JP2610702B2 - セラミックス管の焼成方法 - Google Patents

セラミックス管の焼成方法

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JP2610702B2
JP2610702B2 JP2227852A JP22785290A JP2610702B2 JP 2610702 B2 JP2610702 B2 JP 2610702B2 JP 2227852 A JP2227852 A JP 2227852A JP 22785290 A JP22785290 A JP 22785290A JP 2610702 B2 JP2610702 B2 JP 2610702B2
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tube
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誠 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は脱脂処理も併せて行なうことができるセラミ
ックス管の焼成方法に関するものである。
(従来の技術) 成形助剤として有機性バインダーを使用し、成形した
セラミックス管成形体を雰囲気保護の下で焼成し、製造
する場合、通常本焼成前に脱脂工程を必要とし脱脂炉で
脱脂後本焼成炉にて焼成し、セラミックス管が製造され
てきた。例えば一端が閉じられ、他端が開口した有底円
筒状のβ−アルミナ管は、ナトリウム−硫黄電池や熱電
変換装置のナトリウムイオン伝導用固体電解質管あるい
はSOxセンサー用固体電解質管等に用いられており、そ
の焼成方法としてクルーシブルと称されるセラミックス
製保護管内においてアルカリ雰囲気下で焼成する方法が
知られている。そして、この場合、焼成後のβ−アルミ
ナ管の嵩密度の低下を防止する必要性からβ−アルミナ
管成形体中の有機性バインダーを分解・燃焼する脱脂処
理を前工程で行なう必要があった。
ところが、この脱脂処理をクルーシブル内で行うと発
生するバインダーの分解ガスでクルーシブル内が還元雰
囲気となりバインダーの分解が不充分となって、本焼成
でβ−アルミナの密度低下を生じるため、前記クルーシ
ブル内で脱脂処理を行なうことができず、クルーシブル
を用いない別の窯で行なわれており処理工程が複雑化す
るうえに、設備費等がかかって経済的でないという問題
点があり、また脱脂処理後の窯出しの際の急冷却及び窯
出し作業時のハンドリング等によりβ−アルミナ管にク
ラックが生じて不良品を発生させるという問題点もあっ
た。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記のような従来の問題点を解決して、脱脂
処理を別の窯で行なうことなく焼成処理と併せて行なう
ことができて、処理工程が簡単かつ経済的であるととも
に従来のようにクラックによる不良品を発生させること
もないセラミックス管の焼成方法を提供することを目的
として完成されたものである。
(課題を解決するための手段) 上記の課題を解決するためになされた本発明は、焼成
炉内においてベース上を覆うクルーシブル内で倒立させ
たセラミックス管成形体を焼成するセラミックス管の焼
成方法において、成形助剤である有機質バインダーの脱
脂処理温度において分解したガスがクルーシブル内に充
満したら、更に急加熱したのち急冷却してクルーシブル
の内圧を焼成炉の内圧よりも十分高くして両内圧の圧力
差によって分解ガスをクルーシブルの開口端とベースと
の接触面から焼成炉内へ放出させ、その後、本焼成温度
まで加熱してセラミックス管成形体を焼成することを特
徴とするものである。
(実施例) 次に、本発明を図示の実施例について詳細に説明す
る。
図中(1)は図示しない焼成炉内にセットされるベー
ス(2)を覆って内部に焼成用空間を形成するクルーシ
ブルであり、該クルーシブル(1)およびベース(2)
は、MgO、スピネル、アルミナなどからなるセラミック
ス製品であり、このベース(2)には前記クルーシブル
(1)の内部においてベース(2)上にセットしてβ−
アルミナ管平成体(4)を倒立保持させるために用いる
β−アルミナ管成形体(4)と同材質からなる共素地台
(5)が裁置されている。
このように構成されたものは、焼成炉内において第2
図の実線で示したようなヒートカーブで焼成処理を行え
ば、まず、70℃/hrの割合で脱脂処理温度であるA点(6
00℃)まで緩やかに加熱昇温する段階において脱脂処理
が行なわれ、β−アルミナ管成形体(4)中の水分およ
び有機バインダー成分がこの加熱により分解・燃焼して
分解ガスがクルーシブル(1)の内部に充満することと
なる。このようにして脱脂処理が終了したならば、次
に、400℃/hrの割合でB点(1000℃)まで急加熱した
後、ただちに400℃/hrの割合でC点(600℃)まで急冷
却を行えば、まず、急加熱の段階において前記クルーシ
ブル(1)の内圧すなわち内部に充満しているバインダ
ーの分解ガスの圧力および焼成炉の内圧が十分高められ
るが、これに続く急冷却の段階においては焼成炉の内圧
が雰囲気温度の低下に伴って即座に低下するものの、ク
ルーシブル(1)の内圧は該クルーシブル(1)内の温
度低下が焼成炉の雰囲気温度の低下に比べて遥かに小さ
いので殆ど内圧低下が見られず、この結果、焼成炉の内
圧とクルーシブル(1)の内圧との間に大きな圧力差が
生ずることとなり、高圧状態にあるクルーシブル(1)
内の分解ガスがクルーシブル(1)の開口端とベースと
の接触面から低圧状態にある焼成炉内へ自然に放出され
る。クルーシブル(1)内には分解ガスが殆ど存在しな
い状態となる。なお、クルーシブル(1)内のβ−アル
ミナ管成形体(4)の内部に充満しているバインダーの
分解ガスもβ−アルミナ管成形体(4)が仮焼によりポ
ーラスであるためβ−アルミナ管成形体(4)を通過し
て、β−アルミナ管成形体(4)の外部へ放出され更に
焼成炉内へと放出される。この場合、β−アルミナ管成
形体(4)の開口端にガスの流通を良くする切欠部を設
けたり、共素地台(5)にガス抜き孔を設けてβ−アル
ミナ管成形体(4)の内部のガスとβ−アルミナ管成形
体(4)の外部のガスを連通状態にすると好ましい。こ
のようにしてクルーシブル(1)内の分解ガスの放出が
終了したならば、焼成炉内温度を本焼成温度となるよう
に、まず、150℃/hrの割合でD点(1620℃)まで昇温後
30分間保持することによりβ−アルミナ管成形体(4)
の本焼成を行えば、β−アルミナ管成形体(4)および
共素地台(5)の焼結による収縮が1200℃〜1400℃にお
いて急激に発生すると同時に、Na2OやMgOの蒸発が活発
化することとなり、バインダーの分解ガスに代わってNa
2O等の蒸気によってアルカリ雰囲気に保持された状態で
焼結が行なわれることとなる。このようにして焼結処理
が行なわれた後は、100〜500℃/hrの割合で常温まで冷
却して製品を取り出せばよいもので、脱脂処理工程から
本焼成工程までの一連の工程を同一の焼成炉内において
温度コントロールだけで行うことができる。なお、第2
図において破線は前記急加熱および急冷却を300℃/hrの
割合で行った場合を示し、一点鎖線は200℃/hrの割合で
行った場合を示しており、その他については同一の条件
のヒートカーブを示すものである。このようにして得ら
れたβ−アルミナ管の嵩密度をアルキメデス法(溶媒は
エチルアルコール)により測定した結果は下表に示すと
おりである。
上表によれば本発明方法により得られたβ−アルミナ
管の嵩密度は、脱脂処理を別の炉で処理した後に焼成炉
に移して本焼成を行った従来方法により得られたβ−ア
ルミナ管の平均密度3.25g/cm3(n=50本)と同等であ
ることが確認された。また、本発明方法により得られた
β−アルミナ管にはクラックの発生はなくすべて良品で
あった。なお、分解ガスがクルーシブル内に充満したの
ち急加熱、急冷却せずに分解ガスをクルーシブル内に残
存させたまま焼結処理を行なった場合におけるβ−アル
ミナ管の嵩密度は平均密度が3.0g/cm3(n=10本)であ
り、本発明方法により得られたものと比較して品質が悪
いもので、本発明方法が優れたものであることが確認で
きた。
本発明の技術は単独窯、連続炉等に適用でき、また、
電気炉、オイル焚燃焼炉、ガス焚燃焼炉及びこれらの混
成炉等に適用できる。
(発明の効果) 以上の説明からも明らかなように、本発明において
は、従来は別の炉で脱脂処理したうえ焼成炉に移して本
焼成していたのに比べ、脱脂処理から本焼成に至る一連
の工程を焼成温度のコントロールのみにより同一の焼成
炉内にセットされた同一のクルーシブル内で行なうこと
ができるので、処理が簡単かつ経済的となるとともに余
分な搬送工程もなく、また、従来法により得られた製品
と嵩密度も変わることがないうえにクラックの発生も確
実に防止できて不良品の発生を確実に防止できるという
優れた効果がある。
従って、本発明は従来のセラミックス管焼成上の問題
点を一掃したセラミックス管の焼成方法として、産業の
発展に寄与するところは極めて大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の実施例における脱脂処理工程時の
状態を示す断面図、第2図は焼成処理時のヒートカーブ
を示すグラフである。 (1):クルーシブル、(2):ベース、 (4):β−アルミナ管成形体、(5):共素地台。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼成炉内においてベース上を覆うクルーシ
    ブル内で倒立させたセラミックス管成形体を焼成するセ
    ラミックス管の焼成方法において、成形助剤である有機
    質バインダーの脱脂処理温度において分解したガスがク
    ルーシブル内に充満したら、更に急加熱したのち急冷却
    してクルーシブルの内圧を焼成炉の内圧よりも十分高く
    して両内圧の圧力差によって分解ガスをクルーシブルの
    開口端とベースとの接触面から焼成炉内へ放出させ、そ
    の後、本焼成温度まで加熱してセラミックス管成形体を
    焼成することを特徴とするセラミックス管の焼成方法。
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