JP2616263B2 - 水性樹脂分散体 - Google Patents

水性樹脂分散体

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JP2616263B2 JP3053921A JP5392191A JP2616263B2 JP 2616263 B2 JP2616263 B2 JP 2616263B2 JP 3053921 A JP3053921 A JP 3053921A JP 5392191 A JP5392191 A JP 5392191A JP 2616263 B2 JP2616263 B2 JP 2616263B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性樹脂分散体に関
し、更に詳しくは、本発明は、金属素材に塗布した際
に、可撓性に優れ、着色変化の極めて小さい塗膜を形成
し得る水性塗料などに用いることのできる水性樹脂分散
体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、外装等の防食塗料などでは、
省エネルギーあるいは環境・公害などの面より溶剤系よ
り水系への移行が望まれており、各種の検討がなされて
いる。その主なものとしては、エポキシ系樹脂をアクリ
ル系樹脂で変性して乳化力のある官能基をその分子内に
導入した自己乳化型樹脂をベースとし、更に硬化剤とし
てフェノール系樹脂をコールドブレンドまたはホットブ
レンドしたタイプである。
【0003】しかしながら、従来より硬化剤として用い
られているフェノール系樹脂は、焼付け硬化時に架橋密
度が高くなりすぎ、硬化塗膜の可撓性が悪い、硬化時の
塗膜着色変化が極めて大きいという欠点を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術の欠点を克服し、金属素材に塗布した際に、金属素
材に対する密着性が高く、可撓性、耐薬品性等に優れ、
かつ着色変化の極めて小さい塗膜を形成し得る水性樹脂
分散体を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によって、上記目
的を達成し得る水性樹脂分散体が提供される。
【0006】
【0007】すなわち、本発明は、カルボキシル基を含
有するアクリル系樹脂(A)、エポキシ系樹脂(B)お
よびフェノール系樹脂(C)とをアミンの存在下に水性
媒体中に分散せしめてなる水性樹脂分散体において、フ
ェノール系樹脂(C)としてフェノール系樹脂中のフェ
ノール性水酸基の少なくとも80%がアリルエーテル化
されているアリルエーテル型フェノール樹脂を使用し、
かつフェノール系樹脂(C)はカルボキシル基を含有す
るアクリル系樹脂(A)および/またはエポキシ系樹脂
(B)と予備縮合されてなることを特徴とする水性樹脂
分散体に関する。
【0008】本発明において使用されるカルボキシル基
を含有するアクリル系樹脂(A)は、アクリル酸、メタ
クリル酸などの塩基性カルボン酸モノマーと、その他の
共重合性モノマーからなるモノマー混合物をベンゾイル
パーオキサイドなどの通常のラジカル重合開始剤を用い
て、80〜150℃の温度で共重合せしめることにより
得ることができる。その他の共重合性モノマーとして
は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソ
ブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル
などのアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタク
リル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシルなどのメタ
クリル酸エステル類、スチレン、ビニルトルエン、2−
メチルスチレン、クロルスチレンなどのスチレン系モノ
マー、アクリル酸ヒドキシエチル、アクリル酸ヒドロキ
シプロピル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリ
ル酸ヒドロキシプロピルなどのヒドロキシ基含有モノマ
ー、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチ
ルアクリルアミドなどのN−置換アクリル系モノマー、
アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルなどの
エポキシ基含有モノマー、アクリロニトリルなどがあげ
られ、これらその他の共重合性モノマーは、必要に応じ
て2種以上を併用することもできる。
【0009】塩基性カルボン酸モノマーとその他の共重
合性モノマーの共重合割合は、塩基性カルボン酸モノマ
ー30〜90重量%とその他の共重合性モノマー70〜
10重量%であることが好ましい。
【0010】その他の共重合性モノマーの共重合割合が
10重量%未満では、得られるカルボキシル基を含有す
るアクリル系樹脂(A)の水性媒体中への分散性が悪
い。また、その他の共重合性モノマーの共重合割合が7
0重量%より多い場合は、カルボキシル基を含有するア
クリル系樹脂(A)の粘度が高くなり過ぎて円滑に製造
できないばかりでなく、このアクリル系樹脂(A)を使
用して水性樹脂分散体を調整すると、水性樹脂分散体か
ら形成される塗膜の耐水性が悪くなる。
【0011】カルボキシル基を含有するアクリル系樹脂
(A)の重量平均分子量は、1万〜5万の範囲のものが
望ましく、重量平均分子量が1万より小さいと塗膜の加
工性が低下する。また、重量平均分子量が5万より大き
い場合は、水性媒体中への分散性が悪くなる。
【0012】また本発明において使用されるエポキシ系
樹脂(B)は、ビスフェノールAとエピクロロヒドリン
とをアルカリ触媒の存在下で縮合させることにより得ら
れ、1分子中に平均1〜2個のエポキシ基を有し、数平
均分子量が900以上のものが好ましい。市販品として
は、エピコート1009、東都化成株式会社製のYD−
017,YD−019などがある。また、前記ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂のエポキシ基に脱水ヒマシ油な
どの植物油脂肪酸もしくはビスフェノールAなどの変性
剤を反応させた変性エポキシ樹脂を用いることもでき
る。
【0013】本発明において、フェノール系樹脂(C)
として使用されるアリルエーテル型フェノール樹脂は、
フェノール類とホルムアルデヒドとをアルカリ触媒の存
在下で付加・縮合させレゾール型フェノール樹脂を合成
したのち、高アルカリ濃度の中で、ハロゲン化アリルを
反応させ、フェノール性水酸基をアリルエーテルに置換
することにより得られる。また、アリルエーテル化した
のちに分子中のアルコール性水酸基は、低級アルコール
を用い、アルコオキシ化することもできる。フェノール
類としては、フェノール、クレゾール、エチルフェノー
ル、ブチルフェノール、オクチルフェノールなどのアル
キルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノール
Fなどのビスフェノール類などがあげられ、これらは2
種以上を併用することもできる。
【0014】アルカリ触媒としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属−水酸化物、水
酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ土
類−水酸化物を用いることができる。
【0015】ハロゲン化アリルとしては、塩化アリル、
臭化アリル、ヨウ化アリルなどがあげられる。
【0016】アリルエーテル型フェノール樹脂の代表的
な合成例としては、高濃度のアルカリ触媒の存在下で、
室温〜60℃程度の比較的低温で長時間の反応を行なっ
て、フェノール類にホルムアルデヒドを付加させ、しか
るのち、フェノール性水酸基1モルに対し、1.0〜
2.0モルのハロゲン化アリルを反応させてフェノール
性水酸基をアリルエーテル基に置換することにより得る
方法があげられる。市販品としては、ローヌプーラン社
製のORSOLなどがある。
【0017】本発明において使用されるアリルエーテル
型フェノール樹脂は、レゾール型フェノール樹脂中のフ
ェノール性水酸基の少なくとも80%がアリルエーテル
化されたものであり、レゾール型フェノール樹脂中のフ
ェノール性水酸基の100%がアリルエーテル化された
ものも当然本発明に含まれる。
【0018】本発明において、アリルエーテル型フェノ
ール樹脂のアリルエーテル化率80〜100%は、アリ
ルエーテル型フェノール樹脂の合成時に調整してもよい
し、特定のアリルエーテル化率を有するアリルエーテル
型フェノール樹脂に予め合成しておいた従来型のレゾー
ル型フェノール樹脂を混合して調整してもよい。
【0019】アリルエーテル化率が80%未満のアリル
エーテル型フェノール樹脂を使用した場合は、水性樹脂
分散体から形成される塗膜の可撓性が悪くなる。
【0020】アリルエーテル型フェノール樹脂のアリル
エーテル化率の測定は、 1H−NMRによる9ppm 付近
のフェノール性水酸基と5.2ppm 付近のアリルエーテ
ル基の比より同定することができる。
【0021】本発明の水性樹脂分散体は、フェノール系
樹脂(C)がカルボキシル基を含有するアクリル系樹脂
(A)および/またはエポキシ系樹脂(B)と予備縮合
されてなることを特徴とする。
【0022】
【0023】上記のカルボキシル基を含有するアクリル
系樹脂(A)および/またはエポキシ系樹脂(B)とフ
ェノール系樹脂(C)が予備縮合している本発明の水性
樹脂分散体を得る方法としては、例えば下記(イ)〜
(ハ)の方法があげられる。
【0024】(イ)カルボキシル基を含有するアクリル
系樹脂(A)および/またはエポキシ系樹脂(B)とフ
ェノール系樹脂(C)とをアミンの存在下または不存在
下、親水性溶媒中で70〜120℃の温度で30分間〜
2時間反応させる方法。
【0025】(ロ)カルボキシル基を含有するアクリル
系樹脂(A)とエポキシ系樹脂(B)とを親水性溶媒
中、アミンの存在下または不存在下で50〜150℃の
温度で30分間〜3時間予め反応させてカルボキシル基
を含有するアクリル系樹脂(A)とエポキシ系樹脂
(B)とを部分的に結合させたのち、フェノール系樹脂
(C)を加え、更に70〜120℃で30分間〜2時間
反応させる方法。
【0026】(ハ)エポキシ系樹脂(B)とフェノール
系樹脂(C)とを親水性溶媒に溶解したのち、70〜1
20℃で30分間〜2時間の予備縮合反応を行い、次い
でカルボキシル基を含有するアクリル系樹脂(A)をア
ミンの存在下または不存在下に反応させる方法。
【0027】本発明の水性樹脂分散体において、カルボ
キシル基を含有するアクリル系樹脂(A)、エポキシ系
樹脂(B)およびフェノール系樹脂(C)の使用割合
は、固形分重量比で(A)/(B)=100/200〜
500であり、かつ(A)+(B)/(C)=95/5
〜70/30であることが好ましい。
【0028】前記アミンとしては、例えばアンモニア水
溶液、モノエタノールアミン、ジメチルアミンエタノー
ル等のごときアルコールアミンがあげられる。アミン
は、水性樹脂分散体のpHが4〜11の範囲内になるよ
うな割合で使用すればよく、具体的にはカルボキシル基
を含有するアクリル系樹脂(A)、エポキシ系樹脂
(B)およびフェノール系樹脂(C)の総計重量に対し
て約1%程度である。
【0029】また、前記親水性溶媒としては、例えばn
−ブタノール、ブチルセロソルブ等があげられる。
【0030】本発明において水性媒体とは、水と親水性
溶媒との混合物を意味する。水と親水性溶媒との混合物
中の水の割合は、少なくとも80重量%であることが好
ましい。
【0031】本発明の水性樹脂分散体において、カルボ
キシル基を含有するアクリル系樹脂(A)とエポキシ系
樹脂(B)との部分結合物の確認は、GPCによる分子
量分布のチャートによって知ることができる。カルボキ
シル基を含有するアクリル系樹脂(A)および/または
エポキシ系樹脂(B)とフェノール系樹脂(C)との予
備縮合物の確認は、 1H−NMRによる2.5〜2.9
ppm に観測されるオキシラン量の測定、GPCによる分
子量分布のチャートによって知ることができる。
【0032】本発明の水性樹脂分散体には、必要に応じ
て塗工性を改良するための界面活性剤、消泡剤などを添
加することもできる。また、用途に応じて、適当な防錆
剤、顔料、充填剤などを配合して、防錆プライマー、印
刷インキ、防食性塗料などに使用することができる。
【0033】適用される基材としては、未処理鋼板、処
理鋼板、ブリキ板、アルミ板などの金属板が適してお
り、塗装方法としては、エアースプレー、エアーレスス
プレーなどのスプレー塗装、ロールコーター塗装などの
方法を用いることができる。
【0034】
【作用】フェノール系樹脂を硬化剤として用いる場合、
エポキシ系樹脂とフェノール系樹脂の反応速度が著しく
異なるため、均一な硬化物を得ることが難しく、その結
果、従来のエポキシ系樹脂とフェノール系樹脂からなる
塗料組成物は、海島構造部分が多すぎ、フェノール系樹
脂硬化部分の可撓性がないために硬化皮膜が硬くなり、
加工性に劣るものと推定される。
【0035】均一な硬化物を得るためには、両者の硬化
速度を調節する必要があり、そのために、フェノール系
樹脂のフェノール性水酸基をアリルエーテル化すること
により、フェノール系樹脂骨格に付加しているメチロー
ル基の反応性を逆に落としてエポキシ系樹脂との反応速
度に合わせてやることにより、可撓性、耐薬品性などに
優れた塗膜が得られるものと推定される。
【0036】また、フェノール系樹脂硬化塗膜の着色変
化は、フェノール性水酸基の酸化による脱水素反応−メ
チレン結合部の酸化による着色色素の生成が主因であ
り、本発明におけるフェノール性水酸基のアリルエーテ
ル化は、この着色メカニズムの第一歩であるフェノール
性水酸基の酸化を抑制することができるため、硬化時に
不要の着色色素を生成することなく、従って、着色変化
の極めて小さい塗膜を得ることができるものと想定され
る。
【0037】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
更に詳細に説明する。なお、実施例および比較例中、
「部」,「%」は特に断りのない限りそれぞれ「重量
部」,「重量%」を示す。
【0038】また、実施例および比較例中の各種の試験
法は、以下の通りである。
【0039】(1)密着性 塗装面にナイフを利用して1.5mm幅で縦横それぞれ1
1本の切り目をいれ、そこに24mm幅のセロハン粘着テ
ープを密着させ強く剥したときのゴバン目部の未剥離数
を表す。
【0040】(2)MEKラビング 硬化塗膜上でMEK(メチルエチルケトン)を充分にし
み込ませたガーゼを付した2ポンドハンマーを往復さ
せ、ブリキ面が露出したときの往復数を表す。
【0041】(3)加工性 特殊ハゼ折り型デュポン衝撃試験器を用い、下部に2つ
折りしたブリキ板に塗装した試料をおき、接触面が平ら
な重さ1kgの鉄の重りを高さ50cmから落下させたとき
に生じる折り曲げ部分の亀裂の長さを測定した。 0〜10mm…○ 10〜20mm…△ 20mm以上……×
【0042】(4)耐沸騰水性 ブリキに塗装した試験パネルを100℃−30分で水中
処理後、塗膜を視覚及び(1)の密着性と同一の評価で
判定する。
【0043】(5)着色度 硬化塗膜を色差計で測定したときのLab単位系でのb
の値 30以下…○ 30以上…×
【0044】(6)耐酸性 30vol %硫酸を塗膜に滴下し、50℃−3時間保存し
た後、硫酸分を拭き取り、痕跡の無いものを○、痕跡の
残るものを×として評価した。
【0045】実施例1 アクリル系樹脂溶液(A)の合成 スチレン 300部 アクリル酸エチル 210部 メタクリル酸 90部 ブチルセロソルブ 388部 過酸化ベンゾイル 12部
【0046】上記組成の混合物の1/3を窒素ガスで置
換した四つ口フラスコに仕込み、90℃に加熱し、残り
の全量をその温度のまま1時間30分かけて滴下した。
滴下終了後、更にその温度で2時間反応させた後冷却
し、酸価110、固形分60.2%のアクリル系樹脂溶
液(A)を得た。アクリル系樹脂の重量平均分子量は2
1,000であった。
【0047】 エポキシ系樹脂溶液(B)の調整 エピコート1009(数平均分子量5,300)300部 ブチルセロソルブ 200部
【0048】上記の成分を窒素ガスで置換した4つ口フ
ラスコに仕込み、120℃に加熱し完全に溶解したとこ
ろで冷却し、固形分60.0%のエポキシ系樹脂溶液
(B)を得た。
【0049】フェノール系樹脂溶液(C)の調整 フェノール94部、37%ホルマリン水243部、25
%水酸化ナトリウム160部を4つ口フラスコに仕込
み、40℃で6時間反応させた。次いで塩化アリル7
6.5部を仕込み、40℃で6時間反応させた後、下層
の水を分離し、減圧下にて水を除去し、n−ブタノール
を添加し固形分60.1%のフェノール系樹脂溶液
(C)を得た。なお、 1H−NMRによってこの樹脂の
アリルエーテル化率を測定したところ、アリルエーテル
化率は86%であった。
【0050】 水性樹脂分散体の調整 アクリル系樹脂溶液(A) 50部 エポキシ系樹脂溶液(B) 100部 フェノール系樹脂溶液(C) 30部 ジメチルアミノエタノール 1部 ジメチルアミノエタノール 4部 脱イオン水 355部
【0051】四つ口フラスコに〜を仕込み、100
℃で2時間反応させた。反応後のGPC測定によりエポ
キシ系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂がそれ
ぞれ結合しているのを確認した。次にを仕込んで中和
を行い、更にを撹拌しながら30分かけて滴下し、固
形分20.3%の安定な水性樹脂分散体を得た。
【0052】実施例2 実施例1で得たエポキシ系樹脂溶液(B) 100部 実施例1で得たフェノール系樹脂溶液(C) 30部 実施例1で得たアクリル系樹脂溶液(A) 50部 ジメチルアミノエタノール 5部 脱イオン水 355部
【0053】四つ口フラスコに〜を仕込み、110
℃で2時間反応させた。反応後のGPC測定によりエポ
キシ系樹脂とフェノール系樹脂が部分結合しているのを
確認した。次にを仕込み均一に混合したのち、を仕
込み80℃で30分間反応させた。更に撹拌しながら
を30分間かけて滴下し、固形分20.6%の安定な水
性樹脂分散体を得た。
【0054】実施例3 四つ口フラスコにエポン828(油化シェル社製)10
0部を仕込み、80℃に加熱し、その中にビスフェノー
ルA50.6部を徐々に添加して分散させたのち、温度
を170℃に上げてその温度で2時間反応を行なった。
反応終了後、58.4部のブチルセロソルブを入れ溶解
し、110℃まで冷却したのち、88部のn−ブタノー
ルを入れ混合・溶解し、エポキシ系樹脂溶液(B)を得
た。エポキシ系樹脂の数平均分子量は8,000であっ
た。
【0055】別なフラスコで、メタクリル酸22.7
部、スチレン17.3部、アクリル酸エチル19.0
部、過酸化ベンゾイル4.3部を配合したアクリル系樹
脂モノマー組成物を作った。この組成物を80℃に保っ
た上記エポキシ系樹脂溶液(B)に2時間かけて滴下
し、滴下後、更に80℃で1時間30分の反応を行い、
アクリル系樹脂〜エポキシ系樹脂の部分結合・複合樹脂
を合成した。この複合樹脂中に26.7部のジメチルア
ミノエタノールと680部の脱イオン水を加え乳化した
後、市販アリルエーテル型フェノール樹脂(ORSO
L:ローヌ・プーラン社製、アリルエーテル化率86
%)を添加し、固形分20.4%の安定な水性樹脂分散
体を得た。
【0056】得られた水性樹脂分散体を80℃に加熱
し、2時間反応させた。反応後のGPC測定によりアク
リル系樹脂〜エポキシ系樹脂複合樹脂とフェノール系樹
脂が部分結合しているのを確認した。
【0057】比較例1 ビスフェノールA228部、37%ホルマリン水243
部、25%水酸化ナトリウム20部を4つ口フラスコに
仕込み、80℃で3時間反応させた後、塩酸で中和し、
水層を分離した。次いで、水洗〜水分離を2回繰り返
し、減圧下に脱水を行った後、n−ブタノールを添加
し、固形分60%のフェノール樹脂を得た。実施例1で
用いたフェノール系樹脂溶液(C)の代りに、このフェ
ノール樹脂を用いた以外は、実施例1と同様に調整を行
い固形分20.0%の安定な水性樹脂分散体を得た。
【0058】比較例2 フェノール94部、37%ホルマリン水243部、ジメ
チルアミノエタノール10部を4つ口フラスコに仕込
み、60℃で5時間反応させた後、減圧下で脱水を行
い、固形分60%のフェノール樹脂を得た。実施例1で
用いたフェノール系樹脂溶液(C)の代りに、このフェ
ノール樹脂を用いた以外は、実施例1と同様に調整を行
い、固形分20.0%の安定な水性樹脂分散体を得た。
【0059】実施例1〜3および比較例1〜2で得られ
た水性樹脂分散体をそれぞれブリキ板に8〜10ミクロ
ン厚になるように塗布し、210℃で10分間焼き付け
て試験パネルを作成した。試験結果を表1に示した。
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】本発明は水性樹脂分散体は、実施例の結
果から明らかなように、金属素材に塗布した際に極めて
可撓性に富み、かつ、硬化条件による着色変化の少ない
塗膜を形成できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 161/14 PHE C09D 161/14 PHE

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシル基を含有するアクリル系樹
    脂(A)、エポキシ系樹脂(B)およびフェノール系樹
    脂(C)とをアミンの存在下に水性媒体中に分散せしめ
    てなる水性樹脂分散体において、フェノール系樹脂
    (C)としてフェノール系樹脂中のフェノール性水酸基
    の少なくとも80%がアリルエーテル化されているアリ
    ルエーテル型フェノール樹脂を使用し、かつフェノール
    系樹脂(C)はカルボキシル基を含有するアクリル系樹
    脂(A)および/またはエポキシ系樹脂(B)と予備縮
    合されてなることを特徴とする水性樹脂分散体。
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