JP2620542B2 - 液体を調量して、包装容器内へ充填するための方法と装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 従来技術 本発明は、請求項１の上位概念による、液体を調量し
て、包装容器内へ充填するための方法から出発する。EP
0430897A1から公知となったこの種類の方法では、充填
すべき包装容器は、搬送装置によって充填装置へ送られ
る。この装置では充填装置の前後において包装容器の風
袋重量および総重量が共にそれぞれの秤量装置によって
検出され、かつインプット量として制御装置へ供給され
る。充填装置は分配器を介して液体を貯蔵する貯蔵容器
と接続されており、貯蔵容器は一定の制御ガス圧で負荷
されている。貯蔵容器内には充填レベルを検出するため
のセンサー、液温を検出するためのセンサーおよびガス
圧を検出するためのセンサーが配置され、これらは同様
に制御装置と接続されている。制御装置はセンサーおよ
び秤量装置のインプット値から所定の目標充填量に関す
る充填装置の調量弁の作動時間を算出する。測定された
ガス圧には静水圧が加えられる。静水圧自体は液体の既
知の密度と測定温度並びに貯蔵容器内の充填レベルから
算出される。同時に液体温度の検出によってその粘度を
測定することができ、かつ調量弁の作動時間を場合によ
り補正することができる。この方法にしたがって作業す
る装置ではすべてのセンサーが貯蔵容器内に配置される
のが不都合である。したがって貯蔵容器の交換（貯蔵容
器は普通種々の製品バッチに使用するために交換可能に
配置されている）時にセンサーの付け替えのためにかな
りの作業が必要である。その上に貯蔵容器内の液温の検
出が問題である、それというのも液体の温度、したがっ
てまたその粘度は貯蔵容器から調量弁に至るまでで変化
することがあるからである。さらに調量弁の所で液体の
総圧を検出するためにはガス圧センサーの他に付加的に
充填レベルセンサーが必要とされる。したがってこの公
知の装置の構成は比較的煩雑である。

さらに貯蔵容器から取出される量がその総内容量に比
して僅かな場合には充填レベルセンサーを省略すること
ができることが上記の刊行物から知られている。しかし
これは可能な用途を取出すことができる量の点で制限
し、または不正確な調量を導く。

さらにUS−PS4570822からコンピュータ制御の調量装
置が公知であり、この装置では総圧力の検出のために調
量弁に各自の圧力センサーが配設されている。さらに各
調量弁はコンピュータによって別個に制御される。

この公知の調量装置では多数の圧力センサーのために
構成が繁雑であり、かつ温度に対する考慮がなされてい
ないのが欠点である。

発明の利点 これとは異なり、請求項１の特徴を備えた、本発明に
よる液体を調量し、かつ包装容器内へ充填するための方
法は、圧力センサーおよび場合により温度センサーを調
量弁の直ぐ近くに配置したことによって調量に必要なパ
ラメータが精確に検出され、その結果充填される量の重
量がきわめて正確であるという利点を有している。さら
に、製品の容器を交換する際にセンサーの交換ないしは
付け替えが不要であることが主要な利点として得られ
る。

充填時に液体の温度が既知である場合には、温度セン
サーを省略することができる。これによって装置の構成
が一層簡単にされる。

他の利点および他の有利な構成は従属請求項および明
細書の記述から得られる。

図面 本発明の実施例が図面に示されており、かつ以下で詳
述される。図面は液体を調量して、包装容器内へ充填す
るための装置の略示図である。

実施例の説明 液体を調量して、包装容器10内へ充填するための装置
は搬送装置11を備えており、包装容器10、例えばアンプ
ルまたは小薬ビンがこの搬送装置でもって前後に配置さ
れた処理ステーションへ送られる。搬送装置11は包装容
器10を周期的にまたは連続的に搬送するためにコンベア
ねじ12を備えている。包装容器10はレール構成部材13〜
15上に載置され、この上を滑って移動する。レール構成
部材13、14間、ないしは14、15間には秤量装置17,18が
配置され、秤量装置はそれぞれ１つの包装容器のための
ものであって、各１つの排出装置16を介して制御可能で
あり、１秤量装置17は包装容器10の風袋重量G1を、他18
は総重量G2を検出し、かつインプット量として制御装置
19へ送る。

制御装置19内には例えば温度に関する液体の粘度経
過、並びに装置のデータのような製品固有のデータが貯
蔵されている。制御装置19にはインプット／アウトプッ
トユニット20が接続されており、これを介して特に包装
容器10の目標充填量Ｍないしは目標充填重量を制御装置
19へ入力することができる。

レール構成部材14の領域では搬送装置11の上方に充填
装置22が配置されている。充填装置22は、包装容器10を
周期的に搬送する場合には搬送周期につき充填すべき包
装容器10の数に相当する数、例えば６個の充填ヘッド23
を備えており、充填ヘッドは各１つの昇降可能な中空の
充填ニードル24を有している。各充填ヘッド23は各１つ
の、制御装置19によって一緒に制御される、液体用の調
量弁25と接続されている。調量弁25は短い管路26を介し
て共通の、管形の分配器30と接続されており、分配器内
では液体圧P1が支配する。分配器30自体は管路33および
迅速締付け装置34を介して製品の貯蔵容器35と接続され
ている。液体で完全に充填された分配器30と個別の調量
弁25との間の圧力降下は、例えば調量弁25を分配器30に
対して等しい鉛直方向距離に配置することによって常に
同じ大きさにある。

貯蔵容器35内に、１生産シフト内で包装容器の充填に
必要とされる液体量が存在すると有利である。これによ
って貯蔵容器35内の充填高さは充填周期毎にきわめて僅
かな程度で減少するにすぎない。貯蔵容器35は圧力管路
36を介してガス圧で負荷される。

圧力P1とP2との間で影響し合う関係があると有利であ
り、そのために例えばある圧力P1が常に調節され、その
誤差が例えばプラスマイナス0,05バールであるようにP2
が制御装置19によって制御される。したがって装置にお
ける貯蔵容器35の異なる配置並びに貯蔵容器35内の液面
の低下を補償することができる。

しかし圧力P2自体をほぼ一定に制御することも可能で
あり、これにより圧力P1は液面の低下とともに減少す
る。圧力P2によって一般に調量弁25における液体の比較
的高い圧力、ひいては貯蔵容器35からの大きな排出速度
が可能とされ、これは特に高粘度の液体で流れ挙動を改
善する。

分配器30内には液温の検出のための温度センサー31お
よび液圧P1の検出ための圧力センサー32が配置されてい
る。２つのセンサー31,32は同様に制御装置19へ接続さ
れている。

上記の装置は以下のように作用する： 包装容器10がコンベアねじ12によって例えば周期的に充
填装置22へ送られる。包装容器10が配設の充填ヘッド23
の下へ位置決めされると直ちに充填ヘッド23の充填ニー
ドル24が降下せしめられ、かつ包装容器10内へ挿入され
る。同時に制御装置19による調量弁25の適切な制御によ
って包装容器10内への目標充填量Ｍの充填が始まる。

制御装置19による目標充填量Ｍを調量するための調量
弁25に関する作動時間Ｚの算出には、温度センサー31に
よって測定された温度Ｔもまた圧力センサー32によって
求められた圧力P1もベースに用いられる。分配器30内の
調量弁25近くで測定される圧力P1が、圧P2と圧力センサ
ー32の上方の液柱の静水圧とから成る総圧であることが
重要である。装置のジオメトリ、ひいてはまた圧力セン
サー32と調量弁25との間の圧力降下が既知であって制御
装置19内に貯蔵されているので、調量弁25の作動時間Ｚ
の精確な算出は単に圧力値P1および既知の調量弁25の形
状係数並びに液体パラメータだけでもって実施される。
付加的に温度センサー31による液体温度Ｔの検出によっ
て、作動時間Ｚの計算に際して様々の温度における液体
の異なる粘度が配慮される。充填時における液体の温度
が既知であり、かつ特に１生産シフトの間に一定である
場合には温度センサー31も省略することができる。

作動時間Ｚによって決められる目標充填量Ｍが包装容
器10内へ導入されると、充填ニードル24は充填ヘッド23
によって再び包装容器10から引上げられる。引続き包装
容器10はコンベアねじ12によって周期的に他の加工ステ
ーション、例えば閉鎖ステーションへ送られる。同時に
この装置へ新規に送られた包装容器10に上記のような過
程が繰返される。

液体量の正確な調量、ひいては目標充填量Ｍをこの装
置によって制御ないしは調整するためには個々の包装容
器10がランダムサンプリングによって排出装置16を介し
て取除かれ、かつ秤量装置17,18へ送られる。調量され
た液体量は制御装置19によって総重量G2と風袋重量G1と
の差として計算される。所定の作動限界、例えば液体
量、また包装容器10の風袋重量G1を下回った場合または
上回った場合に制御装置19によって適切に補正された作
動時間Ｚを求めることがいわゆる統計的工程制御（SP
C）を用いて可能である。

１生産シフトの終了後貯蔵容器35が空になった時、ま
たは他の製品バッチが使用されるべき場合には、他の貯
蔵容器35を迅速締付け装置34を用いて簡単に連結ないし
は連続解除することによって再び装置の準備が成る。単
にガス圧P2の圧力管路36を貯蔵容器35へ接続すればよ
い。

Claims (5)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】液体を調量して、包装容器内へ充填するた
   めの方法であって、搬送装置（11）を用いて包装容器
   （10）を少なくとも１つの充填装置（22）へ送り、包装
   容器（10）の風袋重量（G1）並びに総重量（G2）を各１
   つの秤量装置（17,18）を用いて充填装置（22）の前後
   で検出して、制御装置（19）のへインプット量として供
   給し、これから制御装置（19）が、圧力センサー（32）
   によって検出された、ガス圧（P2）下にある液体の圧力
   （P1）の考慮下に、かつ場合により温度センサー（31）
   によって検出された液体の温度（Ｔ）の考慮下に、目標
   充填量（Ｍ）を求めるために包装容器（10）に配設され
   た充填装置（22）の弁（25）の作動時間（Ｚ）を算出す
   る形式のものにおいて、液体の圧力（P1）並びに場合に
   より温度（Ｔ）を充填装置（22）に配設された分配器
   （30）の領域内で検出し、かつ圧力センサー（32）が静
   水圧成分とガス圧成分（P2）から成る総圧（P1）を検出
   することを特徴とする、液体を調量して、包装容器内へ
   充填するための方法。
2. 【請求項２】包装容器（10）の風袋重量（G1）および総
   重量（G2）の検出をランダムサンプリング式に行う、請
   求項１記載の方法。
3. 【請求項３】請求項１または２による方法による、液体
   を調量して、包装容器内へ充填するための装置であっ
   て、所定のガス圧（P2）で負荷された製品−貯蔵容器
   （35）が設けられており、貯蔵容器が分配器（30）を介
   して少なくとも１つの充填装置（22）と接続されてお
   り、かつ包装容器（10）のための搬送装置（11）が設け
   られており、包装容器（10）の搬送路に沿って制御装置
   （19）と接続された秤量装置（17,18）が包装容器（1
   0）の風袋重量（G1）および総重量（G2）を検出するた
   めに少なくとも２つ配置されており、並びに圧力センサ
   ー（32）および場合により液体の温度センサー（31）が
   設けられていて、同様に制御装置（19）と接続されてい
   る形式のものにおいて、圧力センサー（32）並びに場合
   により温度センサー（31）が共に分配器（30）内に配置
   されており、かつ圧力センサー（32）がガス圧成分（P
   2）と静水圧成分から成る総圧（P1）を検出することを
   特徴とする、液体を調量して、包装容器内へ充填するた
   めの装置。
4. 【請求項４】製品−貯蔵容器（35）が交換可能に分配器
   （30）と接続されている、請求項３記載の装置。
5. 【請求項５】充填装置（22）が調量弁（25）を持つ充填
   ヘッド（23）を複数備えており、調量弁が制御装置（1
   9）によって一緒に制御可能である、請求項３または４
   記載の装置。