JP2622073B2 - 謄写印刷機における作動制御装置 - Google Patents
謄写印刷機における作動制御装置Info
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- JP2622073B2 JP2622073B2 JP5211575A JP21157593A JP2622073B2 JP 2622073 B2 JP2622073 B2 JP 2622073B2 JP 5211575 A JP5211575 A JP 5211575A JP 21157593 A JP21157593 A JP 21157593A JP 2622073 B2 JP2622073 B2 JP 2622073B2
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- ink
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- Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、謄写印刷機における
作動制御装置に関する。
作動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来謄写印刷機として、版胴と、版胴駆
動機構と、給紙機構と、版胴内に供給されるインキの溜
り部と、インキ溜り部内にインキを供給する通常ポンプ
からなるインキ供給手段とを有するものはすでに公知で
ある。
動機構と、給紙機構と、版胴内に供給されるインキの溜
り部と、インキ溜り部内にインキを供給する通常ポンプ
からなるインキ供給手段とを有するものはすでに公知で
ある。
【0003】この場合にインキ溜り部のインキが不足し
たまま印刷開始指令によって版胴及び給紙機構を作動さ
せると、画像にインキの濃度むらを生じたり、薄い濃度
の画像が形成される等の不都合がある。またこれとは別
に使用済みの版を版胴から排版する際版胴内のインキが
この版とともに大量に取り去られる。そこで1版あたり
の印刷枚数が少量の印刷を数回繰り返すと、排版時に取
り去られるインキ量が、インキ供給手段の作動によって
供給されるインキ量よりも多くなって、供給が消費に追
い着かなくなり、この場合もまた画像濃度か薄くなって
しまう。
たまま印刷開始指令によって版胴及び給紙機構を作動さ
せると、画像にインキの濃度むらを生じたり、薄い濃度
の画像が形成される等の不都合がある。またこれとは別
に使用済みの版を版胴から排版する際版胴内のインキが
この版とともに大量に取り去られる。そこで1版あたり
の印刷枚数が少量の印刷を数回繰り返すと、排版時に取
り去られるインキ量が、インキ供給手段の作動によって
供給されるインキ量よりも多くなって、供給が消費に追
い着かなくなり、この場合もまた画像濃度か薄くなって
しまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで従来は前記のよ
うなことに対処するため、インキ溜り部にインキを供給
するインキ容器をチェックして、そこにインキがあれば
インキ溜り部のインキの有無に関係なく印刷が行われ、
その結果画像濃度に悪影響を及ぼすというような欠点が
あり、またインキ供給手段を作動させるためにオペレー
タが版胴を空回転させなければならず、しかもこの空回
転を頻繁になされなければならないときは、オペレータ
にとってそのための操作が大変わずらわしいこととなる
という欠点もあった。
うなことに対処するため、インキ溜り部にインキを供給
するインキ容器をチェックして、そこにインキがあれば
インキ溜り部のインキの有無に関係なく印刷が行われ、
その結果画像濃度に悪影響を及ぼすというような欠点が
あり、またインキ供給手段を作動させるためにオペレー
タが版胴を空回転させなければならず、しかもこの空回
転を頻繁になされなければならないときは、オペレータ
にとってそのための操作が大変わずらわしいこととなる
という欠点もあった。
【0005】この発明の目的は、前記のような従来の謄
写印刷機のもつ欠点を排除し、インキ溜り部のインキ量
の不足のままで印刷作業が行われることを確実に防止
し、しかもそのためにオペレータに格別の作業を要求す
ることのない謄写印刷機における作動制御装置を提供す
るにある。
写印刷機のもつ欠点を排除し、インキ溜り部のインキ量
の不足のままで印刷作業が行われることを確実に防止
し、しかもそのためにオペレータに格別の作業を要求す
ることのない謄写印刷機における作動制御装置を提供す
るにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は前記のような
目的を達成するために、印刷開始指令手段と、版胴と、
版胴駆動機構と、給紙機構と、版胴内に構成されたイン
キ溜り部と、インキ溜り部にインキを供給する手段とを
有する謄写印刷機において、インキ溜り部のインキ量を
検知するインキ検知手段と、印刷開始指令手段からの印
刷開始指令情報及びインキ検知手段からのインキ量情報
を入力して謄写印刷機の作動を制御する制御回路とを具
え、前記制御回路は印刷開始指令手段からの印刷開始指
令情報及びインキ検知手段からのインキ量充足情報を入
力している場合は、版胴駆動機構、給紙機構を自動的に
作動させ、印刷開始指令手段からの印刷開始指令情報は
入力したが、インキ検知手段からのインキ量充足情報を
入力していない場合は、インキ供給手段及び版胴駆動機
構を自動的に作動させるが給紙機構を作動させず、イン
キ検知手段からのインキ量充足情報を入力してはじめ
て、給紙機構を自動的に作動させることを特徴とするも
のである。
目的を達成するために、印刷開始指令手段と、版胴と、
版胴駆動機構と、給紙機構と、版胴内に構成されたイン
キ溜り部と、インキ溜り部にインキを供給する手段とを
有する謄写印刷機において、インキ溜り部のインキ量を
検知するインキ検知手段と、印刷開始指令手段からの印
刷開始指令情報及びインキ検知手段からのインキ量情報
を入力して謄写印刷機の作動を制御する制御回路とを具
え、前記制御回路は印刷開始指令手段からの印刷開始指
令情報及びインキ検知手段からのインキ量充足情報を入
力している場合は、版胴駆動機構、給紙機構を自動的に
作動させ、印刷開始指令手段からの印刷開始指令情報は
入力したが、インキ検知手段からのインキ量充足情報を
入力していない場合は、インキ供給手段及び版胴駆動機
構を自動的に作動させるが給紙機構を作動させず、イン
キ検知手段からのインキ量充足情報を入力してはじめ
て、給紙機構を自動的に作動させることを特徴とするも
のである。
【0007】
【作用】前記のようなこの発明のインキ供給装置では、
インキ量が不足していないときは、印刷開始指令が制御
部に入力されると、版胴及び給紙機構、また必要に応じ
てインキ供給手段を自動的に作動して印刷工程を遂行
し、インキ量が不足していて、印刷開始指令が制御部に
入力されると、版胴及びインキ供給手段は自動的に作動
するが給紙機構は作動せず、したがってインキ溜り部へ
のインキ供給は行われるが、印刷は行われない。
インキ量が不足していないときは、印刷開始指令が制御
部に入力されると、版胴及び給紙機構、また必要に応じ
てインキ供給手段を自動的に作動して印刷工程を遂行
し、インキ量が不足していて、印刷開始指令が制御部に
入力されると、版胴及びインキ供給手段は自動的に作動
するが給紙機構は作動せず、したがってインキ溜り部へ
のインキ供給は行われるが、印刷は行われない。
【0008】
【実施例】図1において、1はインキ溜り部を示し、こ
の中にインキ検知用電極針2が配置され、この電極針2
からの検知信号がインキ検知回路3に入力し、この入力
信号により検知回路3が溜り部1内のインキの有無を判
別する。4は制御回路を示し、この制御回路4には検知
回路3からのインキ有無信号が入力するとともに、スタ
ートキー5により印刷開始指令信号が入力するようにな
っている。そしてこの制御回路4からは図示しない版胴
駆動機構のメインモータ駆動用の第1回路6、給紙機構
7及びポンプからなるインキ供給手段駆動用第2回路8
に作動指令を出力するようになっている。
の中にインキ検知用電極針2が配置され、この電極針2
からの検知信号がインキ検知回路3に入力し、この入力
信号により検知回路3が溜り部1内のインキの有無を判
別する。4は制御回路を示し、この制御回路4には検知
回路3からのインキ有無信号が入力するとともに、スタ
ートキー5により印刷開始指令信号が入力するようにな
っている。そしてこの制御回路4からは図示しない版胴
駆動機構のメインモータ駆動用の第1回路6、給紙機構
7及びポンプからなるインキ供給手段駆動用第2回路8
に作動指令を出力するようになっている。
【0009】前記のものについてその作動状態を図2を
参照して説明する。印刷工程は、スタートキー5の操作
によって制御回路4に印刷開始指令が出力され、一方検
知回路3からはインキありの信号が出力され、それに応
じて制御回路4が第1回路6及び給紙機構7に作動指令
を出力し、版胴及び給紙機構が作動することによって開
始される。
参照して説明する。印刷工程は、スタートキー5の操作
によって制御回路4に印刷開始指令が出力され、一方検
知回路3からはインキありの信号が出力され、それに応
じて制御回路4が第1回路6及び給紙機構7に作動指令
を出力し、版胴及び給紙機構が作動することによって開
始される。
【0010】印刷機に電源は投入されているが、印刷を
行わないでいるときに溜り部1のインキが不足すると、
その情報が制御回路4に入力される。通常このようなこ
とは排版して給版した直後によく生ずる状態である。こ
こでスタートキー5を操作して印刷開始指令が出されて
もインキ溜り部1にインキがないのであるから、検知回
路3からはその旨の信号が制御回路4に出力されてい
る。そこで制御回路4は第1回路6に対して作動指令を
出して版胴を回転するとともに、第2回路8にも同様の
指令を出してポンプを版胴に接続し、版胴を空回転させ
るとともにポンプを作動して、溜り部1へのインキの供
給を行う。この結果溜り部1のインキが充分な量となる
とその旨の情報が検知回路3から制御回路4に入力さ
れ、第2回路8への指令が解除されるともに、給紙機構
7へ作動指令が出力されて、印刷工程が開始されること
となる。
行わないでいるときに溜り部1のインキが不足すると、
その情報が制御回路4に入力される。通常このようなこ
とは排版して給版した直後によく生ずる状態である。こ
こでスタートキー5を操作して印刷開始指令が出されて
もインキ溜り部1にインキがないのであるから、検知回
路3からはその旨の信号が制御回路4に出力されてい
る。そこで制御回路4は第1回路6に対して作動指令を
出して版胴を回転するとともに、第2回路8にも同様の
指令を出してポンプを版胴に接続し、版胴を空回転させ
るとともにポンプを作動して、溜り部1へのインキの供
給を行う。この結果溜り部1のインキが充分な量となる
とその旨の情報が検知回路3から制御回路4に入力さ
れ、第2回路8への指令が解除されるともに、給紙機構
7へ作動指令が出力されて、印刷工程が開始されること
となる。
【0011】前記の印刷工程中において、溜り部1のイ
ンキが不足すると、その情報が検知回路3によって制御
回路4に伝えられ、制御回路4から第2回路8に作動指
令が出力して、この回路8の指令によってポンプが回転
している版胴と接続されて作動し、溜り部1に向けてイ
ンキを供給し、その量が充分になるとポンプが版胴との
接続を解除されて、インキの供給が停止する。このよう
にしてインキ溜り部1には、絶えず自動的に必要な量の
インキが保留されることとなる。
ンキが不足すると、その情報が検知回路3によって制御
回路4に伝えられ、制御回路4から第2回路8に作動指
令が出力して、この回路8の指令によってポンプが回転
している版胴と接続されて作動し、溜り部1に向けてイ
ンキを供給し、その量が充分になるとポンプが版胴との
接続を解除されて、インキの供給が停止する。このよう
にしてインキ溜り部1には、絶えず自動的に必要な量の
インキが保留されることとなる。
【0012】図3にはこの発明のインキ供給装置に使用
されるのに好適なインキ検知装置の1例が示されてい
る。インキ溜り部1はインキローラ11と容器部12とによ
って構成され、電極針2はこのような溜り部1内のイン
キaの量が充分なときにその先端がインキa内に挿入さ
れるようになっている。そして電極針2と容器部12とは
導体13,14によってインキ検知回路3に接続され、15は
検知回路3の出力端子を示す。
されるのに好適なインキ検知装置の1例が示されてい
る。インキ溜り部1はインキローラ11と容器部12とによ
って構成され、電極針2はこのような溜り部1内のイン
キaの量が充分なときにその先端がインキa内に挿入さ
れるようになっている。そして電極針2と容器部12とは
導体13,14によってインキ検知回路3に接続され、15は
検知回路3の出力端子を示す。
【0013】図4(1)は検知回路3に設定される基準パ
ルス形を示し、同図(2)は電極針2が検知するインキa
の静電容量によってパルス幅が増減することを示し、電
極針2がインキaに触れるとパルス幅がT1のようにな
って基準パルス幅T0との関係ではT1>T0となり、
その結果検知回路3からは同図(3)に示すようなHレベ
ルの信号が出力される。これに反して電極針2がインキ
aから離れると、そのパルス幅T2は縮まって基準パル
ス幅T0との関係ではT0>T2となり、その結果検知
回路3からは同図(3)に示すようなLレベルの信号が出
力される。この場合電極針2についてその数を増減した
ものについて考察してみる。図5,6にそれぞれ1本、
2本の電極針2があるものが示され、この電極針2は固
定板16に取付けられている。
ルス形を示し、同図(2)は電極針2が検知するインキa
の静電容量によってパルス幅が増減することを示し、電
極針2がインキaに触れるとパルス幅がT1のようにな
って基準パルス幅T0との関係ではT1>T0となり、
その結果検知回路3からは同図(3)に示すようなHレベ
ルの信号が出力される。これに反して電極針2がインキ
aから離れると、そのパルス幅T2は縮まって基準パル
ス幅T0との関係ではT0>T2となり、その結果検知
回路3からは同図(3)に示すようなLレベルの信号が出
力される。この場合電極針2についてその数を増減した
ものについて考察してみる。図5,6にそれぞれ1本、
2本の電極針2があるものが示され、この電極針2は固
定板16に取付けられている。
【0014】このような電極針2につき、0〜4本を用
いて同じ量のインキaに適用し、その場合のパルス幅の
延びの違いを実験によって調べた結果、そのオシロスコ
ープによるパルスの写真から得られた図面が図7,8,
9,10,11に示されており、これらの図面には順次電極
針0,1,2,3,4によって行われた実験結果を示
す。各図における△tが図4(2)の波形における幅T1
に相当するパルス幅を示し、右上の数値がその具体的な
パルス幅を示し、例えば図7の場合パルス幅は35.28μs
ecとなる。なお、この場合のパルス波形は約13kHzの発
振周波数となっている。
いて同じ量のインキaに適用し、その場合のパルス幅の
延びの違いを実験によって調べた結果、そのオシロスコ
ープによるパルスの写真から得られた図面が図7,8,
9,10,11に示されており、これらの図面には順次電極
針0,1,2,3,4によって行われた実験結果を示
す。各図における△tが図4(2)の波形における幅T1
に相当するパルス幅を示し、右上の数値がその具体的な
パルス幅を示し、例えば図7の場合パルス幅は35.28μs
ecとなる。なお、この場合のパルス波形は約13kHzの発
振周波数となっている。
【0015】前記のようにして得られた電極針2の数に
よるパルス幅及びその変動T(n)−T(1)を示すのが図
12であり、この表から電極針2の数が増えるに従って、
パルス幅が大きくなり、この大きくなる幅がどの位であ
るかがわかる。
よるパルス幅及びその変動T(n)−T(1)を示すのが図
12であり、この表から電極針2の数が増えるに従って、
パルス幅が大きくなり、この大きくなる幅がどの位であ
るかがわかる。
【0016】そしてこれをグラフにしたのが図13であ
り、この図面から電極針2の本数が増えるに従ってパル
スの幅が延びるが、その延び率は次第に小さくなってい
ることがわかる。そして電極針2が1本から2本に増や
したときの延び率が一番大きく、これと電極針の設置方
法、スペースまたはインキの流動性をなるべく妨げない
こと等のことから、電極針の本数をむやみに増やせない
ことから実際には、電極針2は2本使用するのが好適と
認められる。
り、この図面から電極針2の本数が増えるに従ってパル
スの幅が延びるが、その延び率は次第に小さくなってい
ることがわかる。そして電極針2が1本から2本に増や
したときの延び率が一番大きく、これと電極針の設置方
法、スペースまたはインキの流動性をなるべく妨げない
こと等のことから、電極針の本数をむやみに増やせない
ことから実際には、電極針2は2本使用するのが好適と
認められる。
【0017】このように電極針2を複数本(最適には2
本)とすることで、インキが電極針
本)とすることで、インキが電極針
【外1】 、インキの有無の検知パルス幅の変化量の差を大きくす
ることができ、安定した検知を可能とし、インキ量の検
知性能の向上を図ることができる。
ることができ、安定した検知を可能とし、インキ量の検
知性能の向上を図ることができる。
【0018】図14には前記インキ検知回路3の好適な1
例が示されており、17は導体14が接続されている単安定
マルチバイブレータ回路、18は導体13が接続されている
双安定マルチバイブレータ回路、19は位相を比較するフ
リップフロップ回路をそれぞれ示す。
例が示されており、17は導体14が接続されている単安定
マルチバイブレータ回路、18は導体13が接続されている
双安定マルチバイブレータ回路、19は位相を比較するフ
リップフロップ回路をそれぞれ示す。
【0019】このようなものにおいて、双安定マルチバ
イブレータ回路18の発振時定数を構成する全静電容量C
Aは、CA=C2+C3+C5(ここでC2は溜り部1
に実装されるコンデンサの静電容量、C3は導体13及び
その接続部品の浮遊容量、C5は検知回路3内に実装さ
れるコンデンサの静電容量を示す)となり、この容量C
Aに対応したパルス間隔を有する発振信号を常に出力し
ており、この発振信号は単安定マルチバイブレータ回路
17のトリガTに与えられる。
イブレータ回路18の発振時定数を構成する全静電容量C
Aは、CA=C2+C3+C5(ここでC2は溜り部1
に実装されるコンデンサの静電容量、C3は導体13及び
その接続部品の浮遊容量、C5は検知回路3内に実装さ
れるコンデンサの静電容量を示す)となり、この容量C
Aに対応したパルス間隔を有する発振信号を常に出力し
ており、この発振信号は単安定マルチバイブレータ回路
17のトリガTに与えられる。
【0020】単安定マルチバイブレータ回路17は、双安
定マルチバイブレータ回路18の出力信号の立上り時に発
信し、該発信時定数を構成する全静電容量CBは、CB
=C1+C4+C6(ここでC1は電極針2で検出され
る静電容量、C4は導体14及びその接続部品の浮遊容
量、C6は検知回路3内に実装されるコンデンサの静電
容量を示す)となり、この容量CBに相当するパルス幅
の信号を出力する。そしてこの出力は位相比較を行うフ
リップフロップ回路9のデータD入力に与えられる。フ
リップフロップ回路19のクロックC入力へは、双安定マ
ルチバイブレータ回路18の出力が与えられ、このフリッ
プ回路19の出力からインキの有無に対応した2値化信号
が出力端子15に出力される。
定マルチバイブレータ回路18の出力信号の立上り時に発
信し、該発信時定数を構成する全静電容量CBは、CB
=C1+C4+C6(ここでC1は電極針2で検出され
る静電容量、C4は導体14及びその接続部品の浮遊容
量、C6は検知回路3内に実装されるコンデンサの静電
容量を示す)となり、この容量CBに相当するパルス幅
の信号を出力する。そしてこの出力は位相比較を行うフ
リップフロップ回路9のデータD入力に与えられる。フ
リップフロップ回路19のクロックC入力へは、双安定マ
ルチバイブレータ回路18の出力が与えられ、このフリッ
プ回路19の出力からインキの有無に対応した2値化信号
が出力端子15に出力される。
【0021】前記のものにつきその作動を説明する。 (1)インキ有の場合 インキaが所定量あって、電極針2がインキaに接触し
ているとき、インキaの高誘電率による静電容量C1が
電極針2によって検出されて、導体14を通って単安定マ
ルチバイブレータ回路17の時定数を決めるコンデンサ入
力Cに与えられ、したがって全静電容量CBは、CB=
C1+C4+C6となる。次に双安定マルチバイブレー
タ回路18の時定数を決めるコンデンサ入力Cへは、溜り
部1のコンデンサの静電容量C2が導体13により与えら
れ、全静電容量CAは、CA=C2+C3+C5とな
る。したがって全静電容量CAに対応してパルス間隔T
0を有する発振信号が第4図(1)に示すように出力さ
れ、この出力信号が単安定マルチバイブレータ回路17の
トリガ入力Tに与えられる。次に単安定マルチバイブレ
ータ回路17は、前記のようにしてトリガ入力Tに与えら
れた信号の立下りで全静電容量CBに対応したパルス幅
T1の信号が第4図(2)に示すように出力され、この信
号はフリップフロップ回路19のデータD入力へ与えられ
る。このフリップフロップ回路19のクロックC入力へは
双安定マルチバイブレータ回路18の出力信号が入力さ
れ、この信号の立上り時にデータD入力を読み取り、イ
ンキ有の時はT1>T0となって、図4(3)に示すよう
にHレベル信号を出力端子15に出力する。
ているとき、インキaの高誘電率による静電容量C1が
電極針2によって検出されて、導体14を通って単安定マ
ルチバイブレータ回路17の時定数を決めるコンデンサ入
力Cに与えられ、したがって全静電容量CBは、CB=
C1+C4+C6となる。次に双安定マルチバイブレー
タ回路18の時定数を決めるコンデンサ入力Cへは、溜り
部1のコンデンサの静電容量C2が導体13により与えら
れ、全静電容量CAは、CA=C2+C3+C5とな
る。したがって全静電容量CAに対応してパルス間隔T
0を有する発振信号が第4図(1)に示すように出力さ
れ、この出力信号が単安定マルチバイブレータ回路17の
トリガ入力Tに与えられる。次に単安定マルチバイブレ
ータ回路17は、前記のようにしてトリガ入力Tに与えら
れた信号の立下りで全静電容量CBに対応したパルス幅
T1の信号が第4図(2)に示すように出力され、この信
号はフリップフロップ回路19のデータD入力へ与えられ
る。このフリップフロップ回路19のクロックC入力へは
双安定マルチバイブレータ回路18の出力信号が入力さ
れ、この信号の立上り時にデータD入力を読み取り、イ
ンキ有の時はT1>T0となって、図4(3)に示すよう
にHレベル信号を出力端子15に出力する。
【0022】(2)インキ無の場合 インキaが消費されて、図4において時間t1のときに
インキaに電極針2が接触しなくなったとすると、単安
定マルチバイブレータ回路17に与えられる全静電容量C
B′はCB′=C4+C6となり、単安定マルチバイブ
レータ回路17は図4(2)に示すようにパルス幅T2の信
号を出力し、これはパルス幅T0より小さいので、同図
(3)に示すようにLレベル信号を出力端子15に出力す
る。前記のように双安定マルチバイブレータ回路18の全
静電容量CAと、単安定マルチバイブレータ回路17のイ
ンキを検出しているときの全静電容量CB及びインキを
検出していないときの全静電容量CB′との間でCB>
CA>CB′の関係を成立させることにより、簡単な回
路構成でインキ量を検知することが可能となった。さら
に導体13,14をツイストする等の処置をして、C3≒C
4とすることにより、位相比較による検知方式では浮遊
容量が変動しても、充分に補償することができて実装に
制約を受けない安定した検知が可能となった。
インキaに電極針2が接触しなくなったとすると、単安
定マルチバイブレータ回路17に与えられる全静電容量C
B′はCB′=C4+C6となり、単安定マルチバイブ
レータ回路17は図4(2)に示すようにパルス幅T2の信
号を出力し、これはパルス幅T0より小さいので、同図
(3)に示すようにLレベル信号を出力端子15に出力す
る。前記のように双安定マルチバイブレータ回路18の全
静電容量CAと、単安定マルチバイブレータ回路17のイ
ンキを検出しているときの全静電容量CB及びインキを
検出していないときの全静電容量CB′との間でCB>
CA>CB′の関係を成立させることにより、簡単な回
路構成でインキ量を検知することが可能となった。さら
に導体13,14をツイストする等の処置をして、C3≒C
4とすることにより、位相比較による検知方式では浮遊
容量が変動しても、充分に補償することができて実装に
制約を受けない安定した検知が可能となった。
【0023】図15,16にはこのインキ供給装置が設置さ
れる謄写印刷機の1例について、その一部が示されてい
る。21はインキローラを示し、このインキローラ21は1
対の内側板22間に回転可能に支持され、このインキロー
ラ21に接触してドクタローラ23が配置され、インキロー
ラ軸33が外側板29を貫通し、その一端に図示しない駆動
部材によって駆動される歯車25が、また他端には歯車26
が取付けられている。ドクタローラ軸34の一端は歯車26
側の外側板29を貫通して突出し、そこに歯車26と噛合す
る歯車27が取付けられている。これらのインキ供給装置
は、周知のもののように版胴28内に設置され、版胴28に
はスクリーン31が巻着され、これに対向して印圧ローラ
30が配置されている。
れる謄写印刷機の1例について、その一部が示されてい
る。21はインキローラを示し、このインキローラ21は1
対の内側板22間に回転可能に支持され、このインキロー
ラ21に接触してドクタローラ23が配置され、インキロー
ラ軸33が外側板29を貫通し、その一端に図示しない駆動
部材によって駆動される歯車25が、また他端には歯車26
が取付けられている。ドクタローラ軸34の一端は歯車26
側の外側板29を貫通して突出し、そこに歯車26と噛合す
る歯車27が取付けられている。これらのインキ供給装置
は、周知のもののように版胴28内に設置され、版胴28に
はスクリーン31が巻着され、これに対向して印圧ローラ
30が配置されている。
【0024】そして前記のようなものにおいて、両側板
22,29間にあってドクタローラ軸34には発砲性弾性部材
32が巻着されている。従来の印刷機においては、このよ
うな弾性部材32が設けられていなかったため、流動する
インキはドクタローラ23と内側板22との間の小さい隙間
から側板22の外側に漏出してインキ供給装置の内部を汚
損していたのが、この弾性部材32を設けたことにより、
このようなことが防止され、その結果インキの無駄な消
費も抑止することができた。
22,29間にあってドクタローラ軸34には発砲性弾性部材
32が巻着されている。従来の印刷機においては、このよ
うな弾性部材32が設けられていなかったため、流動する
インキはドクタローラ23と内側板22との間の小さい隙間
から側板22の外側に漏出してインキ供給装置の内部を汚
損していたのが、この弾性部材32を設けたことにより、
このようなことが防止され、その結果インキの無駄な消
費も抑止することができた。
【0025】
【発明の効果】この発明は前記のように、印刷開始指令
手段と、版胴と、版胴駆動機構と、給紙機構と、版胴内
に構成されたインキ溜り部と、インキ溜り部にインキを
供給する手段とを有する謄写印刷機において、インキ溜
り部のインキ量を検知するインキ検知手段と、印刷開始
指令手段からの印刷開始指令情報及びインキ検知手段か
らのインキ量情報を入力して謄写印刷機の作動を制御す
る制御回路とを具え、前記制御回路は印刷開始指令手段
からの印刷開始指令情報及びインキ検知手段からのイン
キ量充足情報を入力している場合は、版胴駆動機構、給
紙機構を自動的に作動させ、印刷開始指令手段からの印
刷開始指令情報は入力したが、インキ検知手段からのイ
ンキ量充足情報を入力していない場合は、インキ供給手
段及び版胴駆動機構を自動的に作動させるが給紙機構を
作動させず、インキ検知手段からのインキ量充足情報を
入力してはじめて、給紙機構を自動的に作動させるの
で、謄写印刷機に特有ともいえる前回の印刷終了後次回
の印刷までの間に時間間隔があると、インキ中の水分の
発散や、排版時にインキが排版に付着して除去されると
いうようなことから、次回の印刷開始時にインキ溜り部
のインキ量が不足して適正な印刷が行われにくいことが
しばしばあるのを、この発明はこのような場合に、版胴
駆動機構及びインキ供給手段だけを作動させてならし運
転をさせ、このようにしてインキ溜り部のインキ量が充
足されたら直ちに印刷工程を開始して、その時点から優
良な印刷物をうることができ、またインキ溜り部のイン
キ量が充足されていれば、このような工程をたどること
なく、直ちに印刷工程を開始するものであり、しかもそ
のような作業が自動的に行われることから、オペレータ
がインキが不足していることを知らないで、印刷を行っ
て不良印刷物を発生させるようなことが防止され、また
インキ量の過不足を知るために格別の作業を行うことを
要求されることがないという効果がある。
手段と、版胴と、版胴駆動機構と、給紙機構と、版胴内
に構成されたインキ溜り部と、インキ溜り部にインキを
供給する手段とを有する謄写印刷機において、インキ溜
り部のインキ量を検知するインキ検知手段と、印刷開始
指令手段からの印刷開始指令情報及びインキ検知手段か
らのインキ量情報を入力して謄写印刷機の作動を制御す
る制御回路とを具え、前記制御回路は印刷開始指令手段
からの印刷開始指令情報及びインキ検知手段からのイン
キ量充足情報を入力している場合は、版胴駆動機構、給
紙機構を自動的に作動させ、印刷開始指令手段からの印
刷開始指令情報は入力したが、インキ検知手段からのイ
ンキ量充足情報を入力していない場合は、インキ供給手
段及び版胴駆動機構を自動的に作動させるが給紙機構を
作動させず、インキ検知手段からのインキ量充足情報を
入力してはじめて、給紙機構を自動的に作動させるの
で、謄写印刷機に特有ともいえる前回の印刷終了後次回
の印刷までの間に時間間隔があると、インキ中の水分の
発散や、排版時にインキが排版に付着して除去されると
いうようなことから、次回の印刷開始時にインキ溜り部
のインキ量が不足して適正な印刷が行われにくいことが
しばしばあるのを、この発明はこのような場合に、版胴
駆動機構及びインキ供給手段だけを作動させてならし運
転をさせ、このようにしてインキ溜り部のインキ量が充
足されたら直ちに印刷工程を開始して、その時点から優
良な印刷物をうることができ、またインキ溜り部のイン
キ量が充足されていれば、このような工程をたどること
なく、直ちに印刷工程を開始するものであり、しかもそ
のような作業が自動的に行われることから、オペレータ
がインキが不足していることを知らないで、印刷を行っ
て不良印刷物を発生させるようなことが防止され、また
インキ量の過不足を知るために格別の作業を行うことを
要求されることがないという効果がある。
【図1】この発明の実施例の概略ブロック図である。
【図2】同上のフローチャートである。
【図3】同上のインキ検知装置の回路図である。
【図4】同上における波形図である。
【図5】同上における電極針の正面図である。
【図6】同 他の態様の電極針の正面図である。
【図7】同上によるパルス幅の第1例を示す図面であ
る。
る。
【図8】同 第2例を示す図面である。
【図9】同 第3例を示す図面である。
【図10】同 第4例を示す図面である。
【図11】同 第5例を示す図面である。
【図12】図7〜11の数値を併記した表である。
【図13】同上の数値を示すグラフである。
【図14】図3のインキ検知回路の1例の回答図であ
る。
る。
【図15】この発明のインキ供給装置が設置される謄写
印刷機の1例の一部切欠平面図である。
印刷機の1例の一部切欠平面図である。
【図16】図15の線16−16に沿う断面図である。
1 インキ溜り部 2 電極針 3 インキ検知回路 4 制御回路 5 スタートキー 6 第1回路(メインモータ駆動回路) 7 給紙機構 8 第2回路(インキ供給手段駆動回路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 光雄 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂 3番地1 東北リコー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−101048(JP,A) 特開 昭58−62520(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】 印刷開始指令手段と、版胴と、版胴駆動
機構と、給紙機構と、版胴内に構成されたインキ溜り部
と、インキ溜り部にインキを供給する手段とを有する謄
写印刷機において、インキ溜り部のインキ量を検知する
インキ検知手段と、印刷開始指令手段からの印刷開始指
令情報及びインキ検知手段からのインキ量情報を入力し
て謄写印刷機の作動を制御する制御回路とを具え、前記
制御回路は印刷開始指令手段からの印刷開始指令情報及
びインキ検知手段からのインキ量充足情報を入力してい
る場合は、版胴駆動機構、給紙機構を自動的に作動さ
せ、印刷開始指令手段からの印刷開始指令情報は入力し
たが、インキ検知手段からのインキ量充足情報を入力し
ていない場合は、インキ供給手段及び版胴駆動機構を自
動的に作動させるが給紙機構を作動させず、インキ検知
手段からのインキ量充足情報を入力してはじめて、給紙
機構を自動的に作動させることを特徴とする謄写印刷機
における作動制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5211575A JP2622073B2 (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | 謄写印刷機における作動制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5211575A JP2622073B2 (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | 謄写印刷機における作動制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06155885A JPH06155885A (ja) | 1994-06-03 |
JP2622073B2 true JP2622073B2 (ja) | 1997-06-18 |
Family
ID=16608043
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5211575A Expired - Fee Related JP2622073B2 (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | 謄写印刷機における作動制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2622073B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000190457A (ja) | 1998-05-13 | 2000-07-11 | Mitsubishi Materials Corp | 容器内の液量の検出方法及びその装置 |
JP4965328B2 (ja) * | 2007-05-08 | 2012-07-04 | 東北リコー株式会社 | 両面印刷装置 |
CN108189539B (zh) * | 2018-01-30 | 2024-05-03 | 江苏大亚印务有限公司 | 一种自动加墨型丝网印刷机 |
-
1993
- 1993-08-26 JP JP5211575A patent/JP2622073B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06155885A (ja) | 1994-06-03 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |