JP2619036B2 - ブタ成長ホルモンアナログ - Google Patents

ブタ成長ホルモンアナログ

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JP2619036B2 JP63502797A JP50279788A JP2619036B2 JP 2619036 B2 JP2619036 B2 JP 2619036B2 JP 63502797 A JP63502797 A JP 63502797A JP 50279788 A JP50279788 A JP 50279788A JP 2619036 B2 JP2619036 B2 JP 2619036B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は一種の新規ブタ成長ホルモンアナログに係
る。
特に本発明は、天然に産生するブタ成長ホルモンのアミ
ノ酸配列中の32〜38位の残基に対応する残基が1個以上
欠失している、組換により作製されたブタ成長ホルモン
のアナログに係る。本発明は更に、このようなアナログ
を含む組成物、並びに哺乳動物の成長を増進するための
このようなアナログ及び組成物の使用に係る。
正常な哺乳動物を下垂体は成長ホルモン(GH)と呼称
される物質を産生し、血流中に分泌する。ヒト(hG
H)、ウシ(bGH)及びブタ(pGH)成長ホルモンのアミ
ノ酸配列は類似している。これについては、Dayhoff,Dt
las of Protein Sequence and Structure,Volmume 5,Su
pplement 6,National Biomedical Research Foundatio
n,Washington,120−121(1976);及びSeeburg他,DN
A,37−45(1983)を参照されたい。サケ成長ホルモ
ン(sGH)のアミノ酸及びヌクレオチド配列も知られて
いる(Seine他,Proc.Nat′l.Acad.Sci.(USA)82,43
06−4310(1985))。これらの成長ホルモン間の相同度
が最も高いbGH,hGH,oGH,pGH及びsGHの配列のアライメン
トに基づいて、安定性が高い領域を同定することができ
る(前出のDayhoff及び前出のSekine他の文献を参
照)。
in vivoにおいて成長ホルモンは、アミノ酸からのタ
ンパク質の構築、投与後の血漿グルコースの初期低下、
初期低下後の血漿グルコースの漸増、及び脂質から脂肪
酸への分解を促進する。成長ホルモンに関連する効果は
夫々成長促進(即ち体重増加)、インシュリン節約作
用、糖尿病誘発及び脂質分解効果と呼称される。抗脂質
分解効果も報告されているが、これはホルモンのインシ
ュリン類似作用の一面であると思われる(Goodman,Meta
bolism19,849−855(1970))。
更に、成長ホルモンは催乳ホルモンと構造が類似して
おり、同様の効果を誘導することが可能である。例え
ば、bGHは残基の約15%がヒト胎盤性催乳ホルモンと異
なる(Wallis他,Growth Hormone and Related Peptide
s,Pecile他編,Excerpta Medica,Amsterdam,1−13(197
6))。ヒト成長ホルモンは残基の約25%がヒトプロラ
クチンと異なる(前出のWallis他の文献)。gGH又は組
換bGH(rbGH)を皮下注射すると、ウシ、ヤギ及びヒツ
ジの乳汁の生産量が増加する(Eppaird他,J.Dairy Sc
i68,1109−1115(1985);Bauman他,J.Dairy Sci.,6
8,1352−1362(1985);Hart,Proc.Nutr.Soc.,42,181−1
94(1983);及びHart他,Biochem.J.,218,573−581(1
984))。
下垂体から成長ホルモンを単離するには、ホルモンの
産生に関連する下垂体細胞を溶解させなければならな
い。しかしながら、細胞の溶解によってタンパク質加水
分解酵素(プロテアーゼ)が放出され、天然に産生する
下垂体成長ホルモン(nGH)の少なくとも一部をフラグ
メントに分割しかねない。更に、nGHは血流中に一旦分
泌されると、nGHを同一又は異るフラグメントに分割し
得るプロテアーゼの作用を受ける。成長ホルモンフラグ
メント研究の最大の研究対象は、既に抽出されている成
長ホルモン又は血流中を循環している成長ホルモンに関
連する作用を生じるのがnGHであるのか又はそのフラグ
メントであるのか又はその両方であるのかを決定するこ
とに向けられている。この点に関して、リジン又はアル
ギニン残基を化学的に修飾することにより、hGHのアナ
ログをプロテアーゼトリプシンによる消化に対して耐性
にすると、はっきりとはわかるが弱い成長促進、糖尿病
誘発及びインシュリン類似作用を生じることに着目する
ことができる(Cameron他,Biochim.Biopys.Acta,254−
260(1985))。一方、nGH分子の個々の部分(領域)は
nGHの効果のいずれかに関与すると考えられている。nGH
の作用への関与がこのように局限され得る程度までは、
タンパク質合成、インシュリン節約、糖尿病誘発及び脂
質分解効果を選択的に変化させたフラグメント及びアナ
ログを作製することができる。
以下の文中において、成長ホルモンのフラグメント又
はアナログ中に存在するアミノ酸残基の位置は下付き文
字で示し、数字は対応するnGHの同一の位置に見いださ
れる残基の存在を示し、欠失はコンマで表す。例えば、
天然に産生するブタ成長ホルモンはpGH1-190で表す。
下垂体から単離され得、且つhGH1-31,47-191に対応す
るhGH(22000ダルトン)の20000ダルトン変異体(20K)
は、下垂体を切除したラットの成長を促進し、イヌでは
高血漿症又は高インシュリン血症を誘発せず、in vivo
又はin vitroでインシュリン節約作用も脂質分解作用も
生じず、hGHのラジオイムノアッセイによるとhGH自体よ
りも低反応性である(Lewis他,J.Biol.Chem.,253,2679
−2687(1978);Frigeri他,Biochem.Biophys.Res.Comm
un.,91,778−782(1979);Lewis他,Biochem.Biophy.Re
s.Commun.,92,511−516(1980);及びLewis他,Endoc
r.Res.Commun.,155−164(1981))。hGHの20K変異体
は転写後修飾産物である(前出のLewis他,Biochem.Bio
phys.Res.Commun.)。hGHの20K変異体は、その二量化
傾向、即ち腎機能低下を免れる傾向により、in vitro生
物活性から予測される以上に重要な成長促進物質である
(Baumann他,Endocrinology117,1309−1313(198
5))。
20K hGHに欠けている残基を含むhGHのフラグメントも
文献中に開示されている。これらのフラグメントのうち
で成長を促進することが報告されているものはないが、
フラグメントによっては成長ホルモンの糖尿病誘発及び
脂質分解特性に関係の深い特性を有するものもある。
hGHの31〜44位の残基に対応する合成フラグメントは
絶食させた動物におけるin vivo及びin vitorで脂質分
解性である[Yudaev他,Biokhimiya41,843−846(197
6)]が、非生理的状態でGHの不在下にin vitroでプレ
インキュベーションした後に限りグルコースの取り込み
を刺激する(即ちインシュリン節約作用を示した)(Yu
daev他,Biochem.Biophys.Res.Commun.,110,866−872
(1983))。hGHのペプチドアナログには糖尿病誘発性
のものもあるが、hGH52-77のアナログはそうではない
(Lostroh他,Diabetes27,597−598(1978)。hGH
20-41から構成されるペプチドは活性を欠いてりる(Rea
gan,Diabetes27,883−888(1978))。hGH1-36から構
成されるペプチドは血液グルコース又は成長に対して効
果がない(Chillemi他,Growth Hormone and Related P
eptides,Pecile他編,Excerpta Medica,Amsterdam,50−6
3(1976))。
一方、hGH32-46に対応するペプチドは血清遊離脂肪酸
を減少させ、in vitro[Frigeri他,Proceedings,64th
Annual Meeting of the Endocrine Socitey,San Franci
sco,101(Abstract 88)(1982)]及びin vivo[Rudma
n,U.S.Patent No.4,558,033及びStevenson他,Diabete
s33,149A(Abstract No.572)(1984)]においてイ
ンシュリンと同時に投与するとインシュリン節約作用を
示す。hGH32-46のフラグメント及びアナログ(異種アミ
ノ酸又は立体異性体の置換を含む)も同様に、in vivo
でインシュリンと同時に投与するとインシュリン節約性
である(Jones他の同時係属中及び同時譲渡の米国特許
出願第501,024号)。
発明の要約 本発明は、天然に産生するブタ成長ホルモンの生産活
性及び特性を維持しながら成長速度、飼料効果、脂肪分
解又は乳汁生産量を増加するような一種のブタ成長ホル
モンアナログの類に係る。
特に本発明は、アミノ酸の1個以上が欠失しているア
ミノ酸配列 Z−pGH1-31−(X)−pGH39-190 (nは0又は1であり、Zは水素、MET、ALA又はMET−A
LA−であり、Xは−GLU−ARG−ALA−TYR−ILE−PRO−GL
Uを含むアミノ酸残基のペプチドである) を含む組換ブタ成長ホルモンアナログ、及びその対立遺
伝子型に係る。
本発明は更に、上記配列を有するブタ成長ホルモンア
ナログをコードする合成遺伝子にも係る。本発明はま
た、DNA配列を含む各種の複製可能なクローニングベク
ター、並びに形質転換細胞又はトランスフェクトした細
胞系でブタ成長ホルモンアナログを作製するのに有用な
DNA配列を含む発現ベクターの構築方法にも係る。更
に、本発明は上記アミノ酸配列を有するブタ成長ホルモ
ンのアナログをコードする遺伝子も提供する。本発明は
更に、各種の複製可能なクローニングベクター、発現ベ
クター及び形質転換細胞又は細菌培養物も包含し、これ
らはいずれも本発明のブタ成長ホルモンアナログを作製
するのに必要な改変遺伝子情報を含む。
本発明のブタ成長ホルモンアナログは実質的に純粋な
形態で作製され、従って、ブタに由来する他のタンパク
質を本質的に含まない。ブタ成長ホルモンアナログは、
宿主動物への有効な運搬を助長できるように許容可能な
組成物を構成するべく、他のタンパク質、例えば血清ア
ルブミンを含む従来の好適なキャリア及びアジュバント
と調合され得る。
本発明は更に、有効量の本発明のブタ成長ホルモンア
ナログを動物に投与する段階を含む動物の成長を促進す
るための方法も提供する。
図面の簡単な説明 第1図はpBR 322−Trp−pGHプラスミド構築の概略
図、第2図はpCFM 414−Trp−pGHプラスミド構築の概略
図、第3図はpGH及びpGH−7の構築に使用されるXba I
〜Apa I pGH DNAフラグメントを作成するために使用さ
れるオリゴヌクレオチドアセンブリの図解、及び第4図
はpCFM 846−pGHプラスミドの構築に使用される成分の
図解である。
詳細な説明 上述のように、成長ホルモンの生理的活性は完全なポ
リペプチドの各領域に起因し得る。このような活性は、
完全なポリペプチドの特定の折り畳み又は修飾、仲介因
子の放出、又は例えばそれ自体が脂質分解に関与し得る
α−及びβ−リポトロンのような他の下垂体ペプチドに
よる「汚染」にも起因し得る[Kuhn他,J.Clin.Endocri
nol.Metab.,56,1338−1340(1983);Frigeri他,Hormon
e Res.,17,197−201(1983)]。
精製したホルモンの効果から汚染物の効果を分離する
ためには、他の下垂体成分、例えば組換pGH(rpGH)か
ら単離することにより作製される成長ホルモンの活性を
試験する方法がある。pGHの遺伝子は既に配列決定され
ており、種々の形態で原核及び真核細胞中に発現されて
いる[Keshet他,Nucleic Acids Res.,,19−30(198
1);Woychik他.Nucleic Acids Res.,10,7197−7210(1
982);Seeburg他,DNA37−45(1983);Kupchick
他,DNA,23−31(1985)及びGerge他,DNA,273
−281(1985)]。
本発明は、天然に産生するpGHの生物学的特性(例え
ば免疫特性及びin vitroの生物学的活性)及び物理的特
性(例えば分子量)の1つ以上を有するポリペプチド精
製物及び単離物を提供する。これらのポリペプチドは、
ゲノムcDNAクローニング又は遺伝子合成により得られる
外因性DNA配列の化学的合成方法による又は原核もしく
は真核宿主発現(例えば培養基中の細菌、酵母、高等植
物、昆虫及び哺乳動物細胞による)産物であることも特
徴とする。典型的な酵母(例えばSaccharomyces cerev
isiae)又は原核生物(例えば大腸菌Escherichia col
iE.Coli)宿主細胞の発現産物は、哺乳動物のタンパ
ク質と会合しない。脊椎動物(たとえばヒト以外の哺乳
動物及び鳥類)細胞の微生物発現産物はヒトタンパク質
と会合しない。使用される宿主に依存して、本発明のポ
リペプチドは哺乳動物又は他の真核炭水化物でグリコシ
ル化してもよいし、しなくてもよい。本発明のポリペプ
チドはイニシャルメチオニンアミノ酸残基(−1位)を
含み得る。
本文中において、アミノ酸残基の「ペプチド」なる用
語は1個以上のアミノ酸が欠失しているアミノ酸GLU−A
RG−ALA−TYR−ILE−PRO−GLUを含むペプチドを意味す
る。本発明の目的で、該ペプチド中のアミノ酸の欠失は
逐次的でもランダムでもよい。
DNA配列又は遺伝子に適用される場合の「人造(manuf
actured)」なる用語はヌクレオチド塩基のアセンブリ
により完全に化学的に合成された生成物又は合成された
誘導体を意味する。従ってこの用語は、もともと生物に
由来する材料を出発物質とするゲノムcDNAクローニング
法により「合成された」生成物は除外する。
本文中において、「対立遺伝子型」なる用語はアナロ
グの生物活性を改変することなしに本発明のブタ成長ホ
ルモンアナログの配列中で1個以上のアミノ酸が修飾さ
れていることを意味する。このような対立遺伝子型は当
業者により容易に予想されよう。
ZがMET−ALAの場合、好ましくはMET残基はZがALAで
あるようなアナログを得るように処理されることに留意
すべきである。本発明の好適なブタ成長ホルモンアナロ
グは、nが0であり且つZがALAであるような式(I)
のブタ成長ホルモンアナログを含む。別の好適なブタ成
長ホルモンアナログは、nが1であり、ZがALAであ
り、Xが−GLU−ARG−ALA−GLU−の配列を有する残基で
あるような式(I)のブタ成長ホルモンアナログ(ALA
−pGH1-34,38-190)を含む。
本発明の更に好適なブタ成長ホルモンアナログは、n
が1であり、ZがALAであり、XがGLU−ARG−ALA−TYR
−ILE−GLUの配列を有する残基であるような式(I)の
アナログ(ALA−pGH1-36,38-190)を含む。本発明の別
の好適なブタ成長ホルモンアナログは、nが1であり、
ZがALAであり、XがGLU−ALA−TYR−ILE−PRO−GLUの
配列を有する残基であるような式(I)のアナログ(AL
A−pGH1-32,1-190)を含む。
第1表は天然に産生するpGHのアミノ酸配列を示す。
本発明の組成物及び方法は、有効量の本発明のブタ成
長ホルモンアナログを使用する。本文中においてブタ成
長ホルモンの「有効量」なる用語は、成長又は関連する
特性、即ち飼料効果、赤み肉の多い組成、乳汁生産量等
を増加させるための動物に投与すべきブタ成長ホルモン
アナログの量を意味する。このような有効量は当業者に
より容易に予想されよう。
以下の実施例は本発明の態様を更に詳細に説明するも
のである。
実施例1 60μgのポリアデニル化RNAを1gのブタ下垂体から単
離した。Okayama他,Mol.Cell.Biol.,,161(1982)に
記載の方法に従ってポリ(A)RNAからcDNAを形成し、
コンピテント大腸菌(HB101株)に形質転換させた。32P
で標識し、ニック翻訳した493bp Pvu II cDNA bGHプロ
ーブを使用して5000個のコロニーをスクリーニングし
た。ハイブリダイズした200個のコロニーに、二次スク
リーニング、DNA単離及び制限酵素マッピングを実施
し、5個のコロニーを選別した2個の単離体は約900bp
のpGH cDNA配列(1,4)を含んでおり、3個の単離体は
約700bp(2,3,5)を含んでいた。
クローン番号1にM13 DNA配列決定を実施し、pBR322
−Trp発現ベクターに転写した。この構築を得るため
に、クローン1からのプラスミドDNAをインサートの
5′末端の近傍のHae II部位及びクローン1のpBR322領
域のcDNAインサートの3′末端の外側Hae II部位で切断
し、1100bpフラグメントを形成した。この1100bpセグメ
ントをSIヌクレアーゼで処理し、Xba Iブラントリンカ
ーを両端に連結した。次に、Xba IではさんだDNAセグメ
ントを、先にXBa Iで切断したpBR322−Trp発現プラスミ
ドに連結した(第1図)。
Xba Iブラントリンカーは、5′Xba I部位及び3′ブ
ラント末端、並びにATG開始コドンを形成した。
XBa I 5′CATGAGAATGGC 3′ 3′ TCTTACCG 5′ 上記発現プラスミドをPvu II及びEcoR Iで消化するこ
とにより3′末端のポリ(A)エーテルを除去し、Trp/
pGH 355 bpフラグメントを分離した。このために、Pvu
II−BamH IリンカーをPvu IIで切断した3′末端に連結
させ、次にこれを制限酵素EcoR I及びBamH Iで切断した
pCFM 414発現プラスミドに連結した(第2図)。
Pvu II−BamHIリンカーはPvu II部位の半分、終始コド
ン(TAA)及びBamH I部位を含んでいた。
Pvu II BamH I 5′CTGCGC ATTC TAA G 3′ 3′GACGCG TAAG ATT CCTAG 5′ 配列決定データに基づいて2つの異なる二重鎖(ds)
のオリゴヌクレオチド配列(PGHwt,PGH−7)を上述の
ように化学的に合成した。3つのDNAの各々が5′末端
にXba I制限部位を有し且つ3′末端にApa I制限部位を
有するように割り当てた。Apa I部位のすぐ下流にHind
III制限部位を加え、mp19バクテリオファージへのクロ
ーニングを助長するようにした。
要約すると、人造遺伝子を構築するために以下の実施
例で使用されるプロトコロールは、参考資料として本発
明の一部に加えるAlton他名義のPCT公開WO83/04053に一
般論として開示されている通りである。遺伝子の構築
は、成分オリゴヌクレオチドをまず多数の二重型にアセ
ンブリし、次いでこの二重型を個々のセクションにアセ
ンブリするようにした。これらのセクションは容易に増
幅できるようにし、増幅システムから除去後、逐次又は
多重フラグメント連結を介して適当な発現ベクターにア
センブリした。
実施例2 ブタ成長ホルモンの2つの遺伝子フラグメントを同様
に構築した。一方の遺伝子フラグメント(フラグメント
1−pGHwt)は、cDNA配列決定により推測されるように2
2Kブタ成長ホルモン遺伝子配列を含んでいた。第2の遺
伝子フラグメント(フラグメント2−pGH−7)は、
「欠失ペプチド」(DP)領域中の7個のアミノ酸を欠失
する22Kブタ成長ホルモン配列(以下、21Kブタ成長ホル
モンと呼称する)をコードした。オリゴマー15、16、17
及び18はpGH−7のDPコード領域の始めと終わりの間に
ギャップを形成し、この遺伝子型に加えられるアミノ酸
をコードする。両方の遺伝子型に共通のオリゴヌクレオ
チドセグメントは1、2、3、5、6、7、8、9、1
0、12、13、14、16及び18であった(第3図)。
2つの遺伝子フラグメントの構築に必要な20個のオリ
ゴヌクレオチドをAB I DNAシンセサイザーで合成し、標
準方法を使用してゲル電気泳動により精製し、第2表に
リストした。各精製オリゴヌクレオチド(オリゴ)を1m
lのTE(10mM Tris HCl,pH7.2,0.1mM EDTA)に溶解さ
せ、260nmの吸光度を記録した。吸光度をオリゴの吸光
係数計算値と比較し、濃度を計算した。次にピコモル/
μで表した濃度を使用して遺伝子構築用の夫々のオリ
ゴを測定した。例えば13個のアデノシン、8個のシトシ
ン、9個のグアニン及び9個のチミジンを含む39量体で
あるオリゴ#1の場合、260nmで計算した吸光係数は444
700である。260nmにおける吸光度は0.379であり、濃度
(pm/μ)は0.852である。オリゴは、Eppendorfチュ
ーブへEppendorf pipetmanを使用して量り取った。使用
量は、構築すべき各遺伝子フラグメントに100ピコモル
の各オリゴが割り当てられるようにした。即ち、オリゴ
#1、2、3、3、5、6、7、8、9、10、12、13、
14、16及び18は2つの遺伝子構造の各々に共通であるた
め、200ピコモルを使用した。15、17、19及び20は遺伝
子構造の一方にしか見いだされないので100モルを使用
した。量り取ったオリゴを高速真空乾燥し、80%エタノ
ール、20%水あわせて15μを使用して再乾燥した。
オリゴは、完成した遺伝子構造の末端に最終的に位置
し得るオリゴマーが自己連結し得ないように選択的にホ
スホリル化した。即ちオリゴ1及び14はホスホリル化し
なかった。他の全オリゴはホスホリル化した。キナーゼ
化(kination)及び連結の全操作は50mM HEPES,pH7.6,1
0mM塩化マグネシウム及び10mMジチオトレイトールから
構成される連結用緩衝液LB中で実施した(LBは10倍濃縮
溶液、10×LBとして保存し、必要に応じて希釈した)。
オリゴ1及び14を夫々60μのLBに溶解させ、必要が生
じるまで氷上に置いた。
92μの10×LB、20μのポリヌクレオチドキナーゼ
(Boehringer−Mannheim,10単位/μ)、1μの10m
M ATPのTE溶液、80,000,000カウント/分の放射活性を
含む32Pγリン酸ATPの1/4μ、810μの水を含有する
キナーゼ混合物を調製した。
キナーゼ混合物の総量は920μであった。ホスホリ
ル化すべき乾燥オリゴ100pmoleにつき20μの混合物を
加えた。オリゴ2、3、5、6、7、8、9、10、12、
13、16及び18(各200pmole)を40μのキナーゼ混合物
に溶解させた。オリゴ15、17、19及び20(各100pmole)
は20μのキナーゼ混合物に溶解させた。次に、キナー
ゼ混合物中に溶解させたオリゴを収容する全チューブを
37℃で45分間インキュベートした。1/4μのアリコー
トを各チューブから取り出し、DE−81紙ストリップに別
々にスポットした。次に、溶媒の前端が下向きのストリ
ップの底部に達するまでDE−81ストリップをクロマトグ
ラフィーチャンバ内で0.35Mの蟻酸アンモニウム緩衝液
で溶出された。次にストリップをチャンバから取り出
し、100℃の乾燥オーブンで乾燥し、液体シンチレーシ
ョンカウンター(Beckman LS 6800)で分析できるよう
に細断した。ストリップを、原料のみを含む第1の断片
と、DE−81ストリップの残部を含む第2の断片とに切断
した。次にDE−81ストリップからのフラグメントをプラ
スチック製計数バイアル内に設置し、LS−6800で乾燥計
数した。カウンターは、各ストリップの原料物質に取り
込まれた放射活性を示したので、大過剰量の低温ATPで
ホスホリル化反応を追跡した。各ホスホリル化反応物に
1μの10mM ATPを加え、チューブを37℃で更に45分間
インキュベートした後、DE−81分析を実施した。次に、
オリゴを収容する全チューブ(ホスホリル化しなかった
1及び14を含む)を5分間煮沸し、迅速に冷却した。こ
の工程によりキナーゼ酵素を破壊した。
1+ 8 2+ 9 3+10 5+12 6+13 7+14 15+17 16+18 19+20 各二重型は対の最初のほうのオリゴの番号で呼称する
ことにした。チューブ1、2、3、5、6、7、15、16
及び19を混合し、5分間煮沸した後、室温まで徐冷し
た。
次に、これらのアニールした二重型を結合して四量
体: 3+ 2 5+ 6 を形成した。
これらの四量体は、対の最初のほうのチューブの番
号、即ち夫々3及び5として呼称することにした。四量
体3及び5を収容するチューブの各々に5μの10mM A
TPを加えた(ATP濃度を約200マイクロモルにした)。四
量体を37℃で10分間アニールした。5μのリガーゼ
(Boehringer−Mannheim,1単位/μ)を各チューブに
加えた。連結物を37℃で5分間インキュベートした後、
氷上に1時間置いた。
二重型16の2分の1を二重型15と結合し、残りの1/2
は二重型19と結合した。これらの四量体の各々に2μ
の10mM ATPを加えた。四量体を37℃で10分間アニールし
た後、2μのリガーゼを各チューブに加えた。混合物
を37℃で5分間インキュベートし、氷上に1時間置い
た。
別の二重型を加えてより長い二重型とし、即ち二重型
7を四量体5に加えて六量体#5とし、二重型1を四量
体3に加えて六量体#3とし、2.5μ10mM ATP及び2.5
μのリガーゼをこれらの六量体に加えた。次に2本の
チューブを混合し、37℃で10分間インキュベートし、氷
上に1時間置いた。
夫々pGH−7及びpGHの中心オリゴを収容するチューブ
15及び19の各々に六量体#5の3分の1を加えた。チュ
ーブ15及び19を37℃で10分間インキュベートし、氷上に
2時間置いた。次に六量体#3を1/2ずつチューブ15及
び19の各々に加えた。10mM ATP及び5μのリガーゼの
構築に必要な全オリゴをチューブの各々に加えた。連結
物混合物を含むチューブを37℃で10分間及び4℃で5日
間インキュベートした。
3つの連結物の各々からの5μを取り出し、7M尿素
を含む厚さ0.75mmの分析用5%ポリアクリルアミドゲル
で検査した。32Pで標識しHpa IIで切断したpBR322を標
準として隣接するレーンに展開させた。各連結物からの
アリコート及びHPa II標準を、0.1%キシレンシアノー
ル及びブロムフェノールブルー染料(80%ホルムアミド
+染料)を含む80%ホルムアミドと20%水との溶液20μ
に希釈した。サンプルを5分間煮沸後、氷上で5分間
迅速に冷却し、ゲルに充填した。ゲルを(ブロムフェノ
ールブルーがゲルスラブの底部に達するまで)400ボル
トで45分間泳動させた後、ガラスプレートから取り出
し、サランラップに包み、Dupon Cronex X線フィルムシ
ートと共にフィルムパトローネに容れた。−70℃で露光
し、フィルムを現像した処理、連結したDNAがオートラ
ジオグラム上に現れた。レーン15には272塩基対二重型
に対応するバンドが現れた。レーン19には293塩基対二
重型に対応するバンドが現れた。これは、各連結による
夫々pGH−7及びpGHに必要なDNA構築物の一部が得られ
たことを意味する。
ゲル分析結果に基づいて、3つの連結混合物から大規
模ゲル精製を行った。40μの3M酢酸ナトリウム及び1m
lの100%エタノールを使用し、−70℃で一晩冷却するこ
とにより、各連結物をエタノール沈降させた。10000×
gで10分間遠心分離後、上清を除去し、100μの氷冷8
0%エタノールで濯ぐことによりDNAペレットを単離し
た。濯いだペレットを高速真空乾燥した。次に各ペレッ
トを80μの80%ホルムアミド+染料に溶解させた。5
分間煮沸し、氷上で迅速に冷却した。次に、各連続混合
物の1/2を、7M尿素を含む厚さ3mmの5%ポリアクリルア
ミドゲルに充填した。ゲルを250〜300ボルトで2時間泳
動させた。次にゲルをフィルムパトローネに容れ、室温
でオートラジオグラフィにかけ、バンドを可視化させ
た。次に現像したフイルムをパトローネ中のゲルの近く
に置き、完全に連結した遺伝子フラグメントに対応する
各レーンのバンドの位置をマークし、カミソリの刃を使
用して所望のバンドをゲルから切り取った。3mlの注射
器(針なし)でEppendorfチューブに押し出すことによ
り各ゲルスライスを砕いた。砕いた各ゲルスライスを0.
7mlのゲル溶解緩衝液(0.5M酢酸アンモニウム、0.01M酢
酸マグネシウム、0.001M EDTA及び0.1%酢酸アンモニウ
ム、0.01M酢酸マグネシウム、0.001M EDTA及び0.1%ド
デシル硫酸ナトリウム)で覆い、37℃で一晩インキュベ
ートした。
注射器の筒にガラス繊維フィルターパッドを挿入して
ゲル−溶液混合物を過し、n−ブタノールで3回洗浄
した。2と1/2容量のエタノールを加え、−70℃で1時
間保存することによりDNAを沈降させた。1000×gで10
分間遠心分離した処、上清を傾瀉することによりペレッ
トを単離した。ペレットを5分間高速真空乾燥した。ペ
レットを200μのTEに再溶解させ、遠心分離してポリ
アクリルアミド残渣を濃縮した後、20μの3M酢酸ナト
リウム及び550μの100%エタノールで再沈澱させた。
乾燥したDNAペレットを液体シンチレーションカウンタ
ーで計算した処、各遺伝子フラグメントを約1ピコモル
含有していることが認められた。
各DNAペレットを、2μの10×LB及び1μの放射
性標識ATP(30,000,000cpm/μ)を含有する溶液20μ
に再溶解させた。1/4μのアリコートを各チューブ
から取り出し、DE−81ストリップにスポットした。1μ
のポリヌクレオチドキナーゼを各チューブに加え、チ
ューブを37℃で30分間インキュベートした。1/4μの
アリコートをホスホリル化反応物から取り出し、別呑DE
−81ストリップの組にスポットした。次に全部で6個の
ストリップを0.35Mの蟻酸アンモニウムで溶離させ、そ
の由来の放射活性保持能力を比較した。各二重型の前後
のDE−81ストリップを比較した処、ホスホリル化が生じ
ていたので1μの10mM ATPで各反応を追跡し、反応を
完了した。37℃で45分間インキュベーション後、チュー
ブを5分間煮沸し、室温まで徐冷させた。連結緩衝液中
のアニールしたホスホリル化二重型を、適当なクローニ
ングベクターに連結できるようにした。
合成pGH構築物の各々をM13mp19にクローニングした
後、一重鎖(ss)及びdsDNAを単離させた。ss DNAを配
列決定した。3つの異なるpGH構築物の5′部分を含むX
ba I〜Apa I ds DNAフラグメントのソースとしてds DNA
を使用した。
pGH発現ベクターを構築するためには3部分のDNA連結
が必要であった(第4図)。成分1は3つのpGHmp19 DN
Aの1つから単離したXba I〜Apa I ds DNAフラグメント
であった。成分2はpGHwt遺伝子の3′を含むApa I〜Ba
mH I ds DNAフラグメントとしてpCFM414pGHベクターか
ら単離した。成分3はXba I及びBamH Iで切り出したpCF
M846プラスミドであった。pCFM846プラスミドはpCFM836
の誘導体(以下に記載)であって、pCFM836の非反復Cla
I及びKpn I部位の間の次のDNA配列: 5′CGATTTGATTCTAGAATTCGTTAACGGTAC 3′ 3′ TAAACTAAGATCTTAAGCAATTGC 5′ を挿入することにより調製した。プラスミドpCFM836
は、カナマイシン耐性マーカー、合成P1プロモーター、
制限部位の新しいクローニングクラスター、及び全3つ
の読取フレーム中で翻訳を停止させるための一連の翻訳
停止配列を取り込むように構築されたpCFM536の誘導体
(ATCC#39934)として調製される。まずpCFM536をSst
I及びXba Iで消化することによりβ−ラクタマーゼ遺伝
子を欠失させる。この結果、マーカー遺伝子のみならず
完全なpar又は安定性配列、P1プロモーター、及び制限
部位のクラスターの一部も失う。カナマイシン遺伝子配
列は、Beck他,Cold Spring Harbor Symp.Quant.Biol
45,pp.107−113(1981)のTn5プラスミドからのSma I〜
Hind IIIフラグメントとして得られる。新しいベクター
に挿入するためのフラグメントを調製するには、Sma I
部位にSat Iリンカーを加え、Hind III部位にNde Iリン
カーを加える。カナマイシン耐性遺伝子中に天然に産生
するNco I制限部位は、カナマイシン耐性遺伝子により
特定されるカルボキシ末端ロイシンの上流のスレオニン
残基の76個のアミン酸のコドンに部位特異的突然変異を
誘発することにより、より特定的にはACCコドンをACTコ
ドンに変えることにより破壊した。par遺伝子座配列はp
SC101のHinc II〜Ava I消化フラグメント(ATCC#3703
2)として得られる。新しいベクターに挿入するためのp
arフラグメントを調製するには、Hinc IIをまずSal Iリ
ンカーで処理し、次にAst IIリンカーで処理する。Ava
I部位をBamH Iリンカーで処理した後、Nde Iリンカーで
処理する。Aat II制限部位とXba I制限部位の間に挿入
するための付着端を有するds DNAオリゴヌクレオチドの
化学的合成により得られる合成PLプロモーターを含むDN
A配列を次のように加えた。
5′ CAGATCCATAAATTATCTCTGGCGGTGTTGACATAAATAC− 3′TGCAGTCTAGGTATTTAATAGAGACCGCCACAACTGATTTATG− −CATGGCGGTGATAATGAGCACATCGATT 3′ −GTGACCGCCACTATTACTCGTGTAGCTAAGATC 5′ 全3つのフレームに翻訳停止配列を加えるために、プ
ラスミドをBamH Iで切断し、次のdsオリゴヌクレオチ
ド: 5′ GATCCGCGGATAAATAAGTAAC 3′ 3′ GCGCCTATTTATTCATTGCTAG 5′ を挿入した。
連結後、構築物の各々を大腸菌(FM6株)に形質転換
した。FM6は数種の未知のバクテリオファージに対する
ファァージ耐性を与えられたAM7の誘導体(#CG60815
9)であり、テトラサイクリン耐性をコードする遺伝
子、並びに染色体に組み込まれるλバクテリオファージ
リプレッサー遺伝子CI857及びcroを含んでいる。
形質転換後、pGHの各型の代表的なクローンを採取し
た。共有結合による閉環状(ccc)プラスミドDNAを単離
し、アルカリ変性ccc法を使用して配列決定した。21K p
GHの合成部分の配列を第3表に示す。
実施例3 更に、部位特異的突然変異誘発により別の4つのpGH
アナログを構築することができる。まず最初に、p84pGH
22KからのXba I〜BamH Iの小さいフラグメントをM13mp1
0にクローニングし、一重鎖ファージDNAを単離する。ア
ナログの各々のプライマーを合成及びキナーゼ化し、ア
ニールして一重鎖DNAを得る。d NTP、ATP、T4DNAリガー
ゼ及びクレナー(klenar)酵素の4種を加え、所望の変
異を含むDNAの第2のストランドを合成する。DNAを宿主
株JM103にトランスフェクトし、プラークを溶菌させ
る。正しいクローンはアナログ配列の32P標識プライマ
ーへのハイブリダイゼーションにより決定される。ジデ
オキシ配列決定により配列を確認し、M13mp10からのXba
I〜BamH Iフラグメントをp846に再びクローニングす
る。クローンのプライマーを以下に列挙する。
アナログ1:(Tyr,Ile,Pro)TCGAACGTGCTGAAGGTCAGCG アナログ2:(Pro)GTGCTTACATCGAAGGTCAGCG アナログ3:(Arg)CAAAGAATTCGAAGCTTACATCCC 第4のクローン(−Glu,Arg…Glu−)は2つの逐次部
位特異的突然変異誘発を必要とする。第1のプライマー
(A)はClu,Argを除去する。この部位特異的突然変異
誘発後、一重鎖DNAは精製され、第2のGluを除去する第
2のプライマー(B)により部位特異的突然変異誘発の
第2ラウンドが実施される。
アナログ4プライマー: A TACAAAGAATTCGCTTACATCCCG B CTTACATCCCGGGTCAGCGTTA 実施例4 22K及び21Kの各々に発酵工程を実施した。細胞密度は
光学密度が65までとなるようにした。ブタ成長ホルモン
又はそのアナログの形成量は50〜75mg/OD L(3〜3.9gm
l/L)であった。
工程は大腸菌FM6/856 pCFM pGH#3(22K pGH)及び
#8(21K pGH)を使用して実施した。前記の各々は、
ウォークアウェイ(walkaway)プラスミド及びプラスミ
ド安定生のためのカナマイシン薬物マーカーを有する。第1表 (培地組成)成分(培地組成) バッチ(8L) フィード(3L) 酵母エキス 40g 400g (NH42SO4 30g 15g K2HPO4 56g − KH2PO4 64g − Dow P−2000 2ml − グルコース 40g 1300g (MgSO4−7H2O)(1M) 32ml 103ml 微量金属溶液 16ml 28ml ビタミン溶液 16ml 28ml カナマイシン 20μg/ml 発酵工程はパッチ供給式で炭素制限下に実施した。温
度30℃及びpH7.0を維持した。酸素溶解量は50%の空気
飽和に維持した。サンプルを等間隔で取り出し、成長と
酢酸レベルを測定した。クーマシー染色SDS−PAGEを使
用してpGH濃度を測定した。純粋なpGHは入手し難いの
で、純粋bGH及びIFN−α Conを標準として使用した。Sh
imodzu積分器/スキャナーを使用してゲルを走査し、2
つの標準の平均を使用してpGHの濃度及び総タンパク質
の百分率を計算した。
温度を42℃に上げることにより〜25のODで細胞を誘導
し、封入体を顕微鏡で観察した。誘導から約3〜4時間
後の細胞封入体は1〜2個であった。2つのアナログ展
開からの予備誘導サンプルにpGHは見いだされなかっ
た。第4表及び第5表は野生型)22K)及びアナログ(2
1K)の結果を示す。
これらの表に示すように、22K pGHで最大量(70〜75m
g/OD L)のpGHが得られた。21KのpGHアナログでは、ア
ナログの量はODと共にピークに達した後、恐らくタンパ
ク質分解によりODの減少と共に低下し始めることが認め
られる。恐らく誘導から5〜6時間後が発酵を停止する
最適時間であると判断できる。
実施例5 下垂体から誘導されるブタ成長ホルモンを標準として
使用して、10日間の体重増加バイオアッセイ中に下垂体
切除したラットで、組換により作製されるアナログの生
物活性を測定した。
本発明の21K pGHアナログ及び下垂体から誘導したpGH
(pd−pGH)調製物を夫々3回の投与量に分け、下垂体
切除した雌ラットに12日間の順応期間後の0〜9日目
に、1日に2回0.1mlを皮下注射した。凍結乾燥物からp
H9.5の重炭酸緩衝液(30mM)でpd−pGH調製物を復元
し、1mg/mlの濃度を有するストック溶液を形成した。全
組換サンプルと同様に、世界保健機構(WHO)緩衝液
(0.2%ラクトース、0.2%マンニトール、30mM NaHCO3,
pH8.6)でストック溶液を300、100及び30μg/mlに希釈
した。サンプルは実験の間4℃で保存した。試験材料の
アリコートについてタンパク質同定を実施した。
化学分析 化学分析によると、pd−pGHはpGH単量体の85%に過ぎ
ないことが判明したので、凍結乾燥材料重量で換算した
投与量の1.18倍を投与した。標準としてBSAのWHO緩衝溶
液を使用するBradfordアッセイにより全注射溶液のタン
パク質含有量を分析した。配合は予想されるタンパク質
濃度に適合するように変化させた(第6表)。pGH注射
液のタンパク質濃度を吸光係数により決定する正確な方
法はないので、全実際値はBradfordの結果により示され
る量とした。
体重増加 体重増加の速度は全調製物の投与量に相関して加速し
た。従って、0日目から10日目の実際の体重変化により
生物応答を測定した。本発明の21K pGHアナログは組換2
2K pGH及びpd−pGHよりも低い2つの投与量でより大き
い体重増加をもたらした。試験投与量のうちで最高の21
K pHGアナログ投与量でも体重増加にそれ以上影響はな
く、これは恐らくより低い投与量で最大速度に達したた
めであると思われる。第7表は実際の体重変化を示す。
第8表は下垂体標準の回帰係数を使用して対数(投与
量)対体重変化の一次回帰分析により決定した各調製物
の相対力価を示す。
以上、本発明の好適態様について説明したが、当業者
はこの開示内容から各種の変形及び改良を想到し得るも
のと思われる。従って、本発明は特許請求の範囲に該当
する限り、このような全変形も包含する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スーザ,ローレンス・エム アメリカ合衆国、カリフオルニア・ 91360、サウザンド・オークス、ウイザ ースプーン・ドライブ・1302 (56)参考文献 特開 昭59−173083(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の式: Z−pGH1-31−pGH39-190 (式中、Zは水素、MET、ALA又はMET−ALAである)によ
    って表わされるアミノ酸配列を含み、ブタ由来の他のタ
    ンパク質を本質的に含まない、ブタ成長ホルモンアナロ
    グ。
  2. 【請求項2】ZがALA又はMET−ALAである、請求項1に
    記載のブタ成長ホルモンアナログ。
  3. 【請求項3】ZがALAである、請求項2に記載のブタ成
    長ホルモンアナログ。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のブタ成長ホルモンアナロ
    グを、適当な担体と組み合わせて含む、哺乳動物の成長
    促進用組成物。
  5. 【請求項5】下記の式: Z−pGH1-31−pGH39-190 (式中、Zは水素、MET、ALA又はMET−ALAである)によ
    って表わされるブタ成長ホルモンアナログをコードする
    DNA。
  6. 【請求項6】トランスフェクションされた培養細胞中
    で、請求項5に記載のDNA配列を発現することが可能な
    発現ベクター。
  7. 【請求項7】下記の式: Z−pGH1-31−pGH39-190 (式中、Zは水素、MET、ALA又はMET−ALAである)によ
    って表わされるアミノ酸配列を含み、且つブタ由来の他
    のタンパク質を本質的に含まないブタ成長ホルモンアナ
    ログの有効量をヒトを除く哺乳動物に投与することから
    なる、該動物の成長を促進する方法。
  8. 【請求項8】ZがALA又はMET−ALAである、請求項7に
    記載の方法。
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