JP2615220B2 - 酵素センサー - Google Patents

酵素センサー

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JP2615220B2
JP2615220B2 JP1296965A JP29696589A JP2615220B2 JP 2615220 B2 JP2615220 B2 JP 2615220B2 JP 1296965 A JP1296965 A JP 1296965A JP 29696589 A JP29696589 A JP 29696589A JP 2615220 B2 JP2615220 B2 JP 2615220B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、酵素センサーに関し、さらに詳しく言う
と、構造が簡単で小型化が容易であるとともに、試料溶
液中の溶存酸素濃度が低い状態であっても広い基質濃度
範囲内でより正確な基質濃度の測定が可能な酵素センサ
ーに関する。
[従来技術および発明が解決しようとする課題] 酵素を繰り返して使用可能な形態にしてなる固定化酵
素と電極とを組み合わせてなる酵素センサーは、たとえ
ば医療、食品、環境などの計測分野において実用化され
るに至っている。
たとえば第2図に示すように、従来のグルコースセン
サーは、白金陽極aを絶縁材bを介してステンレス管c
と管状の銀/塩化銀陰極d内に収納してなる過酸化水素
電極の先端を被覆した酢酸セルロース製の過酸化水素
センサー安定化膜fと酢酸セルロース製のグルコース制
限透過膜gで固定化酵素hを挟み、さらに前記グルコー
ス制限透過膜gをポリウレタン製のグルコース制限透過
膜iで被覆し、その表面をさらにポリビニルアルコール
製の生体適合膜jで被覆して形成されている。なお、第
2図中、kは筒状の筐体、lはリード線、mは接着剤で
ある。
そして、第2図に示すグルコースセンサーを試料溶液
中に挿入すれば、前記グルコース制限透過膜gの存在に
より、試料溶液中の一部のグルコースが前記固定化酵素
hに拡散し、この固定化酵素hの触媒作用により、グル
コースの酸化反応によって生成する過酸化水素が前記過
酸化水素電極上で電解され、それによって生ずる電解
電流値がグルコース濃度と比例関係にあることを利用し
てグルコース濃度を測定することができる。
しかしながら、このような従来のグルコースセンサー
は、グルコース濃度が700mg/dl以上であると、グルコー
ス濃度と前記電解電流値との比例関係が消失し、さらに
グルコース濃度を上げると、電解電流値がグルコース濃
度に依存しなくなることから、グルコース濃度を広い範
囲にわたって正確に測定することができないという欠点
がある。
また、このような従来のグルコースセンサーの電解電
流値は、試料溶液中の溶存酸素濃度に依存し、たとえば
グルコース溶液に対する飽和溶存酸素濃度(37℃で6.86
mg/)時における電解電流値に対して溶存酸素濃度0.5
mg/時における電解電流値は30〜70%にまで低下して
しまう。皮下組織または血液中の溶存酸素濃度は常に一
定の値を示しているわけではないので、前述のような従
来の酵素センサーを、たとえば患者の血糖値測定に使用
しても、正確な血糖値を測定することは不可能である。
さらに、前述のような電解電流値の試料溶液中の溶存
酸素濃度依存性を消失させるために、メディエーターと
して例えばフェロセンを利用したセンサーも提案されて
いる。
しかしながら、前述のようなメディエーター、たとえ
ばフェロセンを効果的に使用するには、たとえばカーボ
ンブラック、ポリピロールなどの導電性材料を併用する
必要があるとともに、フェロセンを固着するには特殊な
技術を必要とすることから、センサーの組み立てが困難
であるという問題がある。しかも、このセンサーにおい
ても、グルコース濃度が600mg/dl以上であると、グルコ
ース濃度と電解電流値との比例関係が消失し、さらにグ
ルコース濃度を上げると、電解電流値がグルコース濃度
に依存しなくなることから、グルコース濃度を広い範囲
にわたって正確に測定することは不可能である。
本発明は前記の事情に基いてなされたものである。
本発明の目的は、構造が簡単で小型化が容易であると
ともに、試料溶液中の溶存酸素濃度が低い状態であって
も広い基質濃度範囲内でより正確な基質濃度の測定が可
能な酵素センサーを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 前記課題を解決するために、本発明者が鋭意検討を重
ねた結果、電解電流値を低くし、試料溶液中の微量溶存
酸素とグルコースとの酸化反応により生成した過酸化水
素を、過酸化水素安定化膜を取り除くことにより、白金
陽極上で効率良く電気分解させ、それにより生成した酸
素を、微細孔を有する酵素固定粒子と有機溶媒に高分子
としてポリビニルアルコール並びにポリウレタン及び/
又は酢酸セルロースを溶解した混合高分子溶液との混合
物を乾燥して得られる膜状物の作用により、外部に流出
させることなく効率良く酵素固定化層内に拡散させるこ
とによって試料溶液中の溶存酸素濃度が低い状態であっ
ても溶存酸素濃度に依存することなく、一定の電解電流
値を各グルコース濃度において得ることの可能な酵素セ
ンサーが得られることを見い出して、本発明に到達し
た。
請求項1記載の発明の構成は、金属製電極よりなる過
酸化水素電極の先端に、共有結合法により酵素を固定化
した酵素固定粒子と有機溶媒に高分子としてポリビニル
アルコール並びにポリウレタン及び/又は酢酸セルロー
スを溶解した混合高分子溶液との混合物を乾燥して得ら
れる膜状物と、基質制限透過膜と、生体適合膜とを設け
てなることを特徴とする酵素センサーであり、 請求項2記載の発明の構成は、前記金属製電極が、白
金よりなる陽極と、銀/塩化銀よりなる陰極とからなる
請求項1記載の酵素センサーであり、 請求項3記載の発明の構成は、前記酵素固定粒子が、
γ−アミノプロピルトリエトキシシランの濃度が10〜30
%であるトルエン溶液を用いてアミノ基を多孔性ガラス
粒子に導入した後、前記アミノ基と酵素中のアミノ基と
の間を濃度が1〜20%であるグルタルアルデヒド溶液を
用いて架橋することにより酵素を固定化してなる請求項
1または請求項2記載の酵素センサーであり、請求項4
記載の発明の構成は、前記酵素がグルコースオキシダー
ゼである請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の酵素
センサーである。
[作 用] 本発明の酵素センサーは、金属製電極よりなる過酸化
水素電極の先端に、共有結合法により酵素を固定化した
酵素固定粒子と有機溶媒に高分子としてポリビニルアル
コール並びにポリウレタン及び/又は酢酸セルロースを
溶解した混合高分子溶液との混合物を乾燥して得られる
膜状物と、基質制限透過膜と、生体適合膜とを設けてな
り、前記過酸化水素電極の先端を所定の試料溶液中に挿
入すれば、前記基質制限透過膜の存在により、試料溶液
中の一部の基質が前記膜状物中の前記酵素固定粒子に固
定化されている酵素に拡散する。この酵素の触媒作用に
よる基質の酸化反応によって生成する過酸化水素が過酸
化水素電極上で電解され、それに伴なって電解電流が生
ずる。この電解電流値が基質濃度と比例関係にあること
を利用して基質濃度を測定することができる。
[実施例] 次に本発明の実施例を示し、本発明についてさらに具
体的に説明する。
第1図に本発明の酵素センサーの構成を示す。
第1図に示すように、本発明の酵素センサーは金属製
電極よりなる過酸化水素電極を有する。金属製電極
は、たとえば、絶縁材3を介して白金陽極4を管状の
銀/塩化銀陰極5内に収納することにより好適に形成す
ることができる。過酸化水素電極の先端には、膜状物
6と基質制限透過膜7と生体適合膜8とを備える。な
お、第1図中、9は筒状筐体、10はリード線、11は接着
剤である。本実施例においては接着剤にエポキシ接着剤
を用いている。
前記絶縁材3としては、電気絶縁性の優れた樹脂を好
適に用いることができる。具体的には、塩化ビニル樹
脂、アクリル樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂などを挙
げることができる。
本実施例においては、前記絶縁材に前記白金陽極を浸
漬し、熱処理を施すことによって絶縁処理を行なってお
り、この絶縁処理を行なった白金陽極4をステンレス管
12に挿通してある。
前記白金陽極4およびステンレス管12および管状の銀
/塩化銀陰極5は、たとえば従来より公知の過酸化水素
電極において用いられているものと同様のものでよく、
たとえば過酸化水素電極の先端の直径は約0.8mmであ
り、前記白金陽極4の直径は約0.5mmである。また、前
記ステンレス管12の内径は約0.3mmであり、外径は約0.5
5mmである。さら、前記管状の銀/塩化銀陰極5の内径
は約0.6mmである。
なお、第1図に示すように、絶縁材3を介して白金陽
極4をステンレス管12および管状の銀/塩化銀陰極5内
に収納してなる金属製電極よりなる過酸化水素電極
は、たとえばポリプロピレン製の筒状筐体9を有する。
本発明の酸素センサーは、前記過酸化水素電極の先
端に膜状物6を備える。
前記膜状物6は、共有結合法により酵素を固定化した
酵素固定粒子61と高分子62とからなる。
前記酵素固定粒子としては、表面に多数の細孔を有す
る例えば固定化酵素用ガラスの粒子、セラミックスの粒
子などを好適に用いることができる。
たとえばこれらの材質からなる前記酵素固定粒子の細
孔径は、大きすぎると粒子の表面積が小さくなるし、小
さすぎると酵素が細孔内に入り込むことができなくなっ
て酵素の固定化が可能な有効表面積が著しく減少するこ
とから、通常500〜800の範囲内で選定することが好まし
い。
本発明において、前記酵素固定粒子に固定させること
のできる酵素としては、たとえばグルコースオキシダー
ゼ、ガラクトースオキシダーゼ、アルコールオキシダー
ゼ、ウリカーゼ、L−アミノ酸オキシダーゼ、コレステ
ロールエステラーゼ、ホスホリパーゼ、ラクテートオキ
シダーゼなどの種々の酵素の中から、目的に応じて適宜
に選定することができる。たとえば、前記酵素にグルコ
ースを選択すれば、本発明の酵素センサーをグルコース
オキシダーゼの定量分析に好適に使用することができ
る。
また、前記酵素を前記酵素固定粒子に固定化する前記
共有結合法としては、たとえば前記酵素固定粒子と濃度
が10〜30%、好ましくは15〜25%であるγ−アミノプロ
ピルトリエトキシシランのトルエン溶液とを混合して6
〜12時間還流させ、充分に乾燥させた後、濃度1〜20
%、好ましくは3〜15%のグルタルアルデヒド溶液で1
時間反応させ、濾過した後、酵素固定粒子と、酵素をリ
ン酸緩衝液に溶解した酵素溶液とを、0℃で2時間反応
させることによって固定化する方法を好適に採用するこ
とができる。なお、トルエン溶液中のγ−アミノプロピ
ルエトキシシランの濃度が10%未満であると、本発明の
目的を達成することができないことがあり、また30%を
越えるとγ−アミノプロピルトリエトキシシランがトル
エンに溶解しにくくなることがある。グルタルアルデヒ
ド溶液中グルタルアルデヒドの濃度が前記1%未満であ
ると、十分に本発明の目的を達成することができず、ま
た20%を越えると濃度をそれだけ高くするに見合った効
果を得ることができないことがある。
前記高分子としては、ポリビニルアルコール並びにポ
リウレタンおよび/または酢酸セルロースを好適に用い
ることができる。
前記高分子がポリビニルアルコールだけであると、高
分子の膨潤により、結果的には前記膜状物全体の膨潤に
より、前記白金陽極上で生成された酵素が前記膜状物内
から容易に系外へ拡散してしまうため、効率良く前記膜
状物内に酵素が拡散することができない。また、前記高
分子がポリウレタンおよび/または酢酸セルロースであ
ると、前記膜状物の緻密化により、前記膜状物内で生成
した過酸化水素を効率良く前記白金陽極上に到達させる
ことができず、基質濃度と電解電流値との間の比例関係
が得られにくくなる。したがって、本発明においては、
ポリビニルアルコール並びにポリウレタンまたは酢酸セ
ルロースを任意の割合で混合した高分子、またはポリビ
ニルアルコール並びにポリウレタンおよび酢酸セルロー
スを任意の割合で混合した高分子を用いる。
前記膜状物は、たとえば次のようにして製造すること
ができる。
すなわち、前記高分子がポリビニルアルコールおよび
ポリウレタンで形成される場合には、グリセリンを溶媒
とした高分子濃度3〜8%、好ましくは5〜7%のポリ
ビニルアルコール溶液8重量部に対してジメチルホルム
アミドおよびテトラヒドロフランを溶媒とした高分子濃
度5〜15%、好ましくは6〜8%のポリウレタン溶液2
重量部を加えて混合し、この混合高分子溶液10重量部に
対して6重量部の前記酵素固定粒子を加えて混合し、そ
の適量を前記過酸化水素電極の先端に付着させた後、乾
燥させれば、前記膜状物を得ることができる。
たとえばこのようにして得られる前記膜状物の膜厚は
通常100〜1,000μm、好ましくは400〜800μmである。
前記基質制限透過膜としては、たとえばポリウレタ
ン、酢酸セルロース等からなる高分子膜を挙げることが
できる。
前記基質制限透過膜は、たとえば次のようにして製造
することができる。
すなわち、前記基質制限透過膜がポリウレタン膜から
なるものである場合には、ポリウレタンを、たとえばジ
メチルホルムアミドおよびテトラヒドロフランの混合溶
媒に溶かし、得られた高分子溶液に前記膜状物を固着し
た前記過酸化水素電極の先端を浸漬し、真空乾燥を行な
えば、前記基質制限透過膜を得ることができる。
前記基質制限透過膜を作製するに際して使用に供され
る前記高分子溶液の高分子濃度は、前記高分子溶液がポ
リウレタンとジメチルホルムアミドとテトラヒドロフラ
ンとの混合溶媒からなるものである場合には通常5〜15
%、好ましくは8〜10%である。また、前記基質制限透
過膜の膜厚は通常5〜50μm、好ましくは20〜40μmで
ある。前記生体適合膜は、たとえばポリビニルアルコー
ル、フィブロインなどの生体適合性を有する高分子を用
いて形成することができる。
このような高分子を用いた前記生体適合膜は、たとえ
ば次ようにして製造することができる。
すなわち、前記生体適合膜がポリビニルアルコールを
用いてなるものである場合には、ポリビニルアルコール
を、たとえばグリセリンに溶かし、得られた溶液に前記
膜状物および前記基質制限透過膜を固着した前記過酸化
水素電極の先端を浸漬し、真空乾燥を行なえば、前記生
体適合膜を得ることができる。
たとえばこのようにして得られる前記生体適合膜の高
分子濃度は通常3〜8%、好ましくは5〜7%である。
また、前記生体適合膜の膜厚は5〜50μm、好ましく
は20〜40μmである。
本発明の酵素センサーは以上のようにして前記過酸化
水素電極の先端に、前記膜状物、前記基質制限透過膜お
よび前記生体適合膜を固着した後、50〜60℃で熱処理す
ることにより形成することができる。
そして、本発明においては、前記酵素固定粒子がグル
コースオキシダーゼを固定した多孔性ガラス粒子であ
り、前記高分子がポリビニルアルコール並びにポリウレ
タンおよび/または酢酸セルロースであり、前記基質制
限透過膜がポリウレタン膜であり、かつ前記生体適合膜
がポリビニルアルコール膜であることが好ましい。本発
明の酵素センサーがこのような構成であると、たとえば
血糖値を正確に測定することの可能なグルコースセンサ
ーとすることができる。
次に、本発明の酵素センサーの実験例を示す。
(実験例1) 前記酵素固定粒子と、5%ポリビニルアルコールおよ
び7.5%ポリウレタンからなる前記膜状物と、10%ポリ
ウレタンからなる前記基質制限透過膜と、5%ポリビニ
ルアルコールからなる前記生体適合膜とを、前記過酸化
水素電極に固着した後、温度50℃にて30分間熱処理して
なる酵素センサーを用いて、種々のグルコース濃度にお
ける電解電流値を測定した。
その結果、第3図に示すようにグルコース濃度1,000m
g/dlまで、グルコース濃度と電解電流値との間の比例関
係を得ることができた。
(実施例2) 前記実施例1で使用した酵素センサーを用いてグルコ
ース濃度500mg/dlおよび1,000mg/dlの試料溶液中に窒素
ガスを吹き込むことにより、試料溶液中の溶存酸素濃度
を調節して電解電流値の溶存酸素濃度依存性を調べた。
その結果、第4図に示すように、各グルコース濃度に
おける試料溶液電解電流値は0.2mg/まで飽和溶存酸素
濃度時の電解電流値と変わらず一定であった。
(比較実験例1) 5%酢酸セルロースからなる過酸化水素センサー安定
化膜と固定化酸素と5%酢酸セルロースおよび6%ポリ
ウレタンからなるグルコース制限透過膜と5%ポリビニ
ルアルコールからなる生体適合膜とを、過酸化水素電極
に固着した後、温度50℃にて30分間熱処理してなるとと
もに、第2図に示すような形状のグルコースセンサーを
用いて前記実験例1と同様の試験を行なった。
その結果、第5図に示すように、グルコース濃度500m
g/dlまでグルコース濃度と電解電流値との間の比例関係
が得られた。
(比較実験例2) 前記比較実験例1で使用しセンサーを用いて前記実験
例2と同様の試験をグルコース濃度500mg/dlの試料溶液
について行なった。
その結果、第6図に示すように、溶存酸素濃度0.9mg/
付近から電解電流値の低下が認められた。
[発明の効果] 本発明によると、 (1) 金属製電極からなる過酸化水素電極の先端に、
酸素固定粒子と有機溶媒に高分子としてポリビニルアル
コール並びにポリウレタン及び/又は酢酸セルロースを
溶解した混合高分子溶液との混合物を乾燥して得られる
膜状物と基質制限透過膜と生体適合膜とを設けてなるの
で、構造が簡単で小型化が容易であり、 (2) しかも、多孔性の酵素固定粒子を用いているの
で、より多くの酵素の固定化が可能であるとともに、酵
素固定粒子とポリビニルアルコール並びにポリウレタン
及び/又は酢酸セルロースとを混合しているので、電極
上で生成した酸素を系外に流出させることなく効率良く
酵素固定化層内に拡散することが可能であるので、試料
溶液中の溶存酸素濃度が低い状態であっても電解電流値
が低下することがなくて安定した電解電流値を広い基質
濃度範囲内で得ることができる、 という利点を有する工業的に有用な酵素センサーを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の酵素センサーの一例を示す説明図、第
2図は従来の酵素センサーの一例を示す説明図、第3図
は実験例1において用いた酵素センサーについてのグル
コース濃度と電解電流値との関係を示すグラフ、第4図
は実験例2において用いた酵素センサーについての溶存
酸素濃度と電解電流値との関係を示すグラフ、第5図は
比較実験例1において用いた酵素センサーについてのグ
ルコース濃度と電解電流値との関係を示すグラフ、第6
図は比較実験例2において用いた酵素センサーについて
の溶存酸素濃度と電解電流値との関係を示すグラフであ
る。 ……金属製電極、……過酸化水素電極、6……膜状
物、61……酵素固定粒子、62……高分子、7……基質制
限透過膜、8……生体適合膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−156555(JP,A) 特開 昭62−85853(JP,A) 特開 昭62−261341(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属製電極よりなる過酸化水素電極の先端
    に、共有結合法により酵素を固定化した酵素固定粒子と
    有機溶媒に高分子としてポリビニルアルコール並びにポ
    リウレタン及び/又は酢酸セルロースを溶解した混合高
    分子溶液との混合物を乾燥して得られる膜状物と、基質
    制限透過膜と、生体適合膜とを設けてなることを特徴と
    する酵素センサー。
  2. 【請求項2】前記金属製電極が、白金よりなる陽極と、
    銀/塩化銀よりなる陰極とからなる請求項1記載の酵素
    センサー。
  3. 【請求項3】前記酵素固定粒子が、γ−アミノプロピル
    トリエトキシシランの濃度が10〜30%であるトルエン溶
    液を用いてアミノ基を多孔性ガラス粒子に導入した後、
    前記アミノ基と酵素中のアミノ基との間を濃度が1〜20
    %であるグルタルアルデヒド溶液を用いて架橋すること
    により酵素を固定化してなる請求項1または請求項2記
    載の酵素センサー。
  4. 【請求項4】前記酵素がグルコースオキシダーゼである
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の酵素センサ
    ー。
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