JP2623797B2 - 同期形ａｃサーボモータの回転子 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、OA,FA機器の駆動モータとして使用される
同期形ACサーボモータの回転子に関するものである。

従来の技術 従来の同期形ACサーボモータの回転子は第２図に示す
ように、軸１に圧入あるいは焼バメしたコアシートを積
層した鉄心２の外周に永久磁石３を装着し、その鉄心両
端面にバランスパテ４を付着するためのサイドプレート
５を設けた構成となっている。

発明が解決しようとする課題 ところが、このような同期形ACサーボモータの回転子
においては、バランスパテ４を付着するだけの目的で余
分にサイドプレート５を追加、装着しなければならず、
部品点数が増え工数がかかる。更に、このサイドプレー
ト５を装着することによって、回転子のアンバランス量
が増加しバランスパテ４を多く付着しなければならない
という問題があった。

本発明は、このような問題点を解消するものであり、
簡単な構成でバランスパテを十分な固着力で付着するこ
とができ、しかも、部品点数が少なく、工数の低減され
た同期形ACサーボモータの回転子を提供するものであ
る。

課題を解決するための手段 本発明の同期形ACサーボモータの回転子は、有効ヨー
ク部より内径側の同心円上に等間隔の奇数個の穴を設け
たコアシートを積層した鉄心で、その両端部の複数のコ
アシートを180度ずらして積層することにより、バラン
スパテを付着する貫通しない穴を形成したものである。

作用 本発明の同期形ACサーボモータの回転子は、コアシー
トを積層した鉄心の両端面に貫通しない穴が形成される
ことにより、その部分に付着させるバランスパテを十分
にその穴に加圧して固着させることができ、回転子の回
転、振動に対して十分な固着力を得ることができる。従
って、バランスパテを付着させるサイドプレートが不要
となり、その装着工数も削減できることになる。

実施例 以下、本発明の実施例の同期形ACサーボモータの回転
子を図面を参照して説明する。

なお、従来例と同一部品には同一番号を付している。

第１図（ａ）は有効ヨーク部より内径側の同心円上に
等間隔の奇数個の穴６を設けたコアシート７を積層した
鉄心２の外周に永久磁石３を装着したもので、第１図
（ｂ）に示すように鉄心２の両端部の複数のコアシート
7aを180度ずらせて積層することにより、バランスパテ
４を付着させる貫通しない穴6aが形成されている。

このようにすれば、鉄心２の両端面の貫通しない穴6a
にバランスパテ４を加圧して付着することができ、回転
時の回転・振動に対して十分な固着力を得ることができ
る。更に、鉄心２の貫通しない穴6aにより軸１の圧入あ
るいは焼バメ時の歪を吸収し、鉄心2aの外周の形状変化
を低減することができる。

なお、コアシート７の穴６が有効ヨーク部にかかる場
合にはコギングトルクに対する影響を考慮して、界磁の
スロット数の約数以外の奇数個の穴とする。

発明の効果 以上のように本発明の同期形のACサーボモータの回転
子は、有効ヨークより内径側の同心円上に奇数個の等間
隔の奇数個の穴を設けたコアを積層した鉄心の両端面部
の複数のコアシートを180度ずらせて積層することによ
り、バランスパテを付着する貫通しない穴を形成するも
のであり、従って、その部分に付着させるバランスパテ
は、回転時の回転・振動に対して十分な固着力を得るこ
とができる。

従って、バランスパテを装着させるサイドプレートが
不要となり、その装着工数を削減し、更に部品削減によ
り回転子のバランスをとるバランスパテの付着量を低減
することができ、実用上極めて有利なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の同期形ACサーボモータの回転子の半断
面図及び側面図、第２図は従来の同期形ACサーボモータ
の回転子の半断面図である。 １……軸、２……鉄心、３……永久磁石、４……バラン
スパテ、6a……貫通しない穴、６……コアシートの穴、
７……コアシート。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】コアシートを積層した鉄心の中心に軸を圧
   入し、その鉄心外周に永久磁石を装着した回転子にあっ
   て、前記コアシートの有効ヨーク部より内径側の同心円
   上に等間隔の奇数個の穴を設け、そのコアシートを積層
   した鉄心の両端に複数のコアシートを180度ずらせて積
   層して、バランスパテを付着する穴を形成した同期形AC
   サーボモータの回転子。