JP2607079Y2 - 作業環境改善装置 - Google Patents

作業環境改善装置

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JP2607079Y2
JP2607079Y2 JP1993064630U JP6463093U JP2607079Y2 JP 2607079 Y2 JP2607079 Y2 JP 2607079Y2 JP 1993064630 U JP1993064630 U JP 1993064630U JP 6463093 U JP6463093 U JP 6463093U JP 2607079 Y2 JP2607079 Y2 JP 2607079Y2
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裕男 水島
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、各種生産・加工工場や
研究所等の作業現場での汚染空気の浄化など作業環境を
改善するのに利用される作業環境改善装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、特に中小企業では3K対策に悩む
職場が多く、作業現場に各種の装置を設置して環境改善
に努めている。例えば、生産・加工工場や研究所等の作
業現場では、粉塵やガス・ヒューム・ミスト等の発生が
あり、これを放置すると作業環境が悪化して作業者の精
神衛生や健康を害することになったり、不純物を嫌う製
品の加工作業に支障を来したりする。また、熱の発生し
易い現場や夏期或いは冬期においては作業環境の温度対
策(冷暖房)も図らなければならない。
【0003】これらの作業環境対策として、室内空気清
浄機や、作業台兼用局所集塵装置や、脱ガス或いは脱臭
装置や、電気掃除機や、クーラーやヒーター或いはエア
コン等の冷暖房機などの各種作業環境改善装置を個々に
必要に応じて設置している。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、従来の作業
環境改善装置は、前述の如く、汚染処理対象等によりそ
れぞれ個々に別装置として製作・販売されており、ユー
ザーとしては用途を考慮して必要に応じ個々に購入して
設置する必要がある。しかし、多くの企業では、投資メ
リットの多い生産設備関係の装置は比較的スムーズに導
入するが、各種の作業環境改善装置に対してはメリット
を見出すことが難しく導入がはかどらない。
【0005】また、前述した従来の各種の作業環境改善
装置は、使用目的が固定化されており、個々にその用途
を変更することができず、多種雑多な汚染源に対する自
由度が低い。仮に用途変更すべく改造するとしても、改
造費用が高くつき、コスト的なデメリットの方が多い。
【0006】従って、ユーザー側では、人手不足解消な
どをねらって作業環境の改善を十分に図ろうとすると、
自ずと複数種の装置を購入して設置することになり、設
備費が嵩むと共に、設置スペースも多く必要となるなど
の問題があった。
【0007】本考案は前記事情に鑑みなされ、その目的
とするところは、従来の諸問題を解消すべく、一台の装
置で、作業現場の室内空気浄化と、作業台兼用局所集塵
との両機能を選択的に使い分けることが簡単にできて、
粉塵等に対する作業環境の改善と共に設備費及び設置ス
ペースの削減が図れる作業環境改善装置を提供すること
にある。
【0008】また、一台の装置で、作業現場の室内空気
浄化と、作業台兼用局所集塵との両機能に加えて、床面
等のゴミ掃除が可能な電気掃除機や、スポットクーラー
的な冷暖房機の機能を選択的に使い分けることが簡単に
できて、更に一層の各種の作業環境の改善が図れる作業
環境改善装置を提供することにある。また、前述した各
種機能に加えて、脱ガスや脱臭等の用途変更が簡単にで
きる作業環境改善装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段と作用】請求項1に係わる
本考案の作業環境改善装置は、前記目的を達成するため
に、筐体に、室内汚染空気を吸込み可能な室内空気浄化
用吸込み口と、作業台兼用開閉蓋付きでその蓋を開いて
作業台とすると開口する局所集塵用吸込み口と、排気口
とを設け、且つ前記筐体内に、通常では室内汚染空気を
前記室内空気浄化用吸込み口から吸込むと共に前記開閉
蓋を開いて作業台とすると該作業台上付近の汚染空気を
局所集塵吸込み口から吸込んで前記排気口に向け送風す
る吸排気用送風機と、この送風機により吸込まれた汚染
空気を浄化処理する空気浄化手段とを設けて構成したこ
とを特徴とする。
【0010】こうした構成の作業環境改善装置であれ
ば、これ一台で、局所集塵用吸込み口の作業台兼用開閉
蓋を閉じて吸排気用送風機を稼働させることで、室内空
気浄化用吸込み口から作業場の室内汚染空気が筐体内に
吸い込まれ、その汚染空気が筐体内の空気浄化手段によ
り清浄化されて、排気口より再び室内に排気され、該作
業室内空気の浄化による作業環境の改善が図れるように
なると共に、、その状態から前記作業台兼用開閉蓋を開
けば、それが作業台となって、この上で製品加工等の作
業ができると共に、局所集塵用吸込み口が開口し、ここ
から該作業台上付近の汚染空気が集中的に筐体内に吸い
込まれて前記同様に清浄化されて排気口より出される。
即ち、作業台上での製品加工等の作業に伴う発塵を局所
集塵して浄化処理でき、作業現場の集中的な環境改善が
図れて作業者の健康維持や汚染を嫌う加工製品の保護な
どに有効となる。
【0011】請求項2に係わる本考案の作業環境改善装
置は、前記目的を達成するために、前述の請求項1の装
置に加えて、筐体内に除塵ボックスを設けると共に、そ
の除塵ボックスと連通する状態で筐体外方に長く延出す
る掃除機用ホースを設け、且つその掃除機用ホースから
ゴミを前記除塵ボックス内に吸込むと共に該除塵ボック
ス内で粗除塵された汚染空気を吸排気用送風機の吸引力
が働いている筐体内の空気浄化手段方へ吐出させる掃除
機用ブロアを設けて、電気掃除機の機能を合わせ持つ構
成としたことを特徴とする。
【0012】こうした構成の作業環境改善装置であれ
ば、これ一台で、前記請求項1の装置の作業現場の室内
空気浄化と、作業台兼用局所集塵との両機能に加え、掃
除機用ブロアを稼働させることで、掃除機用ホースによ
り床面等のゴミを吸い込んで電気掃除機として利用可能
となる。この際、粗ゴミは該ホースから筐体内の除塵ボ
ックス内に吸い込まれて前処理的に捕集除去され、その
粗除塵された残りの汚染空気が筐体内の空気浄化手段に
導通されるので、ホースからボルト・ナットや金屑等の
固形物を吸い込んでも問題がなく、また該除塵ボックス
内に繊維状の充填物を入れておけば水や油の捕集にも対
応でき、作業場の周辺床などの掃除に有効に活用できて
作業環境の改善が図れる。しかも、その際、作業者はそ
の場で即座に電気掃除機として機能させて床等の清掃が
できるので、保管庫等に別途電気掃除機を取りに行った
り片付けたりする手間が省けて作業能率の向上にも寄与
できる。
【0013】請求項3に係わる本考案の作業環境改善装
置は、前記目的を達成するために、前記請求項1又は2
の装置に加えて、冷暖房設備の送風口とフレキシブルダ
クトを介し接続可能な冷・暖気導入口を、吸排気用送風
機の吸引力が働いている筐体内部と連通する状態に設け
ると共に、そのダクト接続口から筐体内に導入された冷
気或いは暖気を吸排気用送風機により排気口から作業者
側に吹き出すように排気口を風向き可変型として、冷暖
房器の機能を合わせ持つ構成としたことを特徴とする。
【0014】こうした構成の作業環境改善装置であれ
ば、これ一台で、前述の請求項1又は2の装置の作業現
場の室内空気浄化と、作業台兼用局所集塵との両機能に
加え、或いは更に電気掃除機の機能に加え、冷・暖気導
入口を例えば既存の冷暖房設備の送風口とフレキシブル
ダクトを介して接続することで、その冷気或いは暖気が
筐体内に導入されて、吸排気用送風機の働きで、該筐体
の風向き可変型の排気口から作業者側に向けて吹き出さ
れるようになり、これでスポット的に作業現場の効率の
良い冷房或いは暖房が可能で、熱の発生し易い現場や夏
期或いは冬期における温度的な作業環境の改善が図れる
ようになる。
【0015】請求項4に係わる本考案の作業環境改善装
置は、前記目的を達成するために、前記請求項1乃至3
のいずれかの装置において、空気浄化手段を、内部に粗
フィルタや脱臭用吸着剤を選択的に収納可能なプレダス
トボックスと、汚染空気浄化用のプレフィルタ及びメイ
ンフィルタとを備え、且つその各々が筐体に対し脱着交
換可能に設置されていることを特徴とする。
【0016】こうした構成の作業環境改善装置であれ
ば、これ一台で、前述した各種機能の選択的利用に加え
て、空気浄化手段としてのプレダストボックスを筐体か
ら一度引き出して内部に活性炭等の脱臭用吸着剤を収納
したり、プレフィルタ及びメインフィルタを筐体内から
外して異種のフィルタ例えば脱ガス用吸着フィルタと交
換することで、脱臭や脱ガス処理に利用できて作業環境
の改善が図れるようになる。
【0017】
【実施例】以下、本考案の作業環境改善装置の一実施例
を図面により説明する。図1は正面図、図2は平面図、
図3(a)(b)は図1のX−X線に沿う断面図及びY
−Y線に沿う矢視側面図である。
【0018】まず、図中符号1は最大高さが1100mm程度
で幅が1000mm程度のボックス状をなす筐体(装置本体ケ
ーシング)を示す。この筐体1の下部四隅部に自在キャ
スター2が取り付けられて作業員の手押しにより任意位
置に走行移動可能となっている。この筐体1内は、縦横
仕切板3,4、5により、偏平な下部室6と、この上側
で正面から見て左側略3分の2程度の範囲に亘る前後部
室7,8と、右側室9とに区画されている。
【0019】前記筐体1の前面板の下部寄りに、複数横
長スリット状に開口して室内汚染空気を前記前部室7内
に吸込み可能な室内空気浄化用吸込み口10が設けられ
ている。また、筐体1の前部室7の上端には、作業台兼
用開閉蓋11付きの局所集塵用吸込み口12が形成され
ている。
【0020】その開閉蓋11は取手11a付きで、筐体
1の上端前半部に図示しないリンクアームやスライドヒ
ンジを介して平時は斜めに設置保持されて、該局所集塵
用吸込み口12全体を閉塞し、取手11aを掴んで前方
に引っ張り倒すことで該局所集塵用吸込み口12を開口
できると共に、その開閉蓋11がテーブルの天板の如く
筐体1の前方に張り出すように水平状態に保持されて作
業台として利用可能となる。
【0021】また、筐体1の一側板部には、図示しない
冷暖房設備の送風口とフレキシブルダクトを介し接続可
能な冷・暖気導入口15が前記前部室7と内部連通する
状態に設けられている。この導入口15はダンパー16
を有し、平時脱着可能な蓋18により閉塞されている。
【0022】一方、筐体1の上端後半部には後部室8と
内部連通して排気口20が設けられている。この排気口
20は、通常は斜め後方に向けて排風すべく排気口枠2
1に複数の横長ルーバー22を設けた構成であるが、そ
の各ルーバー22が回転して開閉可能であると共に、排
気口枠21全体が筐体1の上端部に対し図3(a)の想
像線に示す如く立ち起こし可能で、前向き(作業台方
に)に排風できる風向き可変型とされている。
【0023】こうした筐体1内の後部室8内上部寄りに
吸排気用送風機25が設置されている。この排風機25
は、回転駆動することにより、通常では前記室内空気浄
化用吸込み口10から室内汚染空気を筐体1内の前部室
7に吸込んで、この下側の仕切板4の切欠開口4aを介
して下部室6に導き、更に該仕切板4の切欠開口4bを
介して後部室8に吸引して、その上端の前記排気口20
から外部に排風する働きをなす。なお、前記開閉蓋11
を開いて作業台とすると、排風機25は該作業台上付近
の汚染空気を局所集塵吸込み口12から筐体1内の前部
室7に吸込んで、前述同様に下部室6を通して後部室8
に吸引し、その上端の排気口20から外部に排風する働
きをなす。また、前記冷・暖気導入口15に冷暖房設備
の送風口からフレキシブルダクトを介して導入される冷
気或いは暖気も、前記同様に送風機25の働きで筐体1
内の前部室7から下部室6を通して後部室8に吸引し、
その上端の排気口20から外部に排風される。この際、
その排気口20の風向き調整を行うことで冷気或いは暖
気を筐体1前方(作業者側)に吹き出すことが可能であ
る。こうした排風機25と排気口20の間には吸音材を
用いた消音器(バッフル)26が設けられている。
【0024】前記送風機25により吸込まれた汚染空気
を浄化処理する空気浄化手段として、まず前記筐体1内
の下部室6内に前方から引出し式にて脱着可能に比較的
偏平な上面開放の取手付きプレダストボックス27が設
置されている。このプレダストボックス27の内部には
パームロック等の繊維状の粗フィルタ28が収納され
て、粉塵を慣性分離と濾過との2方式で集塵可能となっ
ている。なお、脱臭や脱ガス用に用途変更する場合は、
プレダストボックス27内に該粗フィルタ28に代えて
活性炭等の脱臭用吸着剤を選択的に収納可能である。
【0025】また、空気浄化手段として、筐体1内の後
部室8内下部に汚染空気浄化用のプレフィルタ30とメ
インフィルタ31とが上下多段に設置されている。その
プレフィルタ30はガラス繊維や不織布等の濾材を用い
た粗塵用フィルタである。メインフィルタ31はミニプ
リーツ型濾材を用いた中・高性能又はHEPAフィルタ
等である。これらプレフィルタ30とメインフィルタ3
1とは筐体1の背面側から引出し式にて脱着及び異種フ
ィルタ例えば脱ガス用吸着フィルタと交換可能に設置さ
れている。なお、プレフィルタ30の上面近傍には粉塵
濃度が高い場合の目詰まりを想定して濾過捕集した粉塵
の払い落とし用エアーノズル32が図示しないミストセ
パレータやレギュレータや電磁弁等の付属品と共に設置
され、この端末が筐体1の側壁に導出されて図示しない
外部コンプレッサー等と接続可能になっている。
【0026】更に、前記筐体1内の右側室9の後方下部
には電気掃除機用の除塵ボックス35が筐体1の背面側
から脱着可能に設置されている。この除塵ボックス35
は単なる密閉箱状で、ボルトや金屑等の固形物を回収で
きるが、内部に繊維状の充填物を入れておけば水や油の
回収にも対応できる。この除塵ボックス35と連通する
状態で筐体1の一側外方に長く延出するフレキシブルな
掃除機用ホース36が設けられている。このホース36
は不使用時は筐体1の一側部に突設したフック37,3
8に引っ掛けるようにして保管でき、使用時にはそこか
ら外して長く延ばし、先端開口部を直接或いは別途用意
した吸引ノズル(図示省略)を取付けて作業場の周辺床
などの掃除に供する。
【0027】また、前記筐体1内の右側室9の前方下部
に掃除機用ブロア39が設置されている。この掃除機用
ブロア39は、前記除塵ボックス35の上部に配管40
を介し接続され、掃除機用ホース36からゴミを前記除
塵ボックス35内に吸込むと共に、その除塵ボックス3
5内で粗除塵された汚染空気を前記吸排気用送風機25
の吸引力が働いている筐体1内の空気浄化手段としての
下部プレダストボックス27内のパームロック等の粗フ
ィルタ28に衝突させるべく吐出する働きをなす。な
お、この掃除機用ブロア39は前記吸排気用送風機25
と連動して筐体1内の負圧の時のみ起動できるようにな
っている。
【0028】なお、筐体1の右側室9上端部には、前記
吸排気用送風機25や掃除機用ブロア39を駆動制御す
る制御ボックス41が設置されている。またその前側傾
斜板部には吸排気用送風機25や掃除機用ブロア39の
防塵型の起動・停止スイッチ付き操作パネル42と、作
業用の照明や電動工具等の電源接続用の防塵型の2口コ
ンセント43が設けられている。また、その下側部には
作業に必要な図面等の書類や工具や部品等の取手付き小
物入れ用引出し44と収納棚45が設けられている。
【0029】こうした構成の作業環境改善装置であれ
ば、これ一台で、まず、局所集塵用吸込み口12の作業
台兼用開閉蓋11を閉じて吸排気用送風機25を稼働さ
せることで、室内空気浄化用吸込み口10から作業場の
室内汚染空気が筐体1内の前部室7に吸い込まれ、その
汚染空気が空気浄化手段としての筐体1内下部室6のプ
レダストボックス27の内部に導通され、そこでパーム
ロック等の繊維状の粗フィルタ28により粉塵が慣性分
離と濾過との2方式により粗集塵される。次にその汚染
空気が筐体1内の後部室8内のプレフィルタ30に通さ
れて濾過集塵された後に、メインフィルタ31に通され
て濾過集塵される。これにて清浄化された空気は吸排気
用送風機25から消音器26を介して上端の排気口20
より再び室内に排気され、該作業室内空気の浄化による
作業環境の改善が図れるようになる。
【0030】その状態から前記作業台兼用開閉蓋11を
開けば、それが作業台となって、この上で製品加工等の
作業ができると共に、局所集塵用吸込み口12が開口
し、ここから該作業台上付近の汚染空気が集中的に筐体
1内の前部室7に吸い込まれて前記同様に空気浄化手段
としてのプレダストボックス27とプレフィルタ30と
メインフィルタ31により清浄化されて排気口より出さ
れる。この際、前記室内空気浄化用吸込み口10は特に
塞がなくても、開口幅がスリット状に狭く空気抵抗が局
所集塵用吸込み口12に比べ大きいので、その局所集塵
用吸込み口12から主に空気を吸い込むようになる。こ
れで、作業台上での製品加工等の作業に伴う発塵を局所
集塵して浄化処理でき、作業現場の集中的な環境改善が
図れて作業者の健康維持や汚染を嫌う加工製品の保護な
どに有効となる。
【0031】なお、前記作業室内空気の清浄化或いは作
業現場の局所集塵の際、脱臭や脱ガスが必要な場合は、
前記プレダストボックス27内に該粗フィルタ28に代
えて活性炭等の脱臭用吸着剤を収納すると共に、プレフ
ィルタ30とメインフィルタ31との少なくともいずれ
か一方を脱ガス用吸着フィルタと交換することで簡単に
対処できるようになる。
【0032】また、粉塵濃度が高くプレフィルタ30の
目詰まりが早い場合には、エアーノズル32に外部コン
プレッサー等を接続して、該ノズル32からジェットエ
アを適時間欠的に噴射して、プレフィルタ30に濾過捕
集した粉塵を下方に払い落とすことで、該プレフィルタ
30の寿命を延長する。
【0033】一方、作業終了時など、電気掃除機として
利用する場合には、前記吸排気用送風機25と共に掃除
機用ブロア39を稼働させ、掃除機用ホース36を延ば
して作業し現場周囲の床面等のゴミを吸い込む。これに
て、そのホース36から吸い込まれた粗ゴミ(ボルト・
ナットや金屑等の固形物)は筐体1内の除塵ボックス3
5内にて前処理的に捕集除去され、その粗除塵された残
りの汚染空気が掃除機用ブロア39から前記空気浄化手
段としてのプレダストボックス27内に吐出され、そこ
で慣性分離と濾過により除塵された空気は、前述同様に
吸排気用送風機25の働きで該プレダストボックス27
内からプレフィルタ30とメインフィルタ31に通され
て清浄化され排気口より出される。また該除塵ボックス
35内に繊維状の充填物を入れておけば、ホース36か
ら水や油を吸い込んでも、その捕集ができて問題ない。
これで電気掃除機として利用可能で、作業場の周辺床な
どの掃除に有効に活用できて作業環境の改善が図れる。
【0034】また、熱の発生し易い現場や夏期或いは冬
期における温度的な作業環境の改善が必要な場合は、冷
・暖気導入口15を例えば既存の冷暖房設備の送風口と
フレキシブルダクトを介して接続する。これで該冷暖房
設備から圧送されて来る冷気或いは暖気が筐体1内の前
部室7に導入され、吸排気用送風機25の働きで、前記
同様にプレダストボックス27とプレフィルタ30とメ
インフィルタ31により清浄化されながら、上端の排気
口20より吹き出される。この際、排気口20の向きを
可変操作して風向きを作業者側に向けて吹き出すことが
でき、これでスポット的に作業現場の効率の良い冷房或
いは暖房が可能で、熱の発生し易い現場や夏期或いは冬
期における温度的な作業環境の改善が図れるようにな
る。
【0035】以上の如く、本考案の作業環境改善装置で
あれば、これ一台で、作業現場に応じたニーズに答え
て、空気清浄機、脱臭機、局所集塵機、電気掃除機、ス
ポットクーラー的な冷暖房器などの各種の選択的使い分
けが簡単にできて、複数機種を各々購入しなくても済
み、各種の作業環境の改善と共に、設備費及び設置スペ
ースの削減が図れるようになる。
【0036】
【考案の効果】本考案の作業環境改善装置は、前述の如
く構成したので、これ一台で、作業現場の室内空気浄化
と、作業台兼用局所集塵との両機能を選択的に使い分け
ることが簡単にできて、粉塵等に対する作業環境の改善
と共に設備費及び設置スペースの削減が図れる。
【0037】また、本考案の作業環境改善装置は、これ
一台で、作業現場の室内空気浄化と、作業台兼用局所集
塵との両機能に加えて、床面等のゴミ掃除が可能な電気
掃除機や、スポットクーラー的な冷暖房機の機能を選択
的に使い分けることが簡単にできて、更に一層の各種の
作業環境の改善が図れる。更に、本考案の作業環境改善
装置は、前述した各種機能に加えて、脱ガスや脱臭等の
用途変更が簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の作業環境改善装置の一実施例を示す正
面図。
【図2】同上実施例の装置の平面図。
【図3】(a)は図1のX−X線に沿う断面図、(b)
は図1のY−Y線に沿う矢視側面図。
【符号の説明】
1…筐体、10…室内空気浄化用吸込み口、11…局所
集塵用吸込み口、12…作業台兼用開閉蓋、15…冷・
暖気導入口、20…排気口、25…吸排気用送風機、2
7,30,31…空気浄化手段(27…プレダストボッ
クス、30…プレフィルタ、31…メインフィルタ)、
35…除塵ボックス、36…掃除機用ホース、39…掃
除機用ブロア。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 足立 春之 神奈川県平塚市久領堤1番37号 日本エ アー・フィルター株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−92119(JP,A) 特開 平3−224529(JP,A) 特開 昭61−175427(JP,A) 実開 昭50−140091(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 1/02 301 A47L 7/00 B01D 46/00 F24F 7/00 F24F 7/06

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体に、室内汚染空気を吸込み可能な室
    内空気浄化用吸込み口と、作業台兼用開閉蓋付きでその
    蓋を開いて作業台とすると開口する局所集塵用吸込み口
    と、排気口とを設け、且つ前記筐体内に、通常では室内
    汚染空気を前記室内空気浄化用吸込み口から吸込むと共
    に前記開閉蓋を開いて作業台とすると該作業台上付近の
    汚染空気を局所集塵吸込み口から吸込んで前記排気口に
    向け送風する吸排気用送風機と、この送風機により吸込
    まれた汚染空気を浄化処理する空気浄化手段とを設けて
    構成したことを特徴とする作業環境改善装置。
  2. 【請求項2】 筐体内に除塵ボックスを設けると共に、
    その除塵ボックスと連通する状態で筐体外方に長く延出
    する掃除機用ホースを設け、且つその掃除機用ホースか
    らゴミを前記除塵ボックス内に吸込むと共に該除塵ボッ
    クス内で粗除塵された汚染空気を吸排気用送風機の吸引
    力が働いている筐体内の空気浄化手段方へ吐出させる掃
    除機用ブロアを設けて、電気掃除機の機能を合わせ持つ
    構成としたことを特徴とする請求項1記載の作業環境改
    善装置。
  3. 【請求項3】 冷暖房設備の送風口とフレキシブルダク
    トを介し接続可能な冷・暖気導入口を、吸排気用送風機
    の吸引力が働いている筐体内部と連通する状態に設ける
    と共に、そのダクト接続口から筐体内に導入された冷気
    或いは暖気を吸排気用送風機により排気口から作業者側
    に吹き出すように排気口を風向き可変型として、冷暖房
    器の機能を合わせ持つ構成としたことを特徴とする請求
    項1又は2記載の作業環境改善装置。
  4. 【請求項4】 空気浄化手段は、内部に粗フィルタや脱
    臭用吸着剤を選択的に収納可能なプレダストボックス
    と、汚染空気浄化用のプレフィルタ及びメインフィルタ
    とを備え、且つその各々が筐体に対し脱着交換可能に設
    置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載の作業環境改善装置。
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