JP2622991B2 - 水素ガスセンサー - Google Patents

水素ガスセンサー

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【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、水素検出装置に用いる水素ガスセンサーに
関する。
(ロ) 従来の技術 従来、可燃性ガス漏れ警報器やガス濃度計に用いられ
るガスセンサーとして、金属酸化物焼結体型半導体ガス
センサーや接触燃焼式ガスセンサーが普及している。そ
して、半導体ガスセンサーは半導体表面とガスの吸着現
象により、電気抵抗や仕事関数などの物性が変化すると
いう性質を利用するものであり、又、接触燃焼式ガスセ
ンサーはガス検知機能を持つ物質の表面でのガスの接触
燃焼現象により、温度変化を受けて電気抵抗が変化する
という性質を利用するものである(特開昭61−66956号
公報、特開昭61−223642号公報参照)。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 然し乍ら、上記従来のガスセンサーでは、ガスの吸着
現象や燃焼現象などを利用していたため、被検ガス中の
各種ガスに対して反応してしまい、水素ガスのみを選択
的に検知することが困難であった。
又、これ等のガスセンサーの作動温度が一般に200〜5
00℃と高温を必要とするためセンサー素子の劣化が起こ
りやすいという問題があった。更に、作動温度を約50℃
以下とした場合には、単なる構成上の問題ではなく、精
度良く検出させるためには、材料の選択が問題となる。
(ニ) 課題を解決するための手段 本発明は、水素ガスセンサーであって、弾性表面波を
伝播させる圧電体基板上に、弾性表面波を励振する櫛型
励振電極とその電極から上記圧電体基板表面を伝播して
来る弾性表面波を受信する櫛型受信電極とを設けると共
に、これら両電極間の上記圧電体基板表面の少なくとも
一部を、希土類−ニッケル系合金、Fe−Ti系合金、Ti−
Mn系合金の少なくとも一種からなる水素吸蔵合金薄膜に
て被覆してなることを特徴とするものである。
そして、上記櫛型励振電極と櫛型受信電極との間に帰
還増幅回路を接続して発振回路を構成させてもよい。
(ホ) 作用 本発明によれば励振、受信両電極間の水素吸蔵合金薄
膜が水素ガスを含有する雰囲気中で水素ガスのみを吸収
して発熱し、両電極間での弾性表面波の伝播条件が変化
することから水素ガスに対して選択的な検知作用を果た
す。そして、両電極間の上記圧電体基板表面の少なくと
も一部を、希土類−ニッケル系合金、Fe−Ti系合金、Ti
−Mn系合金の少なくとも一種からなる水素吸蔵合金薄膜
にて被覆しているので、約50℃以下であっても、ヒータ
などの特別な付帯設備を設けることなく、精度良く検出
が可能となる。
(ヘ) 実施例 以下、本発明の一実施例を図面を用いて詳細に説明す
る。第1図は本発明の水素ガスセンサーの概略図を例示
したものである。(1)はガスセンサーの主要部を成す
圧電体基板で、例えば長さ10mm、幅2mm、厚さ0.1mmのLi
NbO3から構成されている。(2)はこの基板(1)の表
面の一側に設けられた弾性表面波(3)を励振する櫛型
励振電極、(4)はこの櫛型励振電極(2)に対向して
圧電体基板(1)の他側に設けられた櫛型受信電極であ
り、櫛型励振電極(2)から圧電体基板(1)の表面を
伝播して来る弾性表面波(3)を受信して電気信号に変
換する働きを為す。これ等の櫛型電極(2)(4)は対
数50対、電極間隔5μm、交差長1mm、電極厚み1000Å
のアルミニウム蒸着膜にて構成されている。(5)は両
櫛型電極(2)(4)間の圧電体基板(1)の表面を被
覆した水素吸蔵合金薄膜で、長さは基板(1)の全幅に
わたる2mm、幅は0.5mm、膜厚1000Åにて構成されてい
る。そして、この薄膜(5)は、選択的に水素吸放出特
性を持つLaNi5などの合金材料を高周波スパッタ法にて
形成したものである。
次に、このような構成の水素ガスセンサーの動作につ
いて説明する。大気中において櫛型励振電極(2)に連
なった入力端子(6)によりインパルス電圧を印加する
と、櫛型励振電極(2)は、圧電効果により隣り合う電
極間に互いに逆位相の歪みが生じ、弾性表面波(3)が
励起される。この弾性表面波(3)は基板(1)の表面
を伝播し、櫛型受信電極(4)に到達し電気エネルギー
に変換され、出力端子(7)から高周波出力として取り
出される。
このように動作しているセンサーを水素1%、空気99
%で組成された被検ガス中に投入すると、水素吸蔵合金
薄膜(5)は水素を吸収し、発熱するため、弾性表面波
(3)の伝播部が温度上昇し、弾性表面波(3)の伝播
速度が変化し、出力端子(7)の高周波出力の周波数が
変化する。又、同センサーを水素1%、メタン1%、空
気98%の雰囲気中に置いても同様に出力端子(7)から
の高周波出力の周波数が変化する。
一方、このセンサーを水素を含まない、例えばメタン
1%、空気99%で組成されたガス中に置くと、出力周波
数は変化せず、このガスには反応しないことが判明し
た。
この反応状況を第2図の表図にまとめた。水素吸蔵合
金薄膜(5)はLaNi5系の薄膜である。
この第2図には対比例としてSnO2型半導体ガスセンサ
ーの反応状況を示しており、この半導体ガスセンサー
は、何れのガス雰囲気にも反応し、水素ガスに対する選
択性がないことが判る。又、ガスセンサーとしての作動
温度は、SnO2型半導体ガスセンサーの場合、300℃程度
と比較的高いが、本発明センサーの場合は50℃と低温で
あるので温度に起因する経時変化等が少なく、センサー
素子の長寿命化が期待出来る。
第1図に示した構成では出力端子(7)での出力周波
数変化の検知は比較的手数が掛かるので、検知周波数の
変化をより識別しやすくするために、発振回路を構成す
る方法が考えられる。その概略図を第3図に示す。この
第3図に於て、(8)は櫛型励振電極(2)と櫛型受信
電極(4)との間に接続した帰還増幅回路で、受信電極
(4)で受信した信号をこの帰還増幅回路(8)で増幅
して、再び櫛型励振電極(2)に帰還することによって
発振回路を構成する。
この発振回路の動作原理を説明すると、被検ガス中の
水素ガスが水素吸蔵合金薄膜(5)と反応して発熱し、
弾性表面波(3)の伝播路の温度が上昇する。そのた
め、弾性表面波(3)の伝播速度が変化し、又、位相条
件が変化して発振回路の発振条件が変化し、発振周波数
が変化する。この発振周波数は、発振出力端子(9)か
ら出力される。又、この発振回路の出力の発振周波数の
帯域は第1図に示した構成のものより狭いため、出力の
発振周波数変化が識別しやすい。具体的には、50℃の空
気中での発振回路の発振周波数が170MHzの場合、50℃で
の水素1%、空気99%の被検ガス中では薄膜(5)が水
素を吸収することにより約20℃昇温し、その結果センサ
ー出力として発振周波数が約200Hz変化した。
尚、水素吸蔵合金の水素吸放出反応の温度条件は、そ
の合金組成により異なることが知られている。このため
本発明の水素ガスセンサーに於ては、その使用用途での
被検ガス温度により、最適な合金組成の選択が望まし
い。50℃近傍では上記したようにLaNi5系を含む希土類
−ニッケル系合金を使用する必要がある。更に、使用温
度が50℃より下降するにつれてFe−Ti系合金、Ti−Mn系
合金等を使用する必要がある。そして、上記水素吸蔵合
金薄膜(5)の形成方法として、スパッタ法以外にもイ
オンプレーティング法、フラッシュ蒸着法などが利用可
能である。
(ト) 発明の効果 以上の様に、本発明は、約50℃以下であってもヒータ
などの特別な付帯設備を設けることなく作動可能な、水
素ガスセンサーであって、弾性表面波を伝播させる圧電
体基板上に、弾性表面波を励振する櫛型励振電極とその
電極から上記圧電体基板表面を伝播して来る弾性表面波
を受信する櫛型受信電極とを設けると共に、これら両電
極間の上記圧電体基板表面の少なくとも一部を、希土類
−ニッケル系合金、Fe−Ti系合金、Ti−Mn系合金の少な
くとも一種からなる水素吸蔵合金薄膜にて被覆したもの
である。この結果、約50℃以下であっても、被検ガス中
の水素ガスと水素吸蔵合金薄膜との選択的な吸放出反応
によって生じる温度変化を、出力周波数変化から精度良
く検出できる。従って、接触燃焼式又は半導体式ガスセ
ンサーなどの従来のセンサーでは不可能であった水素ガ
スのみを選択検知が可能となる。又、作動温度は従来の
センサーに比べて十分に低いので、センサー素子の劣化
が少なく、長寿命化が図れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による水素ガスセンサーの斜視図、第2
図は本発明センサーと従来例とのガス検知状況を対比し
て示した表図、第3図は本発明の機能を高めた場合の構
成を示す斜視図である。 (1)……圧電体基板、(2)……櫛型励振電極、
(3)……弾性表面波、(4)……櫛型受信電極、
(5)……水素吸蔵合金薄膜、(8)……帰還増幅回
路。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性表面波を伝播させる圧電体基板上に、
    弾性表面波を励振する櫛型励振電極とその電極から上記
    圧電体基板表面を伝播して来る弾性表面波を受信する櫛
    型受信電極とを設けると共に、これら両電極間の上記圧
    電体基板表面の少なくとも一部を、希土類−ニッケル系
    合金、Fe−Ti系合金、Ti−Mn系合金の少なくとも一種か
    らなる水素吸蔵合金薄膜にて被覆してなる水素ガスセン
    サー。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、上記櫛型
    励振電極と櫛型受信電極との間に帰還増幅回路を接続し
    て発振回路を構成させて成る水素ガスセンサー。
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