JP2620820B2 - 還元して精製テレフタル酸を調製するのに適する粗製テレフタル酸の調製方法 - Google Patents

還元して精製テレフタル酸を調製するのに適する粗製テレフタル酸の調製方法

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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/42Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C51/43Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change of the physical state, e.g. crystallisation

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 この発明の分野は、さらに処理して精製テレフタル酸
を調製するのに適する水性スラリーを調製するための、
濾過および向流水洗による粗製テレフタル酸の調製法に
おいて、さらに洗浄したケーク中に保持される酢酸の濃
度が、5000重量ppm以下であることを特徴とする方法に
関する。それによって調製される水性スラリーは還元処
理に適する。一つの態様において、この発明は第VIII族
金属触媒の存在下の還元処理に適する粗製テレフタル酸
の水性スラリーの調製法に関する。別の態様において
は、この発明は粗製テレフタル酸の水素化に適する粗製
テレフタル酸水性スラリーの調製法において、さらに酢
酸を含む溶剤中でのパラキシレンの酸化によって粗製テ
レフタル酸を調製しておいて、加圧下の向流溢注水洗操
作における押込置換方法で酢酸を水で置換することを特
徴とする方法に関する。この方法は粗製テレフタル酸か
ら蒸発によって酢酸を除去するために従来用いられた乾
燥過程を不要にする。この粗製テレフタル酸の加圧下の
向流溢注水洗方法は、また、洗浄水量を低減させ、粗製
テレフタル酸中の残留不純物含量を減少し、酢酸をリサ
イクルおよび回収し、さらに/または下流の廃水処理設
備の負荷を低減させるように働く。この発明の別の態様
では、この発明の分野が、1ないし5個の炭素原子の脂
肪族カルボン酸の存在下で、パラキシレン、メタキシレ
ン、ジイソプロピルベンゼン、ジエチルベンゼンおよび
2,6−ジメチルナフタレンのようなアルキル芳香族炭化
水素の酸化によって調製される粗製ポリカルボン酸のス
ラリーからの脂肪族カルボン酸の押込置換方法であっ
て、さらに、炭素原子が1ないし5個の脂肪族カルボン
酸を向流法において水で置換して、第VIII族金属触媒お
よび水素の存在下で、粗製ポリカルボン酸の水性スラリ
ー中の不純物を還元させ、かつ炭素原子が1ないし5個
の脂肪族カルボン酸を回収して上流にリサイクルできる
ことを特徴とする方法に関する。この発明の分野は、さ
らに、第VIII族触媒および水素の存在下で水性媒質中で
の水素化によって、精製テレフタル酸を調製するための
還元に適する粗製テレフタル酸の調製方法に関する。
発明の背景 通常、テレフタル酸は、酢酸のような脂肪族カルボン
酸を含む溶液中でp−キシレンおよび/またはp−トル
イル酸の液相酸化によって、生成される。テレフタル酸
は工業的に重要で、繊維形成ポリエステルのような数多
くのポリマーの製造に広く用いられている。テレフタル
酸のポリエステル類、とくにポリエチレンテレフタレー
トを調製する方法は、テレフタル酸と、個々のポリアル
コールとの直接縮合を含んで成る。たとえば、テレフタ
ル酸をエチレングリコールと反応させて、ビス(β−ヒ
ドロキシエチル)テレフタレートを生成させ、それをさ
らに第二工程で重合させる。この直接縮合法はジメチル
テレフタレートと適切なグリコールとのエステル交換反
応のような他の公知の方法よりも簡単である。しかし、
直接エステル化は、望ましくは、高純度のテレフタル酸
の使用を要する場合がある。ポリエステル繊維の製造に
適切であるためには、ポリエステルの融点を低下させさ
らに/またはポリエステルの着色を生じさせる不純物を
実質上除かなければならない。実際に、粗製テレフタル
酸に含まれる若干の不純物は発色前駆物質である。さら
に、二三の不純物は、ポリエステル製造過程において連
鎖停止剤として働く。
これらすべての不純物はまだ確認されていない。しか
し、中間の酸化生成物であって、以下4−CBAと略語で
示す4−カルボキシベンズアルデヒドが通常粗製テレフ
タル酸中に存在する。テレフタル酸中の4−CBA含量が
低いと、ポリエステルの着色を誘起する度合が小さいこ
とが知られている。純4−CBA自体が重合中に着色を促
進することができるかぎりは、この不純物はテレフタル
酸の精製された程度を評価する便利なトレーサーであ
る。テレフタル酸中の4−CBA含量を減少させることが
できる方法は、また発色前駆物質の含量をも低減させ
る。
参考資料として収録してあるDelbert H.Meyerの米国
特許第3,584,039号から、繊維グレードのテレフタル酸
は、還元法によって粗製テレフタル酸を精製することに
よって製造可能なことが公知である。該方法は、担持ま
たは無担持の第VIII族金属触媒の存在下で粗製テレフタ
ル酸の水溶液を水素で処理し、それによって作業条件下
で金属および担体を溶液に不溶性にすることより実質的
に成る。この方法によって、テレフタル酸中に含まれる
4−CBAおよび他の着色不純物の量は除去可能な生成物
の生成によって減少する。次に、結晶化および濾過によ
って結晶化物を回収し、さらに乾燥によって精製テレフ
タル酸を回収する。
上記のように、P−キシレンの酸化は溶剤として、酢
酸のような脂肪族カルボン酸を存在させて行われる。し
かし、脂肪族カルボン酸は、粗製テレフタル酸の水素化
前に除去しなければならない。脂肪族カルボン酸は、水
素触媒の毒として作用することができる。水を用いて酸
化流出液から酢酸を置換または抽出する諸方法が提案さ
れている。たとえば、米国特許第3,839,436号は、酸化
スラリーと水とを接触させ、さらに水を置換領域の底部
に導入して、垂直チャンバー中の酸化流出液と接触さ
せ、水の塔内で生成酸を沈澱させて、塔底部から触媒精
製に適する水性スラリーを取り出すことを教示してい
る。別の例では、欧州特許出願EPO 321 272 A1は、テレ
フタル酸の脂肪族カルボン酸スラリーを多段塔の上部か
ら導入し、水を該塔下部から導入して、多段塔内に上昇
水流を生成させ、一方多段塔内にテレフタル酸粒子の沈
降を生じさせ、かつ多段塔の上部から水性脂肪族カルボ
ン酸溶液を、また多段塔の下部からテレフタル酸の水性
スラリーを取り出すことによって、テレフタル酸スラリ
ーの媒質を交換または消散させる方法を教示している。
一つの例では、テレフタル酸の水性スラリーは30,000重
量ppmの酢酸を含有した。
これらの方法は粗製テレフタル酸の酢酸スラリーから
酢酸を置換させる押込法を含まないで、水の塔内での粗
製テレフタル酸の沈澱または沈降に依存するという問題
で不利をこうむる。
別の方法において、国際特許出願第PCT/JP 89/0052
9、国際出願WO89/11323は、テレフタル酸の結晶を回転
真空フィルターで洗浄し、さらにテレフタル酸のスラリ
ーを吸引濾過し、スラリーおよび濾液を加圧状態に保っ
て、濾液を過飽和させず、したがって濾過部材を閉塞さ
せないようにするレベルの温度および圧力を保つことを
教示している。吸引濾過を行うと、濾過部材と同様に濾
過ケークが回転するので、テレフタル酸の結晶がスラリ
ーから浮き上がり、スラリーはフィルター底部に定着
し、濾液もフィルター底部に定着する濾過ケークを、次
に、回転フィルタードラムの頂部の洗浄領域で洗浄し、
洗液は下方の貯蔵領域に落下させる。洗液は、濾過ケー
ク上に噴霧して、下方の貯蔵領域に落下させて、吸引排
出する。スラリーおよび濾液に加える正圧は0.5kg/cm2
(絶対)ないし5.5kg/cm2(絶対)の比較的低水準にあ
る。温度は90℃ないし150℃の範囲内にある。
濾過ケークのこの洗浄法は、吸引すなわち真空濾過が
プロセスに加えることができる圧力を体気圧に限定する
傾向があるという問題でなやまされる。噴霧洗浄は濾過
ケークのチャネリングを生じやすく、その結果洗浄液に
よる濾過ケークの浸透が低下する。
したがって、この発明の目的は、酢酸媒質中の粗製テ
レフタル酸のスラリーから酢酸を置換させる方法であっ
て、さらに、プラグ流れ洗浄ともいう濾過ケークの向流
溢注水洗法において粗製テレフタル酸スラリーの加圧濾
過を用いる押込置換法によって粗製テレフタル酸スラリ
ーから酢酸を置換させ、続いて、第VIII族金属触媒の存
在下で、還元操作に適する水性媒質中に粗製テレフタル
酸を再スラリー化させる方法を提供することにある。濾
過ケーク中に包含される酢酸の濃度は5000重量ppm以下
である。
この発明の目的は、酢酸媒質中の粗製テレフタル酸ス
ラリーから酢酸を置換させる方法であって、さらに粗製
テレフタル酸スラリーの濾過を利用する押込置換法によ
って粗製テレフタル酸から酢酸を置換させ、さらに濾過
ケーク中に保有される酢酸の濃度が、過熱蒸発によって
濾過ケーク中の酢酸を除くのに乾燥操作を必要とせず
に、5000重量ppm以下であることを特徴とする方法を提
供することにある。
この発明の別の目的は、酢酸媒質中でのアルキル芳香
族炭化水素の酸化による粗製テレフタル酸の改良調製方
法であって、さらにそれによって調製された粗製テレフ
タル酸が、保有する酢酸を、粗製テレフタル酸生成物か
ら駆逐するために加熱を必要とせずに、5000重量ppm以
下の保有酢酸濃度を有することを特徴とする方法を提供
することにある。
発明の要約 5000重量ppm以下の保有酢酸濃度を有する粗製テレフ
タル酸の調製方法であって、さらに粗製テレフタル酸が
精製テレフタル酸を調製するための還元操作に適するこ
とを特徴とする方法が開示される。粗製テレフタル酸
は、酢酸媒質中でのアルキル芳香族炭化水素の酸化によ
って調製される。粗製テレフタル酸を調製するための粗
製テレフタル酸の還元は、第VIII族金属触媒および水素
の存在下で水性媒質中で行われる。5000重量ppm以下の
保有酢酸濃度を有する洗浄剤濾過ケークを得るために、
系の圧力を約0.5ないし約65psi上回る圧力勾配下の溢注
水洗操作において酢酸を置換させるのに水を使用する押
込置換向流法で、酢酸媒質中の粗テレフタル酸を加圧濾
過する。洗浄した濾過ケークは次に、水中にスラリー化
して、還元操作に供する。
発明の詳細 この発明の一つの態様においては、パラキシレンおよ
び/またはパラトルイル酸のようなアルキル芳香族炭化
水素を、臭素および一つ以上のコバルト、マンガン等の
ような重金属を含有する触媒系の存在下で、分子状酸素
を有する酢酸媒質中で酸化する。この方法は業界では周
知であって、工業的に用いられているけれども、酸化反
応は、繊維グレードのテレフタル酸を得るためには、除
去するかまたは無色にしなければならない不純物を生成
する。自社用および営業用テレフタル酸の主要な用途
は、繊維やフィルム製造用高分子量ポリエステルの製造
用であったし、現在でもそうである。
米国特許第3,584、039号によって、繊維グレードのテ
レフタル酸は、粗製テレフタル酸を還元処理によって精
製することによって調製できることは公知である。該方
法は、担持または無担持の第VIII族金属触媒の存在下
で、粗製テレフタル酸の水溶液を水素で処理することに
より実質的に成り、さらに、金属および担体は作業条件
下では溶液に不溶解である。この方法によって、テレフ
タル酸中の4−カルボキシベンズアルデヒド(4−CB
A)や他の着色不純物のような中間酸化生成物は還元さ
れて、除去可能または無色の生成物となる。精製テレフ
タル酸は、次に結晶化によって回収して、乾燥する。
上記の方法は種々の利点があるけれども、酸化処理に
おける酢酸は水素化前にテレフタル酸から実質的に除去
する必要があるという点で問題がある。酢酸は水素化触
媒の毒として働き、従つて触媒の寿命を短くすることが
ある。遠心分離、または濾過および乾燥によるつテレフ
タル酸からの酢酸の分離は、酢酸回収システムを用いな
ければ、酢酸の損失を伴うことがある。
酢酸から粗製テレフタル酸を分離して、水素化する場
合(EPO321 272A1参照)、用いられている一つの方法
は、多段塔を用いて、粗製テレフタル酸結晶を水中に分
散させて、0.003重量部(30,000重量ppm)の酢酸を含有
するテレフタル酸の水性スラリーを得ることによって、
酢酸の酸化反応媒質から、テレフタル酸の粗結晶を含有
する分散媒質を置換することである。不純物の溶解度を
高めて、溶剤中に溶解させて、不純物を除去するため
に、水性スラリーを水素ガスと接触させて水素化させる
ことができる。この方法のプロセスでは、残留スラリー
の酢酸は5000重量ppmよりも多い。
酢酸かさ粗テレフタル酸を分離するという問題に対す
る上記解決法にもかかわらず、酢酸から粗製テレフタル
酸結晶の効果的分離法および水素化に適する形状の粗結
晶の調製法は濾過または遠心分離法、乾燥装置および貯
蔵方法を必要とすることがある。設備費用はかなりのも
のであることができ、また各工程は付随する設備の問題
を含むことがある。したがって、処理方法を単純にしか
つ設備費用を低減させるべき強い動機がある。
この発明の方法において、晶析装置から得た酢酸媒質
中の粗製テレフタル酸結晶を濾過して、厚さ約0.5イン
チ、好ましくは約2ないし8インチの濾過ケークを生成
させ、母液は酸化反応器にリサイクルさせる。約2ない
し約8インチの好ましい最小厚さの濾過ケークが得られ
ると、粗製テレフタル酸結晶を含有する酢酸スラリー流
を中断して、濾過ケークの表面を覆うだけの深さの、濾
過ケークの量を上回る、好ましくは約0.25インチの深さ
の水の溜りの蓄積を生じるだけの系の圧力を上回る圧力
勾配の向流水流で置き換える。系の圧力を上回る負荷正
圧は少なくとも約0.5psiの水によって濾過ケークから酢
酸を分離するだけの最低正圧であることができる。押込
置換法で濾過ケークから酢酸を分離するために系の圧力
を約5ないし約65psi上回る圧力を水流に加えることが
好ましい。系の圧力は大気圧または大気圧からの正また
は負の微差であることができる。粗製テレフタル酸の水
洗したケークは次にフィルターからスラリータンクに排
出し、そこでさらに水を加えてスラリーをつくる。系の
温度は典型的には約65.5℃(150゜F)ないし約191℃(37
5゜F)の範囲内の高温である。粗テレフタル酸は次に第V
III族金属触媒および水素を存在させて水素化して、精
製テレフタル酸を調製する。
濾過サイクル中で置換媒質として水を用いる濾過ケー
ク中の酢酸の向流押込置換は、酢酸とテレフタル酸のス
ラリーから粗製酸を回収する場合に、主成分として水を
含む媒質の酸化反応から酢酸溶剤を効果的に置換できる
ことが見出された。濾過ケーク中の酢酸の押込置換はテ
レフタル酸から酢酸を除いて、水で酢酸を置換する。
向流洗浄前に粗製テレフタル酸の濾過ケーク中に保有
することができる水性酢酸溶剤の量は、濾過ケーク全量
の約8ないし約20重量%の範囲、典型的には約9ないし
約12重量%の範囲内にあることができ、その中の90重量
%が酢酸で、残りの10重量%が水である。
粗製テレフタル酸結晶の大きさおよび濾過ケーク中の
テレフタル酸が酢酸を保有しようとする傾向のために、
典型的な濾過技術は濾過ケークから完全に残留酢酸を除
去するのに適当ではなく、乾燥工程の介在を必要とす
る。大きさの問題は適当な大きさの濾布を使用すること
によって克服することができるけれども、濾過および水
洗は典型的に酢酸を除去するのにうまく行かず、プチグ
流れ洗浄または溢注水洗法を用いずに、真空または加圧
濾過が用いられる。このような真空または加圧濾過法は
ケークのチャネリングをもたらし、水洗をケーク中に浸
透しない。
この発明の方法において、粗製テレフタル酸を含む濾
過ケークの向流置換洗浄によって酢酸除去の予期しなか
った効率を得ることができることを知った。粗テレフタ
ル酸中の酢酸を、5000重量ppm以下に低下させることが
できる。加圧向流置換洗浄の追加段数の利用は向流洗浄
法の結果として必要な水量を減少させる。
向流洗浄は、濾過ケークを含む一連のフィルターセル
の洗浄であって、各フィルターセルを混入度合と逆の順
に、次々と洗浄する洗浄法と定義される。
たとえば、向流押込置換法によるプロセスへの水の添
加は、ケーク中に保有される酢酸のレベルを1000ppmに
低減させることができる。酢酸1000ppmの保有レベルを
得るのに要する水量は押込置換および向流洗浄の追加段
数を用いることによって減少し、添加水はリサイクルさ
せて総添加量を減少させる。このように、押込置換洗浄
の一段のみを使用する場合には、ケーク中の酢酸のレベ
ルを1000ppmに下げるためには粗製テレフタル酸1ポン
ド当り酸化プロセスに0.567ポンドの水をリサイクルす
ることが必要なことがわかった。洗浄水の向流リサイク
ルによって、乾燥ケーク中の酢酸(HAC)のレベルを低
下させるのに必要な水量は、次のように著しく減少す
る。リサイクルした全水量 乾燥ケーク中のHAC 1bsH20/1b TA 段数 ppm 0.567 1 1000 0.231 2 1000 0.133 3 1000 0.090 4 1000 0.060 5 1000 上記のように、濾過ケーク中の酢酸の濃度は、押込水
置換の追加段数を用いることにより、プロセスに最少量
の水を加えて、低減させることができる。たとえば三段
の向流押込置換洗浄の場合、粗テレフタル酸1ポンド当
り0.133ポンドの水を加えると酢酸の濃度を1000ppmに下
げることができる。向流押込置換洗浄をさらに2段階追
加、すなわち合計5段階にすると、酢酸の濃度を59ppm
に下げることができる。同様に、粗製テレフタル酸1ポ
ンド当り0.133ポンドの水をプロセスに加える場合、向
流押込置換洗浄を3段階から1段階に減少させると、残
留する酢酸の濃度は22,587ppmのレベルに止まるが、向
流押込置換洗浄段数をさらに増して、粗製テレフタル酸
1ポンド当り0.133ポンドの水をプロセスに加えると、
ケーク中の酢酸の濃度は次のようになる。
1段階後のHACの濃度は 22,587ppm 2段階後のHACの濃度は 4,541ppm 3段階後のHACの濃度は 1,000ppm 4段階後のHACの濃度は 242ppm 5段階後のHACの濃度は 59ppm このように、向流押込置換洗浄装置の適切な段数を、
置換洗浄に用いる全水量を減少させるために用いること
が重要である。したがって、濾過によってケーク中に約
5000ppm以下のレベルを得るように粗製テレフタル酸の
濾過ケーク中に保有される母液から酢酸を押込置換させ
るこの発明の方法の場合には、粗製テレフタル酸の多段
向流濾過が用いられる。
粗製テレフタル酸の結晶を含有する酢酸スラリーを、
粗製テレフタル酸のスラリー流を通すことによって、所
要の厚さの濾過ケークを生成させるように物理的に配設
された一つ以上の一連のフィルターセル中に導入する。
粗製テレフタル酸のスラリー流を、そこで中断して、水
流に切り替えて、水の溜りの必要なレベルへの蓄積を可
能にする。そこで水流に圧力を加えて、押込圧力によっ
て濾過ケーク中に保有される母液中の酢酸を置換させ
る。濾過ケーク全体に水の溜りが置換すると、適当な手
段によってフィルターから濾過ケークを排出して、サイ
クルを繰返す。洗浄した濾過ケークは、フィルタから取
り出すと、水中に再スラリー化させて、水素化による精
製に適する水溶液を生成させる。
テレフタル酸ケークの厚さは約0.5ないし約8インチ
が適当である。好ましい範囲は約2ないし約8インチで
ある。溶質を含む溶液を置換洗浄によって効果的に除去
できる洗浄ビヒクル、すなわち濾過ケークを与えるだけ
の厚さの濾過ケークが必要である。ケークの厚さが約0.
5インチ未満であると、洗浄水の適用にもかかわらず、
濾過ケーク中の洗浄水のチャネリングのために、濾過ケ
ークによる酢酸の保有が起きる場合がある。溶解してい
る溶質を含有する溶液を除去するための水による濾過ケ
ークの置換洗浄の効率が低下するので、約0.5インチの
純テレフタル酸を有する最小の厚さの濾過ケークが有効
である。実施例18に示すように、洗浄効率はケークの厚
さを増すことによって向上する。
置換洗浄が確実に起るためには、ケーク表面上に最小
の液体の深さが好ましい。この深さは、ケーク表面が完
全に液体で確実に覆われるだけのものでなければならな
い。ケークの表面が水で覆われていないと、洗浄液のバ
イパスが生じて、ケーク内部から母液の完全な置換がで
きなくなる。ケーク表面に不整性があるため、ケークの
上に約1/4″の最低液厚が好ましい。
必要なサイクルを行うための設備は、フィルターセル
上に水の溢注を生じさせるのに適切な位置に保持される
一連のフィルターセルを含むことができる。適当な設備
は複数のフィルターセルを有し、フィルターセルから洗
浄したフィルターケークを取り出す手段を備えた回転ド
ラムフィルターを含むことができる。酢酸媒質中に粗製
テレフタル酸を含む流れを導入させ、該流れを中断し
て、水流を導入して、濾過ケーク上に水の溜りを生成さ
せ、粗テレフタル酸中に保有される母液中の酢酸を押込
置換させるために水流に圧力を加え、濾過ケーク中に最
低濃度の酢酸を生成させるのに必要な多数の向流パスの
ために、濾過ケーク上の水の溜りの生成を繰返し、さら
に回転ドラムフィルターから洗浄した濾過ケークを取り
出すのに制御装置が必要である。
この発明の方法の要求に適合できる適当な回転ドラム
フィルターは、西独D−8972 Sonthofen,Sonthofenにあ
るBHS−WERK製のBHS−FEST加圧フィルターであるが、必
要な作業サイクルを行うことができる他のフィルターも
使用可能である。オランダ、Utrecht,bv.のPanneviから
入手できるようなベルトフィルターを用いることができ
る。
BHS−FESTフィルターの操作において、回転ドラム
は、回転ドラムの周囲に配設された一連のフィルターセ
ルを有している。ドラムが回転すると、フィルターセル
は粗製テレフタル酸の酢酸スラリーを受容して、濾過ケ
ークは所要の厚さに堆積する。ドラムを回転すると、サ
イクルは原料流を中断して加圧水流で置き換え、濾過ケ
ークの上に所要の深さに水の溜りをつくることによって
継続する。さらにドラムを回転して、水の溜りに加えら
れた圧力は水を濾過ケークの中に押込んで、粗製テレフ
タル酸中に保有される酢酸を排除する。さらに、ドラム
を回転して、向流法ですでに洗った濾過ケークから得た
洗浄水を用いて、少なくとも一度洗浄を繰返し、その後
加圧不活性ガスを加えて濾過ケークをドラムから取り出
す。
粗製テレフタル酸中に約5000重量ppm以下の酢酸を含
有する排出ケークを水中に再スラリー化して、溶液と
し、さらに、参考資料として本発明書に収録し、5000重
量ppm以下の酢酸を含有する粗製テレフタル酸から精製
テレフタル酸の調製を例示してある米国特許第3,584,03
9号に教示されているように、水素および第VIII族金属
触媒の存在下で粗製テレフタル酸を水素化する。
この発明の方法の前記説明は、粗製テレフタル酸水溶
液の調製において母液からの多段向流押込置換に関する
ものであったけれども、この発明の方法は粗製ポリカル
ボン酸のスラリーから炭素が1ないし5個の脂肪族モノ
カルボン酸の置換に適用でき、さらに前記ポリカルボン
酸はアルキル芳香族炭化水素の酸化によって調製され
る。該ポリカルボン酸の例には、トリメリット酸、イソ
フタル酸、ピロメリット酸および2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸がある。
以下の実験例及び実施例によってこの発明の方法を説
明するが、これらはこの発明の範囲を限定しようとする
ものではない。
実験例1〜9 下記実験例によって、粗製テレフタル酸のスラリーか
ら酢酸を除去するための置換水洗法(一段)の具体例を
説明する。
実験室的濾過実験を、真空にした350mlの円筒形ガラ
ス漏斗で行った。漏斗の底に80ミクロンの粗いガラス濾
板を置いた。漏斗の直径は3.25インチであった。使用し
た粗製テレフタル酸の平均粒径は145ミクロンであっ
た。
粗製テレフタル酸および溶剤(90重量% 氷酢酸 10
重量% 水)のスラリーを漏斗に注入した。真空(560m
mHg)にして、液体を流出させた。漏斗内に生成するケ
ークの上に遊離液体レベルが保持されるように、連続的
にスラリーを加えた。所望のケーク厚さが蓄積して、遊
離液体がケーク表面から無くなった後、さらに20秒間真
空を保持してから、真空を解除した。次に濾紙をケーク
表面に置いてチャネリングが起こらないようにした。洗
液を漏斗に注入して、表面上に遊離液層をつくった。濾
紙を取り去り、再び真空にした。洗液を絶えず加えて、
ケーク上に遊離液層を保たせた。ケーク表面から洗液が
すっかり無くなった後、さらに20秒間真空を保った。つ
いで真空を解除し、漏斗の内容物を秤量し、さらに均質
化した。試料について、固形分、湿り度(液体%)、お
よびケーク上の酢酸濃度を分析した。
スラリー濃度は41重量%であった。真空と外界圧力と
の圧力差は10.5ないし10.9psiの範囲内にあった。各段
階からの流出液を保持し、それを次々に各洗浄に用いる
ことによって三段向流洗浄の模擬実験を行った。詳細を
表Iに示す。
実施例10 次の実験例によって、粗製テレフタル酸のスラリーか
ら酢酸を除去するための向流洗浄法を用いない多段置換
水洗法の具体例を説明する。これらの実験は、多段置換
水洗法における水洗浄速度等の種々の運転パラメーター
と残留酢酸含量との関係を理解するためのものである。
BHS−FESTによってつくったパイロットの回転ドラム
加圧フィルターを用いて、パイロットプラントの濾過実
験を行った。濾過総面積は0.12m2であった。フィルター
へのフィードは、粗製テレフタル酸を酢酸と水との混合
物でスラリー化して作った。使用した粗製テレフタル酸
(TA)の平均粒径は175ミクロンであった。
固形分43重量%より成るスラリーをつくった。母液は
酢酸90重量%より成るものであった。ケーク上に当初残
留していた酢酸は乾燥TAケーク上に1,193,000重量ppmと
算出された。ほぼ200ガロンのスラリーを撹拌釜で190゜F
に加熱した。ポンプアラウンドループからの滑り流をパ
イロットフィルターに向けた。この流の圧力は背圧調整
器で制御した。
ケークを保持するフィルターカップを有し、濾布を通
して母液を集めるBHS−FESTフィルターにスラリーを入
れた。生成したケークの厚さは約20mmであった。湿潤ケ
ークを含有するフィルター要素は、次に、第1乾燥領
域、第1洗浄領域、第2乾燥領域、第2洗浄領域および
第3乾燥領域に、順次循環させた。水の溜りは0.5イン
チの深さであった。洗浄は、各洗浄毎に190゜Fに加熱し
た蒸留水を用い容積式ポンプによって行った。乾燥は乾
燥窒素を用い、質量流量制御装置によって行った。各領
域ごとの洗浄または乾燥流量は別個に設定した。第3乾
燥領域後、ケークの逆洗およびばね押しナイフの組合せ
によってケークを排出させた。次に、セル内の残留ケー
クは蒸留水を用いて布で洗い落すことによって排去し
た。各フィルターセルは、さらに、フィード領域に循環
させ、そこから全プロセスがふたたび始まるであろう。
排出したケークについてケークの分析をガスクロマト
グラフィーで行い、ケーク中の残留酢酸含量のみならず
ケークの湿り度(液体%)を測定した。
詳細を表IIに示す。
表IIの実験例11〜13においては、水洗浄速度を変化さ
せ、その他の条件は同一として実験を多段置換水洗法の
実験を行った。実験例11〜13のデータからは、これらの
実験条件下で約5000ppmw以下の酢酸保持レベルを達成す
るためには、少なくとも1.07ポンド/分の水洗浄速度が
必要であることが示される(算術平均による)。また、
実験例14〜17は、より高いケーク流れ速度を用いたもの
であるが、この場合には更に高い水洗浄族度を用いても
5000ppmw以下の酢酸保持レベルは得られなかったことを
示している。
実験例18 下記の実験例によって、ケーク厚さが酢酸洗浄効率に
及ぼす影響を示す。
葉状濾過器の試験装置を用いて、濾過実験を行った。
フィルターはステンレス鋼製円筒の底にO−リングを置
いて保持した濾過スクリーンより成った。円筒はジャケ
ット付きで、実験を高温で行うことができるようになっ
ていた。円筒は、加圧できるようにも設計されていた。
90重量%酢酸中の43重量%テレフタル酸スラリーを装
置に注入して実験を行った。スラリーを190゜Fに加熱し
た。実験開始時に、装置底部の弁を開いて、母液を排出
して、ケークを生成させた。次に、フィルターを減圧し
て、かなりの洗浄水をフィルターに加えた。へらを用い
て、ケーク表面を乱さないように、濾過装置の側面に水
を給送した。使用した水量は湿潤ケークの重量の1/3に
等しかった。次に、ケークを生成させたときと同じ圧力
にフィルターを加圧して、洗液をケークから排出させ
た。ケークは、さらに、ケークを生成されるのに要した
時間と同じ時間だけ送風乾燥した。
ケークに保有される酢酸の残留量を調べるため、ケー
クの分析を行った。
ケークの厚さを増すにつれて洗浄効率(残留酢酸によ
り測定された)が向上することが認められた。詳細を表
IIIに示す。
実施例1 下記実施例は粗製テレフタル酸のスラリーから酢酸を
除くための、多段向流置換水洗法について述べる。
43重量%の結晶化TA固形分および母液を含有するスラ
リーを、流量6.11b/分、圧力30psigおよび湿度198゜Fに
おいてBHS−FEST回転加圧フィルターに供給した。BHS−
FESTフィルターを用いて、母液から固形分を分離させ、
向流的に三段階で固形分を洗浄し、乾燥して過剰の水分
を除いてから、固形分を大気圧に排出させた。フィルタ
ーのハウジングは7つのチャンバーに分れて、5つの異
なる作業−ケーク生成、向流置換洗浄(3つのチャンバ
ー)、ケーク乾燥、ケーク排出および濾布洗浄を行う。
0.5rpmの速度で作動するフィルタードラムは20個のフィ
ルターセルに分割されている。ドラムに用いられる濾布
の総面積は約1.3平方フィートである。
フィルターが連続的に作動するに従い、すべての操作
−ケーク生成、向流置換洗浄、ケーク乾燥、ケーク排出
および濾布洗浄は同時に行われる。該操作を1つのフィ
ルターセルの行動記録を示すことによって説明する。
フィルターセルをケーク生成チャンバーに循環させ
る。198°Fの温度で、約43重量%のTA固形分および母
液中に約90重量%の酢酸を含有するフィードスラリーを
30psigの圧力で該チャンバー内に連続的に圧入する。フ
ィルターセルがチャンバー中に循環するにつれて、濾布
上に固形分が厚さ1インチのケークに蓄積する。母液は
濾布を通過して、フィルター内の内部管中に入る。この
内部管中の母液の圧力はほぼ大気圧である。母液はポン
プ輸送によってプロセスにリサイクルされる。
ここで、生成したケークを含有するフィルターセルは
ケーク生成チャンバーを出て向流的に作動する一連の3
つの洗浄置換チャンバー内に循環する。第1洗浄チャン
バーは第2洗浄チャンバーの排出液から圧送される洗液
を使用する。第2洗浄チャンバーは第3洗浄チャンバー
から圧送される洗液を使用する。第3洗浄チャンバーは
その中に絶えず圧送される清浄水を使用する。第1洗浄
チャンバーからの排出液はポンプ輸送によってプロセス
にリサイクルするか、または脱水塔に送り、水と酢酸と
を分離して、酢酸は次にプロセスにリサイクルすること
ができる。各洗浄チャンバーの温度は約200゜Fである。
フィルタードラムは水蒸気加熱して、洗浄の温度均一性
を生じさせる。各洗浄入口の圧力は、各界圧力を8ない
し15psi上回ってさまざまであって、前段階から次の段
階に、排出洗液の流れを押し進めさせるのに必要な圧力
の大きさである。各洗浄段階からの排液は事実上大気圧
にある。第3段階に入る清浄水は、したがって2つの前
段階で再使用され、置換洗浄の有効性によって、濾過ケ
ークから酢酸はほとんど除去される。
濾過セル中の洗浄されたケークは置換洗浄チャンバー
を出てケーク乾燥チャンバーに入る。約20psigの圧力の
圧縮不活性ガスを乾燥チャンバー内に絶えず導入して、
濾過ケークから過剰の水分を除去する。この過剰の水分
は第3洗浄チャンバーからの排液と混合して、第2洗浄
チャンバーのフィード洗液として用いられる。
次にフィルターセルは乾燥チャンバーからケーク排出
チャンバーに循環する。ケークはばね押しナイフ刃を用
いて約31bs/分の流量でフィルターから排出される。最
終のケークは以後の精製に適する酢酸濃度を有してい
る。最終の酢酸レベルは水の添加比、すなわち酸化プロ
セスにリサイクルされる水対以後の精製に備えられるTA
ケークの比によって決まる。第3洗浄チャンバーで用い
る清浄水の量は水の添加比に直接関係する。
ケークの排出後、フィルターセルは濾布洗浄チャンバ
ー内で水で洗って、排出されなかった微量のケークを除
去する。フィルターセルは次にケーク生成チャンバーに
入って、プロセスを繰返す。
上記に説明した本発明に係る多段向流置換水洗法の具
体的実験の内容を、以下において図1を参照しながらよ
り具体的に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る具体的方法を実施す
るための一態様の概念図である。図1においては、本願
発明方法を実施することができる回転ドラムフィルター
10が、回転軸に対して垂直の方法の断面図で概念的に示
されている。図1に示されるように、フィルタードラム
は、時計方向に回転する。かかる回転ドラムフィルター
を本発明方法において用いる場合には、回転ドラムは、
回転ドラム11の周縁部に配置された一連のフィルターセ
ルを有している。本発明において用いることのできる回
転ドラムフィルターとしては、BHS−FESTフィルター
(商標名)のような回転加圧フィルターが挙げられる。
フィルターセルが1の位置にあるときに、導管12を通
して、1〜5個の炭素原子を有する脂肪族カルボン酸溶
剤を含む母液中に分散された粗芳香族ポリカルボン酸固
形分のスラリーが、当該フィルターセル内に受容され
る。濾過ケークを蓄積させながら、母液は、導管62を通
ってフィルターセルから流れ出て、導管66を通って母液
貯留槽(図示せず)に送られる。以上が、請求項1の工
程(a)に対応する。次に、ドラムが回転して、当該フ
ィルターセルが1Aの位置に移動すると、フィルターセル
へのスラリーの流れが中断される(請求項1の(b)工
程)。更にドラムが回転してフィルターセルが1Bの位置
に移動すると、好適な圧力のガスが、導管14を通ってフ
ィルターセルに導入され、ガス圧によって、導管64を通
ってフィルターセルから母液が排液される。この時点で
は、濾過ケーク中には、相当量の混入脂肪族カルボン酸
を含む母液が保持さている。
次に、フィルターセルが2の位置に移動すると、水性
洗浄液、好ましくは更に後段の洗浄段階からの洗浄流出
液(従って、この場合には3の位置における洗浄段階か
らの洗浄流出液)が、導管22を通してフィルターセル内
に受容され、濾過ケークが完全に洗浄液中に浸漬するよ
うな深さまで洗浄液が溜められる。濾過ケーク中に保持
された母液は、混入脂肪族カルボン酸の濃度が母液より
も低い水性洗浄液によっ置換され、流出液は、導管72を
通ってフィルターセルから流れ出て、導管76を通って洗
浄水回収ユニット(図示せず)に送られる。これによっ
て、濾過ケーク中に保持された液中に含まれる混入脂肪
族カルボン酸の濃度が減少する。以上の工程が、請求項
1の工程(c)及び(d)に対応する。
次に、ドラムが回転してフィルターセルが2Aの位置に
移動すると水性洗浄液の流れが中断される。ドラムが更
に回転してフィルターセルが2Bの位置に移動すると、好
適な圧力のガスが導管24を通してフィルターセル内に導
入されて、導管74を通して濾過ケーク中に含まれている
液がフィルターセルから排出される。
更にドラムが回転して3の位置にフィルターセルが移
動すると、導管32を通して、水性洗浄液、好ましくは更
に後段の洗浄段階からの洗浄流出液(従って、この場合
には、4の位置における洗浄段階からの洗浄流出液)が
フィルターセル内に受容される。濾過ケーク中に保持さ
れた液が、混入脂肪族カルボン酸のレベルのより低い水
性洗浄液によって置換され、流出液は導管82を通してフ
ィルターセルから流れ出して、導管86を通して中間液貯
留槽(図示せず)に送られる。ドラムが回転してフィル
ターセルが3Bの位置に移動すると、洗浄液の流れが中断
され、更にドラムが回転してフィルターセルが3Bの位置
に移動すると、好適な圧力のガスが、導管34を通してフ
ィルターセル内に導入されて、濾過ケーク中に保持され
た液が導管84を通してフィルターセルから排出される。
導管82及び84、更に導管86を通して中間液貯留槽に送ら
れた洗浄流出液は、前述したように、2の位置における
濾過ケークの洗浄用の洗浄液として用いられる。
更にドラムが回転してフィルターセルが4の位置に移
動すると、導管42を通して洗浄液がフィルターセル内に
受容される。濾過ケーク中に保持された液が、混入脂肪
族カルボン酸レベルの低い新鮮水及び/又は回収水によ
って置換され、導管92を通してフィルターセルから流出
液が流れ出て、導管96を通して中間液貯留槽(図示せ
ず)に送られる。ドラムが回転して4Aの位置にフィルタ
ーセルが移動すると、フィルターセルへの水性洗浄液の
流れが中断され、ドラムが更に回転してフィルターセル
が4Bの位置に移動すると、導管44を通して好適な圧力の
ガスがフィルターセル内に導入されて、濾過ケーク中に
保持された液が導管94を通してフィルターセルから排出
される。
以上の3〜3B及び4〜4Bの位置での工程が請求項1の
工程(e)に対応する。
以上の洗浄工程が終了し、ドラムが更に回転してフィ
ルターセルが5の位置に移動したら、濾過ケークを逆洗
及びばね押しナイフでの除去にかけて(明細書13頁4
行、17頁14行)、フィルターセルから粗製芳香族ポリカ
ルボン酸固形分を生成物流100として取出し、コンベヤ
ー110を介して、その後の処理ユニット及び/又は貯蔵
ユニット(図示せず)に送る。以上が請求項1の工程
(f)に対応する。更にドラムが回転してフィルターセ
ルが5Bの位置に移動すると、導管52を通して好適なリン
ス液がフィルターセルに施され、導管56を通して残留濾
過ケークがフィルターセルから排出される。
回転ドラムフィルターを用いて請求項1の工程(a)
〜工程(f)を行う態様を以上に説明した。しかしなが
ら、ベルトフィルターのような他のタイプのフィルター
を用いても本発明を実施することができることは容易に
理解できるであろう。
粗製芳香族ポリカルボン酸によって濾過ケーク中に保
持されている脂肪族カルボン酸の全てではないがほとん
どは、ポリカルボン酸によって保持されている母液の中
に含まれており、これによって粗製芳香族ポリカルボン
酸の結晶が湿潤せしめられていると考えられる。請求項
1の洗浄工程(c)において示されるように、洗浄液流
がフィルターセル中に導入されて、濾過ケークを完全に
浸漬する深さで洗浄液がフィルターセル内に貯留され、
また、この際の水圧は、濾過ケークから正圧置換によっ
て脂肪族カルボン酸を置換除去するのに十分なものであ
る。これにより、濾過ケーク内に保持されている混入脂
肪族カルボン酸が置換除去される。
なお、本発明においていう「正圧置換」とは、濾過ケ
ークを通る洗浄液の流れが、工程(a)における濾過ケ
ークが蓄積される母液の流れと同じ方向であり、このよ
うな方向で洗浄液を流すことにより、濾過ケーク中での
結晶化を実質的に防げることなく、粗製芳香族ポリカル
ボン酸の結晶から混入脂肪族カルボン酸を排出すること
ができるのである。
また、本発明方法は、「向流洗浄法」で行われる。こ
の「向流洗浄法」の内容について、図1を参照しながら
以下に説明する。図1に示す態様では、洗浄は3段階で
行われる。即ち、洗浄の第1段階は2の位置において、
洗浄の第2段階は3の位置において、洗浄の第3段階は
4の位置において、濾過ケークを洗浄することによって
行われる。好ましい「向流洗浄法」においては、それぞ
れのフィルターセルは、汚染の度合い、すなわち濾過ケ
ーク中に含まれる混入脂肪族カルボン酸の濃度に対して
逆の順番で次々に洗浄される。好適に低い濃度の脂肪族
カルボン酸を含む水、即ち新鮮水及び/又は回収水が、
導管42を通して、4の位置でフィルターセル中に導入さ
れる。濾過ケーク中に保持されている液が、この新鮮水
及び/又は回収水によって置換されるので、4の位置及
び4Bの位置でのフィルターセルからの流出液(それぞれ
導管92及び94を通して排出され、導管96と通して貯留槽
に送られる)は、導管42を通して導入される洗浄液より
も、混入脂肪族カルボン酸レベルが増加している。しか
しながら、この流出液は、3の位置でのフィルターセル
を置換洗浄するのに用いるのには好適なものである。な
ぜならば、3の位置での濾過ケークは、92及び94を通っ
て排出される洗浄流出液よりも高い濃度の混入脂肪族カ
ルボン酸を含んでいるからである。同様に、3の位置に
おける濾過ケークの置換洗浄によって排出される洗浄流
出液は、2の位置での濾過ケークを置換洗浄するのには
好適なものである。したがって、本発明においては、濾
過ケークの洗浄を多段階で行うと共に、それぞれの洗浄
段階において、それよりも後段の洗浄段階で回収された
洗浄流出液を、洗浄液として用いる。
このようにして、ある段階における洗浄流出液を、そ
れ以前の洗浄段階(即ち、より高い濃度の混入物を含ん
でいる濾過ケークの洗浄を行う段階)における洗浄液と
して用いるという方法が、本発明でいう「向流洗浄法」
である。本発明方法においては、このような「向流洗浄
法」を採用することにより、請求項1において示すよう
な純度、即ち、粗ポリカルボン酸によって保持されてい
る脂肪族カルボン酸の濃度が、存在する粗ポリカルボン
酸の重量を基準として約5000重量ppm以下であるような
生成物を得るための洗浄工程を、より少ない量の水を用
いて行うことができるのである。
洗浄比を種々変化させた3段向流洗浄実験の結果を表
IVに示す。
表IVにおいては、ケーキ上のHAcの観察された極めて
低いレベルにおいて統計的な変動(誤差)があることを
踏まえて、幾つかの条件での実験を数回繰り返してい
る。例えば、実施例4〜6においては、ほぼ同等の洗浄
比(0.2625、0.2633、0.2667)を用いて実験を行なった
結果、ケーキ上の乾燥HAc値は、それぞれ2840、3762、2
616ppmであった。これより、洗浄比約0.26における乾燥
HAc値は約3000ppm(算術平均)であると推定できる。ま
た、実施例9及び13においては、乾燥HAc値は5000ppmを
超えるが、これは実験誤差によるものと推定される。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の実施例1に係る具体的方法を実施す
るための一態様の概念図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 バートス,トーマス・マイケル アメリカ合衆国イリノイ州60187,ホイ ートン,ノッティンガム・レーン 1967

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素原子が約1ないし約5個の脂肪族カル
    ボン酸の存在下で、アルキル芳香族炭化水素をポリカル
    ボン酸に酸化して粗製ポリカルボン酸を調製することに
    よって得られる粗製芳香族ポリカルボン酸の調製方法で
    あって、粗製ポリカルボン酸によって保有される母液中
    の脂肪族カルボン酸の濃度が、存在する粗製ポリカルボ
    ン酸の重量に対して約5000重量ppm以下であり、かつ脂
    肪族カルボン酸を水で置換する方法において、該方法
    が、 (a)炭素原子が約1ないし5個の脂肪族カルボン酸を
    含む母液中の粗製芳香族ポリカルボン酸のスラリーの流
    れを、適当な位置に保持され、それによって、各フィル
    ターセルの中にスラリーを導入すると、各フィルターセ
    ルはフィルターセルの中に濾過ケークを生成させる一個
    又は一連のフィルターセルに導入し、 (b)濾過ケークが蓄積すると、各フィルターセルへの
    スラリーの流れを中断し、 (c)濾過ケークにおいかぶさる深さに濾過ケークを覆
    うだけの水の溜りをフィルターセル中に形成させるよう
    に、各フィルターセル中に水流を導入し、ここで水の圧
    力は正圧置換によって濾過ケークから脂肪族カルボン酸
    を置換するのに充分な系圧を上回る範囲の圧であり、 (d)正圧置換によって濾過ケークから脂肪族カルボン
    酸を置換し、 (e)ある段階における洗浄流出液を、それ以前の、よ
    り高い濃度の混入物を含む濾過ケークの洗浄を行う洗浄
    段階における洗浄液として用いる向流洗浄法を用いて工
    程(c)及び(d)を繰り返すことにより、それぞれの
    フィルターセル中において、濾過ケークを、順次、脂肪
    族カルボン酸の混入度がより低くなるように洗浄し、 (f)一連のフィルターセルから、母液中に保有される
    5000重量ppm以下の脂肪酸を含有する粗製芳香族ポリカ
    ルボン酸を排出する、 工程を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】アルキル芳香族炭化水素が、パラキシレ
    ン、メタキシレン、ジイソプロピルベンゼン、ジエチル
    ベンゼン、及び2,6−ジメチルナフタレンよりなる群か
    ら選ばれることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】工程(c)の水の流れの導入及び工程
    (d)の脂肪族カルボン酸の置換を、濾過ケーク中の脂
    肪族カルボン酸の濃度を、存在する粗製ポリカルボン酸
    の重量に対して、約5000重量ppm以下に減少させるよう
    に繰り返し、さらに、該濾過ケークを向流法で洗浄する
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】アルキル芳香族炭化水素がパラキシレン、
    脂肪族カルボン酸が酢酸、及び粗製芳香族ポリカルボン
    酸が粗製テレフタル酸であることを特徴とする請求項1
    記載の方法。
  5. 【請求項5】アルキル芳香族炭化水素がパラキシレン、
    炭素原子が1ないし5個の前記脂肪族カルボン酸が酢
    酸、及び前記粗製芳香族ポリカルボン酸が粗製テレフタ
    ル酸であることを特徴とする請求項3記載の方法。
  6. 【請求項6】請求項1記載の方法によって得られる、母
    液に保有される5000重量ppm以下の脂肪酸を含有する粗
    製芳香族ポリカルボン酸を、水性媒質中に排出させて、
    第VIII族金属触媒および水素の存在下で水素化して、精
    製芳香族ポリカルボン酸を調製することを特徴とする精
    製芳香族ポリカルボン酸の調製方法。
  7. 【請求項7】粗製芳香族ポリカルボン酸が粗製テレフタ
    ル酸で、精製ポリカルボン酸が精製テレフタル酸である
    ことを特徴とする請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】濾過ケークの厚さが約1.3ないし約20.3cm
    (約0.5ないし約8インチ)であることを特徴とする請
    求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】濾過ケークの厚さが約5.1ないし約20.3cm
    (約2ないし約8インチ)であることを特徴とする請求
    項8記載の方法。
  10. 【請求項10】水の圧力が系の圧力を約0.035ないし約
    4.55kg/cm2(約0.5ないし約65psi)上回る範囲内にある
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
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