JP3237289U - 集塵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工作業で発生する粉塵等を除去することができ、清浄されたクリーンな空気を工場等の室内に供給することができる優れた空気清浄機能を有する集塵装置を提供する。【解決手段】ハウジング10の前面11に形成され室内の空気がハウジングの内部に吸い込まれる吸込口12と、ハウジングの吸込口の内側に設けられ吸込口から吸い込まれた空気を下方に導く衝突板15と、ハウジングの内部の衝突板の後方に設けられ衝突板に導かれた空気が通過し空気に含まれる粉塵を捕捉するフィルタ17と、フィルタを通過した空気を送る送風ファン25と、衝突板及びフィルタの下方に設けられ衝突板及びフィルタから落下する粉塵が収容されるダストボックス20と、ハウジングに形成され送風ファンによって送られた空気が室内に吹き出される吹出口13と、を具備する。【選択図】図2

Description

本考案は、集塵装置に関し、特に、製造工場、作業場等において、加工作業等で発生する粉塵等を除去すると共に、清浄されたクリーンな空気を工場等の内部に供給することができる空気清浄機能を有する集塵装置に関する。
従来、ハウジングの内部にフィルタを備え、当該フィルタを利用して、製造工場、作業場等において研削、研磨、切削、溶接等の作業によって発生する粉塵等を捕集する集塵装置が知られている。
例えば、特許文献1には、本体の内部に送風機及び円筒フィルタを備える集塵機が開示されている。同文献に開示された集塵機では、送風機による空気の吸引により集塵機本体の空気吸気口から本体内部の集塵室に空気が流れ込み、その空気が円筒フィルタを通過する。これにより、円筒フィルタで、空気中に含まれる溶接スパッタや溶接ヒューム等の粉塵が捕捉される。
また従来、医薬品、化粧品、半導体デバイス等の製造工場等において、高粒子捕集効率のエアフィルタ等で空気中の粒子を捕集してクリーンルーム等の内部の空気を清浄化する空気清浄装置が知られている。
例えば、特許文献2には、クリーンルーム等の室内から流入する空気をHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)により清浄化して排気する空気清浄化装置が開示されている。
特開2019-58841号公報 特開2019-5713号公報
各種の製造工場等において、粉塵、化学物質等による作業者のがん、皮膚炎、神経障害その他の健康障害を防止するため、作業によって発生する粉塵等を除去し、作業者に対して清浄化された空気を供給することが求められている。
しかしながら、上記した従来技術の集塵装置は、粉塵等を除去して空気を清浄化する性能を高め、作業環境を更に安全なものとするために改善すべき点があった。
具体的には、特許文献1に開示された集塵機のように、フィルタで粉塵等を捕捉する方式の集塵装置では、粉塵等が発生する加工点の近傍にフードが設けられ、そのフードがホース等によって集塵装置に接続される。加工点近傍の空気は、フード及びホースを介して集塵装置に吸引され、その空気に含まれる粉塵等がフィルタに捕捉されて除去される。
しかし、フィルタで粉塵等が捕捉された後の空気は、工場等の室内に供給する空気としては清浄化が不十分な場合もあり、一般的に、工場等の外部に排気されることもあった。そのため、従来技術の集塵装置は、作業者が作業を行う工場等の内部の空気を高精度に清浄化するために、空気清浄の性能を向上させる改善が必要であった。
また、特許文献2に開示された従来技術のように、高粒子捕集効率のエアフィルタ等を利用した空気清浄装置では、エアフィルタで空気中の粒子を捕集して高精度な空気清浄を行うことができる。しかしながら、加工によって発生する粉塵等を効率良く除去するためには、エアフィルタで捕捉した粉塵等の処理が容易ではなく、例えば、エアフィルタの頻繁な交換が必要になるという問題点がある。
本考案は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、加工作業等によって発生する粉塵等を除去することができ、且つ、空気中の有害物質等を高性能に除去して清浄されたクリーンな空気を工場等の室内に供給することができる優れた空気清浄機能を有する集塵装置を提供することにある。
本考案の集塵装置は、ハウジングと、前記ハウジングの前面に形成され室内の空気が前記ハウジングの内部に吸い込まれる吸込口と、前記ハウジングの前記吸込口の内側に設けられ前記吸込口から吸い込まれた空気を下方に導く衝突板と、前記ハウジングの内部の前記衝突板の後方に設けられ前記衝突板に導かれた空気が通過し該空気に含まれる粉塵を捕捉するフィルタと、前記フィルタを通過した空気を送る送風ファンと、前記衝突板及び前記フィルタの下方に設けられ前記衝突板及び前記フィルタから落下する前記粉塵が収容されるダストボックスと、前記ハウジングに形成され前記送風ファンによって送られた空気が前記室内に吹き出される吹出口と、を具備することを特徴とする。
本考案の集塵装置によれば、ハウジングの前面に、室内の空気がハウジングの内部に吸い込まれる吸込口が形成されている。これにより本考案の集塵装置は、従来技術の集塵装置のように集塵装置に接続されたホース等を介して加工点近傍の空気のみをハウジングの内部に吸い込むのではなく、工場等の室内の広範囲からハウジングの内部に効率良く空気を吸い込むことができる。よって、高効率な空気清浄を行うことができる。
また、本考案の集塵装置は、ハウジングの吸込口の内側に設けられ吸込口から吸い込まれた空気を下方に導く衝突板を有する。これにより、ハウジングに吸い込まれた空気が加工作業等により発生した粉塵等を含んでいても、その粉塵等を下方に落下させることができる。よって、吸い込まれた空気から粉塵等を好適に除去することができる。
また、本考案の集塵装置は、ハウジングの内部の衝突板の後方に設けられ衝突板に導かれた空気が通過し空気に含まれる粉塵等を捕捉するフィルタを備えている。これにより、該フィルタによって空気中に含まれる粉塵等を効率良く捕捉して除去することができると共に高精度な空気清浄を行うことができる。
また、本考案の集塵装置は、衝突板及びフィルタの下方に設けられ衝突板及びフィルタから落下する粉塵等が収容されるダストボックスを備えている。これにより、衝突板に衝突して落下する粉塵等及びフィルタに捕捉され落下する粉塵等をダストボックスに収容して効率良く廃棄することができる。よって、粉塵等の発生量が多い作業現場等においても、高効率な集塵と空気清浄を行うことができる。
また、本考案の集塵装置は、フィルタを通過した空気を送る送風ファンを有し、ハウジングには、送風ファンによって送られた空気が室内に吹き出される吹出口が形成されている。これにより、粉塵等が除去され清浄化された空気を、室外に排出することなく、工場等の室内に供給することができる。
また、本考案の集塵装置は、前記ハウジングには、空気配管が着脱自在に接続される配管接続部及び風量調整用の手動ダンパを有し前記ハウジングの内部に連通するダスト吸込口が形成されても良い。これにより、吸込口から工場等の室内の空気を吸い込むと共に、ダスト吸込口からは、配管接続部に接続されたパイプ等の空気配管を介して加工点近傍の粉塵等を多く含む空気を吸い込むことができる。よって、集塵と空気清浄を効率良く実行することができる。
また、本考案の集塵装置は、前記ハウジングには、前記送風ファンによって送られた空気が通過し該空気に含まれる粒子を捕集する空気清浄フィルタを有する空気清浄ボックスが設けられ、前記吹出口は、前記吸込口よりも上方の前記空気清浄ボックスの前面に形成されており、前記空気清浄フィルタを通過して清浄された空気は、前記吹出口から前記ハウジングの前方に向かって吹き出されても良い。このような構成により、空気清浄フィルタで清浄されたクリーンな空気を、吹出口から工場等の室内に広く供給することができる。
また、本考案の集塵装置は、前記ハウジングの側方には、前記ハウジングの内部に連通する内部空間を有するサイドハウジングが設けられ、前記サイドハウジングの前面には、前記室内の空気が前記サイドハウジングの内部に吸い込まれる空気吸込口が形成されても良い。このような構成により、ハウジングの前面に形成された吸込口及びサイドハウジングの前面に形成された空気吸込口から、工場等の室内の空気をハウジングの内部に吸い込むことができ、室内の広い範囲の空気を好適に清浄化することができる。
また、本考案の集塵装置は、前記ハウジングの前面に対向し前記ハウジングとの間に作業場所を挟むようにして設けられ前記作業場所に向かって前記室内の空気を送る送風手段を有し、前記吹出口は、前記送風手段から送られる空気よりも上方に前記ハウジング内からの空気が吹き出されるよう形成されても良い。このような構成により、作業場所で発生する粉塵等が室内に拡散することが抑制され、粉塵等を含む空気を効率良くハウジングの内部に吸い込むことができると共に、集塵装置で清浄化された空気を作業者等の近傍に好適に供給することができる。よって、粉塵、化学物質等による作業者の健康障害を防止することができる安全な作業環境を提供することができる。
本考案の実施形態に係る集塵装置の概略を示す斜視図である。 本考案の実施形態に係る集塵装置の内部構造の概略を示す側面断面図である。 本考案の他の実施形態に係る集塵装置の概略を示す斜視図である。 本考案の更に他の実施形態に係る集塵装置の概略を示す斜視図である。 本考案の他の実施形態に係る集塵装置の空気清浄ボックス近傍の内部構造の概略を示す側面断面図である。 本考案の更に他の実施形態に係る集塵装置の空気清浄ボックスの内部構造の概略を示す側面断面図である。 本考案の更に他の実施形態に係る集塵装置の内部構造の概略を示す正面断面図である。 本考案の更に他の実施形態に係る集塵装置の概略を示す斜視図である。 本考案の更に他の実施形態に係る集塵装置の概略を示す斜視図である。 本考案の更に他の実施形態に係る集塵装置の概略を示す斜視図である。
以下、本考案の実施形態に係る集塵装置を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本考案の実施形態に係る集塵装置1の概略を示す図であり、集塵装置1を、前面11に向かって右斜め上から見た斜視図である。なお、各図面において、空気の流れを各種矢印で示している。
図1を参照して、集塵装置1は、各種の加工工場、製造工場等で、研削、研磨、切削、溶接等の作業によって発生する粉塵等を捕集すると共に、粉塵等が除去されたクリーンな空気を工場等の室内に供給して室内の空気を清浄化する装置である。
集塵装置1は、粉塵等を捕捉するための機器を内部に収納するハウジング10を有する。ハウジング10は、複数枚の鋼板等のパネル部材から形成された筐体である。ハウジング10には、ハウジング10の内部に空気を吸い込む吸込口12と、内部から空気を吹き出す吹出口13が形成されており、ハウジング10の内部には、粉塵等を捕捉するフィルタ17(図2参照)が設けられている。
ハウジング10の前面11には、開閉自在な扉14が設けられている。扉14は、ハウジング10の内部の点検、捕集された粉塵等の取り出し、フィルタ17の交換等のために利用される。ハウジング10の前面11、詳しくは、前面11の扉14には、吸込口12が形成されている。
吸込口12は、ハウジング10の前面11に形成された正面視略四角形状の開口である。吸込口12には、通風可能に羽板が並べられたルーバが設けられている。吸込口12からは、工場等の室内の空気がハウジング10の内部に吸い込まれる。
図2は、集塵装置1の内部構造の概略を示す側面断面図である。図1及び図2を参照して、ハウジング10の内部、詳しくは吸込口12の内側には、吸込口12から吸い込まれた空気を下方に導く衝突板15が設けられている。衝突板15は、鋼板等からなる略板状の部材であり、ハウジング10の前面11と略平行に設けられている。
衝突板15は、例えば、上辺近傍及び左右両辺近傍がハウジング10に固定されている。ハウジング10と衝突板15との間には、衝突板15の前方から下方に向かって、吸込口12から吸い込まれた空気が流通可能な風路が形成されている。
ハウジング10の内部の衝突板15の後方には、空気に含まれる粉塵等を捕捉するためのフィルタ17が設けられている。具体的には、衝突板15の後方には、フィルタ17が設けられる集塵室16が形成されており、フィルタ17は、フィルタ支持板18に支持され集塵室16の内部に設けられている。
衝突板15の下方には、衝突板15に導かれた空気が集塵室16の下部に流れ込むよう風路が形成されている。よって、吸込口12から吸い込まれる空気は、衝突板15に衝突して下方に導かれ集塵室16の内部に流入する。
フィルタ17は、略円筒状の濾布式のフィルタ部材であり、例えば、ポリエステル繊維等の各種合成繊維等から形成される。なお、フィルタ17は、除去する対象の粉塵等に応じて、それぞれの用途に適する各種材質及び形態を採用し得る。例えば、フィルタ17は、着脱自在なカートリッジ式のフィルタ17でも良い。
フィルタ支持板18は、例えば、鋼板等から形成された略板状の部材であり、ハウジング10の内部の上部に略水平に取り付けられ、ハウジング10の内部を下方の集塵室16と上方の清浄室21に画成する。
フィルタ支持板18には、上下方向に貫通する孔が形成されており、その孔の下部近傍にフィルタ17が取り付けられる。フィルタ17は、フィルタ支持板18によって上部を支持され、ハウジング10の集塵室16の内部に吊り下げられた状態で固定される。
衝突板15及びフィルタ17の下方には、衝突板15及びフィルタ17から落下する粉塵等が収容されるダストボックス20が設けられている。なお、ハウジング10の下部には、例えば、上部が広く下部が狭い略漏斗状に形成されたホッパ19が設けられても良い。そして、ホッパ19で収集された粉塵等を受け止めるようホッパ19の下方にダストボックス20が設けられている。
フィルタ支持板18の上方に形成された清浄室21には、空気噴射ノズル24と、空気噴射ノズル24に取り付けられるバルブ23と、が設けられている。空気噴射ノズル24は、例えば、鋼管等であり、空気噴射ノズル24の下部には、フィルタ17に向かって空気を噴出するノズル孔が形成されている。
空気噴射ノズル24は、バルブ23を介して、ハウジング10の内部または外部に設けられた空気供給源22に接続されている。バルブ23は、例えば、ダイヤフラムバルブ等であり、バルブ23を開くことにより、空気供給源22から空気噴射ノズル24内に空気が供給され、空気噴射ノズル24からフィルタ17に向かって空気が噴射される。
また、集塵装置1は、バルブ23の開閉を制御する図示しない制御装置を有する。制御装置は、バルブ23に接続されており、例えば、バルブ23を開閉する図示しないパイロットバルブ等を駆動するためのパルス信号を発生する。
清浄室21の上方には、フィルタ17を通過した空気を送る送風ファン25と、送風ファン25を駆動するモータ26が設けられている。具体的には、清浄室21の上方には、送風ファン25に連通するファン入口28が形成されたファン入口板27が設けられている。ファン入口板27は、清浄室21と、送風ファン25から吹出口13までの風路30と、を区画している。
送風ファン25は、給気口がファン入口28につながるようファン入口板27の上方に設けられている。送風ファン25は、例えば、ターボファン、シロッコファン等である。送風ファン25は、モータ26に駆動され回転する羽根を有し、フィルタ17を通過した清浄室21内の空気を吸引して吹出口13に送る。
送風ファン25の下方には、上方の風路29と下方の風路30を画成する防音板31が設けられている。防音板31は、例えば、鋼板等から形成された略板状の部材であり、略水平に設けられている。防音板31の前辺近傍は、ハウジング10の前面11から離れている。よって、防音板31の上方に形成された風路29と、下方に形成された風路30は、ハウジング10の前面11近傍で連通している。このような防音板31が設けられることにより、送風ファン25によって発生する騒音を抑制することができる。
風路30は、送風ファン25に送られた空気を室内に吹き出すための吹出口13に連通している。吹出口13は、ハウジング10の上部、例えば、後面または上面に形成されている。これにより、粉塵等が除去され清浄化された空気を工場等の室内に供給することができる。
次に、集塵装置1の集塵及び空気洗浄方法について詳細に説明する。初めに、粉塵等を含む室内の空気は、吸込口12から集塵装置1のハウジング10の内部に取り込まれる。集塵装置1は、従来技術のように集塵装置1に接続されたホース等を介して金属アーク溶接等の加工点近傍の空気のみをハウジング10の内部に吸い込むのではなく、吸込口12によって、工場等の室内の広範囲からハウジング10の内部に効率良く空気を吸い込むことができる。
吸込口12から取り込まれた空気は、吸込口12近傍に設けられた衝突板15に沿って下方に流れ、ハウジング10内の下部に送られる。即ち、吸込口12の内側に衝突板15が設けられていることにより、ハウジング10に吸い込まれた空気が研削や溶接等の加工作業によって発生した粉塵等を含んでいても、その粉塵等を衝突板15への衝突または衝突板15に沿った空気の流れによって下方に落下させることができる。
そして、衝突板15によって落下した粉塵等は、下方に設けられたダストボックス20に収容される。よって、粉塵等の発生量が多い作業現場等においても、高効率な集塵と空気清浄を行うことができる。
そして、衝突板15によって下方に導かれた空気は、衝突板15の下方を後方に向かって通過して、集塵室16の内部に流れ込み、上方へと向きを変え、集塵室16に設けられたフィルタ17を通過して上昇する。
即ち、空気は、フィルタ17を経由して集塵室16から清浄室21に流れる。このとき、空気に含まれる粉塵等は、フィルタ17を通過することができず、フィルタ17の表面に付着する。これにより、フィルタ17によって、空気中に含まれる粉塵等を効率良く捕捉して除去することができると共に高性能な空気清浄を行うことができる。
そして、フィルタ17を通過した空気は、ハウジング10の上部の清浄室21から送風ファン25によって送られ、風路29、30を経由して、吹出口13から工場等の室内に吹き出される。これにより、粉塵等が除去され清浄化されたクリーンな空気を、室外に排出することなく、工場等の室内に供給することができる。よって、工場等の室内の空気を、広範囲に亘って効率良く清浄することができる。
また、空気噴射ノズル24からフィルタ17の内側に空気が噴射されることにより、その空気がフィルタ17を逆流すると共にフィルタ17の表面が振動し、フィルタ17の表面に付着した粉塵等が払い落とされる。これにより、フィルタ17の表面に付着して堆積する粉塵等によって空気の流れが阻害されることを回避し、フィルタ17の集塵性能を維持することができる。よって、高性能な集塵及び空気清浄が可能となる。
空気噴射ノズル24から噴出される空気によってフィルタ17から払い落とされた粉塵等は、下方に落下し、ダストボックス20に収容される。これにより、衝突板15に衝突する等によって落下する粉塵等及びフィルタ17に捕捉され落下する粉塵等を、ダストボックス20に収容して効率良く廃棄することができる。よって、粉塵等の発生量が多い作業現場等においても、高効率な集塵と空気清浄を行うことができる。
次に、図3ないし図10を参照して、実施形態を変形した例として、集塵装置101、201、301、401、501、601、701について詳細に説明する。なお、図3ないし図10において、既に説明した実施形態と同一若しくは同様の作用、効果を奏する構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図3は、本考案の他の実施形態に係る集塵装置101の概略を示す斜視図である。図3に示すように、集塵装置101は、ハウジング10の前面11の吸込口12の下方に、ダスト吸込口32が形成されている。
ダスト吸込口32は、作業者61が加工作業等を行う作業場所60の加工点近傍の空気をハウジング10の内部に吸い込む開口である。なお、図示を省略するが、ダスト吸込口32は、ハウジング10の側面または後面に形成されても良い。また、ダスト吸込口32の個数についても特に限定されるものではない。
ダスト吸込口32には、空気配管として例えば可撓性のパイプ37等が着脱自在に接続される配管接続部33が設けられている。また、配管接続部33には、風量調整用の手動ダンパ34が設けられている。
このような構成により、配管接続部33にパイプ37が接続され、パイプ37は、作業場所60の加工点近傍に設けられたフード38に接続される。これにより、研削や溶接等の加工点近傍からパイプ37、ダスト吸込口32を介して、研削屑や溶接ヒューム等の有害物質を多く含む空気をハウジング10の内部に吸い込むことができる。
即ち、吸込口12から工場等の室内の空気を吸い込むと共に、ダスト吸込口32からは、作業場所60の加工点近傍の粉塵等を吸い込むことができる。よって、作業場所60近傍の集塵と工場内広範囲の空気清浄とを効率良く実行することができる。
また、ハウジング10の例えば側面には、スパッタボックス35が設けられても良い。スパッタボックス35は、アーク溶接等で発生する溶接ヒュームに含まれる高温のスパッタを消火して受け止める装置である。
スパッタボックス35には、空気配管であるパイプ37等が着脱自在に接続される配管接続部36が設けられている。配管接続部36には、作業場所60のアーク溶接等の加工点近傍につながるパイプ37が接続され、溶接ヒューム等がスパッタボックス35の内部に吸引される。
ハウジング10には、スパッタボックス35を通過した空気が吸い込まれる図示しない開口部が形成されている。スパッタボックス35は、スパッタを消火した後の空気が流れる内部空間がハウジング10の内部に連通するようハウジング10に固定されている。
スパッタボックス35で高温のスパッタが除去された空気は、ハウジング10の内部に吸い込まれ、吸込口12から吸い込まれる空気と合流して、既に説明した如く高精度に清浄される。これにより、集塵装置101の発火リスクが低減され、安全な集塵、空気清浄を行うことができる。
図4は、本考案の更に他の実施形態に係る集塵装置201の概略を示す斜視図である。図4に示すように、集塵装置201のハウジング10の上部には、空気清浄ボックス39が設けられても良い。
図5は、空気清浄ボックス39近傍の内部構造を示す側面断面図である。図4及び図5を参照して、ハウジング10の上部に設けられた空気清浄ボックス39の内部には、フィルタ17によって集塵等が除去された空気を更にクリーンな空気にするための空気清浄フィルタ48が設けられている。
例えば、空気清浄フィルタ48は、プレフィルタ49と、脱臭フィルタ50と、高性能フィルタ51と、を有する。プレフィルタ49は、フィルタ17を通過した空気から残された微細粉塵を捕捉する。
脱臭フィルタ50は、プレフィルタ49を通過した空気から臭気ガス等を除去する。脱臭フィルタ50は、例えば、活性炭繊維を含む活性炭シート等を利用したフィルタでも良い。
高性能フィルタ51は、脱臭フィルタ50を通過した空気に含まれる更に細かな粒子を捕捉する。高性能フィルタ51は、例えば、HEPAフィルタである。このような空気清浄フィルタ48が設けられることにより、高性能な空気清浄が可能となる。
なお、空気清浄フィルタ48として、捕捉性能の異なる複数種類の空気フィルタを更に多く積層する構成が採用されても良い。このような構成により、空気清浄の性能を更に高めることができる。
空気清浄ボックス39の前面40には、開閉自在な扉42が設けられている。扉42を開くことにより、空気清浄ボックス39の内部の点検、捕集された粉塵等の取り出し、空気清浄フィルタ48の交換等を行うことができる。
また、空気清浄ボックス39の前面40には、清浄化された空気が吹き出される吹出口41が形成されている。清浄化された空気を送り出す吹出口41は、室内の空気を吸い込む吸込口12よりも上方に形成されている。
このような構成により、空気清浄フィルタ48を通過したクリーンな空気は、ハウジング10の上部の吹出口41からハウジング10の前方に向かって吹き出される。これにより、空気清浄フィルタ48で清浄されたクリーンな空気を、吹出口41から工場等の室内に広く供給することができる。よって、集塵装置201は、工場等の室内の空気を広範囲に清浄化できる。
図6は、本考案の更に他の実施形態に係る集塵装置301の空気清浄ボックス39の内部構造の概略を示す側面断面図である。図6に示すように、空気清浄ボックス39には、略円筒状の形態をなす濾布式の空気清浄フィルタ148が設けられても良い。
具体的には、空気清浄フィルタ148は、例えば、ポリエステル繊維等の各種合成繊維等から形成された濾布式の高性能フィルタである。空気清浄フィルタ148は、図示を省略するが、プレフィルタ、活性炭繊維を含む活性炭脱臭フィルタ、高性能HEPAフィルタ等を含む構成でも良い。これにより高性能な空気清浄を行うことができる。
空気清浄ボックス39には、空気清浄フィルタ148を支持する空気清浄フィルタ支持板43が設けられている。空気清浄フィルタ支持板43は、例えば、鋼板等から形成された略板状の部材であり、空気清浄ボックス39の内部の上部に略水平に取り付けられ、空気清浄ボックス39の内部を下方の空気清浄室44と上方の吹出風路45に画成する。
空気清浄フィルタ支持板43には、上下方向に貫通する孔が形成されており、その孔の下部近傍に空気清浄フィルタ148が取り付けられる。空気清浄フィルタ148は、空気清浄フィルタ支持板43によって上部を支持され、空気清浄ボックス39の空気清浄室44の内部に吊り下げられる。
空気清浄フィルタ支持板43の上方に形成された吹出風路45には、空気清浄フィルタ148に向かって空気を吹き付ける空気噴射ノズル24が設けられている。これにより、フィルタ17(図2参照)と同様に、空気清浄フィルタ148を清浄することができる。そして、作業者は、扉42を開けて、空気清浄フィルタ148から落とされた粉塵等を除去し、空気清浄室44の内部を清掃することができる。
図7は、本考案の更に他の実施形態に係る集塵装置401の内部構造の概略を示す正面断面図である。図7に示すように、空気清浄ボックス39は、ハウジング10の側方に設けられても良い。
具体的には、空気清浄ボックス39は、送風ファン25で送られた空気が空気清浄室44の内部に流れ込むように設けられ、吹出口41(図6参照)が吸込口12(図4参照)よりも高い位置となるようハウジング10の側面に固定されている。
このような構成によっても、粉塵等が除去され清浄化されたクリーンな空気を工場等の室内に広く供給することができる。また、集塵装置401は、空気清浄ボックス39を、作業者が点検や清浄作業を行い易い高さに設けることができるので、点検、清掃等の作業効率を高めることができる。
また、ハウジング10からの空気が空気清浄ボックス39の内部に吹き出される空気口46近傍には、空気口46を塞いで空気の流れを止めることが可能な開閉自在な逆止弁47が設けられている。
逆止弁47が設けられていることにより、空気噴射ノズル24で空気を噴射して空気清浄フィルタ148に捕捉されている粉塵等を除去する際、空気清浄ボックス39の空気清浄室44からハウジング10の風路30への逆流を防止することができる。
これにより、空気清浄フィルタ148から落下する粉塵等がハウジング10の内部に逆流することが抑制され、粉塵等を空気清浄室44の内部下方に残留させることができる。よって、扉42(図6参照)を開けて粉塵等を外部に取り出し、空気清浄ボックス39の内部を綺麗に清浄することができ、その結果、高性能な空気清浄能力を維持することができる。
図8は、本考案の更に他の実施形態に係る集塵装置501の概略を示す斜視図である。図8に示すように、ハウジング10の側方には、空気吸込口54が形成されたサイドハウジング52が設けられている。
サイドハウジング52は、鋼板等から形成された筐体であり、その内部空間は、ハウジング10の内部に連通している。サイドハウジング52の前面53には、工場等の室内からサイドハウジング52の内部空間に空気を吸い込む開口である空気吸込口54が形成されている。
従って、サイドハウジング52の前面53に形成された空気吸込口54を介して、室内の空気をハウジング10の内部に吸い込むことができる。即ち、集塵装置501は、ハウジング10の前面11に形成された吸込口12及びサイドハウジング52の前面53に形成された空気吸込口54から、工場等の室内の空気をハウジング10の内部に吸い込むことができる。これにより、室内の広い範囲の空気を好適に清浄化することができる。
また、サイドハウジング52の下方には、鋼板等から形成されたサイド壁板55が設けられても良い。サイド壁板55は、ハウジング10の前面11やサイドハウジング52の前面53等に対して略平行となるよう立設されており、ハウジング10及びサイドハウジング52に支持されている。サイド壁板55によって、サイドハウジング52の下方の空気が上方の空気吸込口54に導かれる。
このようなサイド壁板55が設けられることにより、工場等の室内の下方にある粉塵等を含む空気は、サイド壁板55に導かれてサイドハウジング52の内部に好適に吸い込まれる。よって、室内の下方にある粉塵等を好適に除去し、室内の空気を清浄化することができる。
また、サイドハウジング52の上前方には、空気の流れをガイドする天板56が設けられても良い。天板56は、鋼板等から形成され、ハウジング10及びサイドハウジング52の上部に固定され、サイドハウジング52の前方の空間を上方から覆うように略水平に設けられている。
このような天板56が設けられることにより、室内の下方の粉塵等を含む空気が上方に流れることを抑制し、その粉塵等を含む空気を空気吸込口54に導いて好適に吸い込むことができる。よって、集塵及び空気清浄の効率を向上させることができる。
図9は、本考案の更に他の実施形態に係る集塵装置601の概略及び使用状態を示す斜視図である。図9を参照して、集塵装置601は、作業者61が加工作業等を行う作業場所60近傍に向かって室内の空気を送る送風手段としての送風機59を有する。
送風機59は、図示を省略するが、送風用のファンとそのファンを駆動するモータ等を有する送風手段である。送風機59は、送風口がハウジング10の前面11に対向し、ハウジング10との間に作業場所60を挟むようにして設けられている。
送風機59は、空気を吹き出す送風口が作業場所60の加工点近傍より高い位置になるよう設けられ、送風口からは、作業場所60の加工点近傍に向かって空気が吹き出される。詳しくは、送風機59からは、作業場所60及びハウジング10の方向に向かい、且つ、やや斜め下方に向かう風が送り出される。
このような構成により、作業場所60で発生する粉塵等が室内に拡散することが抑制され、粉塵等を含む空気を効率良くハウジング10の内部に吸い込むことができる。よって、集塵装置601は、作業場所60で発生する粉塵、化学物質等を効率良く除去することができる。
図10は、本考案の更に他の実施形態に係る集塵装置701の概略及び使用状態を示す斜視図である。図10に示すように、集塵装置701は、ハウジング10に向かって空気を送る送風機59を有すると共に、ハウジング10の前面11の吸込口12よりも上方に設けられ清浄された空気を吹き出す吹出口41を有する。
ハウジング10と送風機59は、作業場所60を挟み、ハウジング10の吹出口41と送風機59の送風口が対向するよう設けられている。送風機59は、作業場所60に向かいやや斜め下方に流れる空気を吹き出すよう設けられており、ハウジング10の吹出口41は、ハウジング10内からの空気が送風機59から送られる空気よりも上方に吹き出されるよう形成されている。
このような構成により、作業場所60で発生する粉塵等が室内に拡散することが抑制され、粉塵等を含む空気を効率良くハウジング10の内部に吸い込むことができると共に、集塵装置701で清浄化された空気を作業者61等の近傍に好適に供給することができる。よって、粉塵、化学物質等による作業者61の健康障害を防止することができる安全な作業環境を提供することができる。
なお、本考案は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他、本考案の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更実施が可能である。
1、101、201、301、401、501、601、701 集塵装置
10 ハウジング
11 前面
12 吸込口
13 吹出口
14 扉
15 衝突板
16 集塵室
17 フィルタ
18 フィルタ支持板
19 ホッパ
20 ダストボックス
21 清浄室
22 空気供給源
23 バルブ
24 空気噴射ノズル
25 送風ファン
26 モータ
27 ファン入口板
28 ファン入口
29 風路
30 風路
31 防音板
32 ダスト吸込口
33 配管接続部
34 手動ダンパ
35 スパッタボックス
36 配管接続部
37 パイプ
38 フード
39 空気清浄ボックス
40 前面
41 吹出口
42 扉
43 空気清浄フィルタ支持板
44 空気清浄室
45 吹出風路
46 空気口
47 逆止弁
48、148 空気清浄フィルタ
49 プレフィルタ
50 脱臭フィルタ
51 高性能フィルタ
52 サイドハウジング
53 前面
54 空気吸込口
55 サイド壁板
56 天坂
59 送風機
60 作業場所
61 作業者

Claims (5)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジングの前面に形成され室内の空気が前記ハウジングの内部に吸い込まれる吸込口と、
    前記ハウジングの前記吸込口の内側に設けられ前記吸込口から吸い込まれた空気を下方に導く衝突板と、
    前記ハウジングの内部の前記衝突板の後方に設けられ前記衝突板に導かれた空気が通過し該空気に含まれる粉塵を捕捉するフィルタと、
    前記フィルタを通過した空気を送る送風ファンと、
    前記衝突板及び前記フィルタの下方に設けられ前記衝突板及び前記フィルタから落下する前記粉塵が収容されるダストボックスと、
    前記ハウジングに形成され前記送風ファンによって送られた空気が前記室内に吹き出される吹出口と、を具備することを特徴とする集塵装置。
  2. 前記ハウジングには、空気配管が着脱自在に接続される配管接続部及び風量調整用の手動ダンパを有し前記ハウジングの内部に連通するダスト吸込口が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の集塵装置。
  3. 前記ハウジングには、前記送風ファンによって送られた空気が通過し該空気に含まれる粒子を捕集する空気清浄フィルタを有する空気清浄ボックスが設けられ、
    前記吹出口は、前記吸込口よりも上方の前記空気清浄ボックスの前面に形成されており、
    前記空気清浄フィルタを通過して清浄された空気は、前記吹出口から前記ハウジングの前方に向かって吹き出されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の集塵装置。
  4. 前記ハウジングの側方には、前記ハウジングの内部に連通する内部空間を有するサイドハウジングが設けられ、
    前記サイドハウジングの前面には、前記室内の空気が前記サイドハウジングの内部に吸い込まれる空気吸込口が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の集塵装置。
  5. 前記ハウジングの前面に対向し前記ハウジングとの間に作業場所を挟むようにして設けられ前記作業場所に向かって前記室内の空気を送る送風手段を有し、
    前記吹出口は、前記送風手段から送られる空気よりも上方に前記ハウジング内からの空気が吹き出されるよう形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の集塵装置。
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