JP2613911B2 - 導電性膜の形成法 - Google Patents

導電性膜の形成法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、光半導体電極上での酸化還元反応を利用
して同電極表面に導電性膜を形成する方法に関する。
〔従来の技術〕
電気,電子産業において高分子材料に求められていた
電気的性質は、従来、電気絶縁性であったが、その後の
新技術の目覚ましい展開に伴い、今日では導電性を有す
る高分子材料の開発および実用化が求められるようにな
っている。それらは、軽量かつ成形加工性に富み、種類
も豊富、といった高分子材料特有の特徴が貴ばれ、2次
電池の電極材料をはじめ、電気機器用の表示素子,スイ
ッチ,メモリ,センサ等への応用や、ミクロ配線材料,
分子デバイスとしての可能性も検討されている。
電着を利用した膜(フィルム)形成法は、古くから知
られており、具体的には、水溶性樹脂の分散液に極板を
浸漬し、通電することにより極板付近で電解を行い、前
記樹脂を析出させて膜を得るのであるが、この技術を応
用して導電性膜を形成することも試みられている。たと
えば、電着浴にカーボンや金属粒子等の導電性材料を添
加したり、多くの官能基を導入して樹脂の化学修飾を行
ったりするのであるが、いずれの電着法においても、電
着樹脂溶液の分散安定性,導電性の制御,耐水性をはじ
めとする膜特性,膜物性などの点で問題を残している。
最近では、ピロール類,チオフェン類などの電解重合
性モノマーを、電解質の存在下、媒体中で通電により重
合させ、π電子共役系高分子化合物を得る、いわゆる電
解重合法が提案されて注目を集めた(米国特許第557407
2号,特開昭57−133127号公報等参照)。このπ電子共
役系高分子化合物は、剛直な分子構造をもつことから、
耐熱性に優れ、引張強さなども良好であって、エンジニ
アリングプラスチックとして、航空宇宙用材料あるいは
金属の代替用途などに有用とされている。しかし、金属
材料の被覆等に用いられる場合には、加工性などにおい
て問題がある。
そこで、特開昭60−226524号公報開示の技術において
は、ポリアニオンポリマーエマルジョンを支持電解質と
して共存させた電解重合性モノマーの溶液を用い、同様
にして陽極酸化を行って電解重合させることにより、こ
のポリアニオンポリマーを対イオンとして有する重合体
が得られている。同公報によれば、この重合体は、導電
性と加工性の両特性に優れているとされている。しかし
ながら、さらに検討した結果、この技術も下記の問題点
を有することが判明した。まず、上記支持電解質として
用いられるポリマーエマルジョンから雑イオンを除去す
るために長時間の透析処理が必要であり、また、電解質
濃度が低いことから電解重合に十数時間も要する、とい
う工程上の難点がある。そのうえ、得られる重合体の電
気伝導度は低く、導電性の制御も困難である。加えてポ
リアニオンポリマーエマルジョンを調製する際に界面活
性剤が混入するため、膜性能の面で問題があるばかりで
なく、加工性においても不充分と言わざるを得ない。
電解重合に要する時間を短縮し、かつ、重合体の電気
伝導度を高めるため、電解質として分子量の小さい芳香
族スルホン酸塩を含む水溶液中に電解重合性モノマーを
溶解あるいは分散させて行う方法も提案された(特開昭
61−209225号公報)。この方法によれば、溶媒として水
を利用して電解質濃度を高めた結果、上記目的が達成さ
れる一方で、得られる重合体が硬く可撓性に乏しいた
め、加工性が悪いという欠点がある。
他方、従来から感光性樹脂を用いて基板上に種々のパ
ターンを形成することが行われてきたが、その際、所望
のパターンのマスクを用い、露光後、光がマスクされた
未硬化部分の樹脂を溶解除去しなければならないため、
作業が繁雑である。したがって、樹脂等の有機材料を用
いて容易に行うことができるパターン形成法が望まれて
いた。
〔発明が解決しようとする課題〕
このような事情に鑑み、この発明は、高導電性であ
り,かつ、加工性,膜物性等にも優れた高分子膜を、短
時間で効率よく、所望の形状に作製できる簡便な方法を
提供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、この発明にかかる導電性膜
の形成法では、電着浴の溶液として、電着可能な水分散
性または水溶性樹脂,電解重合性モノマーおよび電解質
を含み、少なくとも水を溶媒とする溶液を用い、作用電
極として光半導体電極を使用して、電着および電解重合
を行うことにより、選択的に導電性膜を形成させるよう
にした。すなわち、上記溶液中に互いに導通する光半導
体電極とその対極とを設け、前記光半導体電極表面に光
を照射し、同電極表面の光照射部に選択的に前記樹脂を
電着させるとともに前記モノマーを電解重合させるよう
にしたのである。
〔作用〕
電着可能な樹脂としては、分子中にイオン性基を有す
る水溶性または水分散性の樹脂を使用し、光電着・電解
反応用溶液(以下、これを「電解電着液」と記す)の溶
媒としては少なくとも水を用いるようにしているため
(以下、これを「水性溶媒」と記す)、電解質濃度を上
げて膜形成のための所要時間を短縮することができる。
上記樹脂の電着と同時に、共存する電解重合性モノマ
ーの電解重合が起こり、両者の複合された高分子膜が形
成されるのであるが、このモノマーの電解重合の際に、
電解質としてやはり溶液中に含まれているイオン性のド
ーパントによるドーピングも同時に行われる。すなわ
ち、上記電解質は、支持電解質として溶液に充分な電気
伝導性を持たせる働きをする一方で、その一部はドーパ
ントとして組み込まれるのである。その結果、形成され
る膜の導電性は、非常に高度なものとなる。
作用電極材料として使用される光半導体は、バンドギ
ャップに相当するエネルギーより大きなエネルギーを有
する波長の光を吸収すると、結晶内部に、光強度に対応
する量のキャリア(電子および正孔)が発生し、電気伝
導度が大きくなる半導体である。この光半導体で透明電
極を被覆する等の方法により光半導体電極が形成される
わけであるが、以下に、作用電極にn型光半導体を用い
た場合を例に説明する。まず、光半導体表面への光照射
により電子キャリアが発生し、対極との間に電位差が生
じる。ここで、両電極を導通することにより電流が流れ
て電子キャリアは失われ、光半導体電極には+に帯電し
た正孔が残るようになる。この正孔は電子を受け取って
電気的に中和されようとするため、ここに強い酸化力が
生じ、負に帯電している水溶液中の樹脂を吸引し、電気
的中和により同電極自身の上に析出させる。同時に、電
解重合性モノマーを引き寄せ、酸化による電解重合を開
始させるのである。なお、光半導体がp型である場合
は、上記とは正反対に作用電極における反応は還元反応
になるが、正電荷を有する樹脂の電着および還元による
モノマーの電解重合が行われて、導電性膜が形成される
ことに変わりはない。
このような光半導体電極を用いることにより、上記樹
脂の電着およびモノマーの電解重合は、光照射により容
易に制御される。すなわち、導電性膜の生成位置および
膜厚は、どの位置にどの程度の強度の光を照射するかに
よって決定される。
さらに、必要に応じては、光照射量と印加電圧を適宜
組み合わせることにより、形成される膜の組成および構
造等を制御することができる。一例を挙げると、光照射
による電解析出は、キャリアの発生する極板表面におい
てのみ起こりやすいのに対し、電源から電流を流して行
う電解では、極板から離れていても、たとえば、極板に
直に接していない場所にも析出が起こりやすい、という
特徴があるため、多層構造の膜等の作製も可能となる。
また、電解重合性モノマーの重合反応は、モノマー自
身の有する固有な電解酸化/還元電位に支配される、す
なわち、電圧依存性を有するが、水分散性または水溶性
樹脂の析出は、電気量に依存するものであり、それ自身
のクローン効率(単位クローン当たりの樹脂析出量mg/
C)に応じて進行するという特徴がある。この樹脂のク
ローン効率は、溶媒中における樹脂の分散または溶解の
安定性に関わるものであって、比較的自由に設計するこ
とが可能である。したがって、これを適宜調節し、任意
の電解重合性モノマーと組み合わせることにより、電解
重合と電解析出の度合を自由に制御して、膜の導電性や
物性等を最適なものにすることができる。他方、異なっ
た電解酸化/還元電位を有する複数種の電解重合性モノ
マーを用い、それぞれのモノマーに適応する電圧を印加
して、多段階に分けて反応を行わせることも可能であ
る。
〔実 施 例〕
この発明において使用される電着可能な水分散性また
は水溶性樹脂としては、特に限定されず、イオン的に溶
解または分散するものであれば、溶解時のタイプも、ア
ニオン型,カチオン型,両性型のいずれでもよい。換言
すると、分子中に酸性または塩基性の極性基または親水
性基を有し、水性媒体中でイオンまたは分散粒子として
+または−に帯電しているものであれば、この発明にお
ける樹脂として使用できる。その一例としては、エポキ
シ樹脂,アクリル樹脂,ポリエステル樹脂,アルキド樹
脂,ポリブタジエン樹脂、アミノ樹脂およびそれらの変
性樹脂,マレイン化油変性樹脂などが挙げられる。
上記樹脂の水溶性あるいは水分散性は、通常それらの
樹脂のもつイオン性または親水性の官能基の量と中和率
により、任意に制御されうるものであるが、電解電着液
中における樹脂分散安定性,光析出効率および得られる
塗膜性能などの点から、この水溶性および水分散性に関
し、上記樹脂は下記の条件を満たしていることが好まし
い。すなわち、樹脂単独では水性溶媒に溶解または分散
しないが、中和により、さらには中和率20%以上の中和
により、水溶性ないしは水分散性を獲得して使用可能と
なるような樹脂を用いることが好ましいのである。この
ような樹脂は、電着による析出が容易で析出安定性に優
れ、析出後、再溶解しにくい、という長所を有し、か
つ、得られた膜の耐水性,耐食性等も良好である。
さらに、電解電着液は、良好な光透過性を有している
ことが好ましい点から、分散している粒子径を小さくし
て光透過量を増大させることが適切である。たとえば、
上記樹脂粒子は、0.001〜0.5μm、好ましくは0.005〜
0.2μm、さらに好ましくは0.01〜0.1μmであることが
望ましい。この範囲を越えると、分散液における光の散
乱が増大し、樹脂の析出効率が悪くなったり、得られた
膜の均一性が低下したりする恐れがある。
また、上記樹脂の不揮発分が10%の水溶液あるいは水
分散液の電導度(導電率)は、500〜4000μS/cm,好まし
くは600〜3000μS/cm,さらに好ましくは800〜2500μS/c
mであることが適切である。上記電導度が500μS/cmに満
たない場合は、樹脂の析出に多大な時間を要して効率が
悪く、また、所定の膜厚も達成できない恐れがある。反
対に、上記電導度が4000μS/cmを越えると、樹脂の析出
には直接関与しない反応が起こって樹脂の析出が不充分
になてしまったり、析出した樹脂が再溶解してしまった
りする傾向がみられ、さらに、得られた膜も不均一にな
り易く、膜の耐水性や耐食性,導電性にも問題が生じる
恐れがある。
なお、上記樹脂が、その分子内に二重結合,三重結合
等の不飽和基やその他の硬化性官能基を有するものであ
れば、あるいは、メラミン樹脂やイソシアネート化合物
のような所定の硬化剤と組み合わせて用いられていれ
ば、光照射により、電着,析出と同時に架橋,硬化を行
うことも可能である。または、架橋を生じさせない程度
のエネルギーの光(たとえば、可視光など)を照射して
樹脂を析出させ、形成された導電性膜に対してさらに、
紫外線などの活性エネルギー線を照射して膜を硬化させ
ることもできる。もちろん、上記樹脂の架橋,硬化反応
は、膜析出後、加熱等の別手段により進行するタイプで
あってもよいことは言うまでもなく、または、空気自動
酸化型等であってもよく、特に限定はされない。
なお、上記樹脂液は、通常の方法により、溶液中で重
合または重縮合を行って樹脂を合成し、これを後に水に
乳化するか、あるいは、乳化重合するなどの手段により
得られる。
電解重合性モノマーは、溶媒の酸化電位または還元電
位より低い酸化電位または還元電位を持ち、溶媒よりも
容易に酸化還元反応を受けるものである。さらに、得ら
れる重合体の酸化電位または還元電位がモノマーのそれ
よりも低ければ、容易に重合物にドーピングが起こりう
る。このようなモノマーの電気的性質,重合速度および
得られた重合体の性質は、同モノマーの持つ置換基によ
り制御できる。たとえば、ヘテロ5員環化合物では、
α,α′位が非置換になっていればよい。
上記モノマーとしては、特に限定はされず、以下に例
示するようなものが使用できる。
各種複素環式化合物およびそれらの置換誘導体;た
とえば、ピロールおよびそのN−置換,β−置換等の誘
導体、チオフェンおよびそのN−置換,β−置換等の誘
導体、ベンゾチオフェン、フランおよびそのβ−置換誘
導体、ベンゾフラン、ジベンゾフラン、セレノフェンお
よびその誘導体、テルロフェンおよびその誘導体、イン
ドール、カルバゾール、メチルビオローゲン、ベンゾオ
キサゾール、ベンゾチアゾール、2−アミノベンゾチア
ゾール、2−アミノベンゾイミダゾール、アミノキノリ
ン、アミノフルオラセン等 ベンゼン環にアミノ基またはヒドロキシル基等の置
換基を有する芳香族化合物;たとえば、アニリン,N−メ
チルアニリン、p−トルイジン、p−アニシジン,ナフ
チルアミン,アミノフェナントレン,アミノクリセン,
フェノール,クレゾール,キシレノール等 2個またはそれ以上の縮合芳香環からなる縮合多環
炭化水素;たとえば、アズレン,ナフタレン,フェナン
トレン等 2個またはそれ以上の芳香環からなる結合多環芳香
族炭化水素(特願昭61−138624号明細書);たとえば、
ビフェニル,p−テルフェニル,p−クァテルフェニル等 ビニル基を有するビニル化合物(特願昭60−229917
号明細書);たとえば、4−ビニルピリジン、4−ビニ
ルフェナントロリン、1,4−ジ(2−チエニル)1,3−ブ
タジエン等 クラウンエーテル化合物;たとえば、ジベンゾクラ
ウンエーテル等 共役系分子ポリアミン置換体(特願昭61−97329号
明細書);とえば、パラフェニレンジアミン等 さらに、電解質としては、無機,有機のどちらの化合
物であってもよく、後者としては低分子化合物,高分子
化合物または重合性の化合物などが広く使用でき、特に
限定されることはない。たとえば、無機電解質として
は、BF4 -,AsF6 -,SbF6 -,PF6 -,SbCl6 -,ClO4 -,HSO4 -,SO4 2-
などのアニオンを有する酸,アルカリ金属塩,アンモニ
ウム塩,ホスホニウム塩などが挙げられる。さらに具体
的には、H2SO4,KHSO4,KAsF6,KBF4,KAIF2,K2ZrF6,K2Ni
F4,Na2SO4,NaPF6,NaAlF6,LiClO4,FeCl2,NOPF6,テトラエ
チルアンモニウム過塩素酸塩,テトラブチルアンモニウ
ム過塩素酸塩等が例示できる。有機電解質としては、ス
ルホン酸,カルボン酸などの酸性基を有する芳香族化合
物や複素環式化合物,およびそれらの塩、両性イオン型
電解質、高分子界面活性剤、高分子リン酸ツビッター型
樹脂(コリン型等の変性樹脂)などが挙げられ、さらに
具体的には、ギ酸,パラトルエンスルホン酸ナトリウ
ム,ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム,パラスチ
レンスルホン酸ナトリウム,ピロールスルホン酸ナトリ
ウム,チオフェンスルホン酸ナトリウム,グリシン,ポ
リオキシエチレングリコール,ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテルなどが例示できる。
電解電着液の溶媒としては、少なくとも水が用いられ
ることが必要であるが、所望により、水に混和可能な有
機溶剤、たとえば、各種低級アルコール類、エーテル
類,カルボン酸類,ケトン類,アミン類などを併用する
こともできる。ただし、それらの有機溶剤は、上記のよ
うに、上記電解重合性モノマーよりも低い酸化電位を有
するものでなければならない。
上記溶媒中の各溶質成分は、それぞれ単独で、あるい
は、複数種を併せて使用される。また、それらを含む電
解電着液の組成は、特に限定はされないが、たとえば、
基本的に以下のような構成になっていることが好まし
い。
上記樹脂成分が0.1重量部に満たない場合は、樹脂膜
の生成効率が極端に添加したり、また、均一な膜が得ら
れなかったりする傾向がみられる。他方、50重量部を越
えて配合されると、電着および電解が不均一に進行した
り、得られた膜の性状も不均一になったりする恐れがあ
る。電解重合性モノマー含量が、電解電着液1につき
0.001モルに満たない場合は、生成膜の導電性が充分に
得られない傾向がみられる。一方、同5モルを越える
と、溶液の安定性が損なわれたり、膜が不均一になった
り、膜の加工性が低下したり、また、膜中に含まれる未
反応モノマーの量が増加したりして、良好な導電性膜が
得られない恐れがある。電解質含量が上記設定範囲に満
たない場合も、同様に、生成膜の導電性が不充分になる
傾向がみられ、反対に、上記範囲を越えると、膜の導電
性は向上するが、溶液の安定性が低下して、樹脂が溶液
中に析出してしまう恐れがある。
なお、上記電解電着液には、所望により、顔料,膜物
性を高めるためのフィラー,電解電着過程での膜析出を
制御するための溶剤などを、適宜添加してもよい。
光半導体電極材料となる無機半導体としては、p型,n
型のどちらを使用してもよく、正孔キャリアを生ずるp
型光半導体としてはSi,InP,GaAs等が、電子キャリアを
生ずるn型光半導体としてはTiO2,ZnO,CdS等が例示でき
る。また、有機半導体としては、ナフタレン,アントラ
セン,ピレン,ペリレン,スチルベン,p−ジフェニルベ
ンゼン,フタロシアニン,銅フタロシアニン,ポリビニ
ルスチルベン等が挙げられる。
これらの光半導体は、単結晶,多結晶,焼成体および
薄膜の状態で、そのまま使用してもよいし、金属,導電
性プラスチック,導電性ガラスなどの導電性基材上に固
定された状態で用いることもできる。この基材として
は、たとえば、有機材料からなる浴槽に光半導体電極を
浸漬し、その裏面から光照射を行うような場合には、ガ
ラスやプラスチック等の透明なものを用いるようにし、
この透明電極上に光半導体層を形成すればよい。
照射に用いる光線は、上記光半導体の励起を引き起こ
すために必要なバンドギャップに相当する以上のエネル
ギーを有する波長のものであればよい。たとえば、TiO2
では410nm以下,ZnOでは385nm以下の波長の光である。
光強度および照射時間については、特に限定はされ
ず、所望の膜厚が達成できるよう、任意に設定される。
この際、膜形成は際限なく行われるものではなく、所定
時間経過後には、それ以上進行しなくなる傾向が見られ
る。たとえば、光照射を行うと光電流が流れ、膜形成が
行われるが、この光電流は、照射開始から約20分程度経
過すると一定になり、それ以上照射を続けても膜形成は
ほとんど行われなくなってしまうが、それまでに、通常
必要とされる所定の膜厚は、すでに達成されていること
は言うまでもない。したがって、この発明において、光
照射は0.5〜20分間程度行うことが好ましい。
なお、作用電極である光半導体電極の対極としては、
特に限定はされず、通常の白金電極等が使用できる。ま
た、電着浴の浴槽材料としても、プラスチック,ガラス
など、特に限定はされないが、装置の構成によっては、
光半導体電極への光路部分にあたる浴槽壁は、光通過が
可能であるように透明でなければならない。たとえば、
ガラス等からなる透明な浴槽壁に透明な光半導体電極を
密着させ、浴槽裏面から光照射を行うようにするのであ
る。あるいは、浴槽の一部を着脱可能な光半導体電極で
密封するようにしてもよく、この場合は、浴槽は透明で
ある必要はない。
つぎに、この発明の実施に用いられる装置について、
その一例をあらわす図面を参照しつつ説明する。
第1図において、浴槽1の一壁部は開口しており、こ
こに、着脱可能な光半導体電極2が漏洩がないように密
着している。この電極2は、透明電極2aおよびその内面
表面,すなわち浴槽1内に満たされた電解電着液3に接
する側の表面に形成された光半導体薄膜2bから構成され
ている。浴槽1の電着溶溶液3内には、対極4が浸漬さ
れており、光半導体電極2と対極4とは、導線5により
導通されている。また、導線5の途中には、暗時(光照
射のない時)に電流が流れるのを防止するための直流電
源6が設けられている。なお、矢印Lは、光の照射方向
をあらわしている。
第2図は、上記とは別の装置例であり、ここでは、光
半導体電極2が浴槽1壁の内側、すなわち電解電着液3
内に設置されている。このため、光照射により光半導体
層2bに励起が起こるように、光路にあたる浴槽1′部分
は透明である必要がある。
なお、この発明の実施に用いられる装置が、これらに
限定されないことは言うまでもない。
続いて、上記図面に示された装置を用いて行った、よ
り具体的な実施例について説明する。
−実施例1− 第1図に示した装置において、浴槽1の側壁開口部
に、透明導電性ガラスからなる電極2a表面に厚さ0.1μ
mのTiO2薄膜2bを形成させた光半導体(n型)電極2を
密着させてなるものを用いた。なお、TiO2薄膜2bは、導
電性ガラス2aを300℃に加熱し、この表面にTi(OC2H7
をスプレーすることにより形成した。
つぎに、以下のようにして電解電着液を調製した。ま
ず、エピクロールヒドリンとビスフェノールAよりなる
エポキシ樹脂(エポキシ当量500)を変性して得られ
る、両末端カルボキシル基アニオン型エポキシ樹脂(分
子量2000,酸価44,不揮発分80.1%)100重量部(以下、
重量部は単に「部」と記す)をトリエチルアミンにより
中和率40%に中和し、そのなかに、メチル,ブチル混合
エーテル型のメラミン樹脂20部を加え、充分に撹拌し
た。その後、脱イオン水を加え、アニオン型樹脂の水分
散液1000mlを得た。この樹脂分散液の10%希釈溶液の電
導度は、850μS/cmであった。
得られた上記分散液中に、ピロール13.4部およびパラ
トルエンスルホン酸ナトリウム41部を加え、電解電着液
(A)を得た。
上記溶液Aを浴槽1内に入れ、対極4として白金電極
を使用し、1Vの直流電源6は逆バイアス電圧がかかるよ
うな方向に設置した。
光半導体電極2の裏面から、500WのXeランプで10分間
照射(可視光〜紫外光)を行い、その後、電極2を取り
外し、水洗,自然乾燥させた。
得られた膜は、黒褐色を呈し、アセトンラビングを行
ったところ容易に同膜が溶解したこと、および、析出し
た膜の赤外線分光スペクトル分析の結果、樹脂特有の吸
収スペクトルおよびポリピロール特有の吸収スペクトル
を確認できたことから、電解重合性モノマーの重合と電
着可能な樹脂の析出が、同時に極板上で起こっていたこ
とが確認できた。なお、膜における黒〜褐色は、電解重
合性モノマーの重合により生じる共役二重結合(ポリエ
ン構造)に由来するものであり、アセトンラビングによ
り容易に膜が溶解するということは、樹脂の析出が行わ
れていることの証である。
つぎに、上記自然乾燥後の膜を、150℃で29分間加熱
硬化させて、黒色の膜を得た。この黒色膜の膜厚は25μ
mで、4プローブ導電率測定法により求めた導電率は、
6.0×10-1S/cm-1であった。
−実施例2− エピクロールヒドリンとビスフェノールAよりなるエ
ポキシ樹脂(エポキシ当量250)を変性して得られる、
両末端カルボキシル基アニオン型エポキシ樹脂(分子量
880,酸価125,不揮発分80.1%)100部をトリエチルアミ
ンにより中和率40%に中和したもののなかに、硬化剤と
してブロック(化)イソシアネート樹脂20部を加え、充
分に撹拌した。その後、脱イオン水を添加してアニオン
型樹脂の水分散液1000mlを得た。この樹脂分散液の10%
希釈溶液の電導度は、1250μS/cmであった。
得られた上記分散液中に、ピロール1.34部およびパラ
トルエンスルホン酸ナトリウム4部を加え、電解電着液
(B)を得た。
透明導電性ガラスを300℃に加熱し、この表面上に酢
酸亜鉛〔Zn(CH3COO)〕をスプレーすることにより、
厚さ0.2μmのZnO薄膜を形成した、得られた光半導体
(n型)電極を上記実施例同様、第1図に示した装置に
設置し、同電極のガラス板の裏面に所定のパターンが描
かれたマスクを取付けた。
上記溶液Bを浴槽内に入れ、その他は、上記実施例と
同様に装置を組み立て、高厚水銀灯により3分間紫外線
を照射した。照射後、電極を取り外して得られた膜を乾
燥させ、これに180℃/30分間の焼付けを行い、膜厚0.2
μmのエポキシ樹脂薄膜を得た。
−実施例3− メチルメタクリレート,エチルアクリレート,n−ブチ
ルアクリレート,ヒドロキシエチルメタクリレート,n−
ブトキシメチルメタクリレートおよびアクリル酸より得
られるアクリル樹脂(ガラス転移点−5℃,酸価47)10
0部を水酸化カリウムにより中和率50%に中和し、ここ
に脱イオン水を添加してアニオン型樹脂の水分散液1000
mlを得た。この樹脂分散液の10%希釈溶液の電導度は24
00μS/cmであった。
得られた上記分散液中に、アニリン98部およびパラス
チレンスルホン酸ナトリウム20部を加え、電解電着液
(C)を得た。
透明電導性ガラス上に、CDV法によりアモルファスシ
リコンの薄膜(厚さ0.2μm)を形成し、得られた光半
導体電極2を第2図に示した装置に設置した。
上記溶液Cを浴槽1内に入れ、対極4として白金電極
を用い、1Vの直流電源6を設置した。
光半導体電極2の裏面から、1kWのXeランプを用いて1
0分間光照射を行い、その後、電極2を取り外し、水
洗,乾燥させた。これを180℃で30分間焼付け、アクリ
ル樹脂薄膜(厚さ0.5μm)を得た。
得られた膜は、薄い褐色を呈し、アセトンでラビング
を行ったところ、実施例1と同様に、同膜は容易に溶解
した。
さらに、上記自然乾燥後の膜を150℃で20分間加熱硬
化させて、黒色の膜を得た。この黒色膜の導電率(4プ
ローブ導電率測定法による)は、6.0×10-1S/cm-1であ
った。
−実施例4− 分子量2000のポリブタジエンを無水マレイン酸で変性
し、アニオン型ポリブタジエン変性樹脂(酸価70,不揮
発分80%)を得た。
得られた変性樹脂を脱溶剤し、その250部をジメチル
エタノールアミンにより60%中和し、ここに脱イオン水
を添加してアニオン型樹脂の水分散液(D)1000mlを得
た。この樹脂分散液Dの10%希釈溶液の電導度は、1400
μS/cmであった。
この分散液D中に、チオフェン8部およびパラトルエ
ンスルホン酸ナトリウム35部を加え、電解電着液(E)
を得た。
光半導体として、アモルファスシリコンの代わりにCd
Sを用い、電解電着液として上記Eを使用するようにす
る他は、上記実施例3と同様に行い、黒色のポリブタジ
エン樹脂薄膜を得た。
得られた膜を自然乾燥させ、アセトンラビングを行っ
たところ、容易に同膜は溶解した。
さらに、上記自然乾燥後の膜を150℃で20分間加熱硬
化させて、膜厚25μm,導電率8.0×10-2S/cm-1(4プロ
ーブ導電率測定法による)の黒色膜を得た。
つぎに、窒素飽和後の上記分散液D20部を実施例1と
同様の装置(第1図)に移し、作用電極として、上記黒
色導電性膜により被覆されたITO(インジウムスズ酸化
物)被覆ガラス板を用いて200Vで3分間通電し、電解析
出反応を行った。
その結果、すでに導電性膜により被覆された作用電極
上に、さらにアニオン型ポリブタジエン樹脂の析出が観
察された。したがって、この発明により得られた導電性
膜は、充分に電着ができる程度の導電性を有することが
判明した。
−実施例5− 樹脂成分として、エポキシ当量400のエポキシ樹脂を
アクリル酸で変性することにより得られるエポキシアク
リレート樹脂20部と実施例1で使用したアニオン型エポ
キシ樹脂80部とを併用するようにする他は、実施例1と
同様にして、電解電着液(F)を得た。
以下も、実施例1と同様に行って、光半導体電極上に
黒褐色の薄膜を得た。
同膜を充分乾燥させた後、水銀ランプにより紫外線を
10分間照射した結果、アセトンラビングによって溶解し
ない硬化膜が得られた。得られた黒色膜の膜厚は25μm
で、4プローブ導電率測定法により求めた導電率は5×
10-2S/cm-1であった。
上記得られた実施例の各導電性薄膜について、下記の
性能試験を行った。
(a) 均一性…目視および表面粗さ計を用いた測定に
より評価 (b) 密着性…膜表面にセロハンテープを圧着し、同
テープを剥がした時の膜剥離の有無により評価 以上の結果を第1表に示す。
第1表にみるように、得られた導電性膜は、いずれ
も、均一性,密着性に優れたものであった。
〔発明の効果〕
この発明にかかる導電性膜の形成法は、以上みてきた
ように、膜の形成を光で制御できる、という特徴を有し
ている。したがって、マスク等を使用して光照射部を制
御ことにより、容易に必要部分のみに膜を形成すること
ができ、微細なパターン等を複数個作製することに適し
ている。
さらに、照射時間,強度などを調節することにより光
量が容易に制御できるため、所望の膜厚がたやすく達成
でき、とりわけ、薄い膜の形成等を簡便に行える。
また、外部からの電圧は0または数ボルト以下で足り
るため、溶媒として使用されている水の電気分解に伴う
問題と無縁であり、ガス発生や極板の析出といった問題
を起こさずに膜を形成することができる。
得られる導電性膜の電導度は、電解重合性モノマーお
よび電解質の添加量により任意に調整されうる。膜外
観,可撓性,加工性,機械強度,耐食性,耐水性,密着
性などの膜物性や膜特性についても、樹脂と効果剤等の
選択により、自由に制御,向上させることができる。
したがって、この発明にかかる導電性膜の製法によ
り、導電性を有する版材,パターン形成材料,表示素
子,電極材料などとして有用な導電性膜の実現が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はこの発明にかかる導電性膜の形成
法を実施するために用いられる装置の一例をあらわす断
面模式図である。 2……光半導体電極、3……電解電着液、4……対極
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−138525(JP,A) 特開 昭62−174399(JP,A) 特開 昭61−256575(JP,A) 特開 昭60−257011(JP,A) 特開 昭61−291649(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電着可能な水分散性または水溶性樹脂,電
    解重合性モノマーおよび電解質を含み、少なくとも水を
    溶媒とする溶液中に、互いに導通する光半導体電極と対
    極とを設け、前記光半導体電極表面に光を照射して、同
    電極表面の光照射部に前記樹脂を電着させるとともに前
    記モノマーを電解重合させることにより、導電性膜を形
    成することを特徴とする導電性膜の形成法。
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