JP2615895B2 - イオン源 - Google Patents

イオン源

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JP2615895B2
JP2615895B2 JP20970088A JP20970088A JP2615895B2 JP 2615895 B2 JP2615895 B2 JP 2615895B2 JP 20970088 A JP20970088 A JP 20970088A JP 20970088 A JP20970088 A JP 20970088A JP 2615895 B2 JP2615895 B2 JP 2615895B2
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chamber
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ion
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文雄 福丸
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Nissin Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、イオン注入装置などに使用するイオン源
に関する。
(従来の技術) イオン源において、真空とされたチャンバーの内部
に、イオン化物質たとえばソースガスを供給し、チャン
バーとフィラメントとの間でアーク放電を起こさせて、
ソースガスを電離させてイオンを発生するようにしたイ
オン源は、既によく知られている。
第2図は従来のこの種イオン源特に多極磁場型イオン
源を示し、1は内部が真空とされているバケット型のチ
ャンバーで、その内部がイオン生成室2とされている。
3はカソードフィラメント、4はプラズマ電極、5はカ
スプ磁場を形成するための磁石(たとえば永久磁石)
で、チャンバー1の外側の周囲に複数取り付けられてい
る。
チャンバー1の内部にソースガスを供給するととも
に、チャンバー1とカソードフィラメント3との間でア
ーク放電を発生させる。このアーク放電によってソース
ガスは電離され、イオンを発生する。このとき磁石5に
よるカスプ磁場によって、イオンは効率良く発生する。
発生したイオンはプラズマ電極4によってイオンビーム
として外部に引き出される。
(発明が解決しようとする課題) ところでこのような構成のイオン源において、イオン
化対象となる元素若しくは化合物の、イオン生成室内に
おいて維持する必要のある圧力範囲は、通常1×10-2Pa
〜1Pa程度である。金属等の元素では、飽和蒸気を上記
圧力にするためには、温度1400゜K以上を必要とする元
素が多い。
従来ではイオン生成室内を高温に維持するのに、カソ
ードフィラメントからの熱のみに依存していた。しかし
これでは目的とする高温を維持するのには不足であっ
た。イオン生成室内の高温化が達成されないと、必要圧
力の維持が困難となり、かつイオン生成室内の構造物の
表面に、ソースガス、放電生成物などが多量に付着する
ようになる。
イオン生成室内の高温化のために、カソードフィラメ
ントへの供給電力を増大させることが考えられる。しか
しカソードフィラメント電力の増減は、放電状態の制御
を困難にする。すなわちイオン生成室内の温度を制御し
ようとしてカソードフィラメント電力を増減すると、放
電状態が変化してしまう可能性が大きい。
チャンバーの外部から加熱する方法も考えられるが、
外部からの加熱は加熱効率が悪く、そのため充分に加熱
しようとするには、多大の電力が必要となる。
この発明は、放電条件の変更を伴うことなく、かつ高
加熱効率によってイオン生成室の内部温度を高めること
を目的とする。
(課題を解決するための手段) この発明は、イオン生成室の内部に、カソードフィラ
メントとは別に、加熱のみを目的とするヒータフィラメ
ントを設置したことを特徴とする。
(作用) ヒータフィラメントに通電して発熱させると、これか
らの輻射熱により、イオン生成室の内部は加熱高温化さ
れる。カソードフィラメントへの供給電力を増減させる
必要がないので、イオン生成室内のアーク放電条件を変
更することなく、イオン生成室内の高温化が可能とな
る。
(実施例) この発明の実施例を第1図によって説明する。なお第
2図と同じ符号を付した部分は、同一または対応する部
分を示す。この発明にしたがい、ヒータフィラメント6
を、イオン生成室2の内部に設置する。
ヒータフィラメント6の材料としては、高温に耐える
もの、たとえばタングステンなどが望ましい。
ヒータフィラメント6からの電子の放出を抑えるため
には、ヒータフィラメント6への電力供給電源電位を、
チャンバー1の電位、すなわちアーク放電のプラス側の
電位に電位固定しておくとよい。このようにしておくと
ヒータフィラメント6からは電子は放出されない。
またヒータフィラメント6は、イオン生成室2を構成
するチャンバ1およびプラズマ電極4をできるだけ均等
に加熱する位置に配置することが望ましい。
以上の構成において、イオン生成室2の内部において
チャンバー1とカソードフィラメント3との間でのアー
ク放電により、ソースガスは電離されイオンを発生す
る。発生したイオンはプラズマ電極4によってイオンビ
ームとして外部に引き出される。このような作用は従来
構成のものと同じである。
この過程においてイオン生成室2の内部は、ヒータフ
ィラメント6への通電によって発生する熱により加熱さ
れる。その発熱量は供給電力によって任意に設定され
る。
これによってイオン生成室2内の高温化が、放電状態
を決定するカソードフィラメント3の発熱状態を固定し
たままで可能となる。またイオン生成室2内からの熱供
給によるので、外部からの加熱による場合に比較して加
熱効率は高い。
(発明の効果) 以上詳述したようにこの発明によれば、カソードフィ
ラメントとは別にヒータフィラメントを設置し、これか
らの熱によってイオン生成室内の高温化を図るようにし
たので、イオン化に必要な放電条件を固定したままで、
その高温化が可能となるし、また加熱効率も向上すると
いった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例を示す断面図、第2図は従来
例を示す断面図である。 1……チャンバー、2……イオン生成室、3……カソー
ドフィラメント、6……ヒータフィラメント、

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チャンバの内部のイオン生成室に、カソー
    ドフィラメントを設置し、前記イオン生成室の内部で発
    生する放電によってイオン化物質をイオン化するイオン
    源において、 前記イオン生成室の内部に、前記カソードフィラメント
    とは別に、前記イオン生成室の内部を加熱するだけのた
    めのヒータフィラメントを設置してなるイオン源。
JP20970088A 1988-08-24 1988-08-24 イオン源 Expired - Lifetime JP2615895B2 (ja)

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