JP2618609B2 - モルホリン誘導体 - Google Patents

モルホリン誘導体

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JP2618609B2
JP2618609B2 JP51788394A JP51788394A JP2618609B2 JP 2618609 B2 JP2618609 B2 JP 2618609B2 JP 51788394 A JP51788394 A JP 51788394A JP 51788394 A JP51788394 A JP 51788394A JP 2618609 B2 JP2618609 B2 JP 2618609B2
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光夫 藤井
貴之 鈴木
敏 林辺
紳一 塚本
真一 矢次
時男 山口
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Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
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Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は,抗うつ活性ならびに抗不安活性を有するモ
ルホリン誘導体又はその塩に関する。
背景技術 現在,抗うつ作用にセロニトン(以下5−HTと称す)
が関与していることが報告され[新脳のレセプター,小
川紀雄編著,世界保健通信社(1991等)],5−HT再取り
込み阻害または5−HT受容体との作用についての研究が
なされている。
抗うつ剤としてはアミトリプチリン等の三環系化合物
が広く臨床に使用されている。しかし,アミトリプチリ
ンも5−HT再取り込み阻害または5−HT2受容体拮抗作
用を有するものの,5−HT2受容体拮抗作用以外にノルア
ドレナリン再取り込み阻害作用及び抗コリン作用を有
し,非選択的作用を示すため,心血管系への副作用(例
えば心悸亢進等),口渇または尿閉等の副作用を引き起
こす原因になっていると考えられている。
従って,選択的に5−HT再取り込み阻害又は選択的に
5−HT2受容体に作用するのもは,副作用の少ない薬剤
であることが示唆される。選択的に5−HT再取り込み阻
害をする薬剤としては例えばフルオキセチンが臨床に用
いられているが,その治療過程において不安惹起や不眠
等の作用を有することが報告されている([Physicja
n′s Desk Referencc,Medical Economics Company,Orad
ell,NJ(1990)]. 選択的な5−HT2受容体拮抗作用を有する薬剤として
例えばミアンセリンは,抗うつ薬として知られている。
さらに,近年の種々の研究[Cell Biology to Pharma
cology and Therapeutics.,488−504(1990),Psychopa
thology,22[suppl 1]22−36(1989),J.Clin.Psychia
tryd,52.34−38(1991),Psychopharmacol.Bull.,26.16
8−71.(1990),Br.J.Pharmacol.,100.793−799(199
0)]では選択的に5−HT再取り込み阻害作用かつ選択
的に5−HT2受容体拮抗作用を併用する化合物が期待さ
れている。
5−HT再取り込み阻害作用かつ5−HT2受容体喫抗作
用の両作用を有する薬剤としは例えばトラゾドンが挙げ
られる。しかしながら,トラゾドンの5−HT再取り込み
阻害作用は非常に弱く,その抗うつ作用および抗不安作
用は5−HT2受容体拮抗作用に基づくものであるとの報
告があり[Marek G.J.et al.,Psychopharmacology,109,
2−11(1992)],またトラゾドンは上記両作用を示す
他にα受容体親和性を有するためこれに基づく副作用
が生じる。
また,2−[[(4−インダニル)オキシ]メチル]モ
ルホリンが特開昭46−7333号に,2−[[(7−インデニ
ル)オキシ]メチル]モルホリンが特開昭52−83773号
に記載されている。しかしこれらの化合物は,インダニ
ルオキシ基又はインデニルオキシ基に置換基を有しな
い。
発明の開示 本発明は,インダニルオキシ基又はインデニルオキシ
基中のベンゼン管に必ずハロゲン原子が置換している点
に構造上の特徴を有し,背景技術とは化学構造を全く異
にするモルホリン誘導体である。
また本発明は選択的5−HT再取り込み阻害及び選択的
5−HT2受容体拮抗作用を併有し,両作用が優れた効果
を有するものである。
本発明の目的は,下記一般式(I)で示される新規モ
ルホリン誘導体又はその塩の提供にある。
本発明の別の目的は,本発明化合物(I)又はその塩
を有効成分としてが有する選択的5−HT再取り込み阻害
作用及び選択的5−HT2受容体拮抗作用を併有する医薬
かつ本発明化合物(I)又はその塩を製薬上許容される
担体とからなる医薬組成物の提供にある。
更に本発明には,本発明化合部(I)のうち下記一般
式(II)で示される化合物又はその塩の発明も包含さ
れ,化合物(II)の提供をも目的とする。
1)一般式(I) (式中の記号は以下の意味を示す。
R1,R3:同一又は異なって水素原子又は低級アルキル基 R2:ハロゲン原子 点線は二重結合を形成することができる。)で示される
モルホリン誘導体又はその塩。
2)一般式(II) (式中の記号は以下の意味を示す。
R1,R3:同一又は異なって水素原子又は低級アルキル基 R2:ハロゲン原子)で示されるモルホリン誘導体又はそ
の塩。
本発明化合物をさらに説明すると次の通りである。本
明細書の一般式の定義において特に断わらない限り,
「低級」なる用語は炭素数が1乃至6個の直鎖又は分枝
状の炭素鎖を意味する。
「低級アルキル基」としては,具体的には例えばメチ
ル基,エチル基,プロピル基,イソプロピル基,ブチル
基,イソブチル基,sec−ブチル基,tert−ブチル基,ペ
ンチル基,イソペンチル基,ネオペンチル基,tert−ペ
ンチル基,1−メチルブチル基,2−メチルブチル基,1,2−
ジメチルプロピル基,ヘキシル基,イソヘキシル基,1−
メチルペンチル基,2−メチルペンチル基,3−メチルペン
チル基,1,1−ジメチルブチル基,1,2−ジメチルブチル
基,2,2−ジメチルブチル基,1,3−ジメチルブチル基,2,3
−ジメチルブチル基,3,3−ジメチルブチル基,1−エチル
ブチル基,2−エチルブチル基,1,1,2−トリメチルプロピ
ル基,1,2,2−トリメチルプロピル基,1−エチル−1−メ
チルプロピル基,1−エチル−2−メチルプロピル基等が
挙げられる。
好ましくは,炭素数1乃至3個の低級アルキル基であ
り,メチル基,エチル基,プロピル基,イソプロピル基
等である。
「ハロゲン原子」としてはフッ素原子,塩素原子,臭
素原子及びヨウ素原子等が挙げられ,好ましくはフッ素
原子である。
点線は,インダン環内に二重結合を形成することがで
きる。
従って,一般式(I)中 点線の具体例として,例えば (式中の記号は前記の通りである。)の個々を, 又は化合物(a)及び化合物(b)の混合物を示す。
更に本発明化合物はモルホニル基2位又は置換基の種
類によっては,不斉炭素原子に基づく光学異性体や幾何
異性体等の立体異性体が存在するが,本発明はこれらの
混合物や単離されたものの全てが包含される。好ましく
は,本発明化合物(I)及び(II)又はその塩が左旋性
光学異性体のものである。
本発明化合物(I)及び(II)は酸と塩を形成するこ
とができる。かかる塩としては無機塩,例えば塩酸,臭
化水素酸,ヨウ化水素酸,硫酸,硝酸,リン酸との鉱酸
や,ギ酸,酢酸,プロピロン酸,シュウ酸,マロン酸,
コハク酸,フマル酸,マレイン酸,乳酸,リンゴ酸,ク
エン酸,酒石酸,D−ジベンゾイル酒石酸,炭酸,ピクリ
ン酸,メタンスルホン酸,エタンスルホン酸,グルタミ
ン酸等の有機酸との酸付加塩を挙げることができるが,
好ましくは塩酸塩,シュウ酸塩,フマル酸塩及びD−ジ
ベンゾイル酒石酸塩である。
また,本発明化合物は水和物又は各種溶媒和物や結晶
多形を形成することもできる。
(製造法) 本発明化合物は,次の反応式で示される方法によって
製造することができるが,本発明の製造法を限定するも
のではない。
(式中,R2は前記の意味を示す。R1′は水素原子,低
級アルキル基又はケトン基である。Xはアミノ基の保護
基,Yはハロゲン原子,メシルオキシ基又はトシルオキシ
基である。) アミノ基の保護基としては通常用いられる保護基であ
り,例えばトリメチル基,ベンズヒドリル基,p−メトキ
シベジル基又はtert−ブチル基等が挙げられ,好ましく
はトリメチル基である。
上記反応は,反応対応量のモルホリン化合物(III)
と,インダノール化合物(IV)とを塩基の存在下不活性
溶媒中撹拌しながら室温下乃至加温下で行うか,あるい
はインダノール化合物(IV)をあらかじめナトリウム塩
又はカリウム塩とした後,モルホリン化合物(III)と
不活性溶媒中室温下乃至加温下で行い(第1工程),常
法の脱保護反応,例えば接触還元,液安還元の様な還元
反応もしくは酸で処理することによって本発明化合物
(V)を得ることができる(第2工程)。第1工程での
不活性溶媒としては,ベンゼン,クロロホルム,ジメチ
ルホルムアミド(以下DMFと称す),ジメチルスルホキ
シド(以下DMSOと称す),エーテル,水,メタノール又
はエタノール等が挙げられる。上記第1工程における塩
基としては,水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水素
化ナトリウム,水素化カリウム,水素化リチウム,炭酸
カリウム,炭酸ナトリウム,ブチルリチウム、ポタシウ
ムtert−ブトキシド等が挙げられる。また上記第2工程
における酸としては,例えば酢酸,トリフルオロ酢酸,
トリクロロ酢酸,塩酸,硫酸,臭化水素酸−酢酸等が用
いられる。この脱保護反応は,通常メタノール,エタノ
ール,アセトン等の不活性溶媒中あるいは水中で,室温
下乃至加温下(還流下)で行われる。
(式中R1,R2,Y及び点線は前記の意味を示す。) 第一工程 ハロゲノ−4−インダニル(又はインデニル)グリシジ
ル エーテルの合成法 ハロゲノ−4−インダニル(又はインデニル)グリシ
ジル エーテル(VIII)の合成はインダノール(又はイ
ンデノール)化合物(VI)とプロピレンオキサイド化合
物(VII)を水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸
カリウムなどの塩基存在下で,水,アセトン,アセトニ
トリル等の溶媒中,0度から加熱還流の反応条件で行われ
る。
第二工程 2−[[(ハロゲノ−4−インダニル(又はインデニ
ル)オキシ]メチル]モルホリンの合成法 2−[[(ハロゲノ−4−インダニル(又はインデニ
ル)オキシ]メチル]モルホリン(X)の合成はハロゲ
ノ−4−インダニル(又はインデニル) グリシジル
エーテル(VIII)とアミノエチル硫酸(IX)を水酸化ナ
トリウム,水酸化カリウムなどの塩基存在下,水−メタ
ノール−,水−エタノールなどの混合溶媒中,0度から加
熱還流の反応条件で行われる。
このようにして製造された本発明化合物(X)は,塩
酸,フマル酸,コハク酸,臭酸,D−ジベンゾイル,酒石
酸等との酸と塩を形成することができる。
第1製法又は第2製法において,光学活性なモルホリ
ン化合物(III)又は光学活性なプロピレンオキサイド
化合物(VII)を用いた場合は,対応する光学活性な2
−[[(ハロゲノ−4−インダニル(又はイ]デニ
ル))オキシ]メチル)モルホリンを得ることができ
る。
また,第1乃至第5製法により得られる化合物はD−
ジベンゾイル酒石酸,D−ジトルオイル酒石酸,D−酒石酸
などを分割剤として,アセトニトリル−水,メタノー
ル,ジメチルホルムアミドなどを再結溶媒として用い,
再結晶することにより光学純度を上げることができる。
(式中,R1,R2及び点線は前記の通りである。R4は前記R3
中の低級アルキル基を示す。Zは,ハロゲン原子,アリ
ールスルホニルオキシ基,低級アルキルスルホニルオキ
シ基又は硫酸アルキル基を示す。) 上記,アリールスルホニルオキシ基としては,フェニ
ルスルホニルオキシ基,p−トルエスルホニルオキシ基等
を,低級アルキルスルホニルオキシ基としては,メチル
スルホニルオキシ基,エチルスルホニルオキシ基又はプ
ロピルスルホニルオキシ基等を,硫酸アルキル基として
は,硫酸メチル,硫酸エチル基又は硫酸プロピル基等を
挙げることができる。
本発明化合物は,常法のN−アルキル化反応により得
られる。
本N−アルキル化反応は,未置換ホルモリノ化合物
(X)とその反応対応量のアルキル化剤(XI)とをアセ
トン,アセトニトリル,テトラヒドロフラン(以下THF
と称す),エーテル又はDMF等の不活性溶媒中炭酸カリ
ウム,水素化ナトリウム,水素化カリウム等の塩基存在
下室温下乃至加温(又は加熱還流)下行われる。
(別法) また,本N−アルキル化反応の別法として以下の方法
が挙げられる。
本反応は未置換モルホリノ化合物(X)及びその反応
対応量の低級アルキルアルデヒド並びに水素化ホウ素ナ
トリウム,トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム又は
シアノ水素化ホウ素ナトリウム等の存在下メタノール,
エタノール,THF,ジオキサン等の不活性溶媒中室温下乃
至加温下撹拌しながら行われる。上記反応を行う場合,
塩酸,酢酸又はギ酸等を添加し,酸性条件下で行うこと
が好適である。
(式中,R2,X及び点線は前記の通りである。R5は低級ア
ルキル基を意味する。) R5の低級アルキル基は前記の通りであり,好適にはメ
チル基,エチル基である。
本発明インデン化合物(XVII)は,以下の工程を経由
して得られる。
第一工程 第一工程は常法の還元反応であり,以下の代表的な反
応を例示する。
A法:ケトン化合物(XIII)とその反応対応置の還元剤
(例えばボラン,アラン,テトラヒドロホウ素化ナトリ
ウム,テトランヒドロホウ素化リチウム,テトラヒドロ
アルミニウムリチウム,トリアセトキシ水素化ホウ素ナ
トリウム,水素化アルミニウムジイソブチル又はシアノ
化ホウ素ナトリウム)とを低級アルコール(例えばメタ
ノール,エタノール又はプロパノール等),ジエチルエ
ーテル,THF,ベンゼン,トルエン,ジクロロエタン,ク
ロロホルム又は水等の不活性溶媒中冷却化乃至加熱還流
下でヒドロキシ化合物(XIV)を得る。
B法(接触還元):ケトン化合物(XIII)と金属触媒
(例えばラネーニッケル,ニッケル又は四酸化ニクロロ
銅等)とをメタノール又はエタノール等のアルコール中
室温乃至加温下撹拌しながら行われる。
C法:ケトン化合物(XIII)とその反応対応量の亜ジチ
オン酸塩(例えば亜ジチオン酸ナトリウム)等をDMF−
水,THF−水,ジオキサン−水,エタノール水等の混合溶
媒中冷却下乃至室温下撹拌しながら行われる。
第二工程 本反応はビドロキシ化合物(XIV)をメタノール又は
エタノール等のアルコール(XV)中塩酸,酢酸,トリフ
ルオロ酢酸,トリクロロ酢酸,硫酸又は臭化水素酸−酢
酸等の酸性条件室温下乃至加熱下撹拌しながら行われ
る。
第三工程 本反応は第二工程で得られるアルコキシ化合物(XV
I)をトルエン,ベンゼン,THF又は1,4−ジオキサン等の
不活性溶媒中酸触媒(例えば塩酸,硫酸,リン酸,p−ト
ルエンスルホン酸又は酢酸等)存在下室温下乃至加熱下
撹拌しながら行われる。
以上,第1乃至第4製法により得られる2−[[(ハ
ロゲノ−4−インデニル)オキシ]メチル]モルホリン
誘導体又は2−[[(ハロゲノ−7−インデニル)オキ
シ]メチル]モルホリン誘導体は,場合によっては室温
で容易に一部が異性化し,両者ほぼ1:1の混合物とな
る。
これらの混合物は通常の造塩反応により付加塩とした
後,再結晶等の分離方法により分離することができる。
(式中,R2及びXは前記の通りである。) 本製造法は,インダン環3位にメチル基が置換された
本発明化合物(XIX)を得るものである。
第一工程 本反応はケトン化合物(XIII)とその反応対応量のメ
チル化剤(例えばメチルリチウム,グリニャール試薬,
ハロゲン化メチル,トリメチルアルミニウム,メチル銅
又はジメチル銅等の とをTHF,ジエチルエーテル,ベンゼン,トルエン,ジク
ロロメタン又は1,4−ジオキサン等の無水溶媒中冷却下
乃至室温下で行われる。
好適な反応は,ケトン化合物(XIII)とその反応対応
量のメチルリチウム又は臭化マグネシウムメチルとをTH
F又はジエチルエーテル中冷却下乃至室温下例えば−78
℃乃至0℃撹拌しながら行われる。
第二工程(還元反応) A法:第一工程で得られたハイドロキシメチル化合物
(XVIII)を常法の接触還元,代表的には金属触媒(例
えばパラジウム炭素,ジヒドロキシパラジウム又は二酸
化プラチナ等)存在下低級アルコール(例えばメタノー
ル,エタノール又はプロパノール等),THF,1,4−ジオキ
サン,ジエチエルエーテル,酢酸エチル,ベンゼン,ト
ルエン又はジクロロメタン等の不活性溶媒中水素雰囲気
下冷却下乃至室温下撹拌しながら行われる。
B法:第一工程で得られたヒドロキシメチル化合物(XV
III)とその反応対応量のトリアルキルシラン(例えば
トリメチルシラン又はトリエチルシラン等)とを酢酸,
トリフルオロ酢酸,塩酸,臭化水素酸,硫酸あるいはリ
ン酸等の酸存在下,メタノール,エタノール,THF,ジオ
キサン,エーテル,アセトニトリル等の不活性溶媒中氷
冷下乃至室温下撹拌しながら行われる。
(式中,R2及びXは前記の通りである。) 本反応は,ケトン化合物(XIII)とWittig試薬(冷え
ばCH2PPh3等)とを用い常法のWittig反応(新実験化学
講座14(I),224−238(1977)丸善株式会社出版)に
付すことによりエキソメチレン(XX)とし(第一工程)
で得られたエキソメチレン体(XX)を常法の還元するこ
と[Reductions in Organic Chemistry,Ellis Horwood
Ltd.,(1984)]により行われる。
産業上の利用可能性 本発明化合物は,極めて選択的に5−HTの再取り込み
を阻害し,かつ選択的に5−HT2受容体に対しても拮抗
作用を有することから,うつ状態,不安状態,心身症,
自律神経失調症あるいは不安愁訴に対する副作用の少い
治療剤として,また脳血管障害やアルツハイマー病にお
ける周辺症状,すなわち自発性低下,抑うつ気分,不安
・焦燥感,幻覚・妄想,心気症状,睡眠障害等の治療剤
として有用である。また本発明化合物は,抗レセルピン
作用,血液粘度改善作用,抗低酸素作用,抗酸化作用を
有し,脳循環・代謝改善薬,脳機能改善薬としても有用
である,鎮痛剤としても有用である。さらに,本発明化
合物は,脳機能障害やアルツハイマー病における痴呆症
の改善のためにも用いることができる。
以下,本発明化合物の効果を示した5−HT再取り込み
阻害試験及び5−HT2受容体拮抗試験について詳述す
る。
1)5−HT再取り込み阻害試験 in vitro試験 5−HT再取り込み阻害活性は,試験化合物が5−HT再
取り込み部位への[3H]−シタロプラムの結合をいかに
抑制するかで試験した。
D′amato RJらがJ.Pharmacol.Exp.Ther.,242,364(1
987)に記載した方法を用いた。約1.0nMの[3H]−シロ
タプラムとラット大脳皮質膜標本(約0.4mg蛋白量)お
よび試験化合物を含有した0.5mlの緩衝液を25℃で60分
間反応させた。その後,吸引濾過法によって結合標識リ
ガンドと遊離標識リガンドを分離した。5−HT再取り込
み部位への特異的結合量は,全結合から過剰量の非標識
フルオキセチン(10μM)を加えて求めた非特異的結合
量を差し引いた値とした。試験化合物の評価は,各化合
物のIC50(特異的結合量を50%減少させる濃度)を算出
し,解離定数(Ki値)に変換して行った。
in vivo試験 5−HTの前駆物質である1−5−ハイドロキシトリプ
トファンの作用増強を用いて試験した(Naunyn−Schmie
deberg′s Archives of Pharmacology,311:185−192,19
80)。体重30〜40gの雄性ICRマウスを用いた。試験薬物
を腹腔内投与し,30分後に1−5−ハイドロキシトリプ
トファン90mg/kgを静脈内投与し,5分後から5分間観察
した。観察項目は振戦,首振り行動,後肢外転の3項目
とした。試験薬物の評価は,各行動の発現に擁するED50
値を用いて行った。
2)5−HT再取り込み阻害選択性試験 試験化合物がシナプトソームにおいて,[3H]−5−
HT,[3H]−ノルアドレナリンおよび[3H]−ドパミン
の取り込みをいかに抑制するかで試験した。原田と前野
がBlochem,Pharmacol.,28,2645(1979)に記載した方法
を用いた。ウィスター系雄性ラットを断頭し,大脳皮質
及び線条を取り出し,5−HTおよびノルアドレナリン取り
込みには大脳皮質,ドパミン取り込みには線条体のシナ
プトソーム画分を調整した。各シナプトソームを37℃3
分間インキュベーションし,[3H]−5−HT,[3H]−
ノルアドレナリン及び[3H]−ドパミン(10-7M)をそ
れぞれ加え,さらに2分間インキュベーションした後,
氷冷(0℃)し,反応を停止した。その後ワットマンCF
/Bグラスフィルターを用いて濾過し,フィルター上に残
った放射活性を液体シンチレーションカウンターを用い
て測定した。非特異的活性は試験薬物を加えず0℃でイ
ンキュベーションした物を使用した。各試験化合物の評
価はIC50(各放射性リガンドの取り込み量を50%減少さ
せる濃度)を算出して行った。
3)5−HT2受容体拮抗作用試験(in vitro試験) 試験化合物が[3H]−ケタンセリンの結合をいかに抑
制するかで試験した。Leysen JEらがMol.Pharmacol.,2
1,301(1982)に記載した方法を用いた。約1.0nMの
3H]−ケタンセリンとラット大脳皮質膜標本(約0.2m
g蛋白量)及び試験化合物を含有した全量0.5mlの緩衝液
を25℃で30分間反応させた。その後,吸引濾過法によっ
て結合標本リガンドを分離した。5−HT2受容体への特
異的結合量は,全結合量から過剰量の非標識ケテルゴリ
ン(10μM)を加えて求めた非特異的結合を差し引いた
値とした。試験化合物の評価は,各化合物のIC50値で
(特異的結合量を50%減少させる濃度)を算出し,解離
定数(Ki値)に変換して行った。
(試験結果) 上記試験より,本発明化合物はin vitro試験での5−
HT再取り込み阻害作用及び5−HT2受容体拮抗作用を併
有しかつ両作用とも優れた効果を示した。対照化合物は
5−HT再取り込み阻害作用は有するものの,5−HT2受容
体拮抗作用は著しく弱い(下表1参照)。
注)対照化合物1:2−[[(4−インダニル)オキシ]
メチル]モルホリン(特開昭46−7333号に記載の化合
物) 対照化合物2:2−[[(7−インデニル)オキシ]メチ
ル]モルホリン(特開昭52−83773号に記載の化合物) また,5−HT再取り込み阻害作用in vivo試験において
例えば実施例4の化合物の各行動発現に要するED50値は
それぞれ振戦が6.3mg/kg,首振り行動が7.2mg/kg及び後
肢外点が14.1mg/kgであり,強力な5−HT再取り込み阻
害用を示した。
更に選択的5−HT再取り込み阻害試験において,例え
ば実施例1の化合部[3H]−5−HT,[3H]−ノルアド
レナリン及び[3H]−ドパミン取り込み阻害作用はIC50
値でそれぞれ227nM,6722nM及び10000nM以上を示し,こ
のことは実施例1の化合物の[3H]−5−HT取り込み阻
害作用が[3H]−ノルアドレナリン及び[3H]−ドパミ
ン取り込み阻害作用と比較して約30倍以上強く,5−HT取
り込みに対し選択性を有することを示す。
従って本発明化合物は,非選択的取り込み阻害作用を
示す化合物が有する心血管系(例えば心悸亢進等)への
副作用や口渇又は尿閉等の副作用を起こさないことが期
待される。
本発明化合物又はその塩の1種又は2種以上を有効成
分として含有する製剤は,通常製剤化に用いられる担体
や賦形剤,その他の添加物を用いて調製される。
製剤用の担体や賦形剤としては,固体又は液体のいず
れでも良く,たとえば乳糖,ステアリン酸マグネシウ
ム,スターチ,タルク,ゼラチン,寒天,ペクチン,ア
ラビアゴム,オリーブ油,ゴマ油,カカオバター,エチ
レングリコール等やその他常用のものが挙げられる。
投与は錠剤,丸剤,カプセル剤,顆粒剤,散剤,液剤
等による経口投与,あるいは静注,筋注等の注射剤,坐
剤,経皮等による皮経口投与のいずれの形態であっても
よい。
投与量は年齢,体重,症状,治療効果,投与方法,処
理時間等により異なるが,通常成人ひとり当り,1日につ
き1〜1000mg,好ましくは10〜300mgの範囲で1日1回か
ら数回に分け経口投与される。もちろん前記したよう
に,投与量は種々の条件で変動するので,上記投与量範
囲より少い量で十分な場合もある。
発明を実施するための最良の形態 以下,実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が,本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
なお,実施例で使用する原料化合物の製造例を参考例
として説明する。
実施例で得られた化合物の化学構造式は下表2〜4に
示す。
参考例1 (i)アミノエチルスルフェイト(423.6g,3.00mol)を
70%水酸化ナトリウム水溶液(360ml)に溶解し,これ
に50℃にてアリルグリシジルエーテル(68.4mg,0.60mo
l)のメタノール溶液(400ml)を滴下した。同温にて1
時間撹拌後70%水酸化ナトリウム水溶液(600ml)を加
え,同温にて13時間撹拌した。
反応終了室温にて水を加え,クロロホルム(6×1000
ml)で抽出した。抽出液を飽和塩化ナトリウム水溶液
(2×200ml)で洗浄し,硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を留去後,得られた残留物を減圧蒸留に付し,2
−(アリロキシメチル)モルホリン(75.2g)を無色油
状物として得た。
理化学的性状1 H−NMR(CDCl3);δ;2.65(dd,J=10.3Hz,J=12.2Hz,
1H),2.74−2.93(m,3H),3.36−3.49(m,2H),3.59−
3.70(m,2H),3.90(dd,J=1.96Hz,J=11.7Hz,1H),4.0
1(dd,J=0.96Hz,5.84Hz,2H,9−H),5.17−5.25(m,1
H,11−h),5.28−5.30(m,1H,11−H),5.86−5.96
(m,1H,10−H) MS(GC/MS);m/z 157(M+). (ii)2−(アリロキシメチル)モルホリン(39.5g,0.
25mol)を1,4−ジオキサン(500ml)に溶解し,これに
室温にてカリウム tert−ブトキシド(28.2g,0.25mo
l)を加え3時間加熱還流した。反応終了後室温にて水
を加え,クロロホルム(3×1000ml)で抽出した。抽出
液を飽和塩化ナトリウム水溶液(1000ml)で洗浄し,硫
酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し粗2−(1−
プロペニロキシメチル)モルホリン(40.0g)を淡黄色
油状物として得た。
理化学的性状1 H−NMR(CDCl3);δ;1.58(dd,J=1.80Hz,J=6.84Hz,
3H,10−H),2.75−2.92(m,2H),3.46−4.10(m,7H),
4.42(dq,J=1.70Hz,J=6.57Hz,1H),5.96(dq,J=1.70
Hz,6.21Hz,1H) MS(GC/MS);m/z 157(M+) (iii)前記粗2−(1−プロペニロキシメチル)モル
ホリン(32.7g)を2.0N塩酸のアセトン−水(9:1)混液
に溶解し,4時間加熱還流した。反応終了後,溶媒を留去
し粗アルコール体(41.8g)を淡黄色油状物として得
た。この粗アルコール体(41.8g)の塩化メチレン溶液
(300ml)に氷冷下トリエチルアミン(145ml)を滴下し
た後,同温にてトリフェニルクロロメタン(41.5g,0.20
8mol)を加え2時間撹拌した。反応終了後反応溶液に飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液(150ml)を加えクロロホ
ルムで抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を留去後,得られた残留物を塩化メチレン−ヘ
キサンより再結晶して2−ハイドロキシメチル−4−ト
リチルモルホリン(48.0g)を得た。
理化学的性状 IR(KBr);3450cm-1 1 H−NMR(CDCl3);δ;1.12−1.90(m,2H),2.80−2.98
(m,2H),3.28−3.56(m,3H),3.80−4.05(m,3H),7.0
6−7.58(m,15H,C(C6H5 MS(FAB/pos.);m/z 360[(M+1)] (iv)前記トリチル体(15.0g)の塩化メチレン溶液(1
00ml)に氷冷下ピリジン(20.3ml,0.25mol)を滴下した
後、同温にてp−トルエンスルフォニルクロライド(1
5.9g)の塩化メチレ]溶液(100ml)を滴下し13時間撹
拌した。反応終了後氷冷下飽和炭素水素ナトリウム水溶
液を加えクロロホルムで抽出した。抽出液を飽和塩化ナ
トリウム水溶液で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒を留去後得られた残留物を1,2−ジクロロエタンよ
り再結晶して2−p−トルエンスルフォニロキシメチル
−4−トリチルモルホリン(14.0g)を得た。
理化学的性状 IR(KBr);1730cm-1 1 H−NMR(CDCl3);δ;1.34−1.70(m,2H),2.43(s,3
H,PhCH3),2.75−2.94(m,2H),3.72−4.04(m,5H),7.
10−7.40(m,17H),7.70(d,J=2.10Hz,2H) MS(FAB/pos.);m/z 514[(M+1)] 参考例2 (i)水酸化ナトリウム(3.43g)水溶液(50ml)及び
塩化メチレン(60ml)の混合溶液にて室温にてフェノー
ル(8.00g)を加える。次いでテトラブチルアンモニウ
ムハイドロゲン スルフェート(0.48g)を加え0℃に
てアクリルクロライド(7.75g)を滴下し,室温にて20
分間撹拌した。反応終了後,有機層を水,飽和塩化ナト
リウム水溶液で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を留去後得られた4−フルオロフェニルアクリレート
(13.5g)を精製することなく次の反応に付す。
理化学的性状1 H−NMR(CDCl3);δ;5.99(dd,J=2.43and 9.81Hz,1
H),6.28(dd,J=9.81and 16.7Hz,1H),6.62(dd,J=
2.43and 16.7Hz,1H),7.08(d,J=5.94Hz,4H) MS(GC/MS);m/z 166(M+) (ii)4−フルオロフェニルアクリレート(12.0g)を
塩化アルミニウム(33.7g)と塩化ナトリウム(14.8g)
の混合物に加え80℃で2時間次いで160℃で1時間撹拌
した。反応終了後,氷水と濃塩酸を加えクロロホルムで
抽出した。抽出液を飽和食塩水溶液で洗浄し硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒を留去後得られた残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにて分離精製しヘキサ
ン−酢酸エチル(9:1)溶出部より4−フルオロ−7−
ハイドロキシ−1−インダノン(5.75g)を淡黄色粉末
として得た。
理化学的性状1 H−NMR(CDCl3);δ;2.68−2.82(m,2H),3.08−3.20
(m,2H),6.73(dd,J=3.06 and 8.91Hz,1H),7.13
(d,J=8.91Hz,1H),8.79(s,1H) MS(GC/MS);m/z 166(M+) (iii)4−フルオロ−7−ハイドロキシ−1−インダ
ノン(1.0g)を酢酸(15ml)に溶解し,これに10%パラ
ジウム短(0.5g)を用い水素雰囲気下常圧12時間撹拌し
た。使用した触媒をセライトに通して濾過し,濾液を濃
縮し7−フルオロ−4−インダノール(0.783g)を得
た。
理化学的性状1 H−NMR(CDCl3);δ;1.95−2.32(m,2H),2.75−3.10
(m,4H),4.55(brs,1H),6.54(dd,J=4.05 and 8.4
6Hz,1H),8.46(t,J=8.46Hz,1H) MS(GC/MS);m/z 152(M+) 実施例1 (i)7−フルオロ−4−インダノール(0.30g)を水
酸化カリウム(0.157g)水溶液(5ml)に溶解させ室温
にて1時間撹拌した。反応後,溶媒を留去し得られた残
留物のジメチルホルムアミド溶液(20ml)に2−p−ト
ルエンスルフォニルオキシメチル−4−トリチルモルホ
リン(1.69g)を加え,105℃にて12時間撹拌した。反応
終了後,氷冷下飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に加えク
ロロホルムで抽出した。抽出液を飽和塩化ナトリウム水
溶液(100ml)で洗浄し,硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を留去後得られた残留物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにて分離精製しヘキサン−酢酸エチル
(9:1)溶出部より2−[[(7−フルオロ−4−イン
ダニル)オキシ]メチル]−4−トリチルモルホリン
(0.54g)を得た。
理化学的性状1 H−NMR(CDCl3);δ;1.40−2.25(m,2H),2.60−3.20
(m,6H),3.75−4.05(m,5H),6.50−7.65(m,17H) MS(FAB/pos.);m/z 494(M++1) (ii)2−[[(7−フルオロ−4−インダニル)オキ
シ]メチル]−4−トリチルモルホリン(0.54g)のメ
タノール溶液(20ml)に室温にて,濃塩酸(1.30g,12.8
mmol)のメタノール(5ml)溶液を加え30分間撹拌し
た。反応終了後,飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和
した。溶媒を留去し得られた残留物に飽和食塩水を加え
クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去後得られた残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて分離精
製しクロロホルム−メタノール−濃アンモニア(10:1:
0.1)溶出部より2−[[(7−フルオロ−4−イ]ダ
ニル)オキシ]メチル」モルホリン(0.236g)を無色油
状物として得た。
理化学的性状1 H−NMR(CDCl3);δ;1.90−2.28(m,2H),2.55−3.17
(m,8H),3.50−4.04(m,5H),6.56(dd,J=4.23 and
8.55Hz,1H),6.76(t,J=8.55Hz,1H) MS(MC/MS);m/z 251(M+) 上記2−[[(7−フルオロ−4−インダニル)オキ
シ]メチル]モルホリンを塩酸塩とした後,メタノール
−ジエチルエーテル−イソプロピルエーテルより再結晶
を行い白色結晶を得た。
理化学的性状 mp;196−171℃1 H−NMR(CDCl3);δ;2.06(quint.,L=7.6Hz,2H),2.
78−3.02(m,5H),3.15−3.36(m,3H),3.81(dt,J=2.
0Hz and 10.0Hz,1H),3.90−4.25(m,4H),6.76(dd,
J=3.60 and 8.80Hz,1H),6.90(t,J=8.80Hz,1H) MS(GC/MS);m/z 251(M+) 元素分析値(C14H18NO2F・HCl・0.2H2Oとして) C H N Cl F 計算値(%) 57.71 6.71 4.81 12.17 6.52 実験値(%) 57.77 6.67 4.71 12.44 6.50 (i)7−クロロ−4−インダノール(0.300g)を用い
実験例1の(i)と同様の方法により2−[[(7−ク
ロロ−4−インダニル)オキシ]メチル]−4−トリチ
ルモルホリン(0.790g)を淡黄色粉末として得た。
理化学的性状 2−[[(7−クロロ−4−インダニル)オキシ]メチ
ル]−4−トリチルモルホリン1 H−NMR(CDCl3);δ;1.25−2.23(m,6H),2.66−3.18
(m,4H),3.72−4.31(m,5H),6.55(d,J=9.00Hz,1
H),7.04(d,J=9.00Hz,1H),7.12−7.65(m,15H) MS(FAB/pos.);m/z 522[(M+1)]. (ii)上記2−[[(7−クロロ−4−インダニル)オ
キシ]メチル]−4−トリチルモルホリン0.55gを用い
実験例1の(ii)と同様の方法により2−[[(7−ク
ロロ−4−インダニル)オキシ]メチル]モルホリン・
塩酸塩(0.252g)を淡黄色油状物として得た。1 H−NMR(CDCl3);δ;1.95−2.28(m,4H),2.85−3.10
(m,6H),3.50−4.15(m,5H),6.59(d,J=8.64Hz,1
H),7.06(d,J=8.64Hz,1H) MS(EI);m/z 267(M+),269[(M+2)]. 実施例3 7−フルオロ−4−インダノール72.3gに水酸化カリ
ウム水溶液(水酸化カリウム水溶液(水酸化カリウム7
2.3g,水150ml)を加え,インダノールが溶けるまで撹拌
した。そこへ,(R)−(−)−エピクロルヒドリン4
0.8mlを加え8時間撹拌した。反応溶液に水1l加え,エ
ーテル1lで3回抽出した。エーテル溶液を無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し,減圧下濃縮することにより油状物質
を97g得た。
アミノエチル硫酸670.4gに水酸化カリウム水溶液(水
酸化カリウム313.5g,水188ml)を加え,続いて先に得ら
れたオイルをメタノール600mlに溶かした溶液を加え
た。これを50℃で4時間撹拌した後,水酸化カリウム水
溶液(水酸化カリウム627g,水380ml)を加え,50℃18時
間撹拌した。反応溶液に水21エーテル21加え,不溶物を
濾過した後,濾液をエーテル21で3回抽出した。エーテ
ル溶液を無水硫酸マウグネシウムで乾燥し,減圧下濃縮
することにより,油状物質を114g得た。
D−ジベンゾイル酒石酸をアセトニトリル1l,水1.31
に溶かしこれに加熱還流下,先に得られたオイルをアセ
トニトリル0.5lに溶かした溶液を加えた。1時間加熱還
流後,氷浴中で撹拌したがら冷やした。析出してきた塩
を濾過し,アセトニトリルで洗浄した。これを乾燥する
ことにより,光学純度99.9%e.e.の(−)−2−
[[(7−フルオロ−4−インダニル)オキシ]メチ
ル]モルホリン・D−ジベンゾイル酒石酸塩を140g得
た。
理学的性状1 H−NMR(DMSO);δ;2.09(tt,J=7.2Hz,2H),2.76
(t,J=7.6Hz,2H),2.81−2.94(m,6H),3.09(d,J=1
2.4Hz,1H),3.21(d・J=12.4Hz,1H),3.64−3.69
(m,1H),3.84−3.95(m,4H),5.65(s,2H),6.69(dd,
J=3.6Hz,J=8.8Hz,1H),6.89(dd,j=8.8Hz,1H),7.51
(dd,J=7.2Hz,4H),7.64(dd,J=8Hz,2H),7.97(d,J
=7.6Hz,4H) MS(FAB/pos.)m/z;252(M+1) 実施例4 (−)−2−[[(7−フルオロ−4−インダニル)
オキシ]メチル]モルホリン・D−ジベンゾイル酒石酸
塩10gに水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム4g,
水200ml)を加え,これを塩化メチレン200mlで3回抽出
した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し,減圧下
濃縮した。これにフマル酸1.91gと2−プロパノール100
mlを加え,加熱し完全に溶かした。これを氷浴中で冷や
し,析出してきた塩を濾過し,2−プロパノールで洗浄し
た。これを乾燥することにより,光学純99.9%e.e.の
(−)−2−[[(7−フルオロ−4−インダニル)オ
キシ]メチル]モリホリン・フマル酸塩を5.04g得た。
mp;141−142℃ 元素分析値(C18H22NO6Fとして) C H N F 理論値(%) 58.85 6.04 3.81 5.17 実験値(%) 58.85 6.07 3.84 5.231 H−NMR(DMSO);δ;2.05(tt,J=7.6Hz,2H),2.75−
2.89(m,8H),3.00(d,J=12.4Hz,1H),3.16(d,J=12.
4Hz,1H),3.63−3.69(m,1H),3.88−4.01(m,4H),6.5
1(s,2H),6.76(dd,J=3.6Hz,J=8.8Hz,1H),6.89(d
d,J=8.8Hz,1H) MS(GC/MS);m/z 251(M) 実施例5 (−)−2−[[(7−フルオロ−4−インダニル)
オキシ]メチル]モルホリン・D−ジベンゾイル酒石酸
塩107gに水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム21
g,水1l)を加え,これをエーテル500mlで3回抽出し
た。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し,減圧下濃
縮した後,エーテル1.21に溶かし4N塩酸−酢酸エチルを
53ml加えた。析出してきた塩を濾過し,エーテルで洗浄
した後,減圧下乾燥することにより,(−)−2−
[[(7−フルオロ−4−インダニル)オキシ]メチ
ル]モリホリン・塩酸を47.8g得た。
理化学的性状 (−)−2−[[(7−フルオロ−4−インダニル)オ
キシ]メチル]モルホリン・塩酸塩 mp;170〜171℃ IR(KBr);1284cm-1,1492cm-1 1 H−NMR(DMSO);δ;2.05(tt,J=7.6Hz,2H),2.80−
3.00(m,8H),3.19(d,J=12.4Hz,1H),3.87(t,J=10.
4Hz,1H),3.98−4.04(m,3H),4.13−4.15(m,1H),6.7
7(dd,J=3.6Hz,J=8.8Hz,1H),6.90(dd,J=8.8Hz,1
H) MS(GC/MS);m/z 251(M) 元素分析値(C14H19NO2FCl・0.05H2Oとして) C H N Cl F 理論値(%) 58.25 6.67 4.85 12.28 6.58 実験値(%) 58.14 6.72 4.84 12.18 6.36 ▲[α]20 D▼=−3.00 以下,実施例1と同様にして実施例の化合物を得た。
実施例6 2−[[(6−フルオロ−4−インダニル)オキシ]メ
チル]モルホリン・フマル酸塩 原料化合物:6−フルオロ−4−インダノール 理化学的性状 mp;173−174℃ 元素分析値(C18H22NO6Fとして) C H N F 理論値(%) 58.85 6.04 3.81 5.17 実験値(%) 58.70 5.99 3.77 5.06 MS(GC/MS);m/z 251(M+1 H−NMR(DMSO);δ;2.01(2H,tt,J=7.32Hz),2.68−
2.73(3H,m),2.77−2.85(3H,m),2.93(1Hd,J=12.21
Hz),3.09(1H,d,J=11.72Hz),3.61(1H,dt,J=2.44,1
1.72Hz),3.85−3.88(2H,m),3.95−4.03(2H,m),6.5
2(2H,s),6.64(2H,d,J=10.74Hz) 以下,実施例2と同様にして実施例7乃至8の化合物
を得た。
実施例7 2−[[(7−フルオロ−1−メチル−4−インダニ
ル)オキシ]メチル]モルホリン・臭化水素酸塩 理化学的性状 MS(m/z):265(m) IR(KBr)cm-1;1496,12461 H−NMR(DMSO);δ;1.23(d,J=6.8Hz,3H),1.62−1.
70(m,1H),2.22−2.31(m,1H),2.70−2.78(m,1H),
2.83−3.05(m,3H),3.24(d,J=12.4Hz,1H),3.33−3.
41(m,2H)d3.73−3.78(m,1H),4.01−4.03(m,4H),
6.77(dd,J=3.6Hz,J=8.8Hz,1H),6.90(dd,J=8.8Hz,
1H) 実施例8 2−[[(7−フルオロ−2−メチル−4−インダニ
ル)オキシ]メチル]モルホリン・フマル酸塩 理化学的性状 mp 146−148℃ MS(m/z):265(M+−C4H4O41 H−NMR(DMSO−d6);δ;1.18(3H,d,7.33Hz),1.64−
1.71(1H,m),2.20−2.29(1H,m),2.60−2.83(4H,
m),2.89−2.97(1H,m),3.00(1H,d,12.20Hz),3.05−
3.70(5H,m),3.76−3.83(2H,m),3.88−3.97(2H,
m),6.51(2H,s),6.73−6.76(1H,m),6.87−6.91(1
H,m) 実施例9 (i)4−フルオロ−7−ヒドロキシ−1−インダノン
及び2−p−トルエンスルホニルオキシメチル−4−ト
リチルモルホリンとを用いて,実施例1の(i)と同様
にして2−[[4−(7−フルオロ−3−オキシインダ
ニル)オキシ]メチル]−4−トリチルモルホリンを得
た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.40−1.70(2H,m),2.62−2.80
(2H,m),3.03−3.25(2H,m),3.28−3.53(1H,m),3.5
5−3.72(1H,m),3.84−4.22(4H,m),4.31−4.57(1H,
m),6.68−6.78(1H,m),7.10−7.60(16H,m) MS(m/z):507(M+) (ii)2−[[4−(7−フルオロ−3−オキソインダ
ニル)オキシ]メチル]−4−トリチルモルホリン(50
7mg,1.00mmol)をメタノール(30ml)に溶解し,これに
水酸化ホウ素ナトリウム(37.8mg,1.00mmol)を加え,
室温下1時間撹拌した。反応終了後,析出した無色結晶
を濾取し2−[[7−フルオロ−3−ヒドロキシ−4−
インダニル)オキシ]メチル]−4−トリチルモルホリ
ン(220)を得た。さらに濾液に水を加えた後クロロホ
ルムで抽出して無水硫酸ナトリウムで乾燥し,溶媒を減
圧留去することにより2−[[4−(7−フルオロ−3
−ヒドロキシ−4−インダニル)オキシ]メチル]−4
−トリチルモリホリン(282mg)を無色結晶として得
た。これを先に濾取した結晶を合わせ2−[[4−(7
−フルオロ−3−ヒドロキシ−4−インダニル)オキ
シ]メチル]−4−トリチルモルホリン502mg,0.986mmo
l(99%)をエタノール(100ml)に溶解し,濃塩酸(30
0ml)を加えた後,1時間加熱還流した。次に反応溶液に
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて弱塩基性とした
後,エタノールを減圧留去してクロロホルムで抽出し
た。無水硫酸ナトリウムで乾燥した後,残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノ
ール=10:1)で精製し,2−[[4−(3−エトキシ−7
−フルオロ−4−インダニル)オキシ]メチル]モルホ
リン(257mg,93%)を無色油状物質として得た。
MS(m/z):295(M+):1 H−NMR(CDCl3)δ:1.20(3H,t,J=7.1Hz),1.88(1H,
br,s),2.13−2.27(2H,m),2.50−3.25(6H,m),3.35
−4.20(5H,m),3.60(2H,q,J=7.1Hz),4.49−5.15(1
H,m),6.62(1H,dd,J=8.4,3.8Hz),6.83(1H,dd,J=8.
4,8.4Hz) (iii)2−[[4−(3−エトキシ−7−フルオロ−
4−インダニル)オキシ]メチル]モルホリン(230mg,
0.824mmol)を1,4−ジオキサン(150ml)に溶解し,p−
トルエンスルホン酸(231mg,1.65mmol)を加え,105℃で
4時間加熱撹拌した。なおこの時,生成したエタノール
を留去するため,冷却管は付けずに反応を行ない濃度を
一定に保つため,留去した分の溶媒(1,4−ジオキサ
ン)は序々に補充した。反応終了後,炭酸水素ナトリウ
ムを加えてから,溶媒を減圧留去し残留物をクロロホル
ムに溶解して水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥
した後,溶媒を減圧留去し,残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10.
1)で精製し,2−[[(7−フルオロ−4−インデニ
ル)オキシ]メチル]モルホリン(134mg,0.526mmol,65
%)を淡黄色油状物質として得た。さらにこれをエーテ
ル−メタノールの混合溶媒に溶かして撹拌しながら,フ
マル酸(30mg,0.250mmol)のメタノール溶液をゆっくり
と滴下し30分間撹拌した。析出した無色結晶を濾取する
ことにより2−[[(7−フルオロ−4−インデニル)
オキシ]メチル]モルホリン1/2フマル酸塩と2−
[[(4−フルオロ−7−インデニル)オキシ]メチ
ル]モルホリン1/2フマル酸塩及び2−[[(4−フル
オロ−7−インデニル)オキシ]メチル]モルホリン1/
2フマル酸塩の混合物(115mg,45% from 2−[[4
−(3−エトキシ−7−フルオロ−4−インダニル)オ
キシ]メチル]モルホリン)を得た。なお生成物のオレ
フィンの位置異性体比は1H−NMRより約1:1であった。
MS(m/z):249(M+−1/2C4H4O4);1 H−NMR(DMSO−d6)δ:2.68−12.81(2H,m),2.90(1
H,d,12.2Hz),3.10(1H,d,12.2Hz),3.38−3.41(1H,
m),3.45−3.49(1H,m),3.58−3.64(1H,m),3.85−3.
88(2H,m),3.99−4.08(2H,m),6.50(2H,s),6.59−
6.66(1H,m),6.82−7.06(3H,m) 元素分析値(C16H18NO4F・0.4H2Oとして) C H N F 理論値(%) 61.13 5.77 4.31 5.79 実験値(%) 61.10 6.02 4.45 6.04 実施例10 2−[[(7−フルオロ−3−オキソ−4−インダニ
ル)オキシ]メチル]−4−トリチルモリホリン(320m
g,0.68mmol)を乾燥THF(10ml)に溶解し,アルコール
雰囲気下−78℃で1.16Mメチルリチウムのジエチルエー
テル溶液(3.27ml,3.78mmol)を加え2時間撹拌した。
反応終了後,室温まで昇温して飽和塩化アンモニウム水
溶液を加えた。クロロホルムで抽出後,無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し溶媒を減圧留去した。さらに残留物を酢酸
エチル(5ml)−酢酸(5ml)の混合溶媒に溶解し,パラ
ジウム−炭素(500mg)を加えて水素雰囲気下,室温で1
2時間撹拌した。
反応終了後不溶物を濾過して除き,溶媒を減圧留去し
た。つぎに残留物に1N−水酸化ナトリウム水溶液を加え
てクロロホルムで抽出し,無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を減圧留去して残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(クロロホルム:メタノール:アンモニ
ア水=20:1:0.1)で精製し,2−[[(7−フルオロ−3
−メチル−4−インダニル)オキシ]メチル]モリホリ
ン(73mg,0.28mmol,44%)を淡褐色油状物質として得
た。さらにこれをエーテル・メタノールの混合溶媒に溶
解して撹拌中に,フマル酸(15mg,0.129mmol)のメタノ
ール溶液をゆっくりと加えて析出物を濾取し,2−
[[(7−フルオロ−3−メチル−4−インダニル)オ
キシ]メチル]モリホリン・フマル酸塩(66mg,33%,fr
om 2−[[(7−フルオロ−3−オキソ−4−インダ
ニル)オキシ]メチル]−4−トリチルモリホリン)を
無色結晶として得た。
mp 133−134℃。143−144℃; MS(m/z):265(M+−1/2C4H4O41 H−NMR(DMSO−d6)δ:1.19(3H.d,7.33Hz),1.64−1.
72(1H,m),2.19−2.29(1H,m),2.62−3.04(6H,m),
3.30(1H,ds),3.53−3.59(1H,m),3.73−3.88(2H,
m),3.88−4.00(2H,m),6.49(1H,s),6.73−6.76(1
H,m),6.89−6.91(1H,m) 元素分析値(C17H22NO4Fとして) C H N F 理論値(%) 62.99 6.78 4.26 5.63 実験値(%) 63.14 6.86 4.33 5.88 実施例11 2−[[(7−フルオロ−3−メチル−4−インダニ
ル)オキシ]メチル]モリホリン180mgに35%ホルムア
ルデヒド水溶液1mlとギ酸1mlを加え,80℃で7時間撹拌
した。反応溶液を減圧下濃縮し,飽和重曹水20mlを加え
中和した。これをエーテル20mlで3回抽出し,エーテル
溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後,減圧下濃縮加え
た。得られたオイルをエーテル20mlに溶かし,撹拌しな
がらフマル酸42mgをメタノール1mlに溶かした溶液を加
えた。析出してきた塩を濾過し,エーテルで洗浄した
後,乾燥することにより,4−メチル−2−[[(7−フ
ルオロ−4−インダニル)オキシ]メチル]モリホリン
・フマル酸塩を123mg得た。
mp 157−159℃ 元素分析値(C19H24NO6Fとして) C H N 理論値(%) 59.63 6.34 3.67 実験値(%) 59.63 6.31 3.69 実施例12 2−[[(7−フルオロ−4−インダニル)オキシ]メ
チル]モリホリン220mgをアセトン3mlに溶かし,炭酸カ
リウム121mgとヨウ化エチル70μlを加えた。これを加
熱還流しながら3時間反応させた後,水20mlを加えクロ
ロホルム20mlで3回抽出した。クロロホルム溶液を無水
硫酸マグネシウムで乾燥後,減圧下濃縮した。得られた
オイルをエーテル20mlに溶かし,撹拌しながら4N塩酸の
酢酸エチル溶液260μlを加えた。析出してきた塩を濾
過し,エーテルで洗浄した後,乾燥することにより,4−
エチル−2−[[(7−フルオロ−4−インダニル)オ
キシ]メチル]モリホリン・塩酸塩を214mg得た。
mp 199−201℃ 元素分析値(C16H23NO2FClとして) C H N Cl F 理論値(%) 60.85 7.34 4.44 11.23 6.02 実験値(%) 60.44 7.38 4.38 11.22 5.86 (処方例) 本発明化合物の医薬としての処方例を挙げる。
実験例5の化合部経口剤の処方例組成 20mg錠 実験例5の化合物 20 乳糖 73.1 コンスターチ 18.8 ヒドロキシプロピルセルロース 4 カルボキシメチルセルロースカルシウム 4 ステアリン酸マグネシウム 0.8 合計 120(mg) 実験例5の化合物 20mg 錠 実験例5の化合物 100g,乳糖385.5g,コンスターチ91.5
gを流動造粒コーティング装置(大川原製作所)を使用
して均一に混合した。これに10%ヒドロキシプロピルセ
ルロース水溶液200gを噴霧して造粒した。乾燥後,20メ
ッシュの篩を通し,これにカルボキシメチルセルロース
カルシウム20g,ステアリン酸マグネシウム3gを加え,ロ
ータリー打錠機(畑鉄工所)で7mm×8.4Rの臼杆を使用
して1錠当り120mgの錠剤とした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢次 真一 茨城県土浦市上高津新町8―10 サンラ イズワカバ302 (72)発明者 山口 時男 埼玉県浦和市領家6丁目16番3―402 (56)参考文献 特開 昭52−111580(JP,A) 特開 昭52−83773(JP,A) 特開 昭55−113717(JP,A) 特開 昭46−7333(JP,A) 特開 昭61−145119(JP,A) 特公 昭46−16747(JP,B1)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中の記号は以下の意味を示す。 R1,R3:同一又は異なって水素原子又は低級アルキル基 R2:ハロゲン原子 点線は二重結合を形成できる。)で示されるモルホリン
    誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】(−)−2−[[(7−フルオロ−4−イ
    ンダニル)オキシ]メチルモルホリン又はその薬学的に
    許容される塩。
  3. 【請求項3】請求の範囲第1項又は第2項に記載の化合
    物を有効成分とする5−HT2受容体拮抗作用を有する5
    −HT再取り込み阻害剤。
  4. 【請求項4】請求の範囲第1項又は第2項に記載の化合
    物を有効成分とする抗うつ剤。
  5. 【請求項5】請求の範囲第1項又は第2項に記載の化合
    物を有効成分とする抗不安剤。
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