JP2622334B2 - 振動ジャイロ - Google Patents
振動ジャイロInfo
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- JP2622334B2 JP2622334B2 JP4306948A JP30694892A JP2622334B2 JP 2622334 B2 JP2622334 B2 JP 2622334B2 JP 4306948 A JP4306948 A JP 4306948A JP 30694892 A JP30694892 A JP 30694892A JP 2622334 B2 JP2622334 B2 JP 2622334B2
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- Japan
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- vibrator
- vibration
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- nodes
- vibrating gyroscope
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、角速度を検出するた
めの振動ジャイロ、特に、振動子の屈曲振動に対する支
持線の影響を有効に取り除いて、その振動姿勢を十分安
定なものとした振動ジャイロに関するものである。
めの振動ジャイロ、特に、振動子の屈曲振動に対する支
持線の影響を有効に取り除いて、その振動姿勢を十分安
定なものとした振動ジャイロに関するものである。
【0002】
【従来の技術】全体として柱状、たとえば角柱状をなす
振動体によって構成した振動子を、それの屈曲振動に際
する二個のそれぞれの節点と対応する位置、もしくはそ
の近傍位置で支持してなる振動ジャイロとしては、図4
に例示するように、振動子1を圧電的もしくは電磁的
に、一次の振動モードで屈曲振動させて、その軸線2が
仮想線2aで示すように振動する場合に、その振動のそれ
ぞれの節点Fと対応する位置、もしくはその近傍位置
で、振動子1の対角に位置するそれぞれの稜線部分に支
持線3を連結したものが提案されている。
振動体によって構成した振動子を、それの屈曲振動に際
する二個のそれぞれの節点と対応する位置、もしくはそ
の近傍位置で支持してなる振動ジャイロとしては、図4
に例示するように、振動子1を圧電的もしくは電磁的
に、一次の振動モードで屈曲振動させて、その軸線2が
仮想線2aで示すように振動する場合に、その振動のそれ
ぞれの節点Fと対応する位置、もしくはその近傍位置
で、振動子1の対角に位置するそれぞれの稜線部分に支
持線3を連結したものが提案されている。
【0003】かかる振動ジャイロによれば、節点F、す
なわち、振動子3の端縁から、その全長Lの約 0.224L
の位置に対応させてそれぞれの支持線3を連結すること
により、振動子1の屈曲振動がそれらの支持線3によっ
て拘束されるおそれが少なく、しかも、一の稜線部分に
二本の支持線を連結する場合に比べて、振動子の屈曲振
動の減衰を防止し、併せて、誤検出のおそれを取り除く
ことができると、いわれている。ところで、この振動ジ
ャイロでは、振動子1が一次の振動モードで励振されて
いる状態で、その振動子1を軸線2の廻りに回転させた
ときに発生するコリオリの力を検出することで角速度を
求めることができる。
なわち、振動子3の端縁から、その全長Lの約 0.224L
の位置に対応させてそれぞれの支持線3を連結すること
により、振動子1の屈曲振動がそれらの支持線3によっ
て拘束されるおそれが少なく、しかも、一の稜線部分に
二本の支持線を連結する場合に比べて、振動子の屈曲振
動の減衰を防止し、併せて、誤検出のおそれを取り除く
ことができると、いわれている。ところで、この振動ジ
ャイロでは、振動子1が一次の振動モードで励振されて
いる状態で、その振動子1を軸線2の廻りに回転させた
ときに発生するコリオリの力を検出することで角速度を
求めることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、支持線
3を、振動子1の一次の振動モードでの屈曲振動の節点
Fに対応させて連結した場合であっても、その支持線3
への撓み変形の発生は回避することができず、それ故
に、振動子1の振動形態に変調をきたし、励振, 検出領
域として機能する振動の腹部分における振動が変化する
という問題があった。
3を、振動子1の一次の振動モードでの屈曲振動の節点
Fに対応させて連結した場合であっても、その支持線3
への撓み変形の発生は回避することができず、それ故
に、振動子1の振動形態に変調をきたし、励振, 検出領
域として機能する振動の腹部分における振動が変化する
という問題があった。
【0005】この発明は、従来技術の有するこのような
問題を解決することを課題として検討した結果なされた
ものであり、本発明の目的は、振動子を、三次以上の奇
数の振動次数のいずれかの振動モードで自励振動させる
ことを前提として、支持線が、励振および検出領域、た
とえば圧電素子配設領域の振動に与える影響を十分小な
らしめた振動ジャイロを提供することにある。
問題を解決することを課題として検討した結果なされた
ものであり、本発明の目的は、振動子を、三次以上の奇
数の振動次数のいずれかの振動モードで自励振動させる
ことを前提として、支持線が、励振および検出領域、た
とえば圧電素子配設領域の振動に与える影響を十分小な
らしめた振動ジャイロを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の振動ジャイロ
は、全体として柱状をなす振動体に、たとえば、二枚以
上の圧電素子を貼着してなる振動子を、それの屈曲振動
における二個のそれぞれの節点と対応する位置もしくは
その近傍位置で、支持線によって支持するものであり、
その振動子の支持を、それの三次以上の奇数次のいずれ
か一の振動モードでの屈曲振動において、振動子の最も
中央部側の節点以外の節点で、好ましくは、振動子の、
相互に対抗するそれぞれの位置にて行うものである。
は、全体として柱状をなす振動体に、たとえば、二枚以
上の圧電素子を貼着してなる振動子を、それの屈曲振動
における二個のそれぞれの節点と対応する位置もしくは
その近傍位置で、支持線によって支持するものであり、
その振動子の支持を、それの三次以上の奇数次のいずれ
か一の振動モードでの屈曲振動において、振動子の最も
中央部側の節点以外の節点で、好ましくは、振動子の、
相互に対抗するそれぞれの位置にて行うものである。
【0007】
【作用】この振動ジャイロでは、振動子の端部側の節点
部分で、それぞれの支持線を振動子に連結していること
から、その振動子を、三次以上のいずれか一の奇数次の
振動モードで自励振動させた場合には、励振, 検出領域
としての振動子の中央部分では、節点およびそれらの節
点に挟まれる腹がともに自由に振動することができて、
その部分での振動状態が十分安定したものとなるので、
検出感度, 検出精度等に対する支持線の影響を極めて有
効に取り除くことができる。
部分で、それぞれの支持線を振動子に連結していること
から、その振動子を、三次以上のいずれか一の奇数次の
振動モードで自励振動させた場合には、励振, 検出領域
としての振動子の中央部分では、節点およびそれらの節
点に挟まれる腹がともに自由に振動することができて、
その部分での振動状態が十分安定したものとなるので、
検出感度, 検出精度等に対する支持線の影響を極めて有
効に取り除くことができる。
【0008】
【実施例】以下に、この発明の実施例を図面に基づいて
説明する。図1は、振動子を三次の振動モードで自励振
動させる場合の実施例を示す図である。ここでは、四角
柱状をなす振動体の長さ方向の中央部分で、たとえば、
それの二側面に、図示しないそれぞれの圧電素子を貼着
することによって振動子1を構成する。この振動子1の
軸線2は、それの三次のモードの自励振動によって、図
に仮想線2bで示すように屈曲振動し、この場合には、四
個の節点A,Bと、それらの節点A,Bに挟まれる三個
の腹とが生じることになる。
説明する。図1は、振動子を三次の振動モードで自励振
動させる場合の実施例を示す図である。ここでは、四角
柱状をなす振動体の長さ方向の中央部分で、たとえば、
それの二側面に、図示しないそれぞれの圧電素子を貼着
することによって振動子1を構成する。この振動子1の
軸線2は、それの三次のモードの自励振動によって、図
に仮想線2bで示すように屈曲振動し、この場合には、四
個の節点A,Bと、それらの節点A,Bに挟まれる三個
の腹とが生じることになる。
【0009】すなわち、図の仮想線2bは、次式で示され
る振動の基準関数
る振動の基準関数
【数1】 を三次の振動モードについて図式化した、図3にn=3
で示す振動曲線に相当するものであり、 Ξ(x) =0 となる位置A,Bが各一対の節点となり、それらの節点
A,Bに挟まれた部分が腹となる。またここでは、振動
子1の一方の端縁から節点Aまでの距離は、振動子1の
全長Lに対して 0.356Lとなり、節点Bまでの同様の距
離は 0.094Lとなる。なお、図4によれば、一次の振動
モードにおける節点は、n=1で示す振動曲線のF点で
あり、全長Lに対して 0.224Lの位置にあることが判
る。
で示す振動曲線に相当するものであり、 Ξ(x) =0 となる位置A,Bが各一対の節点となり、それらの節点
A,Bに挟まれた部分が腹となる。またここでは、振動
子1の一方の端縁から節点Aまでの距離は、振動子1の
全長Lに対して 0.356Lとなり、節点Bまでの同様の距
離は 0.094Lとなる。なお、図4によれば、一次の振動
モードにおける節点は、n=1で示す振動曲線のF点で
あり、全長Lに対して 0.224Lの位置にあることが判
る。
【0010】ところで、図1に示す実施例では、振動子
1の中央部分から離れて位置する節点Bと対応する位置
もしくはその近傍付近で、その振動子1の、相互に対角
に位置するそれぞれの稜線部分に、二本の支持線3のそ
れぞれを強固に連結することによって振動ジャイロを構
成する。
1の中央部分から離れて位置する節点Bと対応する位置
もしくはその近傍付近で、その振動子1の、相互に対角
に位置するそれぞれの稜線部分に、二本の支持線3のそ
れぞれを強固に連結することによって振動ジャイロを構
成する。
【0011】このような振動ジャイロによれば、振動子
1の三次の振動モードでの自励振動に際し、励振, 検出
領域としての振動子中央部分、すなわち、中央部寄りの
それぞれの節点Aおよび、それらの節点間の腹は、支持
線3から遠く離れて位置することになるため、それらの
支持線3による影響をほとんど受けることなく自由に振
動することができる。この結果として、その部分の振動
形態を十分安定なものとし、支持線3が、検出感度およ
び精度に与える影響を効果的に除去することができる。
1の三次の振動モードでの自励振動に際し、励振, 検出
領域としての振動子中央部分、すなわち、中央部寄りの
それぞれの節点Aおよび、それらの節点間の腹は、支持
線3から遠く離れて位置することになるため、それらの
支持線3による影響をほとんど受けることなく自由に振
動することができる。この結果として、その部分の振動
形態を十分安定なものとし、支持線3が、検出感度およ
び精度に与える影響を効果的に除去することができる。
【0012】図2は、他の例を示す図であり、これは、
振動子1を五次の振動モードで自励振動させるものであ
る。ここでは、振動子1の軸線は、その自励振動によっ
て仮想線2cで示すように振動する。このような自励振動
によれば、図3にn=5の振動曲線で示すように、三対
の節点C,D,Eと五個の腹が生じ、振動子端から節点
Cまでの距離は 0.409L,節点Dまでの距離は 0.226
L、そして、節点Eまでの距離は 0.060Lとなる。
振動子1を五次の振動モードで自励振動させるものであ
る。ここでは、振動子1の軸線は、その自励振動によっ
て仮想線2cで示すように振動する。このような自励振動
によれば、図3にn=5の振動曲線で示すように、三対
の節点C,D,Eと五個の腹が生じ、振動子端から節点
Cまでの距離は 0.409L,節点Dまでの距離は 0.226
L、そして、節点Eまでの距離は 0.060Lとなる。
【0013】ところで、この例によれば、支持線3は、
節点Cを除く他のいずれかの節点と対応する位置で振動
子1に連結することができるが、図に示すところでは、
節点Dと対応する位置で、それぞれの支持線3を振動子
1に連結することによって振動ジャイロを構成してい
る。この振動ジャイロにおいてもまた、支持線3の連結
位置が、励振, 検出領域としての振動子中央部分から十
分に離隔することになるので、前述した実施例とほぼ同
様の効果をもたらすことができる。以上この発明を図示
例に基づいて説明したが、振動子1の横断面形状は、四
角形以外の多角形形状, 円形形状, 楕円形状その他とす
ることもできる。
節点Cを除く他のいずれかの節点と対応する位置で振動
子1に連結することができるが、図に示すところでは、
節点Dと対応する位置で、それぞれの支持線3を振動子
1に連結することによって振動ジャイロを構成してい
る。この振動ジャイロにおいてもまた、支持線3の連結
位置が、励振, 検出領域としての振動子中央部分から十
分に離隔することになるので、前述した実施例とほぼ同
様の効果をもたらすことができる。以上この発明を図示
例に基づいて説明したが、振動子1の横断面形状は、四
角形以外の多角形形状, 円形形状, 楕円形状その他とす
ることもできる。
【0014】
【発明の効果】以上に述べたところから明らかなよう
に、この発明によれば、励振, 検出領域として機能する
振動子の中央部分において、節点およびそれらの節点に
挟まれる腹の屈曲振動が、支持線にほとんど影響される
ことなく自由に行われることになるので、振動子の振動
形態を十分安定なものとすることができる。
に、この発明によれば、励振, 検出領域として機能する
振動子の中央部分において、節点およびそれらの節点に
挟まれる腹の屈曲振動が、支持線にほとんど影響される
ことなく自由に行われることになるので、振動子の振動
形態を十分安定なものとすることができる。
【図1】この発明の一実施例を示す図である。
【図2】この発明の他の実施例を示す図である。
【図3】節点位置を示す振動曲線図である。
【図4】従来例を示す図である。
1 振動子 2 軸線 3 支持線 A,B,C,D,E 一節点
Claims (1)
- 【請求項1】 全体として柱状をなす振動体にて構成し
た振動子を、それの屈曲振動における二個のそれぞれの
節点と対応する位置もしくはその近傍位置で支持してな
る振動ジャイロであって、 その振動子の支持を、それの三次以上の奇数次のいずれ
かの振動モードでの屈曲振動において、振動子の最も中
央部側の節点となる位置より端部側に位置する節点にて
行うことを特徴とする振動ジャイロ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4306948A JP2622334B2 (ja) | 1992-11-17 | 1992-11-17 | 振動ジャイロ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4306948A JP2622334B2 (ja) | 1992-11-17 | 1992-11-17 | 振動ジャイロ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06160098A JPH06160098A (ja) | 1994-06-07 |
JP2622334B2 true JP2622334B2 (ja) | 1997-06-18 |
Family
ID=17963207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4306948A Expired - Lifetime JP2622334B2 (ja) | 1992-11-17 | 1992-11-17 | 振動ジャイロ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2622334B2 (ja) |
-
1992
- 1992-11-17 JP JP4306948A patent/JP2622334B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06160098A (ja) | 1994-06-07 |
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