JP2611567B2 - マイカベース塗料の塗装法 - Google Patents

マイカベース塗料の塗装法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,自動車車体の内板部と
外板部との見切部において,色調差が少なく見栄えの良
い,マイカベース塗料の塗装法に関する。
【0002】
【従来技術】近年,自動車車体の塗装は,その意匠性向
上を図るために,高隠蔽性のカラーベース塗料と,低隠
蔽性のマイカベース塗料とを順次塗り重ねた塗装が増え
ている。上記カラーベース塗料は,例えばポリエステ
ル,メラミン樹脂に酸化チタン及び着色用の顔料を混入
した,下地用の有彩色の塗料である(表2参照)。上記
マイカベース塗料は,天然の雲母(マイカ)に二酸化チ
タンを薄膜状にコーティングしたものを顔料とする塗料
(表2参照)であって,光が該顔料を通過した後下層の
上記カラーベース塗料に反射してパール状の輝きを生ず
るものである。そのため,かかるマイカベース塗料を用
いた塗装をパールマイカ塗装と称することもある。そし
て,このように,異なる隠蔽性や色調差を有する二つの
塗料を塗り重ねる塗装系においては,内板部と外板部と
の見切部において,他の部分との間に色調差を生じ易い
という特性がある(後述する図3参照)。
【0003】ところで,図5に示すごとく,自動車車体
9の塗装は,内板部91と外板部92と,これらの見切
部93に対して行われる。上記内板部91とは,例えば
図5に示すごとく,自動車車体9において,スライドド
ア90の閉止時には該ドアで覆われ,ドア開放時にはそ
の一部が現れる車体の外板部分を含む内板部分をいう。
また,上記外板部92とは,例えば自動車車体9におい
て,スライドドア90の開閉にかかわりなく,常時外側
に現れている車体の外板部分をいう。また,上記見切部
93とは,上記内板部91と外板部92との境界部分を
いう。
【0004】即ち,上記塗装に当たっては,まず図6に
示すごとく,内板部91上のカラーベース塗料80の表
面に,内板部91と外板部92の見切部93付近におけ
る外板塗装面の一部を含めて,マイカベース塗料81を
塗装する。これにより,上記カラーベース塗料80とマ
イカベース塗料81との塗膜からなる内板塗装面71が
形成される。次に,図7に示すごとく,外板部92に同
様のマイカベース塗料81を塗装する。これにより,マ
イカベース塗料81の塗り重ね部分94を有する外板塗
装面72が形成される。その後,該外板塗装面72上
に,クリア塗料83が塗装される。なお,上記塗り重ね
部分は,内板部と外板部との見切部の塗装において,現
実には避けられない問題である。
【0005】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来技術
には,次の問題点がある。即ち,上記見切部93におけ
る塗り重ね部分94は,一般外板塗装面72よりも色調
が濃く,色調差を生じ,見栄えが良くない。このよう
に,色調差が生ずる原因は,図7に示すごとく,上記塗
り重ね部分94が一般外板塗装面72よりもマイカベー
スの膜厚が厚くなり,その厚くなった分だけマイカ顔料
の含有量が多くなるためである。
【0006】また,上記色調差は,図5に示すごとく,
自動車車体9のフード開口部95近傍,ピラー96の近
傍,スライドドア90の開口側面部97近傍,バックド
ア開口部98近傍などにおいて生ずる。また,膜厚が厚
くなるとマイカ塗料が有するパールマイカ本来の輝きの
ある色調が,不透明感の増大により失われることがあ
る。本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたも
ので,自動車車体の内板部と外板部の見切部と,外板部
において,色調差が少なくかつパールマイカ本来の色調
を失うことなく,見栄えの良い,マイカベース塗料の塗
装法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題の解決手段】本発明は,自動車車体の内板部と外
板部の見切部付近における外板塗装面の一部を含めて内
板部を塗装した後,外板部に塗装を施すマイカベース塗
料の塗装法において,上記自動車車体にカラーベース塗
料を塗装し,その後上記内板部にマイカ顔料及び上記カ
ラーベース塗料と同色系の染料を含有する有彩色のマイ
カベース塗料を塗装し,次いで上記外板部に上記と同じ
マイカベース塗料を塗装することを特徴とするマイカベ
ース塗料の塗装法にある。本発明において最も注目すべ
きことは,上記内板部にマイカ顔料及び上記カラーベー
ス塗料と同色系の染料を含有するマイカベース塗料を塗
装し,その後上記外板部にも上記と同じマイカベース塗
料を塗装することである。
【0008】
【作用及び効果】本発明においては,まず自動車車体に
カラーベース塗料を塗装し,その後内板部にマイカベー
ス塗料を塗装し,その後外板部に上記と同じマイカベー
ス塗料を塗装する。このとき,上記内板部と外板部との
見切部付近においては,上記のごとく,塗り重ね部分が
生じ,膜厚が厚くなる。しかしながら,上記マイカベー
ス塗料は,従来のマイカベース塗料と異なり,上記カラ
ーベース塗料と同色系の透明性の良い染料を含有する。
そのため,上記塗り重ね部分においては,従来のマイカ
ベース塗料とは異なり,カラーベース塗料と同様の有彩
色を有し,透明感が優れパールマイカ本来の色調を有す
ることになる。
【0009】ところで,色調差は,外板塗装面の膜厚の
大小,及びそれに基づく染料,顔料等の着色料の色相
(着色の有無)に起因して生ずる特性がある(図3参
照)。そのため,上記見切部における塗り重ね部分の外
板塗装面と,一般外板塗装面との色調差は,かかる両外
板塗装面の膜厚の大小,着色料の色相によって定まるこ
とになる(図3参照)。ところが,上記塗装法において
は,カラーベース塗料と同色系で,かつ透明度に優れた
染料を併用して着色した,有彩色のマイカベース塗料を
用いている。そのため,上記塗り重ね部分と他の部分と
の色調差は,従来に比較して小さくなる(図4参照)。
また,塗り重ね部分において膜厚が大きくても,その透
明度が良いため,パール調のマイカ塗料本来の色調を失
わない。したがって,本発明によれば,自動車車体の内
板部と外板部との見切部において,色調差が少なくかつ
パールマイカ本来の色調を失うことなく,見栄えの良
い,マイカベース塗料の塗装法を提供することができ
る。
【0010】
【実施例】本発明の実施例にかかるマイカベース塗料の
塗装法につき,図1〜図4を用いて,また前記図6,図
7を参照しながら,説明する。即ち,本例は,自動車車
体の内板部と外板部の見切部付近における外板塗装面の
一部を含めて内板部を塗装した後,外板部に塗装を施す
方法(図6及び図7参照)に関する。即ち,図1,図
2,前記図6及び図7に示すごとく,内板部91及び外
板部92の全体に,まず電着塗装61と,次いで中塗り
塗装62とを施す。該電着塗装61は,フルディップ
(全体浸漬)法により行う。また,上記中塗り塗装62
は,自動スプレー法により行う。
【0011】次に,上記中塗り塗装62の塗膜上には,
黄色系カラーベース塗料80を塗装する。該カラーベー
ス塗料80としては,表1に示すごとく黄色系の顔料ア
ンスラピリミジン5%及び白色系の酸化チタン15%を
含有する高隠蔽性の塗料を用いる。以上の塗装は,上記
内板部91と外板部92とのいずれにおいても,同様に
行う。次いで,上記内板部91側においては,まずマイ
カ顔料及び上記カラーベース塗料と同色系の染料を含有
する有彩色のマイカベース塗料1を塗装する。該マイカ
ベース塗料1は,表1に示すごとくマイカ顔料6%,染
料としてのソルベントエロー0.02%を含有してい
る。
【0012】その後,上記外板部92側においては,上
記カラーベース塗料80上に,上記マイカベース塗料と
同じマイカベース塗料2を塗装する。そして,該マイカ
ベース塗料1,2の上には,クリヤー塗料3を塗装す
る。該クリヤー塗料3は,透明で,上記各マイカベース
塗料の保護層を形成する。
【0013】その結果,図1に示すごとく,上記内板部
91と外板部92との見切部93付近においては,塗り
重ね部分94(図6及び図7参照)を生ずる。上記塗り
重ね部分94は,同図に示すごとく,その膜厚がb(μ
m)である。一方,図2に示すごとく,一般外板部92
の膜厚は,a(μm)である。次に,上記外板部92に
形成した外板塗装面72において,上記マイカベース塗
料1とマイカベース塗料2との塗り重ね部分94と,そ
の他の部分(外板部のマイカベース塗料2だけの部分)
とにおける,色調差ΔWについて説明する。まず,図3
は,本発明及び比較例における,外板部92及び塗り重
ね部分94の塗膜の膜厚と色調Wとの関係を示すグラフ
である。このグラフにおいて,aは外板部のマイカベー
ス塗料2の膜厚(18μm)を示す。
【0014】また,bは上記見切部93における塗り重
ね部分94の合計膜厚(25μm)を示す。また,Eは
本発明の実施例にかかる塗装方法を,Fは従来法として
の比較例の塗装方法を示す。即ち,Eは,表1に示す組
成のカラーベース塗料80と,その上にマイカベース塗
料1,2を塗装したものである。また,Fは,表2に示
す組成のカラーベース塗料80と,その上にマイカベー
ス塗料81を塗装したものである。同図において,本発
明に関する塗装法Eにおいては,外板塗装面72の一般
部(膜厚a)の色調X(=0)と,塗り重ね部分94
(膜厚b)の色調Y(=0.7)との間の色調差ΔWは
0.7である。また,同図より知られるごとく,比較例
の塗装法Fにおいては,外板塗装面72の一般部(膜厚
a)の色調X(=0)と,塗り重ね部分94(膜厚b)
の色調Z(=1.8)との間の色調差ΔWは1.8であ
る。
【0015】上記本発明法(E)と比較例(F)とにお
ける,上記色調差ΔWにつき,図4に示した。同図より
知られるごとく,Yは目視による認識境界線Rより下に
ある。そのため,本発明の塗装方法Eにおいては,色調
差ΔWが目視では目立たない程度のものである。したが
って,本発明によれば見栄えの良い,マイカ塗料の塗装
面を得ることができる。このように,本例においては,
上記マイカベース塗料1,2は,従来のマイカベース塗
料と異なり,上記カラーベース塗料と同色系の透明性の
良い染料を含有している。そのため,上記塗り重ね部分
においては,従来のマイカベース塗料と異なり,カラー
ベース塗料と同様の有彩色を有し,パールマイカ本来の
色調を有することになる。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例にかかる外板塗装面の塗り重ね部分の断
面図。
【図2】実施例における一般外板塗装面の断面図。
【図3】実施例にかかる一般外板塗装面及び塗り重ね部
分の膜厚と色調差との関係を示すグラフ。
【図4】実施例における本発明と比較例との色調差を対
比したグラフ。
【図5】被塗物としての自動車車体を示す説明図。
【図6】一般的な自動車車体の内板部への塗装状態を示
す説明図。
【図7】一般的な自動車車体の外板部への塗装を示す説
明図。
【符号の説明】
1...内板部のマイカベース塗料, 2...外板部のマイカベース塗料, 3...クリヤー塗料, 71...内板塗装面, 72...外板塗装面, 91...内板部, 92...外板部, 93...見切部, a...一般外板塗装面の膜厚, b...見切部における塗り重ね部分の膜厚,

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車車体の内板部と外板部の見切部付
    近における外板塗装面の一部を含めて内板部を塗装した
    後,外板部に塗装を施すマイカベース塗料の塗装法にお
    いて,上記自動車車体にカラーベース塗料を塗装し,そ
    の後上記内板部にマイカ顔料及び上記カラーベース塗料
    と同色系の染料を含有する有彩色のマイカベース塗料を
    塗装し,次いで上記外板部に上記と同じマイカベース塗
    料を塗装することを特徴とするマイカベース塗料の塗装
    法。
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