JP2592319B2 - 静電写真用液体現像剤 - Google Patents

静電写真用液体現像剤

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JP2592319B2 JP1004619A JP461989A JP2592319B2 JP 2592319 B2 JP2592319 B2 JP 2592319B2 JP 1004619 A JP1004619 A JP 1004619A JP 461989 A JP461989 A JP 461989A JP 2592319 B2 JP2592319 B2 JP 2592319B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電気抵抗109Ωcm以上、誘電率3.5以下の担体
液に少なくとも樹脂を分散してなる誘電写真用液体現像
剤に関するものであり、特に再分散性、保存性、安定
性、画像の再現性、定着性の優れた液体現像剤に関す
る。
(従来の技術) 一般の電子写真用液体現像剤はカーボンブラック、ニ
グロシン、フタロシアニンブルー等の有機又は無機の顔
料あるいは染料とアルキッド樹脂、アクリル樹脂、ロジ
ン、合成ゴム等の天然又は合成樹脂を石油系脂肪族炭化
水素のような高絶縁性・低誘電率の液体中に分散し、更
に金属セッケン、レシチン、アマニ油、高級脂肪酸、ビ
ニルピロリドンを含有するポリマーなどの極性制御剤を
加えたものである。
このような現像剤中では樹脂は不溶性ラテックス粒子
として直径数nm〜数百nmの粒子状に分散されているが、
従来の液体現像剤においては可溶性分散安定用樹脂や極
性制御剤と不溶性ラテックス粒子との結合が不充分な為
に可溶性分散安定用樹脂及び極性制御剤が溶液中に拡散
し易い状態にあった。この為、長期間の保存や繰り返し
使用によって可溶性分散安定用樹脂が不溶性ラテックス
粒子から脱離し、粒子が沈降、凝集、堆積したり、極性
が不明瞭になるという欠点があった。又、一度凝集、堆
積した粒子は再分散しにくいので現像機の随所に粒子が
付着したままとなり、画像部の汚れや送液ポンプの目づ
まり等の現像機の故障にもつながっていた。
これらの欠点を改良する為に可溶性分散安定用樹脂と
不溶性ラテックス粒子を化学的に結合せしめる手段が考
案され、米国特許第3,990,980号等に開示されている。
しかしながら、これらの液体現像剤は、粒子の自然沈降
に対する分散安定性はある程度良化しているもののまだ
充分でなく、実際の現像装置に入れて使用した場合に装
置各部に付着したトナーは塗膜状に固化し、再分散が困
難であるとともに更には装置の故障、複写画像の汚れ等
の原因となるなど実用可能となる再分散安定性には不充
分であるという欠点があった。又上記に記載された樹脂
粒子の製造方法では、粒度分布が狭い単分散の粒子を作
製するためには、使用する分散安定剤と、不溶化する単
量体との組合せに著しい制約があり、概して粗大粒子を
多量に含む粒度分布の広い粒子となったりあるいは平均
粒径が2つ以上存在する多分散粒子となった。又、粒度
分布の狭い単分散の粒子で所望の平均粒径を得ることが
困難で、1μm以上の大粒子あるいは0.1μm以下の非
常に微細な粒子を形成した。更には使用する分散安定剤
は、煩雑且つ長時間を要する製造工程を経て製造しなけ
ればならない等の問題があった。
更に、上記の欠点を改良するために、不溶化する単量
体と、長鎖アルキル部分を含有した単量体あるいは極性
成分を2種以上含有した単量体との共重体の不溶性分散
樹脂粒子とすることで粒子の分散度、再分散性、保存安
定性を改良する方法が、特開昭60−179751号、同62−15
1868号等に開示されている。また二官能性モノマーを利
用したポリマーもしくは高分子反応を利用したポリマー
の存在下に、不溶化する単量体と、長鎖アルキル部分を
含有した単量体との共重体の不溶性分散樹脂粒子とする
ことで粒子の分散度、再分散性、保存安定性を改良する
方法が、特開昭62−166362号、同63−66567号等に開示
されている。
(発明が解決しようとする課題) 一方、近年、電子写真方式によるオフセット印刷用マ
スタープレートを用いて、5000枚以上の多数枚を印刷す
る方法が試みられ、特にマスタープレートの改良が進め
られ、大版サイズで1万枚以上印刷することが可能とな
ってきた。又、電子写真製版システムの操作時間の短縮
化も進み、現像−定着工程の迅速化の改良が行なわれて
いる。
前記特開昭60−179751号、同62−151868号、同62−16
6362号、同63−66567号に開示されている手段に従って
製造された分散樹脂粒子は、現像スピードが上昇した場
合、粒子の分散製、再分散性の点で、また定着時間が短
縮された場合もしくは大版サイズ(例えば、A−3サイ
ズ以上)のマスタープレートの場合、耐刷性の点で各々
いまだ必ずしも満足すべき性能ではなかった。
本発明は、以上の様な従来の液体現像剤の有する課題
を解決するものである。
本発明の目的は、現像−定着工程が迅速化され且つ大
版サイズのマスタープレートを用いる電子写真製版シス
テムにおいても、分散の安定性、再分散性及び定着性に
優れた液体現像剤を提供することである。
本発明の他の目的は、優れた印刷インク感脂性と耐刷
性を有するオフセット印刷用原版の電子写真法による作
成を可能にする液体現像剤を提供することである。
本発明の他の目的は、前記用途に加えて各種静電写真
用及び各種転写用として適切な液体現像剤を提供するこ
とである。
本発明の更に他の目的は、インクジェット記録、陰極
線管記録及び圧力変化あるいは静電変化等の各種変化工
程の記録の様な液体現像剤が使用できるあらゆる系にお
いて使用可能な液体現像剤を提供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明の上記諸目的は、電気抵抗109Ωcm以上、かつ
誘電率3.5以下の非水溶媒中に、少なくとも樹脂を分散
して成る静電写真用液体現像剤において、該分散樹脂粒
子が、 下記一般式(I)で示される繰り返し単位を少なくと
も含有する重合体で、その一部分が架橋されており且
つ、少なくとも1つの重合体主鎖の片末端のみに一官能
性単量体(A)と共重合し得る重合性二重結合基を結合
して成る該非水溶媒に可溶性の分散安定用樹脂の存在下
に、 該非水溶媒には可溶であるが、重合することによって
不溶化する一官能性単量体(A)、及び下記一般式(I
I)で示される、極性基及び/又は極性の連結基を少な
くとも2つ以上含有する単量体(B)を、各々少なくと
も1種含有する溶液を、重合反応させることにより得ら
れる共重合体樹脂粒子であることを特徴とする静電写真
用液体現像剤によって達成された。
一般式(I) 一般式(I)中、X1は−COO−、−OCO−、−CH2OCO
−、−CH2COO−、−O−、又は−SO2−を表わす。
R1は炭素数6〜32の炭化水素基を表わす。
a1及びa2は、互いに同じでも異なってもよく、各々水
素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜8の炭化
水素基、−COO−R2又は炭素数1〜8の炭化水素基を介
した−COO−R2(R2は水素原子又は炭素数1〜18の炭化
水素基を表わす)を表わす。
一般式(II) 一般式(II)中、Vは、−O−、−COO−、−OCO−、
−CH2OCO−、−SO2−、−CONH−、−SO2NH−、 (Wは、炭化水素基又は一般式(II)中の結合基:U1
−Y1 U2−Y2 nQと同一の内容を表わす。) Qは、水素原子、又はハロゲン原子、−OH、−CN、−
NH2、−COOH、−SO3Hもしくは−PO3H2で置換されてもよ
い炭素数1〜18の炭化水素基を表わす。
Y1及びY2は、互いに同じでも異なってもよく、各々−
O−、−S−、−CO−、−CO2−、−OCO−、−SO2−、 −NHCO2−又は−NHCONH−を表わす(Q1、Q2、Q3、Q4
びQ5は、上記Qと同一の内容を示す)。
U1及びU2は、互いに同じでも異なってもよく、各々、
置換されてもよい、又は を主鎖の結合に介在させてもよい〔Y3、Y4は、互いに同
じでも異なってもよく、上記Y1、Y2と同一の内容を示
し、U4は、置換されてもよい炭素数1〜18の炭化水素基
を示し、Q6は上記Qと同一の内容を示す〕炭素数1〜18
の炭化水素基を表わす。
b1、b2は互いに同じでも異なってもよく、各々水素原
子、炭化水素基、−COO−L又は炭化水素を介した−COO
−L(Lは、水素原子又は置換されてもよい炭化水素基
を示す)を表わす。
m、n及びpは同じでも異なってもよく各々0〜4の
整数を表わす。
以下、本発明の液体現像剤について詳細に説明する。
本発明に用いる電気抵抗109Ωcm以上、かつ誘電率3.5
以下の担体液として好ましくは直鎖状もしくは分枝状の
脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素又は芳香族炭化水素、
及びこれらのハロゲン置換体を用いることができる。例
えばオクタ、イソオクタン、デカン、イソデカン、デカ
リン、ノナン、ドデカン、イソドデカン、シクロヘキサ
ン、シクロオクタン、シクロデカン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、メシチレン、アイソパーE、アイソパー
G、アイソパーH、アイソパーL(アイソパー;エクソ
ン社の商品名)、シェルゾール70、シェルゾール71(シ
ェルゾール;シェルオイル社の商品名)、アムスコOM
S、アムスコ460溶剤(アムスコ;スピリッツ社の商品
名)等を単独あるいは混合して用いる。
本発明における最も重要な構成成分である非水系分散
樹脂粒子(以下、ラテックス粒子と称することもある)
は、非水溶媒において、前記一般式(I)で示される繰
り返し単位を少なくとも含有する重合体で、その一部分
が架橋されており且つ、少なくとも1つの重合体主鎖片
末端のみに一官能性単量体(A)と共重合し得る重合性
二重結合基を結合して成る該非水溶媒に可溶性の分散安
定用樹脂の存在下に、一官能性単量体(A)と単量体
(B)とを共重合することによって重合造粒して製造し
たものである。
ここで、非水溶媒としては、基本的には、前記静電写
真用液体現像剤の担体液に混和するものであれば使用可
能である。
即ち、分散樹脂粒子を製造するに際して用いる溶媒と
しては、前記担体液に混和するものであればよく、好ま
しくは直鎖状もしくは分岐状の脂肪族炭化水素、脂環式
炭化水素、芳香族炭化水素及びこれらのハロゲン置換体
等が挙げられる。例えばヘキサン、オクタン、イソオク
タン、デカン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカ
ン、イソドデカン、イソパラフィン系の石油溶剤である
アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパ
ーL、シェルゾール70、シェルゾール71、アムスコOM
S、アムスコ460溶剤等を単独あるいは混合して用いる。
これらの有機溶媒とともに、混合して使用できる溶媒
としては、アルコール類(例えば、メチルアルコール、
エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコ
ール、フッ化アルコール等)、ケトン類(例えば、アセ
トン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、カ
ルボン酸エステル類(例えば、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、
プロピオン酸エチル等)、エーテル類(例えば、ジエチ
ルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、
メチレンジクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジク
ロロエタン、メチルクロロホルム等)等が挙げられる。
これらの混合して使用する非水溶媒は、重合造粒後、
加熱、あるいは減圧下で留去することが望ましいが、ラ
テックス粒子分散物として、液体現像剤に持ちこまれて
も、現像液の液抵抗が109Ωcm以上という条件を満足で
きる範囲であれば問題とならない。
通常、樹脂分散物製造の段階で担体液と同様の溶媒を
用いる方が好ましく、前述の如く、直鎖状もしくは分岐
状の脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水
素、ハロゲン化炭化水素などが挙げられる。
非水溶媒中で、一官能性単量体(A)と単量体(B)
とを共重合して生成した該溶媒不溶の共重合体を安定な
樹脂分散物とするために用いられる本発明の分散安定用
樹脂は、一般脂(I)で示される繰り返し単位を少なく
とも含有する重合体で、その一部分が架橋されており且
つ、少なくとも1つの重合体主鎖の片端末のみに該単量
体(A)と共重合し得る重合性二重結合基を結合して成
る該非水溶媒に可溶性の樹脂であることを特徴とする。
以下、分散安定用樹脂について詳しく説明する。
重合体成分の繰り返し単位として示される一般式
(I)において、炭化水素基は置換されていてもよい。
一般式(I)において、X1は好ましくは−COO−、−O
CO−、−CH2OCO−、−CH2COO−を表わす。
R1は、好ましくは炭素数8〜22の炭化水素基を表わ
し、具体的にはオクチル基、デシル基、ドデシル基、ト
リデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタ
デシル基、ドコサニル基、エイコサニル基、オクテニル
基、デセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テト
ラデセニル基、ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、
ドコセニル基等の脂肪族基が挙げられる。
a1及びa2は各々、互いに同じでも異なってもよく、好
ましくは水素原子、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、
塩素原子、臭素原子等)、シアノ基、炭素数1〜6の炭
化水素基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、フェニル基等)、−COO−R2基又は炭素数1〜
6の炭化水素基を介した−COO−R2を表わす。ここで、R
2は水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基(例えばメ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル
基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル
基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、デセニ
ル基、ベンジル基、フェネチル基、フェニル基、クロロ
ベンジル基、ブロモベンジル基、メチルベンジル基、ク
ロロフェニル基、ブロモフェニル基、トリル基等)を表
わす。より好ましくはa1、a2のいずれか一方が水素原子
である。
本発明の重合体主鎖の繰り返し単位として、前記した
一般式(I)で示される単位以外の繰り返し単位を含有
してもよい。
一般式(I)以外の繰り返し単位としては、例えば、
一般式(I)で示される繰り返し単位に相当する単量体
と共重合し得る一官能性単量体であればいずれでもよ
い。
具体的には、例えば一般式(III)で表わされる繰り
返し単位が挙げられる。
一般式(III) 式(III)中、T1は−COO−、−OCO−、−CH2OCO−、
−CH2COO−、−SO2−、−O−、−S−、 −NHCO−、−CH2NHCO−、−NHSO2−、CH2NHSO2−、−CO
NHCOO−、−CONHSO2−、−NHCONH−、 等が挙げられる。
W1は水素原子又は置換されてもよい炭素数1〜18の炭
化水素基を表わす(例えばメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、
ドデシル基、トリデシル基、オクタデシル基、2−ヒド
ロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−クロ
ロエチル基、2−シアノエチル基、2−メトキシカルボ
ニルエチル基、2−カルボキシエチル基、ブテニル基、
ヘキセニル基、オクテニル基、シクロヘキシル基、ベン
ジル基、フェネチル基、フェニル基、トリル基、ナフチ
ル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、メトキシ
フェニル基、ブロモベンジル基、メチルベンジル基、メ
トキシベンジル基等)。
W2は水素原子、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩
素原子、臭素原子等)、アルキル基(例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、クロロメチル基、ヒドロキ
シメチル基、N,N−ジメチルアミノメチル基、N,N−ジエ
チルアミノメチル基等)、ヒドロキシ基、カルボキシル
基、又はスルホ基を表わす。qは1〜4の整数を表わ
す。
Z1はベンゼン環とR3を連結する連結基又は結合を表わ
し、−COO−、 −CH2O−、 −O−、−S−、 及びベンゼン環とR3との直接結合等が挙げられる(W3
W1と同一の内容を表わす)。
R3は水素原子、炭素数1〜6の置換されていない炭化
水素基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ヘプチル基、ヘキシル基、シクロヘプチル基、
シクロヘキシル基、ヘキセニル基、フェニル基等)、炭
素数1〜22の置換された脂肪族基〔置換基としては、例
えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子)、−OH、−SH、−COOH、−SO3H、−SO
2H、−PO3H2、−CN、−CONH2、−SO2NH2(W4、W5は各々、W1と同一の内容を表わす)、−OCO
W6、−O−W6、−S−W6−COOW6、−SO2W6(W6、W7、W8は各々、置換されてもよ
い炭素数1〜18の炭化水素基を表わし、具体的にはW1
同一の内容を表わす)等〕、複素環基(例えばオチフェ
ン環、ピラン環、フラン環、ピリジン環、モルホリン
環、ピペリジン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾー
ル環、チアゾロール環等)、又は置換されてもよい芳香
族基(例えばフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシ
リル基、メシチル基、フロロフェニル基、クロロフェニ
ル基、ブロモフェニル基、ジクロロフェニル基、ジブロ
モフェニル基、トリフロロメチルフェニル基、ヒドロキ
シフェニル基、メトキシフェニル基、カルボキシフェニ
ル基、スルホフェニル基、カルボキシアミドフェニル
基、スルホアミドフェニル基、メトキシカルボニルフェ
ニル基、アセトアミドフェニル基、シアノフェニル基、
ニトロフェニル基、メタンスルホニルフェニル基等)を
表わす。
d1及びd2は互いに同じでも異なってもよく、各々前記
一般式(I)におけるa1またはa2と同一の内容を表わ
す。
更に、以上の様な一般式(III)で示される繰り返し
単位に相当する単量体以外の単量体でもよく、例えばマ
レイン酸、マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、ビニ
ルナフタレン類、ビニル基が環に直接置換されたビニル
複素環化合物類(例えばビニルピリジン、ビニルイミダ
ゾール、ビニルチオフェン、ビニルピロリドン、ビニル
ベンゾイミダゾール、ビニルトリアゾール、等)等が挙
げられる。
本発明の分散安定用樹脂は、一般式(I)で示される
繰り返し単位の中から選ばれた重合体成分を、ホモ重合
体成分として、または一般式(I)で示される繰り返し
単位に相当する単量体と共重合し得る他の単量体(例え
ば、前記一般式(III)で示される繰り返し単位に相当
する単量体等)と共重合して得られる共重合体成分とし
て含有し、且つ一部分が架橋された重合体であり、更に
重合体主鎖の少なくとも1つにその片末端にのみ重合性
二重結合基を結合した重合体である。
本発明の分散安定用樹脂が、一般式(I)で示される
繰り返し単位に相当する単量体と該単量体と共重合し得
る他の単量体(例えば、前記一般式(III)で示される
繰り返し単位に相当する単量体等)とを共重合して得ら
れる共重合体成分として含有する場合、一般式(I)で
示される繰り返し単位に相当する単量体は全単量体100
重量部に対して30重量部以上であり、好ましくは50重量
部以上、より好ましくは70重量部以上である。
重合体中に架橋構造を導入する方法としては、通常知
られている方法を利用することができる。即ち、単量体
の重合反応において、多官能性単量体を共存させて重合
する方法及び重合体中に、架橋反応を進行する官能基を
含有させ高分子反応で架橋する方法である。好ましく
は、重合性官能基を2個以上有する単量体を上記した一
般式(I)に相当する単量体とともに重合することでポ
リマー鎖間を架橋する方法が好ましい。
重合性官能基として具体的には、CH2=CH−、CH2=CH
−CH2−、 CH2=CH−CONH、 CH2=CH−CONHCO−、 CH2=CH−CONH、、CH2=CH−CH2−NHCO−、CH2=CH−SO
2−、CH2=CH−CO−、CH2=CH−O−、CH2=CH−S−等
を挙げることができるが、上記の重合性官能性を2個以
上有する単量体は、これらの重合性官能基を同一のもの
あるいは異なったものを2個以上有する単量体であれば
よい。
重合性官能基を2個以上有した単量体の具体例は、例
えば同一の重合性官能基を有する単量体として、ジビニ
ルベンゼン、トリビニルベンゼン等のスチレン誘導体;
多価アルコール(例えば、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール#200、#400、#600、1.3−ブチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、ジプロピレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールな
ど)又は、ポリヒドロキシフェノール(例えばヒドロキ
ノン、レゾルシン、カテコールおよびそれらの誘導体)
のメタクリル酸、アクリル酸又はクロトン酸のエステル
類、ビニルエーテル類又はアリルレーテル類;二塩基酸
(例えばマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、イタコン酸
等)のビニルエステル類、アリルエステル類、ビニルア
ミド類又はアリルアミド類;ポリアミン(例えばエチレ
ンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチレン
ジアミン等)とビニル基を含有するカルボン酸(例え
ば、メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、アリル酢
酸等との縮合体などが挙げられる。
又、異なる重合性官能基を有する単量体として、例え
ば、ビニル基を含有するカルボン酸〔例えば、メタクリ
ル酸、アクリル酸、メタクリロイル酢酸、アクリロイル
酢酸、メタクリロイルプロピオン酸、アクリロイルプロ
ピオン酸、イタコニロイル酢酸、イタコニロイルプロピ
オン酸、カルボン酸無水物とアルコール又はアミンの反
応体(例えばアリルオキシカルボニルプロピオン酸、ア
リルオキシカルボニル酢酸、2−アリルオキシカルボニ
ル安息香酸、アリルアミノカルボニルプロピオン酸等)
等〕のビニル基を含有するエステル誘導体又はアミド誘
導体(例えば、メタクリル酸ビニル、アクリル酸ビニ
ル、イタコン酸ビニル、メタクリル酸アリル、アクリル
酸アリル、イタコン酸アリル、メタクリロイル酢酸ビニ
ル、メタクリロイルプロピオン酸ビニル、メタクリロイ
ルプロピオン酸アリル、メタクリル酸ビニルオキシカル
ボニルメチルエステル、アクリル酸ビニルオキシカルボ
ニルメチルオキシカルボニルエチレンエステル、N−ア
リルアクリルアミド、N−アリルメタクリルアミド、N
−アリルイタコン酸アミド、メタクリロイルプロピオン
酸アリルアミド等);又はアミノアルコール類(例えば
アミノエタノール、1−アミノプロパノール、1−アミ
ノブタノール、1−アミノヘキサノール、2−アミノブ
タノール等)と、ビニル基を含有したカルボン酸との縮
合体などが挙げられる。
本発明では、2個以上の重合性官能基を有する単量体
を全単量体の15重量%以下、好ましくは、10重量%以下
用いて重合することにより部分的に架橋された樹脂を形
成することができる。
また、重合体主鎖の片末端のみに結合する重合性二重
結合基は重合体主鎖の一方の末端に直接結合するか、あ
るいは任意の連結基を介して結合した化学構造を有す
る。
具体的には、例えば一般式(IV)で表わされる化学構
造が挙げられる。
一般式(IV) 式(IV)中、T2は一般式(III)中のT1と同一の内容
を表わす。
e1及びe2は互いに同じでも異なってもよく、各々前記
一般式(III)におけるd1またはd2と同一の内容を表わ
す。
B1を重合体主鎖の片末端に直接連結する結合あるいは、任
意の連結基を介した結合基を表わす。
結合基としては炭素−炭素結合(一重結合あるいは二
重結合)、炭素−ヘテロ原子結合(ヘテロ原子としては
例えば、炭素原子、イオウ原子、窒素原子、ケイ素原子
等)、ヘテロ原子−ヘテロ原子結合の原子団の任意の組
合わせで構成されるものである。例えば、 〔Z2、Z3は各々、水素原子、ハロゲン原子(例えば、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、シアノ基、ヒドロ
キシル基、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、
プロビル基等)等を示す〕、CH=CH、 −O−、−S−、 −COO−、−SO2−、 −NHCOO−、−NHCONH−、 〔Z4、Z5は各々、水素原子、炭素数1〜8の炭化水素基
(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ベンジル基、フェネチル
基、フェニル基、トリル基等)、又は−OZ6(Z6は、Z4
における炭化水素基と同一の内容を示す)を表わす〕等
が挙げられる。
以上の如き重合体主鎖の片端末のみに結合する一般式
(IV)で示される重合性二重結合基について、以下に具
体的に示す。ただし、以下の具体例において、Aは−
H、−CH3又は−CH2COOCH3を表わし、Bは−H又は−CH
3を表わす。また、nは2〜10の整数を表わし、mは2
又は3を表わし、lは1、2又は3を表わし、pは1〜
4の整数を表わし、qは1又は2を表わす。
(1) CH2=CH−COO−, (4) CH2=CH−CH2COO−, (5) CH2=CH−OCO−,(6) CH2=CH−CH2OCO
−, (19) CH2=CH−CH2COO(CH2 nS−, (24) CH2=CH−OCO(CH2 lS−, (25) CH2=CH−CH2−OCO−(CH2 lS−, 重合体主鎖の片末端にのみ重合性二重結合基を結合し
て成る本発明の分散安定用樹脂は、従来公知のアニオン
重合あるいはカチオン重合によって得られるリビングポ
リマーの末端に種々の二重結合基を含有する試薬を反応
させるか、あるいはこのリビングポリマーの末端に“特
定の反応性基”(例えば−OH、−COOH、−SO3H、−N
H2、−SH、−PO3H2、−NCO、−NCS、 −COCl、−SO2Cl等)を含有した試薬を反応させた後、
高分子反応により重合性二重結合基を導入する方法(イ
オン重合法による方法)又は、分子中に上記“特定の反
応性基”を含有した重合開始剤及び/又は連鎖移動剤を
用いてラジカル重合させた後、重合体主鎖の片端末にの
み結合した“特定の反応性基”を利用して高分子反応を
行うことにより重合性二重結合基を導入する方法等の合
成法によって容易に製造することができる。
具体的には、P.Dreyfuss & R.P.Quirk,Encycl.Poly
m.Sci.Eng.,,551(1987)、中條善樹,山下雄也「染
料と薬品」,30、232(1985)、上田明,永井進「科学
と工業」,60,57(1986)、P.F.Rempp & E.Franta,Adv
ances in Polymer Science,58,1(1984)、伊藤浩一
「高分子加工」,35,262(1986)、V.Percec,Applied P
olymer Science,285,97(1984)等の総説及びそれに引
用の文献等に記載の方法に従って重合性二重結合基を導
入することができる。
更に、具体的には、一般式(I)で示される繰り返
し単位に相当する単量体を少なくとも1種、上記した架
橋構造を導入するための多官能性単量体、及び分子中に
上記“特定の反応性基”を含有する連鎖移動剤の混合物
を重合開始剤(例えばアゾビス系化合物、過酸化物等)
により重合する方法、あるいは上記連鎖移動剤を用い
ずに、分子中に上記“特定の反応性基”を含有する重合
開始剤を用いて重合する方法、あるいは連鎖移動剤及
び重合開始剤のいずれにも分子中に上記“特定の反応性
基”を含有する化合物を用いる方法、等により架橋構造
を有し、且つ重合体主鎖の片末端にのみ“特定の反応性
基”を結合した重合体を合成する。次にこの“特定の反
応性基”を利用して、高分子反応を行うことにより重合
性二重結合を導入する方法が挙げられる。
用いる連鎖移動剤としては、例えば該“特定の反応性
基”あるいは該“特定の反応性基”に誘導しうる置換基
を含有するメルカプト化合物{例えば、チオグリコール
酸、チオリンゴ酸、チオサリチル酸、2−メルカプトプ
ロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカ
プト酪酸、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシ
ン、2−メルカプトニコチン酸、3−〔N−(2−メル
カプトエチル)カルバモイル〕プロピオン酸、3−〔N
−(2−メルカプトエチル)アミノ〕プロピオン酸、N
−(3−メルカプトプロピオニル)アラニン、2−メル
カプトエタンスルホン酸、3−メルカプトプロパンスル
ホン酸、4−メルカプトブタンスルホン酸、2−メルカ
プトエタノール、1−メルカプト−2−プロパノール、
3−メルカプト−2−ブタノール、メルカプトフェノー
ル、2−メルカプトエチルアミン、2−メルカプトイミ
ダゾール、2−メルカプト−3−ピリジノール等}、あ
るいは該“特定の反応性基”あるいは該“特定の反応性
基”に誘導しうる置換基を含有するヨード化アルキル化
合物(例えばヨード酢酸、ヨードプロピオン酸、2−モ
ードエタノール、2−ヨードエタンスルホン酸、3−ヨ
ードプロパンスルホン酸等)が挙げられる。好ましくは
メルカプト化合物が挙げられる。
また、“特定の反応性基”あるいは“特定の反応性
基”に誘導しうる置換基を含有する重合開始剤として
は、例えば、4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、
4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸クロライド)、2,
2′−アゾビス(2−シアノプロパノール)、2,2′−ア
ゾビス(2−シアノペンタノール)、2,2′−アゾビス
〔2−(5−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリ
ミジン−2−イル)プロパン〕、2,2′−アゾビス{2
−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2
−ヒドロキシエチル〕プロピオアミド}、2,2′−アゾ
ビス{2−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチ
ル)エチル〕プロピオアミド}、2,2′−アゾビス〔2
−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオア
ミド〕、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)等
が挙げられる。
これらの連鎖移動剤あるいは重合開始剤の使用量は、
各々全単量体100重量部に対して、0.5〜15重量部であ
り、好ましくは1〜10重量部である。
本発明の分散安定用樹脂は、有機溶媒に可溶性であ
り、具体的には、トルエン溶媒100重量部に対して、温
度25℃において、分散安定用樹脂が少なくとも5重量部
以上溶解するものであればよい。
本発明の分散安定用樹脂の重量平均分子量は、1×10
4〜1×106であり、好ましくは3×104〜5×105であ
る。
非水系分散樹脂を製造するに際して用いる単量体は、
該非水溶媒に可溶であるが、重合することによって不溶
化する一官能性単量体(A)と、前記一般式(II)で示
される極性基及び/又は極性の連結基を少なくとも2つ
以上含有し、且つ単量体(A)と共重合を生ずる単量体
(B)に区別することができる。
本発明における単量体(A)は、非水溶媒には可溶で
あるが重合することによって不溶化する一官能性単量体
であればいずれでもよい。具体的には、例えば一般式
(V)で表わされる単量体が挙げられる。
一般式(V) 一般式(V)中、T3は−COO−、−OCO−、CH2OCO−、
−CH2COO−、−O−、 を表わす。ここでR5は、水素原子又は炭素数1〜18の置
換されてもよい脂肪族基(例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、2−クロロエチル基、2−
ブロモエチル基、2−シアノエチル基、2−ヒドロキシ
エチル基、ベンジル基、クロロベンジル基、メチルベン
ジル基、メトキシベンジル基、フェネチル基、3−フェ
ニルプロピル基、ジメチルベンジル基、フロロベンジル
基、2−メトキシエチル基、3−メトキシプロピル基
等)を表わす。
R4は水素原子又は炭素数1〜6の置換されてもよい脂
肪族基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、2−クロロエチル基、2,2−ジクロロエチル
基、2,2,2−トリフロロエチル基、2−ブロモエチル
基、2−グリシジルエチル基、2−ヒドロキシエチル
基、2−ヒドロキシプロピル基、2,3−ジヒドロキシプ
ロピル基、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル基、2
−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、2−ニトロ
エチル基、2−メトキシエチル基、2−メタンスルホニ
ルエチル基、2−エトキシエチル基、N,N−ジメチルア
ミノエチル基、N,N−ジエチルアミノエチル基、トリメ
トキシシリルプロピル基、3−ブロモプロピル基、4−
ヒドロキシブチル基、2−フルフリルエチル基、2−チ
エニルエチル基、2−ピリジルエチル基、2−モルホリ
ノエチル基、2−カルボキシエチル基、3−カルボキシ
プロピル基、4−カルボキシブチル基、2−ホスホエチ
ル基、3−スルホプロピル基、4−スルホブチル基、2
−カルボキシアミドエチル基、3−スルホアミドプロピ
ル基、2−N−メチルカルビキシアミドエチル基、シク
ロペンチル基、クロロシクロヘキシル基、ジクロロヘキ
シル基等)を表わす。
f1及びf2は互いに同じでも異なってもよく、各々前記
一般式(I)におけるa1またはa2と同一の内容を表わ
す。
具体的な一官能性単量体(A)としては、例えば、炭
素数1〜6の脂肪族カルボン酸(酢酸、プロピオン酸、
酪酸、モノクロロ酢酸、トリフロロプロピオン酸等)の
ビニルエステル類あるいはアリルエステル類;アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン
酸等の不飽和カルボン酸の炭素数1〜4の置換されても
よいアルキルエステル類又はアミド類(アルキル基とし
て例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−フロロ
エチル基、トリフロロエチル基、2−ヒドロキシエチル
基、2−シアノエチル基、2−ニトロエチル基、2−メ
トキシエチル基、2−メタンスルホニルエチル基、2−
ベンゼンスルホニルエチル基、2−(N,N−ジメチルア
ミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル
基、2−カルボキシエチル基、2−ホスホエチル基、4
−カルボキシブチル基、3−スルホプロピル基、4−ス
ルホブチル基、3−クロロプロピル基、2−ヒドロキシ
−3−クロロプロピル基、2−フルフリルエチル基、2
−ピリジニルエチル基、2−チエニルエチル基、トリメ
トキシシリルプロピル基、2−カルボキシアミドエチル
基等);スチレン誘導体(例えば、スチレン、ビニルト
ルエン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、クロ
ロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、ビニ
ルベンゼンカルボン酸、ビニルベンゼンスルホン酸、ク
ロロメチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン、メト
キシメチルスチエン、N,N−ジメチルアミノメチルスチ
レン、ビニルベンゼンカルボキシアミド、ビニルベンゼ
ンスルホアミド等);アクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン
酸;マレイン酸、イタコン酸の環状無水物;アクリロニ
トリル;メタクリロニトリル;重合性二重結合基含有の
ヘテロ環化合物(具体的には、例えば、高分子学会編
「高分子データハンドブック−基礎編−」、p175〜18
4、培風館(1986年刊)に記載の化合物、例えば、N−
ビニルピリジン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル
ピロリドン、ビニルチオフエン、ビニルテトラヒドロフ
ラン、ビニルオキサゾリン、ビニルチアゾール、N−ビ
ニルモルホリン等)等が挙げられる。
一官能性単量体(A)は二種以上を併用してもよい。
次に、本発明に用いられる一般式(II)で示される単
量体(B)について更に説明する。
一般式(II)において好ましくは、Vは−O−、−CO
O−、−OCO−、CH2OCO−、CONH−又は 〔Wは好ましくは総炭素数1〜16の置換さてもよいアル
キル基、総炭素数2〜16の置換されてもよいアルケニル
基、総炭素数5〜18の置換されてもよい脂環式基又は一
般式(II)中の結合基:U1−Y1 U2−Y2 nQと同
一の内容を示す。〕を表わす。
Qは好ましくは、水素原子、又はハロゲン原子(例え
ばクロロ原子、ブロモ原子等)、−OH、−CN、−COOHで
置換されてもよい総炭素数1〜16の脂肪族基(脂肪族基
として例えばアルキル基、アルケニル基又はアラルキル
基を示す)を示す。
Y1及びY2は、互いに同じでも異なってもよく、好まし
くは−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、 (Q2及びQ3は、各々上記Qと同一の内容を示す)を示
す。
U1及びU2は、互いに同じでも異なってもよく、好まし
くは、置換されてもよい、又は を主鎖の結合に介在させてもよい、炭素数1〜12の炭化
水素基(炭化水素基としては、アルキレン基、アルケニ
レン基、アリーレン基又はシクロアルキレン基を示す)
を示す。但し、Y3、Y4は同じでも異なってもよく上記
Y1、Y2と同一の内容を示し、U4は好ましくは置換されて
もよい、炭素数1〜12のアルキレン基、アルケニレン基
又はアリーレン基を示し、Q6は上記Qと同一の内容を示
す。
b1、b2は、互いに同じでも異なってもよく、好ましく
は、水素原子、メチル基、−COO−L又は−CH2COO−L
(Lは好ましくは水素原子、炭素数1〜18のアルキル
基、アルケニル基、アラルキル基あるいはシクロアルキ
ル基を示す)を表わす。
更に、m、n及びpは、各々同じでも異なってもよ
く、好ましくは、0、1、2、3の数を表わす。
更に、より好ましくは式(II)中、Vは、−COO−、
−CONH−又は を表わし、b1及びb2は、同じでも異なってもよく水素原
子、メチル基、−COO−L又は−CH2COO−L(Lはより
好ましくは炭素数1〜12のアルキル基を示す)を表わ
す。
更にU1及びU2について、具体的に例を上げると、これ
らは、 (R6、R7は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子等を示
す)、CH=CH、 (Y3、Y4、Q6、U4及びpは上記記号と同様の意味を示
す)等の原子団の任意の組合せで構成されるものであ
る。
又、一般式(II)中の結合基: において、VからQ(即ち、V、U1、Y1、U2、Y2及び
Q)で構成される連結主鎖は原子数の総和が8以上から
構成されるものが好ましい。ここで、Vが を表し、且つWがU1−Y1 U2−Y2 nQを表す場合
の、Wで構成される連結主鎖も前記連結主鎖に含まれ
る。更に、U1、U2を主鎖に結合に介在させる炭化水素基の場合における−
Y3U4−Y4 PQ6もまた前記連結主鎖に含まれる。連結
主鎖の原子数としては、例えば、Vが−COO−や−CONH
−を表す場合、オキソ基(=O基)や水素原子はその原
子数として含まれず、連結主鎖を構成する炭素原子、エ
ーテル型酸素原子、窒素原子は原子数として含まれる。
従って、−COO−や−CONH−は原子数2として数えられ
る。同様に、例えば、Qが−C9H19を表す場合、水素原
子はその原子数として含まれず、炭素原子は含まれる。
従って、この場合は原子数9として数えられる。
単量体(B)は、より具体的には、下記の化合物を例
として挙げることができる。
本発明の分散樹脂は、単量体(A)と単量体(B)の
少なくとも各々1種以上から成り、重要な事は、これら
単量体から合成された樹脂が該非水溶媒に不溶であれ
ば、所望の分散樹脂を得ることができる。より具体的に
は、不溶化する単量体(A)に対して、一般式(II)で
示される単量体(B)を0.1〜30重量%使用することが
好ましく、さらに好ましくは0.2〜10重量%である。又
本発明の分散樹脂の分子量は好ましくは103〜106であ
り、より好ましくは104〜106である。
以上の如き本発明で用いられる分散樹脂を製造するに
は、一般に、前述の様な分散安定用樹脂、単量体(A)
及び単量体(B)とを非水溶媒中で、過酸化ベンゾイ
ル、アゾビスイソブチロニトリル、ブチルリチウム等の
重合開始剤の存在下に加熱重合させればよい。
具体的には、分散安定用樹脂、単量体(A)及び単
量体(B)の混合溶液中に重合開始剤を添加する方法、
分散安定用樹脂を溶解した溶液中に単量体(A)及び
単量体(B)を重合開始剤とともに滴下してゆく方法、
あるいは、分散安定用樹脂全量と単量体(A)及び単
量体(B)の混合物の一部を含む混合溶液中に、重合開
始剤とともに残りの単量体混合物を任意に添加する方
法、更には、非水溶媒中に、分散安定用樹脂及び単量
体の混合溶液を、重合開始剤とともに任意に添加する方
法等があり、いずれの方法を用いても製造することがで
きる。
単量体(A)及び単量体(B)の総量は、非水溶媒10
0重量部に対して3〜80重量部程度であり好ましくは5
〜50重量部である。
分散安定剤である可溶性の分散安定用樹脂は、上記で
用いる全単量体100重量部に対して1〜100重量部であ
り、好ましくは5〜50重量部である。
重合開始剤の量は、全単量体量の0.1〜5重量%が適
切である。
又、重合温度は50〜180℃程度であり、好ましくは60
〜120℃である。反応時間は1〜15時間が好ましい。
反応に用いた非水溶媒中に、前記したアルコール類、
ケトン類、エーテル類、エステル類等の極性溶媒を併用
した場合あるいは重合造粒化される単量体(A)や単量
体(B)の未反応物が残存する場合、該溶媒あるいは単
量体の沸点以上に加温して留去するかあるいは減圧留去
することによって除くことが好ましい。
以上の如くして製造された非水系ラテックス粒子は、
微細でかつ粒度分布が均一な粒子として存在すると同時
に、非常に安定な分散性を示し、特に現像装置内におい
て長期間繰り返し使用をしても分散性が良くかつ現像ス
ピードが向上しても再分散も容易であり装置の各部に付
着汚れを生ずることが全く認められない。
また、加熱等により定着した場合、強固な被膜が形成
され、優れた定着性を示した。
更に、本発明の液体現像剤は、現像−定着工程が迅速
化され且つ大判サイズのマスタープレートを用いた場合
でも、分散の安定性、再分散性及び定着性に優れてい
る。
本発明の液体現像剤において所望により着色剤を使用
しても良い。その着色剤は特に限定されるものではなく
従来公知の各種顔料又は染料を使用することができる。
分散樹脂自体を着色する場合には、例えば着色の方法
の1つとしては、顔料又は染料を用いて分散樹脂に物理
的に分散する方法があり、使用する顔料又は染料は非常
に多く知られている。例えば、磁性酸化鉄粉末、粉末ヨ
ウ化鉛、カーボンブラック、ニグロシン、アルカリブル
ー、ハンザイエロー、キナクリドンレッド、フタロシア
ニンブルーなどが挙げられる。
着色の方法の他の1つとしては、特開昭57−48738号
などに記載されている如く、分散樹脂を、好ましい染料
で染色する方法がある。あるいは、他の方法として、特
開昭53−54029号に開示されている如く、分散樹脂と染
料を化学的に結合させる方法があり、あるいは特公昭44
−22955号等に記載されている如く、重合造粒法で製造
する際に、予め色素を含有した単量体を用い、色素含有
の共重合体とする方法がある。
本発明の液体現像剤には、電荷特性の強化あるいは画
像特性の改良等のために、所望により種々の添加剤を加
えても良く、例えば原崎勇次「電子写真」第16巻、第2
号、44頁に具体的に記載されているものが用いられる。
例えばジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸金属
塩、ナフテン酸金属塩、高級脂肪酸金属塩、レシチン、
ポリ(ビニルピロリドン)、半マレイン酸アミド成分を
含む共重合体等が挙げられる。
本発明の液体現像剤の主要な各組成分の量について説
明すれば下記の通りである。
樹脂及び所望により用いられる着色剤を主成分として
成るトナー粒子は、担体液体1000重量部に対して0.5重
量部〜50重量部が好ましい。0.5重量部未満であると画
像濃度が不足し、50重量部を超えると非画像部へのカブ
リを生じ易い。更に、前記の分散安定用の担体液体可溶
性樹脂も所望により使用され、担体液体1000重量部に対
して0.5重量部〜100重量部程度加えることができる。上
述の様な電荷調節剤は、担体液体1000重量部に対して0.
001重量部〜1.0重量部が好ましい。更に、所望により各
種添加剤を加えても良く、それら添加物の総量は、現像
剤の電気抵抗によってその上限が規制される。即ち、ト
ナー粒子を除去した状態の液体現像剤の電気抵抗が109
Ωcmより低くなると良質の連続階調像が得られ難くなる
ので、各添加物の各添加量を、この限度内でコントロー
ルすることが必要である。
(実施例) 以下に本発明の実施例を示するが、本発明の内容がこ
れらに限定されるものではない。
分散安定用樹脂の製造例1:P−1の製造 オクタデシルメタクリレート100g、ジビニルベンゼン
2.0g、トルエン150g及びイソプロパノール50gの混合溶
液を、窒素気流下撹拌しながら、温度80℃に加温した。
2,2′−アゾビス(4−シアノ吉草酸)(略称A.C.V.)
を5.0g加えて8時間反応した。冷却後、メタノール2
中に再沈し白色粉末を濾集後乾燥した。得られた白色粉
末50g、グリシジルメタクリレート7.6g、t−ブチルハ
イドロキオン0.5g、N,N−ジメチルドデシルアミン0.5g
及びトルエン100gの混合物を温度100℃に加温し、20時
間撹拌した。この反応混合溶液をメタノール1中に再
沈し淡黄色粉末を濾集後乾燥した。収量43gで、重量平
均分子量9.5×104であった。
分散安定用樹脂の製造例2〜10:P−2〜P−10の製造 製造例1において、オクデシルメタクリレートの代わ
りに、下記表−1の単量体を用いる他は、製造例1と全
く同様に操作して各分散安定用樹脂P−2〜P−10を製
造した、各樹脂の重量平均分子量は9.0×104〜10.5×10
4であった。
分散安定用樹脂の製造例11〜23:P−11〜P−23の製造 製造例1において、架橋用多官能性単量体であるジビ
ニルベンゼン2.0gの代わりに、下記表−2の多官能性単
量体又はオリゴマーを用いる他は、製造例1と同様に操
作して、各分散安定用樹脂P−11〜P−23を製造した。
分散安定用樹脂の製造例24:P−24の製造 オクタデシルメタクリレート100g、チオリンゴ酸3g、
ジビニルベンゼン4.5g、トルエン150g及びエタノール50
gの混合溶液を、窒素気流下に、温度60℃に加温した。
2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)(略称A.I.B.
N.)を0.5g加えて5時間反応し、次にA.I.B.H.を0.3g加
えて3時間反応し、更にA.I.B.N.を0.2g加えて3時間反
応した。冷却後、メタノール2中に再沈し、白色粉末
を濾集後、乾燥した。収量85gであった。
上記粉末50g及びトルエン100gの混合物を温度40℃に
加熱し、撹拌下に溶解させた。次に、t−ブチルハイド
ロキノン0.2g、酢酸ビニル8g、酢酸水銀0.03gを加え
て、2時間反応させた。次に温度を70℃にあげ、100%
硫酸1.2×10-3mlを添加し、18時間反応させた。反応
後、反応液に酢酸ナトリウム三水和物3.6gを添加して30
分間撹拌した後、冷却してメタノール1.5中に再沈し
た。やや褐色味の粉末41gを得た。この粉末の重量平均
分子量は10.5×104であった。
分散安定用樹脂の製造例25〜30:P−25〜P−30の製造 上記製造例24において、チオリンゴ酸3gの代わりに、
下記表−3のメルカプト化合物に代えた他は、製造例24
と同様に操作して分散安定用樹脂P−25〜P−30を製造
した。
分散安定用樹脂の製造例31:P−31の製造 ドデシルメタクリレート100g、エチレングリコールジ
メタクリレート4g、チオグリコール酸2,3−エポキシプ
ロピルエステル4g、トルエン200gの混和溶液を用いる他
は製造例24と同様にして重合反応を行った。
次に、クロトン酸6g、2,2′−メチレンビス−(6−
t−ブチル−p−クレゾール)を1.0g及びN,N−ジメチ
ルドデシルアミン0.8gを加え、温度100℃で撹拌下に20
時間反応した。この反応混合物をメタノール2中に再
沈し、淡黄色粘稠物をデカンテーション法で得た後乾燥
した。収量75gで重量平均分子量6.5×104であった。
分散安定用樹脂の製造例32〜40:P−32〜P−40の製造 上記製造例31において、ドデシルメタクリレート100g
およびクロトン酸6gの代わりに、下記表−4のメタクリ
レート及び重合性二重結合基含有のカルボン酸化合物に
各々代えた他は、製造例31と同様に操作して、各分散安
定用樹脂P−32〜P−40を製造した。各樹脂の重量平均
分子量は6.0×104〜7.5×104であった。
分散安定用樹脂の製造例41:P−41の製造 トリデシルメタクリレート100g、ジビニルベンゼン1.
2g及びテトラヒドロフラン200gの混合溶液を、窒素気流
下撹拌しながら、温度70℃に加温した。4,4′−アゾビ
ス(4−シアノペンタノール)を6g加え8時間反応し
た。次に、この反応物を冷却後、メタクリル酸無水物6.
2g、t−ブチルハイドロキノン0.8g及び濃縮酸1滴を加
え温度30℃で1時間撹拌し、更に温度50℃で3時間撹拌
した。冷却後、メタノール2に再沈し溶液をデカンテ
ーションで除去し、褐色の粘稠物を補集し乾燥した。収
量88gで重量平均分子量11.3×104であった。
分散安定用樹脂の製造例42:P−42の製造 オクタデシルメタクリレート100g、エチレングリコー
ルジアクリレート1.1g及びテトラヒドロフラン200gの混
合溶液を、窒素気流下撹拌しながら、温度70℃に加温し
た。4,4′−アゾビス(4−シアノペンタノール)を5g
加え5時間反応した。更に上記アゾビス化合物1.0gを加
えて5時間反応した。この反応混合物を水浴中温度20℃
に冷却し、これにピリジン3.2g及び2,2′−メチレンビ
ス−(6−t−ブチル−p−クレゾール)を1.0gを加え
撹拌した。この混合溶液にメタクリル酸クロライド4.2g
を反応温度が25℃を越えない様にして30分間で滴下し
た。温度20℃〜25℃で4時間撹拌した。次に、この反応
物をメタノール1.5/水0.5の混合物に再沈し、白色
粉末を濾集乾燥した。収量82gで重量平均分子量11.2×1
04であった。
分散安定用樹脂の製造例43〜51:P−43〜P−51の製造 製造例42において、メタクリル酸クロライドの代わり
に、下記表−5の酸クロライドを用いる他は、製造例42
と全く同様に操作して、各分散安定用樹脂P−43〜P−
51を製造した。各樹脂の重量平均分子量は10×104〜20
×104であった。
分散安定用樹脂の製造例52:P−52の製造 ドデシルジメタクリレート100g、エチレングリコール
メタクリレート0.8g及びテトラヒドロフラン200gの混合
溶液を窒素気流下に温度65℃に加温した。2,2′−アゾ
ビス(4−シアノ吉草酸クロライド)を4g加えて10時間
撹拌した。この反応溶液を水浴中で温度25℃以下に冷却
し、アリルアルコール2.4gを加えた。ピリジン2.5gを反
応温度25℃を越えない様にして滴下し、そのまま1時間
撹拌した。更に温度40℃で2時間撹拌した後、メタノー
ル2中に再沈した。デカンテーションで淡黄色粘稠物
を得、乾燥した。収量80gで重量平均分子量10.5×104
あった。
分散安定用樹脂製造例53〜61:P−53〜61の製造 前記の製造例24において、オクデシルメタクリレート
及びジビニルベンゼンの代わりに、下記表−6のメタク
リレート及び多官能性単量体を用いた他は、製造例24と
同様の操作で各樹脂P−53〜P−61を製造した。得られ
た各樹脂の重量平均分子量は9.0×104〜12×104であっ
た。
ラテックス粒子の製造例1:ラテックス粒子D−1の製造 分散安定用樹脂P−1の12g、酢酸ビニル100g、単量
体(B)の化合物例II−19の1.5g及びアイソパーH384g
の混合溶液を、窒素気流下撹拌しながら、温度70℃に加
温した。2,2′−アゾビス(イソバレロニトリル)(略
称:A.I.V.N.)を0.8g加え6時間反応した。開始剤添加
後20分して白濁を生じ、反応温度は88℃まで上昇した。
温度を100℃に上げ2時間撹拌し未反応の酢酸ビニルを
留去した。冷却後200メッシュのナイロン布を通し得ら
れた白色分散物は重合率86%で平均粒径0.20μmのラテ
ックスであった。
ラテックス粒子の製造例2〜22:ラテックス粒子D−2
〜D−22の製造 ラテックス粒子の製造例1において、分散安定用樹脂
P−1及び単量体(B)の化合物例II−19の代わりに、
下記表−7に記載の分散安定用樹脂及び単量体(B)を
用いた他は、製造例1と同様の操作を行ない、各ラテッ
クス粒子を製造した。各粒子の重合率は85〜90%であっ
た。
ラテックス粒子の製造例23:ラテックス粒子D−23の製
造 分散安定用樹脂の製造例25で得た樹脂P−25を8g(固
形分量として)、ポリ〔ドデシルメタクリレート〕7g、
酢酸ビニル100g、単量体(B)の化合物例II−15を1.5g
及びn−デカン380gの混合溶液を、窒素気流下撹拌しな
がら、温度75℃に加温した。2,2′−アゾビス(イソブ
チロニトリル)(略称:A.I.B.N.)を1.0g加え4時間反
応し、さらにA.I.B.N.を0.5g加えて2時間反応した。温
度を110℃に上げ2時間撹拌し低沸点の溶媒及び残留酢
酸ビニルを留去した。冷却後200メッシュのナイロン布
を通し、得られた白色分散物は平均粒径0.20μmのラテ
ックスであった。
ラテックス粒子の製造例24:ラテックス粒子D−24の製
造 分散安定用樹脂の製造例1で得た樹脂P−1を14g、
酢酸ビニル85g、単量体(B)の化合物例II−23を2.0
g、N−ビニルピロリドン15g及びイソドデカン400gの混
合溶液を、窒素下流下撹拌しながら、温度65℃に加温し
た。A.I.B.N.を1.5g加え4時間反応した。冷却後200メ
ッシュのナイロン布を通し、得られた白色分散物は平均
粒径0.26μmのラテックスであった。
ラテックス粒子の製造例25:ラテックス粒子D−25の製
造 分散安定用樹脂の製造例5で得た樹脂P−5を12g、
酢酸ビニル100g、単量体(B)の化合物例II−18を1.5
g、4−ペンテン酸5g及びアイソパーG383gの混合溶液
を、窒素気流下撹拌しながら、温度60℃に加温した。A.
I.V.N.を1.0g加え2時間反応した。更にA.I.V.N.を0.5g
加え2時間反応した。冷却後200メッシュのナイロン布
を通して得られた白色分散物は平均粒径0.25μmのラテ
ックスであった。
ラテックス粒子の製造例26:ラテックス粒子D−26の製
造 分散安定用樹脂の製造例20で得た樹脂P−20を20g、
単量体(B)の化合物例II−16を2g、メチルメタクリレ
ート100g及びアイソパーH478gの混合溶液を、窒素気流
下撹拌しながら、温度65℃に加温した。A.I.V.N.を1.2g
加え4時間反応した。冷却後200メッシュのナイロン布
を通して粗大粒子を除去し、得られた白色分散物は平均
粒径0.36μmのラテックスであった。
ラテックス粒子の製造例27:ラテックス粒子D−27の製
造 分散安定用樹脂の製造例21で得た樹脂P−21を18g、
スチレン100g、単量体(B)の化合物例II−22を4g及び
アイソパーH380gの混合溶液を、窒素気流下撹拌しなが
ら、温度50℃に加温した。n−ブチルリチウムヘキサン
溶液を固形分量として1.0gとなる量を加え4時間反応し
た。冷却後200メッシュのナイロン布を通して得られた
白色分散物は平均粒径0.30μmのラテックスであった。
ラテックス粒子の製造例28(比較例A) ポリ〔オクタデシルメタクリレート〕(重量平均分子
量35,000)の20g、酢酸ビニル100g、単量体(B)の化
合物例II−19を1.5g及びアイソパーH380gの混合溶液を
用いる以外はラテックス粒子の製造例1と同様に処理し
て、重合率88%で、平均粒径0.23μmのラテックス粒子
である白色分散物を得た。
ラテックス粒子の製造例29(比較例B) 下記構造の分散安定用樹脂14g、酢酸ビニル100g、単
量体(B)の化合物II−19を1.5g及びアイソパーH386g
の混合溶液を用いる以外はラテックス粒子の製造例1と
同様に処理して、重合率90%で、平均粒径0.25μmのラ
テックス粒子である白色分散物を得た。
<分散安定用樹脂> 実施例1及び比較例A〜B ドデシルメタクリレート−アクリル酸共重合体〔共重
合比(95/5)重量比〕を10g、ニグロシン10g及びシェル
ゾール71の30gをガラスビーズと共にペイントシェーカ
ー(東京精機(株))に入れ、4時間分散しニグロシン
の微小な分散物を得た。
ラテックス粒子の製造例1の樹脂分散物D−1を30
g、上記ニグロシン分散物2.5g、オクタデセン−半マレ
イン酸オクタデシルアミド共重合体0.08g、FOC−1400
(日産化学(株)製、高級アルコール)15gをシェルゾ
ール71の1に希釈することにより静電写真用液体現像
剤を作製した。
(比較例現像剤A〜B) 上記現像剤の製造例において樹脂分散物D−1を以下
の樹脂分散物に代えて比較用の液体現像剤A〜Bの2種
を作製した。
比較用液体現像剤A:ラテックス粒子の製造例28の樹脂分
散物 比較用液体現像剤B:ラテックス粒子の製造例29の樹脂分
散物 これらの液体現像剤を全自動製版機ELP404V(富士写
真フイルム(株)製)の現像剤として用い、電子写真感
光材料であるELPマスターIIタイプ(富士写真フイルム
(株)製)を露光、現像処理した。製版スピードは5版
/分で行なった。さらに、ELPマスターIIタイプを2,000
枚処理した後の現像装置へのトナー付着汚れの有無を観
察した。複写画像の黒化率(画像面積)は30%の原稿を
用いて行なった。その結果を表−8に示した。
前記した、製版条件で各現像剤を用いて製版した所、
表−8の結果から明らかなように、現像装置の汚れを生
じずしかも2,000枚目の製版プレートの画像が鮮明であ
る現像剤は本発明の現像剤のみであった。
一方、各現像剤より製版して得られたオフセット印刷
用マスタープレート(ELP−マスター)を常法により印
刷し、印刷物の画像に文字の欠落、ベタ部のカスレ等の
発生するまでの印刷枚数を比較した所、本発明、比較例
A〜Bの現像剤を用いて得られたマスタープレートはい
ずれも10,000枚以上でも発生しなかった。
以上の結果の如く、本発明の樹脂粒子を使って現像剤
としたもののみが、現像装置の汚れを全く生じず、か
つ、マスタープレートの印刷枚数も良好であった。
即ち、比較例A及びBの場合は印刷枚数に問題はない
が、現像装置の汚れが著しく、連続して使用するには耐
え得なかった。
これらの結果は、本発明の樹脂粒子が明らかに優れて
いることを示すものである。
実施例2 ラテックス粒子の製造例2で得られた白色分散物D−
2を100g及びスミカロンブラック1.5gの混合物を温度10
0℃に加温し、4時間加熱撹拌した。室温に冷却後200メ
ッシュのナイロン布を通し、残存した染料を除去するこ
とで、平均粒径0.20μmの黒色の樹脂分散物を得た。
上記黒色樹脂分散物32g、ナフテン酸ジルコニウム0.0
5gをシェルゾール71の1に希釈することにより液体現
像剤を作製した。
これを実施例1と同様の装置により現像した所、2,00
0枚現像後でも装置に対するトナー付着汚れは全く発生
しなかった。
又、得られたオフセット印刷用マスタープレートの画
質は鮮明であり、1万枚印刷後の印刷物の画質も非常に
鮮明であった。
実施例3 ラテックス粒子の製造例25で得られた白色分散物D−
25を100g及びビクトリアブルーB3gの混合物を温度70℃
〜80℃に加温し6時間撹拌した。室温に冷却後200メッ
シュのナイロン布を通し、残存した染料を除去して平均
粒径0.26μmの青色の樹脂分散物を得た。
上記青色樹脂分散物32g、ナフテン酸ジルコニウム0.0
5gをアイソパーH1に希釈することにより液体現像剤を
作製した。
これを実施例1と同様の装置により現像した所、2,00
0枚現像後でも装置に対するトナー付着汚れは全く見ら
れなかった。又、得られたオフセット印刷用マスタープ
レートの画質は鮮明であり、1万枚印刷後の印刷物の画
質も非常に鮮明であった。
実施例4 ラテックス粒子の製造例2で得た白色樹脂分散物D−
2を32g、実施例1で得たニグロシン分散物2.5g及びオ
クタデシルビニルエーテルと無水マレイン酸の共重合体
の半ドコサニルアミド化合物0.02gをアイソパーG1に
希釈することにより液体現像剤を作製した。
これを実施例1と同様の装置により現像した所、2,00
0枚現像後でも装置に対するトナー付着汚れは全く見ら
れなかった。又得られたオフセット印刷用マスタープレ
ートの画質及び1万枚印刷後の印刷物の画質とも鮮明で
あった。
更にこの現像剤を3ヶ月放置した後上記と全く同様の
処理を行なったが、経時前と全く変わらなかった。
実施例5 ポリ〔デシルメタクリレート〕を10g、アイソパーH30
g及びアルカリブルー8gをガラスビーズと共にペイント
シェーカーに入れ、2時間分散を行ないアルカリブルー
の微小な分散物を得た。
ラテックス粒子の製造例10で得られた白色樹脂分散物
D−10を30g、上記のアルカリブルー分散物4.2g、及び
ジイソブチレン無水マレイン酸の共重合体の半ドコサニ
ルアミド化物0.06gをアイソパーG1に希釈することに
より液体現像剤を作製した。
これを実施例1と同様の装置により現像した所、2,00
0枚現像後でも装置に対するトナー付着汚れは全く見ら
れなかった。又、得られたオフセット印刷用マスタープ
レートの画質及び1万枚印刷後の印刷物の画質とも非常
に鮮明であった。
実施例6〜22 実施例5において、ラテックス粒子の白色樹脂分散物
D−10の代わりに表−9に示したラテックス粒子を固形
分量として6.0gとなる量を用いた他は実施例5と同様に
操作して液体現像剤を作製した。
これを実施例1と同様の装置により現像した所、2,00
0枚現像後でも装置に対するトナー付着汚れは全く見ら
れなかった。又、得られたオフセット印刷用マスタープ
レートの画質及び1万枚印刷後に印刷物の画質ともに非
常に鮮明であった。
(発明の効果) 本発明により、分散安定性、再分散性、及び定着性の
優れた現像液が得られた。特に、非常に製版スピードの
速い製版条件で用いても、現像装置に汚れを生じず、且
つ得られたオフセット印刷用マスタープレートの画質及
び1万枚印刷後の印刷物の画質ともに非常に鮮明であっ
た。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気抵抗109Ωcm以上、かつ誘電率3.5以下
    の非水溶媒中に、少なくとも樹脂を分散して成る静電写
    真用液体現像剤において、該分散樹脂粒子が、 下記一般式(I)で示される繰り返し単位を少なくとも
    含有する重合体で、その一部分が架橋されており且つ、
    少なくとも1つの重合体主鎖の片末端のみに一官能性単
    量体(A)と共重合し得る重合性二重結合基を結合して
    成る該非水溶媒に可溶性の分散安定用樹脂の存在下に、 該非水溶媒には可溶であるが、重合することによって不
    溶化する一官能性単量体(A)、及び下記一般式(II)
    で示される、極性基及び/又は極性の連結基を少なくと
    も2つ以上含有する単量体(B)を、各々少なくとも1
    種含有する溶液を、重合反応させることにより得られる
    共重合体樹脂粒子であることを特徴とする静電写真用液
    体現像剤。 一般式(I) 一般式(I)中、X1は−COO−、−OCO−、−CH2OCO−、
    −CH2COO−、−O−、又は−SO2−を表わす。 R1は炭素数6〜32の炭化水素基を表わす。 a1及びa2は、互いに同じでも異なってもよく、各々水素
    原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜8の炭化水
    素基、−COO−R2又は炭素数1〜8の炭化水素基を介し
    た−COO−R2(R2は水素原子又は炭素数1〜18の炭化水
    素基を表わす)を表わす。 一般式(II) 一般式(II)中、Vは、−O−、−COO−、−OCO−、−
    CH2OCO−、−SO2−、−CONH−、−SO2NH−、 (Wは、炭化水素基又は一般式(II)中の結合基:U1
    −Y1 U2−Y2 nQと同一の内容を表わす。) Qは、水素原子、又はハロゲン原子、−OH、−CN、−NH
    2、−COOH、−SO3Hもしくは−PO3H2で置換されてもよい
    炭素数1〜18の炭化水素基を表わす。 Y1及びY2は、互いに同じでも異なってもよく、各々−O
    −、−S−、−CO−、−CO2−、−OCO−、−SO2−、 −NHCO2−又は−NHCONH−を表わす(Q1、Q2、Q3、Q4
    びQ5は、上記Qと同一の内容を示す)。 U1及びU2は、互いに同じでも異なってもよく、各々、置
    換されてもよい、又は を主鎖の結合に介在させてもよい〔Y3、Y4は、互いに同
    じでも異なってもよく、上記Y1、Y2と同一の内容を示
    し、U4は、置換されてもよい炭素数1〜18の炭化水素基
    を示し、Q6は上記Qと同一の内容を示す〕炭素数1〜18
    の炭化水素基を表わす。 b1、b2は互いに同じでも異なってもよく、各々水素原
    子、炭化水素基、−COO−L又は炭化水素を介した−COO
    −L(Lは、水素原子又は置換されてもよい炭化水素基
    を示す)を表わす。 m、n及びpは同じでも異なってもよく各々0〜4の整
    数を表わす。
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