JP2621428B2 - 車両の加速スリップ制御装置 - Google Patents

車両の加速スリップ制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、内燃機関を動力源とする車両において、車
両加速時に生ずる駆動輪の加速スリップを、内燃機関の
出力トルクを制御することによって抑制する、車両の加
速スリップ制御装置に関する。
[従来の技術] 従来より、車両の加速スリップ制御装置として、駆動
輪の回転速度(駆動輪速度)と車体速度、或いは駆動輪
速度のみから駆動輪のスリップ状態を表すスリップ量を
算出すると共に、このスリップ量から駆動輪の加速スリ
ップを検出し、加速スリップ検出時には、その後加速ス
リップが発生しなくなるまでの間、このスリップ量が、
最適な加速性を実現できる目標スリップ量となるように
内燃機関の出力トルクを制御する装置が知られている
(例えば特開昭60−128057号)。
[発明が解決しようとする課題] この種の装置は、内燃機関の吸入空気量,点火時期,
或は燃料供給量等を制御することにより内燃機関の出力
トルクを制御することで、駆動輪に発生した加速スリッ
プを抑制するものであるが、従来では、内燃機関の制御
量を駆動輪のスリップ量と目標スリップ量との偏差に所
定の制御ゲイン(固定値)を乗ずることで決定するよう
に構成されていたため、内燃機関の出力トルク制御によ
って駆動輪の回転が実際に変化するまでの制御系の応答
特性に応じて制御量を決定できず、制御精度が低下する
といった問題があった。
つまり、例えば加速スリップ発生直後には、駆動輪の
スリップ量を低下させるために、制御回路から内燃機関
の制御系に出力トルクを抑制するための指令信号が出力
されるが、この指令信号出力後、実際に内燃機関の出力
トルクが抑制されるまでの応答時間は内燃機関の回転速
度に応じて変化し、またこのトルク変化によって実際に
駆動輪のスリップ量が変化するまでの応答時間は、内燃
機関から駆動輪までの動力伝達系に設けられた変速機の
変速比によって変化するため、一定の制御ゲインで内燃
機関の制御量を決定する従来の装置では、制御ゲインを
応答性の高い運転領域で適合すると、応答性が低い運転
領域において制御量が大きくなりすぎ、内燃機関の出力
トルクを抑制し過ぎるといった問題が生じ、逆に制御ゲ
インを応答性の低い運転領域で適合すると、応答性の高
い運転領域において制御量が小さくなり、スリップ量や
速やかに低下させることができる運転状態であるにもか
かわらず、スリップ量を低下させるのに時間がかかると
いった問題が生ずるのである。
そこで本発明は、上記のように車両の運転状態に応じ
て加速スリップ制御系の応答性が変化しても、これに応
じて制御量を決定することができ、加速スリップ制御を
常に最適な制御精度で実行できる車両の加速スリップ制
御装置を提供することを目的としてなされた。
[課題を解決するための手段] 即ち上記目的を達するための本発明は、第1図に例示
する如く、 内燃機関M1を動力源とし、該内燃機関M1から駆動輪M2
までの動力伝達系に変速機M3を備えた車両の加速スリッ
プ制御装置であって、 駆動輪速度を検出する駆動輪速度検出手段M4と、 該検出された駆動輪速度を一つのパラメータとして駆
動輪M2のスリップ状態を表すスリップ量を算出するスリ
ップ量算出手段M5と、 該スリップ量算出手段M5の算出結果に基づき駆動輪M2
の加速スリップを検出し、その後駆動輪M2に加速スリッ
プが発生しなくなるまでの間、上記スリップ量が目標ス
リップ量となるように所定の制御ゲインで内燃機関M1の
出力トルクをフィードバック制御する機関出力制御手段
とM6、 内燃機関M1の回転速度及び変速機M3の変速比を夫々検
出する車両の駆動状態検出手段とM7、 該駆動状態検出手段M7にて検出された内燃機関M1の回
転速度及び変速機M3の変速比に基づき、内燃機関M1の回
転速度が高い程大きく、しかも、変速機M3の変速比が大
きい程大きな値となるように、上記制御ゲインを設定す
る制御ゲイン設定手段M8と、 を備えたことを特徴とする車両の加速スリップ制御装置
を要旨としている。
[作用] 以上のように構成された本発明の加速スリップ制御装
置では、制御ゲイン設定手段M8の動作によって、機関出
力制御手段M6で内燃機関M1の出力トルク制御を行なう際
の制御ゲインが、駆動状態検出手段M7の検出結果に基づ
き、内燃機関M1の回転速度が高い程大きい、しかも、変
速機M3の変速比が大きい程大きな値となるように設定さ
れる。
ここで、変速機M3の変速比が大きい程制御ゲインを大
きな値に設定するのは、車両駆動系のイナーシャが変速
機M3の変速比の二乗に反比例し、変速比が大きい程、制
御系の応答性が高くなるためである。
また内燃機関M1の回転速度が高い程制御ゲインを大き
な値を設定するのは、内燃機間M1の出力トルクは制御開
始後の内燃機関M1の回転速度に応じて変化し、内燃機関
M1の回転速度が高い程、制御系の応答性が高くなるため
である。
従って本発明では、制御ゲインが、制御系の応答速度
が速いほど大きな値に設定され、逆に制御系の応答速度
が低いほど小さな値に設定されることとなり、内燃機関
の出力トルクを系の応答速度に応じて最適に制御するこ
とが可能となる。
[実施例] 以下に本発明の実施例を図面と共に説明する。
まず第2図は内燃機関2を動力源とするフロントエン
ジン・リヤドライブ(FR)方式の車両に本発明を適用し
た実施例の加速スリップ制御装置全体の構成を表わす概
略構成図である。
図に示す如く本実施例の加速スリップ制御装置は、内
燃機関2の吸気通路4に、アクセルペダル6と連動して
開閉される主スロットルバルブ8とは別にサブスロット
ルバルブ10を設け、このサブスロットルバルブ10を開閉
して内燃機関2の出力トルクを制御することにより加速
スリップ制御を実行するように構成されている。
サブスロットルバルブ10は、通常は全開状態に制御さ
れ、加速スリップ発生時に、加速スリップ制御回路20か
ら出力される開閉制御信号により、駆動モータ22を介し
て開閉制御される。またサブスロットルバルブ10及び主
スロットルバルブ8には、夫々、その開度を検出するた
めのサブスロットル開度センサ24及び主スロットル開度
センサ26が設けられ、加速スリップ制御回路20側で、各
スロットルバルブ8,10の開度を確認しつつサブスロット
ルバルブ10の開閉制御を実行できるようにされている。
また次に内燃機関2にはその回転速度NEを検出するた
めの回転速度センサ28が設けられ、内燃機関2の回転を
プロペラシャフト32,ディファレンシャルギヤ34を介し
て左右後輪(駆動輪)36RL,36RRに伝達する変速機38に
は、そのギヤ位置γを検出するためのギヤ位置センサ4
0,及び出力軸の回転から駆動輪速度VRを検出するための
駆動輪速度センサ42が設けられている。また更に左右前
輪(従動輪)36FL,36FRには、その回転速度を検出する
ための従動輪速度センサ44FL,44FRが備えられている。
尚駆動輪速度センサ42は前述の駆動輪速度検出手段M4
に相当し、回転速度センサ28及びギヤ位置センサ40は前
述の駆動状態検出手段M7に相当する。またギヤ位置セン
サ40で検出されるギヤ位置γは、周知のように、1速,2
速,…といった変速機38の変速段を表すもので、このギ
ヤ位置γが高い程、変速機38の変速比は低くなる。
次に加速スリップ制御回路20は、第3図に示す如く、
CPU20a、ROM20b、RAM20c、バックアップRAM20d等を中心
に論理演算回路として構成され、コモンバス20eを介し
て入出力ポート20fに接続されて外部との入出力を行な
う。
サブスロットル開度センサ24,主スロットル開度セン
サ26,及びギヤ位置センサ40からの検出信号は直接、ま
た回転速度センサ28,駆動輪速度センサ42,及び左右の従
動輪速度センサ44FL,44FRからの検出信号は波形成形回
路20gを介して間接的に、入出力ポート20fに入力され
る。入出力ポート20fには、サブスロットルバルブ10を
駆動するための駆動モータ22の駆動回路20hも接続さ
れ、CPU20aは入出力ポート20fを介して駆動回路20hに制
御信号を出力する。
上記のように構成された加速スリップ制御回路20は、
上記各センサからの検出信号に基づき駆動輪36RL,36RR
の加速スリップを検出し、その後加速スリップが発生し
なくなるまでの間、サブスロットルバルブ10を開閉して
内燃機関2の出力トルクを制御する。
以下、このように加速スリップ制御を行なうに当たっ
て加速スリップ制御回路20で実行される制御量算出処理
について第4図に示すフローチャートに沿って詳しく説
明する。
この制御量算出処理は、加速スリップ制御回路20で所
定時間(本実施例では16m sec.)毎に繰り返し実行され
るもので、第4図に示す如く、処理が開始されるとまず
ステップ110を実行して、上記各センサからの検出信号
に基づき、車両の各種運転状態,即ち内燃機関2の回転
速度NE,主スロットルバルブ8の開度(主スロットル開
度)θM,サブスロットルバルブ10の開度(サブスロット
ル開度)θS,変速機38のギヤ位置γ,駆動輪速度VR,及
び車体速度Vを算出する。尚車体速度Vは、左右の従動
輪速度センサ44FL,44FRからの検出信号に基づき左右従
動輪36FL,36FRの回転速度VFL,VFRを求め、その平均速
度を算出することによって決定される。
次にステップ120では、上記ステップ110で求めた車体
速度Vと予め設定された目標スリップ率(本実施例では
0.1)とを乗ずることで、駆動輪36RL,36RRの目標スリッ
プ量Voを算出する。また続くステップ130では、車体速
度Vと駆動輪速度VRとの差をとることにより駆動輪36R
L,36RRの実スリップ量Vjを算出する,スリップ量算出手
段M5としての処理を実行し、続くステップ140に移行し
て、この実スリップ量Vjとステップ120で求めた目標ス
リップ量Voとの偏差ΔVを算出する。
次にステップ150では、加速スリップ制御実行時にセ
ットされる制御実行フラグF1がリセット状態であるか否
かを判断し、制御実行フラグF1がリセット状態であれば
(即ち現在加速スリップ制御が実行されていなけれ
ば)、続くステップ160に移行して、目標スリップ量Vo
と実スリップ量Vjとの偏差ΔVが正の値となっているか
否かによって、駆動輪36RL,36RRに加速スリップが発生
したか否かを判断する。そしてΔV>0であれば駆動輪
36RL,36RRに加速スリップが発生したと判断し、続くス
テップ170に移行して制御実行フラグF1をセットする。
また逆にΔV≦0であれば、駆動輪36RL,36RRには加速
ステップが発生していないと判断して後述のステップ26
0に移行する。
ステップ170で制御実行フラグF1がセットされた場
合、或はステップ150で制御実行フラグF1が既にセット
されていると判断された場合には、ステップ180に移行
して、内燃機関2の回転速度NEと変速機38のギヤ位置γ
とにより、後述の処理で内燃機関2の目標トルクを算出
するための積分定数GI及び比例定数GPを算出する。
この積分定数GI及び比例定数GPの算出には、内燃機関
2の回転速度NEと変速機38のギヤ位置γとをパラメータ
として予め設定された第5図に示す如き特性の2次元マ
ップが使用され、内燃機関2の回転速度が高く、変速機
38のギヤ位置γが低い(即ち変速比が大きい)程、GI,G
Pが大きい値に設定される。
尚ステップ180の処理は前述の制御ゲイン設定手段M8
に相当し、積分定数GI及び比例定数GPは、当該加速スリ
ップ制御装置における制御ゲインとなる。
次にステップ190では、ステップ180で設定した積分定
数GIと、ステップ140で求めた目標スリップ量Voと実ス
リップ量Vjとの偏差ΔVと、現在の目標トルク積分項TS
Iとから、次式(1)を用いて目標トルク積分項TSIを更
新する。
TSI=TSI−GI・ΔTV …(1) また次にステップ200では、ステップ180で設定した比
例定数GPと、ステップ140で求めた目標スリップ量Voと
実スリップ量Vjとの偏差ΔVとから、次式(2)を用い
て目標トルク比例項TSPを算出する。
TSP=−GP・ΔV …(2) そして続くステップ210では、上記求めた目標トルク
積分項TSI及び目標トルク比例項TSPを加算することで、
制御目標となる内燃機関2の目標トルクTSを決定し、続
くステップ220に移行して、この目標トルクTSと内燃機
関の回転速度NEとに基づき、内燃機関2の出力トルクを
目標トルクTSに制御するための目標サブスロットル開度
θSOを算出する。
尚目標サブスロットル開度θSOの算出には、目標トル
クTSと回転速度NEとをパラメータとして目標サブスロッ
トル開度θSOが実験等によって予め設定された2次元マ
ップが用いられる。また図においてMは目標サブスロッ
トル開度θSOをこの2次元マップにより求めることを表
している。
また更にこのステップ220で求められた目標スロット
ル開度θSOは、当該加速スリップ制御回路20で実行され
る図示しないスロットル開閉制御処理でサブスロットル
開度θSを制御する際の目標開度としてRAM20c内に所定
のエリアに格納される。
このようにステップ220で目標サブスロットル開度θS
Oが算出されると、ステップ230に移行して、目標サブス
ロットル開度θSOが主スロットル開度θMの越えたか否
かを判断する。そしてθSO≦θMであればそのまま処理
を一旦終了し、θSO>θMであれば、続くステップ240
に移行してθSO>θMの状態を計時するためのカウンタ
Cをインクリメントして、ステップ250に移行する。
ステップ250では、上記カウンタCの値が所定値Coを
越えたか否か,即ちθSO>θMの状態が所定時間以上経
過したか否かを判断する。そしてこのステップ250で否
定判断されると、そのまま処理を一旦終了し、そうでな
ければ、もはや駆動輪36RL,36RRに加速スリップが発生
することはないと判断して、ステップ260〜ステップ290
で、次回の加速スリップ制御のために、カウンタC,制御
実行フラグF1,目標サブスロットル開度θSO,目標トル
ク積分項TSIを初期設定する初期化の処理を実行し、処
理を一旦終了する。
尚この初期化の処理は、ステップ260でカウンタCの
値に0をセットし、ステップ270で制御実行フラグF1を
リセットし、ステップ280で目標サブスロットル開度θS
Oに最大開度θSmaxをセットし、ステップ290で目標トル
ク積分項TSIに初期値TSIoをセットする、といった手順
で実行される。またこの初期化の処理は、ステップ160
において、偏差ΔVが0以下で、駆動輪36RL,36RRに加
速スリップは発生していないと判断された場合にも実行
される。
このように本実施例の加速スリップ制御装置では、制
御目標となる内燃機関2の目標トルクを決定するための
制御ゲイン,即ち積分定数GI及び比例定数GPが、内燃機
関2の回転速度NEが高く、変速機38の変速比が大きい程
大きな値に設定される。このため加速スリップ発生時に
は、制御系の応答速度が高い運転領域程、内燃機関2の
目標トルクTSが小さな値となり、制御系の応答速度に対
応した最適な比率で内燃機関2の出力トルクを低下させ
ることが可能となる。
従って、従来のように制御系の応答速度が低い運転領
域で内燃機関2の出力トルクを抑制し過ぎるとか、逆に
制御系の応答速度が高い運転領域で内燃機関2の出力ト
ルクを速やかに抑制できず、制御にもたつきが生ずると
いったことはなく、車両の運転状態に応じて最適な制御
精度で加速スリップ制御を実行でき、車両加速時の実ス
リップ量Vjを速やかに目標スリップ量Voに収束させるこ
とが可能となる。
尚、変速機としトルクコンバータを有する自動変速機
を搭載した車両においては、トルクコンバータの応答性
が内燃機関の回転速度によって変化し、回転速度が高い
程トルクコンバータの応答性が高くなるので、本実施例
のように内燃機関の回転速度が高い程制御ゲインを大き
な値に設定することで、制御ゲインをこうした変速機自
体の応答速度にも対応させることができる。
ここで上記実施例では、内燃機間の出力トルクをサブ
スロットルバルブの開閉制御,即ち吸入空気量制御,に
よって制御する装置を例にとり説明したが、点火時期制
御,内燃機関の燃料カット気筒制御,或は燃料供給量制
御等によって内燃機関の出力トルクを制御する装置であ
っても、当然のことながら、本発明を適用して制御精度
を向上できる。
また上記実施例では、駆動輪の実スリップ量と目標ス
リップ量との偏差に制御ゲインを乗ずることで内燃機関
の目標トルクを算出し、内燃機関の出力トルクがこの目
標トルクになるようにサブスロットルバルブの制御量を
決定するように構成したが、従来より周知のように、駆
動輪の実スリップ量と目標スリップ量との偏差に制御ゲ
インを乗ずることで内燃機関の制御量,即ちサブスロッ
トルバルブの制御量を直接算出するように構成してもよ
い。
また更に上記実施例では、駆動輪速度と車体速度との
偏差を駆動輪のスリップ量として算出し、このスリップ
量が最適な加速性が得らえる目標スリップ量となるよう
に内燃機関の出力トルクを制御するように構成したが、
例えば車体速度から最適な加速性が得られる目標駆動輪
速度を算出し、この目標駆動輪速度と実際の駆動輪速度
との偏差をスリップ量として算出し、この偏差が0とな
るように、内燃機関の出力トルクを制御するように構成
された加速スリップ制御装置であっても本発明を適用す
ることができ、また駆動輪速度に所定の加速度を乗じて
目標駆動輪速度を求め、この目標駆動輪速度と実際の駆
動輪速度との偏差をスリップ量として内燃機関の出力ト
ルクを制御する装置であっても本発明を適用できる。
つまり駆動輪のスリップ率が最適な加速性の得られる
所定のスリップ率(1.1〜1.2程度)となるように内燃機
関の出力トルクをフィードバック制御する加速スリップ
制御装置であれば、本発明を適用して、制御ゲインを内
燃機関の回転速度或は変速機の変速比に応じて設定する
ようにすることで、加速スリップ制御の制御精度を向上
することができるようになるのである。従って内燃機関
のトルク制御に加えて、駆動輪に直接制動をかけるブレ
ーキ制御を行なう装置であっても内燃機関の出力トルク
制御系に本発明を適用して、その制御精度を向上するこ
とも可能である。
また上記実施例では、変速機38のギヤ位置γをギヤ位
置センサ40を用いて検出するように構成したが、駆動輪
速度センサ42で検出される変速機38出力軸の回転速度
と、回転速度センサ28で検出される内燃機関2の回転速
度との比から、変速機のギヤ位置γ(或は変速比)を算
出するようにしてもよい。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明の加速スリップ制御装置で
は、内燃機関の出力トルク制御を行なう際の制御ゲイン
が、内燃機関の回転速度が高い程大きく、しかも変速機
の変速比が大きい程大きな値となるように設定されるの
で、内燃機関の制御量を制御系の応答速度に応じて決定
することができ、従来のように制御系の応答速度が低い
運転領域で内燃機関の出力トルクを抑制し過ぎるとか、
逆に制御系の応答速度が高い運転領域で内燃機関の出力
トルクを速やかに抑制できず、制御にもたつきが生ずる
といったことはなく、駆動輪のスリップ量を最適な加速
性が得られる目標スリップ量に速やかに収束させること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を表わすブロック図、第2図は実
施例の加速スリップ制御装置全体の構成を表わす概略構
成図、第3図は加速スリップ制御回路の構成を表わすブ
ロック図、第4図は加速スリップ制御回路で実行される
制御量算出処理を表わすフローチャート、第5図は実施
例の制御ゲインである積分定数GI及び比例定数GPを算出
するための2次元マップの特性を説明する線図、であ
る。 M1,2……内燃機関 M2,36RL,36RR……駆動輪 M3,38……変速機 M4……駆動輪速度検出手段 (42……駆動輪速度センサ) M5……スリップ量算出手段 M6……機関出力制御手段 M7……駆動状態検出手段 (28……回転速度センサ、40……ギヤ位置センサ) M8……制御ゲイン設定手段 10……サブスロットルバルブ 20……加速スリップ制御回路 24……サブスロットル開度センサ 26……主スロットル開度センサ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関を動力源とし、該内燃機関から駆
    動輪までの動力伝達系に変速機を備えた車両の加速スリ
    ップ制御装置であって、 駆動輪速度を検出する駆動輪速度検出手段と、 該検出された駆動輪速度を一つのパラメータとして駆動
    輪のスリップ状態を表すスリップ量を算出するスリップ
    量算出手段と、 該スリップ量算出手段の算出結果に基づき駆動輪の加速
    スリップを検出し、その後駆動輪に加速スリップが発生
    しなくなるまでの間、上記スリップ量が目標スリップ量
    となるように所定の制御ゲインで内燃機関の出力トルク
    をフィードバック制御する機関出力制御手段と、 内燃機関の回転速度及び変速機の変速比を夫々検出する
    車両の駆動状態検出手段と、 該駆動状態検出手段にて検出された内燃機関の回転速度
    及び変速機の変速比に基づき、内燃機関の回転速度が高
    い程大きく、しかも、変速機の変速比が大きい程大きな
    値となるように、上記制御ゲインを設定する制御ゲイン
    設定手段と、 を備えたことを特徴とする車両の加速スリップ制御装
    置。
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