JP2616831B2 - めっき鋼板用密着性向上剤および処理法 - Google Patents
めっき鋼板用密着性向上剤および処理法Info
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- JP2616831B2 JP2616831B2 JP2092863A JP9286390A JP2616831B2 JP 2616831 B2 JP2616831 B2 JP 2616831B2 JP 2092863 A JP2092863 A JP 2092863A JP 9286390 A JP9286390 A JP 9286390A JP 2616831 B2 JP2616831 B2 JP 2616831B2
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- Japan
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- steel sheet
- plated steel
- adhesion
- adhesion improver
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、めっき鋼板に対するポリ塩化ビニル系塗料
の密着性の向上のために使用されるめっき鋼板用密着性
向上剤およびその使用方法に関するものである。
の密着性の向上のために使用されるめっき鋼板用密着性
向上剤およびその使用方法に関するものである。
[従来の技術] 従来、めっき鋼板に、ポリ塩化ビニル系塗料を塗装す
る前の表面処理として、溶剤脱脂、クロム酸処理、有機
金属カップリング剤処理などが行われていた。
る前の表面処理として、溶剤脱脂、クロム酸処理、有機
金属カップリング剤処理などが行われていた。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記の表面処理法では、ポリ塩化ビニル系塗
料の密着性が悪く充分に密着しない。
料の密着性が悪く充分に密着しない。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、めっき鋼板とポリ塩化ビニル系塗料と
の間の密着性を向上させるべく鋭意検討した結果、本発
明に到達した。すなわち本発明は、キレート化剤からな
り、めっき鋼板とポリ塩化ビニル系塗料との間の密着性
の向上用に使用されるめっき鋼板用密着性向上剤;並び
に、めっき鋼板を、この密着性向上剤で前処理したもの
に、ポリ塩化ビニル系塗料を塗装するめっき鋼板用密着
性向上剤の使用方法である。
の間の密着性を向上させるべく鋭意検討した結果、本発
明に到達した。すなわち本発明は、キレート化剤からな
り、めっき鋼板とポリ塩化ビニル系塗料との間の密着性
の向上用に使用されるめっき鋼板用密着性向上剤;並び
に、めっき鋼板を、この密着性向上剤で前処理したもの
に、ポリ塩化ビニル系塗料を塗装するめっき鋼板用密着
性向上剤の使用方法である。
本発明におけるキレート化剤としては、下記のものが
挙げられる。
挙げられる。
水溶性キレート化合物を形成するもの:造塩能を持つ
酸性基(カルボン酸基など)を有する化合物。例えば、
酢酸、シュウ酸およびサルチル酸。
酸性基(カルボン酸基など)を有する化合物。例えば、
酢酸、シュウ酸およびサルチル酸。
水難溶性または有機溶媒に抽出されるキレート化合物
を形成するもの:ジメチルグリオキシム、オキシン(8
−オキシキノリン)、アセチルアセトンなどおよびこれ
らの有機溶媒溶液。
を形成するもの:ジメチルグリオキシム、オキシン(8
−オキシキノリン)、アセチルアセトンなどおよびこれ
らの有機溶媒溶液。
これらのうち、好ましいものはアセチルアセトンであ
る。
る。
めっき鋼板としては、亜鉛めっき鋼板、錫めっき鋼
板、鉛−錫合金めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板、
ニッケル鋼板などが挙げられる。これらのうち、好まし
いものは、亜鉛めっき鋼板、錫めっき鋼板および鉛−錫
合金めっき鋼板であり、特に好ましいものは亜鉛めっき
鋼板および鉛−錫合金めっき鋼板である。
板、鉛−錫合金めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板、
ニッケル鋼板などが挙げられる。これらのうち、好まし
いものは、亜鉛めっき鋼板、錫めっき鋼板および鉛−錫
合金めっき鋼板であり、特に好ましいものは亜鉛めっき
鋼板および鉛−錫合金めっき鋼板である。
本発明の密着性向上剤の適用方法としては、めっき鋼
板に塗布(ハケ、スプレーなど)、または室温で5分間
程度浸漬させた後、水で洗浄して乾燥する方法が挙げら
れる。これらの本発明の密着性向上剤によるめっき鋼板
の前処理は、1回で充分な密着性を奏する。
板に塗布(ハケ、スプレーなど)、または室温で5分間
程度浸漬させた後、水で洗浄して乾燥する方法が挙げら
れる。これらの本発明の密着性向上剤によるめっき鋼板
の前処理は、1回で充分な密着性を奏する。
その後、ポリ塩化ビニル(PVC)系塗料を塗装する。P
VC系塗料の種類としては、PVC系ボデーシーリング、PVC
系アンダーコート材などがある。
VC系塗料の種類としては、PVC系ボデーシーリング、PVC
系アンダーコート材などがある。
PVC系塗料の塗装は公知の方法で行うことができる。
[実施例] 以下本発明を実施例および比較例によりさらに説明す
るが、本発明はこれにより限定されるものではない。
るが、本発明はこれにより限定されるものではない。
実施例1 アセチルアセトンを本発明の密着性向上剤とし、これ
に鉛−錫合金めっき鋼板を5分間浸漬させたのち、水で
洗い乾燥しめっき鋼板の前処理を行った。これにPVC系
アンダーコート材を塗布(厚さ500μ)したのち、140℃
×20分焼付けた。これをJIS K 6830(自動車、シーリン
グ材試験方法)に記載の方法に準じて引っ張りせん断強
度を測定した結果は、23Kg/cm2で剥離面は凝集破壊であ
った。更に被着体を40℃の温水に10日間浸漬させたのち
同様に引っ張りせん断強度を測定した結果は、25Kg/cm2
で剥離面は凝集破壊であった。
に鉛−錫合金めっき鋼板を5分間浸漬させたのち、水で
洗い乾燥しめっき鋼板の前処理を行った。これにPVC系
アンダーコート材を塗布(厚さ500μ)したのち、140℃
×20分焼付けた。これをJIS K 6830(自動車、シーリン
グ材試験方法)に記載の方法に準じて引っ張りせん断強
度を測定した結果は、23Kg/cm2で剥離面は凝集破壊であ
った。更に被着体を40℃の温水に10日間浸漬させたのち
同様に引っ張りせん断強度を測定した結果は、25Kg/cm2
で剥離面は凝集破壊であった。
比較例1 鉛−錫合金めっき鋼板の表面をメチルエチルケトンで
充分に脱脂したのち、PVC系アンダーコート材を塗布
(厚さ500μ)したのち140℃×20分焼付けた。これをJI
S K 6830(自動車、シーリング材試験方法)に記載の方
法に準じて引っ張りせん断強度を測定した結果は、5Kg/
cm2で剥離面は界面剥離であった。
充分に脱脂したのち、PVC系アンダーコート材を塗布
(厚さ500μ)したのち140℃×20分焼付けた。これをJI
S K 6830(自動車、シーリング材試験方法)に記載の方
法に準じて引っ張りせん断強度を測定した結果は、5Kg/
cm2で剥離面は界面剥離であった。
[発明の効果] 本発明の密着性向上剤は、本発明の方法により使用さ
れることにより、めっき鋼板に対するポリ塩化ビニル系
塗料の密着性が良好となり、溶剤脱脂、クロム酸処理な
どの方法と異なり、作業環境を損なわない。
れることにより、めっき鋼板に対するポリ塩化ビニル系
塗料の密着性が良好となり、溶剤脱脂、クロム酸処理な
どの方法と異なり、作業環境を損なわない。
上記効果を奏することから本発明の密着性向上剤は、
自動車(ガソリンタンク、ラジエーター、エアークリー
ナーなど)、電気器具部品(ラジオ、テレビ、ステレオ
などのシャーシー、シールドケース、コンデンサーな
ど)、建材(屋根板、側壁など)などに用いられる各種
めっき鋼板へのポリ塩化ビニル系塗料の塗装に対して密
着効果を奏し、有効である。
自動車(ガソリンタンク、ラジエーター、エアークリー
ナーなど)、電気器具部品(ラジオ、テレビ、ステレオ
などのシャーシー、シールドケース、コンデンサーな
ど)、建材(屋根板、側壁など)などに用いられる各種
めっき鋼板へのポリ塩化ビニル系塗料の塗装に対して密
着効果を奏し、有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−283676(JP,A) 特開 昭61−283675(JP,A) 特開 昭51−52384(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】キレート化剤からなり、めっき鋼板とポリ
塩化ビニル系塗料との間の密着性の向上用に使用される
めっき鋼板用密着性向上剤。 - 【請求項2】ポリ塩化ビニル系塗料が、ポリ塩化ビニル
系ボデーシーリング又はポリ塩化ビニル系アンダーコー
ト材である請求項1記載の密着性向上剤。 - 【請求項3】めっき鋼板を、請求項1又は2記載の密着
性向上剤で前処理したものに、ポリ塩化ビニル系塗料を
塗装するめっき鋼板用密着性向上剤の使用方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2092863A JP2616831B2 (ja) | 1990-04-06 | 1990-04-06 | めっき鋼板用密着性向上剤および処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2092863A JP2616831B2 (ja) | 1990-04-06 | 1990-04-06 | めっき鋼板用密着性向上剤および処理法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03290486A JPH03290486A (ja) | 1991-12-20 |
JP2616831B2 true JP2616831B2 (ja) | 1997-06-04 |
Family
ID=14066268
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2092863A Expired - Lifetime JP2616831B2 (ja) | 1990-04-06 | 1990-04-06 | めっき鋼板用密着性向上剤および処理法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2616831B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5922790A (en) | 1997-01-09 | 1999-07-13 | Eastman Chemical Company | Non-polymeric acetoacetates as adhesion promoting coalescing agents |
JP2010144145A (ja) * | 2008-12-22 | 2010-07-01 | Denso Corp | メッキ基板の接着方法、表面改質メッキ基板および複合成型体 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61283675A (ja) * | 1985-06-11 | 1986-12-13 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 銅板の表面処理法 |
JPS61283676A (ja) * | 1985-06-11 | 1986-12-13 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 銅板の表面処理法 |
-
1990
- 1990-04-06 JP JP2092863A patent/JP2616831B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03290486A (ja) | 1991-12-20 |
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