JP2619200B2 - 装置品質調整中のジョブプログラミング方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、像形成装置のプログラミング、
特に定期的なコピー品質調整中の像形成装置のプログラ
ミングに関するものである。

【０００２】複写機等の複雑な電子機器の作動では仕上
がりコピーの品質を維持することが重要である。このた
め、装置は定期的な品質調整を実施することが多い。品
質調整の必要性は、ハイライトカラーまたはフルカラー
複写に用いられる装置ではさらに決定的である。そのよ
うな装置では、高品質カラーを作成するためにさらに大
規模でさらに頻繁な分析及びオペレータの注意または補
正が必要になることが多い。しかし、オペレータの効率
の点からジョブランの段取り及び装置作動の監視及び補
正に費やされるオペレータ時間を短くすることも重要で
ある。複雑なジョブランのために装置をプログラムする
ためのオペレータの仕事を軽減して簡単にするため、現
在のジョブが実行されている間に次のジョブ用に装置を
事前プログラム（ｐｒｅ−ｐｒｏｇｒａｍ）できること
は従来より知られている。

【０００３】例えば、ゼロックス（Ｘｅｒｏｘ：登録商
標）社の米国特許第５，０４５，８８０号は、装置が印
刷状態にある、すなわち先のジョブをまだ遂行している
間に、オペレータ操作盤及びタッチ感知式スクリーンデ
ィスプレイを用いて様々な装置機能及び要求を含む複数
の複雑なジョブ用に複写機を事前プログラムする技術を
開示している。特に、装置の作動中に、スクリーン上の
先取りプログラム（Ｐｒｏｇｒａｍ Ａｈｅａｄ）ファ
イルをタッチ操作することによって、複数の事前プログ
ラミングスロットまたはフォルダーのシミュレーション
が表示される。事前プログラミングフォルダーの１つを
タッチ操作することによって、装置の複数の機能及びサ
ブ機能をシミュレートするファイルフォルダー及びサブ
フォルダーを用いて、ジョブをそのスロットまたはフォ
ルダー内に事前プログラムすることができる。機能は、
タッチ感知式スクリーン上の選択された事前プログラミ
ングスロットに自動的に記憶されて、実行中の現在のジ
ョブの完了時またはそれより後のオペレータが判断した
時に実行できる。

【０００４】従来装置の問題点として、品質調整中は装
置を他の動作または用途に使用できなくなることが多
い。品質調整は装置品質基準を維持するために必要であ
るが、効率的な装置にするためには、事前プログラミン
グ等の他の動作を行うことができない品質チェック及び
変更中の装置停止時間を短くしなければならない。

【０００５】従って、装置品質調整中に装置の生産出力
の損失を最小に抑えて、オペレータ／装置インターフェ
ース能力を与えることが望まれるであろう。また、定期
的な品質調整中に同時進行作動できるようにすることが
望まれるであろう。

【０００６】従って、本発明の目的は、定期的な装置品
質調整中に同時進行的にオペレータが装置と対話できる
新規な改良技術を提供することである。本発明の別の目
的は、装置が内部品質分析を実行している間にオペレー
タが装置オペレータ操作盤でジョブランを選択的に事前
プログラムして計画できるようにすることである。本発
明の他の利点は、以下の説明から明らかになるであろ
う。本発明を特徴付ける機能は特に請求項に指摘されて
いる。

【０００７】要約すると、本発明は、媒体上に像を形成
する像処理構成要素を定期的に診断する品質調整モード
と、コントローラに接続されたソフトボタンを設けたタ
ッチスクリーンを含むオペレータインターフェースを選
択的に用いて装置プログラムを行うオペレータ対話モー
ドの両方で、同時進行的に像処理装置を作動させる技術
に関するものである。本発明は、像品質基準に対して像
処理構成要素の作動を監視する段階と、前記基準に応答
して像処理装置の品質調整を開始する段階と、同時にオ
ペレータインターフェースと対話することによって、コ
ントローラにプログラミングデータを入力する段階とを
含んでいる。

【０００８】同一部分は同一番号で表した添付の図面を
参照すれば、本発明がさらに明らかになるであろう。

【０００９】図１は、装置の制御用の操作盤の概略図で
ある。

【００１０】図２は、図１に示されているタッチモニタ
ースクリーンの分解図である。

【００１１】図３は、本発明の１つの機能によるコピー
品質調整技術中のジョブプログラミングを説明するフロ
ーチャートである。

【００１２】図４は、本発明の別の機能による、装置が
途中で中断した後の自動装置品質調整再開を説明するフ
ローチャートである。

【００１３】次に本発明を好適な実施例について説明す
るが、本発明がその実施例に制限されるものではない。
発明の精神の範囲に含まれる様々な変更は全て本発明に
カバーされる。

【００１４】図１は、本機３０の制御装置を概略ブロッ
ク図で示している。本機は、共通チャンネルすなわち通
信ネットワーク９８で連結されている複数のプリント回
路板によって制御されている。説明上、４つのプリント
回路板１０２、１０４、１０６及び１０８が図示されて
おり、プリント回路板１０８はユーザインターフェース
３６の制御装置であり、残りのプリント回路板は本機３
０の所定の装置及び構成要素を制御している。プリント
回路板の数及び連結方法は設計上の問題であって、本発
明の範囲内において本機の制御に他の適当な制御機構も
考えられることを理解されたい。また、プリント回路板
の１つ、例えばプリント回路板１０２を他のプリント回
路板のマスター制御装置にしたり、制御盤に幾つかの主
従関係を設けたり、本機の様々な機構の分散制御を行う
こともできることにも注意されたい。

【００１５】本発明を理解するためには、本機３０は共
通のネットワークを用いて互いに通信する幾つかのプリ
ント回路板に常駐の制御ソフトウェアを備えており、本
機３０のユーザインターフェース３６はプリント回路板
１０８によって示されている共通ネットワークの一部で
もあるソフトウェアによって制御されることを知ってい
ればよい。図２は、ハードウェア制御パネル５２と、フ
ルカラー、自動用紙選択（ａｕｔｏ ｐａｐｅｒ）、自
動縮小／拡大等の様々なソフト制御ボタンを示している
スクリーン５１とを備えた単純な形式のカラーディスプ
レイ装置を示している。

【００１６】ユーザインターフェース３６を制御するプ
リント回路板１０８は、ネットワーク９８上の全ての通
信を監視して、その通信をスクリーン５１に表示するこ
とができる。装置故障の場合、サービス員が、プリント
回路板１０８によって認識されるハードキー順を入力す
る。このようなプリント回路板１０８によるキー順の認
識によって、制御装置が通信ネットワーク９８を監視し
てその通信をスクリーン５１に表示することができる。
要約すると、サービス員はハードウェア操作盤５２で所
定のキー順を入力するだけで、通信ネットワーク監視モ
ードを開始して、ネットワーク９８上のプリント回路板
１０２、１０４、１０６及び１０８等の選択された要素
間の通信を監視することができる。

【００１７】本発明の１つの機能によれば、装置が現在
コピー品質調整モードにある間に、装置オペレータは次
のジョブまたは将来の装置ジョブの段取りすなわちプロ
グラミングを行うことができる。これには、図２のタッ
チスクリーン５１に示されているように全機能プログラ
ミングが含まれる。言い換えれば、装置がコピー品質調
整モードにある間に、オペレータはそれと同時進行的
に、フルカラー、黒または単色、または８．５ｘ１１”
コピー用紙を収容しているトレー１または１１”ｘ１
７”コピー用紙を収容しているトレー２等の特定サイズ
の用紙、または特定の縮小／拡大モードの選択等の次の
ジョブランための機能を選択することができる。

【００１８】図２のスクリーン５１は一例であって、同
一フレームまたは後続のフレームに追加のソフトボタン
を表示して、コピー品質調整中にオペレータが選択的に
使用できることを理解されたい。また、公知のプログラ
ミング技術に従って、パネル５２に示されている適当な
ハードボタンを選択することができる。例えば、ハード
またはソフトボタンを用いてフルサイズコピー、９４％
サイズコピー、７７％サイズコピーまたは他の様々なサ
イズのコピーを選択できるとともに、照合モードまたは
非照合モードで作動できるように循環書類フィーダを稼
働させるためにボタンを用いることができる。また、適
当なボタンによってオペレータは所定の装置環境でステ
ープル留め、非ステープル留め、非照合等の仕上げ作業
や、両面コピーやオフセットスタッキング等の機能を選
択することができる。

【００１９】コピー品質調整の完了直後に次のジョブを
開始できるように装置を設定または構成するだけでな
く、コピー品質調整シーケンスが割り込んだ実行中のジ
ョブランの完了後に完全ジョブランを開始できるように
装置をプログラムすることも本発明の範囲に入っている
ことも理解されたい。また、「例外」プログラミングを
含む事前プログラムされた多重ジョブの公知の技術に従
って、装置がコピー品質調整モードにある時に、装置を
多重ジョブ用に事前プログラムすることができることも
理解されたい。

【００２０】例えば、オペレータは、特別の事前プログ
ラム動作と並行して、特定の特徴及び機能に対して選択
すべき書類セット内の書類を事前決定することができ
る。これによって、全体的な事前プログラミングと特別
セットの事前決定された選択書類用の「例外」プログラ
ミングとを同時に行うことができる。これは、オペレー
タ操作盤のスクリーンディスプレイを使用して、ソフト
及びハードボタンを用いて実施でき、装置が現在はコピ
ー品質調整モードにある間に次のジョブラン用に装置を
準備できるようになる。また、一般的な装置は、装置の
作動中の幾つかの状態、例えば始動（ｃｙｃｌｅ ｕ
ｐ）または停止（ｃｙｃｌｅ ｄｏｗｎ）、作動可能状
態、または作動状態のうちの１つにあるが、装置の状態
に無関係にコピー品質調整状態中に装置の事前プログラ
ミングを同時進行させることは、本発明の範囲に入るも
のとする。

【００２１】図３は、コピー品質調整中にジョブプログ
ラミングを同時進行させる本発明の機能のフローチャー
トを示している。ブロック３００は、複写機電源オン状
態を示しているが、始動モードを表すこともできる。決
定ブロック３０２で、複写機がコピーを作成できる状態
か否かが決定される。否であれば、ジョブの開始前に全
ての作動構成要素が作動可能状態であることを確認する
ためにさらなる始動または事前作動分析がおそらく必要
であろう。ブロック３０４で、コピー品質調整が開始さ
れる。これは、定期的な調整か、装置状態に従った自動
開始コピー品質調整であることができる。

【００２２】ブロック３０６では、使用可能なジョブパ
ラメータの事前プログラミングが行われる。言い換えれ
ば、オペレータ操作盤は、ハードボタンまたはディスプ
レイスクリーン上のソフトボタンを介してオペレータ事
前プログラミングを行うことができる。その時、ディス
プレイスクリーン上に適当なメッセージを与えることに
よって、装置が事前プログラミング動作を受け入れるこ
とができる状態にあることをオペレータに知らせること
ができる。この時、公知のように適当な順序の装置機能
フレームまたはウインドウが表示されて、オペレータが
選択できるようにする。

【００２３】ブロック３０８では、コピー品質調整が完
了したか否かが決定される。否であれば、装置は戻って
コピー品質調整を継続する。完了している場合、ブロッ
ク３１０で事前プログラムされているジョブが開始され
る。事前プログラムされているジョブは、コピー品質調
整の完了時に自動的に開始されるか、前述のように実行
中の現在のジョブの完了後に自動的に開始されるか、ま
たは必要に応じて開始されるジョブ待ち行列内の幾つか
のジョブの１つにすることができる。

【００２４】本発明の別の機能によれば、システムは装
置故障またはオペレータ介入によって途中で中断してい
たコピー品質調整を自動的に再開する。様々なタイプの
システム故障及びシャットダウンを復帰するため、従来
から自動及び手動の両方に様々な復帰手順がある。故障
を直して進行中のランの統合性を維持するということは
重大な問題であろう。例えば、ジャムを起こしたコピー
用紙は、多くの場合に装置の再始動前に除去する必要が
ある。カバーまたはドアの閉鎖が不適当であるといった
些細なことでも、インターロックスイッチが作動して動
作できなくなる。また、複雑な電子制御装置では、制御
システムを一時的に故障またはクラッシュさせて、シス
テムまたはシステムの構成要素のリセットを必要にする
ようなソフトウェア問題が多数ある。

【００２５】コピー品質調整中に発生するそのような故
障は、進行中のコピー品質調整を大きく妨げるか禁止す
る。このため、故障の修正後にコピー品質調整処理が自
動的に継続する。すなわち、故障が修正されるか、不適
当に開いていたドアが閉められるか、ソフトウェアクラ
ッシュ後に装置がリセットされると、コピー品質調整サ
イクルは再始動する必要がなく、また継続するための手
動介入も必要とせず、修正後に自動的に再開される。

【００２６】図４に示されているこの自動再開機能によ
れば、ブロック３２２でコピー品質調整が開始される。
コピー品質調整は、計画された定期的なコピー品質調
整、幾つかの事象のいずれかに応答したコピー品質調
整、または外部的に開始されたコピー品質調整等の幾つ
かの方法で開始される。ブロック３２４は、コピー品質
調整が中断されたことを示している。前述したように、
中断には、装置の様々な故障またはソフトウェアクラッ
シュによって、あるいはドアまたはカバーが開く等の外
部的に開始された行為によって生じたハードウェアまた
はソフトウェア中断がある。

【００２７】ブロック３２６は、コピー品質調整処理の
継続を禁止する状態が存在していないことから、中断状
態が解消または除去されたことを示している。本発明の
範囲内において、装置がコピー品質分析及び調整処理を
継続できる限り、中断状態が解消されたと見なすことが
できることに注意すべきである。すなわち、コピー品質
調整処理に影響を与えない他の装置中断状態が存在して
も、品質調整は継続できる。

【００２８】決定ブロック３２８では、中断状態が除去
または解消されるか、コピー品質調整処理に影響を与え
ないことが感知された時点で、コピー品質調整がまだ必
要か否かが決定される。コピー品質調整処理が中断の時
点で完了しているか、他の何らかの理由で必要なくなっ
た場合、装置はブロック３３２で示されているように印
刷またはコピー可能状態になる。そうでない場合、完了
前に中断されたためにコピー品質調整が必要であれば、
装置はブロック３３０で示されているようにコピー品質
調整を実行し続ける。

【００２９】以上に本発明を好適な実施例について説明
してきたが、本発明はその詳細に制限されることはな
く、発明の範囲内で様々な変更が加えられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】装置の制御用の操作盤の概略図である。

【図２】図１に示されているタッチモニタースクリーン
の分解図である。

【図３】本発明の１つの機能によるコピー品質調整技術
中のジョブプログラミングを説明するフローチャートで
ある。

【図４】本発明の別の機能による、装置が途中で中断し
た後の自動装置品質調整再開を説明するフローチャート
である。

【符号の説明】

３６…ユーザインターフェース、５１…カラーディスプ
レイ装置、９８…ネットワーク、１０２，１０４，１０
６，１０８…プリント回路板

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 媒体上に像を形成するための像処理構成
   要素と、像品質監視素子を備えた像処理構成要素の作動
   を指示するコントローラと、コントローラに接続された
   スクリーンディスプレイを備えているオペレータインタ
   ーフェースを有し前記スクリーンディスプレイと対話す
   る像処理装置において、像処理装置を事前プログラムす
   る方法であって、 像品質について像処理装置の作動を監視する段階と、 像品質基準からの偏差を決定する段階と、 像品質基準からの偏差に応答して品質調整を開始する段
   階と、 スクリーンディスプレイと対話することによって、コン
   トローラが像品質調整を実行しているのに並行して、フ
   ルカラー、黒等の色やトレイ、用紙等の選択された機能
   を表すプログラミングデータをコントローラに入力する
   段階を含み、品質調整中に、前記像品質調整が実行され
   た後に前記選択された機能に基づいて像を形成するジョ
   ブを実行できるように像処理装置を事前プログラムする
   段階とを有している方法。