JP2617859B2 - 精錬容器の圧入補修方法 - Google Patents
精錬容器の圧入補修方法Info
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- JP2617859B2 JP2617859B2 JP4273532A JP27353292A JP2617859B2 JP 2617859 B2 JP2617859 B2 JP 2617859B2 JP 4273532 A JP4273532 A JP 4273532A JP 27353292 A JP27353292 A JP 27353292A JP 2617859 B2 JP2617859 B2 JP 2617859B2
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- Japan
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、高炉における出銑孔か
らの出銑流の乱れを防止し、炉底の背面温度を安定化さ
せる目的での羽口下からの圧入補修方法や、転炉、溶鋼
鍋、脱ガス装置等の製鋼精錬容器における効率的な圧入
補修方法を提供するものである。
らの出銑流の乱れを防止し、炉底の背面温度を安定化さ
せる目的での羽口下からの圧入補修方法や、転炉、溶鋼
鍋、脱ガス装置等の製鋼精錬容器における効率的な圧入
補修方法を提供するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、高炉出銑孔からの出銑流の乱れ
は、羽口からの吹き込みガスが高炉ライニングの背面の
隙間を通じて出銑流に巻き込むために、出銑孔前面のキ
ャスタブルの損傷が激しくなったり、出銑孔充填材の損
耗が異常になったりするため生ずることが知られてい
る。このような現象に対し、従来特公平１−４１６８３
号公報等に提示されている方法で羽口下に圧入孔を設置
し圧入する方法がとられているが、圧入装置の圧入能力
と圧入材の粘性特性及び固定炭素分を考慮した圧入補修
を実施していないために、圧入材が充分間隙に充填され
ずガスリークが再び発生し、出銑流の乱れを十分に抑圧
できていない。
は、羽口からの吹き込みガスが高炉ライニングの背面の
隙間を通じて出銑流に巻き込むために、出銑孔前面のキ
ャスタブルの損傷が激しくなったり、出銑孔充填材の損
耗が異常になったりするため生ずることが知られてい
る。このような現象に対し、従来特公平１−４１６８３
号公報等に提示されている方法で羽口下に圧入孔を設置
し圧入する方法がとられているが、圧入装置の圧入能力
と圧入材の粘性特性及び固定炭素分を考慮した圧入補修
を実施していないために、圧入材が充分間隙に充填され
ずガスリークが再び発生し、出銑流の乱れを十分に抑圧
できていない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を解決し、出銑流の乱れを十分に抑制
し、炉底下部の温度上昇を防止するための効果的な圧入
補修方法を提供するものであり、製鋼精錬容器における
圧入補修においても充填度を向上させる有効な方法を提
供するものである。
従来技術の問題点を解決し、出銑流の乱れを十分に抑制
し、炉底下部の温度上昇を防止するための効果的な圧入
補修方法を提供するものであり、製鋼精錬容器における
圧入補修においても充填度を向上させる有効な方法を提
供するものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するものであって、精錬容器の圧入補修において、初期
に粘度と固定炭素分の低い圧入材を圧入し、逐次粘度と
固定炭素分の高い圧入材に変更して圧入することによ
り、補修部分の間隙の深部から浅部へと段階的に圧入材
を充填して補修することを特徴とする精錬容器の圧入補
修方法である。
するものであって、精錬容器の圧入補修において、初期
に粘度と固定炭素分の低い圧入材を圧入し、逐次粘度と
固定炭素分の高い圧入材に変更して圧入することによ
り、補修部分の間隙の深部から浅部へと段階的に圧入材
を充填して補修することを特徴とする精錬容器の圧入補
修方法である。
【０００５】
【作用】本発明の作用を高炉の羽口下圧入補修を例にと
って以下に説明する。本発明はまず圧入孔新設後、粘度
の低い重油を圧入し、次にタールを、更に黒鉛とタール
との混合品を圧入する手順で順次粘性と固定炭素分の高
い圧入材を圧入することにより、出銑孔におけるガスリ
ークの発生と背面温度の上昇を防止するものである。圧
入孔新設後、ライニング材と鉄皮の間隙またはライニン
グ材間の背面の狭い間隙にまで充分な充填を行う為に
は、圧入時の圧力と圧入材粘度を考慮する必要がある。
って以下に説明する。本発明はまず圧入孔新設後、粘度
の低い重油を圧入し、次にタールを、更に黒鉛とタール
との混合品を圧入する手順で順次粘性と固定炭素分の高
い圧入材を圧入することにより、出銑孔におけるガスリ
ークの発生と背面温度の上昇を防止するものである。圧
入孔新設後、ライニング材と鉄皮の間隙またはライニン
グ材間の背面の狭い間隙にまで充分な充填を行う為に
は、圧入時の圧力と圧入材粘度を考慮する必要がある。
【０００６】一般に圧入補修時の圧入材の到達距離Ｘ
（ｍ）は、Ｐｏｉｓｅｕｉｌｌｅ（ポアズイユ）の式
（１）で表される。 ΔＰ・ｇC ＝（３２μＸ／Ｄ2 ）・Ｕ ……（１）
（ｍ）は、Ｐｏｉｓｅｕｉｌｌｅ（ポアズイユ）の式
（１）で表される。 ΔＰ・ｇC ＝（３２μＸ／Ｄ2 ）・Ｕ ……（１）
【０００７】ここで、 ΔＰ：到達距離までの圧力損失（ｋｇ／ｃｍ2 ） ｇC ：重力換算係数（ｋｇ・ｍ／ｋｇ・ｓｅｃ2 ） μ ：圧入材粘度（ｋｇ／ｍ・ｓｅｃ） Ｘ ：到達距離（ｍ） Ｕ ：圧入材移動平均速度（ｍ／ｓｅｃ） Ｄ ：間隙の相当直径（ｍ）
【０００８】また、Ｕ＝ｄｘ／ｄｔを導入し、（１）式
を解くと、（２）式を得る。 Ｘ2 ＝ΔＰ・ｇC ・Ｄ2 ／（１６μ） ……（２）
を解くと、（２）式を得る。 Ｘ2 ＝ΔＰ・ｇC ・Ｄ2 ／（１６μ） ……（２）
【０００９】本式から炉内の細部にまで圧入材を到達さ
せガスリークを防止させるためには、高圧の圧送機で粘
度の低い圧入材で補修することが必要となる。しかし、
高炉の圧入材の如く熱作用で揮発分を揮発させ炭素を結
晶化させ間隙を充填する素材では、固定炭素分が高いも
の程粘度が高く小さい間隙には充填されない。また、逆
に、粘度の低い圧入材では揮発分が多く間隙を充填し尽
くしガスリークを防止させるためには、圧入材の使用量
の増加と長時間の圧入補修が必要となる。
せガスリークを防止させるためには、高圧の圧送機で粘
度の低い圧入材で補修することが必要となる。しかし、
高炉の圧入材の如く熱作用で揮発分を揮発させ炭素を結
晶化させ間隙を充填する素材では、固定炭素分が高いも
の程粘度が高く小さい間隙には充填されない。また、逆
に、粘度の低い圧入材では揮発分が多く間隙を充填し尽
くしガスリークを防止させるためには、圧入材の使用量
の増加と長時間の圧入補修が必要となる。
【００１０】本発明では、このような問題を解決するた
め圧入補修初期には、先ず圧入孔からの到達距離が最も
長いと考えられる細孔間隙部に粘度が低く固定炭素分の
低い重油等を使用し、圧入補修回数の増加に伴い逐次粘
度と固定炭素分を高く調整した黒鉛とタールとの混合品
を使用することにより圧入孔に近く間隙径の比較的大き
い部分まで十分な充填を行うことにより、間隙全体を最
も短時間で最少限の圧入材使用量でガスリークを防止す
ることにより出銑流の乱れを十分に抑制し、炉底下部の
温度上昇を防止し得る。
め圧入補修初期には、先ず圧入孔からの到達距離が最も
長いと考えられる細孔間隙部に粘度が低く固定炭素分の
低い重油等を使用し、圧入補修回数の増加に伴い逐次粘
度と固定炭素分を高く調整した黒鉛とタールとの混合品
を使用することにより圧入孔に近く間隙径の比較的大き
い部分まで十分な充填を行うことにより、間隙全体を最
も短時間で最少限の圧入材使用量でガスリークを防止す
ることにより出銑流の乱れを十分に抑制し、炉底下部の
温度上昇を防止し得る。
【００１１】
【実施例】炉内容積４４００ｍ3 の高炉の羽口下に内径
８０ｍｍの圧入孔を２０個設置し、図１に示す圧入装置
にて表１に示す圧入材を表中の番号順に、それぞれ５時
間で１００ｋｇ圧入を実施した。すなわち、図１の圧入
装置は圧入材を圧入材投入口１０よりタンク９に投入
し、ポンピングチューブ８をローター７で順次圧搾する
ことにより、フレキシブルチューブ４を通じて鉄皮３の
孔より送り込むようになっている。図中１は加熱蒸気の
導入口で、タンク９の加熱のほかフレキシブルチューブ
４の加熱系統１１、ポンプ回りの配管の加熱系統１２へ
蒸気が供給される。なお図中２は圧力計、５はバルブ、
６は配管等のエア抜きの真空ポンプである。本補修法を
採用した前後の出銑口の補修実績を表２に示す。本発明
法を採用することにより耐火物寿命が延び、また炉底煉
瓦背面温度も低く安定することがわかる。
８０ｍｍの圧入孔を２０個設置し、図１に示す圧入装置
にて表１に示す圧入材を表中の番号順に、それぞれ５時
間で１００ｋｇ圧入を実施した。すなわち、図１の圧入
装置は圧入材を圧入材投入口１０よりタンク９に投入
し、ポンピングチューブ８をローター７で順次圧搾する
ことにより、フレキシブルチューブ４を通じて鉄皮３の
孔より送り込むようになっている。図中１は加熱蒸気の
導入口で、タンク９の加熱のほかフレキシブルチューブ
４の加熱系統１１、ポンプ回りの配管の加熱系統１２へ
蒸気が供給される。なお図中２は圧力計、５はバルブ、
６は配管等のエア抜きの真空ポンプである。本補修法を
採用した前後の出銑口の補修実績を表２に示す。本発明
法を採用することにより耐火物寿命が延び、また炉底煉
瓦背面温度も低く安定することがわかる。
【００１２】
【表１】
【００１３】
【表２】
【００１４】
【発明の効果】本発明により、羽口からの送風が高炉内
張りライニングの背面の隙間をリークして発生すると考
えられる出銑流の乱れを十分に抑制し、炉底下部の温度
上昇を防止し得る。また、同様に転炉炉体や脱ガス容器
についても、吹き込みガスがライニング背面へリークす
る問題を短時間で容易に抑制し得る。
張りライニングの背面の隙間をリークして発生すると考
えられる出銑流の乱れを十分に抑制し、炉底下部の温度
上昇を防止し得る。また、同様に転炉炉体や脱ガス容器
についても、吹き込みガスがライニング背面へリークす
る問題を短時間で容易に抑制し得る。
【図１】本発明を実施するための圧入装置を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 義彦 福岡県北九州市戸畑区飛幡町１番１号 新日本製鐵株式会社 八幡製鐵所内 (56)参考文献 特開 平５−322454（ＪＰ，Ａ) 特公 平５−65785（ＪＰ，Ｂ２) 特公 平７−17462（ＪＰ，Ｂ２) 特公 昭57−10347（ＪＰ，Ｂ２)
Claims (1)
- 【請求項１】 精錬容器の圧入補修において、初期に粘
度と固定炭素分の低い圧入材を圧入し、逐次粘度と固定
炭素分の高い圧入材に変更して圧入することにより、補
修部分の間隙の深部から浅部へと段階的に圧入材を充填
して補修することを特徴とする精錬容器の圧入補修方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4273532A JP2617859B2 (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | 精錬容器の圧入補修方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4273532A JP2617859B2 (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | 精錬容器の圧入補修方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06100913A JPH06100913A (ja) | 1994-04-12 |
| JP2617859B2 true JP2617859B2 (ja) | 1997-06-04 |
Family
ID=17529161
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4273532A Expired - Lifetime JP2617859B2 (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | 精錬容器の圧入補修方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2617859B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4516995B2 (ja) * | 2008-08-28 | 2010-08-04 | 新日本製鐵株式会社 | 高炉荒れ出銑抑制方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6317384A (ja) * | 1986-07-08 | 1988-01-25 | 新日本製鐵株式会社 | 炉壁への補修材圧入工法 |
-
1992
- 1992-09-18 JP JP4273532A patent/JP2617859B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06100913A (ja) | 1994-04-12 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19961210 |
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