JP2609158B2 - 静電写真用液体現像剤 - Google Patents

静電写真用液体現像剤

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JP2609158B2 JP1206989A JP20698989A JP2609158B2 JP 2609158 B2 JP2609158 B2 JP 2609158B2 JP 1206989 A JP1206989 A JP 1206989A JP 20698989 A JP20698989 A JP 20698989A JP 2609158 B2 JP2609158 B2 JP 2609158B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電気抵抗109Ωcm以上、誘電率3.5以下の担体
液に少なくとも樹脂を分散してなる静電写真用液体現像
剤に関するものであり、特に再分散性、保存性、安定
性、画像の再現性、定着性の優れた液体現像剤に関す
る。
(従来の技術) 一般の電子写真用液体現像剤はカーボンブラック、ニ
グロシン、フタロシアニンブルー等の有機又は無機の顔
料あるいは染料とアルキッド樹脂、アクリル樹脂、ロジ
ン、合成ゴム等の天然又は合成樹脂を石油系脂肪族炭化
水素のような高絶縁性・低誘電率の液体中に分散し、更
に金属セッケン、レシチン、アマニ油、高級脂肪酸、ビ
ニルピロリドンを含有するポリマーなどの極性制御剤を
加えたものである。
このような現像剤中では樹脂は不溶性ラテックス粒子
として直径数nm〜数百nmの粒子状に分散されているが、
従来の液体現像剤においては可溶性分散安定性用樹脂や
極性制御剤と不溶性ラテックス粒子との結合が不充分な
為に可溶性分散安定用樹脂及び極性制御剤が溶液中に拡
散し易い状態にあった。この為、長期間の保存や繰り返
し使用によって可溶性分散安定用樹脂が不溶性ラテック
ス粒子から脱離し、粒子が沈降、凝集、堆積したり、極
性が不明瞭になる、という欠点があった。又、一度凝
集、堆積した粒子は再分散しにくいので現像機の随所に
粒子が付着したままとなり、画像部の汚れや送液ポンプ
の目づまり等の現像機の故障にもつながっていた。
これらの欠点を改良する為に可溶性分散安定用樹脂と
不溶性ラテックス粒子を化学的に結合せしめる手段が考
案され、米国特許第3,990,980号等に開示されている。
しかしながら、これらの液体現像剤は、粒子の自然沈降
に対する分散安定性はある程度良化しているもののまだ
充分でなく、実際の現像装置に入れて使用した場合に装
置各部に付着したトナーは塗膜状に固化し、再分散が困
難であるとともに更には装置の故障、複写画像の汚れ等
の原因となるなど実用可能となる再分散安定性には不充
分であるという欠点があった。又上記に記載された樹脂
粒子の製造方法では、粒子分布が狭い単分散の粒子を作
製するためには、使用する分散安定剤と、不溶化する単
量体との組合せに著しい制約があり、概して粗大粒子を
多量に含む粒度分布の広い粒子となったりあるいは平均
粒径が2つ以上存在する多分散粒子となった。又、粒度
分布の狭い単分散の粒子で所望の平均粒径を得ることが
困難で、1μm以上の大粒子あるいは0.1μm以下の非
常に微細な粒子を形成した。更には使用する分散安定剤
は、煩雑且つ長時間を要する製造工程を経て製造しなけ
ればならない等の問題があった。
更に、上記の欠点を改良するために、不溶化する単量
体と、長鎖アルキル部分を含有した単量体あるいは極性
成分を2種以上含有した単量体との共重合体の不溶性分
散樹脂粒子とすることで粒子の分散度、再分散性、保存
安定性を改良する方法が、特開昭60−179751号、同62−
151868号等に開示されている。
(発明が解決しようとする課題) 一方、近年、電子写真方式によるオフセット印刷用マ
スタープレートを用いて、5000枚以上の多数枚を印刷す
る方法が試みられ、特にマスタープレートの改良が進め
られ、大版サイズで1万枚以上印刷することが可能とな
ってきた。又、電子写真製版システムの操作時間の短縮
化も進み、現像−定着工程の迅速化の改良が行なわれて
いる。
前記特開昭60−179751号や同62−151868号に開示され
ている手段に従って製造された分散樹脂粒子は、現像ス
ピードが上昇した場合、粒子の分散性、再分散性の点
で、また定着時間が短縮された場合もしくは大版サイズ
(例えば、A−3サイズ以上)のマスタープレートの場
合、耐刷性の点で各々いまだ必ずしも満足すべき性能で
はなかった。
本発明は、以上の様な従来の液体現像剤の有する課題
を解決するものである。
本発明の目的は、現像−定着工程が迅速化され且つ大
版サイズのマスタープレートを用いる電子写真製版シス
テムにおいても、分散の安定性、再分散性及び定着性に
優れた液体現像剤を提供することである。
本発明の他の目的は、優れた印刷インク感脂性と耐刷
性を有するオフセット印刷用原版の電子写真法による作
成を可能にする液体現像剤を提供することである。
本発明の他の目的は、前記用途に加えて各種静電写真
用及び各種転写用として適切な液体現像剤を提供するこ
とである。
本発明の更に他の目的は、インクジェット記録、陰極
線管記録及び圧力変化あるいは静電変化等の各種変化工
程の記録の様な液体現像剤が使用できるあらゆる系にお
いて使用可能な液体現像剤を提供することである。
(課題を解決するための手段) 上記諸目的は、電気抵抗109Ωcm以上、かつ誘電率3.5
以下の非水溶媒中に、少なくとも樹脂を分散して成る静
電写真用液体現像剤において、該分散樹脂粒子が、 該非水溶媒には可溶であるが重合することによって不
溶化する一官能性単量体(A)、及び下記一般式(I)
で示される繰返し単位から成る重合体の主鎖の一方の末
端にのみ下記一般式(II)で示される重合性二重結合基
を結合して成る数平均分子量が1×104以下である一官
能性マクロモノマー(MA)を、各々少なくとも1種含有
する溶液を、 下記一般式(III a)又は(III b)で示される重合体
成分のうちの少なくとも1種を含有する重合体主鎖の一
方の末端にのみ下記一般式(II)で示される重合性二重
結合基を結合して成る重量平均分子量1×103〜2×104
の一官能性マクロモノマー(MB)と下記一般式(IV)で
示される単量体とから少なくとも成るクシ型共重合体で
あり、且つ該非水溶媒に可溶性である分散安定用樹脂の
少なくとも1種の存在下に、 重合反応させることにより得られる共重合体樹脂粒子
であることを特徴とする静電写真用液体現像剤によって
達成された。
一般式(I) 式(I)中、V1は−COO−、−OCO−、CH2 lCOO
−、CH2 lOCO−、−O−、−SO2−、−CONHCOO−、
−CONHCONH−、 を表わす。(D1は水素原子又は炭素数1〜22の炭化水素
基を表わす。lは1〜3の整数を表わす。) R0は、炭素数1〜22の炭化水素基を表わす。但し、R0
の炭素鎖中には−O−、−CO−、−CO2−、−OCO−、−
SO2−、 を含有してもよい。ここで、D2はD1と同一の内容を表わ
す。
a1及びa2は、互いに同じでも異なってもよく、水素原
子、ハロゲン原子、シアノ基、炭化水素基、−COO−D3
又は炭化水素を介した−COO−D3(D3は水素原子又は置
換されてもよい炭化水素基を示す)を表わす。
一般式(II) 式(II)中、V2は式(I)のV1と同一の内容を表わ
す。b1、b2は、互いに同じでも異なってもよく、式
(I)のa1、a2と同一の内容を表わす。
一般式(III a) 一般式(III b) 式(III a)又は(III b)中、V3は、式(I)中のV1
と同一の内容を表わす。
R1は、炭素数1〜22の脂肪族基又は炭素数6〜12の芳
香族基を表わす。
a3及びa4は、互いに同じでも異なってもよく、式
(I)中のa1、a2と同一の内容を表わす。
Qは−CN、又は を表わし、ここでY1は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アルコキシ基又は−COOD4(D4は炭化水素基を示
す)を表わす。
一般式(IV) 式(IV)中、V4は、式(I)中のV1と同一の内容を表
わし、R2は、式(III a)中のR1と同一の内容を表わ
す。a5、a6は互いに同じでも異なってもよく、式(I)
中のa1、a2と同一の内容を表わす。
但し、一般式(III)で示されマクロモノマー(MB
成分と一般式(IV)で示される単量体成分において、R1
及びR2の中で、少なくともいずれか1つは、炭素数10〜
22の脂肪族基を表わす。
更には、本発明に供される単量体(A)とともに、共
重合する一官能マクロモノマー(MA)が、下記一般式
(I a)から成る繰返し単位を少なくとも含有すること
が好ましい。
一般式(I a) 式(I a)中、a1、a2、V1は、式(I)と同一の記号
を表わす。
R3は、水素原子又は炭素数1〜22の炭化水素基を表わ
す。
X1及びX2は、互いに同じでも異なってもよく、−O
−、−CO−、−CO2−、−OCO−、−SO2−、 を表わす(D5は、式(I)中のD1と同一の内容を表わ
す)。
W1及びW2は、互いに同じでも異なってもよく、置換さ
れてもよい、又は を主鎖の結合に介在させてもよい、炭素数1〜18の炭化
水素基を表わす。ここで、X3、X4は、互いに同じでも異
なってもよく、上記X1、X2と同一の内容を示し、W3は、
置換されてもよい炭素数1〜18の炭化水素基を示す。
m、n及びpは、各々独立に、0〜3の整数を表わ
す。但し、いずれもが同時に0となることはない。
又、本発明の分散安定用樹脂が、更には、重合体主鎖
の片末端に−PO3H2基、−SO3H基、−COOH基、−OH基、
−SH基、 (R4は−R5基又は−OR5基を示し、R5は炭化水素基を示
す)、ホルミル基、アミノ基から選ばれる極性基を結合
して成る重量平均分子量2×104〜2×105のクシ型共重
合体から成ることが好ましい。
以下、本発明の液体現像剤について詳細に説明する。
本発明に用いる電気抵抗109Ωcm以上、誘電率3.5以下
の担体液として好ましくは直鎖状もしくは分枝状の脂肪
族炭化水素、脂環式炭化水素、又は芳香族炭化水素、及
びこれらのハロゲン置換体を用いることができる。例え
ばオクタン、イソオクタン、デカン、イソデカン、デカ
リン、ノナン、ドデカン、イソドデカン、シクロヘキサ
ン、シクロオクタン、シクロデカン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、メシチレン、アイソパーE、アイソパー
G、アイソパーH、アイソパーL(アイソパー;エクソ
ン社の商品名)、シエルゾール70、シエルゾール71(シ
エルゾール;シエルオイル社の商品名)、アムスコOM
S、アムスコ460溶剤(アムスコ;スピリッツ社の商品
名)等を単独あるいは混合して用いる。
本発明における最も重要な構成成分である非水系分散
樹脂粒子(以下、ラテックス粒子と称することもある)
は、非水溶媒において、本発明のクシ型共重合体である
分散安定用樹脂の存在下に、前記単量体(A)及びマク
ロモノマー(MA)とを重合すること(いわゆる、重合造
粒法)によって製造したものである。
ここで、非水溶媒としては、基本的には、前記静電写
真用液体現像剤の担体液に混和するものであれば使用可
能である。
即ち、分散樹脂粒子を製造するに際して用いる溶媒と
しては、前記担体液に混和するものであればよく、好ま
しくは直鎖状又は分枝状の脂肪族炭化水素、脂環式炭化
水素、芳香族炭化水素及びこれらのハロゲン置換体等が
挙げられる。例えばヘキサン、オクタン、イソオクタ
ン、デカン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカ
ン、イソドデカン、アイソパーE、アイソパーG、アイ
ソパーH、アイソパーL、シエルゾール70、シエルゾー
ル71、アムスコOMS、アムスコ460溶液等を単独あるいは
混合して用いる。
これらの有機溶媒とともに、混合して使用できる溶媒
としては、アルコール類(例えば、メチルアルコール、
エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコ
ール、フッ化アルコール等)、ケトン類(例えばアセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、カル
ボン酸エステル類(例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピ
オン酸エチル等)、エーテル類(例えばジエチルエーテ
ル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えばメチレンジク
ロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、
メチルクロロホルム等)等が挙げられる。
これらの混合して使用する非水溶媒は、重合造粒後、
加熱、あるいは減圧下で留去することが望ましいが、ラ
テックス粒子分散物として、液体現像剤に持ちこまれて
も、現像液の液抵抗が109Ωcm以上という条件を満足で
きる範囲であれば問題とならない。
通常、樹脂分散物製造の段階で担体液と同様の溶媒を
用いる方が好ましく、前述の如く、直鎖状又は分岐状の
脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハ
ロゲン化炭化水素などが挙げられる。
非水系分散樹脂を製造するに際して用いる単量体は、
該非水溶液に可溶であるが重合することによって不溶化
する一官能性単量体(A)と、該単量体(A)と共重合
を生ずる一官能性マクロモノマー(MA)に区別すること
ができる。
本発明における単量体(A)としては、非水溶媒には
可溶であるが重合することによって不溶化する一官能性
単量体であればいずれでもよい。具体的には、例えば一
般式(V)で表わされる単量体が挙げられる。
一般式(V) 式(V)中、V5は−COO−、−OCO−、−CH2OCO−、−
CH2COO−、−O−、−CONHCOO−、−CONHCONH−、−SO2
−、 を表わす。ここでD6は、水素原子又は炭素数1〜18の置
換されてもよい脂肪族基(例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、2−クロロエチル基、2−
ブロモエチル基、2−シアノエチル基、2−ヒドロキシ
エチル基、ベンジル基、クロロベンジル基、メチルベン
ジル基、メトキシベンジル基、フェネチル基、3−フェ
ニルプロピル基、ジメチルベンジル基、フロロベンジル
基、2−メトキシエチル基、3−メトキシプロピル基
等)を表わす。
R4は水素原子又は炭素数1〜6の置換されてもよい脂
肪族基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、2−クロロエチル基、2,2−ジクロロエチル
基、2,2,2−トリフロロエチル基、2−ブロモエチル
基、2−グリシジルエチル基、2−ヒドロキシエチル
基、2−ヒドロキシプロピル基、2,3−ジヒドロキシプ
ロピル基、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル基、2
−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、2−ニトロ
エチル基、2−メトキシエチル基、2−メタンスルホニ
ルエチル基、2−エトキシエチル基、N,N−ジメチルア
ミノエチル基、N,N−ジエチルアミノエチル基、トリメ
トキシシリルプロピル基、3−ブロモプロピル基、4−
ヒドロキシブチル基、2−フルフリルエチル基、2−チ
エニルエチル基、2−ピリジルエチル基、2−モルホリ
ノエチル基、2−カルボキシエチル基、3−カルボキシ
プロピル基、4−カルボキシブチル基、2−ホスホエチ
ル基、3−スルホプロピル基、4−スルホブチル基、2
−カルボキシアミドエチル基、3−スルホアミドプロピ
ル基、2−N−メチルカルボキシアミドエチル基、シク
ロペンチル基、クロロシクロヘキシル基、ジクロロヘキ
シル基等)を表わす。
b1及びb2は互いに同じでも異なってもよく、各々前記
一般式(I)におけるa1またはa2と同一の内容を表わ
す。
具体的な単量体(A)としては、例えば、炭素数1〜
6の脂肪族カルボン酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸、モ
ノクロロ酢酸、トリフロロプロピオン酸等)のビニルエ
ステル類あるいはアリルエステル類;アクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸等の不
飽和カルボン酸の炭素数1〜4の置換されてもよいアル
キルエステル類又はアミド類(アルキル基として例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2−クロ
ロエチル基、2−ブロモエチル基、2−フロロエチル
基、トリフロロエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2
−シアノエチル基、2−ニトロエチル基、2−メトキシ
エチル基、2−メタンスルホニルエチル基、2−ベンゼ
ンスルホニルエチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)
エチル基、2−(N,N,−ジエチルアミノ)エチル基、2
−カルボキシエチル基、2−ホスホエチル基、4−カル
ボキシブチル基、3−スロホプロピル基、4−スルホブ
チル基、3−クロロプロピル基、2−ヒドロキシ−3−
クロロプロピル基、2−フルフリルエチル基、2−ピリ
ジニルエチル基、2−チエニルエチル基、トリメトキシ
シリルプロピル基、2−カルボキシアミドエチル基
等);スチレン誘導体(例えば、スチレン、ビニルトル
エン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、クロロ
スチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、ビニル
ベンゼンカルボン酸、ビニルベンゼンスルホン酸、クロ
ロメチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン、メトキ
シメチルスチレン、N,N−ジメチルアミノメチルスチレ
ン、ビニルベンゼンカルボキシアミド、ビニルベンゼン
スルホアミド等);アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸;
マレイン酸、イタコン酸の環状無水物;アクリロニトリ
ル;メタクリロニトリル;重合性二重結合基含有のヘテ
ロ環化合物(具体的には、例えば、高分子学会編「高分
子データハンドブック−基礎編−」、p175〜184、培風
舘(1986年刊)に記載の化合物、例えば、N−ビニルピ
リジン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルピロリド
ン、ビニルチオフェン、ビニルテトラヒドロフラン、ビ
ニルオキサゾリン、ビニルチアゾール、N−ビニルモル
ホリン等)等が挙げられる。
単量体(A)は二種以上を併用してもよい。
一官能性マクロモノマー(MA)は、一般式(I)で示
される繰返し単位から成る重合体の主鎖の一方の末端に
のみ、一般式(II)で示される単量体(A)と共重合し
得る、重合性二重結合基を結合して成る数平均分子量が
1×104以下であるマクロモノマーである。
一般式(I)及び(II)においてa1、a2、V1、R0
b1、b2及びV2に含まれる炭化水素基は各々示された炭素
数(未置換の炭化水素基としての)を有するが、これら
炭化水素基は置換されていてもよい。
式(I)において、V1で示される置換基中のD1は水素
原子のほか、好ましい炭化水素基としては、炭素数1〜
22の置換されてもよいアルキル基(例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル基、ヘキシ
ル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、
トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オク
デシル基、エイコサニル基、ドコサニル基、2−クロロ
エチル基、2−ブロモエチル基、2−シアノエチル基、
2−メトキシカルボニルエチル基、2−メトキシエチル
基、3−ブロモプロピル基、等)、炭素数4〜18の置換
されていてもよいアルケニル基(例えば、2−メチル−
1−プロペニル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル
基、3−メチル−2−ペンテニル基、1−ペンテニル
基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、4−メチル
−2−ヘキセニル基、デセニル基、ドデセニル基、トリ
デセニル基、ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、リ
ノレル基等)、炭素数7〜12の置換されてもよいアラル
キル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−フェ
ニルプロピル基、ナフチルメチル基、2−ナフチルエチ
ル基、クロロベンジル基、ブロモベンジル基、メチルベ
ンジル基、エチルベンジル基、メトキシベンジル基、ジ
メチルベンジル基、ジメトキシベンジル基等)、炭素数
5〜8の置換されてもよい脂環式基(例えば、シクロヘ
キシル基、2−シクロヘキシルエチル基、2−シクロペ
ンチルエチル基、等)、又は、炭素数6〜12の置換され
てもよい芳香族基(例えば、フェニル基、ナフチル基、
トリル基、キシリル基、プロピルフェニル基、ブチルフ
ェニル基、オクチルフェニル基、ドデシルフェニル基、
メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフ
ェニル基、デシルオキシフェニル基、クロロフェニル
基、ジクロロフェニル基、ブロモフェニル基、シアノフ
ェニル基、アセチルフェニル基、メトキシカルボニルフ
ェニル基、エトキシカルボニルフェニル基、ブトキシカ
ルボニルフェニル基、アセトアミドフェニル基、プロピ
オアミドフェニル基、ドデシロイルアミドフェニル基、
等)が挙げられる。
V1を表わす場合、ベンゼン環は、置換基を有してもよい。
置換基としては、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素
原子等)、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、クロロメチル基、メトキシメチル
基、等)等が挙げられる。
R0は好ましくは炭素数1〜22の炭化水素基を表わし、
具体的には、上記したD1について説明したものと同様の
内容を表わす。但し、R0の炭素鎖中には−O−、−CO
−、−CO2−、−OCO−、−SO2−、 を含有してもよい。ここで、D2はD1と同一の内容を表わ
す。
a1及びa2は、互いに同じでも異なっていてもよく、好
ましくは水素原子、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、
臭素原子等)、シアノ基、炭素数1〜3のアルキル基
(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)、−CO
O−D3又は−CH2COOD3(D3は、水素原子又は炭素数1〜1
8のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、脂環式
基又はアリール基を表わし、これらは置換されていても
よく、具体的には、上記D1について説明したものと同様
の内容を表わす)を表わす。
更に、本発明に供されるマクロモノマー(MA)におい
て、構成される繰返し単位として、一般式(I)におけ
るR0が、特定の極性基を少なくとも1種以上とし、繰返
し単位成分として分子内に少なくとも2つ以上の特定の
極性基を含有して成る事を特徴とする一般式(I a)の
成分を、好ましくは含有する。
一般式(I a) 式(I a)中、a1、a2、V1は、前記した通りである。
X1及びX2は、互いに同じでも異なってもよく、−O
−、−CO−、−CO2−、−OCO−、−SO2−、 を表わす(D5は、式(I)中のD1と同一の内容を表わ
す)。
W1及びW2は、互いに同じでも異なってもよく、置換さ
れてもよい、又は を主鎖の結合に介在させてもよい、炭素数1〜18の炭化
水素基(炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル
基、アラルキル基又は脂環式基を示す)を示す。これら
脂肪族基として好ましい具体例は、式(I)中のR0の好
ましい脂肪族基と同様の内容が挙げられる。
但し、X3及びX4は、同じでも異なってもよく、上記X1
及びX2と同一の内容を示し、W3は、W1あるいはW2と同様
の内容の、置換されてもよい炭素数1〜18の炭化水素基
を表わす。
更にW1及びW2について、具体的に例を上げると、 (D7、D8は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子等を示
す)、CH=CH、 (X3、X4、W3、R3及びpは上記と同一の記号を示す)等
の原子団の任意の組合せで構成されるものである。
m、n及びpは、各々同じでも異なってもよく、0、
1、2、3の数を表わす。但し、いずれもが同時に0と
なることはない。
R3は、水素原子又は炭素数1〜22の炭化水素基を表わ
す。好ましくは、炭素数1〜22の置換されてもよい脂肪
族を表わし、具体的には、式(I)中のR0と同様の内容
のものを表わす。
更には、式(I a)において、V1、W1、X1、W2、X2
びR3の各原子団の原子数の総和が8以上から構成される
ことが好ましい。
以上の如き、一般式(I a)で示される繰返し単位に
ついて、更に具体例を以下に挙げる。しかし、本発明の
内容がこれらに限定されるものではない。
以下において、aは−H又は−CH3を;RはC1-18のアル
キル基を;R′は水素原子又はC1-18のアルキル基を;k1
k2は各々1〜12の整数を;l1は1〜100の整数を示す。
本発明において供されるマクロモノマー(MA)は、上
述の如き、一般式(I)で示される繰返し単位から成る
重合体の主鎖の一方の末端にのみ、一般式(II)で示さ
れる重合性二重結合基が、直接結合するか、あるいは、
任意の連結基を介して結合された化学構造を有するもの
である。
式(II)において、V2は、式(I)中のV1と同義であ
り、b1及びb2は、互いに同じでも異なってもよく、上記
式(I)中のa1又はa2と同義である。V2、b1及びb2の好
ましい範囲は、各々、上記したV1、a1及びa2について説
明したものと同様の内容である。
式(I)のa1およびa2又は式(II)のb1およびb2のい
ずれか一方が水素原子であることがより好ましい。
式(I)成分と式(II)成分を連結する基としては、
炭素−炭素結合(一重結合あるいは二重結合)、炭素−
ヘテロ原子結合(ヘテロ原子としては例えば、酸素原
子、イオウ原子、窒素原子、ケイ素原子等)、ヘテロ原
子−ヘテロ原子結合の原子団の任意の組合せで構成され
るものである。
本発明のマクロモノマー(MA)のうち好ましいものは
式(VI)および(VI a)で示される如きものである。
一般式(VI) 一般式(VI a) 式(VI)及び式(VI a)中、Z以外は、式(I)、式
(I a)及び式(II)中の各記号と同一の記号を表わ
す。
Zは、単結合または、 〔D9、D10は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子
(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、シア
ノ基、ヒドロキシ基、アルキル基(例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基等)等を示す〕、CH=CH、 −O−、−S−、 −COO−、−SO2−、 −NHCOO−、−NHCONH−、 〔D11、D12は、各々独立に、水素原子、前記D1と同様の
内容を表わす炭化水素基を示す〕等の原子団から選ばれ
た単独の連結基もしくは任意の組合せで構成された連結
基を表わす。
一般式(II)、(VI)もしくは(VI a)において、
a1、a2、b1、b2、V1、V2の各々について特に好ましい例
を次に示す。
V1としては、−COO−、−OCO−、−O−、−CH2COO
−、又は−CH2OCO−が、V2としては前記のものがすべて
(但し、D1は水素原子である)が、a1、a2、b1、b2とし
ては水素原子またはメチル基が挙げられる。
以下に、一般式(VI)及び(VI a)中に示される についての具体的な例を示す。しかし、本発明の内容が
これらに限定されるものではない。
以下において、bは−H又は−CH3を;m1は1〜12の整
数を;n1は2〜12の整数を示す。
又、本発明に供されるマクロモノマー(MA)におい
て、一般式(I)又は式(I a)で示される繰返し単位
とともに、他の繰返し単位を共重合成分として含有して
もよい。他の共重合成分としては、一般式(I)の繰返
し単位に相当する単量体と共重合する単量体であればい
ずれの化合物でもよい。例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、ビニル酢
酸、4−ペンテン酸等の不飽和カルボン酸及びこれら不
飽和カルボン酸のエステル類又はアミド類、炭素数1〜
22の脂肪酸ビニルエステル類あるいはアリルエステル
類、ビニルエーテル類、スチレン及びスチレン誘導体、
不飽和結合基含有のヘテロ環化合物等が挙げられる。具
体的には、例えば前記した単量体(A)で例示した化合
物等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
マクロモノマー(MA)の繰返し単位の総和において、
一般式(I)又は式(I a)で示される繰返し単位成分
は、全体の40重量%以上含有されていることが好まし
く、より好ましくは60〜100重量%である。
一般式(I)で示される成分が全体の40重量%未満に
なると、分散樹脂粒子で形成された画像部の機械的強度
の保持が充分でなく、従ってオフセット原版として用い
た時の耐刷性向上の効果が見られなくなってしまう。
以上の本発明のマクロモノマー(MA)は、数平均分子
量が1×103〜1×104のものが好ましく、2×103〜9
×103がより好ましい。
マクロモノマー(MA)の数平均分子量の上限が1×10
4を超えると耐刷性が低下する。他方、分子量が小さす
ぎると汚れが発生する傾向があるので、1×103以上で
あることが好ましい。
本発明のマクロモノマー(MA)は、従来公知の合成方
法によって製造することができる。例えば、アニオン
重合あるいはカチオン重合によって得られるリビングポ
リマーの末端に種々の試薬を反応させて、マクロマーに
する、イオン重合法による方法、分子中に、カルボキ
シル基、ヒドロキシ基、アミノ基等の反応性基を含有し
た重合開始剤及び/又は連鎖移動剤を用いて、ラジカル
重合して得られる末端反応性基結合のオリゴマーと種々
の試薬を反応させて、マクロマーにするラジカル重合法
による方法、重付加あるいは重縮合反応により得られ
たオリゴマーに上記ラジカル重合方法と同様にして、重
合性二重結合基を導入する重付加縮合法による方法等が
挙げられる。
具体的には、P.Dreyfuss & R.P.Quirk,Encycl.Poly
m.Sci.Eng.,,551(1987)、P.F.Rempp & E.Franta,A
dv.Polym.Sci.,58,1(1984)、V.Percec,Appl.Polym.Sc
i.,285,95(1984)、R.Asami & M.TakaRi,Makvamol.Ch
em.Suppl.,12,163(1985)、P.Rempp et al,Makvamol.C
hem.Suppl.,,3(1984)、川上雄資「化学工業」38,56
(1987)、山下雄也「高分子」31,988(1982)、小林四
郎「高分子」30,625(1981)、東村敏延「日本接着協会
誌」18,536(1982)、伊藤浩一「高分子加工」35,262
(1986)、東貴四郎,津田隆「機能材料」1987,No.10,5
等の総説及びそれに引例の文献・特許等に記載の方法に
従って合成することができる。
次に本発明に供される分散安定用樹脂について説明す
る。
本発明に供される分散安定用樹脂は、一官能性マクロ
モノマー(MB)と一般式(IV)で示される単量体とを各
々少なくとも1種以上含有して共重合されたクシ型共重
合体であり、該非水溶媒に可溶性である事を特徴とす
る。更に好ましくは、該クシ型共重合体の重合体主鎖の
片末端に、前記した特定の極性基を結合して成るクシ型
共重合体である。
該クシ型共重合体の重量平均分子量は2×104〜2×1
05であり、好ましくは3×104〜1×105である。重量平
均分子量が2×104未満及び2×105を超える場合には、
いずれも、重合造粒で得られる樹脂粒子の平均粒径が粗
大化あるいは、粒子径の分布が巾広くなり、単分散性が
損なわれたり、更には分散物とならず凝集物となってし
まう。
該クシ型共重合体の共重合成分としての一官能性マク
ロモノマー(MB)の存在割合は1重量%〜70重量%であ
り、好ましくは5〜50重量%である。その割合が1重量
%未満になると、クシ部の数が著しく少なくなる事であ
り、従来のランダム共重合体と同様な化学構造になって
しまい、本発明の効果である再分散性向上が見られなく
なってしまう。一方、その割合が70重量%を超えると、
一般式(IV)で示される単量体との共重合性が充分でな
くなってしまう。
又、他の共重合成分である一般式(IV)で示される単
量体の該クシ型共重合体中における存在割合は、30〜99
重量%であり、好ましくは50〜95重量%である。
一方、該クシ型共重合体のクシ部となる本発明のマク
ロモノマー(MB)は、その重量平均分子量が1×103
2×104であり、好ましくは2×103〜1×104である。
重量平均分子量が1×103未満の場合には、得られた分
散樹脂粒子の再分散性が低下してしまう。又2×104
超えると、一般式(IV)で示される単量体との共重合性
が低下し、クシ型共重合体が得られなくなってしまう。
以上の如き本発明のクシ型共重合体は、該非水溶媒に
可溶性であることから、重合体主鎖部あるいはクシ部の
いずれか一方又は両方に、可溶性となる繰返し単位を含
有する。この為に、一般式(III)で示されマクロモノ
マー(MB)成分と一般式(IV)で示される単量体成分に
おいて、R1及びR2の中で、少なくともいずれか1つは、
炭素数10〜22の脂肪族基を表わす。
即ち、クシ部であるマクロモノマー(MB)の繰返し単
位として、一般式(III a)におけるR1が炭素数1〜8
の脂肪族基又は芳香族基を表わす場合及び一般式(III
b)で示される繰返し単位の場合には、重合体主鎖部を
構成する一般式(IV)で示される単量体において、R2
炭素数10〜22の脂肪族基を表わす。
又、一般式(IV)のR2が炭素数1〜8の脂肪族基又は
芳香族基の場合には、組み合わされるマクロモノマー
(MB)の繰返し単位としては、少なくとも一般式(III
a)におけるR1が炭素数10〜22の脂肪族基の繰返し単位
を含有するものである。
以下に、該クシ型共重合体の内容について更に説明す
る。
一官能性マクロモノマー(MB)は、一般式(III)で
示される繰返し単位から成る重合体の主鎖の一方の末端
にのみ、一般式(IV)で示される単量体と共重合し得
る、一般式(II)で示される重合性二重結合基を結合し
て成る数平均分子量が1×103〜2×104のマクロモノマ
ーである。
一般式(III a)及び(III b)において、a3、a4、V3
の具体的内容は、式(I)中のa1、a2、V1と各々同一の
内容を表わす。
R1は、好ましくは炭素数1〜22の脂肪族基を表し、具
体的には、式(I)中のR0と同様の内容を表わす。
Qは−CN又は を表わし、ここでY1は、水素原子、ハロゲン原子(例え
ばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)、
炭素数1〜10の置換されてもよいアルキル基(例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、オクチル基、デシル基、クロメチル基、ヒドロキシ
メチル基、N,N−ジチルアミノメチル基等)、アルコキ
シ基(例え、メトキシ基、エトキシ基、プロピオキシ
基、ブキシ基等)、又は−COOD4(D4は、炭化水素基を
表わし、具体的には式(I)中のD1と同様の内容を表わ
す)を表わす。
一般式(IV)で示される単量体において、a5、a6、V4
の具体的内容は各々一般式(I)におけるa1、a2、V1
同様の内容を表わし、R2は一般式(III a)におけるR1
と同様の内容を表わす。
a3、a4、R1及びV3の好ましい範囲は、各々、上記した
a1、a2、R0及びV1について説明したものと同様の内容で
ある。
式(III a)、(III a)のa3およびa4又は式(IV)の
a5およびa6のいずれか一方が水素原子であることがより
好ましい。
本発明のマクロモノマー(MB)の繰返し単位は少なく
とも1種の一般式(III a)又は(III b)で示される単
位を含有するが、以下に具体的な例について挙げる。し
かし本発明の範囲は、これらに限定されるものではな
い。
以上において、Xは−OH、−OR′、−F−、−Cl、−
Br又は−CNを;R′はアルキル基又はアラルキル基を;l1
は2〜12の整数を示す。また、aは式(III a)、(III
b)におけるa3、a4に相当する基を;R1は式(III a)に
おけるR1に相当する基を表す。
本発明において供されるマクロモノマー(MB)は上述
の如き、一般式(III a)又は(III b)で示される繰返
し単位を少なくとも1種含有して成る重合体主鎖の一方
の末端にのみ、一般式(II)で示される重合性二重結合
基が、直接結合するか、あるいは任意の連結基で結合さ
れた化学構造を有するものである。式(III)成分と式
(II)成分を連結する基としては、炭素−炭素結合(一
重結合あるいは二重結合)、炭素−ヘテロ原子結合(ヘ
テロ原子としては、例えば、酸素原子、イオウ原子、窒
素原子、ケイ素原子等)、ヘテロ原子−ヘテロ原子結合
の原子団の任意の組合せで構成されるものである。
本発明のマクロモノマー(MB)のうち好ましいものは
式(VII)で示される如きものである。
式(VII) 式(VII)中、a3、a4、b1、b2、V2は、各々、式(I
I)、式(III a)、(III b)において説明したものと
同一の内容を表わす。
Tは一般式(III a)で示される−V3−R1又は一般式
(III b)で示される−Qを表わし、各々式(III a)、
式(III b)において説明したと同一の内容を表わす。
Z1は、式(VI)中のZと同一の内容を表わす。
マクロモノマー(MB)の好ましい態様は一般式(VI
I)で示されるが、更に具体的な一般式(VII)における については、マクロモノマー(MA)で具体的に例示した
内容〔即ち、(B)−1〜(B)−31〕と同様のものが
挙げられる。但し、本発明の範囲はこれらに限定される
ものではない。
本発明のマクロモノマー(MB)は、従来公知の合成方
法によって製造することができる。具体的には、前述し
たマクロモノマー(MA)の合成方法で説明したと同一の
内容の方法で合成することができる。
次に、上記したマクロモノマー(MB)とともに該クシ
型共重合体の共重合成分となる一般式(IV)で示される
単量体について説明する。
式(IV)において、a5、a6及びV4の具体的内容につい
ては各々式(I)中のa1、a2及びV1で説明した内容と同
様であ。また、R2は式(III a)中のR1と同一の内容で
ある。
該クシ型共重合体において、共重合成分となる一般式
(IV)で示される単量体とともに、この単量体と共重合
しうる他の単量体を含有してもよい。例えば、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタ
クリルアミド、スチレン、クロロスチレン、ブロモスチ
レン、ビニルナフタレン、重合性二重結合基含有の複素
環化合物(例えば、ビニルピリジン、ビニルイミダゾリ
ン、ビニルチオフェン、ビニルジオキサン、ビニリピロ
リドン等)、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、
メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸
等)、イタコン酸無水物、マレイン酸無水物等が挙げら
れる。
これら他の単量体は、共重合性の単量体であればいず
れでもよいが、好ましくは該クシ型共重合体の全重合成
分において、これら他の単量体の存在割合は、30重量%
以下が好ましい。
更に本発明のクシ型共重合体は、重合体主鎖の片末端
にのみ下記特定の極性基を結合していてもよい。
即ち、−PO3H2基、−SO3H基、−COOH基、−OH基、−S
H基、 (R4は−R5基又は−OR5基を示し、R5は炭化水素基を示
す)、ホルミル基、アミノ基から選ばれる極性基であ
る。
極性基中、 において、R4は−R5基又は−OR5基を示し、R5は好まし
くは炭素数1〜18の炭化水素基を表わす。R5の炭化水素
基としてより好ましくは、炭素数1〜8の置換されても
よい脂肪族基(例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ブテニル基、
ペンテニル基、ヘキセニル基、2−クロロエチル基、2
−シアノエチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル
基、ベンジル基、フェネチル基、クロロベンジル基、ブ
ロモベンジル基等)、又は置換されてもよい芳香族基
(例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル
基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、メトキシフ
ェニル基、シアノフェニル基等)を表わす。
又、本発明の極性基中、アミノ基は、−NH2、−NHR6
又は を表わす。R6及びR7は、各々独立に、炭素数1〜18の炭
化水素基を表わし、好ましくは炭素数1〜8の炭化水素
基を表わし、具体的には、前記したR5の炭化水素基と同
一の内容を表わす。
更により好ましくは、R5、R6及びR7の炭化水素基は、
炭素数1〜4の置換されてもよいアルキル基、置換され
てもよいベンジル基、又は置換されてもよいフェニル基
が挙げられる。
ここで極性基は重合体主鎖の一方の末端に直接結合す
るか、あるいは任意の連結基を介して結合した化学構造
を有する。クシ型共重合体成分と極性基を連結する基と
しては、炭素−炭素結合(一重結合あるいは二重結
合)、炭素−ヘテロ原子結合(ヘテロ原子としては例え
ば、酸素原子、イオウ原子、窒素原子、ケイ素原子
等)、ヘテロ原子−ヘテロ原子結合の原子団の任意の組
合わせで構成されるものである。
本発明の重合体主鎖の片末端に特定の極性基を結合す
るクシ型共重合体のうち、好ましいものは式(VIII a)
又は式(VIII b)で示される如きものである。
式(VIII a) 式(VIII b) 式(VIII a)及び(VIII b)中、A、Z2以外の各記号
は、前記した各式の記号と同一の記号を表わす。
Aは、クシ型共重合体の重合体主鎖の片末端に結合さ
れる前記した極性基を表わす。
Z2は、単なる結合、又は該特定の極性基Aと重合体主
鎖部とを連結する基を表わし、具体的にはZで説明した
と同様の内容を表わす。
上述の如く、重合体主鎖の片末端に特定の極性基を結
合して成るクシ型共重合体の場合には、重合体主鎖中に
はホスホノ基、カルボキシル基、スルホ基、ヒドロキシ
ル基、ホルミル基、アミノ基、メルカプト基、 の極性基を含有する共重合成分を含有しないものが好ま
しい。
これら重合体主鎖の片末端にのみ、特定の極性基を結
合した重合体を製造するには、従来公知のアニオン重
合あるいはカチオン重合によって得られるリビングポリ
マーの末端に種々の試薬を反応させる方法(イオン重合
法による方法)、分子中に特定の極性基を含有した重
合開始剤及び/又は連鎖移動剤を用いてラジカル重合さ
せる方法(ラジカル重合法による方法)、あるいは以
上の如きイオン重合法もしくはラジカル重合法によって
得られた末端に反応性基含有の重合体を高分子反応によ
って本発明の特定の極性基に変換する方法等の合成法に
よって容易に製造することができる。
具体的にはP.Dreyfuss & R.P.Quirk,Encycl.Polym.S
ci.Eng.,,551(1987)、中條善樹,山下雄也「染料と
薬品」,30,232(1985)、上田明,永井進「科学と工
業」,60,57(1986)等の総説及びそれに引用の文献等
に記載の方法によって製造することができる。
上記した分子中に特定の極性基を含有した重合開始剤
として、例えば4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草
酸)、4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸クロライ
ド)、2,2′−アゾビス(2−シアノプロパノール)、
2,2′−アゾビス(2−シアノペンタノール)、2,2′−
アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)
−プロピオアミド〕、2,2′−アゾビス{2−メチル−
N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル〕プロピ
オアミド}、2,2′−アゾビス{2−メチル−N−〔1,1
−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル〕
プロピオアミド}、2,2′−アゾビス〔2−(5−メチ
ル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕、2,2′
−アゾビス〔2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3−
ジアゼピン−2−イル)プロパン〕、2,2−アゾビス
〔2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イ
ル)プロパン〕、2,2′−アゾビス〔2−(5−ヒドロ
キシ−3,4,5,6−テトラピリミジン−2−イル)プロパ
ン〕、2,2′−アゾビス{2−〔1−(2−ヒドロキシ
エチル)−2−イミダゾリン−2−イル〕プロパン}、
2,2′−アゾビス〔N−(2−ヒドロキシエチル)−2
−メチル−プロピオンアミジン〕、2,2′−アゾビス
〔N−(4−アミノフェニル)−2−メチルプロピオン
アミジン〕等のアゾビス系化合物が挙げられる。
又、分子中に特定の極性基を含有した連鎖移動剤とし
て、例えば該極性基あるいは該極性基に誘導しうる置換
基を含有するメルカプト化合物(例えばチオグリコール
酸、チオリンゴ酸、チオサリチル酸、2−メルカプトプ
ロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカ
プト酪酸、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシ
ン、2−メルカプトニコチン酸、3−〔N−(2−メル
カプトエチル)カルバモイル〕プロピオン酸、3−〔N
−(2−メルカプトエチル)アミノ〕プロピオン酸、N
−(3−メルカプトプロピオニル)アラニン、2−メル
カプトエタンスルホン酸、3−メルカプトプロパンスル
ホン酸、4−メルカプトブタンスルホン酸、2−メルカ
プトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオ
ール、1−メルカプト−2−プロパノール、3−メルカ
プト−2−ブタノール、メルカプトフェノール、2−メ
ルカプトエチルアミン、2−メルカプトイミダゾール、
2−メルカプト−3−ピリジノール等)、あるいは上記
極性基又は置換基を含有するヨード化アルキル化合物
(例えばヨード酢酸、ヨードプロピオン酸、2−ヨード
エタノール、2−ヨードエタンスルホン酸、3−ヨード
プロパンスルホン酸等)が挙げられる。好ましくはメル
カプト化合物が挙げられる。
これらの連鎖移動剤あるいは重合開始剤は、各々全単
量体100重量部に対して、0.1〜10重量部であり、好まし
くは0.5〜5重量部である。
本発明の重合体主鎖片末端に極性基結合のクシ型共重
合体において、好ましいものとしては前記一般式(VIII
a)又は(VIII b)式で示されるが、これら式における
A−Z2−で表わされる部位について更に具体例を以下に
示す。しかし、本発明の範囲がこれらに限定されるもの
ではない。
以下において、k1は1又は2の整数を;k2は2〜16の
整数を;k3は1又は3の整数を示す。
(D)−1 HOOCCH2 k1S− (D)−3 HOOC(CH2 k2OOCCH2 k1S− (D)−4 HOOC(CH2 k2NHCOCH2 k1S− (D)−7 HO(CH2 k1S− (D)−8 H2N(CH2 k2S− (D)−12 HO3S(CH22S− (D)−29 HOOC(CH22NH(CH2 k1S− 本発明の分散樹脂は、単量体(A)とマクロモノマー
(MA)の少なくとも各々1種以上から成り、重要な事
は、これら単量体から合成された樹脂が該非水溶媒に不
溶であれば、所望の分散樹脂を得ることができる。
より具体的には、不溶化する単量体(A)に対して、
マクロモノマー(MA)を0.05〜10重量%使用することが
好ましく、さらに好ましくは0.1〜5重量%である。更
により好ましくは0.3〜3重量%である。
又、本発明の分散樹脂の分子量は1×103〜1×106
あり、好ましくは1×104〜5×105である。
以上の如き本発明で用いられる分散樹脂を製造するに
は、一般に、前述の様な本発明のクシ型重合体の分散安
定用樹脂、単量体(A)及びマクロモノマー(MA)とを
非水溶媒中で過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニ
トリル、ブチルリチウム等の重合開始剤の存在下に加熱
重合させればよい。具体的には、分散安定用樹脂、単
量体(A)及びマクロモノマー(MA)の混合溶液中に、
重合開始剤を添加する方法、分散安定用樹脂を溶解し
た溶液中に、単量体(A)及びマクロモノマー(MA)を
重合開始剤とともに滴下してゆく方法、あるいは、分
散安定用樹脂全量と単量体(A)及びマクロモノマー
(MA)の混合物の一部を含む混合溶液中に、重合開始剤
とともに残りの単量体混合物を任意に添加する方法、更
には、非水溶媒中に、分散安定用樹脂及び単量体
(A)及びマクロモノマー(MA)の混合溶液を、重合開
始剤とともに任意に添加する方法等があり、いずれの方
法を用いても製造することができる。
単量体(A)の総量は、非水溶媒100重量部に対して
5〜80重量部程度であり、好ましくは10〜50重量部であ
る。
分散安定用樹脂である可溶性の樹脂は、上記で用いる
全単量体100重量部に対して1〜100重量部であり、好ま
しくは5〜50重量部である。
重合開始剤の量は、全単量体量の0.1〜5重量%が適
切である。
又、重合温度は50〜180℃程度であり、好ましくは60
〜120℃である。反応時間は1〜15時間が好ましい。
反応に用いた非水溶媒中に、前記したアルコール類、
ケトン類、エーテル類、エステル類等の極性溶媒を併用
した場合あるいは、重合造粒化される単量体(A)の未
反応物が残存する場合、該溶媒あるいは単量体の沸点以
上に加温して留去するかあるいは、減圧留去することに
よって除くことが好ましい。
以上の如くして本発明により製造された非水系分散樹
脂は、微細でかつ粒度分布が均一な粒子として存在する
と同時に、非常に安定な分散性を示し、特に現像装置内
において長く繰り返し使用をしても分散性が良くかつ現
像スピードが向上しても再分散も容易であり装置の各部
に付着汚れを生ずることが全く認められない。
また、加熱等により定着した場合、強固な被膜が形成
され、優れた定着性を示した。
更に、本発明の液体現像剤は、現像−定着工程が迅速
化され且つ大版サイズのマスタープレートを用いた場合
でも、分散安定性、再分散性及び定着性に優れている。
特に、特開昭62−151868号に記載された内容の非水系
分散樹脂は、重合して不溶化する単量体と共重合し得
る、エステル結合等を分子内に少なくとも2個以上含有
する単量体を共存させて得た樹脂粒子であるが、これ
は、粒子の分散性及び耐刷性は従来の粒子に比べ大巾に
性能向上がなされているが、大版サイズのオフセット印
刷用マスタープレートを用いた製版機(例えば富士写真
フィルム(株)製、EPL−560、EPL−820等)、あるいは
製版機の処理スピードを早くした場合に、粒子の分散性
にいまだ問題があった。本発明で供される樹脂粒子を用
いた場合には、こうした過酷な条件においても何ら問題
を生じない。
以上の如き本発明のラテックス粒子の高再分散性は、
不溶化する単量体とともに少量のマクロモノマー(MA
が共重合して樹脂粒子となり、マクロモノマー(MA)成
分が粒子界面を改質し、分散媒との親和性を高めるこ
と;及びポリマー分子鎖がクシ型構造を形成することで
立体的にかさ高くなった分散安定用樹脂が、粒子間でか
らみ合い易くなり立体反発効果をより高めること;更に
は、該クシ型構造の主鎖の末端にのみ結合した特定の極
性基を含有する分散安定用樹脂では、これら極性基の部
分が、樹脂粒子内部へアンカー部分として取り込まれ
る、あるいは、粒子表面に吸着される効果が向上し、よ
り一層分散安定のための立体反発効果が高まるものと推
定される。
又、高耐刷性は、不溶化する単量体と共重合したマク
ロモノマー(MA)との相溶性が良好で、温和な定着条件
でも、充分に相溶化し、均一な皮膜を形成することで達
成されるものと推定される。
本発明の液体現像剤において、所望により着色剤を使
用しても良い。その着色剤は特に指定されるものではな
く従来公知の各種顔料又は染料を使用することができ
る。
分散樹脂自体を着色する場合には、例えば着色の方法
の1つとしては、顔料又は染料を用いて分散樹脂に物理
的に分散する方法があり、使用する顔料又は染料は非常
に多く知られている。例えば、磁性酸化鉄粉末、粉末ヨ
ウ化鉛、カーボンブラック、ニグロシン、アルカリブル
ー、ハンザイエロー、キナクリドンレッド、フタロシア
ニンブルーなどが挙げられる。
着色の方法の他の1つとしては、特開昭57−48738号
などに記載されている如く、分散樹脂を、好ましい染料
で染色する方法がある。あるいは、他の方法として、特
開昭53−54029号に開示されている如く、分散樹脂と染
料を化学的に結合させる方法があり、あるいは、又、特
公昭44−22955号等に記載されている如く、重合造粒法
で製造する際に、予め色素を含有した単量体を用い、色
素含有の共重合体とする方法がある。
本発明の液体現像剤には、荷電特性の強化あるいは画
像特性の改良等のために、所望により種々の添加剤を加
えても良く、例えば原崎勇次「電子写真」第16巻、第2
号、44頁に具体的に記載されているものが用いられる。
例えば、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸金属
塩、ナフテン酸金属塩、高級脂肪酸金属塩、レシチン、
ポリ(ビニルピロリドン)、半マレイン酸アミド成分を
含む共重合体等が挙げられる。
本発明の液体現像剤の主要な各組成分の量について説
明すれば下記の通りである。
樹脂(及び所望により用いられる着色剤)を主成分と
して成るトナー粒子は、担体液体1000重量部に対して0.
5重量部〜50重量部が好ましい。0.5重量部未満であると
画像濃度が不足し、50重量部を超えると非画像部へのカ
ブリを生じ易い。更に、前記の分散安定用の担体液体可
溶性樹脂も所望により使用され、担体液体1000重量部に
対して0.5重量部〜100重量部程度を加えることができ
る。上述の様な荷電調節剤は、担体液体1000重量部に対
して0.001〜1.0重量部が好ましい。更に所望により各種
添加剤を加えても良く、それら添加物の総量は、現像剤
の電気抵抗によってその上限が規制される。即ち、トナ
ー粒子を除去した状態の液体現像剤の電気抵抗が109Ωc
mより低くなると良質の連続階調像が得られ難くなるの
で、各添加物の添加量を、この限度内でコントロールす
ることが必要である。
(実施例) 以下に本発明の実施例を示するが、本発明の内容がこ
れらに限定されるものではない。
マクロモノマーの製造例:M−1 メチルメタクリレート100g、メルカプトプロピオン酸
5g及びトルエン200gの混合溶液を、窒素気流下撹拌しな
がら、温度75℃に加温した。2,2′−アゾビス(イソブ
チロニトリル)(略称A.I.B.N.)を1.0g加え4時間反応
し、更にA.I.B.N.を0.5g加え3時間、更にA.I.B.N.を0.
3g加え3時間反応した。次にこの反応溶液にグリシジル
メタクリレート8g、N,N−ジメチルドデシルアミン1.0g
及びt−ブチルハイドロキノン0.5gを加え、温度100℃
にて、12時間撹拌した。冷却後この反応溶液をメタノー
ル2中に再沈し、白色粉末を82g得た。重合体の数平
均分子量は6,500であった。
マクロモノマーM−1: マクロモノマーの製造例2〜39:M−2〜M−39 マクロモノマーの製造例1において、メチルメタクリ
レートのみを下記表−1に相当する化合物に代えた他
は、製造例1と同様にして反応してマクロモノマーを合
成した。得られた各マクロモノマーM−2〜M−39の数
平均分子量は5000〜7000の範囲であった。
マクロモノマーの製造例40:M−40 2,3−ジプロピオキシプロピルメタクリレート96g、チ
オエタノール4g及びトルエン200gの混合溶液を窒素気流
下撹拌しながら、温度70℃に加温した。A.I.B.N.を1.0g
加え4時間反応した。更にA.I.B.N.を0.5g加え3時間、
その後更にA.I.B.N.を0.3g加え3時間反応した。この反
応溶液を、室温に冷却し、2−カルボキシエチルメタク
リレート16.2gを加え、これにジシクロヘキシカルボジ
イミド(略称D.C.C.)を12.7g及び塩化メチレン60gの混
合溶液を1時間で滴下した。t−ブチルハイドロキノン
1.0gを加え、そのまま4時間撹拌した。
析出した結晶を濾別して得た濾液を、メタノール2
中に再沈した。沈澱した油状物をデカンテーションで捕
集し、これを塩化メチレン150mlに溶解し、メタノール
1中に再度再沈した。油状物を捕集し、減圧乾燥し
て、収量54gで、数平均分子量6.30×103の重合体を得
た。
マクロモノマーM−40: マクロモノマーの製造例41〜47:M−41〜M−47 マクロモノマーM−40の製造例において、メタクリレ
ートモノマー(2,3−ジプロピオキシプロピルメタクリ
レートに相当)及び不飽和カルボン酸(2−カルボキシ
エチルメタクリレートに相当)を各々代えて、M−40の
製造例と同様にして、下記表−2のマクロモノマーを各
々製造した。得られた各マクロモノマーの数平均分子量
は4.5×103〜8×103であった。
マクロモノマーの製造例48:M−48 ドデシルメタクリレート90g、メタクリル酸10g、チオ
エタノール5g及びトルエン200gの混合溶液を、窒素気流
下撹拌しながら温度70℃に加温した。A.I.B.N.を1.0g加
え4時間反応した。更に、A.I.B.N.を0.5g加え3時間、
その後更にA.I.B.N.を0.3g加え3時間反応した。この反
応溶液を室温に冷却し、2−カルボキシエチルメタクリ
レートを20.2g加え、これにD.C.C.を10.2g及び塩化メチ
レン60gの混合溶液を1時間で滴下した。t−ブチルハ
イドロキノン1.0gを加え、そのまま4時間撹拌した。析
出した結晶を濾別して、得た濾液をメタノール2中に
再沈した。沈澱した油状物をデカンテーションで捕集
し、これを塩化メチレン150mlに溶解し、メタノール1
中に再度再沈した。油状物を捕集し、減圧乾燥して、
収量54gで数平均分子量5,800の重合体を得た。
マクロモノマーM−48: マクロモノマーの製造例49:M−49 n−ドデシルメタクリレート70g、t−ブチルメタク
リレート30g、2−メルカプトエチルアミン4g及びテト
ラヒドロフラン200gの混合溶液を窒素気流下温度70℃に
加温した。A.I.B.N.を1.0g加え4時間反応し、更にA.I.
B.N.を0.5g加え4時間反応した。次にこの反応溶液を水
浴中で冷却して温度20℃とし、トリエチルアミン7.9gを
加え、アクリル酸クロライド6.3gを温度25℃以下で撹拌
して滴下した。滴下後そのまま1時間更に撹拌した。そ
の後、t−ブチルハイドロキノン0.5gを加え温度60℃に
加温し、4時間撹拌した。冷却後、メタノール2中に
再沈する操作を2度行ない、淡黄色の粘稠物63gを得
た。数平均分子量は6,600であった。
マクロモノマーM−49: マクロモノマーの製造例50:M−50 オクタデシルメタクリレート100g、テトラヒドロフラ
ン150g及びイソプロピルアルコール50gの混合溶液を窒
素気流下に、温度75℃に加温した。4,4′−アゾビス
(4−シアノ吉草酸)(略称:A.C.V.)を4.0gを加え5
時間反応し、更にA.C.V.を1.0g加えて4時間反応した。
冷却後、反応溶液をメタノール1.5中に再沈し、油状
物をデカンテーションで捕集し、減圧乾燥した。収量は
85gであった。
この油状物を50g、グリシジルメタアクリレート15g、
N,N−ジメチルドデシルアミン1.0g及び2,2′−メチレン
ビス(6−t−ブチル−p−クレゾール)を1.0g加え、
温度100℃で15時間撹拌した。冷却後、この反応液を石
油エーテル1中に再沈し、白色の粉末を得た。数平均
分子量は7,500であった。
マクロモノマーM−50 分散安定用樹脂の製造例1:P−1 オクタデシルメタクリレート80g、マクロモノマーM
−10を20g及びトルエン150gの混合溶液を、窒素気流下
撹拌しながら温度75℃に加温した。A.C.V.を1.0g加え4
時間反応し、更にA.C.V.を0.3g加え2時間、更にA.C.V.
を0.3g加えて3時間反応した。冷却後、メタノール2
中に再沈し、濾集後、得られた白色粉末を乾燥し、重量
平均分子量4.8×104の粉末76gを得た。
分散安定用樹脂P−1: 分散安定用樹脂の製造例2〜15:P−2〜P−15 樹脂P−1の製造例1において、オクタデシルメタク
リレート及びマクロモノマーM−10を下記表−3の各化
合物に代えた他は、製造例1と同様に反応して、各分散
安定用樹脂を製造した。各樹脂の重量平均分子量は3.5
×104〜5.0×104であった。
分散安定用樹脂の製造例16:P−16 オクタデシルメタクリレート70g、マクロモノマーM
−10を30g、チオリンゴ酸0.8g、トルエン100g及びイソ
プロピルアルコール50gの混合溶液を、窒素気流下温度8
0℃に加温した。1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1
−カルボンアミド)(略称:A.B.C.C.)を0.8g加え4時
間反応し、更にA.B.C.C.を0.4g加えて3時間、更にA.B.
C.C.を0.3g加えて4時間反応した。冷却後、メタノール
2中に再沈し、濾集し、乾燥して、白色粉末78gを得
た。重量平均分子量は3.8×104であった。
分散安定用樹脂P−16: 分散安定用樹脂の製造例17〜25:P−17〜P−25 P−16の製造例16において、オクタデシルメタクリレ
ート、マクロモノマーM−10及びメルカプト化合物(チ
オリンゴ酸)を下記表−4に相当する化合物に各々代え
て、製造例16と同様に反応して、各樹脂P−17〜P−25
を製造した。各樹脂の重量平均分子量は3.0×104〜4×
104であった。
分散安定用樹脂の製造例26〜31:P−26〜P−31 樹脂P−1の製造例1において、重合体開始剤A.C.V.
の代わりに下記表−5のアゾビス化合物を用いた他は製
造例1と同様に操作して各樹脂を製造した。得られた各
樹脂の重量平均分子量は3.0×104〜6×104であった。
分散安定用樹脂の製造例32:P−32 n−ドデシルメタクリレート85g、マクロモノマーM
−28を15g及びトルエン150gの混合溶液を、窒素気流下
に温度75℃に加温した。A.I.B.N.を1.0g加え4時間、更
にA.I.B.N.を0.5g加えて3時間反応した。また更に、A.
I.B.N.を0.3g加えた後、温度90℃に加温して、2時間反
応した。冷却後、反応物をメタノール2中に再沈し、
沈澱した粘稠物をデカンテーションで捕集し、減圧乾燥
した。透明な粘稠物の収量は76gで重量平均分子量は4.3
×104であった。
分散安定用樹脂P−32: 分散安定用樹脂の製造例33〜42:P−33〜P−42 樹脂P−32の製造例32において、n−ドデシルメタク
リレート及びマクロモノマーM−28を下記表−6に相当
する混合物に代えた他は、製造例32と同様に反応して、
各樹脂P−33〜P−42を製造した。各樹脂の重量平均分
子量は3.5×104〜4.5×104であった。
ラテックス粒子の製造例1:D−1 分散安定用樹脂P−5を10g、酢酸ビニル100g、マク
ロモノマーM−28を1.0g及びアイソパーHを380gの混合
溶液を、窒素気流下撹拌しながら、温度75℃に加温し
た。2,2′−アゾビス(バレロニトリル)(略称:A.B.V.
N.)を0.8g加え4時間反応し、更にA.B.V.N.を0.4g加え
て2時間反応した。開始剤添加後20分して白濁を生じ、
反応温度は88℃まで上昇した。温度を100℃に上げ1時
間撹拌して未反応の酢酸ビニルを留去した。冷却後200
メッシュのナイロン布を通し、得られた白色分散物は、
重合率86%で平均粒径0.20μmのラテックスであった。
ラテックス粒子の製造例2〜33:D−2〜D−33 ラテックス粒子D−1製造例1において、分散安定用
樹脂P−5及びマクロモノマーM−28を下記表−7の各
化合物に代えた他は、製造例1と同様の条件で各ラテッ
クス粒子を製造した。各ラテックス粒子の重合率は80〜
88%であった。
ラテックス粒子の製造例34:D−34 酢酸ビニル85g、N−ビニルピロリドン15g、マクロモ
ノマーM−40を1.0g、分散安定用樹脂P−38を18g及び
n−デカン380gの混合溶液を、窒素気流下撹拌しなが
ら、温度75℃に加温した。A.I.B.N.を1.7g加え4時間反
応し、更にA.I.B.N.を0.5g加えて2時間反応した。冷却
後、200メッシュのナイロン布を通し、得られた白色分
散物は平均粒径0.25μmのラテックスであった。
ラテックス粒子の製造例35:D−35 分散安定用樹脂P−1を20g及びn−ドデカン470gの
混合溶液を、窒素気流下撹拌しながら、温度60℃に加温
した。この溶液に、メチルメタクリレート100g、マクロ
モノマーM−28を1.0g、n−ドデシルメルカプタン1.0g
及びA.B.V.N.を0.8gの混合溶液を、2時間で滴下した。
そのまま2時間反応後、A.B.V.N.を0.3g加え2時間反応
した。冷却後、200メッシュのナイロン布を通して粗大
粒子を除去し、得られた白色分散物は粒径0.28μmのラ
テックスであった。
ラテックス粒子の製造例36:D−36 分散安定用樹脂P−39を14g、酢酸ビニル100g、クロ
トン酸5g、マクロモノマーM−33を1.5g及びアイソパー
Eを468gの混合溶液を、窒素気流下撹拌しながら、温度
70℃に加温した。A.B.V.N.を0.8g加え6時間反応後、温
度100℃に上げてそのまま1時間撹拌し、残存する酢酸
ビニルを留去した。冷却後、200メッシュのナイロン布
を通し、得られた白色分散物は重合率85%で、平均粒径
0.20μmのラテックスであった。
ラテックス粒子の製造例37:D−37 分散安定用樹脂P−42を15g、酢酸ビニル100g、4−
ペンテン酸6.0g、マクロモノマーM−26を1.5g及びアイ
ソパーGを380gの混合溶液を、窒素気流下撹拌しなが
ら、温度75℃に加温した。A.B.V.N.を0.7g加え4時間反
応し、更にA.B.V.N.を0.5g加えて2時間反応した。冷却
後、200メッシュのナイロン布を通し、得られた白色分
散物は、平均粒径0.24μmのラテックスであった。
ラテックス粒子の製造例38:D−38 スチレン100g、分散安定用樹脂P−8を16g、マクロ
モノマーM−43を0.8g及びアイソパーHを380gの混合溶
液を、窒素気流下撹拌しながら温度60℃に加温した。A.
B.V.N.を0.6g加えて4時間反応し、更にA.B.V.N.を0.3g
加えて3時間反応した。冷却後、200メッシュのナイロ
ン布を通し、得られた白色分散物は、粒径約0.20μmの
ラテックスであった。
ラテックス粒子の製造例39:(比較例A) ラテックス粒子D−1の製造例1において、ポリ(オ
クタデシルメタクリレート)20g、酢酸ビニル100g、オ
クタデシルメタクリレートを1.0g及びアイソパーHを38
5gの混合溶液を用いた他は、製造例1と同様に操作し
た。
得られた白色分散物は重合率85%で平均粒径0.20μm
のラテックスであった。(特開昭60−179751号記載のラ
テックス粒子) ラテックス粒子の製造例40:(比較例B) ラテックス粒子D−1の製造例1において、ポリ(オ
クタデシルメタクリレート)20g、酢酸ビニル100g、下
記化学構造の単量体(I)を1g及びアイソパーHを385g
の混合溶液を用いた他は、製造例1と同様に操作した。
得られた白色分散物は重合率86%で平均粒径0.24μm
のラテックスであった。(特開昭62−151868号記載のラ
テックス粒子) 単量体(I) 実施例 1 ドデシルメタクリレート/アクリル酸(共重合比:95/
5重量比)共重合体10g、ニグロシン10g及びシェルゾル7
1の30gをガラスビーズと共にペイントシェーカー(東京
精機(株))に入れ、4時間分散しニグロシンの微小な
分散物を得た。
ラテックス粒子の製造例1の樹脂分散物D−1を30
g、上記ニグロシン分散物2.5g、FOC−1400(日産化学
(株)製、テトラデシルアルコール)15g、〔オクタデ
セン−半マレイン酸オクタデシルアミド共重合体〕0.08
gをシェルゾル71の1希釈することにより静電写真用
液体現像剤を作製した。
(比較例現像剤A、B) 上記製造例において樹脂分散物を以下の樹脂粒子に代
えて比較用の液体現像剤A、Bの2種を作製した。
比較用液体現像剤A: ラテックス粒子の製造例39の樹脂分散物 比較用液体現像剤B: ラテックス粒子の製造例40の樹脂分散物 これらの液体現像剤を全自動製版機ELP404V(富士写
真フィルム(株)製)の現像剤として用い、電子写真感
光材料であるELPマスターIIタイプ(富士写真フィルム
(株)製)を露光、現像処理した。製版スピードは6版
/分で行なった。さらに、ELPマスターIIタイプを2000
枚処理した後の現像装置へのトナー付着汚れの有無を観
察した。複写画像の黒化率(画像面積)は、30%の原稿
を用いて行なった。
その結果を表−8に示した。
前記した、製版条件で各現像剤を用いて製版した所、
現像装置の汚れを生じず、又2000枚目の製版プレートの
画像が鮮明な現像剤は、本発明の場合のみであった。
一方、各現像剤より製版して得られたオフセット印刷
用マスタープレート(ELPマスター)を常法により印刷
し、印刷物の画像に文字の欠落、ベタ部のカスレ等の発
生するまでの印刷枚数を比較した所、本発明の現像剤を
用いて得られたマスタープレートは10000枚以上でも発
生せず、比較例Bを用いたマスタープレートでは8000枚
以上で発生した。比較例Aの場合は5000枚で発生した。
以上の結果の如く、本発明の樹脂粒子を使って現像剤
としたもののみが、現像装置の汚れを全く生じないと同
時に、マスタープレートの印刷枚数も著しく向上したも
のであった。
即ち、比較例Bの場合は、印刷枚数は比較的多く、80
00枚刷ることができるが、現像装置の汚れが著しく、連
続して使用するには耐え得なかった。
又、比較例Aの場合は、製版スピードが6枚/分とい
った早い状態(従来は2〜3枚/分の製版スピード)で
用いられると、現像装置(特に背面電極板上)の汚れが
生じる様になり、2000枚後位には、プレート上の複写画
像の画質に影響(Dmaxの低下、細線のカスレ等)がでて
くる様になった。また、マスタープレートの印刷枚数は
低下してしまった。
これらの結果は、本発明の樹脂粒子が明らかに優れて
いることを示すものである。
実施例2 ラテックス粒子の製造例9で得られた白色分散物100g
及びスミカロンブラック1.5gの混合物を温度100℃に加
温し、4時間加熱撹拌した。室温に冷却後200メッシュ
のナイロン布を通し、残存した染料を除去することで、
平均粒径0.25μmの黒色の樹脂分散物を得た。
上記黒色樹脂分散物32g、FOC−1600(日産化学(株)
製、ヘキサデシルアルコール)20g、ナフテン酸ジルコ
ニウム0.05gをシェルゾル71の1に希釈することによ
り液体現像剤を作製した。
これを実施例1と同様の装置により現像した所、2000
枚現像後でも装置に対するトナー付着汚れは全く発生し
なかった。
又、得られたオフセット印刷用マスタープレートの画
質は鮮明であり、1万枚印刷後の印刷物の画質も非常に
鮮明であった。
実施例3 ラテックス粒子の製造例37で得られた白色分散物100g
及びビクトリアブルーBを3gの混合物を温度70℃〜80℃
に加温し6時間撹拌した。室温に冷却後200メッシュの
ナイロン布を通し、残存した染料を除去して平均粒径0.
25μmの青色の樹脂分散物を得た。
上記青色樹脂分散物32g、ナフテン酸ジルコニウム0.0
5gをアイソパーHの1に希釈することにより液体現像
剤を作製した。
これを実施例1と同様の装置により現像した所、2000
枚現像後でも装置に対するトナー付着汚れは全く見られ
なかった。又、得られたオフセット印刷用マスタープレ
ートの画質は鮮明であり、1万枚印刷後の印刷物の画質
も非常に鮮明であった。
実施例4 ラテックス粒子の製造例25で得た白色樹脂分散物32
g、実施例1で得たニグロシン分散物2.5g、FOC−1800
(日産化学(株)製、オクタデシルアルコール)15g及
びジイソブチレンと無水マレイン酸の共重合体の半ドコ
サニルアミド化物0.02gをアイソパーGの1に希釈す
ることにより、液体現像剤を作製した。
これを実施例1と同様の装置により現像した所、2000
枚現像後でも装置に対するトナー付着汚れは、全く見ら
れなかった。又、得られたオフセット印刷用マスタープ
レートの画質及び1万枚印刷後の印刷物の画質とも鮮明
であった。
更にこの現像剤に3カ月放置した後、上記と全く同様
の処理を行なったが、経時前と全く変わらなかった。
実施例5 ポリ(デシルメタクリレート)10g、アイソパーHの3
0g及びアルカリブルー8gを、ガラスビーズと共にペイン
トシェーカーに入れ、2時間分散を行ないアルカリブル
ーの微小な分散物を得た。
ラテックス粒子の製造例2で得られた白色樹脂分散物
D−2を30g、上記のアルカリブルー分散物4.2g、FOC−
1600を20g及びジイソブチレンと無水マレイン酸の共重
合体の半ドコサニルアミド化物0.06gをアイソパーGの
1に希釈することにより液体現像剤を作製した。
これを実施例1と同様の装置により現像した所、2000
枚現像後でも装置に対するトナー付着汚れは全く見られ
なかった。又、得られたオフセット印刷用マスタープレ
ートの画質及び1万枚印刷後の印刷物の画質ともに非常
に鮮明であった。
実施例6〜29 実施例5において、ラテックス粒子D−2に代えて下
記表−9の各ラテックスを用いた他は実施例5と同様に
操作して液体現像剤を作製した。
これを実施例1と同様の装置により現像した所、2000
枚現像後でも装置に対するトナー付着汚れは全く発生し
なかった。
又、得られたオフセット印刷用マスタープレートの画
質は鮮明であり、1万枚印刷後の印刷物の画質も非常に
鮮明であった。
更にこの現像剤を3カ月放置した後、上記と全く同様
の処理を行なったが、経時前と全く変わらなかった。
(発明の効果) 本発明により、分散安定性、再分散性、及び定着性の
優れた現像液が得られた。特に、非常に製版スピードの
速い製版条件で用いても、現像装置に汚れを生じず、且
つ得られたオフセット印刷用マスタープレートの画質及
び1万枚印刷後の印刷後の画質ともに非常に鮮明であっ
た。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気抵抗109Ωcm以上、かつ誘電率3.5以下
    の非水溶媒中に、少なくとも樹脂を分散して成る静電写
    真用液体現像剤において、該分散樹脂粒子が、 該非水溶媒には可溶であるが重合することによって不溶
    化する一官能性単量体(A)、及び下記一般式(I)で
    示される繰返し単位から成る重合体の主鎖の一方の末端
    にのみ下記一般式(II)で示される重合性二重結合基を
    結合して成る数平均分子量が1×104以下である一官能
    性マクロモノマー(MA)を、各々少なくとも1種含有す
    る溶液を、 下記一般式(III a)又は(III b)で示される重合体成
    分のうちの少なくとも1種を含有する重合体主鎖の一方
    の末端にのみ下記一般式(II)で示される重合性二重結
    合基を結合して成る重量平均分子量1×103〜2×104
    一官能性マクロモノマー(MB)と下記一般式(IV)で示
    される単量体とから少なくとも成るクシ型共重合体であ
    り、且つ該非水溶媒に可溶性である分散安定用樹脂の少
    なくとも1種の存在下に、 重合反応させることにより得られる共重合体樹脂粒子で
    あることを特徴とする静電写真用液体現像剤。 一般式(I) 式(I)中、V1は−COO−、−OCO−、CH2 lCOO−、
    CH2 lOCO−、−O−、−SO2−、−CONHCOO−、−CON
    HCONH−、 を表わす。(D1は水素原子又は炭素数1〜22の炭化水素
    基を表わす。lは1〜3の整数を表わす。) R0は、炭素数1〜22の炭化水素基を表わす。但し、R0
    炭素鎖中には−O−、−CO−、−CO2−、−OCO−、−SO
    2−、 を含有してもよい。ここで、D2はD1と同一の内容を表わ
    す。 a1及びa2は、互いに同じでも異なってもよく、水素原
    子、ハロゲン原子、シアノ基、炭化水素基、−COO−D3
    又は炭化水素を介した−COO−D3(D3は水素原子又は置
    換されてもよい炭化水素基を示す)を表わす。 一般式(II) 式(II)中、V2は式(I)のV1と同一の内容を表わす。
    b1、b2は、互いに同じでも異なってもよく、式(I)の
    a1、a2と同一の内容を表わす。 一般式(III a) 一般式(III b) 式(III a)又は(III b)中、V3は、式(I)中のV1
    同一の内容を表わす。 R1は、炭素数1〜22の脂肪族基又は炭素数6〜12の芳香
    族基を表わす。 a3及びa4は、互いに同じでも異なってもよく、式(I)
    中のa1、a2と同一の内容を表わす。 Qは−CN、又は を表わし、ここでY1は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
    ル基、アルコキシ基又は−COOD4(D4は炭化水素基を示
    す)を表わす。 一般式(IV) 式(IV)中、V4は、式(I)中のV1と同一の内容を表わ
    し、R2は、式(III a)中のR1と同一の内容を表わす。a
    5、a6は互いに同じでも異なってもよく、式(I)中のa
    1、a2と同一の内容を表わす。 但し、一般式(III)で示されマクロモノマー(MB)成
    分と一般式(IV)で示される単量体成分において、R1
    びR2の中で、少なくともいずれか1つは、炭素数10〜22
    の脂肪族基を表わす。
  2. 【請求項2】請求項(1)において、該一官能性マクロ
    モノマー(MA)の一般式(I)で示される繰返し単位
    が、下記一般式(I a)から成る繰返し単位を少なくと
    も含有することを特徴とする静電写真用液体現像剤。 一般式(I a) 式(I a)中、a1、a2、V1は、式(I)と同一の記号を
    表わす。 R3は、水素原子又は炭素数1〜22の炭化水素基を表わ
    す。 X1及びX2は、互いに同じでも異なってもよく、−O−、
    −CO−、−CO2−、−OCO−、−SO2−、 を表わす(D5は、式(I)中のD1と同一の内容を表わ
    す)。 W1及びW2は、互いに同じでも異なってもよく、置換され
    てもよい、又は を主鎖の結合に介在させてもよい、炭素数1〜18の炭化
    水素基を表わす。ここで、X3、X4は、互いに同じでも異
    なってもよく、上記X1、X2と同一の内容を示し、W3は、
    置換されてもよい炭素数1〜18の炭化水素基を示す。 m、n及びpは、各々独立に、0〜3の整数を表わす。
    但し、いずれもが同時に0となることはない。
  3. 【請求項3】請求項(1)において、該分散安定用樹脂
    が、重合体主鎖の片末端に−PO3H2基、−SO3H基、−COO
    H基、−OH基、−SH基、 (R4は−R5基又は−OR5基を示し、R5は炭化水素基を示
    す)、ホルミル基、アミノ基から選ばれる極性基を結合
    して成る重量平均分子量2×104〜2×105のクシ型共重
    合体から成ることを特徴とする静電写真用液体現像剤。
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