JP2669648B2 - 自動車のスリップ制御装置 - Google Patents

自動車のスリップ制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両の駆動輪のスリップを防止して走行安
定性の向上を図るようにした自動車のスリップ制御装置
の改良に関する。
(従来の技術) 従来より、この種の自動車のスリップ制御装置とし
て、例えば特開昭61−182434号公報に開示されるよう
に、車両の駆動輪と従動輪との速度差を検出し、この速
度差が所定値になるようエンジンのスロットル弁開度制
御でもってエンジン出力をフィードバック制御すること
により、駆動輪の速度を調整してそのスリップを有効に
防止し、車両の走行安定性の向上を図るようにしたもの
が知られている。
(発明が解決しようとする課題) しかるに、上記従来のものでは、エンジン出力のフィ
ードバック制御でもって駆動輪のスリップを防止する関
係上、大スリップの発生時には、エンジン出力の低下が
遅く、駆動輪の回転の抑制に時間を要して、スリップの
素早い収束性を得るためには改善の余地がある。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その
目的は、駆動輪のスリップ制御に際し、基本的にフィー
ドバック制御を採用しつつ、大スリップの発生時には、
エンジン出力の他の制御を選択することにより、エンジ
ン出力を短時間で低下させて駆動輪の収束性を早め、走
行安定性の一層の向上を図ることにある。
その場合、単にエンジン出力を短時間で低下制御する
場合には、駆動輪の良好な収束性が得られるものの、そ
の後のフィードバック制御が低いエンジン出力状態から
開始されるために、駆動輪速度の目標値への収束に遅れ
が生じて復帰応答性が低下し、良好な加速性が得られな
い憾みが生じる。このため、本発明では、大スリップの
発生時には、スリップの収束性に加えて、スリップ収束
後の加速性をも良好に確保することも本発明の目的であ
る。
(課題を解決するための手段) 以上の目的を達成するため、本発明では、フィードバ
ック制御に加えてフィードフォワード制御をも採用する
ことにより、スリップ量の程度に拘らず駆動輪のスリッ
プを良好に抑制,防止せんとしている。
つまり、具体的に、請求項1の発明の解決手段は、第
1図に示す如く、エンジン1の出力を調整して駆動輪の
スリップを防止するようにした自動車のスリップ制御装
置を対象とする。そして、エンジン出力を調整する出力
調整手段10と、エンジン出力を低下させるよう上記出力
調整手段10をフィードフォワード制御する第1制御手段
25と、該第1制御手段25によるエンジン出力の低下制御
後所定時間のあいだ、第1制御手段により低下制御され
たエンジン出力を予め設定される値にまで復帰させるよ
う上記出力調整手段10をフィードフォワード制御する第
2制御手段26と、駆動輪のスリップ、例えば駆動輪と従
動輪との間の速度差を目標値にするよう出力調整手段10
をフィードバック制御する第3制御手段27とを備えると
ともに、駆動輪のスリップを検出するスリップ検出手段
28と、該スリップ検出手段28で検出されるスリップ量が
大きいとき、第1制御手段25及び第2制御手段26により
エンジン出力を制御した後に第3制御手段27で制御し、
スリップ量が小さいとき、第3制御手段27でエンジン出
力を制御する制御切換手段29とを設ける構成としたもの
である。ここで、請求項2の発明では、上記第1制御手
段のフィードフォワード制御の制御量は、従動輪の回転
速度及び路面の摩擦係数に応じて設定されるものとす
る。
(作用) 以上の構成により、請求項1及び2の発明では、駆動
輪の小スリップ時には、駆動輪のスリップの目標値に対
するズレ量が少ないので、エンジン出力が加速性が確保
できる第3制御手段27のみで従来と同様にフィードバッ
ク制御されても、そのスリップは短時間で素早く目標値
に収束する。
一方、駆動輪の大スリップ時には、エンジン出力が先
ず第1制御手段25でフィードフォワード制御されて素早
く低下するので、駆動輪の速度が短時間で大きく低下し
て、その大スリップが素早く収束する。その後は、エン
ジン出力が第2制御手段26でフィードフォワード制御さ
れて増大側に復帰するので、駆動輪のスリップは目標値
近傍に素早く復帰できて復帰応答性が良好になり、エン
ジン出力低下に伴う加速性の低下を最少限にとどめるこ
とができ、良好な加速性が得られる。そして、その後
は、エンジン出力が第3制御手段27でフィードバック制
御されて、駆動輪のスリップが目標値に収束するので、
駆動輪のスリップが良好に防止される。
(発明の効果) 以上説明したように、請求項1及び2の発明の自動車
のスリップ制御装置によれば、駆動輪のスリップ量に応
じてエンジン出力の制御を切換選択し、小スリップ時に
はフィードバック制御を選択し、大スリップ時には、フ
ィードフォワード制御でエンジン出力の低下,復帰制御
の後、フィードバック制御を行うので、駆動輪の大スリ
ップ発生時にも、スリップを素早く収束できて収束性の
向上を図ることができると共に、その収束後の駆動輪速
度の復帰応答性を良好にして加速性の向上を図ることが
でき、一層の走行安定性の向上を図ることができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を第2図以下の図面に基いて説
明する。
第2図は本発明に係る自動車のスリップ制御装置の全
体概略構成を示し、1はエンジン、2は例えば前進4
段、後退1段の自動変速機であって、該自動変速機2で
変速されたエンジン動力は、変速機2後方に配置した推
進軸3、差動装置4及び後車軸5を介して左右の後輪6,
6に伝達され、該後輪6を駆動輪とし、左右の前輪7,7を
従動輪としている。
また、上記エンジン1の吸気通路1aには、吸入空気量
を制御してエンジン出力を調整する出力調整手段として
のスロットル弁10が配置されている。該スロットル弁10
は、アクセルペダル11とは機械的な連動関係がなく、ス
テップモータ等で構成されたスロットルアクチュエータ
12により電気的に開度制御される。
さらに、前後左右の車輪6,7近傍には、各々、車輪の
回転速度を検出する車輪速度センサ13,13…が設けられ
ていると共に、アクセルペダル11の開度を検出する開度
センサ14、ステアリング舵角を検出する舵角センサ15、
ブレーキペダルの踏込時を検出するブレーキセンサ16、
自動変速機2のレンジを検出するレンジセンサ17が設け
られている。而して、以上の各センサ13〜17の検出信号
は、CPU等を有するコントローラ20に入力されていて、
該コントローラ20により、スロットル弁10の開度制御に
よりエンジン出力を制御して、後輪(駆動輪)6のスリ
ップを抑制,防止するようにしている。
次に、コントローラ20によるスリップ制御を第3図〜
第5図の制御フローに基いて説明する。
先ず、第3図のメインフローから説明するに、ステッ
プSM1でシステムをイニシャライズした後、ステップSM2
でアクセルペダル11の踏込み量に応じたスロットル弁10
の目標開度NTAGを演算し、ステップSM3で駆動輪6のス
リップ制御を第5図のスリップ制御フローに基いて行
い、基本的にスリップ制御時にはその制御開度STAGにス
ロットル弁10を開度制御し、スリップ制御を要しない通
常制御時には上記ペダル踏込み量に応じた目標開度NTAG
に制御することとして、ステップSM2に戻ることを繰返
す。
次に、第4図の制御フローを説明するに、該制御フロ
ーは上記第3図のメインフローに所定時間毎に割込んで
開始し、ステップSI1で車輪速度、アクセルペダル開
度、舵角等の各種データを入力すると共に信号処理した
後、ステップSI2で各種制御タイマに対しデクリメント
等の処理をし、ステップSI3でスロットル弁10の開度を
実際に上記目標開度NTAG又は制御開度STAGに制御して終
了する。
続いて、第5図のスリップ制御フローを説明する。先
ず、ステップS1でスリップ制御の要/不要を運転者が選
択するトラクションスイッチのON/OFF状態で判別し、ON
状態でスリップ制御を要求する場合には、ステップS2
降で駆動輪(後輪)6のスリップ制御を行う。
而して、ステップS2以降でスリップの程度及び路面の
摩擦係数(以下μという)を判別する。先ずステップS2
で後輪速度(駆動輪速度)WRと前輪速度(従動輪速度)
FWとを比較する。ここに、駆動輪速度WRは左右の後輪の
うち大きいほうの速度を用い、従動輪速度FWは左右の両
輪の回転速度の平均を用いる。而して、WR−FWが大きい
大スピン時には、ステップS3でスピンフラグSPIN(大ス
ピン時にSPIN=0)の値を判別し、SPIN≠0の場合には
大スピンの発生時と判断して、ステップS4でスピンフラ
グSPIN=0に設定すると共に、ステップS5で路面のμ判
定用タイマGTIMを所定値(例えばGTIN=33)に初期設定
すると共に、路面のμ判定終了フラグGGF(μ判定終了
でGGF=FF)をGGF=0に設定し、また今回の従動輪速度
FWを前回の従動輪速度FWOLDとしてステップS11に進むこ
ととする。
一方、上記ステップS2で前後輪の速度差(WR−FW)が
大きくない場合には、更にステップS6でスピンフラグSP
INの値を判別し、SPIN=0の大スピン時に限り、ステッ
プS7で所定時間計測用のタイマRECTMを所定値(例えばR
ECTM=22)に初期設定する。そして、ステップS8で前後
輪の速度差(WR−FW)が中程度か否かを判別し、中程度
の場合にはステップS9でスピンフラグSPINをSPIN=100
に、速度差(WR−FW)が小さい場合にはステップS10でS
PIN=255に各々設定する。
しかる後、ステップS11以降で路面のμを判定するこ
ととし、先ずステップS11でμ判定終了フラグGGF=0の
場合(μ判定前)に限り、ステップS12で路面のμ判定
用タイマGTINの値を判別し、大スピン発生時からGTIN=
0になった所定時間経過時に、ステップS13でこの時の
従動輪速度FWと前回(大スピン発生時点)の従動輪速度
FWOLDとの差から従動輪の加速度GG(=FW−FWOLD)を把
握して、ステップS14で今回の従動輪速度FWと従動輪の
加速度GGとに基いて同ステップ中に示すマップから路面
のμを把握する。ここに、マップ上、同一の従動輪速度
FWでは従動輪の加速度GGが高いほど路面μも高いから、
領域MU4=1ではμは低く、領域MU=2ではμは中程
度、領域MU=3ではμは高い。そして、路面のμを判定
した後は、ステップS15でμ判定終了フラグGGFをGGF=F
F(μ判定終了)に設定して、ステップS16以降のスリッ
プ制御に移る。
ステップS16以降でのスリップ制御では、先ずステッ
プS16でアクセルペダル11の踏込みの有無を判別し、踏
込み時(ON時)限りスリップ制御を行うこととし、ステ
ップS17でスリップ制御中フラグSPINC(スリップ制御中
で0)の値を判別し、SPINC≠0のスリップ制御開始時
では、更にステップS18でスピンフラグSPINの値を判別
し、SPIN=255のスピン収束状態ではスロットル弁開度
をアクセルペダルの踏込み量に応じた開度値に設定すべ
く、直ちにステップS32に進む。
一方、上記ステップS18でSPIN≠255の場合は、ステッ
プS19でスリップ制御中フラグSPINCをSPINC=0に設定
した後、ステップS20で駆動輪の回転速度のフィードバ
ック制御における前後輪の回転速度差を路面のμに応じ
た所定値ΔNにすべく、駆動輪の目標回転速度MOKUを、
MOKU=FW+ΔNに予め設定する。
しかる後、ステップS21及びS22で各々スピンフラグSP
INの値及び大スピン収束後の計測タイマの値を判別し、
SPIN=0の大スピン発生時には、ステップS23に進んで
スロットル弁10の開度を小さな開度値にフィードフォワ
ード制御することとし、同ステップ中に示すマップに基
いて従動輪の回転速度FWに応じた目標のフォワード制御
開度値STAGを求める。この制御開度値STAGは推定した路
面のμに応じて設定され、路面μが低いほど一層小さい
開度値に求められる。
また、上記の大スピン発生後に、スピンが幾分収まっ
て上記ステップS21でSPIN≠0となると、タイマRECTM≠
0の所定時間経過前では、上記の如く小開度値に設定し
たフォワード制御開度値STAGを短時間で復帰させるよう
フィードフォワード制御することとし、ステップS24
同ステップ中に示すマップに基いて従動輪の回転速度FW
に応じた目標のフォワード復帰制御値STAGを求める。こ
の復帰制御値STAGは上記と同様に、推定路面μに応じて
設定される。
而して、SPIN=0で且つタイマRECTM=0になると、
ステップS25で駆動輪の目標回転速度MOKUになるようフ
ィードバック制御(例えばPI−PD方式)により目標開度
値STAG1を設定する。この場合、目標開度値STAG1が全閉
近傍にまで小さくなる時もあって、この時にはスピン収
束後の加速性が損なわれるから、目標開度値STAGの最小
値をリミッタ値に制限することとしている。つまり、ス
テップS26でリミッタ値STAG2を上記ステップS23と同様
のマップに基いて従動輪速度FWから求め、その後、ステ
ップS27でフィードバック制御から求めた目標開度値STA
G1をSTAG2と比較し、その大きな値の方をステップS28
びS29で求めて、最小でもリミッタ値STAG2に制限してい
る。
その後は、ステップS30でこのスリップ制御での目標
開度STAGと、アクセルペダル踏込み量に応じた目標開度
NTAGとを比較し、STAG≦NTAGの場合には、スリップ制御
の必要時であるので、ステップS31で実際に制御すべき
開度値TAGETをスリップ制御により求めた目標開度STAG
として制御して、終了する。
一方、STAG>NTAGの場合には、通常通りアクセルペダ
ルに応じた開度に制御すべく、ステップS32でスリップ
制御中フラグSPINCをSPINC=255(スリップ制御の不要
時)に設定すると共に、ステップS33で路面のμ判定終
了フラグGGFをGGF=FFに設定(μ判定終了)して、ステ
ップS34で実際に制御すべき開度値TAGETをアクセルペダ
ル踏込み量に応じた目標開度NTAGとして制御して、終了
することとする。
よって、第5図の制御フローにおいて、ステップS23
により、エンジン出力を低下させるようスロットル弁10
(出力調整手段)の開度を第6図(イ)に示す如く従動
輪速度FWに応じた小さな開度値STAGにまでフィードフォ
ワード制御するようにした第1制御手段25を構成してい
ると共に、ステップS24より、上記第1制御手段25のス
ロットル弁開度制御によるエンジン出力の低下制御後所
定時間のあいだ、第1制御手段25により低下制御された
エンジン出力を予め設定される値にまで復帰させるよ
う、スロットル弁10の開度を同図(ロ)示す如く小さな
開度値からフィードフォワード制御により従動輪速度FW
に応じた復帰開度値STAGにまで増大制御するようにした
第2制御手段26を構成している。また、ステップS20,S
25により、駆動輪(後輪)6と従動輪(前輪)7との間
の回転速度差(WR−FW)を同図(ハ)に示す如く目標値
ΔN(路面のμに応じて異なる)にするようスロットル
弁10をフィードバック制御するようにした第3制御手段
27を構成している。
また、4個の車輪速度センサ13,13…及び第5図の制
御フローのステップS2,S8により、駆動輪6のスリップ
を検出するようにしたスリップ検出手段28を構成してい
る。そして、ステップS4〜S7,S9,S10、S21,S22により、
上記スリップ検出手段28で検出されるスリップ量(回転
速度差(WR−FW))が大きいときには、制御の順序を、
第1に第1制御手段25、第2に第2制御手段26、第3に
第3制御手段27の順序でもってスロットル弁10の開度を
調整してエンジン出力を制御し、一方、スリップ量が小
さいときには、第3制御手段27のみでエンジン出力を制
御するようにした制御切換手段29を構成している。
したがって、上記実施例においては、駆動輪の速度WR
のスリップ量(回転速度差(WR−FW))に応じてスロッ
トル弁10の開度制御が制御切換手段29で適宜切換えられ
る。
今、小及び中スリップ時には、第3制御手段27のみで
制御される。このことにより、スロットル弁10の目標開
度値STAGがフィードバック制御により漸次小さく設定さ
れるので、スロットル弁10の開度は、第7図に示す如
く、スリップ発生後徐々に小さくなって、スリップが消
失する。そして、それ以降は、従動輪速度FWが漸次速く
なる状況では、これに伴い目標開度値STAGがフィードバ
ック制御により漸次大きく設定されるのに応じて次第に
大きく開度調整されて、駆動輪速度GWが速くなるので、
両車輪の回転速度去(GW−FW)が設定値に保持されて、
以後のスリップの発生が有効に防止される。尚、目標開
度値STAGは路面のμに応じて異なり、路面のμが低いほ
ど小値に設定されるので、エンジン出力は低μ路ほど低
く調整されて、駆動輪6のスリップが有効に防止され
る。
一方、大スリップ発生時には、スロットル弁10の開度
制御が第1、第2、第3の制御手段25,26,27で順次行わ
れる。このことにより、両車輪の回転速度差(GW−FW)
は第9図に示す如く大きい状況だが、この時には第8図
に示す如く、スロットル弁10の開度が先ず第1制御手段
25によりフィードフォワード制御されて、従動輪の回転
速度FWに応じた目標のフォワード制御開度値STAGにまで
素早く減少制御される。このことにより、エンジン出力
は短時間で大きく低下して駆動輪6の回転速度が即座に
低下し、そのスピンの収束が速くなる。その後は、スロ
ットル弁10の開度が第2制御手段26でフィードフォワー
ド制御されて、従動輪の回転速度FWに応じた目標のフォ
ワード復帰制御値STAGにまで素早く復帰制御されてエン
ジン出力が増大し、この状態がタイマ時間RECTMの間だ
け維持される。したがって、このスロットル弁開度の見
込み復帰制御により、駆動輪6の回転速度GWはその後に
行われるフィードバック制御における目標回転速度MOKU
近傍に素早く復帰するので、復帰応答性が良好になり、
良好な加速性が得られる。そして、その後は、スロット
ル弁10の開度が第3制御手段27でフィードバック制御さ
れるので、駆動輪6の回転速度GWは目標回転速度MOKUに
良好に収束し、その後のスリップが有効に防止される。
よって、大スリップの発生時にもその収束性を良好に
できると共に、その後の加速性を良好に確保することが
できる。
なお、本実施例においてスリップの検出は駆動輪と従
動輪との速度差により行っているが、これは速度比によ
り行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を示すブロック図である。第2図
〜第9図は本発明の実施例を示し、第2図は全体概略構
成図、第3図〜第5図はそれぞれコントローラによる駆
動輪のスリップ制御を示すフローチャート図、第6図は
第1,第2及び第3制御手段によるスロットル弁開度制御
の説明図、第7図及び第8図は各々小,中スリップ時及
び大スリップ時のスロットル弁開度の変化の様子を示す
作動説明図、第9図は大スリップ時における駆動輪及び
従動輪の回転速度の変化の様子の説明図である。 1……エンジン、6……後輪(駆動輪)、7……前輪
(従動輪)、10……スロットル弁(出力調整手段)、13
……車輪速度センサ、20……コントローラ、25……第1
制御手段、26……第2制御手段、27……第3制御手段、
28……スリップ検出手段、29……制御切換手段。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの出力を調整して駆動輪のスリッ
    プを防止するようにした自動車のスリップ制御装置であ
    って、 エンジン出力を調整する出力調整手段と、 エンジン出力を予め設定される値にまで低下させるよう
    上記出力調整手段をフィードフォワード制御する第1制
    御手段と、 該第1制御手段によるエンジン出力の低下制御後所定時
    間のあいだ、第1制御手段により低下制御されたエンジ
    ン出力を予め設定される値にまで復帰させるよう上記出
    力調整手段をフィードフォワード制御する第2制御手段
    と、 駆動輪のスリップを目標値にするよう出力調整手段をフ
    ィードバック制御する第3制御手段とを備えるととも
    に、 駆動輪のスリップを検出するスリップ検出手段と、 該スリップ検出手段で検出されるスリップ量が大きいと
    き、第1制御手段及び第2制御手段によりエンジン出力
    を制御した後に第3制御手段で制御し、スリップ量が小
    さいとき、第3制御手段でエンジン出力を制御する制御
    切換手段と を備えたことを特徴とする自動車のスリップ制御装置。
  2. 【請求項2】上記第1制御手段のフィードフォワード制
    御の制御量は、従動論の回転速度及び路面の摩擦係数に
    応じて設定されることを特徴とする請求項1記載の自動
    車のスリップ制御装置。
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