JP2610037B2 - 洗浄液及び洗浄方法 - Google Patents

洗浄液及び洗浄方法

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JP2610037B2 JP63204228A JP20422888A JP2610037B2 JP 2610037 B2 JP2610037 B2 JP 2610037B2 JP 63204228 A JP63204228 A JP 63204228A JP 20422888 A JP20422888 A JP 20422888A JP 2610037 B2 JP2610037 B2 JP 2610037B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、洗浄液及び洗浄方法に関し、特に、静電気
を帯びやすい物質から成る被洗浄物の洗浄に適用して好
適なものである。
〔発明の概要〕
本発明による洗浄液は、アルコールと純水と炭酸ガス
とを含み、かつ比抵抗が25MΩ・cm以下である。この洗
浄液によって、静電気により被洗浄物に付着している微
細なダストや金属イオンを効果的に除去することができ
る。
また、本発明による洗浄方法は、アルコールと純水と
炭酸ガスとを含み、かつ比抵抗が25MΩ・cm以下の洗浄
液を用いて被洗浄物を洗浄するようにしている。これに
よって、静電気により被洗浄物に付着している微細なダ
ストや金属イオンを効果的に除去することができる。
〔従来の技術〕
半導体集積回路の製造工程においては、半導体ウエー
ハを収納するためにウエーハキャリアが用いられる。こ
のうち、エッチング等のウエットプロセスでは、主とし
てテフロン製ウエーハキャリアが用いられている。
従来、このテフロン製ウエーハキャリアの洗浄方法と
しては、ブラシ洗浄、高圧ジェット洗浄、酸・アルカリ
浸漬洗浄、低圧スプレー洗浄等が用いられている。この
うち、高圧ジェット洗浄ではn−メチル−2−ピロリデ
ィン(NMP)と純水とを順次用いて洗浄を行い、低圧ス
プレー洗浄では例えばパラノニルフェニルポリエチレン
グリコールのような界面活性剤と純水との混合液を用い
て洗浄を行い、ブラシ洗浄及び酸・アルカリ浸漬洗浄で
は硫酸及び過酸化水素の水溶液と純水とを順次用いて洗
浄を行う。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、本発明者の検討によれば、上述の従来
の洗浄方法は、比較的大きなダストや汚れを除去するこ
とはできるが、キャリアに存在する静電気によりこのキ
ャリアの表面に吸着しているダストや金属イオンの除去
効果はほとんどなく、むしろ逆にキャリアに静電気が発
生してダスト等が付着してしまう。このため、このテフ
ロン製ウエーハキャリアを用いて半導体ウエーハにウエ
ットプロセス処理等を施した場合には、半導体ウエーハ
にダスト等が付着してしまい、この半導体ウエーハを用
いて製造される半導体集積回路等の歩留まり低下を招い
ていた。
従って本発明の目的は、静電気により被洗浄物に付着
している微細なダストや金属イオンを効果的に除去する
ことができる洗浄液を提供することにある。
本発明の他の目的は、静電気により被洗浄物に付着し
ている微細なダストや金属イオンを効果的に除去するこ
とができる洗浄方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、従来技術が有する上述の問題を解決すべ
く鋭意検討を行った結果、次のような結論に達した。
全ての物質はその物質固有の静電気を有している。特
に、半導体集積回路等の製造工程で用いられるテフロン
製ウエーハキャリアは、大きな負電荷を有している。こ
れに対して、表面に酸化膜(SiO2膜)が形成されている
シリコンウエーハは、小さな正電荷を有している。この
ことから、半導体集積回路等の製造で問題になる微細ダ
ストは正電荷を有すると考えられ、大きな負電荷を有す
るテフロン製ウエーハキャリアにこの正電荷を有する微
細なダストが吸着される。また、このテフロン製ウエー
ハキャリアには、微細ダストばかりでなく正電荷を有す
る金属イオンも吸着される。この正電荷を有する微細ダ
スト等は、静電気による吸着力により、自然の状態では
キャリアから遊離拡散することはない。しかし、例えば
エッチングに用いられるフッ酸等の電解水溶液中ではこ
のキャリアの静電気が減少するため、このキャリアに吸
着された正電荷を有する微細ダスト等は遊離しやすい状
態になっている。
また、表面に酸化膜が形成されているシリコンウエー
ハをテフロン製ウエーハキャリアにセットしてフッ酸等
の電解水溶液によりこの酸化膜をエッチング除去した
後、このシリコンウエーハを電解水溶液からキャリアご
と引き上げ、その後このシリコンウエーハ表面の電解水
溶液を純水で置換すると、電解水溶液によって中和され
ていた静電気は固有の大きさに戻る。酸化膜が除去され
たシリコンウエーハは、テフロン製ウエーハキャリアの
負電荷よりも大きな負電荷を有すると考えられる。この
ため、フッ酸等の電解水溶液を純水で置換中に、それま
でキャリアに付着していて遊離しやすい状態になってい
た正電荷を有する微細ダスト等がこのキャリアよりも大
きな負電荷を有するシリコンウエーハに移動し、結果的
にこのシリコンウエーハが微細ダスト等により汚染され
ることになる。このことから、テフロン製ウエーハキャ
リアのような静電気を帯びやすいものの洗浄は、この静
電気を減少させながら行うのが最も効果的であることが
わかる。
本発明者の検討によれば、この静電気を減少させるた
めには、アルコールと純水と炭酸ガスとを含む洗浄液を
用い、アルコールの親水性と純水の親和性と炭酸ガスの
導電性とを利用して洗浄を行うのが最も好ましい。ここ
で、この洗浄液中の炭酸ガスは、吹き込み等により強制
的に溶解させたものでも、空気中の炭酸ガスが自然に溶
解したものでもよい。この洗浄液は、単にアルコールと
純水と炭酸ガスとを含むだけではなく、比抵抗が25MΩ
・cm以下である必要がある。これは次のような理由によ
る。第2図は、アルコールと純水と炭酸ガスとから成る
洗浄液の比抵抗と、この洗浄液を用いて洗浄を行ったテ
フロン製ウエーハキャリアを用いた場合の半導体ウエー
ハ表面に付着したダスト数との関係を示す。この実験
は、ウエーハキャリアに5インチのシリコンウエーハを
セットし、半導体製造ラインにおいてこのウエーハキャ
リアのエッチング液へのディッピング、純水による流水
洗浄及びスピンドライヤーによる乾燥を行った後、シリ
コンウエーハ表面に付着している0.3μm径以上のダス
ト数を測定することにより行った。第2図からわかるよ
うに、洗浄液の比抵抗が25MΩ・cm以下である場合に
は、シリコンウエーハ表面に付着した微細ダスト数は20
個程度以下と少ない。このことから、洗浄液の比抵抗が
25MΩ・cm以下であると顕著な洗浄効果が得られること
がわかる。
本発明は、以上の検討結果に基づいて案出されたもの
である。すなわち、本発明による洗浄液は、1分子当た
り1個の水酸基を有するアルコールと純水とにより作製
され、かつ比抵抗が25MΩ・cm以下である。また、本発
明による洗浄方法は、1分子当たり1個の水酸基を有す
るアルコールと純水とにより作製され、かつ比抵抗が25
MΩ・cm以下である洗浄液を用いて被洗浄物の洗浄を行
うようにしている。上記アルコールとしては、イソプロ
ピルアルコール(IPA)、エタノール、メタノール、ブ
タノール等の1分子当たり1個の水酸基を有する各種の
アルコールを用いることができる。
本発明による洗浄液の比抵抗は上述のように25MΩ・c
m以下であるが、第2図からわかるように、この洗浄液
の比抵抗は低いほどダスト数の減少効果が高くなる。こ
の場合、洗浄液の比抵抗が20MΩ・cm以下になるとダス
ト数は10個程度以下に減少し、洗浄効果が極めて顕著と
なる。従って、この洗浄液の比抵抗は20MΩ・cm以下で
あるのがより好ましい。
第3図は、IPAと純水(H2O)と炭酸ガス(CO2)とか
ら成る洗浄液中の水分量とこの洗浄液の比抵抗との関係
を示す(Δで示されるデータ)。この洗浄液は、比抵抗
が6MΩ・cmの純水に炭酸ガスを3ppm溶解させることによ
り作製した比抵抗が0.2MΩ・cmの炭酸ガス入り純水を9
9.5%IPAと混合することにより作製したものである。ま
た、第3図には、99.5%IPAと比抵抗が6MΩ・cmの純水
との混合液及び99.9%IPAと比抵抗が6MΩ・cmの純水と
の混合液のそれぞれの水分量とこの混合液の比抵抗との
関係も比較のために併せて示してある。
第3図からわかるように、IPAと純水と炭酸ガスとか
ら成る洗浄液の比抵抗は液中の水分量が高くなるに従っ
て単調に減少する。また、この洗浄液の比抵抗は、IPA
と純水との混合液の比抵抗よりもかなり低いこともわか
る。既に述べたように、本発明による洗浄液の比抵抗は
25MΩ・cm以下である必要があるが、第3図より、この
ためには水分量は約20vol%以上でなければならないこ
とがわかる。しかし、この20vol%という値は比抵抗が6
MΩ・cmの純水を用いた場合の値である。第3図には図
示していないが、比抵抗がより低い純水を用いた場合に
測定された同様なデータを考慮すると、洗浄液の比抵抗
を25MΩ・cm以下にするためには水分量を10vol%以上に
すればよい。一方、洗浄液中のIPAの量が少なすぎると
レジスト等のダストの溶解能力が小さくなってしまう。
本発明者の検討によれば、レジスト等のダストの溶解能
力を得るためにはIPAは5vol%以上であるのが好まし
く、従って水分量で言えば95vol%以下であるのが好ま
しい。以上をまとめると、洗浄液中の純水の量は10〜95
vol%であるのが好ましい。さらに、より高い洗浄力及
び溶解能力を得るためには、洗浄液中の純水の量は60〜
80vol%であるのがより好ましい。
次に、洗浄液中の炭酸ガスは微量でよいが、液中の炭
酸ガス量が増えるほど洗浄液の比抵抗が減少する。第4
図は、IPAに比抵抗が18.3MΩ・cmの純水を30vol%混合
した混合液に吹き込まれた炭酸ガスの量と洗浄液の比抵
抗との関係を示す。ここで、炭酸ガスの吹き込み量は、
IPAと純水との混合液1に吹き込まれる炭酸ガスの容
積をリットルで表したものである。
第4図からわかるように、炭酸ガスの吹き込み量が増
えるに従って洗浄液の比抵抗は急激に減少し、吹き込み
量が5・CO2/・IPAの場合には比抵抗は約2MΩ・cm
まで減少する。洗浄液中の炭酸ガス量の上限は、IPAと
純水との混合液に対する炭酸ガスの飽和溶解度で決ま
る。一方、あらかじめ炭酸ガスを溶解させた純水とIPA
とを混合することにより洗浄液を作製する場合には、洗
浄液中の炭酸ガス量の上限は純水に対する炭酸ガスの飽
和溶解度で決まる。この純水に対する炭酸ガスの飽和溶
解度は15℃で1925ppmである。
本発明による洗浄液は、必要に応じてアルコール、純
水及び炭酸ガス以外の成分、例えば界面活性剤のような
ものを含んでもよい。
〔作用〕
本発明による洗浄液によれば、アルコールの親水性と
純水の親和性と炭酸ガスの導電性との相乗効果により、
静電気により被洗浄物に付着している微細なダストや金
属イオンを効果的に除去することができる。
本発明による洗浄方法によれば、アルコールの親水性
と純水の親和性と炭酸ガスの導電性との相乗効果によ
り、静電気により被洗浄物に付着している微細なダスト
や金属イオンを効果的に除去することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら
説明する。
まず、本実施例で用いる洗浄装置の構成を第1図に基
づいて説明する。
第1図に示すように、本実施例で用いる洗浄装置にお
いては、筒状のチャンバー1、蓋2、回転板3、エアー
モーター4、キャリア収納治具5、シャワーノズル6及
び排気ダクト7により本体が構成されている。
上記キャリア収納治具5内には、洗浄が行われる例え
ばテフロン製ウエーハキャリア8が収納されるようにな
っている。上記回転板3は、上記エアーモーター4によ
り、その回転軸3aの回りに回転可能になっている。上記
蓋2は、エアーシリンダ9によって開閉可能になってい
る。また、上記排気ダクト7と上記チャンバー1との間
には、エアーシリンダ10によって開閉可能に排気ダンパ
11が設けられている。
符号12はドライエアー供給用の配管を示す。この配管
12は、上記エアーシリンダ9、10及びエアーモーター4
に接続されている。また、この配管12は、チャンバー1
への導入配管13を介してシャワーノズル6に接続されて
いる。なお、この導入配管13に至る上記配管12の途中に
はフィルター14が設けられ、このフィルター14によりダ
スト等が濾過された清浄なドライエアーが上記シャワー
ノズル6に供給されるようになっている。また、エアー
モーター4に至る配管12の途中にはエアーコントローラ
ー15が設けられ、このエアーコントローラー15により、
エアーモーター4へのエアーの供給が制御されるように
なっている。
符号16は、例えばIPAのようなアルコールと純水と炭
酸ガスとから成る洗浄液17を収納した洗浄液ボトルを示
す。この洗浄液ボトル16には、窒素(N2)ガス供給用の
配管18により、この配管18の途中に設けられたフィルタ
ー19により濾過された清浄なN2ガスが供給されるように
なっている。そして、このN2ガスの圧力により、洗浄液
ボトル16内の洗浄液17を配管20を通じて洗浄液回収タン
ク21内に回収することができるようになっている。な
お、上記洗浄液ボトル16の空表示はセンサー22により行
われる。
上記洗浄液回収タンク21内に回収された洗浄液17は、
管23を通じてエアーポンプ24により配管25に供給され
る。この配管25に供給された洗浄液17は、この配管25に
設けられたフィルター26により濾過された後、導入配管
13を介してシャワーノズル6に供給されるようになって
いる。なお、上記エアーポンプ24にはドライエアー供給
用の配管12が接続され、この配管12から供給されるエア
ーにより作動するようになっている。また、上記洗浄液
回収タンク21には、洗浄液17の液面を感知し、この液面
の位置をあらかじめ設定された上限及び下限内に保つた
めのセンサー27、28が設けられている。なお、上記洗浄
液回収タンク21内は、図示省略したポンプにより排気さ
れるようになっている。さらに、この洗浄液回収タンク
21内の洗浄液17はドレンに流すことができるようになっ
ている。
一方、上記チャンバー1の底部は、配管29により上記
洗浄液回収タンク21の上部に接続され、このチャンバー
1の底部に溜まった洗浄液18を上記洗浄液回収タンク21
内に回収することができるようになっている。この配管
29は、配管30により上記配管25に接続されている。
符号31は洗浄液17の比抵抗を測定するための比抵抗計
を示す。また、符号V1〜V7は電磁弁、符号V8〜V11はエ
アー弁、符号V12〜V15はレギュレーター弁、符号V16
エアーで作動する三方弁を示す。
次に、上述のように構成された洗浄装置によりウエー
ハキャリアを洗浄する方法について説明する。
通常、ウエーハキャリアを洗浄する前にチャンバー
1、回転板3、キャリア収納治具5等の洗浄(自己洗
浄)をまず行うので、最初にこれについて説明する。
第1図において、まずキャリア収納治具5にウエハー
キャリア8を収納しない状態でチャンバー1の蓋2を閉
め、エアーモーター4を回転させる。このエアーモータ
ー4の回転により、回転板3とともにキャリア収納治具
5が回転する。次に、排気ダンパ11を閉め、回転板3の
回転数が設定回転数に達したら、シャワーノズル6より
洗浄液17をチャンバー1内に散布(または噴霧)する。
設定時間終了後、排気ダンパ11を開け、フィルター14に
より濾過されたドライエアーの噴霧で乾燥を行う。その
後、回転板3の回転が停止して自己洗浄が終了する。な
お、洗浄液17及びドライエアーの切り換えはエアー弁
V8、V9の切り換えにより行う。また、洗浄液噴霧時は、
三方弁V16の切り換えにより、チャンバー1の底部に溜
まった洗浄液17を洗浄液回収タンク21内に回収する。
次に、ウエーハキャリアの洗浄方法について説明す
る。
まず、チャンバー1の蓋2を開け、キャリア収納治具
5内にウエーハキャリア8を収納した後、蓋2を閉め
る。次に、排気ダンパ11を閉め、エアーモーター4によ
り回転板3を回転させ、この回転板3の回転数が設定回
転数に達したら、シャワーノズル6より洗浄液17を噴霧
し、回転による噴霧粒との衝突及び遠心力の作用でウエ
ーハキャリア8の洗浄を行う。設定時間終了後、排気ダ
ンパ11を開け、シャワーノズル6よりドライエアーを吹
き出し、遠心力及びドライエアーの作用により速やかに
乾燥を行う。これによって、ウエーハキャリア8の洗浄
が終了する。
なお、洗浄液回収タンク21内の洗浄液17の液面がセン
サー28の位置、すなわち下限の位置になったら、液面が
上限の位置にくるまで洗浄液ボトル16より洗浄液回収タ
ンク21内に洗浄液17を移送してその減少量を補う。
第5図は、本実施例による洗浄方法の効果を説明する
ために既に述べたと同様な方法により5インチのシリコ
ンウエーハの表面に付着したダスト数の測定結果を示
す。このダスト数は複数個のデータの平均値である。第
5図において、Aは洗浄無しのウエーハキャリアと比抵
抗が25MΩ・cmの洗浄液を用いて洗浄を行ったウエーハ
キャリアとをそれぞれ用いた場合のダスト数を示し、B
はブラシ洗浄を行ったウエーハキャリアと比抵抗が25M
Ω・cmの洗浄液を用いて洗浄を行ったウエーハキャリア
とをそれぞれ用いた場合のダスト数を示し、Cは洗浄無
しのウエーハキャリアと比抵抗が0.5MΩ・cmの洗浄液を
用いて洗浄を行ったウエーハキャリアとをそれぞれ用い
た場合のダスト数を示す。Dは比較のために測定したデ
ータであり、洗浄無しのウエーハキャリアと純水に炭酸
ガスを溶解させた液を用いて洗浄を行ったウエーハキャ
リアとをそれぞれ用いた場合のダスト数を示す。
データAからわかるように、洗浄無しのウエーハキャ
リアを用いた場合のダスト数は平均82個であるのに対
し、比抵抗が25MΩ・cmの洗浄液で洗浄を行ったウエー
アキャリアを用いた場合のダスト数は平均10個と極めて
少ない。また、データBからわかるように、ブラシ洗浄
を行ったウエーハキャリアを用いた場合のダスト数は平
均45個であるのに対し、比抵抗が25MΩ・cmの洗浄液で
洗浄を行ったウエーハキャリアを用いた場合のダスト数
は平均13個と極めて少ない。さらに、データCからわか
るように、洗浄無しのウエーハキャリアを用いた場合の
ダスト数は平均1051個であるのに対し、比抵抗が0.5MΩ
・cmの洗浄液で洗浄を行ったウエーハキャリアを用いた
場合のダスト数は平均11個と極めて少ない。これらの結
果から、アルコールと純水と炭酸ガスとから成る洗浄液
を用いてウエーハキャリアを洗浄することにより、ウエ
ーハに付着するダスト数を著しく少なくすることができ
ることがわかる。一方、データDからわかるように、洗
浄無しのウエーハキャリアを用いた場合のダスト数は平
均82個であるのに対し、純水に炭酸ガスを溶解させた液
を用いて洗浄を行ったウエーハキャリアを用いた場合の
ダスト数は平均40個と多い。このことは、純水と炭酸ガ
スとから成る液では洗浄の効果が少なく、純水及び炭酸
ガス以外に親水性を有するアルコールを成分として含む
ことが必要であることを裏付けている。
さらに、アルコールと純水と炭酸ガスとから成る洗浄
液中の金属イオンの濃度及びこの洗浄液を用いてウエー
ハキャリアの洗浄を行った後に回収された洗浄液中の金
属イオンの濃度を測定したところ、表1に示すような結
果が得られた。測定は原子吸光分析法により行った。な
お、この表1には洗浄効果が特に高かった金属イオンの
みが載せられているが、これらの金属イオン以外に重金
属イオンを含む各種の金属イオンが洗浄されることが確
認されている。
表1からわかるように、アルコールと純水と炭酸ガス
とから成る洗浄液によりMg+、Ca+、Na+、K+の各金属イ
オンを特に良く洗浄することができることがわかる。
以上のように、本実施例によれば、アルコールと純水
と炭酸ガスとから成る洗浄液17を用いてウエーハキャリ
ア8の洗浄を行っているので、静電気によりこのウエー
ハキャリア8に付着した微細なダストや金属イオンを効
果的に除去することができ、ウエーハキャリア8を清浄
化することができる。これによって、エッチング等のウ
エットプロセスにおいてこのウエーハキャリア8に収納
される半導体ウエーハ(図示せず)に付着するダスト数
を低減することができ、従ってこの半導体ウエーハを用
いて製造される半導体集積回路やCCD(電荷結合素子)
の歩留まりの向上を図ることができる。
また、本実施例による洗浄装置によれば、キャリア収
納治具5及び回転板3を回転させるためのモーターとし
て電気を用いないエアーモーター4を用いており、さら
に装置本体周辺部の弁にはエアー弁V8〜V10及びエアー
三方弁V16を用いている。これによって、上述のように
アルコールを含む洗浄液を用いた場合に、モーターや弁
の作動によりアルコールに引火して爆発が生じるのを防
止することができる。
以上、本発明を実施例につき具体的に説明したが、本
発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明
の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施例においては、アルコールと純水
と炭酸ガスとから成る洗浄液を洗浄液ボトル16内に入れ
ているが、例えばあらかじめ炭酸ガスが溶解された純水
を配管によりアルコールボトル内に導入し、このアルコ
ールボトル内でアルコールと混合することにより洗浄液
を作製することも可能である。また、上述の実施例にお
いては、本発明をウエーハキャリア8の洗浄に適用した
場合について説明したが、本発明は各種のテフロン製品
はもとよりテフロン以外の材料を用いた各種の被洗浄物
に適用することができる。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明による洗浄液によれば、静
電気により被洗浄物に付着している微細なダストや金属
イオンを効果的に除去することができる。
また、本発明による洗浄方法によれば、被洗浄物の表
面に静電気により付着している微細なダストや金属イオ
ンを効果的に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例で用いる洗浄装置を示すブロ
ック図、第2図は本発明による洗浄液の比抵抗とダスト
数との関係を示すグラフ、第3図は本発明による洗浄液
中の水分量とこの洗浄液の比抵抗との関係を示すグラ
フ、第4図はIPAと純水との混合液への炭酸ガス吹き込
み量とこの液の比抵抗との関係の一例を示すグラフ、第
5図は本発明による洗浄液によりウエーハキャリアを洗
浄した場合の洗浄効果を説明するためのグラフである。 図面における主要な符号の説明 1:チャンバー、3:回転板、4:エアーモーター、5:キャリ
ア収納治具、6:シャワーノズル、8:ウエーハキャリア、
16:洗浄液ボトル、17:洗浄液、21:洗浄液回収タンク、3
1:比抵抗計。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡部 博 東京都千代田区猿楽町2丁目5番8号 株式会社協立製作所内 (56)参考文献 特開 昭62−39699(JP,A) 特開 昭63−56921(JP,A) 特開 昭59−218731(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1分子当たり1個の水酸基を有するアルコ
    ールと純水とにより作製され、かつ比抵抗が25MΩ・cm
    以下であることを特徴とする洗浄液。
  2. 【請求項2】上記比抵抗が20MΩ・cm以下であることを
    特徴とする請求項1記載の洗浄液。
  3. 【請求項3】炭酸ガスを含むことを特徴とする請求項1
    記載の洗浄液。
  4. 【請求項4】上記アルコールがイソプロピルアルコール
    であることを特徴とする請求項1記載の洗浄液。
  5. 【請求項5】1分子当たり1個の水酸基を有するアルコ
    ールと純水とにより作製され、かつ比抵抗が25MΩ・cm
    以下である洗浄液を用いて被洗浄物の洗浄を行うように
    したことを特徴とする洗浄方法。
  6. 【請求項6】上記比抵抗が20MΩ・cm以下であることを
    特徴とする請求項5記載の洗浄方法。
  7. 【請求項7】上記洗浄液が炭酸ガスを含むことを特徴と
    する請求項5記載の洗浄方法。
  8. 【請求項8】上記アルコールがイソプロピルアルコール
    であることを特徴とする請求項5記載の洗浄方法。
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