JP2616030B2 - レンズの成形方法 - Google Patents

レンズの成形方法

Info

Publication number
JP2616030B2
JP2616030B2 JP1203318A JP20331889A JP2616030B2 JP 2616030 B2 JP2616030 B2 JP 2616030B2 JP 1203318 A JP1203318 A JP 1203318A JP 20331889 A JP20331889 A JP 20331889A JP 2616030 B2 JP2616030 B2 JP 2616030B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
molding
pressure
lens material
lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1203318A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0369521A (ja
Inventor
淳 村田
正明 春原
高幸 木本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP1203318A priority Critical patent/JP2616030B2/ja
Publication of JPH0369521A publication Critical patent/JPH0369521A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2616030B2 publication Critical patent/JP2616030B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はレンズのプレス成形法に係わり、特に形状精
度及び面精度の優れたレンズの成形方法に関するもので
ある。
従来の技術 従来のレンズのプレス成形方法を、ガラスの場合につ
いて第4図〜第7図を用いて説明する。一般にプレス成
形によってガラスレンズを製造する場合、レンズ素材を
所定の大きさに切断し、ガラス転移点付近の温度まで予
備加熱し、この加熱昇温されたレンズ素材を型閉めした
ときレンズの完成品とほぼ同一形状となるように加工さ
れた上型と下型の上下型の間に供給し、所定の温度と圧
力で加圧成形を行っている。
レンズ素材1の形状は、できる限り簡単な形状が製造
工程あるいは素材の加工の面でも望ましく、例えば第5
図に示されるような素材を所定の幅で切断した円柱体の
ものがある。しかしこの様な素材を用いて成形すると、
第6図に示す素材の角部6が最初に変形し、上型2及び
下型3と角部近傍がなじんでしまい、密閉空間7ができ
る。一旦密閉空間ができると、成形完了時迄密閉空間が
存在し、金型の加工面が素材に十分転写されず不良レン
ズとなる。こういった未転写不良を防止する従来の方法
について第7図を用いて説明する。
下型3は連結棒3aを介してベース3bに固定されてお
り、上型2は連結棒2aを介してピストン棒2bに取り付け
られている。素材1は加熱ヒータ8により成形温度まで
加熱される。所望の成形温度に達した時点で、上型2が
ピストン9によって下降し、レンズ素材と接触する。そ
の後上型が上下に振動加圧するが、例えばサーボパルサ
10を使ってこれを実行する。振動加圧は例えば全加圧ス
トロークの9割まで行い、残りの1割を定常加圧で成形
する。全加圧ストロークに達したところで通電をやめ、
所望の温度に降温したところで型を開き、冷却後レンズ
を取り出す。上記一連の成形プロフィールの中で全加圧
ストロークの9割を振動加圧することにより、従来発生
していた未接触部分がなくなるという効果が開示されて
いる(例えば特開昭60−246231号公報)。
発明が解決しようとする課題 従来の成形方法にあっては、レンズの形状を決定する
上型が成形途中すなわち加熱加圧工程中においてレンズ
素材と密着、型離れを繰り返すため、その際に空気を巻
き込み、軟化した素材に気泡がたまるという問題があっ
た。又上記上型の挙動により、下型との位置合わせが非
常に難しく、成形レンズの両面の傾きを保障することが
困難であった。又同じく上記した上型の挙動により、上
型の温度が均一でなくなる為レンズ素材の温度分布も不
均一となり、成形レンズに大きなヒケを生ずる原因とな
っていた。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明のレンズの成形方法
は、上型と下型とからなる成形型で、前記上型と下型の
間の空間に供給されたレンズ素材を加圧成形する方法に
於て、加熱加圧工程中に成形圧力を少なくとも一回以上
減圧するかもしくは零にし、加熱加圧工程終了後、成形
圧力を少なくとも一回以上減圧するか、もしくは零にし
冷却加圧工程中に成形圧力を少なくとも一回以上減圧す
るかもしくは零にすることを特徴とするものである。金
型とレンズ素材が常に密着した状態で成形されることが
望ましく、レンズ素材は、成形型の転写面の半径Rmと上
型と下型の空間に供給されたレンズ素材の前記転写面に
対向する面の半径Rgの関係がRg>Rmであり、円柱硝材で
あるとき特に有効である。
作用 上記のような構成であれば、金型のレンズ形状転写面
とレンズ素材との間に未接触部分を発生させる事なく成
形でき、又、上下型の軸ズレを防止でき、成形時のレン
ズの不均一な収縮をなくすることができる。
実施例 以下本発明の第一の一実施例について図面を参照しな
がら説明すると、第1図において、上型11は上型ツバ部
11cの大きさに合わせて座ぐりの入った加圧ステージ15
にはめ合わされ、ビス等で固定されている。下型12は下
型ツバ部12cの大きさに合わせて座ぐりの入った成形ス
テージ16にはめ合わされ、ビス等で固定されている。又
加圧ステージ15と成形ステージ16は、上型11と下型12の
軸心が一致するような位置に正確に調整されており、上
型11が上下に移動した際にも軸心がずれることはない。
加圧ステージ15及び成形ステージ16には図示していない
任意の温度に調整できる加圧源を内蔵している。更に加
圧ステージ15は、図示していないが例えば油圧ポンプ等
により加圧力が加えられ、上型11に正確に圧力を伝え、
任意の位置に停止することが可能であり、圧力は成形途
中に任意の圧力に減圧、或は零にできるようになってい
る。
以上のように構成された成形装置を用いて、ガラス素
材を成形する方法を説明する。まず一般的な成形プロフ
ィールを第3図に示す。第3図は、横軸に時間、縦軸に
温度をとっている。成形は大きく分けて予備加熱工程,
加熱加圧工程,冷却加圧工程,冷却工程の4工程から成
っている。予備加熱工程に於て、まず金型及びレンズ素
材の温度を成形可能な温度まで昇温する。これを予備加
熱工程(A)と称する。金型の温度分布が均一になった
ところで、金型に加圧力を加えレンズ素材を任意の厚さ
まで変形させる。これを加熱加圧工程あるいは均熱加圧
工程(B)と称する。レンズ素材を任意の厚さまで変形
し終った時点から加圧力を維持した状態で冷却にはい
る。これを冷却加圧工程(C)と称する。レンズ素材が
加圧に対して変形可能な温度まで冷却加圧を続けた後、
加圧力を開放し、圧力を零にする。そして更に冷却を続
ける。これを冷却工程(D)と称する。常温になったと
ころで金型を開いてレンズを取り出す。以上が一般的な
成形プロフィールである。
我々の成形方法は、以上に述べたような基本的な工程
をとりながら、前記課題を解決している。すなわち、レ
ンズ素材は第5図に示す様な円柱体であり、端面は鏡面
である。本実施例では直径5mm×流さ7mmの光学ガラスSF
−8(ガラス転移点420℃、線膨張率100℃〜300℃で90
×10-7/℃)の円柱体を使用した。このレンズ素材を下
型12の転写面12aの上に端面が金型転写面と向き合うよ
うに、縦置きに供給する。次に加圧ステージが下降し、
上型11の転写面11aとガラス素材13はガラス素材の円周
で線接触する。このときレンズ素材には、加圧ステージ
の自重が加わることになる。この状態で加圧ステージ15
及び成形ステージ16に内蔵された加熱源に通電し、レン
ズ素材の温度が580℃になるまで加熱する。ここまでが
前記の予備加熱工程である。レンズ素材の温度が530℃
になった時点でガラス素材の温度は、1010ポアズとなっ
ている。そして次に油圧ポンプにより加圧ステージに圧
力が供給され、上型11がレンズ素材を押圧し始める。す
なわちこの時点から加熱加圧工程が始まる。この時の圧
力は2kg/mm2以上が良い。加熱加圧工程中、所定の時間
が経過後一旦成形圧力を零にし、加圧ステージ15を上昇
して上型11の転写面11aとレンズ素材を離型する。前記
圧力を零にした時点で正圧になっていた金型転写面11a,
12aとレンズ素材端面で囲まれる空間11b,12bは常圧に戻
る。次に再び加圧ステージ15を下降し、金型11と転写面
11b及び金型12の転写面12bをレンズ素材と密着させる。
この時転写面11a,12aとレンズ素材端面で囲まれる空間1
1b,12bは、加熱加圧工程開始直後の空間11b,12bより
も、かなり小さい容積となっている。油圧ポンプにより
再び加圧ステージに圧力が供給され、上型11がレンズ素
材を押圧し始める。上型11が所定の位置まで下降した時
点で、加圧ステージ15が停止する。ここまでが加熱加圧
工程である。この時のレンズ素材の粘度は109ポアズと
なっている。加熱加圧工程終了時点では、レンズ素材に
は金型転写面が完全に転写されていない部分があり閉じ
た空間となっており、成形圧力によって内圧が高くなっ
ている。加熱加圧工程終了後、所定の時間が経過した
後、一旦成形圧力を零にし、加圧ステージ15を上昇して
上型11の転写面11aとレンズ素材を離型する。前記圧力
を零にした時点で正圧になっていた金型転写面11a,12a
とレンズ素材端面で囲まれる空間11b,12bは常圧に戻
る。次に再び加圧ステージ15を下降し、金型11と転写面
11b及び金型12の転写面12bをレンズ素材と密着させる。
この時転写面11a,12aとレンズ素材端面で囲まれる空間1
1b,12bは、加熱加圧工程終了時点の空間11b,12bより
も、更に小さい容積となっているか、或いはほとんどな
くなっている。次に冷却加圧工程に入る。すなわち加圧
ステージ15及び成形ステージ16に内蔵された加熱源への
通電を停止し、加圧ステージには加熱加圧工程と同様
に、2kg/mm2以上の圧力を圧力ポンプからの供給を継続
する。冷却加圧工程中、所定の時間が経過後一旦成形圧
力を零にし、加圧ステージ15を上昇して上型11の転写面
11aとレンズ素材を離型する。前記圧力を零にする直前
に正圧になっていた金型転写面11a,12aとレンズ素材端
面で囲まれる空間11b,12bは常圧に戻る。次に再び加圧
ステージ15を下降し、金型11と転写面11b及び金型12の
転写面12bをレンズ素材と密着させる。この時転写面11
a,12aは、レンズ素材に完全に転写され、冷却加圧工程
開始直前のレンズ素材の端面で囲まれる空間11b,12b
は、完全になくなっている。又、加熱中の粘度より幾分
高い粘度状態である冷却加圧工程中に圧力を抜く為に、
上型11の転写面11aとレンズ素材を離型した際の気泡の
かみ込みに対して、レンズ表面が影響を受けることもな
い。次に430℃迄冷却加圧を行った後圧力供給を停止
し、成形圧力を再び零にする。この時レンズ素材と型は
密着した状態を保っている。そして冷却工程に入る。す
なわち型内のレンズの温度が常温になるまでレンズ素材
と型が密着した状態で放置しておき、その後加圧ステー
ジを上昇し、型を開いてレンズを取り出す。まれに、加
熱加圧工程終了後になくならなかったレンズ素材端面の
凹部は、冷却加圧工程中にガラス素材の収縮に伴う流動
により、更に小さくなりほぼ完全に金型面が転写され
る。又、レンズ素材の線膨張率が50×70-7/℃以上であ
れば、ガラス素材の収縮による流動が更に大きくなるた
め、レンズ表面の凹部はなくなり易くなる。以上の実施
例では、加熱加圧工程中と、加熱加圧工程終了時点と、
冷却加圧工程中に各々1回ずつ成形圧力を零にしたが、
レンズ素材の形状あるいは大きさによっては、加熱加圧
工程中と、加熱加圧工程終了時点と、冷却加圧工程中に
各々減圧するだけで、金型転写面11a,12aとレンズ素材
端面で囲まれる空間11b,12bは常圧に戻るので、減圧す
るだけでも良い。更に、上型11とレンズ素材は密着した
ままで成形圧力を零にするかもしくは減圧すれば、レン
ズ素材の幾分布やエアーの巻き込み防止の点で望まし
い。本実施例のように、上型11とレンズ素材を成形圧力
を零にする際に離型すると、エアーの巻き込みが発生
し、レンズ素材表面の特に金型転写面が転写された良好
な面に小さな凹部が発生する場合があるが、冷却加圧工
程時に成形圧力を零にすることによって、凹部は完全に
なくなるかあるいは、レンズ性能に影響のない大きさに
なる。本実施例では、加熱加圧工程中と加熱加圧工程終
了時点及び、冷却加圧工程中に所定の時間が経過後、一
回圧力を零にしたが、レンズ形状、寸法によっては二回
以上実施すれば、効果が大きい。又、冷却加圧時の収縮
量によって、圧力をぬくタイミングを決めても良い。更
に本実施例では冷却加圧工程終了後、レンズ素材と型は
密着した状態を保ったが、上型11とレンズを離した状態
で冷却工程に入っても良い。
以下第二の実施例について図面を参照しながら説明す
ると、第2図において、本発明の成形方法に係わる成形
装置は、上型11と下型12の軸ずれをなくし、かつ所定の
レンズ厚になるように任意の高さに調整した胴型14と前
記上型,下型及び胴型で囲まれる空間に供給されたレン
ズ素材13とを有している。レンズ素材は第5図に示すよ
うな円柱状であり、端面は鏡面である。この素材を両端
面が上下金型の転写面に接するように金型内に供給す
る。15は加熱源を内蔵した加圧ステージであり、図示し
ていないが例えば油圧ポンプ等により加圧力を加圧ステ
ージに伝えている。また加圧ステージは、成形途中に任
意の圧力に減圧あるいは零にできるようになっている。
16は加熱源を内蔵した成形ステージであり、固定されて
いる。
以上のように構成された成形装置を用いてガラス素材
を成形する方法を説明する。素材は直径8mm×長さ10mm
の光学ガラスSF−8(ガラス転移点420℃、線膨張率100
℃〜300℃で90×10-7/℃)の円柱状であり、この素材を
下型12の転写面12aに縦置きに供給し、その後上型11を
胴型14に合わせて挿入し、レンズ素材に接触させる。そ
の後加熱源に通電してレンズ素材の温度を530℃に加熱
する(予備加熱工程)。レンズ素材の温度が530℃にな
った時点で、レンズ素材の粘度は1010ポアズとなってい
る。次に加圧ステージに圧力が供給され上型11が素材を
押圧し始める(加熱加圧工程)。この時の圧力は2kg/mm
2以上が良い。レンズ素材が上型と下型とからなる加工
型と、上型と下型を位置決めする胴型と、前記上型と下
型と胴型で囲まれる空間に供給された際にできた上型11
と胴型14の間の隙間が加熱加圧中に完全になくなり、密
着するまでのストローク長を全加熱加圧ストロークと言
う。加熱加圧工程中、所定の時間が経過後一旦成形圧力
を零にし、加圧ステージ15を上昇して上型ツバ部11cか
ら離す。前記圧力を零にする直前、正圧になっていた金
型転写面11a,12aとレンズ素材端面で囲まれる空間11b,1
2bは常圧に戻る。次に再び加圧ステージ15を下降し、金
型11のツバ部と加圧ステージ15を密着させる。成形圧力
を零にした時にも、金型11の転写面11b及び金型12の転
写面12bは、レンズ素材と密着したままである。この時
転写面11a,12aとレンズ素材端面で囲まれる空間11b,12b
は、加熱加圧工程開始直後の空間11b,12bよりも、かな
り小さい容積となっている。油圧ポンプにより再び加圧
ステージに圧力が供給され、上型11がレンズ素材を押圧
し始める。全加熱加圧ストロークを押圧したところで加
熱加圧工程を終了する。この時のレンズ素材の粘度は10
9ポアズとなっている。全加熱加圧ストロークを押圧し
た時点すなわち、加熱加圧工程の終了時点では、レンズ
素材には金型転写面が完全に転写されていない部分があ
る。次に、加熱加圧工程が終了し所定の時間が経過後一
旦成形圧力を零にし、加圧ステージ15を上昇して上型ツ
バ部11cから離す。前記圧力を零にする直前、正圧にな
っていた金型転写面11a,12aとレンズ素材端面で囲まれ
る空間11b,12bは常圧に戻る。次に再び加圧ステージ15
を下降し、金型11のツバ部と加圧ステージ15を密着させ
る。成形圧力を零にした時にも、金型11の転写面11b及
び金型12の転写面12bは、レンズ素材と密着したままで
ある。この時転写面11a,12aとレンズ素材端面で囲まれ
る空間11b,12bは、加熱加圧工程終了時点の空間11b,12b
よりも、かなり小さい容積となっている。次に、冷却加
圧工程に入る。冷却加圧工程中、所定の時間が経過後一
旦成形圧力を零にし、加圧ステージ15を上昇して上型ツ
バ部11cから離す。前記圧力を零にする直前、正圧にな
っていた金型転写面11a,12aとレンズ素材端面で囲まれ
る空間11b,12bは常圧に戻る。次に再び加圧ステージ15
を下降し、金型ツバ部11cと密着させる。この時上型ツ
バ部11cと胴型14の端面は密着したままである。この時
転写面11a,12aとレンズ素材端面で囲まれる空間11b,12b
は、冷却加圧工程開始直前の空間11b,12bよりもかなり
小さい容積となっているが、あるいは殆どなくなってい
る。次に430℃迄冷却加圧を行う。まれにレンズ素材表
面に、小さな凹部が冷却加圧工程終了時点で残っていた
としても、冷却工程によってレンズ素材の収縮による流
動により、金型転写面11a,12aとレンズ素材端面で囲ま
れる空間11b,12bは完全になくなる。又、レンズ素材の
線膨張率が50×70-7/℃以上であれば、レンズ素材の流
動が更に大きくなるため、レンズ表面の凹部はなくなり
易くなる。その後圧力供給を停止し成形圧力を零にす
る。そして型内のレンズの温度が室温になったところで
型を開き、レンズを取り出す。本実施例では、加圧ステ
ージと上型ツバ部が固定されていず、型と素材が常に密
着した状態で成形されるために、転写性が非常に向上す
る。
以上の実施例では、加熱加圧工程中と加熱加圧工程終
了時点と冷却加圧工程中に成形圧力を各々1回ずつ零に
したが、レンズ素材の大きさによっては各々減圧するだ
けで、金型転写面11a,12aとレンズ素材端面で囲まれる
空間11b,12bは常圧に戻るので、減圧するだけでも良
い。第8図に示す成形型の転写面の半径Rmと上型と下型
の空間に供給されたレンズ素材の前記転写面に対向する
面の半径Rgの関係がRg>Rmであるとき、成形金型転写面
とレンズ素材端面で囲まれた閉じた空間ができるため、
本実施例で行う成形方法をとれば、特に効果がある。ま
た、本実施例で使用した、第5図に示す円柱形状のレン
ズ素材を成形する場合に特に有効である。又、レンズ厚
を調節する胴型4は、第2図のように上,下型と接して
いる必要はなく、加圧ステージ15及び成形ステージ16と
密着する上,下型ツバ部11c,12cの外側に、リング状の
胴型あるいはブロック状のスペーサを設けて加圧ステー
ジ15と成形ステージ16の間隔を調整する方法でも良い。
又冷却加圧工程及び冷却工程等の各工程を、別ステージ
に移動して行う型移動方式を採用しても、全く同じ性能
のレンズを得ることができる。
発明の効果 本発明は以上に説明した成形方法であるために、以下
に記載されるような効果を奏する。
成形途中に於て、加熱加圧工程と加熱加圧工程終了時
点で冷却加圧工程で一旦圧力供給を停止し、成形圧力を
零にし、型内の圧力を常圧に戻すことにより、従来発生
していた空気の巻き込みによる成形不良がなくなり、形
状精度,面精度共に優れたレンズを成形できる。また上
下の金型とレンズ素材が、冷却工程終了時点まで常に密
着した状態で成形が可能であるために、上下型の精度を
そのままレンズ素材に転写できる。又、軸ズレも防止で
きる。更に上下の金型とレンズ素材が冷却加圧工程終了
時点まで常に密着した状態で成形することが可能である
ために、レンズの両面の傾きを成形ステージと加圧ステ
ージ或いは、金型と胴型によって容易に保障できる。金
型とレンズ素材が密着していることにより、金型からレ
ンズ素材に伝わる熱の温度分布が均一であり、レンズ素
材の成形途中の変形、及び冷却時の収縮が不均一となら
ないために形状精度の良いレンズが得られる。一方、成
形圧力を零にするか減圧する際に、金型とレンズ素材を
離しても、冷却加圧工程で成形圧力を零にするか減圧す
ることにより、所望のレンズ性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図と第2図は本発明の成形方法を実現するための成
形装置の断面図、第3図は一般的な成形プロフィールを
示した図、第4図〜第7図は従来の成形装置及びレンズ
素材の構造図、第8図は一般的な成形型の断面図であ
る。 11……上型、11a……金型転写面、11b……空間、11c…
…上型ツバ部、12c……下型ツバ部、12……下型、12a…
…金型転写面、12b……空間、13……レンズ素材、14…
…胴型、15……加圧ステージ、16……成形ステージ。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上型と下型とからなる成形型で、前記上型
    と下型の空間に供給されたレンズ素材を加圧成形する方
    法であって、加熱加圧工程中に成形圧力を少なくとも1
    回以上減圧するか零にし、加熱加圧工程終了後成形圧力
    を少なくとも1回以上減圧するか零にし、冷却加圧工程
    中に成形圧力を少なくとも1回以上減圧するか零にする
    ことを特徴とするレンズの成形方法。
  2. 【請求項2】成形型の転写面の半径Rmと上型と下型の空
    間に供給されたレンズ素材の前記転写面に対向する面の
    半径Rgの関係がRg>Rmであることを特徴とする請求項1
    記載のレンズの成形方法。
  3. 【請求項3】レンズ素材は円柱硝材であることを特徴と
    する請求項1記載のレンズの成形方法。
  4. 【請求項4】上下型とレンズ素材は常に接触した状態で
    成形されることを特徴とする請求項1記載のレンズの成
    形方法。
JP1203318A 1989-08-04 1989-08-04 レンズの成形方法 Expired - Fee Related JP2616030B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1203318A JP2616030B2 (ja) 1989-08-04 1989-08-04 レンズの成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1203318A JP2616030B2 (ja) 1989-08-04 1989-08-04 レンズの成形方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0369521A JPH0369521A (ja) 1991-03-25
JP2616030B2 true JP2616030B2 (ja) 1997-06-04

Family

ID=16472037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1203318A Expired - Fee Related JP2616030B2 (ja) 1989-08-04 1989-08-04 レンズの成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2616030B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60246231A (ja) * 1984-05-18 1985-12-05 Hitachi Ltd レンズのプレス成形方法
JPS6467312A (en) * 1987-09-09 1989-03-14 Olympus Optical Co Forming method for optical element

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0369521A (ja) 1991-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5032160A (en) Method of press molding lens material
JP2001180946A (ja) 光学ガラス素子の成形方法およびその方法を用いた光学ガラス素子の成形装置
JP2616030B2 (ja) レンズの成形方法
JP2616028B2 (ja) レンズの成形方法
JP2616029B2 (ja) レンズの成形方法
JP2616031B2 (ja) レンズの成形方法
JP2000095532A (ja) プレス成形光学素子とその製造方法と光学素子プレス成形用型および光学素子プレス成形装置
JPH02252629A (ja) レンズの成形方法
JPH0780687B2 (ja) レンズの成形方法
JPH06122525A (ja) 光学素子の成形装置及び成形方法並びに光学素子
JP2924311B2 (ja) ガラス光学素子の成形方法
JPH09249424A (ja) 光学素子の成形法
JP3109251B2 (ja) 光学素子の成形方法
JPH05221664A (ja) 光学素子の成形方法
JPH05124824A (ja) 光学素子素材及び光学素子の成形方法
JP2504817B2 (ja) 光学素子の成形方法
JPH0585749A (ja) 光学素子の成形方法及び光学素子
JPH06271323A (ja) 光学素子成形用金型
JPH02235729A (ja) プラスチック光学部品の製造方法およびその装置
JP3184584B2 (ja) ガラスレンズの成形方法
JP3045432B2 (ja) 凹レンズ形状の光学素子の成形方法
JPH07330347A (ja) 光学素子成形方法
JPH0757697B2 (ja) ガラスレンズの成形方法
JPH0643251B2 (ja) レンズの成形方法
JPH0794328B2 (ja) 光学素子用ガラスプリフォーム及び光学素子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees