JP2625213B2 - トリアジン化合物および耐崩壊性組成物 - Google Patents

トリアジン化合物および耐崩壊性組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ゴム用オゾン亀裂防止剤として有用な、新
規なトリアジン化合物、その製造方法に関しならびに不
飽和ポリマーに対する劣化作用の防止に使用するもので
ある。
(従来の技術および発明が解消しようとする課題) ゴムが歪のかかつた状態でオゾン環境に置かれたと
き、通常の高度に不飽和なゴム加硫物オゾンによつて表
面亀裂を起こすことが知られている。少数の亀裂が生
じ、これが急速に深い破壊的な割れ目に生長するとき最
も重大な劣化が起こる。これらのオゾン亀裂は物品の使
用可能な期間を著しく短かくする。
静的および動的条件下で起こるオゾン亀裂形成を遅ら
せる化学的オゾン亀裂防止剤が開発されて来た。常用さ
れるオゾン亀裂防止剤の例には次の物質が含まれる:N−
フエニル−N′−(1,3−ジメチルブチル)−p−フエ
ニレンジアミン、N−フエニル−N′−イソプロピル−
p−フエニレンジアミン、N−フエニル−N′−(1,4
−ジメチルペンチル)−p−フエニレンジアミン、N−
フエニル−N′−(1−メチルヘプチル)−p−フエニ
レンジアミン、N−フエニル−N′−シクロヘキシル−
p−フエニレンジアミン、混合ジアリール−p−フエニ
レンジアミン類、N,N′−ジフエニル−p−フエニレン
ジアミン、N,N′−ジ−β−ナフチル−p−フエニレン
ジアミン、N,N′−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p
−フエニレンジアミン、N,N′−ビス(1−エチル−3
−メチルペンチル)−p−フエニレンジアミン、N,N′
−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フエニレンジアミ
ン、N−フエニル−N′−p−トルエンスルホニル−p
−フエニレンジアミン、およびこれら物質の混合物。
これら公知のパラフエニレンジアミン化合物を使用す
ると静的および動的両方の条件下でオゾン亀裂防止が向
上するが、前記物質群のうちの最良のものでも着色およ
び変色傾向が非常に強い。
「着色」または「着色させる」という用語は、物質が重
合体基質中に拡散し、隣接面を変色させる性質を記述す
るために本明細書中で使用した。この拡散による着色は
大抵の淡色ゴム物品においては非常に好ましくない。タ
イヤはオゾンからの保護が要求される最大の応用対象で
あるが、とりわけ白色サイドウオール型タイヤの場合に
上記パラフエニレンジアミン物質の拡散による着色傾向
は好ましくない。白くないサイドウオール型タイヤで
も、タイヤサイドウオール上に褐色のにぶい面が生ずる
という点で、物質がタイヤサイドウオール面に拡散する
傾向は不快である。この現象は新しいタイヤの真黒な滑
らかな外観を損うという点で審美的に好ましくない。白
色サイドウオールタイヤにおいては、変色を起こす褐色
物質が白いサイドウオール面に移動することは極めて不
快であり、一般にタイヤ面の洗浄によつて除くことが難
しい。
ワツクス類は、静的条件で応力を受けている物品のオ
ゾン亀裂を防止するために、加硫前のゴムコンパウンド
中にワツクスを混入するという形で古くから用いられて
きた。ワツクスは、ゴム製品の表面に移行し、オゾンの
作用に対する物理的障壁として作用する膜を形成するこ
とによつて機能を発揮する。しかし、使用中の動的な屈
曲の下においては、ワツクス膜はひび割れあるいは裂け
目を生じ、その製品は、ワツクスが添加されていない場
合よりも、少ないけれどもさらに激しいオゾン亀裂を生
ずるという傾向を示す。したがつて、多くの使用条件に
関して、その物品が果すことを予定されている動的条件
のために、ワツクスの使用は実際的でない。
本発明の一目的は、高度不飽和重合体基質をオゾンの
作用から保護することに著しく効果的なオゾン亀裂防止
物質を提供することである。別の目的は、静的条件でき
わめて低水準の添加量において、オゾンに対する保護を
達成し、かつ、長期にわたる老化条件の下で、オゾンの
作用に対するゴム製品の保護を達成することである。さ
らに他の一目的は、ゆるやかに拡散し、かつ好ましくな
い褐色のくもりを生成することのない化合物を得ること
である。
(課題を解決するための手段) 本発明による新しい置換トリアジン化合物は、ワツク
ス使用の有無にかかわらず、静的条件の下において、他
の追随を許さぬ長期間にわたるオゾンに対する保護を達
成した。置換トリアジン化合物の長所は、実質的に非着
色性の高分子量オゾン亀裂防止剤となることである。こ
の化合物がゴム製品の表面で徐々に溶離析出するという
ことは別の長所となつている。ワツクスを使用すること
なく、好ましくはこのトリアジン化合物に既知のオゾン
亀裂防止剤および抗酸化剤を配合して顕著な動態保護を
達成することは、このトリアジン化合物の他の長所であ
る。これが用いられている配合ゴム原体のスコーチ性を
高める傾向がないということは、この化合物の他の一長
所である。このものは、他のパラフエニレンジアミン系
オゾン亀裂防止剤にまさる操作上の安全を改善する。
本発明は、 一般式(I) 〔式中、Xは式 により表わされる基(R1は水素、炭素数1−11の直鎖も
しくは分枝鎖アルキル基、フェニル基または炭素数1−
4のアルキル基で置換されたフェニル基であり、R2はフ
ェニル基または炭素1−11の直鎖もしくは分枝鎖アルキ
ル基であり、R3は水素であり、R4は水素または炭素数1
−8の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基であり、R5は水素
である)、または−C1であり、YはXと同一のもの、ま
たは−SH基であり、ZはXと同一のもの、−SH基、また
は、式 (Aは炭素数2−10の直鎖アルキレン基であり、R3、X
およびYは上記と同じ意味である。)により示される基
である(但し、Xが−C1であるとき、Yが−C1または−
SH基,Zが−C1または−SH基である場合及びX,Y及びZが
同時に 式 により表わされる基の場合であって、R1が水素であると
き、R2は炭素数1−11の直鎖もしくは分枝鎖アルキル
基、R3は水素、R4は水素、R5は水素である場合を除
く)〕 を有する化合物に関する。
本発明の新規化合物は下記の方法により製造すること
ができる。即ち、溶媒中においてフエニレンジアミンを
トリアジンと反応させて、(ジアミノ)−1,3,5−トリ
アジン トリヒドロハライドを含む反応混合物を生成さ
せ、この(ジアミノ)−1,3,5−トリアジン トリヒド
ロハライドを塩基で中和してトリアジンを生成させる方
法である。
構造(I)の新しい化合物の有効量を不飽和重合体に
加えて、オゾン劣化に対して安定化することができる。
不飽和重合体を含有するゴム製品は、構造(I)の新
しい化合物の有効量をこれに加えて、オゾン劣化に対し
て安定化され得る。
上記の構造式(I)について述べるならば、Yおよび
ZがXと同一である化合物が好ましい。すなわち、トリ
アジン環において置換が行なわれている置換パラフエニ
レンジアミノ基である。さらに好ましい組成は、X基、
Y基およびZ基が有するR2基が、C3−C18の直鎖または
分枝鎖アルキル基であるとするものである。好ましいア
ルキル基は、窒素原子に関してα−位に第2級炭素原子
を有するものである。この配置を持つものの場合には、
その化合物のオゾン亀裂防止活性が増強されると考えら
れる。したがつて、さらに好ましいアルキル基は、アル
キル置換基を与える分枝鎖のものであつて、この構成に
合致するものである。シクロアルアルキル基またはC1
C12のアルキル基置換シクロアルキル基も、同様にα−
炭素の配置をとる。この場合に最も好ましい式Iの構造
は、R2がC6−C8の分枝鎖アルキル基となつている化合物
である。
ZがXと同一であるときのYに対する一般的な命名法
は、YがX、水素、低級アルキル基、チオール基、チオ
アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、塩素、フ
エノキシ基、アシル基、N,N′−ジアルキルジチオカル
バミル基、ベンゾチアゾリルチオ基、ベンズイミダゾリ
ルチオ基、アニリノ基、チアゾリジルチオ基、イミダゾ
リジルチオ基、オキサゾリジルチオ基、イミダゾリジル
アミノ基、オキサゾリジルアミノ基、4−ヒドロキシア
ニリノ基、3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシアニリノ
基、ジアルキルアミノ基、2,5−ジアルキル−4−ヒド
ロキシフエノキシ基、3,5−ジアルキルヒドロキシフエ
ノキシ基および3,5−ジアルキルヒドロキシフエニルプ
ロピオニル基であり得るとするものである。同様に、Z
がYと同一である場合には、YはX、あるいは水素、低
級アルキル基、チオール基、塩素、アシル基、ジアルキ
ルジチオカルバミル基、ベンズイミダゾリルチオ基、ベ
ンゾチアゾリルチオ基、チアゾリジルチオ基、イミダゾ
リルジルチオ基、オキサゾリジルチオ基、イミダゾリジ
ルアミノ基、オキサゾリジルアミノ基、4−ヒドロキシ
アニリノ基、3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシアニリ
ノ基、3,5−ジアルキル−ヒドロキシフエノキシ基もし
くは3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフエニルプロピ
オニル基とすることができる。しかし、ZとYとが同一
である場合、Yは−SR8基、−OH基、−OR8基、−N−C6
H5基または−O−C6H5基とすることができない。
本発明の好ましい化合物をいくつか例示するとつぎの
ものがある: 2,4,6−トリス(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フエ
ニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス
(N−イソプロピル−p−フエニレンジアミノ)−1,3,
5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−シクロヘキシル−
p−フエニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6
−トリス(N−sec−ブチル−p−フエニレンジアミ
ノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−1,3−
ジメチルブチル−P−フエニレンジアミノ)−1,3,5−
トリアジン、2,4,6−トリス(N−1−メチルヘプチル
−p−ヘエニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,
4,6−トリス(N−2,4−ジ−tert−ブチルシクロヘキシ
ル−p−フエニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(N−2−sec−ブチルシクロヘキシル−
p−フエニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6
−トリス(1−メチルデシル−p−フエニレンジアミ
ノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−1,4−
ジメチルペンチル−2−メチル−p−フエニレンジアミ
ノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−1,4−
ジメチルペンチル−2−エチル−p−フエニレンジアミ
ノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−イソプ
ロピル−2−エチル−p−フエニレンジアミノ)−1,3,
5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−イソプロピル−2
−メチル−p−フエニレンジアミノ)−1,3,5−トリア
ジン、2,4,6−トリス〔N,N′−ビス(イソプロピル)−
p−フエニレンジアミノ〕−1,3,5−トリアジン、2,4,6
−トリス〔N,N′−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p
−フエニレンジアミノ〕−1,3,5−トリアジン、2,4,6−
トリス(N′−2−イソプロピルフエニル−p−フエニ
レンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2−(N−1,4−
ジメチルペンチル−p−フエニレンジアミノ)−4,6−
ビスメルカプト−1,3,5−トリアジン、1,6−ビス〔2−
イミノ−4,6−ビス(N−1,4−ジメチルペンチル−p−
フエニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジノ〕ヘキサ
ン、1,6−ビス〔2−イミノ−4,6−ビス(N−フエニレ
ンジアミノ)−1,3,5−トリアジノ〕ヘキサン、N,N′−
ビス〔4,6−ビス(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フ
エニレンジアミノ−1,3,5−トリアジニル−2)〕−p
−フエニレンジアミン、N−1,4−ジメチルペンチル−
N,N′−ビス〔4,6−ビス(N−1,4−ジメチルペンチル
−p−フエニレンジアミノ−1,3,5−トリアジニル−
2)〕−p−フエニレンジアミン。
本発明化合物は下記の一般法により有利に合成でき
る。いくつかの実施例に示したように、試薬の添加順序
を変えてもよいが、特に適当な方法は次の通りである: 置換−p−フエニレンジアミンを当業者にとつて公知
の方法によりつくり、これを2,4,6−トリ−ハロゲノ−
1,3,5−トリアジンと反応させる。一般に塩化シアヌル
として知られる特に適当な三ハロトリアジン1モル相当
量を粉末として、イソプロパノールのような適当な溶媒
中置換−p−フエニレンジアミン3+モルの溶液へ適当
に冷却しつつ室温で加える。最初の二つのハロゲン原子
は迅速に置換される。次に三番目のハロゲン原子の置換
を完結させるため反応混合液を60〜80℃に加熱する。60
〜80℃で4〜5時間加熱後、2,4,6−トリス(置換−p
−フエニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン三塩酸塩
の生成が完結する。
この方法は置換−p−フエニレンジアミンが塩基性で
あるため、ハロゲン化シアヌルの置換されたハロゲン原
子は直接ハロゲン化水素酸塩を形成し、これによつて三
ハロゲン化水素酸塩の単離が可能となり精製工程が行な
われることになるという点で独特な長所がある。
このトリス−塩酸塩を濾別し、次に水と混和性の適当
な溶媒中に再スラリー化し、水酸化ナトリウムのような
塩基水溶液で中和し、水性溶媒混合物から結晶化させる
ことができる。
もし出発の置換−p−フエニレンジアミンが十分に純
粋か、あるいは純度の低い生成物で満足できるなら、ト
リス−塩酸塩の単離は必要でなく、反応混合物を中和、
生成物を結晶化し、濾別できる。
反応温度の調節はかなり重要である。反応の最初の段
階は30℃以下で行ない、第二段階は第一段階より少なく
とも30℃上で行なうのがよい。最適温度の選択はp−フ
エニレンジアミンの構造と選ばれた溶媒により決まるこ
とは言うまでもない。
適当な溶媒はアルコール類であるが、適当な溶媒はい
ずれも利用できる。溶媒という用語は過剰の置換−p−
フエニレンジアミンも包含する意味であり、後者は反応
生成物を溶媒和し、その後の単離を可能にする働きをす
る。
出発物質(即ち、N−アルキル−p−フエニレンジア
ミン)または本発明に係る最終の置換トリアジン化合物
についての記述に「アルキル」という用語が使われてい
るとき、これはシクロアルキルおよびアルキル置換シク
ロアルキル構造も包含するとみなす。
トリアジン環上の置換基が同一でない場合には、はじ
めに塩化シアヌールを所望のパラフエニレンジアミンと
反応させ、続いてYとして有用であると上記された構造
を有する化合物と反応させる。
本発明化合物は高度に不飽和な重合体、例えば天然ま
たは合成エラストマーを保護するためのオゾン亀裂防止
剤として利用するのが最も有利である。本発明の実施に
使用できる高度に不飽和な重合体の代表例はジエンエラ
ストマーである。このようなエラストマーは一般には約
100から約250のヨウ素価をもつが、もつと高い値あるい
はもつと低い(即ち、50〜100)ヨウ素価をもつ高度に
不飽和なゴムも使用できる。使用できるジエンエラスト
マーの例は、共役ジエンを基本とする重合体、例えば1,
3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,3−
ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどを
基本とする重合体、ならびにこのような共役ジエンと単
量体、例えばスチレン、α−メチルスチレン、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、メチルアクリレート、
エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメ
タクリレート、酢酸ビニルなどとの共重合体である。高
度不飽和のゴム類として好適なものには、天然ゴム、シ
ス−ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリ(スチレン
−ブタジエン)、ポリクロロプレンおよびポリ(アクリ
ロニトリル−ブタジエン)が含まれる。さらに、高度不
飽和のゴム類2種もしくはそれ以上の混合物も使用し得
る。また、高度不飽和性ゴムと不飽和度がそれよりも低
い弾性体、たとえばEPDM、EPR、ブチルゴムまたはハロ
ゲン化ブチルゴムも、同じく本発明が意図するところで
ある。
本発明に係る新規化合物は、他のオゾン亀裂防止剤と
組合わせて、また余り好ましくないが静的なオゾン攻撃
に対抗して保護するために常用される微結晶ワツクスと
併用できる。利用できる他のオゾン亀裂防止剤には一般
に認識されたパラフエニレンジアミン物質群:N−フエニ
ル−N′−(1,3−ジメチルブチル)−p−フエニレン
ジアミン、N−フエニル−N′−イソプロピル−p−フ
エニレンジアミン、N−フエニル−N′−(1−メチル
ヘプチル)−p−フエニレンジアミン、N−フエニル−
N′−シクロヘキシル−p−フエニレンジアミン、混合
ジアリールp−フエニレンジアミン類、N,N′−ジフエ
ニル−p−フエニレンジアミン、N,N′−ジ−β−ナフ
チル−p−フエニレンジアミン、N,N′−ビス(1,4−ジ
メチルペンチル)−p−フエニレンジアミン、N,N′−
ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フエニ
レンジアミン、N,N′−ビス(1−メチルヘプチル)−
p−フエニレンジアミン、N−フエニル−N′−p−ト
ルエンスルホニル−p−フエニレンジアミン、N−フエ
ニル−N′−アルキル−p−フエニレンジアミン、6−
エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリ
ン、およびジブチルジチオカルバミン酸ニツケルのいず
れかが含まれる。
本発明に係る新規トリアジン化合物と併用するのに最
も適したオゾン亀裂防止剤はN−フエニル−N′−(1,
3−ジメチルブチル)−p−フエニレンジアミンであ
る。
保護されるべき高度不飽和重合体は、慣用の方法によ
り、通常の多くの配合成分、たとえば加硫剤、促進剤、
活性化剤、遅延剤、オゾン亀裂防止剤、抗酸化剤、可塑
化油および軟化剤、充填剤、強化性顔料ならびにカーボ
ンブラツクと共に処方される。
本発明の新規化合物は、ゴム炭化水素100重量部当り
(以後PHRと記す)0.1から約10重量部の濃度で不飽和重
合体に添加できる。これらの目的に対して重合体は天然
ゴムまたは合成ゴムであると仮定する。一層好ましい添
加濃度は約1から約6部PHRである。最も望ましい添加
濃度は約2から約4部PHRである。本発明トリアジン化
合物を他のオゾン亀裂防止剤、例えばパラフエニレンジ
アミン物質群と組合わせて用いる場合、これらは総計が
前記の範囲になる配合物に添加できる。本発明化合物は
他のオゾン亀裂防止剤と1:3から3:1にわたる比で配合で
きる。2:3から3:2の比の範囲が一層好ましい。これらの
比は百分率が40:60から60:40であることを示すもので、
どの場合でも本発明のトリアジン化合物が各比の最初の
数である。ある応用面で他のオゾン亀裂防止剤を用いる
際は、上記のオゾン亀裂防止剤のPHR範囲は最適の保護
を得るために変化しうることに注目すべきである。本発
明トリアジン化合物を他の従来からの酸化防止剤および
オゾン亀裂防止剤と配合する場合には、配合比および配
合物の全体のレベルを最適化するために合理的な実験を
試みなければならない。
本発明の新規トリアジン化合物は適当な合成経路によ
り合成できる。本発明トリアジン化合物群のうち幾つか
を製造する現在最も適した方法を説明するために下記の
合成例を示す。
合成例 例 1(参考例) 2,4,6−トリス(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フエ
ニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン 温度計、機械かきまぜ機、コンデサーおよび滴下ロー
トを具えた3四つ口丸底フラスコに、イソプロパノー
ル1500mlを入れた。イソプロパノールを−10℃に冷却
し、塩化シアヌル184.4グラム(1モル)を加えた。こ
のかきまぜた懸濁液へ、温度を−10から−5℃に保ちつ
つ1時間にわたり680グラム(3.3モル)の4−アミノ−
N−(1,4−ジメチルペンチル)アニリンを滴下した。
反応混合物を1時間にわたり30℃に加温し、次に30℃に
16時間保持した。反応混合物を約80℃で1時間還流し
た。反応を高速液体クロマトグラフで追跡し、出発アミ
ンの消失と中間体のモノ−およびビス−置換化合物から
最終のトリス−置換生成物への変換を観察した。60℃に
冷却後、50%水酸化ナトリウム溶液240グラム(3モ
ル)を1時間にわたり滴下した。塩化ナトリウムを40℃
で濾別した。濾液を10℃に冷却し、溶媒をデカンテーシ
ヨンにより除いた。油状の下層を60℃の水で抽出し、新
しいイソプロパノールから結晶化させた。表題化合物を
ヘキサンから再結晶した。このものの融点は128−132℃
であつた。収率は78.1%であつた。赤外スペクトルは構
造と一致した。生成物のHPLC分析による相対面積はこの
生成物が純度95.8%であることを示した。
例1(A): ビス〔1,3,5−トリアジニル)−p−フエニレンジアミ
ン 上記例1の反応物も付加的に2種の化合物を含有して
おり、それらは塩化シアヌールとN−(1,4−ジメチル
ペンチル)−p−フエニレンジアミンとの反応生成物で
あると考えられる。これらの物質は、反応混合物からHP
LCにより分取したフラクシヨンを質量スペクトル測定に
より同定した。
例1(A)は、分子量1082を有し、N,N′−ビス〔4,6−
ビス(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フエニレンジ
アミノ−1,3,5−トリアジニル−2〕−p−フエニレン
ジアミンであると決定された。前記構造式中のRは、こ
の化合物に関しては水素である。
例1(B):このものは分子量1180を有し、前記構造式
においてR=−C7H15である。この化合物は、N−1,4−
ジメチルペンチル−N,N′−ビス〔4,6−ビス(N−1,4
−ジメチルペンチル−p−フエニレンジアミノ−1,3,5
−トリアジニル−2)〕−p−フエニレンジアミンであ
ると同定される。これらのビス化合物に対する一般的構
造は、下記のものであると考えられる。
例 2(参考例) 2,4,6−トリス(N−イソプロピル−p−フエニレンジ
アミノ)−1,3,5−トリアジン 温度計、機械かきまぜ機、コンデンサー、および滴下
ロートを具えた2、四つ口丸底フラスコにイソプロパ
ノール650mlを入れた。イソプロパノールを−5℃に冷
却し、塩化シアヌル36.8グラム(0.2モル)を加えた。
このかきまぜた懸濁液へ、温度を−5から0℃に保ちつ
つ1時間にわたり、イソプロパノール100ml中4−アミ
ノ−N−イソプロピルアニリン90グラム(0.6モル)の
溶液を滴下した。1/2時間にわたり反応混合物を30℃に
加温し、次に2時間還流した。反応を高速液体クロマト
グラフにより追跡し、出発アミンの消失と、中間体モノ
−およびビス−置換化合物から最終のトリス−置換生成
物への変換を観察した。反応混合物を冷却し、一晩放置
した。25%水酸化ナトリウム溶液96グラム(0.6モル)
を1/2時間にわたり加え、次に混合物を1/2時間還流する
ことによりアミン塩酸塩を中和した。表題化合物は冷却
すると沈澱し、これを濾別し、イソプロパノールおよび
熱水(60℃)で洗浄した。融点196〜198℃。収率は75.2
であつた。赤外スペクトルは構造と一致した。生成物の
HPLC分析による相対面積はこのものが純度95.3%である
ことを示した。
例 3(参考例) 2,4,6−トリス(N−シクロヘキシル−p−フエニレン
ジアミノ)−1,3,5−トリアジン 例2の手順を繰り返すが、ただし4−アミノ−N−シ
クロヘキシルアニリンを0.1モル規模で用いて表題化合
物、融点215〜217℃をつくつた。収率は89.9%であつ
た。その赤外スペクトルは構造と一致した。生成物のHP
LC分析による相対面積はこのものが純度90.1%であるこ
とを示した。
例 4(参考例) 2,4,6−トリス(N−sec−ブチル−p−フエニレンジア
ミノ)−1,3,5−トリアジン 例2の手順を繰り返すが、ただし4−アミノ−N−se
c−ブチルアニリンを用いて表題化合物、融点167〜169
℃をつくつた。収率は90.8%であつた。赤外スペクトル
は構造と一致した。生成物のHPLC分析による相対面積は
このものが純度94.6%であることを示した。
例 5(参考例) 2,4,6−トリス(N−1,3−ジメチルブチル−p−フエニ
レンジアミノ)−1,3,5−トリアジン 温度計、機械かきまぜ機、コンデンサー、および粉末
用ロートを具えた3、四つ口丸底フラスコに、イソプ
ロパノール1500ml中4−アミノ−N−(1,3−ジメチル
ブチル)アニリン316.8グラム(1.65モル)の溶液を入
れた。溶液の温度を30℃に調節し、温度を30〜40℃に保
ちつつ1/2時間にわたり塩化シアヌル92.2グラム(0.5モ
ル)を加えた。反応混合物を1.5時間還流した。反応を
高速液体クロマトグラフイーにより追跡し、出発アミン
の消失と中間体モノ−およびビス−置換化合物から最終
トリス−置換生成物への変換を観察した。反応混合物を
60℃に冷却後、50%水酸化ナトリウム溶液120グラム
(1.5モル)を1時間にわたり滴下した。塩化ナトリウ
ムを40℃で濾別した。濾液を反応フラスコに戻し、水25
0mlを滴下した。表題化合物が沈殿するのでこれを濾別
した。融点124〜127℃。収率は82.6%であつた。赤外ス
ペクトルは構造と一致した。この生成物のHPLC分析によ
る相対面積は純度が95.3%であることを示した。
例 6(参考例) 2,4,6−トリス(N−1−メチルヘプチル−p−フエニ
レンジアミノ)−1,3,5−トリアジン 例5の手順を繰り返すが、ただし4−アミノ−N−
(1−メチルヘプチル)アニリンを0.225モル規模で用
いて表題化合物をつくつた。28%トルエン−ヘキサン混
合物から再結晶後の生成物の融点は87〜90℃であつた。
赤外スペクトルは構造と一致し、生成物のHPLC分析によ
る相対面積からこのものの純度は90.7%であることが分
つた。
例 7(参考例) 2,4,6−トリス(N−2,4−ジ−tert−ブチルシクロヘキ
シル−p−フエニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン 例5の手順を繰り返すが、ただし4−アミノ−N−
(2,4−ジ−t−ブチルシクロヘキシル)アニリンを0.2
5モル規模で用いて、表題化合物をつくつた。融点147〜
152℃。収率は85.7%であつた。赤外スペクトルは構造
と一致した。
例 8(参考例) 2,4,6−トリス(N−2−sec−ブチルシクロヘキシル−
p−フエニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン 例5の手順を繰り返すが、ただし4−アミノ−N−
(2−sec−ブチルシクロヘキシル)アニリンを0.25モ
ル規模で用いて表題化合物をつくつた。この生成物は結
晶化せず、ポツト残留物として単離した。融点122〜130
℃。収率は95.8%であつた。赤外スペクトルは構造と一
致し、生成物のHPLC分析による相対面積からこのものの
純度は86.6%であることが分つた。
例 9 2,4,6−トリス(N−1,4−ジメチルペンチル−2−メチ
ル−p−フエニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン 温度計、機械かきまぜ機およびコンデンサーを具えた
1、四つ口丸底フラスコに、イソプロパノール500ml
中4−アミノ−N−(1,4−ジメチルペンチル)−2−
メチルアニリン176グラム(0.80モル)の溶液を入れ
た。溶液の温度を25℃に調節し、温度を25℃に保ちなが
ら、15分間にわたり、塩化シアヌール36.8グラム(0.20
モル)を加えた。反応混合物は15分間25℃に保持し、つ
いで2時間還流した。反応は高速液体クロマトグラフイ
により、出発物質であるアミンの消失と、中間体である
モノ−およびジ置換体の最終生成物である三置換体への
変換を観測することにより追跡した。反応混合物を25℃
まで冷却し、表題化合物の三塩酸塩を濾過によつて分取
した。三塩酸塩を反応フラスコ中にふたたび装入し、イ
ソプロパノール500mlを添加した。温度を60℃に調節
し、25%水酸化ナトリウム溶液96.0グラム(0.60モル)
を添加した。イソプロパノール層を冷却すると、表題化
合物が油状に析出した。このものを20%イソプロパノー
ル水溶液で3回抽出し、乾燥状態に達するまで真空脱離
処理を施した。このものは70−73℃で溶融した。収率は
57.8%であつた。赤外スペクトルは構造と一致した。生
成物のHPLC分析による相対面積から、94.7%の純度を有
することが示された。
例10 2,4,6−トリス(N−1,4−ジメチルペンチル−2−エチ
ル−p−フエニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン 例9の手順がを繰り返されたが、4−アミノ−N−
(1,4−ジメチルペンチル)−2−エチルアニリンが用
いられ、融点79−83℃の表題化合物が生成した。収率は
97.2%であつた。赤外スペクトルは構造と一致した。生
成物のHPLC分析による相対面積から、93.6%の純度を有
することが示された。
例11 2,4,6−トリス(N−イソプロピル−2−エチル−p−
フエニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン 温度計、機械かくはん機およびコンデンサーを具えた
1、四つ口丸底フラスコに、イソプロパノール300ml
中4−アミノ−N−(イソプロピル)−2−エチルアニ
リン122.4グラム(0.66モル)の溶液を入れた。溶液の
温度を10℃に調節し、15℃に保ちながら、塩化シアヌー
ル36.8グラム(0.20モル)を1/2時間にわたつて添加し
た。反応混合物を2時間還流した。反応は高速液体クロ
マトグラフイにより、出発物質であるアミンの消失と、
中間体であるモノ−およびジ置換化合物の最終生成物で
ある三置換体への変換を観測して追跡した。60℃まで冷
却したのち、20%水酸化ナトリウム溶液120グラム(0.6
0モル)を1/2時間にわたり滴下法により添加した。水の
層は除去した。冷却によつて表題化合物が沈殿し、濾過
により単離し、イソプロパノール水溶液で洗浄した。イ
ソプロパノールから再結晶させた。融点は173−175℃で
あつた。収率は94.4%であつた。赤外スペクトルは構造
と一致した。生成物のHPLC分析による相対面積は、96.3
%の純度を有することを示した。
例12 2,4,6−トリス(N−イソプロピル−2−メチル−p−
フエニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン 例11の手順を繰返えしたが、4−アミノ−N−(イソ
プロピル)−2−メチルアニリンを用いて、融点185〜1
86℃の表題化合物を得た。収率は82.3%であつた。赤外
スペクトルは構造と一致した。生成物のHPLC分析による
相対面積は92.7%の純度を示した。
例13 2,4,6−トリス〔N−N′−ビス(イソプロピル)−p
−フエニレンジアミノ〕−1,3,5−トリアジン 温度計、機械かきまぜ機およびコンデンサーを具えた
1、四つ口丸底フラスコに、トルエン100ml中N,N′−
ビス(イソプロピル)−p−フエニレンジアミン99グラ
ム(0.515モル)を入れた。溶液の温度を25℃に調節
し、塩化シアヌール30.7グラム(0.17モル)を添加し
て、反応混合物が発熱により60℃に昇温した。反応混合
物を3時間還流した。反応は、高速液体クロマトグラフ
イにより、出発物質であるアミンの消失と、中間体であ
るモノ−およびジ置換化合物の最終生成物である三置換
体への変換を観測して追跡した。反応混合物を80℃まで
冷却し、14.3%水酸化ナトリウム溶液140グラム(0.50
モル)を添加した。1時間還流したのち、水の層を除去
した。トルエン層は脱離処理にかけた。残分をヘキサン
中に移し、少量の不溶物質は濾過により除去した。濾液
を脱離処理にかけ、融点156−170℃の表題化合物をポツ
ト内残分として単離した。収率は74.3%であつた。赤外
スペクトルは構造と一致し、生成物のHPLC分析による相
対面積は純度77.8%を示した。
例14 2,4,6−トリス〔N,N′−ビス(1,4−ジメチルペンチ
ル)−p−フエニレンジアミノ〕−1,3,5−トリアジン 例13の手順を繰返したが、N,N′−ビス(1,4−ジメチ
ルペンチル)−p−フエニレンジアミンを使用して表題
化合物を得た。生成物は、油状のポツト内残分として単
離した。収率は97.9%であつた。赤外スペクトルは構造
と一致し、生成物のHPLC分析による相対面積は、純度6
7.1%を示した。
例15(参考例) 2,4,6−トリス(N′−2−イソプロピルフエニル−p
−フエニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン 温度計、機械かきまぜ機およびコンデンサーを具えた
1、四つ口丸底フラスコに、イソプロパノール177グ
ラム中p−アミノ−2−イソプロピルジフエニルアミン
58.8グラム(0.26モル)の溶液を入れた。溶液の温度を
15℃に調節し、塩化シアヌール14.7グラム(0.08モル)
を1/2時間にわたり添加して、反応温度を250℃に至ら
せ、ついで加熱により75℃に昇温して5時間保持した。
反応は、高速液体クロマトグラフイにより、出発物質で
あるアミンの消失と、中間体であるモノ−およびビス置
換化合物の最終生成物である三置換体への変換を観測し
て追跡した。反応混合物を20℃まで冷却し、水酸化ナト
リウム希薄溶液で三塩酸塩を中和した。25℃まで冷却し
たのち、水の層を除去した。イソプロパノール層は脱離
処理にかけた。残分は濾過により除去した。濾液を脱離
処理にかけ、ポツト内残分として表題化合物が単離し
た。このものの融点は85℃であつた。収率は57.6%であ
つた。生成物のHPLC分析による相対面積は純度73%を示
した。
例16(参考例) 2,4,6−トリス(N′−2−イソプロピルフエニル−3
−イソプロピル−p−フエニレンジアミノ)−1,3,5−
トリアジン 温度計、機械かきまぜ機およびコンデンサーを具えた
1、四つ口丸底フラスコに、イソプロパノール209.1
グラム中4−アミノ−2,2′−ジイソプロピルジフエニ
ルアミン69.7グラム(0.26モル)の溶液を入れた。溶液
の温度を150℃に調節し、塩化シアヌール14.7グラム
(0.08モル)を1/2時間にわたり添加して、反応温度を2
5℃に上昇させた。反応混合物を25℃に1時間保持した
のち、反応温度を75℃に調節し、7時間保持した。この
保持時間中に、水20グラムとイソプロパノール50グラム
の溶液を添加して三塩酸塩の沈殿を溶解した。反応は、
高速液体クロマトグラフイにより、出発物質であるアミ
ンの消失と、中間体であるモノ−およびビス置換化合物
の最終生成物である三置換体への変換を観測して追跡し
た。水83グラム中50%水酸化ナトリウム19.9グラム(0.
249モル)の溶液を添加し、反応温度が1時間内に82℃
に上昇するに至らせた。冷却することにより表題化合物
が沈殿し、濾過により単離され、ヘキサン中で紛状化さ
れた。このものの融点は85℃であつた。収率は73%であ
つて、HPLC分析による相対面積は純度87%を示した。
例17 2−(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フエニレンジ
アミノ)−4,6−ビス−メルカプト−1,3,5−トリアジン 機械かきまぜ機、温度計および添加用ロートを具えた
2、三つ口丸底フラスコに、塩化シアヌール46.1グラ
ム(0.25モル)およびアセトン400mlを入れた。得られ
た表液を−8℃(氷/アセトン)に冷却した。4−アミ
ノ−(N−1,4−ジメチルペンチル)アニリン53.6グラ
ム(0.26モル)およびアセトン200mlからなる溶液を、4
5分間にわたり、添加用ロートを通して塩化シアヌール
の冷溶液中に滴下法により添加した。その添加中反応溶
液の温度は−5℃に保持され、添加終了後は26℃まで昇
温するに任せられた。アミン塩酸塩は、炭酸ナトリウム
水溶液(水100ml中、13.3グラム、0.13モル)を添加し
て中和した。
上記と同様の装着をされた第2の2リツトルフラスコ
に、60%硫化ナトリウム66.3グラム(0.51モル)と水20
0mlを入れた。置換トリアジン溶液を添加用ロートに移
し、ついで、激しくかきまぜられている硫化ナトリウム
溶液中に滴下法により添加した。添加が行なわれた20分
間は、溶液の温度は26℃にとどまつていた。得られた溶
液はpHが13.4であつたが、希HCl溶液でpH7.0まで中和さ
れた。つぎに減圧法によつて溶媒を除去し、暗色の残分
を得た。この残分は、塩化メチレン300ml、つぎに100ml
を用いて抽出した。抽出物は合体して硫酸ナトリウムで
乾燥した。溶液を濾過し、濾液にヘキサンを添加して生
成物の結晶化を実現した。3回の結晶化ごとの回収分を
併せた全収率は92.0%であつた(融点201〜205℃)。HP
LC分析による相対面積は、チオンとチオールの互変異性
体の混合物であると仮定すれば、生成物の純度が93.2%
であることを示した。生成物の赤外スペクトルは、提示
されている構造と一致した。
例18 1,6−ビス(2−イミノ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリ
アジノ)ヘキサン 温度計、機械かきまぜ機およびコンデンサーを具えた
1、四つ口丸底フラスコに、アセトン500ml中、塩化
シアヌール92.0グラム(0.30モル)の溶液を入れた。溶
液の温度を0℃に調節し、0から5℃において、水100m
l中、1,6−ヘキサンジアミン29.0グラム(0.25モル)の
溶液を1時間にわたり添加した。反応混合物を0℃に15
分間保持し、つぎに50%水酸化ナトリウム溶液40.0グラ
ム(0.50モル)を15分間にわたり添加した。濾過によつ
て表題化合物を単離し、水で洗浄した。この化合物はト
ルエンから再結晶させた。融点は189−191℃であつた。
収率は73.8%であつた。赤外スペクトルは構造と一致し
ていた。生成物のHPLC分析による相対面積は、純度95.3
%を示した。
例19 1,6−ビス〔2−イミノ−4,6−ビス(N−1,4−ジメチ
ルペンチル−p−フエニレンジアミノ)−1,3,5−トリ
アジノ〕ヘキサン 温度計、機械かきまぜ機およびコンデンサーを具えた
1,四つ口丸底フラスコに、1,6−ビス(2−イミノ
−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジノ)ヘキサン(例18
において得られたもの)20.6グラム(0.05モル)および
トルエン200mlの溶液を入れた。この懸濁物をかきまぜ
ながら、これに4−アミノ−N−(1,4−ジメチルペン
チル)アニリン45.3グラム(0.22モル)を添加し、温度
は発熱により55℃まで上昇するに任せ、ついで2時間還
流した。反応は、高速液体クロマトグラフイにより、出
発物質であるアミンの消失と、中間体であるモノ−,ビ
ス−およびトリス置換化合物の最終生成物であるテトラ
キス置換体への変換を観測して追跡した。12.2%水酸化
ナトリウム溶液66グラム(0.20モル)を添加したのち、
さらに1/2時間反応物を還流した。トルエン100mlを添加
したのち、水の層を除去した。トルエン層は水で抽出し
た。ヘキサン500mlの添加により、表題化合物が沈殿し
た。このものを濾過によつて単離し、イソプロパノール
から再結晶した。融点は88−93℃であつた。収率は88.1
%であつた。赤外スペクトルは構造と一致していた。HP
LC分析による相対面積は、純度92.6%を示した。
例20 1,6−ビス〔2−イミノ−4,6−ビス(N−フエニル−p
−フエニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジノ〕ヘキサ
ン 例19の手順を繰返したが、4−アミノジフエニルアミ
ンを使用して融点127−132℃の表題化合物を得た。収率
は88%であつた。赤外スペクトルは構造と一致してい
た。生成物のHPLC分析による相対面積は、純度87.8%を
示した。
オゾン亀裂防止剤としての有用性例21〜36 本発明に係るN−アルキルアリ−レンジアミノトリア
ジン化合物はゴム重合体において顕著なオゾン亀裂防止
剤として働き、この時移動性着色の明白な傾向をもたな
い。下記の例はオゾン安定性と色安定性についての種々
な試験法でかれらの有用性を実証するものである。すべ
ての試験は産業界で一般に行なわれる加硫ゴム配合物で
トリアジンを使用する。下記の試験処方物は典型的なゴ
ム配合物である。
オゾン亀裂防止剤の表示 比較A N−フエニル−N′−(1,3−ジメチルブチ
ル)−p−フエニレンジアミン(ユニロイヤル化学から
FlexzoneTM7Fとして市販) 比較B 混合ジアリール−p−フエニレンジアミン(ユ
ニロイヤル化学からNovazoneTMASとして市販) 例 1 2,4,6−トリス(N−1,4−ジメチルペンチル−
p−フエニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン 特に断らない限り上記試験処方物をすべての試験試料
に使用した。この処方物は典型的タイヤサイドウオール
配合物の近似である。オゾン亀裂防止剤の種類と濃度は
後の例で評価される可変因子である。
試験処方を用いて天然ゴムとポリブタジエンを予備配
合することにより未硬化試験シートをつくつた。配合が
終つたならば、硫黄とベンゾチアゾールスルフエンアミ
ドを除き他のすべての成分を加えて直接生産に関係しな
い配合物をつくり、その後の混合工程で、上記成分を加
えた。後の試験に供する試験シートは熱盤プレス中加熱
板の間で完全硬化を果す十分な時間硬化させた。試験の
目的に対し通常は160℃で15分の硬化を利用した。オゾ
ン試験のための試験片の正確な試料外形は用いたASTM法
の記載により変る。ASTM試験法を参照する。このような
試験法を本明細書中に参考として取り入れたのは、試料
調製、試験法および試験結果に関する必要な記述情報を
短縮するためである。
オゾン試験結果 オゾン試験は「ゴムの劣化−チヤンバー内での表面域
亀裂(平面試料)」と題したASTM D1149−81の標準試験
法を用いて行なつた。この方法はオゾンを含む雰囲気に
暴露したとき、亀裂に対する加硫ゴムの抵抗性の評価を
カバーする。ゴム試験片を表面引張ひずみ下に保ち、試
験室内のオゾン含量を100゜F(38℃)の試験室内に0.5p
pmの濃度に保つた。この試験に対する普通の名称はペン
トループ試験法で、それは試験片をひずみと伸びが種々
な程度で生ずる輪にした外形に固定することによつてそ
れをひずみの下に保つからである。この曲げた輪の外形
は極めて厳しい試験形態で、試料が置かれた高温高オゾ
ン雰囲気で比較的僅かな時間で破壊が期待できる。
調製した試験処方I片を室温で6ヶ月および12ヶ月応
力なしに老化させ、試験した。従つて、三組の試験デー
タ、即ち、未老化、6ヶ月および12ヶ月老化、が与えら
れる。ブランクという語で見出しをつけた例20欄はオゾ
ン亀裂防止剤を含まない処方を示す。この未保護試料
は、オゾン暴露前に試料が受けた老化の度合により6時
間から17時間でこわれた。比較Aを用いた例21は4部PH
Rで添加された従来のパラフエニレンジアミン(Flexzon
e7F)の結果であり、試料は600時から24時間といつた短
時間の暴露で亀裂を生じた。例22においては、例1で示
した本発明置換トリアジンによる保護ゴム配合物が種々
な未老化および老化試料について1040時間から1128時間
存続した。これらの結果から、本発明化合物により生ず
るオゾン保護は、ゴム分野で周知の従来のオゾン亀裂防
止剤と比較して顕著なことが明白である。
表IIは、表Iに示した試験と同様にして行なつた静的
オゾン試験のデータを示している。試験処方I片ダンベ
ル(3mm×50mm)を特別に設定された台で20%伸展し、
亀裂の度合を定期的に記録した。この方法によると、試
験片を20%伸びまたは伸長下におきながら、100゜Fで0.
5ppmのオゾン雰囲気にさらす。このようなひずみの追加
は、試料調製物の特性に表Iに示したように行なつた試
験とは異なつた性質を加味する。この試験法に関するす
べての他の詳細は、表Iの結果を出すために前に示した
ものと同様である。
例23の未保護ブランク試験片は、試料を如何に長く老
化させたかにより12から552時間存続した。比較A組成
物は、未老化条件で600時間で非常に僅かな亀裂を示し
た。6ヶ月および12ヶ月老化させた例24は56から24時間
で試料の亀裂を示した。例番号25で示した本発明化合物
は、これら試験条件で1000時間を越す保護を与える点
で、従来のオゾン亀裂防止剤に勝る非常に劇的な改善を
示した。この場合もまた、本発明に係る置換トリアジン
類が従来から使用されているパラフエニレンジアミン群
のオゾン亀裂防止剤より優れていることが実証された。
ゴム物品はそれらが屋外の風化作用にさらされるとき
オゾンに対して保護しなければならない。最も困難な応
用面の一つは、自動車を屋外のオゾンを含む雰囲気中に
無限の時間放置する場合のタイヤにある。タイヤが動作
する真の使用条件は、表Iおよび表IIに記載されたよう
な静的オゾン試験では十分に再現されず、またDeMattia
Flex Testingといつた動的試験法を用いてもよく再現
されない。典型的タイヤ表面条件に似せる一つの成果と
して下記の試験法が利用される。この試験スキームにお
いては、コネクチカツト州、ナウガタツクに存在する完
全な屋外環境条件にさらされた南に面した試験固定物に
試料を据え付ける。試料を約78゜の角度にわたり8時間
絶えず屈曲させた。この屈曲時間後、試料を弛緩させ、
この弛緩静的条件に16時間放置する。試料表面上の亀裂
の出現と生長により明らかな劣化が観察され、記録され
るまでこの実験計画を毎日繰り返す。この間欠的屈曲/
弛緩試験は、タイヤが動作する実際の条件とよく相関す
ると考えられる。即ち、タイヤは何時間か運転される
が、その期間は試験サイクルの屈曲部分の間に実行され
るのと同様の伸長で運転される。次に、タイヤは長時間
静的条件で止つているが、この状態は試験サイクルの16
時間の静的部分で再現される。この試験結果はキロサイ
クルで表示される。試験の屈曲部分の間は、試料を78゜
の角度で約8.5キロサイクル/時で屈曲させる。
この動的屈曲試験は、12mm×76mmの長方形の試験片を
用いる。この試験片にはその中心を横切つて半径3mmの
円形溝がつけてある。
この結果から、オゾン亀裂防止剤を含まない例26はこ
の試験条件下で3000キロサイクル未満存続するに留まつ
たことは明らかである。例27および例28は、それぞれ先
行技術のパラフエニレンジアミンおよび本発明トリアジ
ンにより保護されていて、屋外老化に耐える能力が非常
に顕著に改善されることを示す。本発明トリアジン化合
物は比較Aのパラフエニレンジアミンと殆ど同じ結果と
なるように例28の試料を保護した。比較Aのパラフエニ
レンジアミンは活動的な志望者に対して入手できる最良
のオゾン亀裂防止剤の一つであると一般に考えられる。
オゾン亀裂防止剤の配合 例29〜例32 本発明トリアジン化合物は、N−フエニル−N′−
(1,3−ジメチルブチル)−p−フエニレンジアミン
(比較A、Flexzone7F)と比較した場合、一般に静的条
件下でははるかに良い保護を発揮し、また厳しい動的条
件下ではやや悪い保護効果を示すことは種々な実験室試
験法で判断される通りである。しかし、トリアジン化合
物を従来のp−フエニレンジアミン類と混合することに
より動的保護特性を著しく改善できることが全く予想外
に判明した。これは静的状態のオゾン保護を犠牲にする
ことなく達成される。下記の例29〜例32はこの相乗効果
を実証するものである。
例29と例30において、例1のオゾン亀裂防止剤を2種
の通常のオゾン亀裂防止剤と配合して静的および動的オ
ゾン試験条件下での累積効果を評価した。この結果を未
配合対照30と31と比較した。用いたゴム配合物は以前に
用いた試験処方Iと同じであるが、ただしワツクスのオ
ゾン亀裂防止剤効果が結果に影響しないことを確かめる
ために微結晶ワツクスを削除した。
屋外動的オゾン試験を表IIIの例26〜例28に示した8
時間屈曲/16時間静的試験と同様に行なつたが、ただし
8.5キロサイクル/時での屈曲を連続的に行なつた。緩
和の期間はない。この試験は進行中だつたので、未だ試
料は最終亀裂(破壊)点に達したことがない。
オゾンボツクス静的試験は例20〜例22に記載通りに行
なつた。
オゾンボツクス静的試験について表IVに示した結果、
比較A(Flexzone7F)が216時間後に亀裂を生じた(例3
1)のに対して、例29,例30,例32において単独で、ある
いは比較AまたはBと組み合わせて使用した例1の化合
物は、1016時間後も亀裂のないことが明白であるという
事実によつて示される通り、勝れた保護を生じたことを
示している。
例29〜例31の屋外動的試験の結果は、比較AおよびB
と例1との配合物が動的条件下で勝れた保護を与えるこ
とを示している。例29および例30の配合物は、例1の化
合物を単独で用いた例32と比較して動的耐オゾン性を予
想外に改善した。
非着色性 例33〜例35 前述した試験処方Iを用いて、ただしワツクスを用い
ずに試験片を調製した。試験処方を配合し、混合し、硬
化させて平らな試験シートとなし、これを後の変色およ
び着色性の試験に供した。ASTM−D925−83方法Cに従つ
て特別な試験を行なつた。方法Cは、試験片上に付けた
白ラツカー被覆物を通して基質材料から起こる変色量を
測定することにより材料の着色傾向の度合を判断する。
本発明のあらゆる試験試料に対し前述した試験処方を利
用した。前料を混合し硬化したならば、これをASTM−D9
25法に従い白ラツカー単板で被覆した。次にこれを適当
な試験室で特定期間にわたり太陽灯源に当てた。Hunter
LadTM比色計試験装置を利用して、太陽灯に当てた4時
間の間の白色ラツカーの色の変化を客観的に測定した。
ASTM D2244−79の「不透明材料の色の差」と題した試験
法は標準差文字a,b,およびLにより幾つかの特徴を報じ
ている。普通のオゾン亀裂防止剤の着色性は非常に極端
なので、下にLカラースケールを記す。このLカラース
ケールは0から100までの尺度であり、0値は完全に黒
そして100の値は純白である。それ故にL値が高い程そ
の試料は白い。例33の試験配合物を、オゾン亀裂防止剤
を含まないブランクとして調製した。例35は例1記載の
本発明オゾン亀裂防止剤、2,4,6−トリス(N−1,4−ジ
メチルペンチル−p−フエニレンジアミノ)−1,3,5−
トリアジンを含む。
例34は比較Aの物質、N−フエニル−N′−(1,3−
ジメチルブチル)−p−フエニレンジアミン(Flexozon
e7F,ユニロイヤル化学から入手可能)を用いている。こ
れら三試料の試験結果を下記の表Vに掲げるが、この表
は4時間露光後のHunter「L」値を示している。
上記の結果は、例34の従来のパラフエニレンジアミン
物質が4時間の露光後に有意な着色(32.6)を起こすこ
とを明瞭に示している。しかし、これとは著しく違つて
例1の本発明化合物を含む試験処方は81.5の色値を有
し、この値は例33のブランクに対して報告した値87.9と
非常に近い。従つて本発明化合物は拡散着色が最低であ
ることが示されたわけで、これはアミン群の安定剤に対
しては極めて異常な結果である。このように、本発明化
合物は、上記の比較Aに示したような拡散着色およびひ
どい変色という普通に起こる問題を伴なわずにオゾン亀
裂防止剤として有利に利用できる。この群の物質は非着
色性オゾン亀裂防止剤と呼ぶことができよう。
上記表IIIの間欠的屈曲/緩和試験が、例13,14,19お
よび20の化合物4PHRを含有する処方Iの試験試料に対し
て繰返なれた。さらに、その結果は空試験すなわちオゾ
ン亀裂防止剤を含有しない例26と比較された。表VIか
ら、戸外老化に耐える能力に良ないし優の改善が得られ
たことがわかる。
表VIIの例13,14,19および20は、表VIの例13,14,19お
よび20に対する8時間屈曲/16時間静止試験と同様の方
法で実施された動的オゾン試験を表示するものである
が、こゝでは毎時8.5キロサイクルでの屈曲が連続的に
施行されている。緩和時間は設けられていない。こゝで
もまた、ブランク、すなわちオゾン亀裂防止剤が含有さ
れない例4を上回る良ないし優の改善が、本発明の化合
物によつて示されている。
例13,14,19および20の化合物は、表Iの静的オゾン試
験と類似の、環状屈曲静的屋外試験に掛けられたが、試
験が屋外で行なわれたことと、結果が時間ではなく日数
で報告されている点において異なる。試験は例19のもの
を除いて継続中である。試験の現状が表VIIIに示されて
いる。
オゾン試験は、例13および14の化合物3.5PHRを含む処
方IIの試験体に関して上に記載された、ASTM・D1149−8
1の標準試験方法を適用して実施された。
この試験は、表Iに示された試験と同様の方法で実施
された。こゝでもまた、これらの結果ブランク、すなわ
ちオゾン亀裂防止剤を含有しない例50と対比されてい
る。表IXに示された結果から明らかなように、本発明の
化合物は、すぐれた耐オゾン性を与えている。
表Xは、表IXに示されている試験と同様の方法で実施
された静的オゾン試験に関するデータを示している。試
験処方IIのダンベル形試験体は20%延伸され、試験手順
は表IIの各例に用いられたものと同様になされた。
例50の保護されていないブランク試験体は、その試料
が老化を受けた期間に応じて、8ないし24時間の範囲内
で残存した。例13および14のものは、未老化時および6
ヶ月老化後において、ブランクと対比し、すぐれた改善
を示した。
本発明の化合物は、特別の性質を増強するため、従来
技術の抗酸化剤およびオゾン亀裂防止剤と共に混合して
使用し、好ましい利便を得ることができる。本発明の置
換トリアジン化合物は、こゝではオゾン亀裂防止剤とし
てのみ記述されているのであるが、これらの物質が、ゴ
ムのために抗酸化剤としての機能をも発揮し、したがつ
て、抗オゾン作用と並んで酸化的崩壊に対する保護作用
を示していることが明らかである。抗酸化剤として用い
られる場合には、抗オゾン保護作用が要求されている場
合よりも、ゴム炭化水素に対する100部当りの添加量水
準が、典型的にははるかに低いものであるということが
注目される。
2,4,6−トリス(N−アルキル−p−フエニレンジア
ミノ)−1,3,5−トリアジン類は、タイヤに使用される
ことができてそれが最も有利であり、熱硬化性ゴムを含
有するタイヤ部分の一部または全部の成分とされる。そ
の中には、トラツク、乗用車およびオフロード用車両の
タイヤのトレツド、サイドウオールおよびカーカスの各
部位が含まれており、これらには、多くの異なる強化層
が含まれている。これらの成分には、典型的には1種よ
りも多い熱硬化性ゴム質ポリマーが混合物として含まれ
ており、それらは、酸化的作用に対するのと同じく、オ
ゾン分解からも保護されねばならない。
これらの化合物をタイヤ中に配合する方法は、般用的
のものであつてよく知られている。これらの化合物は、
ゴム原体のスコーチ安全性を改善するものであり、それ
らは従来のパラフエニレンジアミンとの対比で配合され
る。
本発明のトリアジン化合物を般用の抗酸化剤と混用す
ることにより、不飽和重合体を酸化的分解とオゾン分解
の両方に対して保護することは任意である。フエノール
類、アミン類その他のものの多くの種類は、抗酸化剤の
機能を持つている。ザ・グツドイヤー・タイヤ・アンド
・ラバー社によつて刊行された、ザ・インデツクス・オ
ブ・コマーシヤル・アンチオキシダント・アンド・アン
チオゾナント(市販抗酸化剤およびオゾン亀裂防止剤索
引)第3版には、抗酸化剤作用を持つ物質として一般に
みなされている物質が列挙されており、こゝにはこれが
参考として組み入れられている。そのような抗酸化剤物
質の代表的な種類としては、立体障害フエノール類、ア
ルキル置換ジフエニルアミン類、アリール置換ジフエニ
ルアミン類、アラルキル置換ジフエニルアミン類、ナフ
チルアミン類、ジアリールアミンとケトンの反応生成
物、モノフエノール類、ビスフエノール類、ポリフエノ
ール類、ハイドロキノン誘導体および重合化キノリン類
がある。これらの物質の1種またはそれ以上が抗酸化剤
の系列に含められることがある。抗酸化剤添加の最適レ
ベル(PHR)は、慣用の実験作業によつて容易に決定で
きるものであり、適用される最終用途に応じて広範囲に
変動することがある。
本発明の基底をなす原理から逸脱することとなくなし
得る多くの変更および修正を考慮に入れ、本発明により
与えられる保護の範囲を理解するための参照が、添付ク
レームに対しなされるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 21/00 KDM C08L 21/00 KDM (72)発明者 フランクリン エツチ.バロウズ アメリカ合衆国コネチカット州 ウォー ターベリィ,ブルックデール レーン 68 (72)発明者 ロバート ジェイ.フランコ アメリカ合衆国コネチカット州 ビーコ ン フォールズ,ノウ プレース 40 (56)参考文献 特開 昭62−226968(JP,A) 特開 昭62−226969(JP,A) 特開 昭63−214733(JP,A) 特開 平1−104058(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 〔式中、Xは式 により表わされる基(R1は水素、炭素数1−11の直鎖も
    しくは分枝鎖アルキル基、フェニル基または炭素数1−
    4のアルキル基で置換されたフェニル基であり、R2はフ
    ェニル基または炭素1−11の直鎖もしくは分枝鎖アルキ
    ルであり、R3は水素であり、R4は水素または炭素数1−
    8の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基であり、R5は水素で
    ある)、または−C1であり、YはXと同一のもの、また
    は−SH基であり、ZはXと同一のもの、−SH基、また
    は、式 (Aは炭素数2−10の直鎖アルキレン基であり、R3、X
    およびYは上記と同じ意味である。)により示される基
    である(但し、Xが−C1であるとき、Yが−C1または−
    SH基,Zが−C1または−SH基である場合及びX,Y及びZが
    同時に 式 により表わされる基の場合であって、R1が水素であると
    き、R2は炭素数1−11の直鎖もしくは分枝鎖アルキル
    基、R3は水素、R4は水素、R5は水素である場合を除
    く)〕 を有する化合物。
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