【0021】また、プラズマ生成に関与するシランガス
の量は少なく、大部分のシランガスは排気に基づき引出
電極10を介してそのまま成膜室2に導入される。
の量は少なく、大部分のシランガスは排気に基づき引出
電極10を介してそのまま成膜室2に導入される。
【0022】そして、成膜室2において、引出電極10
を介して導入されたシランガス又はこのガスと導入口7
から導入されたシランガスとの混合ガスの原料ガスは、
マイクロ波放電,高周波放電によりプラズマ化される。
を介して導入されたシランガス又はこのガスと導入口7
から導入されたシランガスとの混合ガスの原料ガスは、
マイクロ波放電,高周波放電によりプラズマ化される。
【0023】このプラズマ化により従来のプラズマCV
D法の場合と同様、原料ガスの高励起プラズマ11が生
成され、このプラズマ11により原料ガスが分解,励起
される。
D法の場合と同様、原料ガスの高励起プラズマ11が生
成され、このプラズマ11により原料ガスが分解,励起
される。
【0024】そして、引出されたイオンビーム9が高励
起プラズマ11及び基材6に照射され、このとき、引出
電極10から基材6の表面に至るイオンビーム9の進行
経路全体に高励起プラズマ11が存在するとともに、こ
のプラズマ11がマイクロ波放電又は高周波放電により
いわゆる無電極放電で形成されて基材6の表面上で正,
負に偏ることもないため、イオンビームとの衝突確率が
増大し、メタンガス等に比してイオン化されにくい原料
ガスとしてのシランガス等が効率よくイオン化されてそ
の反応(分解,励起)が促進される。
起プラズマ11及び基材6に照射され、このとき、引出
電極10から基材6の表面に至るイオンビーム9の進行
経路全体に高励起プラズマ11が存在するとともに、こ
のプラズマ11がマイクロ波放電又は高周波放電により
いわゆる無電極放電で形成されて基材6の表面上で正,
負に偏ることもないため、イオンビームとの衝突確率が
増大し、メタンガス等に比してイオン化されにくい原料
ガスとしてのシランガス等が効率よくイオン化されてそ
の反応(分解,励起)が促進される。
【0025】この反応促進により、高励起種(原子)に
十分な運動エネルギが与えられ、このエネルギの付与に
基づき、高励起種が基材6上でのマイグレーション効果
により直接基材6に堆積し、従来のプラズマCVD法の
ように基材温度を上げることなく、常温程度の低温で基
材6上でのマイグレーション効果が促進されてSiの結
晶成長が行われ、基材6に良質のSiの薄膜が堆積して
形成される。
十分な運動エネルギが与えられ、このエネルギの付与に
基づき、高励起種が基材6上でのマイグレーション効果
により直接基材6に堆積し、従来のプラズマCVD法の
ように基材温度を上げることなく、常温程度の低温で基
材6上でのマイグレーション効果が促進されてSiの結
晶成長が行われ、基材6に良質のSiの薄膜が堆積して
形成される。
【0026】そして、イオンビーム9のエネルギ及び照
射量は特に限定されるものではないが、エネルギが10
eV〜40KeV、照射量が原料ガスの0.01%以上
のときに好ましい結果が得られた。
射量は特に限定されるものではないが、エネルギが10
eV〜40KeV、照射量が原料ガスの0.01%以上
のときに好ましい結果が得られた。
【0027】図中の12はマイクロ波の導入口、13は
磁場発生用のコイル又はマグネットである。
磁場発生用のコイル又はマグネットである。
【0028】そして、イオンビーム9により高励起種に
運動エネルギを与えてその基材6上でのマイグレーショ
ン効果を促進する構成であるため、イオンビーム9が前
記不活性ガス,H2 ガス等から生成されたときにも、前
記と同様の効果が得られる。
運動エネルギを与えてその基材6上でのマイグレーショ
ン効果を促進する構成であるため、イオンビーム9が前
記不活性ガス,H2 ガス等から生成されたときにも、前
記と同様の効果が得られる。
【0029】ところで、真空チャンバー1が引出電極1
0でイオン源室3と成膜室2とに仕切られ、イオン源室
3が成膜室2の外にあたるため、成膜室2内に設けられ
た場合に生じる成膜室2とイオン源室3との間のガスに
よる放電や基材6周辺部等のプラズマのイオン源室3へ
の流入に基づくイオン源室3の電位状態への影響がな
く、引出電極9を含むイオン源室3の電位状態が不安定
にならず、イオンビーム9が安定に引出される。
0でイオン源室3と成膜室2とに仕切られ、イオン源室
3が成膜室2の外にあたるため、成膜室2内に設けられ
た場合に生じる成膜室2とイオン源室3との間のガスに
よる放電や基材6周辺部等のプラズマのイオン源室3へ
の流入に基づくイオン源室3の電位状態への影響がな
く、引出電極9を含むイオン源室3の電位状態が不安定
にならず、イオンビーム9が安定に引出される。
【0030】その上、イオン源室が成膜室の外にあるた
め、それぞれのメンテナンスが容易に行えるとともに、
イオン源室,成膜室を大きくして大型化することも容易
である。
め、それぞれのメンテナンスが容易に行えるとともに、
イオン源室,成膜室を大きくして大型化することも容易
である。
【0031】したがって、従来のプラズマCVD法より
低い基材温度で結晶成長が行え、良質のSi膜を形成す
ることができるとともにその大面積化が図れ、しかも、
メンテナンスが容易な薄膜形成装置を提供することがで
きる。
低い基材温度で結晶成長が行え、良質のSi膜を形成す
ることができるとともにその大面積化が図れ、しかも、
メンテナンスが容易な薄膜形成装置を提供することがで
きる。
【0032】なお、イオン源室3をバケット型等の大面
積イオン源に形成すると、一度に大量の薄膜生成が可能
になる。また、イオンビーム9の照射は連続的のほか間
欠的であってもよい。
積イオン源に形成すると、一度に大量の薄膜生成が可能
になる。また、イオンビーム9の照射は連続的のほか間
欠的であってもよい。
【0033】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載する効果を奏する。イオン源室
3で形成したイオンビーム9を引出電極10により成膜
室2の基材6の表面方向に引出し、成膜室2において、
マイクロ波放電又は高周波放電により、導入されたSi
膜の原料ガスの高励起プラズマ11を生成し、このプラ
ズマ11中で原料ガスを分解,励起したため、引出され
たイオンビーム9が高励起プラズマ11及び基材6に照
射される。
ているので、以下に記載する効果を奏する。イオン源室
3で形成したイオンビーム9を引出電極10により成膜
室2の基材6の表面方向に引出し、成膜室2において、
マイクロ波放電又は高周波放電により、導入されたSi
膜の原料ガスの高励起プラズマ11を生成し、このプラ
ズマ11中で原料ガスを分解,励起したため、引出され
たイオンビーム9が高励起プラズマ11及び基材6に照
射される。
【0034】このとき、引出電極10から基材6の表面
に至るイオンビーム9の進行経路全体に高励起プラズマ
11が存在するため、高励起プラズマ11中の原料ガス
の励起種とイオンビーム9との衝突確率が増大して気相
中での反応(分解,励起)を促進することができる。
に至るイオンビーム9の進行経路全体に高励起プラズマ
11が存在するため、高励起プラズマ11中の原料ガス
の励起種とイオンビーム9との衝突確率が増大して気相
中での反応(分解,励起)を促進することができる。
【0035】さらに、この反応促進により、十分な運動
エネルギが与えられた高励起種を基材6上でのマイグレ
ーション効果により直接基材に堆積し、従来のプラズマ
CVD法のように基材温度を上げることなく、室温程度
の低温でSiの結晶成長を行って基材6の表面に良質の
Si膜(薄膜)を堆積して形成することができ、薄膜形
成可能な基材の範囲を大幅に拡大することができる。
エネルギが与えられた高励起種を基材6上でのマイグレ
ーション効果により直接基材に堆積し、従来のプラズマ
CVD法のように基材温度を上げることなく、室温程度
の低温でSiの結晶成長を行って基材6の表面に良質の
Si膜(薄膜)を堆積して形成することができ、薄膜形
成可能な基材の範囲を大幅に拡大することができる。
【0036】このとき、マイクロ波放電又は高周波放電
のプラズマ化により、成膜室2全体に原料ガスの高励起
プラズマ11が形成され、イオンビーム9の進行経路全
体に高励起プラズマ11が存在、しかも、このプラズマ
11が基材6の表面で正,負に偏ることもないため、イ
オンビーム9との衝突確率が増大し、メタンガス等に比
してイオン化されにくい原料ガスとしてのシランガス等
を効率よくイオン化してその分解,励起を促進すること
ができる。
のプラズマ化により、成膜室2全体に原料ガスの高励起
プラズマ11が形成され、イオンビーム9の進行経路全
体に高励起プラズマ11が存在、しかも、このプラズマ
11が基材6の表面で正,負に偏ることもないため、イ
オンビーム9との衝突確率が増大し、メタンガス等に比
してイオン化されにくい原料ガスとしてのシランガス等
を効率よくイオン化してその分解,励起を促進すること
ができる。
【0037】しかも、引出電極10によりイオン源室3
から成膜室2にイオンビーム9は引出されるが、成膜室
2のプラズマ化等の妨げとなるイオン源室3のプラズマ
中の電子,中性子等は引出されることがない。
から成膜室2にイオンビーム9は引出されるが、成膜室
2のプラズマ化等の妨げとなるイオン源室3のプラズマ
中の電子,中性子等は引出されることがない。
【0038】さらに、真空チャンバー1が引出電極10
でイオン源室3と成膜室2とに仕切られ、イオン源室3
が成膜室2の外にあるため、成膜室2内に設けた場合に
生じる成膜室2のガス放電やプラズマの流入等の影響が
なく、イオン源室3の電位が不安定にならず、イオンビ
ーム9を安定に引出すことができる。
でイオン源室3と成膜室2とに仕切られ、イオン源室3
が成膜室2の外にあるため、成膜室2内に設けた場合に
生じる成膜室2のガス放電やプラズマの流入等の影響が
なく、イオン源室3の電位が不安定にならず、イオンビ
ーム9を安定に引出すことができる。
【0039】その上、イオン源室3が成膜室2の外にあ
るため、それぞれのメンテナンスが容易に行えるととも
に、イオン源室,成膜室を大きくして大型化することも
容易である。
るため、それぞれのメンテナンスが容易に行えるととも
に、イオン源室,成膜室を大きくして大型化することも
容易である。
【0040】したがって、従来のプラズマCVD法より
低い基材温度で結晶成長が行え、良質のSi膜を形成す
ることができるとともにその大面積化が図れ、しかも、
メンテナンスが容易な薄膜形成装置を提供することがで
き、大面積のSi膜を種々の基材表面に形成することが
可能になる。
低い基材温度で結晶成長が行え、良質のSi膜を形成す
ることができるとともにその大面積化が図れ、しかも、
メンテナンスが容易な薄膜形成装置を提供することがで
き、大面積のSi膜を種々の基材表面に形成することが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の構成図である。
1 真空チャンバー 2 成膜室 3 イオン源室 6 基材 9 イオンビーム 10 引出電極 11 高励起プラズマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05H 1/00 H05H 1/00 Z
Claims (1)
- 【請求項1】 基材の表面にシリコン膜を形成する薄膜
形成装置において、 真空チャンバーが、イオンビームの
引出電極により、導入されたイオン種用のガスをプラズ
マ化して前記イオンビームを形成するイオン源室と,前
記基材が設けられた成膜室とに仕切られ、 前記成膜室に、導入された前記シリコン膜の原料ガスを
マイクロ波放電又は、高周波放電によりプラズマ化して
分解,励起し,前記成膜室全体に前記原料ガスの高励起
プラズマを生成する手段が設けられ、 前記引出電極により前記成膜室の前記基材の表面方向に
引出された前記イオンビームを前記高励起プラズマ,前
記基材に照射して前記分解,励起を促進し、前記高励起
プラズマ中の高励起種の前記基材の表面上でのマイグレ
ーション効果により前記基材の表面に前記シリコン膜を
形成するようにした ことを特徴とする薄膜形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3240561A JP2626339B2 (ja) | 1991-08-26 | 1991-08-26 | 薄膜形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3240561A JP2626339B2 (ja) | 1991-08-26 | 1991-08-26 | 薄膜形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0555194A JPH0555194A (ja) | 1993-03-05 |
JP2626339B2 true JP2626339B2 (ja) | 1997-07-02 |
Family
ID=17061361
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3240561A Expired - Fee Related JP2626339B2 (ja) | 1991-08-26 | 1991-08-26 | 薄膜形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2626339B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5934252A (ja) * | 1982-08-23 | 1984-02-24 | 有限会社友信開発 | 低摩擦人工関節 |
JP3129265B2 (ja) * | 1997-11-28 | 2001-01-29 | 日新電機株式会社 | 薄膜形成装置 |
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