JP2597199B2 - 静電写真用液体現像剤 - Google Patents

静電写真用液体現像剤

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JP2597199B2 JP1279966A JP27996689A JP2597199B2 JP 2597199 B2 JP2597199 B2 JP 2597199B2 JP 1279966 A JP1279966 A JP 1279966A JP 27996689 A JP27996689 A JP 27996689A JP 2597199 B2 JP2597199 B2 JP 2597199B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電気抵抗109Ωcm以上、誘電率3.5以下の担体
液に少なくとも樹脂を分散してなる静電写真用液体現像
剤に関するものであり、特に再分散性、保存性、安定
性、画像の再現性、定着性の優れた液体現像剤に関す
る。
(従来の技術) 一般の電子写真用液体現像剤はカーボンブラック、ニ
グロシン、フタロシアニンブルー等の有機又は無機の顔
料あるいは染料とアルキッド樹脂、アクリル樹脂、ロジ
ン、合成ゴム等の天然又は合成樹脂を石油系脂肪族炭化
水素のような高絶縁性・低誘電率の液体中に分散し、更
に金属セッケン、レシチン、アマニ油、高級脂肪酸、ビ
ニルピロリドンを含有するポリマーなどの極性制御剤を
加えたものである。
このような現像剤中では樹脂は不溶性ラテックス粒子
として直径数nm〜数百nmの粒子状に分散されているが、
従来の液体現像剤においては可溶性分散安定用樹脂や極
性制御剤と不溶性ラテックス粒子との結合が不充分な為
に可溶性分散安定用樹脂及び極性制御剤が溶液中に拡散
し易い状態にあった。この為、長期間の保存や繰り返し
使用によって可溶性分散安定用樹脂が不溶性ラテックス
粒子から脱離し、粒子が沈降、凝集、堆積したり、極性
が不明瞭になる、という欠点があった。又、一度凝集、
堆積した粒子は再分散しにくいので現像機の随所に粒子
が付着したままとなり、画像部の汚れや送液ポンプの目
づまり等の現象機の故障にもつながっていた。
これらの欠点を改良する為に可溶性分散安定用樹脂と
不溶性ラテックス粒子を化学的に結合せしめる手段が考
案され、米国特許第3,990,980号等に開示されている。
しかしながら、これらの液体現像剤は、粒子の自然沈降
に対する分散安定性はある程度良化しているもののまだ
充分でなく、実際の現像装置に入れて使用した場合に装
置各部に付着したトナーは塗膜状に固化し、再分散が困
難であるとともに更には装置の故障、複写画像の汚れ等
の原因となるなど実用可能となる再分散安定性には不充
分であるという欠点があった。又上記に記載された樹脂
粒子の製造方法では、粒度分布が狭い単分散の粒子を作
製するためには、使用する分散安定剤と、不溶化する単
量体との組合せに著しい制約があり、概して粗大粒子を
多量に含む粒度分布の広い粒子となったりあるいは平均
粒径が2つ以上存在する多分散粒子となった。又、粒度
分布の狭い単分散の粒子で所望の平均粒径を得ることが
困難で、1μm以上の大粒子あるいは0.1μm以下の非
常に微細な粒子を形成した。更には使用する分散安定剤
は、煩雑且つ長時間を要する製造工程を経て製造しなけ
ればならない等の問題があった。
更に、上記の欠点を改良するために、不溶化する単量
体と、長鎖アルキル部分を含有した単量体あるいは極性
成分を2種以上含有した単量体との共重合体の不溶性分
散樹脂粒子とすることで粒子の分散度、再分散性、保存
安定性を改良する方法が、特開昭60−179751号、同62−
151868号等に開示されている。
また、二官能性モノマーを利用したポリマーもしくは
高分子反応を利用したポリマーの存在下に、不溶化する
単量体を重合し不溶性分散樹脂粒子とすることで粒子の
分散度、再分散性、保存安定性を改良する方法が、特開
昭60−185962号、同61−43757号に開示されている。
(発明が解決しようとする課題) 一方、近年、電子写真方式によるオフセット印刷用マ
スタープレートを用いて、5000枚以上の多数枚を印刷す
る方法が試みられ、特にマスタープレートの改良が進め
られ、大版サイズで1万枚以上印刷することが可能とな
ってきた。又、電子写真製版システムの操作時間の短縮
化も進み、現像−定着工程の迅速化の改良が行なわれて
いる。
前記特開昭60−179751号や同62−151868号等に開示さ
れている手段に従って製造された粒子は、粒子の単分散
性、再分散性、保存安定性は良好であったが、大版サイ
ズでの耐刷性、及び、定着時間の迅速化に対して、満足
すべき性能ではなかった。
また、前記特開昭60−185962号や同61−43757号に開
示されている手段に従って製造された分散樹脂粒子は、
現像スピードが上昇した場合、粒子の分散性、再分散性
の点で、また定着時間が短縮された場合もしくは大版サ
イズ(例えば、A−3サイズ以上)のマスタープレート
の場合、耐刷性の点で各々いまだ必ずしも満足すべき性
能ではなかった。
本発明は、以上の様な従来の液体現像剤の有する課題
を解決するものである。
本発明の目的は、分散の安定性、再分散性及び定着性
に優れた液体現像剤を提供することである。特に、現像
−定着工程が迅速化され且つ大版サイズのマスタープレ
ートを用いる電子写真製版システムにおいても、分散の
安定性、再分散性及び定着性に優れた液体現像剤を提供
することである。
本発明の他の目的は、優れた印刷インク感脂性と耐刷
性を有するオフセット印刷用原版の電子写真法による作
成を可能にする液体現像剤を提供することである。
本発明の他の目的は、前記用途に加えて各種静電写真
用及び各種転写用として適切な液体現像剤を提供するこ
とである。
本発明の更に他の目的は、インクジェット記録、陰極
線管記録及び圧力変化あるいは静電変化等の各種変化工
程の記録の様な液体現像剤が使用できるあらゆる系にお
いて使用可能な液体現像剤を提供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明の上記諸目的は、電気抵抗109Ωcm以上、かつ
誘電率3.5以下の非水溶媒中に、少なくとも樹脂を分散
して成る静電写真用液体現像剤において、該分散樹脂粒
子が、 下記一般式(I)で示される繰り返し単位を少なくと
も含有する重合体で、その一部分が架橋されており且
つ、少なくとも1つの重合体主鎖の片末端のみに一官能
性単量体(A)と共重合し得る重合性二重結合基を結合
して成る該非水溶媒に可溶性の分散安定用樹脂の存在下
に、 該非水溶媒には可溶であるが、重合することによって
不溶化する一官能性単量体(A)及び下記一般式(II)
で示される繰返し単位から成る重合体主鎖の一方の末端
にのみ下記一般式(III)で示される重合性二重結合基
を結合して成る数平均分子量が104以下である一官能性
マクロモノマー(M)を、各々少なくとも1種含有する
溶液を重合反応させることにより得られる共重合体樹脂
粒子であることを特徴とする静電写真用液体現像剤によ
って達成された。
一般式(I) 一般式(I)中、T1は−COO−、−OCO−、−CH2OCO
−、−CH2COO−、−O−又は−SO2−を表わす。
A1は炭素数6〜32の脂肪族基を表わす。
a1及びa2は、互いに同じでも異なってもよく、各々水
素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜8の炭化
水素基、−COO−Z1又は炭素数1〜8の炭化水素基を介
した−COO−Z1を表わす。ここでZ1は水素原子又は炭素
数1〜18の炭化水素基を表わす。
一般式(II) 一般式(III) 一般式(II)において、V0は−O−、−S−、−COO
−、−OCO−、−CH2OCO−又は−CH2COO−を表わす。
Y0は水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を表わ
す。
X1及びX2は、互いに同じでも異なってもよく、−O
−、−CO−、−CO2−、−OCO−、−SO2−、 を表わす(Y1は上記Y0と同一の内容を表わす)。
R1及びR2は、互いに同じでも異なってもよく、置換さ
れてもよい、又は を主鎖の結合に介在させてもよい〔X3、X4は、互いに同
じでも異なってもよく、上記X1、X2と同一の内容を示
し、R4は置換されてもよい炭素数1〜18の炭化水素基を
示し、Y2はY0と同一の内容を示す〕炭素数1〜18の炭化
水素基を表わす。
b1、b2は、互いに同じでも異なってもよく、水素原
子、ハロゲン原子、シアノ基、炭化水素基、−COO−R5
又は炭化水素を介した−COO−R5(R5は水素原子又は置
換されてもよい炭化水素基を示す)を表わす。
m、n及びpは、各々同じでも異なってもよく、0〜
4の整数を表わす。但し、m+nは少なくとも1以上で
ある。
一般式(III)において、V1は、−O−、−COO−、−
OCO−、−CH2OCO−、−CH2COO−、−SO2−、−CONH−、
−SO2NH−、 −CONHCOO−、又は−CONHCONH−を表わす(但し、R6
水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を表わす)。
d1及びd2は、互いに同じでも異なってもよく、各々上
記一般式(II)のb1又はb2と同義である。
以下、本発明の液体現像剤について詳細に説明する。
本発明に用いる電気抵抗109Ωcm以上、誘電率3.5以下
の担体液として好ましくは直鎖状もしくは分枝状の脂肪
族炭化水素、脂環式炭化水素、又は芳香族炭化水素、及
びこれらのハロゲン置換体を用いることができる。例え
ば、オクタン、イソオクタン、デカン、イソデカン、デ
カリン、ノナン、ドデカン、イソドデカン、シクロヘキ
サン、シクロオクタン、シクロデカン、ベンゼン、トル
エン、キシレン、メシチレン、アイソパーE、アイソパ
ーG、アイソパーH、アイソパーL(アイソパー;エク
ソン社の商品名)、シエルゾール70、シエルゾール71
(シエルゾール;シエルオイル社の商品名)、アムスコ
OMS、アムスコ460溶剤(アムスコ;スピリッツ社の商品
名)等を単独あるいは混合して用いる。
本発明における最も重要な構成成分である非水系分散
樹脂粒子(以下、ラテックス粒子と称することもある)
は、非水溶媒において、 前記一般式(I)で示される繰り返し単位を少なくと
も含有する重合体で、その一部分が架橋されており且
つ、少なくとも1つの重合体主鎖の片末端のみに一官能
性単量体(A)と共重合し得る重合性二重結合基を結合
して成る該非水溶媒に可溶性の分散安定用樹脂の存在下
に、 単量体(A)及びマクロモノマー(M)とを共重合す
ること(いわゆる、重合造粒法)によって製造したもの
である。
ここで、非水溶媒としては、基本的には、前記静電写
真用液体現像剤の担体液に混和するものであれば使用可
能である。
即ち、分散樹脂粒子を製造するに際して用いる溶媒と
しては、前記担体液に混和するものであればよく、好ま
しくは直鎖状又は分枝状の脂肪族炭化水素、脂環式炭化
水素、芳香族炭化水素及びこれらのハロゲン置換体等が
挙げられる。例えば、ヘキサン、オクタン、イソオクタ
ン、デカン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカ
ン、イソドデカン、イソパラフィン系の石油溶剤である
アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパ
ーL、シエルゾール70、シエルゾール71、アムスコOM
S、アムスコ460溶剤等を単独あるいは混合して用いる。
これらの有機溶媒とともに、混合して使用できる溶媒
としては、アルコール類(例えば、メチルアルコール、
エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコ
ール、フッ化アルコール等)、ケトン類(例えば、アセ
トン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、カ
ルボン酸エステル類(例えば、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、
プロピオン酸エチル等)、エーテル類(例えば、ジエチ
ルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、
メチレンジクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジク
ロロエタン、メチルクロロホルム等)が挙げられる。
これらの混合して使用する非水溶媒は、重合造粒後、
加熱、あるいは減圧下で留去することが望ましいが、ラ
テックス粒子分散物として、液体現像剤に持ちこまれて
も、現像液の液抵抗が109Ωcm以上という条件を満足で
きる範囲であれば問題とならない。
通常、樹脂分散物製造の段階で担体液と同様の溶媒を
用いる方が好ましく、前述の如く、直鎖状又は分岐状の
脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハ
ロゲン化炭化水素などが挙げられる。
非水溶媒中で、一官能性単量体(A)とマクロモノマ
ー(M)とを共重合して生成した該非水溶媒不溶の共重
合体を、安定な樹脂分散物とするために用いられる本発
明に係わる分散安定剤(分散安定用樹脂)は、一般式
(I)で示される繰り返し単位を少なくとも含有する重
合体で、その一部分が架橋されており且つ、少なくとも
1つの重合体主鎖の片末端のみに該単量体(A)と共重
合し得る重合性二重結合基を結合して成る該非水溶媒に
可溶性の樹脂であることを特徴とする。
以下、分散安定剤(分散安定用樹脂)について詳しく
説明する。
重合体成分の繰り返し単位として示される一般式
(I)において、炭化水素基は置換されていてもよい。
一般式(I)において、T1は好ましくは−COO−、−O
CO−、−CH2OCO−、又は−CH2COO−を表わす。
A1は、好ましくは炭素数8〜22の炭化水素基を表わ
し、具体的にはオクチル基、デシル基、ドデシル基、ト
リデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタ
デシル基、ドコサニル基、エイコサニル基、オクテニル
基、デセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テト
ラデセニル基、ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、
ドコセニル基等の脂肪族基が挙げられる。
a1及びa2は各々、互いに同じでも異なってもよく、好
ましくは水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子等)、シアノ基、炭素数1〜6
の炭化水素基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、フェニル基等)、−COO−Z1基又は炭素
数1〜6の炭化水素基を介した−COO−Z1を表わす。こ
こで、Z1は水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基(例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘ
キシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリデ
シル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシ
ル基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、デセ
ニル基、ベンジル基、フェネチル基、フェニル基、クロ
ロベンジル基、ブロモベンジル基、メチルベンジル基、
クロロフェニル基、ブロモフェニル基、トリル基等)を
表わす。より好ましくはa1、a2のいずれか一方が水素原
子である。
本発明の分散安定用樹脂における重合体主鎖の繰り返
し単位として、前記した一般式(I)で示される繰り返
し単位以外の繰り返し単位を含有してもよい。
一般式(I)以外の繰り返し単位としては、例えば、
一般式(I)で示される繰り返し単位に相当する単量体
と共重合し得る一官能性単量体であればいずれでもよ
い。
具体的には、例えば一般式(IV)で表わされる繰り返
し単位が挙げられる。
一般式(IV) 式(IV)中、T2は−COO−、−OCO−、−CH2OCO−、−
CH2COO−、−SO2−、−O−、−S−、 −NHCO−、−CH2NHCO−、−NHSO2−、−CH2NHSO2−、−
CONHCOO−、−CONHSO2−、−NHCONH−、 等が挙げられる。
W1は水素原子又は置換されてもよい炭素数1〜18の炭
化水素基を表わす(例えば、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル
基、ドデシル基、トリデシル基、オクタデシル基、2−
ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−
クロロエチル基、2−シアノエチル基、2−メトキシカ
ルボニルエチル基、2−カルボキシエチル基、ブテニル
基、ヘキセニル基、オクテニル基、シクロヘキシル基、
ベンジル基、フェネチル基、フェニル基、トリル基、ナ
フチル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、メト
キシフェニル基、ブロモベンジル基、メチルベンジル
基、メトキシベンジル基等)。
W2は水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子等)、アルキル基(例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、クロロメチル基、ヒドロキ
シメチル基、N,N−ジメチルアミノメチル基、N,N−ジエ
チルアミノメチル基等)、ヒドロキシ基、カルボキシル
基、又はスルホ基を表わす。sは1〜4の整数を表わ
す。
Z3はベンゼン環とZ2を連結する連結基又は結合を表わ
し、−COO−、 −O−、−S−、 及びベンゼン環とZ2との直接結合等が挙げられる(W3
W1と同一の内容を表わす)。
Z2は水素原子、炭素数1〜6の置換されていない炭化
水素基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ヘプチル基、ヘキシル基、シクロヘプチル基、
シクロヘキシル基、ヘキセニル基、フェニル基等)、炭
素数1〜22の置換された脂肪族基〔置換基としては、例
えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子)、−OH、−SH、−COOH、−SO3H、−SO
2H、−PO3H2、−CN、−CONH2、−SO2NH2(W4、W5は各々、W1と同一の内容を表わす)、−OCO
W6、−O−W6、−S−W6COOW6、−SO2W6(W6、W7、W8は各々、置換されてもよい
炭素数1〜18の炭化水素基を表わし、具体的にはW1と同
一の内容を表わす)等〕、複素環基(例えば、チオフェ
ン環、ピラン環、フラン環、ピリジン環、モルホリン
環、ピペリジン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾー
ル環、チアゾロール環等)、又は置換されてもよい芳香
族基(例えば、フェニル基、ナフチル基、トリル基、キ
シリル基、メシチル基、フロロフェニル基、クロロフェ
ニル基、ブロモフェニル基、ジクロロフェニル基、ジブ
ロモフェニル基、トリフロロメチルフェニル基、ヒドロ
キシフェニル基、メトキシフェニル基、カルボキシフェ
ニル基、スルホフェニル基、カルボキシアミドフェニル
基、スルホアミドフェニル基、メトキシカルボニルフェ
ニル基、アセトアミドフェニル基、シアノフェニル基、
ニトロフェニル基、メタンスルホニルフェニル基等)を
表わす。
e1及びe2は互いに同じでも異なってもよく、各々前記
一般式(I)におけるa1またはa2と同一の内容を表わ
す。
更に、以上の様な一般式(IV)で示される繰り返し単
位に相当する単量体以外の単量体でもよく、例えば、マ
レイン酸、マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、ビニ
ルナフタレン類、ビニル基が環に直接置換されたビニル
複素環化合物類(例えば、ビニルピリジン、ビニルイミ
ダゾール、ビニルチオフェン、ビニルピロリドン、ビニ
ルベンゾイミダゾール、ビニルトリアゾール等)等が挙
げられる。
本発明の分散安定用樹脂は、一般式(I)で示される
繰り返し単位の中から選ばれた重合体成分を、ホモ重合
体成分として、または一般式(I)で示される繰り返し
単位に相当する単量体と共重合し得る他の単量体(例え
ば、前記一般式(IV)で示される繰り返し単位に相当す
る単量体等)と共重合して得られる共重合体成分として
含有し、且つ一部分が架橋された重合体であり、更に少
なくとも1つの重合体主鎖の片末端にのみ重合性二重結
合基を結合した重合体である。
本発明の分散安定用樹脂が、一般式(I)で示される
繰り返し単位に相当する単量体と該単量体と共重合し得
る他の単量体(例えば、前記一般式(IV)で示される繰
り返し単位に相当する単量体等)とを共重合して得られ
る共重合体成分として含有する場合、一般式(I)で示
される繰り返し単位に相当する単量体は全単量体100重
量部に対して30重量部以上であり、好ましくは50重量部
以上、より好ましくは70重量部以上である。
重合体中に架橋構造を導入する方法としては、通常知
られている方法を利用することができる。即ち、単量体
の重合反応において、多官能性単量体を共存させて重合
する方法及び重合体中に、架橋反応を進行する官能基を
含有させ高分子反応で架橋する方法である。好ましく
は、重合性官能基を2個以上有する単量体を上記した一
般式(I)に相当する単量体とともに重合することでポ
リマー鎖間を架橋する方法が好ましい。
重合性官能基として具体的には、CH2=CH−、CH2=CH
−CH2−、 CH2=CH−NHCO−、CH2=CH−CH2−NHCO−、CH2=CH−SO
2−、CH2=CH−CO−、CH2=CH−O−、CH2=CH−S−等
を挙げることができるが、上記の重合性官能基を2個以
上有する単量体は、これらの重合性官能基を同一のもの
あるいは異なったものを2個以上有する単量体であれば
よい。
重合性官能基を2個以上有した単量体の具体例は、例
えば同一の重合性官能基を有する単量体として、ジビニ
ルベンゼン、トリビニルベンゼン等のスチレン誘導体;
多価アルコール(例えば、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール#200、#400、#600、1,3−ブチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、ジプロピレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールな
ど)又は、ポリヒドロキシフェノール(例えば、ヒドロ
キノン、レゾルシン、カテコールおよびそれらの誘導
体)のメタクリル酸、アクリル酸又はクロトン酸のエス
テル類、ビニルエーテル類又はアリルエーテル類;二塩
基酸(例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、イタコン
酸等)のビニルエステル類、アリルエステル類、ビニル
アミド類又はアリルアミド類;ポリアミン(例えば、エ
チレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチ
レンジアミン等)とビニル基を含有するカルボン酸(例
えば、メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、アリル
酢酸等)との縮合体などが挙げられる。
又、異なる重合性官能基を有する単量体として、例え
ば、ビニル基を含有するカルボン酸〔例えば、メタクリ
ル酸、アクリル酸、メタクリロイル酢酸、アクリロイル
酢酸、メタクリロイルプロピオン酸、アクリロイルプロ
ピオン酸、イタコニロイル酢酸、イタコニロイルプロピ
オン酸、カルボン酸無水物とアルコール又はアミンの反
応体(例えば、アリルオキシカルボニルプロピオン酸、
アリルオキシカルボニル酢酸、2−アリルオキシカルボ
ニル安息香酸、アリルアミノカルボニルプロピオン酸
等)等〕のビニル基を含有するエステル誘導体又はアミ
ド誘導体(例えば、メタクリル酸ビニル、アクリル酸ビ
ニル、イタコン酸ビニル、メタクリル酸アリル、アクリ
ル酸アリル、イタコン酸アリル、メタクリロイル酢酸ビ
ニル、メタクリロイルプロピオン酸ビニル、メタクリロ
イルプロピオン酸アリル、メタクリル酸ビニルオキシカ
ルボニルメチルエステル、アクリル酸ビニルオキシカル
ボニルメチルオキシカルボニルエチレンエステル、N−
アリルアクリルアミド、N−アリルメタクリルアミド、
N−アリルイタコン酸アミド、メタクリロイルプロピオ
ン酸アリルアミド等);又はアミノアルコール類(例え
ば、アミノエタノール、1−アミノプロパノール、1−
アミノブタノール、1−アミノヘキサノール、2−アミ
ノブタノール等)と、ビニル基を含有したカルボン酸と
の縮合体などが挙げられる。
本発明では、2個以上の重合性官能基を有する単量体
を全単量体の15重量%以下、好ましくは、10重量%以下
用いて重合することにより部分的に架橋された樹脂を形
成することができる。
また、少なくとも1つの重合体主鎖の片末端のみに結
合する重合性二重結合基は重合体主鎖の一方の末端に直
接結合するか、あるいは任意の連結基を介して結合した
化学構造を有する。
具体的には、例えば一般式(V)で表わされる化学構
造が挙げられる。
一般式(V) 式(V)中、T3は一般式(IV)中のT2と同一の内容を
表わす。
f1及びf2は互いに同じでも異なってもよく、各々前記
一般式(IV)におけるe1またはe2と同一の内容を表わ
す。
U1を重合体主鎖の片末端に直接連結する結合あるいは、任
意の連結基を介した結合基を表わす。
結合基としては炭素−炭素結合(一重結合あるいは二
重結合)、炭素−ヘテロ原子結合(ヘテロ原子としては
例えば、酸素原子、イオウ原子、窒素原子、ケイ素原子
等)、ヘテロ原子−ヘテロ原子結合の原子団の任意の組
合わせで構成されるものである。例えば、 〔Z4、Z5は各々、水素原子、ハロゲン原子(例えば、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、シアノ基、ヒドロ
キシル基、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基等)等を示す〕、CH=CH、 −O−、−S−、 −COO−、−SO2−、 −NHCOO−、−NHCONH−、 〔Z6、Z7は各々、水素原子、炭素数1〜8の炭化水素基
(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ベンジル基、フェネチル
基、フェニル基、トリル基等)、又は−OZ8(Z8は、Z6
における炭化水素基と同一の内容を示す)を表わす〕等
が挙げられる。
以上の如き重合体主鎖の片末端のみに結合する一般式
(V)で示される重合性二重結合基について、以下に具
体的に示す。ただし、以下の具体例において、Aは−
H、−CH3又は−CH2COOCH3を表わし、Bは−H又は−CH
3を表わす。また、nは2〜10の整数を表わし、mは2
又は3を表わし、lは1、2又は3を表わし、pは1〜
4の整数を表わし、qは1又は2を表わす。
(19)CH2=CH−CH2COO(CH2 nS−, (24)CH2=CH−OCO(CH2 lS−, (25)CH2=CH−CH2−OCO−(CH2 lS−, 重合体主鎖の片末端にのみ重合性二重結合基を結合し
て成る本発明の分散安定用樹脂は、従来公知のアニオ
ン重合あるいはカチオン重合によって得られるリビング
ポリマーの末端に種々の二重結合基を含有する試薬を反
応させるか、あるいはこのリビングポリマーの末端に
“特定の反応性基”(例えば、−OH、−COOH、−SO3H、
−NH2、−SH、−PO3H2、−NCO、−NCS、 −COCl、−SO2Cl等)を含有した試薬を反応させた後、
高分子反応により重合性二重結合基を導入する方法(イ
オン重合法による方法)又は、分子中に上記“特定の
反応性基”を含有した重合開始剤及び/又は連鎖移動剤
を用いてラジカル重合させた後、重合体主鎖の片末端に
のみ結合した“特定の反応性基”を利用して高分子反応
を行うことにより重合性二重結合基を導入する方法等の
合成法によって容易に製造することができる。
具体的には、P.Dreyfuss & R.P.Quirk,Encycl.Poly
m.Sci.Eng.,7,551(1987)、中條善樹,山下雄也「染料
と薬品」,30、232(1985)、上田明,永井進「科学と
工業」,60,57(1986)、P.F.Rempp & E.Franta,Advan
ces in Polymer Science,58,1(1984)、伊藤浩一「高
分子加工」,35,262(1986)、V.Percec,Applied Polym
er Science,285,97(1984)等の総説及びそれに引用の
文献等に記載の方法に従って重合性二重結合基を導入す
ることができる。
更に、具体的には、一般式(I)で示される繰り返
し単位に相当する単量体を少なくとも1種、上記した架
橋構造を導入するための多官能性単量体、及び分子中に
上記“特定の反応性基”を含有する連鎖移動剤の混合物
を重合開始剤(例えばアゾビス系化合物、過酸化物等)
により重合する方法、あるいは上記連鎖移動剤を用い
ずに、分子中に上記“特定の反応性基”を含有する重合
開始剤を用いて重合する方法、あるいは連鎖移動剤及
び重合開始剤のいずれにも分子中に上記“特定の反応性
基”を含有する化合物を用いる方法、等により架橋構造
を有し、且つ重合体主鎖の片末端にのみ“特定の反応性
基”を結合した重合体を合成する。次にこの“特定の反
応性基”を利用して、高分子反応を行うことにより重合
性二重結合を導入する方法が挙げられる。
用いる連鎖移動剤としては、例えば該“特定の反応性
基”あるいは該“特定の反応性基”に誘導しうる置換基
を含有するメルカプト化合物{例えば、チオグリコール
酸、チオリンゴ酸、チオサリチル酸、2−メルカプトプ
ロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカ
プト酪酸、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシ
ン、2−メルカプトニコチン酸、3−〔N−(2−メル
カプトエチル)カルバモイル〕プロピオン酸、3−〔N
−(2−メルカプトエチル)アミノ〕プロピオン酸、N
−(3−メルカプトプロピオニル)アラニン、2−メル
カプトエタンスルホン酸、3−メルカプトプロパンスル
ホン酸、4−メルカプトブタンスルホン酸、2−メルカ
プトエタノール、1−メルカプト−2−プロパノール、
3−メルカプト−2−ブタノール、メルカプトフェノー
ル、2−メルカプトエチルアミン、2−メルカプトイミ
ダゾール、2−メルカプト−3−ピリジノール等}、あ
るいは該“特定の反応性基”あるいは該“特定の反応性
基”に誘導しうる置換基を含有するヨード化アルキル化
合物(例えばヨード酢酸、ヨードプロピオン酸、2−ヨ
ードエタノール、2−ヨードエタンスルホン酸、3−ヨ
ードプロパンスルホン酸等)が挙げられる。好ましくは
メルカプト化合物が挙げられる。
また、“特定の反応性基”あるいは“特定の反応性
基”に誘導しうる置換基を含有する重合開始剤として
は、例えば、4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、
4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸クロライド)、2,
2′−アゾビス(2−シアノプロパノール)、2,2′−ア
ゾビス(2−シアノペンタノール)、2,2′−アゾビス
〔2−(5−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリ
ミジン−2−イル)プロパン〕、2,2′−アゾビス{2
−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2
−ヒドロキシエチル〕プロピオアミド}、2,2′−アゾ
ビス{2−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチ
ル)エチル〕プロピオアミド}、2,2′−アゾビス〔2
−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオア
ミド〕、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)等
が挙げられる。
これらの連鎖移動剤あるいは重合開始剤の使用量は、
各々全単量体100重量部に対して、0.5〜15重量部であ
り、好ましくは1〜10重量部である。
本発明の分散安定用樹脂は、有機溶媒に可溶性であ
り、具体的には、トルエン溶媒100重量部に対して、温
度25℃において、分散安定用樹脂が少なくとも5重量部
以上溶解するものであればよい。
本発明の分散安定用樹脂の重量平均分子量は、1×10
4〜1×106であり、好ましくは2×104〜5×105であ
る。
非水系分散樹脂を製造するに際して用いる単量体は、
該非水溶媒には可溶であるが、重合することによって不
溶化する一官能性単量体(A)と、単量体(A)と共重
合を生ずる一官能性マクロモノマー(M)に区別するこ
とができる。
単量体(A)としては、例えば、炭素数1〜6の脂肪
族カルボン酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸、モノクロロ
酢酸等)のビニルエステル類あるいはアリルエステル
類;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン
酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸の炭素数1〜3の
アルキルエステル類又はアルキルアミド類;スチレン、
ビニルトルエン、クロロスチレン、α−メチルスチレン
の如きスチレン誘導体;アクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸、マレイン酸、イタコン酸の如き不飽和カルボ
ン酸、その無水物又はアミド化物;ヒドロキシエチルメ
タクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、メトキ
シエチルメタクリレート、エトキシエチルアクリレー
ト、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルア
ミノエチルメタクリレート、トリメトキシシリルプロピ
ルメタクリレート、N−ビニルピロリドン、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、2−シアノエチルメタク
リレート、2−クロロエチルメタクリレート、N−ビニ
ルピリジン、N−ビニルイミダゾール、2−フルフリル
エチルメタクリレート、の如き、ヒドロキシ基、アミノ
基、アミド基、シアノ基、スルホン酸基、カルボニル
基、ハロゲン原子、ヘテロ環基等の各種極性基を含有す
る重合性単量体等を挙げることができる。
単量体(A)は二種以上を併用してもよい。
一官能性マクロモノマー(M)は、一般式(II)で示
される繰返し単位から成る重合体主鎖の一方の末端にの
み、単量体(A)と共重合し得る、一般式(III)で示
される重合性二重結合基を結合して成る数平均分子量が
104以下のマクロモノマーである。
一般式(II)及び(III)においてb1、b2、Y0、Y1、Y
2、d1、d2及びR6に含まれる炭化水素基は各々示された
炭素数(未置換の炭化水素基としての)を有するが、こ
れら炭化水素基は置換されていてもよい。
本発明に用いられる一般式(II)で示される繰返し単
位について更に説明する。
V0は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CH2OCO
−又は−CH2COO−を表わす。
Y0は、好ましくは水素原子又は置換されてもよい総炭
素数1〜18の脂肪族基を表わす。好ましい脂肪族基とし
ては、炭素数1〜18の置換されてもよいアルキル基(例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘ
プチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシ
ル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、2−クロロエ
チル基、2−ブロモエチル基、2−シアノエチル基、2
−メトキシカルボニルエチル基、2−メトキシエチル
基、3−ブロモプロピル基、等)、炭素数4〜18の置換
されてもよいアルケニル基(例えば、2−メチル−1−
プロペニル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル基、3
−メチル−2−ペンテニル基、1−ペンテニル基、1−
ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、4−メチル−2−ヘ
キセニル基、等)、炭素数7〜12の置換されてもよいア
ラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−
フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、2−ナフチル
エチル基、クロロベンジル基、ブロモベンジル基、メチ
ルベンジル基、エチルベンジル基、メトキシベンジル
基、ジメチルベンジル基、ジメトキシベンジル基等)、
炭素数5〜8の置換されてもよい脂環式基(例えば、シ
クロヘキシル基、2−シクロヘキシルエチル基、2−シ
クロペンチルエチル基、等)が挙げられる。
X1及びX2は、互いに同じでも異なってもよく、−O
−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、 (Y1は上記Y0と同一の内容を示す)を表わす。より好ま
しくは、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−又は を表わす。
R1及びR2は、互いに同じでも異なってもよく、置換さ
れてもよい、又は を主鎖の結合に介在させてもよい、炭素数1〜18の炭化
水素基(炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル
基、アラルキル基又は脂環式基等の脂肪族基が挙げられ
る)を示す。これら脂肪族基として好ましい具体例は上
述したY0の好ましい脂肪族基と同一の内容が挙げられ
る。但し、X3、X4は、同じでも異なってもよく、上記
X1、X2と同一の内容を示し、R4は置換されてもよい、炭
素数1〜18のアルキレン基、アルケニレン基又はアラル
キル基を示し、Y2は上記Y0と同一の内容を示す。
更にR1及びR2について、具体的に例を挙げると、 (R7、R8は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子等を示
す)、CH=CH、 (X3、X4、Y2、R4、及びpは上記記号と同様の意味を示
す)等の原子団の任意の組合せで構成されるものであ
る。
b1及びb2は、互いに同じでも異なっていてもよく、好
ましくは水素原子、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、
臭素原子等)、シアノ基、炭素数1〜3のアルキル基
(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)、−CO
O−R5又は−CH2COOR5(R5は、水素原子又は炭素数1〜1
8のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、脂環式
基又はアリール基を表わし、これらは置換されていても
よく、具体的には、上記Y0について説明したものと同様
の内容を表わす)を表わす。
更に、m、n及びpは、各々同じでも異なってもよ
く、0、1、2、3、4の数を表わす。但し、m+nは
少なくとも1以上である。
以上の如き、一般式(II)で示される繰返し単位につ
いて更に具体例を以下に挙げる。しかし、本発明の内容
が、これらに限定されるものではない。以下において、 aはH又はCH3を、 RはC1-18のアルキル基を、 R′は水素原子又はC1-18のアルキル基を、 k1、k2は1〜12の整数を、 l1、l2は1〜100の整数を示す。
一般式(III)において、V1は、−O−、−COO−、−
OCO−、−CH2OCO−、−CH2COO−、−SO2−、−CONH−、
−SO2NH−、 −CONHCOO−、又は−CONHCONH−を表わす。但し、R6
水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を表わす。炭化
水素基としては炭素数1〜18の脂肪族基が好ましく、具
体的には上記Y0について説明したものと同様の内容のも
のが挙げられる。
d1及びd2は、互いに同じでも異なってもよく、上記一
般式(II)中のb1又はb2と同義である。d1及びd2の好ま
しい範囲は、各々、上記したb1及びb2について説明した
ものと同様の内容である。
一般式(II)のb1及びb2のいずれか一方が、又一般式
(III)のd1及びd2のいずれか一方が水素原子であるこ
とがより好ましい。
本発明において供されるマクロモノマーは、上述の如
き、一般式(II)で示される繰返し単位を少なくとも含
有して成る重合体主鎖の一方の末端にのみ、一般式(II
I)で示される重合性二重結合基が、直接結合するか、
あるいは、任意の連結基で結合された化学構造を有する
ものである。式(II)成分と式(III)成分を連結する
基としては、炭素−炭素結合(一重結合あるいは二重結
合)、炭素−ヘテロ原子結合(ヘテロ原子としては例え
ば、酸素原子、イオウ原子、窒素原子、ケイ素原子
等)、ヘテロ原子−ヘテロ原子結合の原子団の任意の組
合せで構成されるものである。
本発明のマクロモノマー(M)のうち好ましいものは
式(VI)で示される如きものである。
式(VI) 式(VI)中、b1、b2、d1、d2、Y0、V0、V1、R1、R2
X1、X2、m、nは、各々、一般式(II)及び(III)に
おいて説明したものと同一の内容を表わす。
Gは、単なる結合または、 〔R9、R10は水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素
原子、塩素原子、臭素原子等)、シアノ基、ヒドロキシ
ル基、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロ
ピル基)を示す〕、CH=CH、 −O−、−S−、 −COO−、−SO2−、 −NHCOO−、−NHCONH−、 〔R11、R12は、各々、水素原子又は前記Y0と同様の内容
を表わす炭化水素基を示す〕等の原子団から選ばれた単
独の連結基もしくは任意の組合せで構成された連結基を
表わす。
マクロモノマー(M)の数平均分子量の上限が1×10
4を超えると耐刷性が低下する。他方、分子量が小さす
ぎると汚れが発生する傾向があるので、1×103以上で
あることが好ましい。
前記一般式(II)、(III)もしくは(VI)におい
て、Y0、V0、V1、b1、b2、d1、d2の各々について、特に
好ましい例を示す。
V0としては、−COO−、−OCO−、−O−、−CH2COO−
または−CH2OCO−が、Y0としては炭素数18以下のアルキ
ル基またはアルケニル基が、V1としては前記のものがす
べて(但し、R6は水素原子である)が、b1、b2、d1、d2
としては水素原子またはメチル基が挙げられる。
以下に一般式(VI)に示される についての具体例を示す。しかし、本発明の内容がこれ
らに限定されるものではない。以下において、bはH又
はCH3を、m1は2〜12の整数を、n1は1〜12の整数を表
わす。
又、本発明に供されるマクロモノマー(M)におい
て、一般式(II)で示される繰り返し単位とともに、他
の繰り返し単位を共重合成分として含有してもよい。
他の共重合成分としては、一般式(II)の繰り返し単
位に相当する単量体と共重合し得る他の単量体から成る
繰り返し単位であればいずれでもよい。このような他の
単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、
イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、ビニル酢酸、4
−ペンテン酸等の不飽和カルボン酸及びこれら不飽和カ
ルボン酸のエステル類又はアミド類;炭素数1〜22の脂
肪酸ビニルエステル類あるいはアリルエステル類;ビニ
ルエーテル類;スチレン及びスチレン誘導体;不飽和結
合含有のヘテロ環化合物等が挙げられる。具体的には、
例えば前記した単量体(A)で例示した化合物等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。
マクロモノマー(M)の繰り返し単位の総和におい
て、一般式(II)で示される繰り返し単位は、全体の40
重量%以上含有されていることが好ましく、より好まし
くは60〜100重量%である。
一般式(II)で示される成分が全体の40重量%未満に
なると、分散樹脂粒子で形成された画像部の機械的強度
の保持が充分でなく、従って、オフセット原版として用
いた時の耐刷性向上の効果が見られなくなってしまう。
本発明のマクロモノマー(M)は、従来公知の合成方
法によって製造することができる。例えば、アニオン
重合あるいはカチオン重合によって得られるリビングポ
リマーの末端に種々の試薬を反応させて、マクロマーに
する、イオン重合法による方法、分子中に、カルボキ
シル基、ヒドロキシ基、アミノ基等の反応性基を含有し
た重合開始剤及び/又は連鎖移動剤を用いて、ラジカル
重合して得られる末端反応性基結合のオリゴマーと種々
の試薬を反応させて、マクロマーにするラジカル重合法
による方法、重付加あるいは重縮合反応により得られ
たオリゴマーに上記ラジカル重合方法と同様にして、重
合性二重結合基を導入する重付加縮合法による方法が挙
げられる。
具体的には、P.Dreyfuss & R.P.Quirk,Encycl.Poly
m.Sci.Eng.,7,551(1987)、P.F.Rempp,E.Franta,Adv.P
olym.Sci.,58,1(1984)、V.Percec,Appl.Polym.Sci.,2
85,95(1984)、R.Asami,M.TakaRi,Makvamol.Chem.Supp
l.,12,163(1985)、P.Rempp.et al,Makvamol.Chem.Sup
pl.,8,3(1984)、川上雄資,化学工業,38,56(198
7)、山下雄也,高分子,31,988(1982)、小林四郎,
高分子,30,625(1981)、東村敏延,日本接着協会誌,
18,536(1982)、伊藤浩一,高分子加工,35,262(198
6)、東貴四郎,津田隆,機能材料,1987,No.10,5等の
総説及びそれに引例の文献・特許等に記載の方法に従っ
て合成することができる。
本発明の分散樹脂は、単量体(A)とマクロモノマー
(M)の少なくとも各々1種以上から成り、重要な事
は、これら単量体から合成された樹脂が該非水溶媒に不
溶であれば、所望の分散樹脂を得ることができる。より
具体的には、不溶化する単量体(A)に対して、マクロ
モノマー(M)を0.05〜10重量%使用することが好まし
く、さらに好ましくは0.1〜5重量%である。更に特に
好ましくは0.3〜3重量%である。又本発明の分散樹脂
の分子量は103〜106であり、好ましくは104〜5×105
ある。
以上の如き本発明で用いられる分散樹脂を製造するに
は、一般に、前述の様な分散安定用樹脂、単量体(A)
及びマクロモノマー(M)とを非水溶媒中で過酸化ベン
ゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、ブチルリチウム
等の重合開始剤の存在下に加熱重合させればよい。具体
的には、分散安定用樹脂、単量体(A)及びマクロモ
ノマー(M)の混合溶液中に重合開始剤を添加する方
法、分散安定用樹脂を溶解した溶液中に単量体(A)
及びマクロモノマー(M)を重合開始剤とともに滴下し
てゆく方法、あるいは、分散安定用樹脂全量と単量体
(A)及びマクロモノマー(M)の混合物の一部を含む
混合溶液中に、重合開始剤とともに残りの単量体混合物
を任意に添加する方法、更には、非水溶媒中に、分散
安定用樹脂及び単量体(A)及びマクロモノマー(M)
の混合溶液を、重合開始剤とともに任意に添加する方法
等があり、いずれの方法を用いても製造することができ
る。
単量体(A)及びマクロモノマー(M)の総量は、非
水溶媒100重量部に対して5〜80重量部程度であり、好
ましくは10〜50重量部である。
分散安定用樹脂である可溶性の樹脂は、上記で用いる
単量体とマクロモノマーの総量100重量部に対して1〜1
00重量部であり、好ましくは5〜50重量部である。
重合開始剤の量は、単量体とマクロモノマーの総量の
0.1〜5重量%が適切である。
又、重合温度は50〜180℃程度であり、好ましくは60
〜120℃である。反応時間は1〜15時間が好ましい。
反応に用いた非水溶媒中に、前記したアルコール類、
ケトン類、エーテル類、エステル類等の極性溶媒を併用
した場合あるいは、重合造粒化される単量体(A)の未
反応物が残存する場合、該溶媒あるいは単量体の沸点以
上に加温して留去するかあるいは、減圧留去することに
よって除くことが好ましい。
以上の如くして本発明により製造された非水系分散樹
脂は、微細でかつ粒度分布が均一な粒子として存在する
と同時に、非常に安定な分散性を示し、特に現像装置内
において長く繰り返し使用をしても分散性が良くかつ現
像スピードが向上しても再分散も容易であり装置の各部
に付着汚れを生ずることが全く認められない。
また、加熱等により定着した場合、強固な被膜が形成
され、優れた定着性を示した。
特に、特開昭62−151868号に記載された内容の非水系
分散樹脂では、重合して不溶化する単量体と、共重合し
得る、エステル結合等を分子内に少なくとも2ケ以上含
有する単量体を共存させて得た樹脂粒子であるが、これ
は、粒子の分散性及び耐刷性は従来の粒子に比べ大幅に
性能向上がなされているが、大版サイズのオフセット印
刷用マスタープレートを用いた製版機(例えば富士写真
フィルム(株)製、EPL−560、EPL−820等)、あるいは
製版機の処理スピードを早くした場合に、粒子の分散性
にいまだ問題があった。ところが、本発明で供される樹
脂粒子を用いた場合には、こうした過酷な条件において
も何ら問題を生じない。
以上の如く、本発明の液体現像剤は、現像−定着工程
が迅速化され且つ大版サイズのマスタープレートを用い
た場合でも、分散の安定性、再分散性及び定着性に優れ
ている。
本発明の液体現像剤において所望により着色剤を使用
しても良い。その着色剤は特に指定されるものではなく
従来公知の各種顔料又は染料を使用することができる。
分散樹脂自体を着色する場合には、例えば着色の方法
の1つとしては、顔料又は染料を用いて分散樹脂に物理
的に分散する方法があり、使用する顔料又は染料は非常
に多く知られている。例えば、磁性酸化鉄粉末、粉末ヨ
ウ化鉛、カーボンブラック、ニグロシン、アルカリブル
ー、ハンザイエロー、キナクリドンレッド、フタロシア
ニンブルーなどが挙げられる。
着色の方法の他の1つとしては、特開昭57−48738号
などに記載されている如く、分散樹脂を、好ましい染料
で染色する方法がある。あるいは、他の方法として、特
開昭53−54029号に開示されている如く、分散樹脂と染
料を化学的に結合させる方法があり、あるいは、又、特
公昭44−22955号等に記載されている如く、重合造粒法
で製造する際に、予め色素を含有した単量体を用い、色
素含有の共重合体とする方法がある。
本発明の液体現像剤には、荷電特性の強化あるいは画
像特性の改良等のために、所望により種々の添加剤を加
えても良く、例えば原崎勇治「電子写真」第16巻、第2
号、44頁に具体的に記載されているものが用いられる。
例えば、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸金属
塩、ナフテン酸金属塩、高級脂肪酸金属塩、レシチン、
ポリ(ビニルピロリドン)、半マレイン酸アミド成分を
含む共重合体等が挙げられる。
本発明の液体現像剤の主要な各組成分の量について説
明すれば下記の通りである。
樹脂(及び所望により用いられる着色剤)を主成分と
して成るトナー粒子は、担体液体1000重量部に対して0.
5重量部〜50重量部が好ましい。0.5重量部未満であると
画像濃度が不足し、50重量部を超えると非画像部へのカ
ブリを生じ易い。更に、前記の分散安定用の担体液体可
溶性樹脂も所望により使用され、担体液体1000重量部に
対して0.5重量部〜100重量部程度加えることができる。
上述の様な荷電調節剤は、担体液体1000重量部に対して
0.001〜1.0重量部が好ましい。更に所望により各種添加
剤を加えても良く、それら添加物の総量は、現像剤の電
気抵抗によってその上限が規制される。即ち、トナー粒
子を除去した上述の液体現像剤の電気抵抗が109Ωcmよ
り低くなると良質の連続階調像が得られ難くなるので、
各添加物の各添加量を、この限度内でコントロールする
ことが必要である。
(実施例) 以下に本発明の実施例を例示するが、本発明の内容が
これらに限定されるものではない。
分散安定用樹脂の製造例1:P−1 オクタデシルメタクリレート100g、ジビニルベンゼン
2.0g、トルエン150g及びイソプロパノール50gの混合溶
液を、窒素気流下攪拌しながら、温度80℃に加温した。
2,2′−アゾビス(4−シアノ吉草酸)(略称A.C.V.)
を5.0g加えて8時間反応した。冷却後、メタノール2l中
に再沈し白色粉末を濾集後乾燥した。得られた白色粉末
50g、アリルグリシジルエーテル8.0g、t−ブチルハイ
ドロキノン0.5g、N,N−ジメチルドデシルアミン0.5g及
びトルエン100gの混合物を温度100℃に加温し、20時間
攪拌した。この反応混合溶液をメタノール1中に再沈
し淡黄色粉末を濾集後乾燥した。収量43gで、重量平均
分子量は9.5×104であった。
分散安定用樹脂の製造例2〜10:P−2〜P−10 製造例1において、オクタデシルメタクリレートの代
わりに、下記表−1の単量体を用いる他は、製造例1と
全く同様に操作して各分散安定用樹脂P−2〜P−10を
製造した。各樹脂の重量平均分子量は9.0×104〜10.5×
104であった。
分散安定用樹脂の製造例11〜23:P−11〜P−23 製造例1において、架橋用多官能性単量体であるジビ
ニルベンゼン2.0gの代わりに、下記表−2の多官能性単
量体又はオリゴマーを用いる他は、製造例1と同様に操
作して、各分散安定用樹脂P−11〜P−23を製造した。
分散安定用樹脂の製造例24:P−24 オクタデシルメタクリレート100g、チオリンゴ酸3g、
ジビニルベンゼン4.5g、トルエン150g及びエタノール50
gの混合溶液を、窒素気流下に、温度60℃に加温した。
2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)(略称A.I.B.
N.)を0.5g加えて5時間反応し、次にA.I.B.N.を0.3g加
えて3時間反応し、更にA.I.B.N.を0.2g加えて3時間反
応した。冷却後、メタノール2l中に再沈し、白色粉末を
濾集後、乾燥した。収量85gであった。
上記粉末50g及びトルエン100gの混合物を温度40℃に
加熱し、攪拌下に溶解させた。次に、t−ブチルハイド
ロキノン0.2g、酢酸ビニル8g、酢酸水銀0.03gを加え
て、2時間反応させた。次に温度70℃にあげ、100%硫
酸1.2×10-3mlを添加し、18時間反応させた。反応後、
反応液に酢酸ナトリウム三水和物3.6gを添加して30分間
攪拌した後、冷却してメタノール1.5l中に再沈した。や
や褐色味の粉末41gを得た。この粉末の重量平均分子量
は10.5×104であった。
分散安定用樹脂の製造例25〜30:P−25〜P−30 上記製造例24において、チオリンゴ酸3gの代わりに、
下記表−3のメルカプト化合物に代えた他は、製造例24
と同様に操作して分散安定用樹脂P−25〜P−30を製造
した。
分散安定用樹脂の製造例31:P−31 ドデシルメタクリレート100g、エチレングリコールジ
メタクリレート4g、チオグリコール酸2,3−エポキシプ
ロピルエステル4g、トルエン200gの混合溶液を用いる他
は製造例24と同様にして重合反応を行った。
次に、クロトン酸6g、2,2′−メチレンビス−(6−
t−ブチル−p−クレゾール)を1.0g及びN,N−ジメチ
ルドデシルアミン0.8gを加え、温度100℃で攪拌下に20
時間反応した。この反応混合物をメタノール2l中に再沈
し、淡黄色粘稠物をデカンテーション法で得た後乾燥し
た。収量75gで重量平均分子量は6.5×104であった。
分散安定用樹脂の製造例32:P−32 トリデシルメタクリレート100g、ジビニルベンゼン1.
2g及びテトラヒドロフラン200gの混合溶液を、窒素気流
下攪拌しながら、温度70℃に加温した。4,4′−アゾビ
ス(4−シアノペンタノール)を6g加え8時間反応し
た。次に、この反応物を冷却後、メタクリル酸無水物6.
2g、t−ブチルハイドロキノン0.8g及び濃硫酸1滴を加
え温度30℃で1時間攪拌し、更に温度50℃で3時間攪拌
した。冷却後、メタノール2lに再沈し溶液をデカンテー
ションで除去し、褐色の粘稠物を捕集し乾燥した。収量
88gで重量平均分子量は11.3×104であった。
分散安定用樹脂の製造例33:P−33 オクタデシルメタクリレート100g、エチレングリコー
ルジアクリレート1.1g及びテトラヒドロフラン200gの混
合溶液を、窒素気流下攪拌しながら、温度70℃に加温し
た。4,4′−アゾビス(4−シアノペンタノール)を5g
加え5時間反応した。更に上記アゾビス化合物1.0gを加
えて5時間反応した。この反応混合物を水浴中温度20℃
に冷却し、これにピリジン3.2g及び2,2′−メチレンビ
ス−(6−t−ブチル−p−クレゾール)を1.0g加え攪
拌した。この混合溶液にメタクリル酸クロライド4.2gを
反応温度が25℃を越えない様にして30分間で滴下した。
温度20℃〜25℃で4時間攪拌した。次に、この反応物を
メタノール1.5l/水0.5lの混合液に再沈し、白色粉末を
濾集乾燥した。収量82gで重量平均分子量は11.2×104
あった。
分散安定用樹脂の製造例34〜42:P−34〜P−42 製造例33において、メタクリル酸クロライドの代わり
に、下記表−4の酸クロライドを用いる他は、製造例33
と全く同様に操作して、各分散安定用樹脂P−34〜P−
42を製造した。各樹脂の重量平均分子量は10×104〜20
×104であった。
分散安定用樹脂の製造例43:P−43 ドデシルジメタクリレート100g、エチレングリコール
メタクリレート0.8g及びテトラヒドロフラン200gの混合
溶液を窒素気流下に温度65℃に加温した。2,2′−アゾ
ビス(4−シアノ吉草酸クロライド)を4g加えて10時間
攪拌した。この反応溶液を水浴中で温度25℃以下に冷却
し、アリルアルコール2.4gを加えた。ピリジン2.5gを反
応温度25℃を越えない様にして滴下し、そのまま1時間
攪拌した。更に温度40℃で2時間攪拌した後、メタノー
ル2l中に再沈した。デカンテーションで淡黄色粘稠物を
得、乾燥した。収量80gで重量平均分子量は10.5×104
あった。
分散安定用樹脂の製造例44〜52:P−44〜P−52 前記の製造例24において、オクタデシルメタクリレー
ト及びジビニルベンゼンの代わりに、下記表−5のメタ
クリレート及び多官能性単量体を用いた他は、製造例24
と同様の操作で各樹脂P−44〜P−52を製造した。得ら
れた各樹脂の重量平均分子量は9.0×104〜12×104であ
った。
分散安定用樹脂の製造例53:P−53 オクタデシルメタクリレート97g、チオグリコール酸3
g、ジビニルベンゼン6g及びトルエン200gの混合溶液
を、窒素気流下攪拌しながら、温度85℃に加温した。
2,2′−アゾビス(シクロヘキシルシアナミド)(略
称A.B.C.C.)を1.0g加えて5時間反応し、更にA.B.C.C.
を0.6g加えて4時間反応した。温度25℃に冷却した後、
アリルアルコール6gを加え、攪拌下に、ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド(略称D.C.C.)を8g、4−(N,N−ジ
メチルアミノ)ピリジン(略称D.M.A.P.)を0.4g及び塩
化メチレン10gの混合溶液を、30分間で滴下し、更にそ
のまま4時間反応した。これに、ギ酸5gを加えて1時間
攪拌した後、不溶物を濾別し、濾液をメタノール3l中に
再沈した。白色沈澱物を濾集し、乾燥した。収量は66g
で重量平均分子量は3.6×104であった。
分散安定用樹脂の製造例54:P−54 ヘキサデシルメタクリレート96g、2−メルカプトエ
タノール4g、ジビニルベンゼン7g、トルエン160g及びエ
タノール40gの混合溶液を、窒素気流下攪拌しながら、
温度80℃に加温した。A.I.B.N.を2g加え4時間反応し、
更にA.I.B.N.を1.0g加え4時間反応した。この反応溶液
をメタノール3l中に再沈し、沈澱物を濾集・乾燥した。
収量は78gであった。
上記反応物50g、4−ペンテン酸5g及びテトラヒドロ
フラン150gの混合物を、温度25℃で攪拌下に溶解した。
これにD.C.C.を6g、D.M.A.P.を0.3g及び塩化メチレン10
gの混合溶液を、30分間で滴下し、更にそのまま5時間
攪拌した。
水を10g加え、そのまま1時間攪拌後、析出物を濾別
し、得られた濾液をメタノール1中に再沈し、沈澱物
を濾集・乾燥した。収量は38gで重量平均分子量は4.0×
104であった。
マクロモノマーの製造例1:M−1 2−(n−ヘキシルカルボニルオキシ)エチルメタク
リレートを96g、チオグリコール酸4g及びトルエン200g
の混合溶液を、窒素気流下攪拌しながら、温度70℃に加
温した。2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)(略
称A.I.B.N.)を1.0g加え8時間反応した。次にこの反応
溶液にグリシジルメタクリレート8g、N,N−ジメチルド
デシルアミン1.0g及びt−ブチルハイドロキノン0.5gを
加え、温度100℃にて、12時間攪拌した。冷却後、この
反応溶液をメタノール2l中に再沈し、油状物を82g得
た。重合体の数平均分子量は5,600であった。
マクロモノマーの製造例2〜21:M−2〜M−21 マクロモノマーの製造例1において、2−(n−ヘキ
シルカルボニルオキシ)エチルメタクリレートのみを下
記表−6に相当する化合物に代えた他は、製造例1と同
様にして反応してマクロモノマーを合成した。得られた
各マクロモノマーの数平均分子量は5000〜7000の範囲で
あった。
マクロモノマーの製造例22:M−22 2,3−ジアセトオキシプロピルメタクリレート96g、チ
オエタノール4g及びトルエン200gの混合溶液を、窒素気
流下攪拌しながら、温度70℃に加温した。A.I.B.N.を1.
0g加え、4時間反応した。更に、A.I.B.N.を0.5g加え3
時間、その後更にA.I.B.N.を0.3g加え3時間反応した。
この反応溶液を室温に冷却し、2−カルボキシエチルメ
タクリレート9.6gを加え、これにジシクロヘキシルカル
ボジイミド(略称D.C.C.)12.7g及び塩化メチレン50gの
混合溶液を1時間で滴下した。t−ブチルハイドロキノ
ン1.0gを加え、そのまま4時間攪拌した。析出した結晶
を濾別して得た濾液をメタノール2l中に再沈した。沈澱
した油状物をデカンテーションで捕集し、これを塩化メ
チレン150mlに溶解し、メタノール1中に再度再沈し
た。油状物を捕集し減圧乾燥して、収量54gで、数平均
分子量3800の重合体を得た。
マクロモノマーの製造例23〜29:M−23〜M−29 マクロモノマーM−22の製造例において、2,3−ジア
セトオキシプロピルメタクリレート及び不飽和カルボン
酸(2−カルボキシエチルメタクリレートに相当)を各
々代えて、M−22の製造例と同様にして下記表−7のマ
クロモノマーを各々製造した。得られた各マクロモノマ
ーの数平均分子量は3000〜6000の範囲であった。
マクロモノマーの製造例30:M−30 2−〔3−メトキシカルボニルプロピルカルボニルオ
キシ〕エチルメタクリレート96g、2−メルカプトエチ
ルアミン4g及びテトラヒドロフラン200gの混合溶液を、
窒素気流下、温度70℃に加温した。A.I.B.N.を1.0g加え
4時間反応し、さらにA.I.B.N.を0.5g加え4時間反応し
た。次にこの反応溶液を水浴中で冷却して温度20℃と
し、トリエチルアミン6.3gを加え、次にアクリル酸クロ
ライド5.6gを温度25℃以下で攪拌して滴下した。滴下後
そのまま1時間更に攪拌した。その後、t−ブチルハイ
ドロキノン0.5gを加え温度60℃に加温し、4時間攪拌し
た。冷却後、メタノール2l中に再沈する操作を2度行
い、淡黄色の粘稠物54gを得た。数平均分子量は4300で
あった。
マクロモノマーの製造例31:M−31 2,3−ジプロピルオキシプロピルメタクリレート95g、
テトラヒドロフラン150g及びイソプロピルアルコール50
gの混合溶液を、窒素気流下に温度75℃に加温した。4,
4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸)(略称:A.C.V.)を
4.0g加え5時間反応し、更にA.C.V.を1.0g加えて4時間
反応した。冷却後、反応溶液を水1.5l中に再沈し、油状
物をデカンテーションで捕集し、減圧乾燥した。収量は
85gであった。
この油状物(オリゴマー)50g、グリシジルメタアク
リレート15g、N,N−ジメチルドデシルアミン1.0g及び2,
2′−メチレンビス(6−t−ブチル−p−クレゾー
ル)を1.0g加え温度100℃で15時間攪拌した。冷却後、
この反応液を石油エーテル1中に再沈し、透明な粘稠
物36gを得た。数平均分子量は3,600であった。
マクロモノマーの製造例32:M−32 マクロモノマーの製造例31において、得られた中間体
のオリゴマー(油状物)50g、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート5.6g及び塩化メチレン100gの混合溶液に、
室温で攪拌下に、D.C.C.を9.0g、4−ジメチルアミノピ
リジン0.5g及び塩化メチレン20gの混合溶液を1時間で
滴下した。そのまま更に4時間攪拌した。析出した結晶
を濾別し、濾液を石油エタノール1中に再沈する操作
を2回行ない、得られた油状物を減圧乾燥した。収量は
28gで数平均分子量は3,000であった。
マクロモノマーの製造例33:M−33 2−(n−ノニルカルボニルオキシ)エチルクロトネ
ート95g及びテトラヒドロフラン200gの混合溶液を、窒
素気流下温度75℃に加温した。2,2′−アゾビス(シア
ノヘプタノール)5gを加え、8時間反応した。
冷却後、この反応液を水浴中で温度20℃とし、トリエ
チルアミン1.0g及びメタクリル酸無水物21gを加え1時
間攪拌した後、温度60℃で6時間攪拌した。
得られた反応物を冷却した後メタノール2l中に再沈す
る操作を2回行ない、無色透明な粘稠物62gを得た。数
平均分子量は6,200であった。
マクロモノマーの製造例34〜41:M−34〜M−41 マクロモノマーM−1の製造例において、メタクリレ
ートモノマー〔2−(n−ヘキシルカルボニルオキシ)
エチルメタクリレートに相当〕、メルカプト化合物〔チ
オグリコール酸に相当〕及びエポキシ基含有モノマー
〔グリシジルメタクリレートに相当〕を各々代えて、M
−1の製造例と同様にして下記表−8のマクロモノマー
を各々製造した。
ラテックス粒子の製造例:D−1 分散安定用樹脂P−1を8g、酢酸ビニル100g、マクロ
モノマーM−10を0.8g及びアイソパーHを380gの混合溶
液を窒素気流下攪拌しながら温度75℃に加温した。A.I.
B.N.を0.8g加え4時間反応し、更に、A.I.B.N.を0.4g加
えて2時間反応した。開始剤添加後20分して白濁を生
じ、反応温度は88℃まで上昇した。温度を100℃に上げ
1時間攪拌して未反応の酢酸ビニルを留去した。冷却後
200メッシュのナイロン布を通し、得られた白色分散物
は、重合率88%で平均粒径0.23μmのラテックスであっ
た。
ラテックス粒子の製造例2:D−2 分散安定用樹脂P−53を7g、酢酸ビニル100g、マクロ
モノマーM−11を0.6g及びアイソパーHを385gの混合溶
液を、窒素気流下攪拌しながら、温度70℃に加温した。
2,2′−アゾビス(イソバレロニトリル)(略称A.I.V.
N.)を1.0g加え2時間反応し、更に、A.I.V.N.を0.4g加
えて2時間反応後、温度を100℃に上げて、そのまま1
時間攪拌し、残存する酢酸ビニルを留去した。冷却後20
0メッシュのナイロン布を通し、得られた白色分散物
は、重合率86%で平均粒径0.22μmのラテックスであっ
た。
ラテックス粒子の製造例3〜31:D−3〜D−31 ラテックス粒子の製造例2において、分散安定用樹脂
及びマクロモノマーを下記表−9の各化合物に代えた他
は、製造例2と同様の条件で各ラテックス粒子を製造し
た。各ラテックス粒子の重合率は85〜90%であった。
ラテックス粒子の製造例32:D−32 分散安定用樹脂P−7を9g、酢酸ビニル100g、クロト
ン酸5g、マクロモノマーM−29を0.8g及びアイソパーE
を468gの混合溶液を、窒素気流下攪拌しながら、温度70
℃に加温した。A.I.V.N.を1.3g加え6時間反応後、温度
100℃に上げてそのまま1時間攪拌し、残存する酢酸ビ
ニルを留去した。冷却後200メッシュのナイロン布を通
し、得られた白色分散物は重合率85%で、平均粒径0.19
μmのラテックスであった。
ラテックス粒子の製造例33:D−33 分散安定用樹脂P−54を10g、酢酸ビニル100g、4−
ペンテン酸6.0g、マクロモノマーM−8を0.6g及びアイ
ソパーGを380gの混合溶液を、窒素気流下攪拌しなが
ら、温度75℃に加温した。A.I.B.N.を0.7g加え4時間反
応し、更にA.I.B.N.を0.5g加えて2時間反応した。冷却
後200メッシュのナイロン布を通し、得られた白色分散
物は、重合率86%で、平均粒径0.20μmのラテックスで
あった。
ラテックス粒子の製造例34:D−34 分散安定用樹脂P−53を10g、酢酸ビニル85g、N−ビ
ニルピロリドン15g、マクロモノマーM−10を0.7g及び
n−デカン380gの混合溶液を、窒素気流下攪拌しなが
ら、温度75℃に加温した。A.I.B.N.を1.7g加え4時間反
応し、更にA.I.B.N.を0.5g加えて2時間反応した。冷却
後200メッシュのナイロン布を通し、得られた白色分散
物は重合率88%で、平均粒径0.21μmのラテックスであ
った。
ラテックス粒子の製造例35:D−35 分散安定用樹脂P−34を14g、イソプロピルメタクリ
レート100g、マクロモノマーM−23を0.9g及びn−デカ
ン470gの混合溶液を、窒素気流下攪拌しながら、温度70
℃に加温した。A.I.V.N.を1.0g加え2時間反応した。開
始剤投入後数分で青白濁が始まり反応温度は90℃まで上
昇した。冷却後200メッシュのナイロン布を通して粗大
粒子を除去し、得られた白色分散物は重合率89%で、平
均粒径0.25μmのラテックスであった。
ラテックス粒子の製造例36:D−36 分散安定用樹脂P−36を13g、スチレン100g、マクロ
モノマーM−25を0.5g及びアイソパーHを380gの混合溶
液を、窒素気流下攪拌しながら、温度60℃に加温した。
A.I.V.N.を0.6g加え4時間反応し、更にA.I.V.N.を0.3g
加えて3時間反応した。冷却後200メッシュのナイロン
布を通し、得られた白色分散物は重合率83%で、平均粒
径0.24μmのラテックスであった。
ラテックス粒子の製造例37(比較例A) ラテックス粒子の製造例1において、マクロモノマー
M−10を除き他は同様の方法で行ない、得られた白色分
散物は重合率85%で平均粒径0.25μmのラテックスであ
った。
ラテックス粒子の製造例38(比較例B) 特開昭61−43757号に記載の方法に従って合成した下
記構造の樹脂8g、酢酸ビニル100g及びアイソパーHを39
2gの混合溶液とし、他はラテックス粒子の製造例1と同
様に操作した。
得られた白色分散物は重合率86%で、平均粒径0.18μ
mのラテックスであった。
ラテックス粒子の製造例39(比較例C) ポリ(オクタデシルメタクリレート)18g、酢酸ビニ
ル100g、下記化学構造の単量体(I)を1g及びアイソパ
ーHを385gの混合溶液とし、他はラテックス粒子の製造
例1と同様に操作した。
得られた白色分散物は重合率86%で、平均粒径0.24μ
mのラテックスであった。(特開昭62−151868号のラテ
ックス粒子に相当) 実施例1 ドデシルメタクリレート/アクリル酸(共重合比;95/
5重量比)共重合体10g、ニグロシン10g及びシェルゾー
ル71の30gをガラスビーズと共にペイントシェーカー
(東京精機(株))に入れ、4時間分散しニグロシンの
微小な分散物を得た。
ラテックス粒子の製造例1の樹脂分散物D−1を30
g、上記ニグロシン分散物2.5g、FOC−1400(日産化学
(株)製:テトラデシルアルコール)15g、〔オクタデ
セン−半マレイン酸オクタデシルアミド共重合体〕0.08
gをシェルゾール71の1に希釈することにより静電写
真用液体現像剤を作製した。
(比較用現像剤A〜C) 上記製造例において樹脂分散物を以下の樹脂粒子に代
えて比較用の液体現像剤A、B、Cの3種を作製した。
比較用液体現像剤A: ラテックス粒子の製造例37の樹脂分散物 比較用液体現像剤B: ラテックス粒子の製造例38の樹脂分散物 比較用液体現像剤C: ラテックス粒子の製造例39の樹脂分散物 これらの液体現像剤を全自動製版機ELP404V(富士写
真フイルム(株)製)の現像剤として用い、電子写真感
光材料であるELPマスターIIタイプ(富士写真フイルム
(株)製)を露光、現像処理した。製版スピードは、5
版/分で行なった。さらに、ELPマスターIIタイプを200
0枚処理した後の現像装置へのトナー付着汚れの有無を
観察した。複写画像の黒化率(画像面積)は、30%の原
稿を用いて行なった。
その結果を表−10に示した。
前記した、製版条件で各現像剤を製版した所、現像装
置の汚れを生じず又2000枚目の製版プレートの画像が鮮
明な現像剤は、本発明の場合のみであった。
一方、各現像剤より製版して得られたオフセット印刷
用マスタープレート(ELPマスター)を常法により印刷
し、印刷物の画像に文字の欠落、ベタ部のカスレ等の発
生するまでの印刷枚数を比較した所、本発明、比較例A
及び比較例Cの現像剤を用いて得られたマスタープレー
トは、10000枚以上でも発生せず、比較例Bを用いたマ
スタープレートでは8000枚で発生した。
以上の結果の如く、本発明の樹脂粒子を使って現像剤
としたもののみが、現像装置の汚れを全く生じないと同
時に、マスタープレートの印刷枚数も著しく向上したも
のであった。
即ち、比較例Aの場合は印刷枚数に問題はないが現像
装置の汚れが著しく、連続して使用するには耐え得なか
った。
又、比較例B及び比較例Cの場合は、製版スピードが
5枚/分といった早い状態(従来は2〜3枚/分の製版
スピード)で用いられると、現像装置(特に背面電極板
上)の汚れが生じる様になり、2000枚後位には、プレー
ト上の複写画像の画質に影響(Dmaxの低下、細線のカス
レ等)がでてくるようになった。マスタープレートの印
刷枚数は、比較例Cでは、問題なかったが、比較例Bは
低下した。
これらの結果は、本発明の樹脂粒子が明らかに優れて
いることを示すものである。
実施例2 ラテックス粒子の製造例2で得られた白色分散物100g
及びスミカロンブラック1.5gの混合物を温度100℃に加
温し、4時間加熱攪拌した。室温に冷却後200メッシュ
のナイロン布を通し、残存した染料を除去することで、
平均粒径0.25μmの黒色の樹脂分散物を得た。
上記黒色樹脂分散物32g、FOC−1600(日産化学(株)
製、ヘキサデシルアルコール)20g、ナフテン酸ジルコ
ニウム0.05gをシェルゾール71の1に希釈することに
より液体現像剤を作製した。
これを実施例1と同様の装置により現像した所、2000
枚現像後でも装置に対するトナー付着汚れは全く発生し
なかった。
又、得られたオフセット印刷用マスタープレートの画
質は鮮明であり、1万枚印刷後の印刷物の画質も非常に
鮮明であった。
実施例3 ラテックス粒子の製造例33で得られた白色分散物100g
及びビクトリアブルーBを3gの混合物を温度70℃〜80℃
に加温し6時間攪拌した。室温に冷却後200メッシュの
ナイロン布を通し、残存した染料を除去して平均粒径0.
25μmの青色の樹脂分散物を得た。
上記青色樹脂分散物32g、ナフテン酸ジルコニウム0.0
5gをアイソパーHの1に希釈することにより液体現像
剤を作製した。
これを、実施例1と同様の装置により現像した所、20
00枚現像後でも装置に対するトナー付着汚れは全く見ら
れなかった。又、得られたオフセット印刷用マスタープ
レートの画質は鮮明であり、1万枚印刷後の印刷物の画
質も非常に鮮明であった。
実施例4 ラテックス粒子の製造例3で得た白色樹脂分散物32
g、実施例1で得たニグロシン分散物2.5g、FOC−1800
(日産化学(株)製、オクタデシルアルコール)15g及
びジイソブチレンと無水マレイン酸の共重合体の半ドコ
サニルアミド化物0.02gをアイソパーGの1に希釈す
ることにより、液体現像剤を作製した。
これを実施例1と同様の装置により現像した所、2000
枚現像後でも装置に対するトナー付着汚れは、全く見ら
れなかった。又、得られたオフセット印刷用マスタープ
レートの画質及び1万枚印刷後の印刷物の画質とも鮮明
であった。
更に、この現像剤を3カ月間放置した後、上記と全く
同様の処理を行なったが、経時前の全く変わらなかっ
た。
実施例5 ポリ(デシルメタクリレート)10g、アイソパーHを3
0g及びアルカリブルー8gを、ガラスビーズと共に、ペイ
ントシェーカーに入れ、2時間分散を行ないアルカリブ
ルーの微小な分散物を得た。
ラテックス粒子の製造例23で得られた白色樹脂分散物
30g、上記のアルカリブルー分散物4.2g、及びジイソブ
チレンと無水マレイン酸の共重合体の半ドコサニルアミ
ド化物0.06gをアイソパーGの1に希釈することによ
り液体現像剤を作製した。
これを実施例1と同様の装置により現像した所、2000
枚現像後でも装置に対するトナー付着汚れは全く見られ
なかった。又、得られたオフセット印刷用マスタープレ
ートの画質及び1万枚印刷後の印刷物の画質ともに非常
に鮮明であった。
実施例6〜27 実施例5において、ラテックス粒子の製造例23のD−
23に代えて、下記表−11の各ラテックスを用いた他は、
実施例5と同様にして、液体現像剤を作製した。
これを実施例1と同様の装置により現像した所、2000
枚現像後でも装置に対するトナー付着汚れは全く発生し
なかった。
又、得られたオフセット印刷用マスタープレートの画
質は鮮明であり、1万枚印刷後の印刷物の画質も非常に
鮮明であった。
更にこの現像剤を3カ月放置した後、上記と全く同様
の処理を行なったが、経時前と全く変わらなかった。
(発明の効果) 本発明により、分散安定性、再分散性、及び定着性の
優れた現像液が得られた。特に、非常に製版スピードの
速い製版条件で用いても、現像装置に汚れを生じず、且
つ得られたオフセット印刷用マスタープレートの画質及
び1万枚印刷後の印刷物の画質ともに非常に鮮明であっ
た。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気抵抗109Ωcm以上、かつ誘電率3.5以下
    の非水溶媒中に、少なくとも樹脂を分散して成る静電写
    真用液体現像剤において、該分散樹脂粒子が、 下記一般式(I)で示される繰り返し単位を少なくとも
    含有する重合体で、その一部分が架橋されており且つ、
    少なくとも1つの重合体主鎖の片末端のみに一官能性単
    量体(A)と共重合し得る重合性二重結合基を結合して
    成る該非水溶媒に可溶性の分散安定用樹脂の存在下に、 該非水溶媒には可溶であるが、重合することによって不
    溶化する一官能性単量体(A)及び下記一般式(II)で
    示される繰返し単位から成る重合体主鎖の一方の末端に
    のみ下記一般式(III)で示される重合性二重結合基を
    結合して成る数平均分子量が104以下である一官能性マ
    クロモノマー(M)を、各々少なくとも1種含有する溶
    液を重合反応させることにより得られる共重合体樹脂粒
    子であることを特徴とする静電写真用液体現像剤。 一般式(I) 一般式(I)中、T1は−COO−、−OCO−、−CH2OCO−、
    −CH2COO−、−O−又は−SO2−を表わす。 A1は炭素数6〜32の脂肪族基を表わす。 a1及びa2は、互いに同じでも異なってもよく、各々水素
    原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜8の炭化水
    素基、−COO−Z1又は炭素数1〜8の炭化水素基を介し
    た−COO−Z1を表わす。ここでZ1は水素原子又は炭素数
    1〜18の炭化水素基を表わす。 一般式(II) 一般式(III) 一般式(II)において、V0は−O−、−S−、−COO
    −、−OCO−、−CH2OCO−又は−CH2COO−を表わす。 Y0は水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を表わす。 X1及びX2は、互いに同じでも異なってもよく、−O−、
    −CO−、−CO2−、−OCO−、−SO2−、 を表わす(Y1は上記Y0と同一の内容を表わす)。 R1及びR2は、互いに同じでも異なってもよく、置換され
    てもよい、又は を主鎖の結合に介在させてもよい〔X3、X4は、互いに同
    じでも異なってもよく、上記X1、X2と同一の内容を示
    し、R4は置換されてもよい炭素数1〜18の炭化水素基を
    示し、Y2はY0と同一の内容を示す〕炭素数1〜18の炭化
    水素基を表わす。 b1、b2は、互いに同じでも異なってもよく、水素原子、
    ハロゲン原子、シアノ基、炭化水素基、−COO−R5又は
    炭化水素を介した−COO−R5(R5は水素原子又は置換さ
    れてもよい炭化水素基を示す)を表わす。 m、n及びpは、各々同じでも異なってもよく、0〜4
    の整数を表わす。但し、m+nは少なくとも1以上であ
    る。 一般式(III)において、V1は、−O−、−COO−、−OC
    O−、−CH2OCO−、−CH2COO−、−SO2−、−CONH−、−
    SO2NH−、 −CONHCOO−、又は−CONHCONH−を表わす(但し、R6
    水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を表わす)。 d1及びd2は、互いに同じでも異なってもよく、各々上記
    一般式(II)のb1又はb2と同義である。
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