JP2606933Y2 - 結合クリップ - Google Patents

結合クリップ

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JP2606933Y2
JP2606933Y2 JP1993044507U JP4450793U JP2606933Y2 JP 2606933 Y2 JP2606933 Y2 JP 2606933Y2 JP 1993044507 U JP1993044507 U JP 1993044507U JP 4450793 U JP4450793 U JP 4450793U JP 2606933 Y2 JP2606933 Y2 JP 2606933Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は板体と板体、例えば、自
動車におけるバンパーとバンパービームの固定において
ボルト・ナットを使用せずに接合することができる合成
樹脂製の結合クリップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、固定してある部材を短時間で簡単
に分解できるようにするため、例えば分解修理する際の
分解時間を短縮するため、或は廃車された車輌の解体作
業時間の短縮化を図るためにクイックリリースタイプの
結合クリップの開発が盛んである。この種の結合クリッ
プは、放射状スリットで複数に切り割られた弾性片を有
する筒部、該筒部の基端の回りから半径方向外向きに張
り出すフランジ部を備えた雌部材と、該雌部材の内周に
挿入することにより弾性片を拡開し、被固定部材と結合
部材を結合する雄部材とからなり、前記雌部材の各弾性
片における長さの途中の内周に半径方向内向きの突起を
形成し、前記雌部材には、弾性片を半径方向外向きに拡
開可能な先端の頭部と、頭部の後方に連なって弾性片を
拡開することのない小径部と、小径部の後方に連なって
弾性片に形成された突起と係合され、これにより各弾性
片を半径方向外向きに拡開した状態に保持する大径部を
形成すると共に、小径部には雌部材の弾性片を分割する
スリットに挿入可能なリブを形成し、頭部には、雌部材
の弾性片に形成された半径方向内向きの突起を小径部の
リブの一側に案内する先導カム面を有する切欠きを形成
したものである。固定部材と被固定部材とを重ね合わ
せ、両部材の孔を連通させ、この孔内に結合クリップを
挿入し、この後、雄部材を雌部材に押し込んで行くと、
雌部材の弾性片がすべて大径部によって半径方向外向き
に拡開されるとともに、雄部材の頭部及び小径部が弾性
片より下端に突出し、弾性片外周の折曲部分が固定部材
の孔縁に引っ掛かる。したがって、固定部材と被固定部
材とを結合クリップにより結合することができる。そし
て、雄部材を雌部材から少し引き抜くと簡単にリリース
することができる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た結合クリップは、弾性片が拡開することにより結合機
能を発揮するので、長期間に亙って結合状態を維持する
と、リリースしても弾性片がクリープ(経年変化で形が
ついてしまうこと)により拡開したままで先端が窄まっ
た元の状態に復帰しない。このため、長期間使用した結
合クリップは、リリースした場合に弾性片が開いたまま
で、雄部材が雌部材から抜け落ち易くなってしまい、実
際には再使用に供することが難しい。そこで、本考案
は、長期間使用してリリースしても雄部材が雌部材から
抜け落ちることのない再使用に適した結合クリップを提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案は上記した目的を
達成するため、放射状のスリットで複数に切り割られた
弾性片を有する筒部、該筒部の基端の回りから半径方向
外向きに張り出すフランジ部を備えた雌部材と、前記弾
性片を半径方向外向きに拡開可能な先端の頭部、該頭部
の後方に連なって前記弾性片を拡開することのない小径
部、該小径部の後方に連なって前記弾性片に形成された
突起と係合て弾性片を半径方向外向きに拡開した状態
に保持可能な大径部、該大径部の基端の回りから半径方
向外向きに張り出す鍔を備えた雄部材とからなる結合ク
リップにおいて、前記小径部と前記大径部との間にテー
パ部を形成し、前記大径部の一部に軸方向に延在する非
拡開溝を対にして相対向する位置に形成して前記各非拡
開溝の一端を前記テーパ部に開口させることにより、
記雌部材の内周に前記雄部材の頭部側を挿入した状態で
前記非拡開溝から外れた位置に在る弾性片を前記テーパ
部で案内して拡開し、前記非拡開溝上に在る弾性片は
突起が前記非拡開溝内に嵌合して非拡開状態を維持す
るようにしたり、放射状のスリットでほぼ同じピッチで
複数に切り割られた弾性片を有する筒部、該筒部の基端
の回りから半径方向外向きに張り出すフランジ部を備え
た雌部材と、前記弾性片を半径方向外向きに拡開可能な
先端の頭部、該頭部の後方に連なって前記弾性片を拡開
することのない小径部、該小径部の後方に連なって前記
弾性片に形成された突起と係合して弾性片を半径方向外
向きに拡開した状態に保持可能な大径部、該大径部の基
端の回りから半径方向外向きに張り出す鍔を備えた雄部
材とからなる結合クリップにおいて、前記小径部と前記
大径部との間にテーパ部を形成し、前記大径部の一部に
軸方向に延在する非拡開溝を前記弾性片のピッチの整数
倍のピッチで円周方向に対にして相対向する位置に複数
形成して前記各非拡開溝の一端を前記テーパ部に開口さ
せることにより、前記雌部材の内周に前記雄部材の頭部
側を挿入した状態で前記非拡開溝から外れた位置に在る
弾性片を前記テーパ部で案内して拡開し、前記非拡開溝
上に在る弾性片は前記突起が非拡開溝内に嵌合して非拡
開状態を維持するようにしたものである。
【0005】
【作用】雄部材を雌部材に対して押し込むと、非拡開溝
から外れた位置にある弾性片だけが拡開して結合機能を
発揮し、非拡開溝上に在る弾性片は突起が非拡開溝内に
嵌合していて外方への押圧力を受けない。したがって、
非拡開溝上に在る弾性片は結合状態であっても非拡開状
態を維持している。このため、雄部材を雌部材に対して
少し引き抜いてリリースした場合に、拡開していた弾性
片がクリープで充分に窄まらないで頭部に係合できない
状態であっても、非拡径状態にあった弾性片はリリース
状態で先端が頭部に確実に当る位置に在る。したがっ
て、雄部材が雌部材から外れることがない。
【0006】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面にもとづいて説
明する。1は合成樹脂により構成された雌部材であり、
半径方向外向きに張り出す基端のフランジ部2から筒部
3を介してスリット4により60°の等ピッチで分割さ
れた拡開可能な弾性片5が6本延長されている。そし
て、フランジ部2の外側表面(筒部3とは反対側に位置
する表面)の外周縁には壁部6を立設するとともに、該
壁部6の対向する位置に適宜幅の切欠部7を形成してあ
る。壁部6はフランジ部2と一体成形され、内法寸法
(内径)は後述する雄部材の鍔の外径寸法よりも僅かに
大きい。また、切欠部7が形成されたフランジ部2の肉
厚は他の部分に比較して薄く設定されており、この薄肉
部分から筒部3までは中心に向けて次第に肉厚を増や
し、これにより切欠部7から中心に向かって次第に高く
なる傾斜案内面8を形成してある。
【0007】上記した各弾性片5は先端が窄まってお
り、したがって、先端の内径寸法は筒部3および弾性片
5の長さの途中より小に形成されている。また、前記各
弾性片5の内周面における長さの略中間部分には、それ
ぞれ半径方向内向きの突起9が形成されている。
【0008】21は合成樹脂により構成され、全体的に
前記雌部材1の筒部3の内径より僅かに小さい外径に形
成された軸部22を有する雄部材であり、軸部22には
基端から順に、半径方向外向きに張り出す鍔23、円周
方向に等間隔に配置された複数の溝24を外周に有する
大径部25、該大径部25よりも細い小径部26、前記
大径部25とほぼ等しい外径寸法を有する頭部27が一
連、且つ一体に形成されている。
【0009】鍔23は、中心部分の肉厚が厚く、外側に
いくにしたがって薄くなるほぼ碁石状の部材であり、雌
部材1の壁部6の内法寸法よりも僅かに小さな直径に設
定されている。したがって、鍔23の上面は緩やかな曲
面であり、下面は中心に近付くにしたがって次第に大径
部25側に近付く傾斜曲面に形成されている。
【0010】前記大径部25には雌部材1の弾性片5の
内面に形成された突起9が係合される凹部28と非拡開
溝29が円周方向に所定の間隔、即ち弾性片5のピッチ
とほぼ同じピッチで複数形成されている。具体的には、
円周方向に60°ピッチで2つの凹部28を隣り合わせ
にして形成し、その両側に隣り合わせにして非拡開溝2
9を60°間隔で形成し、反対側にも2つの凹部28を
両非拡開溝29の間にそれぞれ60°間隔で形成してあ
る。したがって、一対の非拡開溝29は弾性片5のピッ
チ(60°)の3倍のピッチ(180°)で相対向する
位置にある。また、大径部25と小径部26との境界部
分には所定のテーパ部30が形成されており、軸方向に
延在する非拡開溝29の一端がテーパ部30に開口して
いる。
【0011】一方、小径部26の外周には相対向する一
対のリブ31が長さ方向に一連に形成されており、各リ
ブ31は隣り合う凹部28の中間に位置している。さら
に、前記頭部27の先端は弾性片5の先端を通過し易い
ように円錐状に形成されており、且つ、該頭部27に
は、その挿入に際し、雌部材1の弾性片5の内面に形成
された半径方向内向きの突起9を小径部26のリブ31
の一側に強制的に案内するための先導カム面32を有す
る一対の切欠き33が対向状に形成されており、先導カ
ム面32はリブ31の延長上に在る。
【0012】前記頭部27が弾性片5の突起9の部分を
通過するとき、弾性片5の突起9は切欠き33の先導カ
ム面32にガイドされ、リブ31の一側に向かって円周
方向に微少にずれようとする。つまり、雄部材21と雌
部材1の一方又は両方は微少に回転してリブ31の一側
に突起9を位置させようとし、その結果、当該リブ31
は隣接する弾性片5によって形成されるスリット4内に
納められる。
【0013】次に、前記した構成に基づいて本考案の結
合クリップを仮の組立状態にする場合について説明す
る。先ず、雌部材1の筒部3に対して雄部材21を頭部
27側から挿入すると、前記した如く頭部27は突起9
を介して弾性片5を半径方向外向きに拡開しながら進入
する。その際、切欠き33の先導カム面32に弾性片5
の突起9がガイドされてリブ31の一側へ向かおうと
し、そのため、雄部材21は微少に回転して小径部26
のリブ31はスリット4内にガイドされる。つまり、リ
ブ31とスリット4とが初めから位置合わせされた状態
で雄部材21が進入した場合は勿論のこと、仮にリブ3
1が弾性片5の内面に位置する状態で雄部材21が進入
したとしても、そのリブ31は必ずスリット4にガイド
され、納められるのであって、弾性片5の内面に当接
し、該弾性片5を拡開させたまま雄部材21が進入を継
続し、仮の組立状態に至る場合はない。また、弾性片5
のピッチと凹部28及び非拡開溝29のピッチを合わせ
てあるので、前記仮の組立状態にする作業においても、
また、後述する結合操作においても、雌部材1と雄部材
21との位置関係を意識して合わせなくてもそれぞれの
部材が所定の位置に係合或は当接する。なお、非拡開溝
29の位置は、弾性片5のピッチの整数倍のピッチで形
成すれば組立作業時等で別段位置合わせを行なう必要が
ない。
【0014】その後、雄部材21の頭部27が最終的に
弾性片5の先端を通過すると、該弾性片5は弾性力によ
って元の状態(小径状態)に窄まる。この状態におい
て、弾性片5の内面に形成された突起9は小径部26と
大径部25の境界テーパ部30に位置し、また、弾
性片5の先端は頭部27の後端面に係合する。つまり、
雄部材21と雌部材1とは相対的な自由移動が困難な状
態になる。したがって、この位置において挿入力を解除
すると、図2に示すように、雄部材21は雌部材1に対
して仮の挿入状態(仮の組立状態)となり、この状態に
おいて自動車等の組立工場に納入される。
【0015】次に、図3の固定部材Aに対して被固定部
材Bを結合する方法について説明する。図2の雄部材2
1の雌部材1への仮挿入状態の結合クリップにおける雌
部材1を被固定部材Bの挿入孔41から固定部材Aの挿
入孔42内に通して雌部材1の弾性片5が固定部材Aの
挿入孔42から突出するまで挿入する。
【0016】次いで、雄部材21を雌部材1に対して鍔
23がフランジ部2に当接するまで押し込んで行くと、
図3に示すように、雌部材1の弾性片5うち非拡開溝2
9から外れた位置に在る弾性片5aは大径部25のテー
パ部30によって再び半径方向外向きに徐々に、且つ均
一に拡開され、非拡開溝29上に在る弾性片5bは非拡
開状態(窄まった状態)を維持し、雄部材21の頭部2
7及び小径部26は弾性片5a,5bより下端に突出す
る。
【0017】そして、テーパ部30を過ぎた最終的な押
し込み状態において、図3に示すように、拡開された弾
性片5aの裏面に形成された突起9は大径部25の外周
に形成された凹部28に係止されて拡開状態を維持し、
非拡開状態の弾性片5bの突起9は非拡開溝29内に余
裕を持った状態で遊嵌し、この状態で雄部材21と雌部
材1とは固定される。つまり、雌部材1の弾性片5aが
半径方向外向きに拡開されたままの状態で雄部材21と
雌部材1とは固定され、この際における弾性片5aの外
周の折曲部分が固定部材Aの孔42の縁に引っ掛かって
ロックされる。よって、固定部材Aに対して被固定部材
Bを結合することができるし、6本中の4本がそれぞれ
別方向に屈曲して結合するので安定度が高い。
【0018】一方、非拡開溝29上に位置して非拡開状
態を維持している弾性片5bは屈曲しないので、固定部
材Aと被固定部材Bとの結合作用には直接寄与しない
が、この弾性片5bの突起9は非拡開溝29内に係合し
ている。したがって、この突起9が雄部材21と雌部材
1との相対的回動を阻止する。即ち、非拡開溝29内に
遊嵌した突起9或は突起9とその近傍の弾性片5bの一
部が当該非拡開溝29の縁に当ることにより雄部材21
の自由回動を抑えている。
【0019】この様にして固定部材Aと被固定部材Bと
を結合クリップにより結合すると、鍔23の外周縁がフ
ランジ部2の壁部6内に納まって鍔23の上面と壁部6
の上縁とが殆ど同じ曲面上に位置する。この結合状態で
飛石などの異物が結合クリップに向かって飛来してきた
場合、この異物は雌部材1の壁部6に当るか、或は雄部
材21の鍔23の上面に当るだけであって、鍔23の外
周縁に当ることはない。異物が壁部6に当っても結合状
態に影響はないし、また、鍔23の上面に当っても雄部
材21を押し込む方向の衝撃力があるだけで引き抜く力
は作用しない。したがって、異物が当っても結合状態に
ある結合クリップが外れる虞れはない。要するに、壁部
6は異物が鍔23の周縁に当らないように保護してお
り、異物が鍔23の外周縁に当らない限り雄部材21を
引き抜く方向に力が作用しないので、結合クリップは外
れない。
【0020】また、壁部6は、鍔23の縁に異物が当ら
ないように保護する保護部材として機能するだけでな
く、フランジ部2の強度を高める補強材としても機能し
ており、フランジ部2の強度が高められると異物が当っ
ても破損し難く、安全性を一層向上させることができ
る。
【0021】次に、結合クリップで結合した固定部材A
と被固定部材Bを分解する場合の操作について説明す
る。雄部材21を雌部材1に対して充分に押し込んだ結
合状態においては、図3に示すように、鍔23の下面の
中心寄りがフランジ部2の筒部3寄り部分に当接してお
り、鍔23の下面とフランジ部2上面との間には隙間5
1が形成され、この隙間51は、外縁から中心から近付
くにしたがって次第に幅が狭くなり、特にフランジ部2
の傾斜案内面8と鍔23の下面との間で顕著である。
【0022】そこで、切欠部7からマイナスドライバ等
を差し込んで先端を傾斜案内面8に沿って前記隙間51
に進入させると、鍔23の下面とフランジ部2上面とが
傾斜して対向しているので、楔作用によりドライバの押
し込み力が数倍に倍化されて鍔23を浮き上げる。した
がって、雄部材21の凹部28から雌部材1の弾性片5
aの突起9が外れ、結合が解除される。なお、フランジ
部2の切欠部7から差し込んだマイナスドライバを梃子
の様に動かして先端を鍔23側に上げると、一層容易に
鍔23を浮き上がらせることができる。
【0023】この様にして雄部材21を雌部材1に対し
て少し引き抜くと、それまで拡開されていた弾性片5a
が弾性力により窄まって、弾性片5aの外周が固定部材
Aの挿入孔42の縁から外れて図2に示す状態に復帰す
る。したがって、この状態で鍔23を指で摘んで引き抜
くと結合クリップ全体が固定部材Aおよび被固定部材B
挿入孔41,42から抜け出て、固定部材Aと被固定
部材Bとをバラバラに分解することができる。
【0024】なお、拡開されていた弾性片5aがクリー
プにより図2の状態に復帰しないで多少拡開したままで
あっても、鍔23を摘んで引き抜くと、挿入孔41,4
2を通過することができ、容易に抜き取ることができ
る。そして、挿入孔41,42から抜き取った後の弾性
片5aはクリープにより拡開した状態のままになるが、
非拡開状態を維持していた弾性片5bはクリープによる
変形がない。したがって、雄部材21を雌部材1に対し
て引き抜いた状態では、図2に示す仮の組立状態に確実
に復帰する。このため、この弾性片5bの先端が頭部2
7の後端面に当る位置に確実に復帰し、雄部材21が雌
部材1の筒部3から抜けて外れることを確実に阻止する
ことができる。
【0025】前記した実施例は弾性片を60°間隔で6
本形成し、この内の4本を拡開させて2本が非拡開状態
を維持するようにしたが、本考案における弾性片5の
数、非拡開溝29の数は前記実施例に限定されるもので
はなく、適宜に設定することができる。例えば、弾性片
5を8本形成してもよい。
【0026】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、結
合状態であっても弾性片のすべてが拡開する訳ではなく
非拡開溝から外れた位置にある弾性片だけが拡開し、非
拡開溝上の弾性片は非拡開状態を維持する。したがっ
て、結合クリップをリリースして拡開していた弾性片が
クリープで元の窄まった状態に復帰できなくても、非拡
開状態を維持していた弾性片は元の仮の組立状態の位置
に確実に戻り、雄部材が抜ける方向に移動すれば頭部が
この弾性片の先端に確実に当る。このため、長期間に亙
って使用していた結合クリップであっても、雄部材が雌
部材から外れる虞れがなく、再使用に何等の支障もな
く、リサイクルの促進に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】結合クリップの分解斜視図である。
【図2】雄部材を雌部材の途中まで挿入した仮の組立状
態の断面図である。
【図3】雄部材を雌部材に対して完全に挿入した状態の
断面図である。
【図4】雌部材の平面図である。
【図5】左半を断面とした雌部材の側面図である。
【符号の説明】
1 雌部材 2 フランジ部 3 筒部 4 スリット 5 弾性片 5a 非拡開溝から外れた位置に在る弾性片 5b 非拡開溝上に在る弾性片 9 突起 21 雄部材 22 軸部 23 鍔 25 大径部 26 小径部 27 頭部 28 凹部 29 非拡開溝 30 テーパ部

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射状のスリットで複数に切り割られた
    弾性片を有する筒部、該筒部の基端の回りから半径方向
    外向きに張り出すフランジ部を備えた雌部材と、 前記弾性片を半径方向外向きに拡開可能な先端の頭部、
    該頭部の後方に連なって前記弾性片を拡開することのな
    い小径部、該小径部の後方に連なって前記弾性片に形成
    された突起と係合て弾性片を半径方向外向きに拡開し
    た状態に保持可能な大径部、該大径部の基端の回りから
    半径方向外向きに張り出す鍔を備えた雄部材とからなる
    結合クリップにおいて、前記小径部と前記大径部との間にテーパ部を形成し、前
    大径部の一部に軸方向に延在する非拡開溝を対にして
    相対向する位置に形成して前記各非拡開溝の一端を前記
    テーパ部に開口させることにより、前記雌部材の内周に
    前記雄部材の頭部側を挿入した状態で前記非拡開溝から
    外れた位置に在る弾性片を前記テーパ部で案内して拡開
    し、前記非拡開溝上に在る弾性片は前記突起が前記非拡
    開溝内に嵌合して非拡開状態を維持するようにしたこと
    を特徴とする結合クリップ。
  2. 【請求項2】 放射状のスリットでほぼ同じピッチで複
    数に切り割られた弾性片を有する筒部、該筒部の基端の
    回りから半径方向外向きに張り出すフランジ部を備えた
    雌部材と、 前記弾性片を半径方向外向きに拡開可能な先端の頭部、
    該頭部の後方に連なって前記弾性片を拡開することのな
    い小径部、該小径部の後方に連なって前記弾性片に形成
    された突起と係合て弾性片を半径方向外向きに拡開し
    た状態に保持可能な大径部、該大径部の基端の回りから
    半径方向外向きに張り出す鍔を備えた雄部材とからなる
    結合クリップにおいて、前記小径部と前記大径部との間にテーパ部を形成し、前
    大径部の一部に軸方向に延在する非拡開溝を前記弾性
    片のピッチの整数倍のピッチで円周方向に対にして相対
    向する位置に複数形成して前記各非拡開溝の一端を前記
    テーパ部に開口させることにより、前記雌部材の内周に
    前記雄部材の頭部側を挿入した状態で前記非拡開溝から
    外れた位置に在る弾性片を前記テーパ部で案内して拡開
    し、前記非拡開溝上に在る弾性片は前記突起が非拡開溝
    内に嵌合して非拡開状態を維持するようにしたことを特
    徴とする結合クリップ。
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