JP2607586Y2 - ディーゼルエンジンの予熱装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの予熱装置

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JP2607586Y2
JP2607586Y2 JP1993074955U JP7495593U JP2607586Y2 JP 2607586 Y2 JP2607586 Y2 JP 2607586Y2 JP 1993074955 U JP1993074955 U JP 1993074955U JP 7495593 U JP7495593 U JP 7495593U JP 2607586 Y2 JP2607586 Y2 JP 2607586Y2
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耕一 益子
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、ディーゼルエンジン
において始動を容易化する予熱装置に関し、特に、エン
ジンの排気熱を利用した燃料の予熱装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、ディーゼルエンジンは空気のみ
を高圧、高温に圧縮し、この高圧空気に燃料を噴霧・供
給して、圧縮熱により軽油である燃料を自己着火して燃
焼するものである。ここでスタータによる始動時に空気
を高圧縮すると、スタータの駆動力の増大を招くため、
デコンプ装置によりバルブを開いて圧縮比を低減する対
策が施されている。ところで始動時に圧縮比が小さくな
ると、圧縮熱が低下して始動性が悪くなり、この圧縮熱
の低下を補うため予熱装置が設けられている。
【0003】従来、この種の予熱装置では、予燃焼室や
渦流室にヒータプラグが突設され、このヒータプラグが
抵抗器、スタータスイッチ等を介してバッテリに接続さ
れている。そして始動時にはバッテリによりヒータプラ
グに通電して赤熱し、その熱により圧縮空気を予熱する
ように構成されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術のものにあっては、バッテリによる電熱方式であるか
ら、始動時の電力消費が大きく、またヒータプラグによ
る予熱に時間がかかる。さらに、予燃焼室や渦流室が無
い直噴射式等には適応できない等の問題がある。
【0005】この考案は上記の事情に鑑みてなされたも
ので、エンジン排気熱を利用して燃料を予熱すること
で、構成を簡素化するとともに始動性等を向上すること
を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
この考案は、エンジン本体の排気系に、排気熱により高
温に蓄熱する蓄熱体を設けるとともに、燃焼室に連通さ
れる渦流室に燃料を供給する燃料系が設けられており、
この燃料系が、燃料タンクの燃料を、噴射ポンプおよび
インジェクタを経由して前記渦流室に供給するように構
成され、前記燃料タンクから噴射ポンプに至る燃料通路
に、前記燃料を予熱する熱交換器を設け、これら蓄熱体
と熱交換器とをループ型ヒートパイプにより連結し、こ
のループ型ヒートパイプにおけるコンテナにエンジン始
動時にのみ一時的に作動液を流す開閉弁を設け、このル
ープ型ヒートパイプを介して前記蓄熱体から熱交換器に
熱輸送するよう構成したことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】上記構成によるこの考案では、ディーゼルエン
ジンの通常運転時には排気ガスの排気熱を利用して蓄熱
体に高温の熱が有効に蓄えられ、エンジン停止時は蓄熱
した状態に保持される。そしてスタータスイッチ等によ
りエンジンを始動すると、開閉弁が開いてループ型ヒ
トパイプの作動液が流れ、蓄熱体の熱が熱交換器に瞬時
に輸送され、この熱により燃料が応答良く予熱される。
このためインジェクタから渦流室には予熱した燃料が噴
射し、圧縮熱の低下分を補って着火し易くなり、圧縮比
や圧縮熱が低減した状態でも燃料と空気が確実に着火燃
焼して、迅速かつ良好に自爆始動する。
【0008】
【実施例】以下、この考案の実施例を図面に基づいて説
明する。図1において、渦流室式ディーゼルエンジンと
予熱装置とについて説明する。ディーゼルエンジン1
は、エンジン本体2のシリンダ3にピストン4が移動可
能に挿入され、燃焼室5に渦流室6が接線方向の噴孔7
を介して連通され、この渦流室6に燃料噴射するインジ
ェクタ8が取付けられている。また排気弁9を有する排
気ポート10が排気管11に連通され、図示しない吸気
ポートがスロットル弁等を備えた吸気系に連通されてい
る。
【0009】インジェクタ8の燃料装置20について説
明すると、燃料タンク21からの燃料通路22がフィー
ドポンプ23、フィルタ24を介して噴射ポンプ25に
連通されている。噴射ポンプ25は、エンジンにより駆
動して燃料を所定の噴射時期に高圧で圧送し、かつアク
セルペダルとガバナによりエンジンの負荷と回転数とに
応じて燃料噴射量を変化する。そして噴射ポンプ25が
高圧通路26を介してインジェクタ8に連通されてい
る。インジェクタ8は、例えば閉止型であり、通常は閉
じて、高圧燃料が供給されると自動的に開いて燃料を噴
霧状態で噴射する。また噴射ポンプ25が戻り通路27
を介して燃料タンク21に余分な燃料を戻すように連通
されている。
【0010】そこで排気系と燃料系との間に、始動時の
予熱装置30が設けられている。予熱装置30は、エン
ジンの排気熱を利用しかつヒートパイプを用いて燃料予
熱する方式であり、ループ型のヒートパイプ31の蒸発
部32にセラミックスや金属からなる顕熱蓄熱型の固体
の蓄熱体33が設けられ、凝縮部34に熱交換器35が
設けられ、さらに途中にソレノイド弁36が電気信号で
開閉するように設けられている。そして蓄熱体33が直
接排気管11の途中に、排気ガスの排気熱により加熱し
て高温を蓄熱するように介設されている。また熱交換器
35が燃料通路22の例えばフィードポンプ23の吐出
側に、燃料を熱交換して予熱するように介設されてい
る。さらに、スタータスイッチ37が始動時にのみON
信号をソレノイド弁36に出力するよう接続され、した
がって始動時にのみソレノイド弁36が開いてヒートパ
イプ31の作動液Aを流して熱輸送するように構成され
ている。
【0011】次に、この実施例の作用について説明す
る。まず、ディーゼルエンジン1の通常運転時には、吸
気行程でスロットル弁開度に応じた空気がシリンダ3に
吸入され、圧縮行程でピストン4が上昇するのに伴いシ
リンダ3の空気が大きい圧縮比で高圧・高温に圧縮さ
れ、このとき空気の一部が渦流室6に流入して強い渦流
を生じる。また燃料系では、エンジン1によりフィード
ポンプ23と噴射ポンプ25とが駆動され、フィードポ
ンプ23により燃料タンク21の燃料がフィルタ24を
介して噴射ポンプ25に導かれる。
【0012】そしてピストン上死点直前に噴射ポンプ2
5により、運転状態に応じた所定の噴射量の燃料が高圧
でインジェクタ8に圧送されて渦流室6に噴射される。
そこで渦流室6では、強い渦流の空気と燃料噴霧とが速
やかに混合して、高温の圧縮熱により着火燃焼し、この
燃焼ガスと未燃焼燃料が燃焼室に噴出して更に燃焼す
る。そして排気行程では、排気弁9が開くのに伴い高温
の排気ガスが排気管11を介して排出され、こうして1
サイクルを終了する。
【0013】一方、上述のエンジン運転時や停止時に
は、予熱装置30のソレノイド弁36が閉じる。そこで
ヒートパイプ31の作動液Aが蒸発部32から凝縮部3
4に供給されず、蒸発部32の蓄熱体33から凝縮部3
4への熱輸送が生じなくなる。このためエンジン運転時
には排気管11により排出される高温の排気ガスが蓄熱
体33に触れ、その排気熱を利用して蓄熱体33が効果
的に加熱され、例えば100〜300℃程度の高温で蓄
熱される。そしてエンジン停止時にも、蓄熱体33はそ
の蓄熱特性により高温を蓄熱した状態に保持される。
【0014】上記エンジン停止時にスタータスイッチ3
7をスタータ位置に入れ、スタータを作動することでエ
ンジン始動する。この始動時にはデコンプ装置により圧
縮比や圧縮熱が低減して燃料噴霧による着火が悪くなる
が、このときソレノイド弁36が開く。そこでヒートパ
イプ31の作動液Aが流れて、蓄熱体33に蓄えた熱が
凝縮部34の熱交換器35に瞬時に輸送されるようにな
り、この熱により燃料通路22の燃料が応答性良く予熱
される。このためインジェクタ8から渦流室6には予熱
した燃料が噴射され、圧縮熱の低下分を補って着火し易
くなる。
【0015】こうしてエンジン始動中に蓄熱体33の蓄
熱により燃料が予熱され続けて、着火し易い状態になる
ことで、圧縮比や圧縮熱が低減した状態でも燃料と空気
が確実に着火燃焼して、迅速かつ良好に自爆始動する。
そして始動後にスタータスイッチ37をON位置に戻す
と、ソレノイド弁36が再び閉じて上述の燃料予熱が停
止し、これ以降は通常運転に移行する。また熱輸送によ
り温度低下した蓄熱体33は再び排気熱により高温に蓄
熱して、次回の始動に使用される。前記燃料装置20
が、この考案の燃料系に相当する。
【0016】
【0017】
【考案の効果】以上に説明したようにこの考案による
と、ディーゼルエンジンの予熱装置が、エンジン本体の
排気系に蓄熱体を、排気熱により高温に蓄熱するように
取付け、燃料系に熱交換器を、燃料を予熱するように取
付け、これら蓄熱体と熱交換器とをループ型ヒートパイ
プにより連結し、ヒートパイプの途中に開閉弁を、エン
ジン始動時にのみ一時的に作動液を流して熱輸送するよ
うに設けて構成されているので、エンジン排気熱を利用
して始動性を向上することができる。このためバッテリ
電力の消費が少なくなるなどの利点があり、さらに燃
予熱する方式であるから、ヒータプラグ等が不要にな
って構成が簡素化し、全ての方式にも適応できる。また
ヒートパイプを用いるため、燃料を瞬時に予熱すること
ができるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係るディーゼルエンジンの予熱装置
の実施例を示す構成図である。
【符号の説明】
1…ディーゼルエンジン、 2…エンジン本体、 20
…燃料装置、 30…予熱装置、 31…ヒートパイ
プ、 33…蓄熱体、 35…熱交換器、 36…ソレ
ノイド弁。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F28D 15/02 F28D 15/02 Q (72)考案者 益子 耕一 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式 会社フジクラ内 (72)考案者 斎藤 祐士 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式 会社フジクラ内 (56)参考文献 特開 昭64−56920(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02N 17/04

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン本体の排気系に、排気熱により
    高温に蓄熱する蓄熱体を設けるとともに、燃焼室に連通
    される渦流室に燃料を供給する燃料系が設けられてお
    り、この燃料系が、燃料タンクの燃料を、噴射ポンプお
    よびインジェクタを経由して前記渦流室に供給するよう
    に構成され、前記燃料タンクから噴射ポンプに至る燃料
    通路に、前記燃料を予熱する熱交換器を設け、これら蓄
    熱体と熱交換器とをループ型ヒートパイプにより連結
    し、このループ型ヒートパイプにおけるコンテナにエン
    ジン始動時にのみ一時的に作動液を流す開閉弁を設け、
    このループ型ヒートパイプを介して前記蓄熱体から熱交
    換器に熱輸送するよう構成したことを特徴とするディー
    ゼルエンジンの予熱装置。
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LT2643437T (lt) * 2010-11-25 2018-04-10 Gane Energy & Resources Pty Ltd Metanolio, turinčio degalų kompoziciją, panaudojimas ir kompresinio uždegimo variklio įjungimo būdas

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