JP2623280B2 - 抗腫瘍剤 - Google Patents
抗腫瘍剤Info
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- agent
- sulfated polysaccharide
- ethanol
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- antitumor agent
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- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は抗腫瘍剤、更に詳しくは、硫酸化多糖体と非
ステロイド性抗エストロジエン剤を有効成分とする抗腫
瘍剤に関する。
ステロイド性抗エストロジエン剤を有効成分とする抗腫
瘍剤に関する。
非ステロイド性抗エストロジエン剤は副作用が少ない
ことから、乳癌、なかでも再発進行癌に対する長期内分
泌療法剤として広く用いられている。
ことから、乳癌、なかでも再発進行癌に対する長期内分
泌療法剤として広く用いられている。
斯かる内分泌療法は、化学療法に比べて緩解期間が長
く、副作用が少なく、手術侵襲もなく、しかも患者は在
宅治療が受けられるという利点があり、近年脚光をあび
ている。
く、副作用が少なく、手術侵襲もなく、しかも患者は在
宅治療が受けられるという利点があり、近年脚光をあび
ている。
しかしながら、非ステロイド性抗エストロジエン剤の
適用はホルモン受容体を有するホルモン依存性癌に限ら
れており、当該癌に対する有効率は50〜60%であると報
告されているが、ホルモン非依存性癌に対する有効率は
10%程度と極めて低い。しかも、ホルモン依存性癌であ
る乳癌細胞であつても、そのホルモン依存性は同一腫瘍
内でも不均一であり、また治療期間中に当該依存性の変
化消失が生じ易いという問題があり、これらが内分泌療
法による治療を複雑にしていた。
適用はホルモン受容体を有するホルモン依存性癌に限ら
れており、当該癌に対する有効率は50〜60%であると報
告されているが、ホルモン非依存性癌に対する有効率は
10%程度と極めて低い。しかも、ホルモン依存性癌であ
る乳癌細胞であつても、そのホルモン依存性は同一腫瘍
内でも不均一であり、また治療期間中に当該依存性の変
化消失が生じ易いという問題があり、これらが内分泌療
法による治療を複雑にしていた。
斯かる実状において、本発明者らは、非ステロイド性
抗エストロジエン剤の有する利点をいかし、その有効性
を高め、更にその適応範囲を拡大すべく鋭意研究を行つ
た結果、これに硫酸化多糖体を併用すると血管新生抑制
活性が発現し、抗エストロジエン剤の抗腫瘍作用が著し
く増強されると共に、ホルモン非依存性固形腫瘍にも優
れた効果を示すことを見出し、本発明を完成した。
抗エストロジエン剤の有する利点をいかし、その有効性
を高め、更にその適応範囲を拡大すべく鋭意研究を行つ
た結果、これに硫酸化多糖体を併用すると血管新生抑制
活性が発現し、抗エストロジエン剤の抗腫瘍作用が著し
く増強されると共に、ホルモン非依存性固形腫瘍にも優
れた効果を示すことを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、硫酸化多糖体及び非ステロイド
性抗エストロジエン剤を有効成分とする抗腫瘍剤を提供
するものである。
性抗エストロジエン剤を有効成分とする抗腫瘍剤を提供
するものである。
本発明において、非ステロイド性抗エストロジエン剤
としては、例えばクロミフエン(clomiphen)、ナフオ
キシジン(nafoxidine)、タモキシフエン(tamoxife
n)、さらに4−ヒドロキシタモキシフエン、N−デス
メチルタモキシフエン等のタモキシフエン代謝物及びこ
れらの生理学的に許容される塩、例えばクエン酸等の有
機酸塩、塩酸等の無機酸塩等が挙げられる。
としては、例えばクロミフエン(clomiphen)、ナフオ
キシジン(nafoxidine)、タモキシフエン(tamoxife
n)、さらに4−ヒドロキシタモキシフエン、N−デス
メチルタモキシフエン等のタモキシフエン代謝物及びこ
れらの生理学的に許容される塩、例えばクエン酸等の有
機酸塩、塩酸等の無機酸塩等が挙げられる。
また、硫酸化多糖体としては、例えばヘパリン、低分
子ヘパリン及び本発明者によつて製造されたDS4152等が
挙げられる。
子ヘパリン及び本発明者によつて製造されたDS4152等が
挙げられる。
硫酸化多糖体DS4152は、アルスロバクター(Arthroba
cter)sp.AT−25(工業技術院微生物工業技術研究所
に、微工研条寄第1357号として、また、同所にMicrococ
cus sp.AT−25なる名称で、微工研菌寄第5255号として
寄託されている)の培養物から分離されるDF4639(特開
昭56−67301号参照)から、その中に含まれる分子量約1
5×104以上の発熱性物質を適当な分子量分画法、例えば
ゲル過法、現外過法やアルコール沈澱法で除くこと
によつて得られる。
cter)sp.AT−25(工業技術院微生物工業技術研究所
に、微工研条寄第1357号として、また、同所にMicrococ
cus sp.AT−25なる名称で、微工研菌寄第5255号として
寄託されている)の培養物から分離されるDF4639(特開
昭56−67301号参照)から、その中に含まれる分子量約1
5×104以上の発熱性物質を適当な分子量分画法、例えば
ゲル過法、現外過法やアルコール沈澱法で除くこと
によつて得られる。
すなわち、ゲル過法によればDF4639を適当なゲル
過担体、例えば、セフアクリル〔Sephacryl S−300(フ
アルマシア製)〕を用いてゲル過を行い、得られるフ
ラクシヨンについて高速ゲル過クロマトグラフイー
(東洋ソーダ製G3000 SW カラム使用)を行い、排除
限界(ボイド・ボリユーム、void volum)にピークを
示すクラクシヨン(H画分)とボイド・ボリユームにピ
ークを与えず分子量約2×104〜8×104の範囲に溶出さ
れるフラクシヨン(L画分)を各々集め、透析する。
過担体、例えば、セフアクリル〔Sephacryl S−300(フ
アルマシア製)〕を用いてゲル過を行い、得られるフ
ラクシヨンについて高速ゲル過クロマトグラフイー
(東洋ソーダ製G3000 SW カラム使用)を行い、排除
限界(ボイド・ボリユーム、void volum)にピークを
示すクラクシヨン(H画分)とボイド・ボリユームにピ
ークを与えず分子量約2×104〜8×104の範囲に溶出さ
れるフラクシヨン(L画分)を各々集め、透析する。
また、限外過は適当な膜(例えばMillipore社製のP
THK、Amicon社製のYM10、YM30、XM50、PM30やFiltron社
製のNOVA100、OMEGA100、NOVA50、OMEGA50等特にYM10)
を用い、窒素ガスによる加圧またはペリスタルチツク
(peristaltic)ポンプによつて加圧(0.5〜5Kg/cm2程
度)し、透過液をDS4152として集めればよい。使用溶楳
は、水−エタノール(10:2〜3)または水が適当であ
り、4℃乃至室温で行うのが一般的である。
THK、Amicon社製のYM10、YM30、XM50、PM30やFiltron社
製のNOVA100、OMEGA100、NOVA50、OMEGA50等特にYM10)
を用い、窒素ガスによる加圧またはペリスタルチツク
(peristaltic)ポンプによつて加圧(0.5〜5Kg/cm2程
度)し、透過液をDS4152として集めればよい。使用溶楳
は、水−エタノール(10:2〜3)または水が適当であ
り、4℃乃至室温で行うのが一般的である。
得られた各透析内液を濃縮後過し、液を数倍量の
エタノール中に撹拌下注ぐことにより生成する白色沈澱
を集め、90%エタノール、エタノール、アセトンの順に
洗つた後、減圧乾燥すれば、目的とする硫酸化多糖体DS
4152(L画分)と発熱性物質(H画分)が各々得られ
る。
エタノール中に撹拌下注ぐことにより生成する白色沈澱
を集め、90%エタノール、エタノール、アセトンの順に
洗つた後、減圧乾燥すれば、目的とする硫酸化多糖体DS
4152(L画分)と発熱性物質(H画分)が各々得られ
る。
こうして得られる硫酸化多糖体DS4152は以化に述べる
物理化学的諸性質を示す。下記の物性はそのナトリウム
塩についてのものである。
物理化学的諸性質を示す。下記の物性はそのナトリウム
塩についてのものである。
1) 分子量(ゲル過法による主ピーク) 29,000±3,000 2) 元素分析値(5ロツトの巾を示す) C 24.42〜25.76% H 3.34〜 3.98% N 0.51〜 0.89% S 10.6 〜11.7 % P 0.77〜 1.06% 3) 糖および蛋白質の含量 糖含量(%):56±2(フエノール−硫酸法、ガラクト
ース標準) 蛋白含量(%):1±0.5(ローリー・フオリン法、牛血
清アルブミン標準) 4) 比旋光度 ▲〔α〕25 D▼−37゜±1゜(0.5%水溶液) 5) 赤外線吸収スペクトルにおける主要吸収帯 1240,840(肩),810(cm-1;KBr) 6) 溶解性 水に易溶。エーテル、ベンゼン、クロロホルム、メタ
ノール、エタノール等の有機溶楳には殆ど不溶。
ース標準) 蛋白含量(%):1±0.5(ローリー・フオリン法、牛血
清アルブミン標準) 4) 比旋光度 ▲〔α〕25 D▼−37゜±1゜(0.5%水溶液) 5) 赤外線吸収スペクトルにおける主要吸収帯 1240,840(肩),810(cm-1;KBr) 6) 溶解性 水に易溶。エーテル、ベンゼン、クロロホルム、メタ
ノール、エタノール等の有機溶楳には殆ど不溶。
7) 呈色反応 フエノール硫酸、アンスロン−硫酸、ビユレツト反応
およびローリー・フオリン反応は陽性。水解液のエルソ
ン・モルガン反応およびニンヒドリン反応も陽性。カル
バゾール反応および坂口反応は陰性。
およびローリー・フオリン反応は陽性。水解液のエルソ
ン・モルガン反応およびニンヒドリン反応も陽性。カル
バゾール反応および坂口反応は陰性。
8) 塩基性、中性、酸性の区別 pH6〜8(3%濃度水溶液) 9) 構成糖および硫酸基、燐の含量 D−グルコース、D−ガラクトース、SO3NaおよびP
(燐)の含有モル比はD−グルコースを10としてそれぞ
れ約10:63:73:6である。
(燐)の含有モル比はD−グルコースを10としてそれぞ
れ約10:63:73:6である。
10) 構成アミノ酸およびアミノ糖 酸化水分解物のアミノ酸分析計による分析で、アラニ
ン、グリシン、グルタミン酸、ジアミノピメリン酸、グ
ルコサミンおよびムラミン酸の存在を認める。
ン、グリシン、グルタミン酸、ジアミノピメリン酸、グ
ルコサミンおよびムラミン酸の存在を認める。
本発明の抗腫瘍剤は、硫酸化多糖体と非ステロイド性
抗エストロジエン剤をそれぞれの単剤に調製して組合せ
剤とするか、あるいは両成分を含む合剤とすることがで
きる。剤形は、医学的に許容される担体、賦形剤を含有
する種々の形態、例えば水または各種の輸液用製剤に溶
解させた液剤、散剤、顆粒剤、錠剤等とすることができ
る。
抗エストロジエン剤をそれぞれの単剤に調製して組合せ
剤とするか、あるいは両成分を含む合剤とすることがで
きる。剤形は、医学的に許容される担体、賦形剤を含有
する種々の形態、例えば水または各種の輸液用製剤に溶
解させた液剤、散剤、顆粒剤、錠剤等とすることができ
る。
本発明の抗腫瘍剤は、静脈内、動脈内、経口、皮下、
直腸内、粘膜内または腫瘍局所内に投与することができ
る。その投与量は、非ステロイド性抗エストロジエン剤
は一般に癌の治療に使用されている量、すなわち成人に
対し20〜40mg/日が、また硫酸化多糖体は1〜10mg/日が
好ましい。硫酸化多糖体及び非ステロイド性抗エストロ
ジエン剤はそれぞれ別個に投与しても、また一緒に投与
してもよい。
直腸内、粘膜内または腫瘍局所内に投与することができ
る。その投与量は、非ステロイド性抗エストロジエン剤
は一般に癌の治療に使用されている量、すなわち成人に
対し20〜40mg/日が、また硫酸化多糖体は1〜10mg/日が
好ましい。硫酸化多糖体及び非ステロイド性抗エストロ
ジエン剤はそれぞれ別個に投与しても、また一緒に投与
してもよい。
〔作用および効果〕 硫酸化多糖体と非ステロイド性抗エストロジエン剤を
併用した本発明抗腫瘍剤は、腫瘍血管の新生抑制作用、
癌の増殖抑制作用を有するので、広範囲の腫瘍に対して
優れた効果を奏する。
併用した本発明抗腫瘍剤は、腫瘍血管の新生抑制作用、
癌の増殖抑制作用を有するので、広範囲の腫瘍に対して
優れた効果を奏する。
次に参考例及び実施例を挙げて更に詳細に説明する。
参考例1 DF4639(5.0g)を15mlの0.1M NaClに溶解し、これを
0.1M NaClで平衡化したカラム(5.0×80cm;セフアクリ
ルS−300)にかけて同用溶媒に溶出し、18mlずつ溶出
液を集めた。得られたフラクシヨンについて高速ゲル
過クロマトグラフイー(東洋ソーダ製 G3000 SW カ
ラム、溶媒0.1M酢酸カリウム緩衝液pH6.5)を行い、ボ
イド・ボリユームにピークを与えず、分子量(デキスト
ラン標準)が約2×104〜8×104の範囲に溶出されるフ
ラクシヨンを集め(約700ml)、脱イオン水に対して透
析した。透析内液を約50mlまで濃縮後過した。液を
約400mlのエタノール中へ撹拌下滴下して、生成した沈
澱を集め、これを90%エタノール、エタノール、アセト
ンの順に洗つた後、減圧乾燥(50℃、6時間)してDS41
52の白色粉末3.8gを得た。斯くして得られたDS4152は前
記した通りの物理学的性質を有し、その急性毒性(マウ
ス、静注)は、LD50が2000mg/Kg以上であつた。
0.1M NaClで平衡化したカラム(5.0×80cm;セフアクリ
ルS−300)にかけて同用溶媒に溶出し、18mlずつ溶出
液を集めた。得られたフラクシヨンについて高速ゲル
過クロマトグラフイー(東洋ソーダ製 G3000 SW カ
ラム、溶媒0.1M酢酸カリウム緩衝液pH6.5)を行い、ボ
イド・ボリユームにピークを与えず、分子量(デキスト
ラン標準)が約2×104〜8×104の範囲に溶出されるフ
ラクシヨンを集め(約700ml)、脱イオン水に対して透
析した。透析内液を約50mlまで濃縮後過した。液を
約400mlのエタノール中へ撹拌下滴下して、生成した沈
澱を集め、これを90%エタノール、エタノール、アセト
ンの順に洗つた後、減圧乾燥(50℃、6時間)してDS41
52の白色粉末3.8gを得た。斯くして得られたDS4152は前
記した通りの物理学的性質を有し、その急性毒性(マウ
ス、静注)は、LD50が2000mg/Kg以上であつた。
参考例2 DF4639(6.0g)を300mlの水−エタノール(10:3)溶
媒に溶解し、YM10膜(41.8cm2、アミコン社製)を用い
て、窒素で加圧(1.5Kg/cm2)下、室温で限外過し
た。上記溶媒を追加しながら透過液量が約3となるま
で実施した。透過液の濃縮液(約50ml)に100mgの酢酸
ナトリウムを加えて溶解した後、遠心分離により得られ
る上清を約500mlのエタノール中へ撹拌下滴下した。生
成した沈澱を集め、90%エタノール、エタノール、アセ
トンの順に洗つた後、減圧乾燥(55℃、5時間)してDS
4152の白色粉末3.3gを得た。
媒に溶解し、YM10膜(41.8cm2、アミコン社製)を用い
て、窒素で加圧(1.5Kg/cm2)下、室温で限外過し
た。上記溶媒を追加しながら透過液量が約3となるま
で実施した。透過液の濃縮液(約50ml)に100mgの酢酸
ナトリウムを加えて溶解した後、遠心分離により得られ
る上清を約500mlのエタノール中へ撹拌下滴下した。生
成した沈澱を集め、90%エタノール、エタノール、アセ
トンの順に洗つた後、減圧乾燥(55℃、5時間)してDS
4152の白色粉末3.3gを得た。
このものの物理化学的性質は、参考例1で得たDS4152
と同一であり、その糖、蛋白、S及びPの含量は次の通
りであつた。
と同一であり、その糖、蛋白、S及びPの含量は次の通
りであつた。
通含量 58% S含量 11.3% 蛋白含量 0.9% P含量 0.92% 実施例1 鶏胚漿尿膜血管新生阻止試験: a) 直接法 鶏胚を用いる血管新生阻止試験はテイラーとフオーク
マン(Nature 297:307,(1982))の方法を一部改良し
た以下の方法で行つた。
マン(Nature 297:307,(1982))の方法を一部改良し
た以下の方法で行つた。
鶏(ノーリンクロス)の4〜5日齢受精卵の漿尿膜
に、生理食塩水に懸濁もしくは溶解させた抗エストロジ
エン剤を単独で、または硫酸化多糖体と同時に添加し、
37℃で培養した。薬物添加2日後に、漿尿膜血管の発達
度を、生理食塩水のみを添加した対照と比較した。
に、生理食塩水に懸濁もしくは溶解させた抗エストロジ
エン剤を単独で、または硫酸化多糖体と同時に添加し、
37℃で培養した。薬物添加2日後に、漿尿膜血管の発達
度を、生理食塩水のみを添加した対照と比較した。
抗エストロジエン剤単独では血管新生に影響のない
1又は10μgをDS4152の0.01μgと併用したときの結果
は第1表のとおりであり、血管新生は27.4〜67.6%抑制
された。
1又は10μgをDS4152の0.01μgと併用したときの結果
は第1表のとおりであり、血管新生は27.4〜67.6%抑制
された。
血管新生に影響のないクエン酸タモキシフエン1μ
gと硫酸化多糖体を併用したときの50%血管新生阻止量
は第2表のとおりである。
gと硫酸化多糖体を併用したときの50%血管新生阻止量
は第2表のとおりである。
b) ex vivo法 生理食塩水に懸濁した抗エストロジエン剤(100mg/K
g)に硫酸化多糖体を30mg/Kgとなる様調整して加え、IC
R系雄マウスに皮下もしくは経口で投与し、6時間後に
血液を採取した。0.313%クエン酸ナトリウムで凝固を
阻止し、前記直接法と同様に5日齢受精卵漿尿膜に採血
した血液を添加し、2日後に血管新生に及ぼす効果を判
定した。生理食塩水を同量投与した対照マウスより採取
した血液を添加した漿尿膜血管の発達度を100%とした
時の値を第3表に示す。
g)に硫酸化多糖体を30mg/Kgとなる様調整して加え、IC
R系雄マウスに皮下もしくは経口で投与し、6時間後に
血液を採取した。0.313%クエン酸ナトリウムで凝固を
阻止し、前記直接法と同様に5日齢受精卵漿尿膜に採血
した血液を添加し、2日後に血管新生に及ぼす効果を判
定した。生理食塩水を同量投与した対照マウスより採取
した血液を添加した漿尿膜血管の発達度を100%とした
時の値を第3表に示す。
第3表から明らかなように、クエン酸タモキシフエン
単独投与では血管新生に何ら影響を与えなかつたが、DS
−4152を30mg/Kg皮下もしくは経口で併用したマウスの
血液はCAM血管の新生を著明に抑制し、その効果は皮下
投与の方が大であつた。
単独投与では血管新生に何ら影響を与えなかつたが、DS
−4152を30mg/Kg皮下もしくは経口で併用したマウスの
血液はCAM血管の新生を著明に抑制し、その効果は皮下
投与の方が大であつた。
実施例2 抗腫瘍試験: C3H/He雄マウス(5週齢)にマウス乳癌MM46を4×10
6個皮下接種し7日目に腫瘍径を計測後ランダマイズし
た。一方ICR系雄マウス(5週齢)にはザルコーマ180
(S180)を1×106個皮下接種し、3日目にマウスをラ
ンダマイズした。MM46担癌7日目のマウスおよびS180担
癌3日目のマウスにクエン酸タモキシフエンの生理食塩
水懸濁液を1日1回4日間投与した。硫酸化多糖体は生
理食塩水に溶解し、30mg/Kg/日もしくは300mg/Kg/日と
なる様1日1回、4日間経口もしくは皮下投与し、投与
開始5日目に動物を屠殺し、腫瘍重量を生理食塩水投与
対照群と比較した。その結果を第4表に示す。
6個皮下接種し7日目に腫瘍径を計測後ランダマイズし
た。一方ICR系雄マウス(5週齢)にはザルコーマ180
(S180)を1×106個皮下接種し、3日目にマウスをラ
ンダマイズした。MM46担癌7日目のマウスおよびS180担
癌3日目のマウスにクエン酸タモキシフエンの生理食塩
水懸濁液を1日1回4日間投与した。硫酸化多糖体は生
理食塩水に溶解し、30mg/Kg/日もしくは300mg/Kg/日と
なる様1日1回、4日間経口もしくは皮下投与し、投与
開始5日目に動物を屠殺し、腫瘍重量を生理食塩水投与
対照群と比較した。その結果を第4表に示す。
第4表に示す如く、クエン酸タモキシフエンを単独で
投与した場合、MM46乳癌の増殖は軽度ながら抑制された
が、S180肉腫の増殖には影響がなかつた。ついでクエン
酸タモキシフエンを硫酸化多糖体と併用したところ、ク
エン酸タモキシフエン感受性のMM46乳癌の増殖抑制作用
が著明に促進されたのみならず、クエン酸タモキシフエ
ン非感受性のS180に対しても有意な腫瘍増殖抑制効果が
得られた。併用した硫酸化多糖体のなかでは、DS−4152
の投与量が他の薬物の1/10であつたにもかかわらず最も
著効を示した。
投与した場合、MM46乳癌の増殖は軽度ながら抑制された
が、S180肉腫の増殖には影響がなかつた。ついでクエン
酸タモキシフエンを硫酸化多糖体と併用したところ、ク
エン酸タモキシフエン感受性のMM46乳癌の増殖抑制作用
が著明に促進されたのみならず、クエン酸タモキシフエ
ン非感受性のS180に対しても有意な腫瘍増殖抑制効果が
得られた。併用した硫酸化多糖体のなかでは、DS−4152
の投与量が他の薬物の1/10であつたにもかかわらず最も
著効を示した。
実施例3 DS−4152 6mg、クエン酸タモキシフエン20mg、乳糖5
0mg、トウモロコシデンプン15.5mg、カルボキシメチル
セルロースカルシウム5mg、ヒドロキシプロピルセルロ
ース3mg及びステアリン酸マグネシウム0.5mgを定法に従
つて1錠とする。
0mg、トウモロコシデンプン15.5mg、カルボキシメチル
セルロースカルシウム5mg、ヒドロキシプロピルセルロ
ース3mg及びステアリン酸マグネシウム0.5mgを定法に従
つて1錠とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小河 秀正 東京都江戸川区北葛西1丁目16番13号 第一製薬中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−176213(JP,A) 特開 昭57−99527(JP,A) Jounal of Biochem istry
Claims (1)
- 【請求項1】硫酸化多糖体及び非ステロイド性抗エスト
ロジエン剤を有効成分とする抗腫瘍剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2341488A JP2623280B2 (ja) | 1987-02-05 | 1988-02-03 | 抗腫瘍剤 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2543787 | 1987-02-05 | ||
JP62-25437 | 1987-02-05 | ||
JP2341488A JP2623280B2 (ja) | 1987-02-05 | 1988-02-03 | 抗腫瘍剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63313733A JPS63313733A (ja) | 1988-12-21 |
JP2623280B2 true JP2623280B2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=26360769
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2341488A Expired - Lifetime JP2623280B2 (ja) | 1987-02-05 | 1988-02-03 | 抗腫瘍剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2623280B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018002619A (ja) * | 2016-06-29 | 2018-01-11 | 国立大学法人 東京大学 | オートファジー阻害剤 |
-
1988
- 1988-02-03 JP JP2341488A patent/JP2623280B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
Jounal of Biochemistry |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63313733A (ja) | 1988-12-21 |
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