JP2615672B2 - 洋菓子 - Google Patents
洋菓子Info
- Publication number
- JP2615672B2 JP2615672B2 JP62248566A JP24856687A JP2615672B2 JP 2615672 B2 JP2615672 B2 JP 2615672B2 JP 62248566 A JP62248566 A JP 62248566A JP 24856687 A JP24856687 A JP 24856687A JP 2615672 B2 JP2615672 B2 JP 2615672B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heme iron
- chitosan
- blood
- iron
- present
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
- Confectionery (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、洋菓子に関するものであり、さらに詳しく
は、鉄分の強化された洋菓子に関するものである。
は、鉄分の強化された洋菓子に関するものである。
動物の屠殺に際して得られる血液は、種々の加工がほ
どこされ、食品、医薬品等の原料として、また工業用素
材として有用利用されている。
どこされ、食品、医薬品等の原料として、また工業用素
材として有用利用されている。
殊に、血液中の血餅を構成するヘモグロビンは、ハム
の着色剤や結着剤として利用されている。
の着色剤や結着剤として利用されている。
ヘモグロビンはヘム鉄とグロビン蛋白とで構成され、
ヘム鉄は4個のヘムと1個の鉄原子とで構成されている
ことが知られている。
ヘム鉄は4個のヘムと1個の鉄原子とで構成されている
ことが知られている。
最近になって、ヘモグロビンを蛋白分解酵素により、
ヘム鉄とグロビン蛋白とに加水分解し、グロビン蛋白を
食品に利用する提案(W084/03202)、そしてヘム鉄を鉄
欠乏性貧血患者に食品中に混合して投与する提案(特開
昭59−140834、同59−140835)がなされている。
ヘム鉄とグロビン蛋白とに加水分解し、グロビン蛋白を
食品に利用する提案(W084/03202)、そしてヘム鉄を鉄
欠乏性貧血患者に食品中に混合して投与する提案(特開
昭59−140834、同59−140835)がなされている。
上述の、ヘモグロビンに蛋白分解酵素を作用させて、
ヘム鉄とグロビン蛋白に分解する方法の一例を挙げれ
ば、次ぎのとおりである。
ヘム鉄とグロビン蛋白に分解する方法の一例を挙げれ
ば、次ぎのとおりである。
すなわち、動物の血液を採取し、血餅部分を溶血し、
アルカリ性下に蛋白分解酵素を作用させ、ついで酸性に
することによりヘム鉄を析出させ、その後ヘム鉄を洗浄
し、乾燥等の処理を行って製品とすることによりヘム鉄
を製造する。
アルカリ性下に蛋白分解酵素を作用させ、ついで酸性に
することによりヘム鉄を析出させ、その後ヘム鉄を洗浄
し、乾燥等の処理を行って製品とすることによりヘム鉄
を製造する。
しかしながら、上記の方法で得られたヘム鉄は、血液
由来の特有の生臭さを有し、例え食品に混合希釈して
も、臭いが残り、これを食用とするにはかなりの抵抗が
あった。
由来の特有の生臭さを有し、例え食品に混合希釈して
も、臭いが残り、これを食用とするにはかなりの抵抗が
あった。
本発明者の一人は、他の発明者と共に、血液由来の特
有の生臭さの無いヘム鉄の製造方法を完成し、「鉄高含
有血粉及びその製造方法」として、さきに特許出願をお
こなった(特願昭62−113217号)。
有の生臭さの無いヘム鉄の製造方法を完成し、「鉄高含
有血粉及びその製造方法」として、さきに特許出願をお
こなった(特願昭62−113217号)。
本発明者の一人は、他の発明者と共に、さらに検討を
行い、特に貧血患者等の補助食品に適した食品を目的と
し、上記により製造したヘム鉄と各種食品とからなる、
鉄含有量の高い、ヘム鉄を含有する食品を完成し、さき
に特許出願を行った(特願昭62−130658号)。
行い、特に貧血患者等の補助食品に適した食品を目的と
し、上記により製造したヘム鉄と各種食品とからなる、
鉄含有量の高い、ヘム鉄を含有する食品を完成し、さき
に特許出願を行った(特願昭62−130658号)。
すなわち、本発明は、キトサンで処理して得られるヘ
ム鉄を含有してなる洋菓子を要旨とするものである。
ム鉄を含有してなる洋菓子を要旨とするものである。
本発明のキトサンで処理して得られるヘム鉄の製造方
法としては、ヘモグロビン分解物として得られるヘム鉄
の水懸濁溶液に、キトサン水溶液を添加し、撹きまぜな
がらpHを調整して、懸濁状態で得られるヘム鉄を、フィ
ルタープレス等で分離する方法(上記特願昭62−113217
号)等を挙げることができる。
法としては、ヘモグロビン分解物として得られるヘム鉄
の水懸濁溶液に、キトサン水溶液を添加し、撹きまぜな
がらpHを調整して、懸濁状態で得られるヘム鉄を、フィ
ルタープレス等で分離する方法(上記特願昭62−113217
号)等を挙げることができる。
本発明の対象となる洋菓子としては、スポンジケー
キ、ビスケット等小麦粉を主成分とする洋菓子類を挙げ
ることができる。
キ、ビスケット等小麦粉を主成分とする洋菓子類を挙げ
ることができる。
ヘム鉄の含有量としては、必要に応じて増量または減
量することができるが、通常患者への投与量、口当り、
色等を考慮して決定すればよい。たとえば、約10重量%
以下、好ましくは約5重量%以下、さらに好ましくは約
3重量%以下の範囲を挙げることができる。
量することができるが、通常患者への投与量、口当り、
色等を考慮して決定すればよい。たとえば、約10重量%
以下、好ましくは約5重量%以下、さらに好ましくは約
3重量%以下の範囲を挙げることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
かかる実施例に限定されるものではない。
かかる実施例に限定されるものではない。
(キトサンで処理してえられるヘム鉄の製造方法) 不純物を取除いた新鮮な牛の血液1,000kgを遠心分離
し、血餅約400kgを得、そしてこれに2.5倍量の水を加え
て溶血させた。
し、血餅約400kgを得、そしてこれに2.5倍量の水を加え
て溶血させた。
次いで、苛性ソーダの適量を使用し、pH8.5に調整し
た後、撹きまぜながら蛋白分解酵素(アルカラーゼ0.6
L、ノボインダストリー社製)12kgを加えて、温度50℃
に5時間保持して、加水分解を行った。酵素反応終了
後、系の温度を上昇(約80℃)させて、酵素を失活させ
た後、系の温度を室温とし、次いで塩酸の適量を用いて
系のpHを5.5に調整したところ、次第に不溶物(ヘム
鉄)が析出した。別にキトサン500gを、水100に撹き
まぜながら分散させ、希塩酸を滴下してキトサンを溶解
させ、粘ちような溶液を得た。この溶液を上記pHを5.5
に調整した溶液に、緩やかに撹きまぜながら加えた。次
いで苛性ソーダを使用して系のpHを約7.0に調整した。
系内の不溶物は、キトサン溶液の添加により相互に凝集
し、大きな粒子となって系内に懸濁した。次いでフィル
タープレスを用いて、不溶物(本発明の、キトサンで処
理して得られっヘム鉄)をスラッジとして回収した。ス
ラッジは、湿体重量として、約200kgであった。水洗い
のため、これに、水約2,000を、撹きまぜながら加え
て水洗を行い、再びフィルタープレスを用いて本発明の
ヘム鉄を回収し、次いで減圧乾燥機を用いて、約70℃の
温度で乾燥した後、粉砕し、本発明の、キトサンで処理
して得られるヘム鉄を製造した。ヘム鉄は、約40kgであ
り、収率約95%であった。
た後、撹きまぜながら蛋白分解酵素(アルカラーゼ0.6
L、ノボインダストリー社製)12kgを加えて、温度50℃
に5時間保持して、加水分解を行った。酵素反応終了
後、系の温度を上昇(約80℃)させて、酵素を失活させ
た後、系の温度を室温とし、次いで塩酸の適量を用いて
系のpHを5.5に調整したところ、次第に不溶物(ヘム
鉄)が析出した。別にキトサン500gを、水100に撹き
まぜながら分散させ、希塩酸を滴下してキトサンを溶解
させ、粘ちような溶液を得た。この溶液を上記pHを5.5
に調整した溶液に、緩やかに撹きまぜながら加えた。次
いで苛性ソーダを使用して系のpHを約7.0に調整した。
系内の不溶物は、キトサン溶液の添加により相互に凝集
し、大きな粒子となって系内に懸濁した。次いでフィル
タープレスを用いて、不溶物(本発明の、キトサンで処
理して得られっヘム鉄)をスラッジとして回収した。ス
ラッジは、湿体重量として、約200kgであった。水洗い
のため、これに、水約2,000を、撹きまぜながら加え
て水洗を行い、再びフィルタープレスを用いて本発明の
ヘム鉄を回収し、次いで減圧乾燥機を用いて、約70℃の
温度で乾燥した後、粉砕し、本発明の、キトサンで処理
して得られるヘム鉄を製造した。ヘム鉄は、約40kgであ
り、収率約95%であった。
本例により製造したヘム鉄は、生臭い臭いが無く、味
も殆ど無く、食品に添加する素材として価値の高いもの
であった。
も殆ど無く、食品に添加する素材として価値の高いもの
であった。
実施例1 (スポンジケーキの製造) 上記により製造したキトサンで処理して得られたヘム
鉄71.5g、卵660g、上白糖440g、薄力粉300g及び無塩バ
ター30gをスポンジケーキ用撹拌機により起泡させオー
バーラン2.1の生地を作成して。次いで得られた生地を
直径18cm、高さ10cmの型3個に注入し、温度160℃のオ
ーブンに入れ、約35分焼成し、スポンジケーキを作成し
た。得られたスポンジケーキは、淡い黒褐色を呈してい
たが、口当当りが良好であり、血餅由来の生臭さは認め
られなかった。
鉄71.5g、卵660g、上白糖440g、薄力粉300g及び無塩バ
ター30gをスポンジケーキ用撹拌機により起泡させオー
バーラン2.1の生地を作成して。次いで得られた生地を
直径18cm、高さ10cmの型3個に注入し、温度160℃のオ
ーブンに入れ、約35分焼成し、スポンジケーキを作成し
た。得られたスポンジケーキは、淡い黒褐色を呈してい
たが、口当当りが良好であり、血餅由来の生臭さは認め
られなかった。
実施例2 (ラングドシャーの製造) 上白糖180g及び生クリーム180gを7〜8分立てに起泡
し、次いで卵白150gを加え、42℃において緩やかに撹拌
して腰を抜き、薄力粉180gと上記で得られたキトサンで
処理して得られたヘム鉄1gとを加え、さらにバター150g
とバニラエッセンス2滴を加え、緩やかに撹拌し、1時
間放置した後、直径約6cm、高さ約8mmの円板に絞り出
し、150℃のオーブンで15分焼成し、本発明のラングド
シャー(ビスケットの一種)を製造した。得られたラン
グドシヤーは淡い黒褐色を呈していたが、血由来の臭は
なかった。
し、次いで卵白150gを加え、42℃において緩やかに撹拌
して腰を抜き、薄力粉180gと上記で得られたキトサンで
処理して得られたヘム鉄1gとを加え、さらにバター150g
とバニラエッセンス2滴を加え、緩やかに撹拌し、1時
間放置した後、直径約6cm、高さ約8mmの円板に絞り出
し、150℃のオーブンで15分焼成し、本発明のラングド
シャー(ビスケットの一種)を製造した。得られたラン
グドシヤーは淡い黒褐色を呈していたが、血由来の臭は
なかった。
実施例3 (フインガービスケットの製造) 卵464gと卵白70gとを28〜30℃において泡立て、次い
で上白糖421g、薄力粉421g、キトサンで処理して得られ
たヘム鉄8gおよびバニラエッセンス2滴を加え、緩かに
撹拌し、フインガービスケット用の型に流し込み、150
℃のオーブンにより15分焼成し、本発明のフインガービ
スケットを製造した。得られたフインガービスケットは
黒褐色を呈していたが、血由来の臭は無かった。
で上白糖421g、薄力粉421g、キトサンで処理して得られ
たヘム鉄8gおよびバニラエッセンス2滴を加え、緩かに
撹拌し、フインガービスケット用の型に流し込み、150
℃のオーブンにより15分焼成し、本発明のフインガービ
スケットを製造した。得られたフインガービスケットは
黒褐色を呈していたが、血由来の臭は無かった。
Claims (1)
- 【請求項1】ヘム鉄の水懸濁溶液にキトサン水溶液を添
加してpHを調整した後に分離したヘム鉄を含有してな
る、小麦粉を主成分とする洋菓子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62248566A JP2615672B2 (ja) | 1987-10-01 | 1987-10-01 | 洋菓子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62248566A JP2615672B2 (ja) | 1987-10-01 | 1987-10-01 | 洋菓子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0191745A JPH0191745A (ja) | 1989-04-11 |
JP2615672B2 true JP2615672B2 (ja) | 1997-06-04 |
Family
ID=17180048
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62248566A Expired - Lifetime JP2615672B2 (ja) | 1987-10-01 | 1987-10-01 | 洋菓子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2615672B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2650921A1 (fr) * | 1989-08-10 | 1991-02-15 | Michelin & Cie | Connecteur electrique et ensemble comportant un connecteur electrique et un contact associe |
-
1987
- 1987-10-01 JP JP62248566A patent/JP2615672B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0191745A (ja) | 1989-04-11 |
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