JP2625902B2 - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

プラズマディスプレイパネル

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JP2625902B2 JP63142062A JP14206288A JP2625902B2 JP 2625902 B2 JP2625902 B2 JP 2625902B2 JP 63142062 A JP63142062 A JP 63142062A JP 14206288 A JP14206288 A JP 14206288A JP 2625902 B2 JP2625902 B2 JP 2625902B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、種火用放電を行う面放電型プラズマディス
プレイパネル(以下、単にPDPと記述する)の改良に関
するものである。
[従来の技術] 一般にPDPにおいては、表示用放電に先だって種火用
放電を行うことによって多数の表示用放電セルを確実
に、しかも安定して放電発光させることができる。
従来、このような種火用放電を行うPDPには、 (1)X電極群とY電極群とをマトリックス状に配列し
て放電セル群を形成し、X,Y電極群の4本に1本、また
は2本に1本の割合で種火放電用電極を設けて放電セル
群の一部を種火放電用の空間としたもの、 (2)X電極群とY電極群とをマトリックス状に配列し
て表示用の放電セル群を形成し、この放電セル群全体の
周囲に種火放電用の空間を形成したもの、 (3)X電極群とY電極群とをマトリックス状に配列し
て表示用の放電セル群を形成し、この放電セル群の下部
に連通孔を介して連通する種火放電用の空間を形成した
もの、 などが知られている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来例(1)の場合は、構造が簡単で
あるが、放電セル群の一部を種火用放電空間として用い
るので、表示用の放電セルの数が減少し、表示の精細度
が悪くなるという問題点があった。また従来例(2)の
場合は、構造が簡単であるが、表示用放電セル群の周囲
にだけ種火放電用の空間があるので、表示パネルの中央
部には種火効果が及ばず、確実かつ安定した表示用放電
が得られないという問題点があった。さらに従来例
(3)の場合は、確実かつ安定した表示用放電が得られ
るが構造が複雑になるという問題点があった。
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたもので、構造
が簡単で、しかも良好な表示精細度を得ることのできる
種火用放電電極付面放電型のPDPを提供することを目的
とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、表示放電用のX電極群とY電極群とをマト
リックス状に配列して表示用の放電セル群を形成し、前
記X,Y電極群の放電面を基板に対して平行とした面放電
型のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記放電セ
ル群の仕切部に、種火用放電空間と、この種火用放電空
間を介して放電面が対向する種火用放電電極とを設けて
なることを特徴とするものである。
[作用] 放電セル群の仕切部には、種火用放電空間と、この種
火用放電空間を介して放電面が対向する種火用放電電極
とが設けられる。このため、放電セル群の一部を種火用
の放電空間に利用する必要がなく、放電セル群の全てを
表示用に利用することができる。種火用放電電極に放電
電圧を印加すると、放電セル群の仕切部に形成された種
火用放電空間で種火放電が生じ、この種火放電で発生し
た荷電粒子が放電セル群の所定の放電セルの放電空間に
導かれる。ここで、X,Y電極群のうちの所定のX,Y電極間
に表示用の放電電圧を印加すると、このX,Y電極の交叉
部であって、種火放電による荷電粒子が導かれた表示用
放電セルにおいて表示用の放電が発生し、放電発光す
る。
[実施例] 第1図から第4図までは本発明をAC駆動方式の面放電
型PDPに利用した一実施例を示すもので、これらの図に
おいて、(1)と(2)は対向して設けられたガラスの
前面板と基板としての背面板である。前記前面板(1)
の対向側内面には、絶縁体で格子形状に形成され、仕切
壁内を表示用の放電セル群S,S,…の一部とする第1仕切
障壁体(3)が固着されている。前記前面板(1)の対
向側内面であって、前記第1仕切障壁体(3)の固着さ
れていない面には、蛍光体層(4)が塗布されている。
前記第1仕切障壁体(3)の仕切壁の対向側内面には、
仕切壁の各列について1本の割合で複数列の種火用放電
電極x1,…,xm,xm+1,xm+2,…,xpからなるx電極群
が導体ペーストで厚膜印刷されている。前記背面板
(2)の対向側内面には複数列の表示放電用のX1,…,
Xm,Xm+1,Xm+2,…,XpからなるX電極群が導体ペース
トで厚膜印刷されている。前記X電極群の対向側内面に
は、ガラス絶縁体ペーストで印刷形成された第1誘電体
層(5)が設けられ、この第1誘電体層(5)には、前
記X電極群の各電極群と複数個所で接続する接続用導体
(6)(6)…が貫通している。前記接続用導体(6)
(6)…は前記放電セル群S,S,…の各列について、列方
向の2つの放電セル群S,Sに1個の割合で形成されてい
る。前記第1誘電体層(5)の対向側内面には、放電面
が前記背面板(2)の面と平行であって、前記X電極群
とマトリックス状に交叉して配列され、この交叉部を前
記放電セル群S,S…に対応させた複数行の表示放電用のY
1,…,Yn,Yn+1,Yn+2,…,YqからなるY電極群が導体
ペーストの厚膜印刷で形成されている。前記第1誘電体
層(5)の対向側内面には、さらに、前記接続用導体
(6)(6)…に接続された個別放電電極(7)(7)
…が厚膜印刷によって形成され、これらの個別放電電極
(7)(7)…のそれぞれは、放電面が前記背面板
(2)の面と平行であって、前記放電セル群S,S…の各
列の隣り合う2つの放電セル群S,Sに対応した2つのY
電極の放電面と表示用の放電を行うことができるように
形成されている。
前記第1誘電体層(5)、X電極群および個別放電電
極(7)(7)…の対向側内面には、ガラス絶縁体ペー
ストで印刷された第2誘電体層(8)が設けられてい
る。前記第2誘電体層(8)の対向側内面には、絶縁体
で格子形状に形成され、仕切壁の対向側内面が種火用放
電空間(9)(9)…を介して前記第1仕切障壁体
(3)の仕切壁の対向側内面に対向する第2仕切障壁体
(10)が設けられている。前記第2仕切障壁体(10)の
仕切障の対向側内面には、仕切障の2行に1本の割合で
複数行の種火用放電電極y2,…,yn,Yn+2,yn+4,…,y
qが導体ペーストで厚膜印刷されている。前記前面板
(1)と背面板(2)の周縁は側面板(図示せず)によ
って封止され、真空排気後放電ガスを封入することによ
って面放電型のPDPが形成される。この面放電型のPDPを
駆動する場合、まず、第5図に示すような切換スイッチ
(11)の可動接点(12)をy2,…,yn,Yn+2,yn+4
…,yq,y2,…電極に接続された端子に所定のタイミング
で順次切り換えて接続することによって種火放電を行
い、ついで表示パルスが印加されるX電極群と順次走査
パルスが印加されるY電極群との間で表示放電を行うこ
とによって対応した放電セルS,S,…が放電発光する。例
えば第5図に示す切換スイッチ(11)の可動接点(12)
がyn+2電極の端子に接続されている場合、種火用電源
(13)によってx1,…,xm,xm+1,xm+2,…,xp電極とy
n+2電極の間で種火放電が行なわれる。このとき、一方
の種火用放電電極x1,…,xm,xm+1,xm+2,…は放電セ
ルS,S,…の仕切部としての第1仕切障壁体(3)の仕切
壁の対向側内面に設けられ、他方の種火用放電電極y2
…,yn,yn+2,yn+4,…,yqは、放電セルS,S,…の仕切
部としての第2仕切障壁体(10)の仕切壁の対向側内面
に設けられているので、種火放電は、主として第1、第
2仕切障壁体(3)(10)の仕切壁の対向側内面間の種
火用放電空間(9)で行なわれる。このため、種火放電
によって蛍光体層(4)が発光しない。x1,…,xm,x
m+1,xm+2,…xp電極とyn+2電極の間で種火放電が行な
われると、この種火放電で発生した荷電粒子が、yn+2
極の両側に隣接した放電セルS,S…内の放電空間に導か
れる。このため、対応したYn+2電極とX1,…,Xm
Xm+1,Xm+2,…Xp電極間、ついでYn+3電極とX1,…,
Xm,Xm+1,Xm+2,…Xp電極間の放電空間で表示放電(表
示用の書き込み)が行なわれ、対応した放電セルS,S,…
が放電発光する。
前記実施例では、一方の種火用放電電極群xを第1仕
切障壁体の仕切壁の各列について1本の割合で設け、他
方の種火用放電電極群yを第2仕切障壁体の仕切壁の2
行について1本の割合で設けて、種火用放電電極群x,y
が直交するようにしたが、本発明はこれに限るものでは
ない。また、個別放電電極を2つの放電セルについて1
個の割合で設けたPDPについて利用するようにしたが、
本発明はこれに限られるものではない。
例えば、第6図および第7図に示すように、第1,第2
仕切障壁体(3)(10)の対向する仕切壁の先端面に、
2列に1本の割合で平行な種火用放電電極u2,…,un
um+2,um+4,…upと、v2,…,vn,vm+2,vm+4,…vpと
を設けてもよい。また、個別放電電極(7a)(7a)…を
放電セル群S,S,…の1つの放電セルSに対して1個の割
合で設けたPDPについても利用できる。
前記実施例では個別放電電極を設けた面放電型PDPに
ついて本発明を利用するようにしたが、個別放電電極を
設けない面放電型PDPについても利用できる。
前記実施例では放電セル群の仕切部は2つの仕切障壁
体で形成するようにしたが、1つの仕切障壁体若しくは
仕切障壁体を用いないで形成するようにしてもよい。例
えば第8図から第10図までに示すように、前面板(1)
の対向側内面に、列方向の種火用放電電極x1,…,xm
xm+1,…,xpからなるx電極群と、これらのx電極群の
隣接する電極間を仕切って放電セル群S,S,…を形成する
行方向の仕切部(15),(15),…と、放電セル群S,S,
…に対応させた蛍光体層(4),(4)…とを形成し、
背面板(2)の第2誘電体層(8)の対向側内面に、行
方向の種火用放電電極y2,…,yn,yn+2,…,yqを設け
るようにしてもよい。前記x電極群と仕切部(15),
(15),…とは、それぞれ黒色の導電体ペーストと黒色
の誘電体ペーストを厚膜印刷することによって形成され
ている。このように種火用の放電電極群xで放電セル群
を仕切るようにした場合、第1図から第4図または第6
図、第7図に示すような第1,第2仕切障壁体が不要とな
る。
前記実施例では、AC駆動方式の面放電型PDPに利用し
た場合について説明したが、本発明はDC駆動方式の面放
電型PDPについても利用できる。
[発明の効果] 本発明による面放電型PDPは、上記のように放電セル
群の仕切部に、種火用放電空間と、この種火用放電空間
を介して放電面が対向する種火用放電電極とを設けるよ
うにしたので、構造が簡単で、しかも従来のように放電
セル群の一部を種火用放電に利用していないので、放電
セル群の全てを表示用に利用でき、良好な表示精細度を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図から第4図までは本発明によるPDPの一実施例を
示すもので、第1図は要部断面図、第2図は第1図のA
−A線断面図、第3図は第1図のB−B線断面図、第4
図は第1、第2誘電体層の図示を省略した要部斜視図、
第5図は種火用放電電極の駆動例を示す電気回路図、第
6図および第7図は他の実施例を示すもので、第6図は
第2図に対応する断面図、第7図は第3図に対応する断
面図、第8図、第9図および第10図はさらに他の実施例
を示すもので、第8図は要部断面図、第9図は第8図の
C−C線断面図、第10図は第8図のD−D線断面図であ
る。 (1)…前面板、(2)…背面板(基板)、(3)…第
1仕切障壁体、(9)…種火用放電空間、(10)…第2
仕切障壁体、S…放電セル、Xm-1,Xm,Xm+1…表示放電
用のX電極群、Yn,Yn+1,Yn+2…表示放電用のY電極
群、um,vm,x1,xm,xm+1,xm+2,xp,y1,yn,yn+2,y
n+4,yq…種火用放電電極。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示放電用のX電極群とY電極群とをマト
    リックス状に配列して表示用の放電セル群を形成し、前
    記X,Y電極群の放電面を基板に対して平行とした面放電
    型のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記放電セ
    ル群の仕切部に、種火用放電空間と、この種火用放電空
    間を介して放電面が対向する種火用放電電極とを設けて
    なることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 【請求項2】放電セル群の仕切部は、前面板の内面側に
    設けた格子形状の第1仕切障壁体と、この第1仕切障壁
    体との間で種火用放電空間を形成するとともに、背面板
    の内面側に設けた格子形状の第2仕切障壁体とからな
    り、前記第1、第2仕切障壁体の対向する先端面に種火
    用放電電極を設けてなる請求項(1)記載のプラズマデ
    ィスプレイパネル。
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