JP2622960B2 - スクロール圧縮機の液冷媒噴射装置 - Google Patents

スクロール圧縮機の液冷媒噴射装置

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JP2622960B2 JP61294169A JP29416986A JP2622960B2 JP 2622960 B2 JP2622960 B2 JP 2622960B2 JP 61294169 A JP61294169 A JP 61294169A JP 29416986 A JP29416986 A JP 29416986A JP 2622960 B2 JP2622960 B2 JP 2622960B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C29/00Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
    • F04C29/0007Injection of a fluid in the working chamber for sealing, cooling and lubricating

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明はスクロール圧縮機の液冷媒噴射装置の改良
に関する。
(ロ)従来の技術 従来のスクロール圧縮機は例えば特開昭60−166778号
公報に示されているように構成されている。ここで、こ
の公報を参考に従来例を説明する。第7図において、50
はスクロール圧縮機、51は油分離器、52は凝縮器、53は
膨張弁、54は蒸発器で、これらは配管接続されて冷凍サ
イクルを構成している。スクロール圧縮機50は固定スク
ロール55と旋回スクロール56とで構成されている。固定
スクロール55は端板57と、この端板に立設されているラ
ップ58とで形成され、旋回スクロール56は端板59と、こ
の端板に立設されているラップ60とで形成されている。
これらのラップはインボリュート状またはこれに近似の
曲線からなる渦巻き状に形成されている。また、固定ス
クロール55と旋回スクロール56とはラップ58,60が内側
になるように互いにかみ合わせて圧縮室61を複数個形成
している。これらの圧縮室は外方から内方に向って順次
縮小し、外側から吸込んだ冷媒を圧縮し、固定スクロー
ル55の端板57の中央に設けた吐出孔62から吐出してい
る。旋回スクロール56は固定スクロール55に対して見か
け上自転しないように公転させられる。63は油分離器51
とスクロール圧縮機50の吐出孔62とを接続する吐出管で
ある。64は油分離器51で分離されたオイルをスクロール
圧縮機50に戻す戻油管で、この戻油管は一方をスクロー
ル圧縮機50の圧縮室61に連通したオイル噴射孔65に接続
され、他方をスクロール圧縮機50の摺動部にオイルを供
給する供給孔66に接続されている。67は凝縮器52で凝縮
液化した冷媒をスクロール圧縮機50に供給するリキッド
インジェクション管で、このリキッドインジェクション
管は戻油管64と熱交換関係に設けられた熱交換器68を介
してスクロール圧縮機50の圧縮室61に連通した冷媒噴射
孔69に接続されている。オイル噴射孔65と冷媒噴射孔69
とは夫々固定スクロール55の中心を挾んで2個づつ対向
して設けられている。
この構造のスクロール圧縮機では圧縮室61内にオイル
と液冷媒とを供給し、固定スクロール55と旋回スクロー
ル56との摺動面に供給されたオイルでシール性を向上さ
せるとともに、液冷媒の気化熱でスクロール圧縮機50を
冷却し、冷凍能力が向上するようにしている。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 しかしながら、スクロール圧縮機50のラップ58,60は
インボリュード状の曲線からなる渦巻きで形成されてい
るため、固定スクロール55の端板57に設けた冷媒噴射孔
69が同径の孔で形成されていると、旋回スクロール56の
ラップ60で開けられたり、閉じられたりする開き終り時
と閉じ始め時とのタイミングがずれ、圧縮室61に圧力差
が生じ、固定スクロール55のラップ58と旋回スクロール
56のラップ60とが接触したりあるいははなれたりし、摩
耗やシール性が損なわれたりする等の問題があった。
この発明は上記の問題を解決するために、固定スクロ
ールの中心を挾んで対向して設けられた一対の冷媒噴射
孔の孔径を夫々変えて、旋回スクロールのラップで開閉
される際の噴射孔の閉じ始め時と開き終り時とのタイミ
ングを同じにすることを目的としたものである。
(ニ)問題点を解決するための手段 この発明は、固定スクロールの中心を挟んで対向する
2個の噴射孔は一方を固定スクロールのラップの内側に
近接させ、他方を固定スクロールのラップの外側に近接
させて設け、かつ、前記内側の噴射孔は外側の噴射孔よ
り大孔径にしこの内外両噴射孔の開閉のタイミングを一
致させる一方、前記両噴射孔の各々に両噴射孔から噴射
される冷媒量を同等に分配する流量調整装置を接続した
ものである。
(ホ)作用 この発明は上記のように構成したことにより、固定ス
クロールの中心を挾んで対向している2個の噴射孔の孔
径を変えて、この噴射孔を旋回スクロールのラップで開
閉させる際の閉じ始め時と開き終り時とのタイミングを
同じにし、噴射孔から夫々供給される冷媒によって圧縮
室に圧力差が生じないようにしたのもである。
リキッドインジェクション時に対称に設けられた圧縮
室内に圧力差が生じないようにすることができ、双方の
圧縮室で液冷媒の流入による圧力バランスを等しくでき
る。加えて、流量調整装置により大きさの異なる両噴射
孔から噴射する冷媒量を同等にすることができ、複数個
の圧縮室の冷却効果を均等にして圧縮機の性能を向上で
きる。のみならず、圧縮機とは別個に流量調整装置を設
けているので装置の設置環境や条件に応じて噴射冷媒量
を簡単に調整することができる。
(ヘ)実施例 以下この発明を第1図乃至第6図に示す実施例に基い
て説明する。
1はスクロール圧縮機、2は凝縮器、3は受液器、4
は減圧装置、5は蒸発器で、これらは配管接続されて冷
凍サイクルを構成している。6は受液器3の出口側とス
クロール圧縮機1とを接続するリキッドインジェクショ
ン管で、このインジェクション管はスクロール圧縮機1
に2つに分岐して接続されている。この2つに分岐され
たリキッドインジェクション管6には冷媒を同等の流量
に分配するキャピラリチューブ等の流量調整装置7,8が
夫々接続されている。
スクロール圧縮機1は密閉容器9と、この容器内の上
側に配置されたスクロール圧縮機部10と、下側に配置さ
れてこの圧縮機部を駆動する電動機部11とで構成されて
いる。スクロール圧縮機部10は固定スクロール12と旋回
スクロール13とで構成されている。固定スクロール12は
密閉容器9内を上下に仕切る円板状の端板14と、この端
板の一方の両周縁に突設された環状壁15と、この環状壁
で囲まれて端板に立設されたインボリュート状またはこ
れに近似の曲線からなる渦巻き状のラップ16とで構成さ
れている。固定スクロール12の端板14には中央に吐出孔
17が設けられている。旋回スクロール13は端板18と、こ
の端板の一方の面に立設されたイボリュート状またはこ
れに近似の曲線からなる渦巻き状のラップ19と、端板18
の他方の面の中央に突設されて回転軸20のボス穴21に嵌
合わされるピン部22とで構成されている。このピン部は
回転軸20のボス穴21で偏心回転させられる。23はオルダ
ムリングで、このオルダムリングは固定スクロール12に
対して旋回スクロール13を見かけ上自転しないように円
軌道上を公転させている。固定スクロール12と旋回スク
ロール13とはラップ16,19が内側になるように互いにか
み合わせて複数個の圧縮室24を形成している。この圧縮
室は外方から内方に向って順次縮小し、外側から吸込ん
だ冷媒を圧縮している。電動機部11は固定子25と、この
固定子の内部でエアギャップ26を介して回転軸20に装着
された回転子27とで構成されている。28は吸込管で、こ
の吸込管は電動機部11の下方の密閉容器1に取付けられ
ている。29は密閉容器1内に設けられた冷媒案内部材
で、この案内部材は吸込管28から密閉容器1内に流入し
た冷媒を電動機部11のエアギャップ26に案内している。
30は密閉容器1の上部に取付けられた吐出管で、この吐
出管は密閉容器1と固定スクロール12の端板14とで形成
された空間31に開口している。
32,33は固定スクロール12の端板14に穿設された冷媒
噴射孔で、この噴射孔は固定スクロール12の中心を挾ん
で対向して設けられ、吸込側に連通していない中心を挾
んで対称に設けられた圧縮室24に開口するようにしてい
る。冷媒噴射孔32,33は旋回スクロール13のラップ19の
端面により開閉されている。また、2個の冷媒噴射孔3
2,33の中、一方の冷媒噴射孔32は固定スクロール12のラ
ップ16の内側に近接し、他方の冷媒噴射孔33は固定スク
ロール12のラップ16の外側に近接して設けられている。
一方の冷媒噴射孔32は他方の冷媒噴射孔33よりも孔径が
大きくされている。すなわち、冷媒噴射孔32,33は旋回
スクロール13のラップ19によって行なわれる閉じ始め時
と開き終り時とに全孔が圧縮室24に開口するような大き
さにされている。
このように構成されたスクロール圧縮機の冷媒噴射装
置において、スクロール圧縮機部10に流入した冷媒は固
定スクロール12と旋回スクロール13とで形成された圧縮
室24を外方から内方へ向って順次縮小させて圧縮され
る。そして、この圧縮室が吐出孔17に連通した時点で冷
媒はこの吐出孔から空間31に吐出される。この空間の冷
媒は吐出管30から凝縮器2に吐出されて凝縮液化され、
受液器3に溜められる。この受液器内に溜められた液冷
媒は減圧装置4に供給されて減圧され、蒸発器5で気化
して冷却作用を行なうようにしている。この蒸発器で気
化した冷媒は吸込管28から密閉容器1内に流入し、冷媒
案内部材29で電動機部11のエアギャップ26に案内されて
スクロール圧縮機部10に導かれる。また、受液器3内に
溜められた液冷媒の一部はリキッドインジェクション管
6を流れて冷媒噴射孔32,33から圧縮室24内に噴射さ
れ、蒸発してスクロール圧縮機部10を冷却するようにし
ている。
固定スクロール12の中心を挾んで対向して設けられた
2個の冷媒噴射孔32,33は孔径を変えて旋回スクロール1
3のラップ19の端面で開閉される際に閉じ始め時と開き
終り時に2個の圧縮室24内に両孔が同時に全て開口する
ようにしており、これらの圧縮室に同等の液冷媒が供給
されるようにしている。すなわち、冷媒噴射孔32,33は
2つに分岐されたリキッドインジェクション管6に設け
られた流量調整装置7,8で受液器3から供給された冷媒
が等しく2個の圧縮室24に流入するようにされている。
また、2個の冷媒噴射孔32,33は固定スクロール12の
中心を挾んで対向して設けられるとともに、固定スクロ
ール12のラップ16の内側と外側とに接して設けて中心を
挾んで対称に形成された圧縮室24に開口するようにして
いるため、閉じ終り時と開き始め時との開閉のタイミン
グが一致する。
この発明はラップ16の内側に接する冷媒噴射孔32をラ
ップ16の外側に接する冷媒噴射孔33よりも孔径を大きく
することにより、旋回スクロール13のラップ19で開閉さ
れるタイミングを一致させられ、圧縮室24内に流入する
液冷媒によって、対称に設けられた2個の圧縮室24内に
圧力差が生じないようにしたものである。
(ト)発明の効果 この発明のスクロール圧縮機の液冷媒噴射装置は固定
スクロールの中心を挾んで対向する2個の噴射孔の中、
一方を固定スクロールのラップの内側に近接させ、他方
を固定スクロールのラップの外側に近接させて設け、か
つ、ラップの内側の噴射孔をラップの外側の噴射孔より
大孔径にしたのであるから、固定スクロールの中心を挾
んで対向して設けられた冷媒噴射孔の孔径を変えること
により旋回スクロールのラップで閉じ始められるタイミ
ングと開き終るタイミングとを一致させることができ、
中心に対して対称に設けられた圧縮室内の液冷媒の流入
による圧力バランスを等しくできる。
加えて、流量調整装置により大きさの異なる両噴射孔
から噴射する冷媒量を同等にすることができ、複数個の
圧縮室の冷却効果を均等にして圧縮機の性能を向上でき
る。のみならず、圧縮機とは別個に流量調整装置を設け
ているので装置の設置環境や条件に応じて噴射冷媒量を
簡単に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示すスクロール圧縮機を
用いた冷凍サイクルの構成図、第2図乃至第6図はこの
発明を実施したスクロール圧縮機の模式図を示し、対2
図は噴射孔の閉じ始め時を示す模式図、第3図は同じく
閉じ終り及び開き始めを示す模式図、第4図は同じく開
き途中を示す模式図、第5図は同じく開き終り時を示す
模式図、第6図は同じく全開状態を示す模式図、第7図
は従来例を示す冷凍サイクルの構成図である。 1……スクロール圧縮機、6……リキッドインジェクシ
ョン管、10……スクロール圧縮機部、12……固定スクロ
ール、13……旋回スクロール、14,18……端板、16,19…
…ラップ、24……圧縮室、32,33……冷媒噴射孔。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】端板にインボリュート状またはこれに近似
    の曲線からなるラップを立設させた固定スクロールと、
    この固定スクロールに向かい合ってかみ合う端板にイン
    ボリュート状またはこれに近似の曲線からなるラップを
    立設させた旋回スクロールとで圧縮機部を構成し、前記
    旋回スクロールを固定スクロールに対して見かけ上自転
    しないように公転させ、かつ、固定スクロールと旋回ス
    クロールとで形成される複数個の圧縮室を外方から内方
    に向かって順次縮小させるようにし、これらの圧縮室の
    中、外方の吸込側に連通していない固定スクロールの中
    心を挟んで夫々対称に形成された圧縮室内に開口する冷
    媒噴射孔を固定スクロールの端板に複数個設け、これら
    の噴射孔を固定スクロールの中心を挟んで夫々対向させ
    て設けるとともに、旋回スクロールのラップで開閉さ
    せ、かつ、前記噴射孔に高圧側の液冷媒を供給するリキ
    ッドインジェクション管を接続したスクロール圧縮機の
    液冷媒噴射装置において、固定スクロールの中心を挟ん
    で対向する2個の噴射孔は一方を固定スクロールのラッ
    プの内側に近接させ、他方を固定スクロールのラップの
    外側に近接させて設け、かつ、前記内側の噴射孔は外側
    の噴射孔より大孔径にしこの内外両噴射孔の開閉のタイ
    ミングを一致させる一方、前記両噴射孔の各々に両噴射
    孔から噴射される冷媒量を同等に分配する流量調整装置
    を接続したことを特徴とするスクロール圧縮機の液冷媒
    噴射装置。
JP61294169A 1986-12-10 1986-12-10 スクロール圧縮機の液冷媒噴射装置 Expired - Lifetime JP2622960B2 (ja)

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