JP2624428B2 - 振動ジャイロ用振動子 - Google Patents

振動ジャイロ用振動子

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JP2624428B2
JP2624428B2 JP4301125A JP30112592A JP2624428B2 JP 2624428 B2 JP2624428 B2 JP 2624428B2 JP 4301125 A JP4301125 A JP 4301125A JP 30112592 A JP30112592 A JP 30112592A JP 2624428 B2 JP2624428 B2 JP 2624428B2
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Inventor
厚吉 寺嶋
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赤井電機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、角速度の検出に用い
る振動ジャイロ用の振動子に関し、特に、周囲温度の変
化に対しても、安定した振動姿勢の維持を可能ならしめ
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来既知の振動ジャイロとしては、図7
に例示するものがあり、ここでは、正四角柱形状をなす
振動体1の一側面1aに第1の圧電素子2aを、そして、そ
の側面1aに隣接する他の側面1bに第2の圧電素子2bをそ
れぞれ貼着することによって振動子3を構成している。
そして、このような振動子3を用いた振動ジャイロで
は、圧電素子2a, 2bのそれぞれを、それぞれのインピー
ダンス素子Z1 , Z2 を介して駆動装置4の出力側に接
続するとともに、その駆動装置4の出力側をまた、他の
インピーダンス素子Z3 を介して容量素子Cにも接続し
て、それらの圧電素子2a, 2bおよび容量素子Cのそれぞ
れに、駆動装置4から交流電圧を同時に印加可能ならし
めている。
【0003】またここでは、インピーダンス素子Z1 ,
2 と、圧電素子2a, 2bとのそれぞれの接続点5a, 5b
を、加算器6の入力端子に接続するとともに、この加算
器6の出力端子および、インピーダンス素子Z3 と容量
素子Cとの接続点5cを差動増幅器7の入力端子に接続し
て、その差動増幅器7からの差動出力が駆動装置4に帰
還されるよう構成されており、さらに、インピーダンス
素子Z1 , Z2 と圧電素子2a, 2bとの接続点5a, 5bは、
他の差動増幅器8の入力端子にも接続され、そこからの
差動出力が同期検波器9で検波された後、図示しない平
滑回路で平滑化されて、角速度検出信号として取り出せ
るよう構成されている。なお、同期検波器9には、駆動
装置4からの出力も供給されている。
【0004】このような振動ジャイロでは、駆動装置4
から圧電素子2a, 2bに交流電圧を印加することによっ
て、振動子3を、直交三次元座標系のX軸方向に自励振
動させることができ、かかる振動状態で、接続点5a, 5b
から得られる出力は、駆動装置4からの供給電圧と、そ
れぞれの圧電素子2a, 2bの歪に伴って各圧電素子2a, 2b
から出力される電圧との合成出力となる。従って、それ
らの両合成出力の和を加算器6で求め、そこからの出力
と、接続点5cからの供給電圧に対応する出力との差を差
動増幅器7で求めれば、X軸方向の自励振動に基づいて
圧電素子2a, 2bから発生された電圧だけを抽出すること
ができ、そこからの差動出力を駆動装置4に帰還させる
ことによって振動子3を安定に自励振動させることがで
きる。
【0005】そして、振動子3がこのように自励振動し
ている状態で、振動子3がZ軸の周りの回転を受ける
と、振動子3はその角速度に比例するコリオリの力に因
ってY軸方向に振動して、接続点5a, 5bからの出力に差
が生じる。従って、その差を差動増幅器8で求めれば、
コリオリの力の発生に伴って生じる電圧を分離して検出
することができ、そこからの差動出力を同期検波器9で
検波した後、図示しない平滑回路で平滑にすることによ
って角速度検出信号を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来技術にあっては、発生するコリオリの力に対する所
定の感度を得る目的の下で、X軸方向およびY軸方向の
それぞれの屈曲振動の、振動次数が一次の振動モードで
の共振周波数が相互に近接または一致するように、振動
体1の横断面形状を、その全長にわたって実質的に同一
の正方形形状としている。
【0007】しかしながら、X軸方向およびY軸方向の
それぞれの屈曲振動の共振周波数を相互に近接または一
致させた場合には、X軸方向とY軸方向のそれぞれの振
動成分が相互に影響を及ぼし易くなり、特に、周囲温度
の変化によって、圧電素子2a, 2bの貼着強度が変動した
り、振動体1の、それぞれの振動方向の弾性的性質に差
が生じたりしたときなどには、振動子3の振動姿勢が変
化して、それの自励振動にY軸方向の振動成分を含むこ
とになるため、かかる振動子3を振動ジャイロに用いる
と、このことがオフセット変動の原因となるという問題
があった。
【0008】この発明は、従来技術の有するこのような
問題点を解決することを課題として検討した結果なされ
たものであり、この発明の目的は、周囲温度の変化の有
無にかかわらず、振動子の振動姿勢を常に安定なものと
し、これによって、角速度の安定した検出を可能ならし
める振動ジャイロ用振動子を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の振動ジャイロ
用振動子は、柱状をなす振動体の側面に、少なくとも二
つの圧電素子を配設したところにおいて、その振動体の
断面二次モーメントを、振動子の励振方向と、それと直
交する方向とのそれぞれの方向で相互に相違させるとと
もに、振動体の横断面形状を、その軸線を含んで前記励
振方向に延びる線分に対して線対称とし、その振動体
の、断面二次モーメントの大きい方向で、圧電素子の配
設領域に、それの稜線もしくは側面と対応して位置する
切欠部を設け、 前記振動子の励振方向の屈曲振動と、
それに直交する方向の屈曲振動との、一次の振動モード
での共振周波数を相互に近接もしくは一致させる一方、
三次以上の奇数次の振動次数の、少なくとも一の振動モ
ードでの共振周波数を相互に隔てたものである。
【0010】
【作用】この振動ジャイロ用振動子では、振動体の断面
二次モーメントが、振動体の励振方向と、それと直交す
る方向とのそれぞれで相違するので、一次を含む奇数次
の振動次数の振動モードでの、振動子全体としての共振
周波数を、それらのそれぞれの方向で離隔させることが
でき、これによって、それぞれの方向の屈曲振動を明確
に区分して、それらの振動成分が相互に影響を及ぼすの
を有効に防止することができる。
【0011】ところで、コリオリの力の検出感度の点か
らは、それぞれの方向の屈曲振動の一次の振動モードで
の共振周波数が離隔していることは好ましくないので、
ここでは、圧電素子の配設領域で、振動体に、たとえば
稜線と対応して位置する切欠部を設けることによって、
振動体全体としての、それらの両共振周波数の接近もし
くは一致をもたらし、これらをもって、振動姿勢の安定
化と検出感度の向上とを担保する。なお、ここにおける
この切欠部は、一次の振動モードの振動の腹に相当する
部分に形成することから、その切欠部が、三次以上の奇
数次の振動モードでの振動に与える影響は極めて小さ
く、従って、三次以上の奇数次の振動次数の、少なくと
も一の振動モードでの共振周波数の離隔をもって振動姿
勢の安定性を確認することには何の問題もない。
【0012】
【実施例】以下に、この発明の実施例を図面に基づいて
説明する。図1は、この発明の一実施例を示す図であ
り、ここでは、四角柱状をなす振動体1を、直交三次元
座標系のZ軸方向に延在させて、それの長さ方向の中央
部分で、相互に隣接する二側面1a, 1bにそれぞれの圧電
素子2a, 2bを貼着その他によって配設することにて振動
子3を構成する。ここにおけるる振動体1は、図1(b)
に横断面形状を示すところから明らかなように、圧電素
子2a, 2bの配設位置との関連において、振動子3の励振
方向であるX軸方向の対角線長さhがY軸方向の対角線
長さbより長く、かつ、X軸に対して線対称となる横断
面形状を有する。
【0013】このような振動体1の断面二次モーメント
は、励振方向であるX軸方向ではIX = bh3/48、検出
方向であるY軸方向では IY = b3h/48 で与えら
れ、IX >IY となることから、X軸方向およびY軸
方向のそれぞれの屈曲振動モードの縮退が分離され、一
次を含む奇数次の振動モードでの、それぞれの振動方向
の共振周波数が、振動子全体として十分に離隔されて、
振動子3の励振方向の振動姿勢が安定する。
【0014】ところで、一次の振動モードにおける共振
周波数の離隔は、一方において検出感度の低下をもたら
すことになるので、ここでは、圧電素子2a, 2bの配設領
域11で、振動体1の、断面二次モーメントの大きい方向
の稜線1cと対応する位置に切欠部12を形成し、これによ
って、一次の振動モードにおける振動子全体としてのそ
れぞれの共振周波数を十分に近接もしくは一致させて、
コリオリの力に対する検出感度の向上をもたらす。な
お、この切欠部12は、一次の振動モードの屈曲振動の腹
に相当する部分に形成されるので、三次以上の奇数次の
少なくとも一の振動モードでの共振周波数は依然として
離隔したままにある。このような振動子3の、屈曲振動
の安定性の確認を行うに際しては、たとえば、三次以上
の奇数次のいずれかの振動モードでの励振を行わせる。
この場合、振動体1の、それぞれの振動方向の断面二次
モーメントの相違に基づいて、X軸方向およびY軸方向
の共振周波数が相互に離隔することをもって、振動子3
の、とくには端部分の励振方向が安定したものであるこ
とを確認することができる。
【0015】図2は、他の実施例を示す横断面図であ
り、これは、振動体1の相互に対向する隅部に曲面状の
面取りを施すことによって、Y軸方向の断面二次モーメ
ントI Y をX軸方向の断面二次モーメントIX より小さ
くし、そして、圧電素子の配設領域で、断面二次モーメ
ントの大きい方向の一の稜線1cと対応する位置に切欠部
12を設けた他は、前述したところと同様に構成したもの
である。このように構成してなる振動子によってもま
た、とくには、それぞれの断面二次モーメントIX , I
Y および切欠部12の作用によって、先の実施例と同等の
効果をもたらすことができる。
【0016】図3は、振動体の形状を三角柱状とした例
であり、ここでは、振動体1の横断面形状を二等辺三角
形としてX軸方向の断面二次モーメントIX をY軸方向
の断面二次モーメントIY より大きくするとともに、そ
れぞれの圧電素子2a, 2bの配設面間の稜線1dと対応する
位置で、圧電素子配設領域に切欠部12を設ける。
【0017】また、図4に示す例は、振動体1の横断面
形状を楕円形としてX軸方向の断面二次モーメントIX
をY軸方向の断面二次モーメントIY より大きくし、そ
の振動体1の側面の下半部に、X軸を隔てて位置するそ
れぞれの圧電素子2a, 2bを配設するとともに、X軸方向
の上端部分に切欠部12を設けたものであり、これらのい
ずれの実施例によっても、それぞれの方向の断面二次モ
ーメントIX , IY の影響下で、振動子3の振動姿勢を
十分安定なものとすることができ、また、切欠部12の作
用によって、コリオリの力の検出感度を有利に向上させ
ることができる。
【0018】図5は、図1に示す例の変形例であり、こ
こでは、四角形横断面形状を有する振動体1の、Y軸方
向の断面二次モーメントIY をX軸方向の断面二次モー
メントIX より大きくし、その横断面形状をX軸に対し
て線対称とするとともに、Y軸方向のそれぞれの稜線1
e, 1fと対応する位置に、長さ, 位置, 深さなどがとも
に等しいそれぞれの切欠部12を設ける。
【0019】図6は、Y軸方向の断面二次モーメントI
Y をX軸方向の断面二次モーメントIX より大きくし
た、図3に示す例の変形例であり、この例では、二等辺
三角柱状とした振動体1の、Y軸方向のそれぞれの稜線
1g, 1hと対応する位置に、それぞれの切欠部12を設け
る。これらのそれぞれの実施例によれば、図1および図
3に示す実施例と同様の効果をもたらし得ることに加
え、二個所の切欠部12によって質量的バランスをとるこ
ともできる。
【0020】
【発明の効果】以上に述べたところから明らかなよう
に、この発明によれば、とくに、振動体のX軸方向およ
びY軸方向のそれぞれの断面二次モーメントを相互に相
違させるとともに、その振動体の、圧電素子の配設領域
で、断面二次モーメントの大きい方向の稜線もしくは側
面と対応して位置する切欠部を設けることによって、周
囲温度の変化に対しても、常に安定した屈曲振動姿勢を
維持することができ、併せて、コリオリの力の検出感度
を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す図である。
【図2】この発明の他の実施例を示す横断面図である。
【図3】この発明の他の実施例を示す横断面図である。
【図4】この発明の他の実施例を示す横断面図である。
【図5】この発明の他の実施例を示す横断面図である。
【図6】この発明のさらに他の実施例を示す横断面図で
ある。
【図7】従来例を示す図である。
【符号の説明】 1 振動体 1a, 1b 側面 1c〜1h 稜線 2a, 2b 圧電素子 3 振動子 11 圧電素子配設領域 12 切欠部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱状をなす振動体の側面に、少なくとも
    二つの圧電素子を配設してなる振動子であって、 振動体の断面二次モーメントを、振動子の励振方向と、
    それと直交する方向とのそれぞれの方向で相互に相違さ
    せるとともに、振動体の横断面形状を、その軸線を含ん
    で前記励振方向に延びる線分に対して線対称とし、その
    振動体の、断面二次モーメントの大きい方向で、圧電素
    子の配設領域に、それの稜線もしくは側面と対応して位
    置する切欠部を設け、 前記振動子の励振方向の屈曲振動と、それに直交する方
    向の屈曲振動との、一次の振動モードでの共振周波数を
    相互に近接もしくは一致させる一方、三次以上の奇数次
    の振動次数の、少なくとも一の振動モードでの共振周波
    数を相互に隔ててなる振動ジャイロ用振動子。
JP4301125A 1992-11-11 1992-11-11 振動ジャイロ用振動子 Expired - Lifetime JP2624428B2 (ja)

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