JP2606968B2 - ジ―カチオンエーテルの製造 - Google Patents

ジ―カチオンエーテルの製造

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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、ジ−カチオンエーテルの製造、更に詳しく
は、ジ−カチオンエーテル塩に関する。特別の態様に於
いて、本発明は、1,1′−ジメチル−2,2′−オキシジピ
リジニウムジフルオボレートとしても知られている、ビ
ス(1−メチル−2−ピリジニウム)エーテルジフルオ
ボレートの製造に関する。非常に好ましい態様に於い
て、このような塩は、単一の反応容器内の回分操作で、
出発物質として2−ハロピリジン及び2−ヒドロキシピ
リジンを使用し、反応中間体を分離することなく、一連
のプロセスにより製造される。
〔背景技術〕
ジ−カチオンエーテル塩は、下記に引用される文献中
のStang et alにより記載された方法により製造されて
きた。その著者らにより指摘されているように、ジ−カ
チオンエーテルは最初の公知のビス(カルベニウムイオ
ン)である。このエーテルを形成するためのStang et a
lの方法は、非エノール化性活性化ケトン類とトリフル
オロメタンスルホン酸(「トリフリック(trifli
c)」)無水物との反応からなる。トリフリック無水物
のコストは多大であり、そのために大スケールの商業的
合成でそれを使用することは好ましくない。
ジ−カチオンエーテルを製造する他の方法は、2,2′
−ビス(ピリジル)エーテルのようなエーテルのアルキ
ル化からなる。このようなエーテルは、Villiers et a
l,Rec.Trav.Chim.,76巻、647頁、1957年に記載された銀
塩法により製造できる。銀の使用はかなりの費用を必要
とする。更に、Villiers et alの方法は高収率で2,2′
−ビス(ピリジル)エーテルを形成しない。換言する
と、Villiers et alの方法を使用したとき、所望の2,
2′−ビス(ピリジル)エーテルは、望ましくない量の
N−(2′−ピリジル)−2−ピリドン: のようなピリドンと共に生成される。その結果、Villie
rs法は、それ自体を2,2′−オキシジピリジニウム塩の
製造のための商業的に実施できる反応系列にしない。
Villiers法の銀塩を類似のナトリウム塩で置き換える
と、ピリドンがビス(ピリジル)エーテルより、むしろ
大過剰で生成する。かくして、ビス(ピリジル)エーテ
ルは大スケールの商業的生産には好ましくない。
2−ヒドロキシピリジンのアルキル化についてのHopk
ins et alの仕事(下記引用報文)から、生成物組成は
アルキル化剤の性質、酸受容体の性質及び溶剤に非常に
依存していることが知られている。一般に、O−アルキ
ル化を得るために銀塩を使用すること、及びそれでも幾
らかのN−アルキル化が観察されることが知られてい
る。上記したように、銀塩の使用は商業的製造のために
好ましくない。
ジ−カチオンエーテルを合成する本発明者の方法は、
1−アルキル−2−ハロピリジニウム塩を2−ヒドロキ
シピリジンと第三級有機塩基の存在下に反応させること
からなる。このような反応剤について、ヒドロキシピリ
ジンアニオンの酸素に於けると同様に窒素に於ける反応
の可能性が存在することは、当業者に明らかであろう。
更に、本発明者は当該技術によって示唆されるような銀
塩を使用しない。その結果、本発明者の方法が、(2,
2′−オキシジピリジニウム塩に転化できる)所望の酸
素反応生成物の良好な収率を与えることは、驚くべきこ
とであった。ジ−カチオンエーテルの製造及び硬膜剤と
してのその使用は、Chen et alの1988年8月31日出願の
米国特許出願番号第238,665号、1989年10月31日発行の
米国特許第4,877,724号に開示されている。
Stang et al,J.Am.Chem.Soc.,103巻、4837〜4845頁
(1981年)には、ジ−カチオンエーテル塩の製造が開示
されている。この方法は、活性化非エノール化性ケトン
をトリフリック無水物と反応させることからなる。
Villiers et al,Rec.Trav.Chim.,76巻、647頁(1957
年)には、低い収率で2,2′−ビスピリジルエーテルを
製造する銀塩を含む方法が開示されている。ナトリウム
塩を使用することは649頁に参照されている。
Hopkins et al,J.Org.Chem.,32巻、4040〜4頁(1967
年)には、2−ピリドンのアルカリ金属及び銀塩と種々
の溶剤中のアルキルハロゲン化物及びトシレートの反応
の研究を報告している。窒素アルキル化の酸素アルキル
化に対する比率は、定量的に求めた。
〔発明の開示〕
本発明の骨子は、1−アルキル−2−ハロピリジニウ
ム塩が2−ヒドロキシピリジンと反応して高収率でエー
テルを生成することを見出したことからなる。本発明は
また、この反応は、2−ハロピリジンと適当なアルキル
化剤との反応によって製造された反応混合物中に1−ア
ルキル−2−ハロピリジニウム塩を使用した場合に、高
収率で起きることを見出したことからもなる。本発明は
また、前記の反応がジ−カチオンエーテルを製造するエ
レガントな一連の方法で使用できるということを見出し
たことからもなる。更に、本発明は、一個の反応容器内
で行われる回分方法で、ジ−カチオンエーテルの中間体
を分離することなく、ジ−カチオンエーテルを高収率で
製造する反応シーケンスを提供する。更に、本発明に於
いて、フルオボレートの水溶液から沈澱させることによ
り、ジ−カチオンエーテルを(それが生成する反応混合
物から)高純度で分離することができる。
本発明プロセスにより生成されるようなジ−カチオン
エーテルは、ゼラチンを硬化させる(harden)のに使用
することができる。更に、これは他の化学生成物を製造
する出発物質として使用できる(Stang et al,supra,48
41頁参照)。
〔発明を実施するための最良の形態〕
一つの面で、本発明は、ジ−カチオンエーテルを製造す
る反応シーケンスからなる。即ち、本発明は、式: (式中、Rにより示される各置換基は、独立に、水素、
ハロゲン、及び約4個以下の炭素原子を有するアルキル
基からなる群から選択され、1個を超えるハロゲンが何
れの環にも結合しておらず、そして、R1により示される
各基は約4個以下の炭素原子を有するアルキル基から選
択される)を有するジ−カチオンエーテルの塩の製造方
法であって、 該方法が、 (A)硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、スルホン酸アルキ
ルトルエン及び式R1OSO2CF3(但し、R1は上記と同じ意
味を有する)を有する化合物からなる群から選択された
アルキル化剤(i)を、式: (式中、Rは上記と同じ意味を有し、そしてXは少なく
とも17の原子番号を有するハロゲンである)を有するハ
ロピリジン(ii)とを反応させ、 (B)第三級アルキルアミンの存在下で、工程(A)の
N−アルキル化中間生成物を、式: (式中、Rは上記と同じ意味を有し、そして1個を超え
るRはハロゲンではない)を有するヒドロキシピリジン
と反応させ、 (C)それにより製造されたモノN−アルキル化エーテ
ル中間体を、上記のアルキル化剤の群から選択されたア
ルキル化剤と反応させ、そして、 (D)それにより製造されたジ−N−アルキル化エーテ
ル中間体を水溶性金属フルオボレートと反応させること
により式(I)のジ−カチオンエーテル塩を生成せしめ
る段階的反応系列からなり、 該方法が、更に、ピリドン副生物のどの収率よりも実
質的過剰の該ジ−カチオンエーテル塩の収率を有するこ
とを特徴とする、方法からなる。本発明の目的のため
に、「実質的過剰」をこの意味で使用するとき、それは
ピリドン副生物よりも約10倍量の生成されるピリジルエ
ーテルがあることを意味する。
上に指摘したように、工程(A)はアルキル化剤と2
−ハロピリジンとの反応を含む。使用される2−ハロピ
リジンは、窒素原子のアルキル化の生成を防止する置換
基を有しない。一般的に言って、4−位及び6−位が置
換されていない2−ハロピリジンを使用するのが好まし
い。3−位及び5−位、即ち環窒素原子に対してメタの
置換基に関して、これらは、(i)使用される反応条件
下で安定であり、(ii)望ましくない副反応を明かな程
度で生じさせず、又は(iii)本発明プロセスに使用さ
れる反応系列に干渉しない置換基から選択されることが
好ましい。本発明の目的のために、このような置換基を
「不活性」置換基と言う。好ましい不活性置換基には、
水素及び低級アルキル基、例えばメチル、エチル、n−
プロピル、第二ブチル、n−ペンチル等が含まれる。更
に好ましくは、このアルキル基は約4個以下の炭素原子
を有する。好ましい不活性置換基にはまた、ハロゲン、
更に好ましくは塩素、臭素及び沃素、最も好ましくは塩
素及び臭素が含まれる。式(I)の置換基Xも本節に述
べたハロゲンから選択される。好ましい反応剤は2−ク
ロロピリジンである。
工程(A)で使用されるアルキル化剤に関して、2−
ハロピリジン中の環窒素原子をアルキル化することがで
きる試薬を使用する。このようなアルキル化剤は、上記
したアルキル化剤により例示される。とりわけ、硫酸ジ
メチル、硫酸ジエチル、CH3OSO2CF3及びC2H5OSO2CF3
好ましい。商業的規模の生産のためには、硫酸アルキル
が更に好ましい。
工程(B)では、工程(A)で製造された反応混合物
中のN−アルキル化化合物を使用できる。或いは、予じ
め生成した1−アルキル−2−ハロピリジニウム化合物
を使用できる。予じめ生成したピリジニウム化合物を使
用した場合には、対イオンは本発明で使用されるプロセ
ス工程と干渉しないアニオンから選択される。このよう
な対イオンは、前記アルキル化剤により与えられるも
の、及び硫酸塩、塩化物、臭化物、トルエンスルホネー
ト、メタンスルホネート等から選択することができる。
工程(B)に於いて式(III)のヒドロキシピリジン
化合物が使用される。ヒドロキシピリジンの置換基は出
発物質の2−ハロピリジン(又は、予じめ生成した1−
アルキル−2−ハロピリジニウムカチオン)の置換基と
種類及び位置が同じであり、生成物ジ−カチオンが対称
的であることが好ましい。しかしながら、このことは臨
界的ではなく、本発明は非対称生産物の製造も含む。言
い換えると、2−ヒドロキシピリジンの4−位のRは水
素であることが好ましいが、4−位が他の置換基を有す
る化合物が使用できる。式(III)に於いて、各Rは式
(II)中のRと同じ意味を有する。ここで、好ましい態
様に於いて、式(III)中の各Rは、2−ハロピリジン
について記載した上記の好ましい不活性置換基から選択
される。好ましい反応剤は、2−ピリドンとして文献に
も参照されている、2−ヒドロキシピリジンである。工
程(B)の生成物に於いて、対イオンは1−アルキル−
2−ハロピリジニウム塩中に存在するアニオンである。
このような対イオンは前に述べられている。
工程(B)は、形成される副生成酸と結合する有機塩
基の存在下に行われ、それにより反応を完結の方へ進め
ることを助ける。本発明プロセスと干渉しない任意の塩
基を使用することができる。好ましくは、この塩基は、
窒素に結合した3個のアルキル基を有する脂肪族第三級
アミンである。好ましくは、3個のアルキル基は同じで
あり、そしてこれは2〜約6個の炭素原子を有するアル
キル基から選択される。トリエチルアミンが好ましい第
三級アミンである。一般的に、工程(II)の反応により
分離される全ての酸と反応するのに十分な塩基が使用さ
れる。大過剰の塩基は本発明プロセスを不必要に複雑に
し、従って大過剰の塩基は好ましくない。一般に、実質
的に化学量論的量の有機塩基が使用される。本発明の目
的のために、「実質的に化学量論的」は化学量論的量、
並びに化学量論的から僅かな逸脱、例えば、不注意の秤
量誤差によりもたらされる逸脱である量を包含する。一
般的に言って、「化学量論的」は化学量論的±0.05モル
を意味する。
工程(B)に於いて、形成される塩基の塩は反応混合
物中に不溶性である。これは反応域から、好ましくは工
程(C)の実施前に除去される。この塩は濾過により好
都合に除去される 工程(C)に於いて、工程(B)のモノカチオン性エ
ーテル生成物は、アルキル化剤と反応して所望のジ−カ
チオンを生成する。この目的のために使用されるアルキ
ル化剤は、好ましくは工程(A)で使用したものと同じ
種類のアルキル化剤から選択される。好ましくは、アル
キル化剤はジ−カチオンの両方の窒素に結合するアルキ
ル基が同じであるように選択される。更に好ましくは、
両方のアルキル基がメチル又はエチルであり、最も好ま
しくはメチルである。
工程(C)のアルキル化の後に、存在する実質的に全
部の溶剤を除去することによって、反応混合物を濃縮す
る。これは、好ましくは若干の減圧下で、例えば約20mm
Hgで、蒸留により行うことができる。溶剤除去は、工程
(C)のジ−カチオン生成物と工程(D)で使用される
金属フルオボレート水溶液との反応を容易にする。
工程(D)は、それを含む混合物からジ−カチオンを
分離するために行われる。この工程のために、金属フル
オボレートの水溶液が使用される。水に十分に可溶性の
任意の金属フルオボレートが使用できる。ナトリウムフ
ルオボレートが好ましい反応剤であり、リチウムフルオ
ボレートの使用も示唆される。水中のフルオボレートの
幾分濃縮された溶液が好ましい。一般に、1リットル当
たり約460〜約500グラムの濃度のナトリウムフルオボレ
ート溶液を使用するのが好ましい。
ジ−カチオン生成物は工程(D)のプロセスにより沈
澱し、濾過により回収できる。これは所望ならば洗浄し
て更に精製することができる。ジ−カチオンのフルオボ
レート塩を望まない場合には、工程(D)の沈澱を水中
に再懸濁し、所望のカチオンを有するカリウム塩と反応
させることができる。形成されるカリウムフルオボレー
トは、水中でかなりの程度に不溶性であり、所望のジ−
カチオン塩の水性混合物を残して濾別することができ
る。例えば、ジ−カチオンフルオボレートを水中に再懸
濁し、硝酸カリウムと反応させてジ−カチオンジ硝酸塩
を形成することができる。この物質はゼラチンを硬化さ
せるために、又は化学中間体として使用できる。
上記反応系列に於いてジ−カチオンエーテルを生成す
る段階は、溶剤の存在下に行われる。本プロセスにとっ
て適当な溶剤は、(i)反応剤及び所望の生成物を溶解
する能力を有し、(ii)不適当な程度にまで所望の生成
物と反応せず、そして(iii)著しい程度にまでN−ア
ルキル化を助けない。好ましい溶剤は、大気圧を超える
圧力を求める必要なく、良好な反応速度を与える温度で
反応を行うことができるのに十分高い沸点を有する。好
ましい溶剤はアセトニトリルである。所望により上記特
性を有する他の溶剤が使用できる。
溶剤の量は臨界的ではない。操業者が溶液中に残すこ
とを望む物質を溶解するに十分な溶剤を使用する。使用
される溶剤量に真の上限はなく、これは反応容器の大き
さ、方法の経済性、生成物の分離の容易さ等のような二
次的な要因により支配される。一般に、クロロピリジン
1重量部当たり約2重量部の溶剤を使用する。溶剤の全
量が2−クロロピリジンの量の約4重量倍になるよう
に、溶剤を(例えば、有機塩基と共に)更に添加でき
る。所望によりもっと多い又は少ない量を使用できる。
本発明の一連の方法に於いて、上で定義された工程
(A),(B)及び(C)は、アセトニトリル中で還流
温度で好都合に行われる。上記各反応工程はこの温度で
行うことは必須ではなく、所望により更に高いか又は低
い温度が使用できる。典型的に、操業者は、妥当な反応
速度を与え、反応域中の1種又はそれ以上の物質の耐え
難い量の分解を起こさない温度を選択する。一般に、温
度が高くなるほど、反応速度は速くなる。かくして、例
えば、工程(A)〜(C)は約60℃〜約100℃の範囲
内、又は更に高い温度で行うことができる。選択された
反応温度がアセトニトリルの通常の沸点(約82℃)を超
える場合には、所望の温度が到達できるのに十分な大気
圧を超える圧力で反応を行うことができる。
本発明のプロセスは大気圧より低い圧力、及び上記説
明したように大気圧を超える圧力で行うことができる
が、環境圧力が好ましい。
上記一連のプロセスについて、工程(A)及び(B)
の反応剤は実質的にモル当量の量で使用される。換言す
れば、反応剤は化学量論的量で、又は上記のように化学
量論的から僅かに離れた量で使用するのが好ましい。
工程(C)に於いて、反応を完結するように駆動させ
る助剤として、化学量論的若しくは実質的に化学量論的
量、又は過剰のアルキル化剤を使用することができる。
即ち、工程(C)に於いて、10%又はそれより大きい過
剰のアルキル化剤を使用できる。アルキル化剤の量は他
の反応剤の量の1.0〜1.1倍であることが好ましい。
工程(D)に於いて、可溶性のフルオボレートを実質
的に化学量論的量で使用するのが好ましい。より少ない
量のフルオボレートはジ−カチオンエーテルを溶液中に
残し、それによって生成物回収量が減少する。
前記物質を上記の量で使用することは出発物質を節約
し、生成物の処理を単純にする。これらの問題が操業者
にとって重要でない場合には、より大きい過剰の1種又
はそれ以上の反応剤を使用できる。
工程(B)〜(D)で使用される物質の重量を算出す
るとき、操業者は、前工程での反応剤が実質的に化学量
論的量で使用された場合には、前の反応は100%収率で
起きたと想定できる。当業者はまた、NMRもしくは薄層
クロマトグラフィー(TLC)又は同様の技術により反応
の進行を追跡し、そして使用する反応剤の量を求めるの
に得られたデータを使用することができる。
工程(A)〜(C)の反応時間は正確に独立の変数で
はないが、使用される他の反応条件(例えば、反応温
度)、反応剤の固有の反応性などに少なくともある程度
依存する。一般に、下記範囲内の反応時間を使用するこ
とができる。
工程(A)…1〜24時間、 工程(B)…2〜8時間、 工程(C)…10〜24時間、 工程(D)の反応時間は、反応域への可溶性フルオボ
レートの添加速度に少なくともある程度依存する。これ
は普通約1分から約1時間で完結する。ある例では、反
応混合物を約0.5〜1.0時間静置して生成物を沈澱させる
ことが望ましい。所望により上記範囲外の反応時間を使
用できることが理解されるべきである。環境温度及び圧
力(常温常圧)が好都合に使用される。反応域で利用で
きるプロセス水で作られたフルオボレート溶液により与
えられる反応温度を使用することができる。
ジフルオボレート塩として沈澱によるジ−カチオンエ
ーテルの回収は、本発明の好ましい態様である。しかし
ながら、本発明はこの単離方法に限定されない。即ち、
本発明は当業者に知られている任意の方法によるジ−カ
チオンエーテルの分離からなる。例えば、ジ−カチオン
エーテルは水に比較的不溶性であるジフルオボレート以
外の塩として回収できる。即ち、ジ−カチオンエーテル
をヘキサフルオロホスフェートとして、又は類似の塩と
して回収できる。
更に、ジ−カチオンエーテル生成物は、液体を工程
(C)から得られる反応混合物に添加して、溶液からそ
の工程の生成物を沈澱させることによって、工程(B)
を述べたときに前記したもののような、対イオンYを含
有する塩として回収することができる。好ましくはこの
ような液体は、アセトニトリル(又はその他の反応溶
剤)と混和性であり、工程(C)により生成されるジ−
カチオンエーテル生成物に対して貧溶剤である。
下記の実施例は本発明の方法を例示する。
実施例1 1,1′−ジメチル−2,2′−オキシジピリジニウムジフル
オボレートの製造 2−クロロピリジン(11.3g)をアセトニトリル(20m
L)に溶解し、硫酸ジメチル(13.5g)を添加した。反応
混合物を16時間還流し、次いで冷却した。2−ヒドロキ
シピリジン(9.6g)を添加し、次いでアセトニトリル
(30mL)に溶解したトリエチルアミン(10.2g)を添加
した。反応混合物を4時間還流し、冷却した。濾過によ
りトリエチルアミン塩酸塩を除去し、そして濾液に硫酸
ジメチル(13.5g)を添加した。混合物を一夜(約15時
間)還流し、そして濃縮して乾燥させた。ナトリウムフ
ルオボレート(23g)を水に溶解し、そして溶液を濾過
して若干の不溶性物質を除去した。濾液を残渣に添加
し、激しく撹拌した。生成物が沈澱し、濾取し、そして
エタノール及びエーテルで洗浄した。収量22.5g。NMR
4.35(s6プロトン)、8.02〜9.15ppm(m8プロトン)。
実施例2 1−エチル−1′−メチル2,2′−オキシジピリジニウ
ムジフルオボレートの製造 2−クロロピリジン(5.7g)及びトリフルオロメタン
スルホネート(8g)をアセトニトリル(15mL)中で混合
し、溶液をゆっくり30分間還流した。溶液を冷却した
後、2−ヒドロキシピリジン(4.8g)及びトリエチルア
ミン(5.1g)を添加し、反応混合物を6時間還流した。
次いで、溶液を冷却し、濾過してトリエチルアミン塩酸
塩を除去した。濾液に硫酸ジメチル(6.8g)を添加し、
溶液を一夜還流した。溶剤を蒸発させた後、水(50mL)
中ナトリウムフルオボレート(14g)の濾過した溶液を
添加した。エタノールの添加により生成物を分離した。
収量10g:51% 分析:実測値:C,40.46;H,4.15;N,7.17. C13H16B2F8N2Oとしての計算値:C,40.05;H,4.14;N,7.18. NMR 1.54(s3プロトン)、4.32(s3プロトン)、4.73
(q2プロトン)、8.02〜9.13ppm(m8プロトン)。
実施例3 1,1′−ジメチル−2,2′−オキシジピリジニウムジフル
オボレートの大スケール製造 出発物質 アセトニトリル 70.7kg トリエチルアミン 11.9kg 硫酸ジメチル 31.2kg 2−クロロピリジン 12.75kg ナトリウムフルオボレート 27.15kg 2−ヒドロキシピリジン 11.2kg プロセス装置 ・可変速撹拌機並びに加熱及び冷却手段付き50ガロンの
ガラスライニング容器 ・ステンレススチールフィルターボックス ・真空オーブン 全ての装置は、窒素パージしながら熱水、次いでアセ
トンで清浄にすべきである。
プロセスの記述 1.清浄な乾燥した5ガロンのガラスライニング容器を部
分真空(約100〜300Toor)にする。
2.容器に、アセトニトリル21.9kgを添加する。
3.容器に、2−クロロピリジン12.75kg(112.35モル)
を添加する 4.攪拌機を動かす。
5.反応溶液を60℃に加熱する。
6.容器に、硫酸ジメチル15.6kg(123.6モル)を30分間
かけて添加する。必要な冷却を使用して、反応温度を65
℃に維持する。
7.反応混合物を還流(82℃)まで加熱し、還流を2時間
維持する。薄層クロマトグラフィー(TLC)により完結
を確認する。2−クロロピリジンが消失しなくてはなら
ない。
8.反応物を室温(RT)に冷却する。
9.容器に、2−ヒドロキシピリジン11.2kg(117.9モ
ル)を添加する。
10.第二の50ガロンの容器内で、トリエチルアミン11.9k
g(117.9モル)とアセトニトリル30.8kgとの溶液を製造
する。
11.トリエチルアミン溶液を反応混合物へ添加する。冷
却及び添加速度制御を使用して、反応温度を50℃未満に
維持する。反応混合物は黒くなる。
12.反応混合物を還流(82℃)にまで加熱し、2時間還
流を維持する。TLCにより完結を確認する。2−ヒドロ
キシピリジンが消失しなくてはならない。
13.反応物をRTに冷却する。
14.生成物液体を清浄な50ガロンのガラススライニング
容器へ濾過する。
15.トリエチルアミン塩酸塩をアセトニトリル18kg(3
×6kg)でスラリーにする。アセトニトリル洗液を第二
の容器へ濾過する。
16.トリエチルアミン塩酸塩残渣を廃棄する。
17.生成物溶液に、硫酸ジメチル15.6kg(123.45モル)
を添加する。
18.反応物を還流(82℃)にまで加熱し、16時間(一
夜)還流を維持する。TLCにより完結を確認する。
19.容器を全真空下に注意深く置き、反応混合物を1/3容
積まで濃縮する(攪拌が必要である。混合物は濃密にな
る)。
20.第二の清浄な50ガロン容器内で、ナトリウムテトラ
フルオボレート27.15kg(247.17モル)と水18ガロンと
の溶液を作る。RTで1時間攪拌する。これは大体RTでの
水中のナトリウムテトラフルオボレートの最大溶解度で
ある。全ての不溶物を濾別する。
21.濃縮した生成物混合物を攪拌しながら、ナトリウム
テトラフルオボレート溶液を添加する。添加の間、温度
が30℃を超えないようにする。
22.RTで1時間攪拌して生成物を沈澱させる。
23.生成物スラリーを粉砕ステンレススチールフィルタ
ーボックスに滴下する。
24.生成物ケーキをイソプロピルアルコール18kgで洗浄
する。
25.湿った固体をトレーに置き、40℃真空オーブン中で
<=1.0%揮発分まで乾燥する。
26.予想収量は23.7kgであり、理論値の54%である。
実施例4 1,5−ジメチル−1′−メチル−2,2′−オキシジピリジ
ニウムジフルオボレートの製造 2−ブロモ−5−メチルピリジン(8.6g)及び硫酸ジ
メチル(6.8g)をアセトニトリル(20mL)に添加し、溶
液を一夜還流した。冷却後、2−ヒドロキシピリジン
(4.8g)及びトリエチルアミン(5g)を添加し、混合物
を6時間還流した。冷却した後、硫酸ジメチル(6.8g)
を添加し、溶液を一夜還流した。乾固まで蒸発させるこ
とによって反応を終わらせ、水(50mL)中ナトリウムフ
ルオボレート(14g)の濾過した溶液を添加した。エタ
ノールでの沈澱により生成物を分離した。
収量7.7g:40% 分析:実測値:C,39.55;H,3.99;N,7.07. C13H16B2F8N2Oとしての計算値:C,40.05;H,4.14;N,7.18
%. NMR 2.45(s3プロトン)、4.31(s3プロトン)、7.95〜
9.05ppm(m7プロトン)。
上記実施例の方法は、工程(A)〜(C)に於いて約
60℃〜約100℃の範囲内の反応温度及び工程(D)に於
いて約10℃〜約30℃の範囲内の反応温度を使用して、式
II及びIIIのその他の反応剤で繰り返すことができる。
この方法は、前記の全てのアルキル化剤及び第三級アル
キルアミンを使用して採用することができる。
本発明の方法により製造された式(I)のジ−カチオ
ンエーテルは、任意の種類のゼラチンを硬化させるため
に使用できる。本発明の実施に有用なゼラチンの種類に
は、アルカリ処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、部分フタ
ル化ゼラチン、ダブル浸漬ゼラチン(即ち、アルカリと
酸との両方で処理したゼラチン)等が含まれる。
式(I)のジ−カチオンエーテルは、スピード損失及
びカブリのような、先行技術の硬化剤で見出される多く
の悪い写真的影響を避けながら、僅かの後硬化で又は硬
化無しでゼラチンの急速硬化を与える。式(I)の硬化
化合物は、また、多くの先行技術の硬化性化合物がそう
であるように非常に吸湿性ではなく、取扱いを容易にす
る。更に、本発明により硬化されたゼラチンは、低い粘
着性のような望ましい物理的性質を示す。
ゼラチンはそれを式(I)のジ−カチオンエーテルを
有する硬化性化合物と組み合わせることによって硬化さ
れる。これは当業者に知られている技術により行われ
る。例えば、この硬化性化合物の水溶液は、支持体上に
被覆されている未硬化のゼラチン層に直接適用できる。
また、この硬化性化合物は、それを支持体上に被覆する
直前に硬化させるべき組成物と混合することができる。
他の方法は、それを他の層に硬化させるために要素の他
の層中に拡散させるような方法で、この化合物を写真要
素の外被として又は中間層としてゼラチン層又は非ゼラ
チン(例えば、合成ポリマー)層中に被覆することであ
る。
このジ−カチオンエーテルはまた、ゼラチンを部分的
に硬化させるために使用できる。これは例えば、米国特
許第4,421,847号に記載されているように、ゼラチンの
鎖長を増加することによって行われる。
本発明によりゼラチンを硬化させるために使用される
硬化剤の量は、ゼラチンが使用される目的、所望の硬化
度及び使用される特定の化合物により変わるであろう。
僅かの量のみの硬化を望む場合には、比較的少量の硬化
性化合物が使用できる。より大きい程度の硬化を望む場
合には、比較的多量の硬化剤が使用されるであろう。本
発明により使用される硬化剤の量は、好ましくは乾燥ゼ
ラチンの重量基準で0.01重量%と20重量%との間であ
り、更に好ましくは乾燥ゼラチンの重量基準で0.05重量
%と10重量%との間である。
上記のように、本発明の方法は容易に実施されるエレ
ガントな方法である。それで、これは工業的に使用する
ために容易に適用できる。
本発明は、好ましい態様を特に参照して上に詳細に記
載した。上記詳細な記述に通じた当業者は、下記の請求
の範囲の範囲及び精神から逸脱すること無く、多くの変
更及び置換をすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 J.Am.Chem.Soc.Vo l.103,P.4837−4845(1981) J.Org,Chem.Vol.32, P.4040−4044(1967) Recneil des trana ny chimigues des P ays−Bas. Vol.76,P. 647−656(1957) Z.Naturforsch.,Vo l.316,P.122−123(1976)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: (式中、Rで示される各置換基は、独立に、水素、ハロ
    ゲン及び4個以下の炭素原子を有するアルキル基からな
    る群から選択され、1個を超えるハロゲンが何れの環に
    も結合しておらず、そして、R1で示される各基は4個以
    下の炭素原子を有するアルキル基から選択される)を有
    するジ−カチオンエーテルの塩の製造方法であって、 該方法が、 (A)硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、スルホン酸アルキ
    ルトルエン及び式R1OSO2CF3(但し、R1は上記と同じ意
    味を有する)を有する化合物からなる群から選択された
    アルキル化剤(i)を、式: (式中、Rは上記と同じ意味を有し、そしてXは少なく
    とも17の原子番号を有するハロゲンである)を有するハ
    ロピリジン(ii)と反応させ、 (B)第三級アルキルアミンの存在下に、工程(A)の
    N−アルキル化中間生成物を、式: (式中、Rは上記と同じ意味を有し、そして1を超える
    Rはハロゲンではない)を有するヒドロキシピリジンと
    反応させ、 (C)それにより製造されたモノN−アルキル化エーテ
    ル中間体を、上記のアルキル化剤の群から選択されたア
    ルキル化剤と反応させ、そして、 (D)それにより製造されたジ−N−アルキル化エーテ
    ル中間体を水溶性金属フルオボレートと反応させること
    により式(I)のジ−カチオンエーテル塩を生成せしめ
    る段階的反応系列からなり、 該方法が、ピリドン副生物のどの収率よりも実質的過剰
    の該ジ−カチオンエーテル塩の収率を有することを更に
    特徴とするジ−カチオンエーテル塩の製造方法。
  2. 【請求項2】工程(A),(B)及び(C)を溶剤とし
    てアセトニトリルの存在下に行い、そして該第三級アル
    キルアミンの塩を工程(C)を行う前に除去する請求の
    範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】該アセトニトリルを工程(D)を行う前に
    工程(C)により製造された反応混合物から実験的に除
    去し、そして工程(D)を該金属フルオボレートの水溶
    液を添加することにより行い、それにより該ジ−カチオ
    ンエーテル塩を沈澱させる請求の範囲第2項に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】工程(A)及び(B)の反応剤を実質的に
    モル当量の量で使用し、そして工程(C)に於いて、そ
    こで使用される該アルキル化剤の量が、工程(B)の該
    モノN−アルキル化エーテル生成物の1.0〜1.1倍のモル
    当量である請求の範囲第3項に記載の方法。
  5. 【請求項5】任意の該中間生成物を分離することなく、
    一個の反応容器内で行う請求の範囲第4項に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】(A)2−クロロピリジンと硫酸ジメチル
    とをアセトニトリル溶剤中で反応させてN−メチルピリ
    ジニウム中間体を製造し、 (B)2−ヒドロキシピリジンを、工程(A)により製
    造された反応混合物中の該中間体と、それに添加される
    第三級アルキルアミンの存在下に反応させ、 (C)工程(B)で製造された反応混合物から該第三ア
    ルキルアミンの塩を除去し、 (D)それによって製造された実質的に塩の無い反応混
    合物中のモノN−アルキル化エーテルを硫酸ジメチルと
    反応させ、 (E)それにより製造された反応混合物から実質的に全
    てのアセトニトリルを除去し、 (F)水中のナトリウムフルオボレートと工程(D)の
    ジ−N−アルキル化エーテル生成物とを反応させ、それ
    により1,1′−ジメチル−2,2′−オキシジピリジニウム
    ジフルオボレート生成物を沈澱させる、一連の工程から
    なり、 更に、該生成物の中間体を除去すること無く一個の反応
    容器内で行うことと、そして の収率より実質的過剰の該生成物の収率を有することを
    特徴とする、1,1′−ジメチル−2,2′−オキシジピリジ
    ニウムジフルオボレートの製造方法。
  7. 【請求項7】該第三級アルキルアミンがトリエチルアミ
    ンである請求の範囲第6項に記載の方法。
  8. 【請求項8】副生成物HCIのための第三アルキルアミン
    反応体の存在下に、及びアセトニトリルの溶剤量の存在
    下に、1−メチル−2−ハロピリジニウム塩を2−ヒド
    ロキシピリジンと反応させることからなり、70℃〜90℃
    の範囲内の温度で行い、更に、 (式中、Yは該ピリジニウム塩中に存在する対イオンで
    ある)の収率より実質的過剰のエーテルの収率を有する
    ことを特徴とする、式: を有するエーテルの製造方法。
  9. 【請求項9】該ハロピリジンが2−クロロピリジンであ
    る請求項第8項に記載の方法。
  10. 【請求項10】環境圧力下で還流下に行う請求項第9項
    に記載の方法。
  11. 【請求項11】式: (式中、Rで示される各置換基は、独立に、水素、ハロ
    ゲン、及び4個以下の炭素原子を有するアルキル基から
    なる群から選択され、1個を超えるハロゲンが何れの環
    にも結合しておらず、そして、R1で示される各基は4個
    以下の炭素原子を有するアルキル基から選択される) を有するジ−カチオンエーテルの製造方法であって、 該方法が、 (A)硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、スルホン酸アルキ
    ルトルエン及び式R1OSO2CF3(但し、R1は上記と同じ意
    味を有する)を有する化合物からなる群から選択された
    アルキル化剤(i)を、式: (式中、Rは上記と同じ意味を有し、そしてXは少なく
    とも17の原子番号を有するハロゲンである)を有するハ
    ロピリジン(ii)と反応させ、 (B)第三級アルキルアミンの存在下に、工程(A)の
    N−アルキル化中間生成物を、式: (式中、Rは上記と同じ意味を有し、そして1個を超え
    るRはハロゲンではない)を有するヒドロキシピリジン
    と反応させ、そして、(C)それにより製造されたモノ
    N−アルキル化エーテル中間体を、上記のアルキル化剤
    の群から選択されたアルキル化剤と反応させる段階的反
    応系列からなる、ジ−カチオンエーテルの製造方法。
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