JP2574288Y2 - 拡張式締結具 - Google Patents

拡張式締結具

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JP2574288Y2
JP2574288Y2 JP1992003743U JP374392U JP2574288Y2 JP 2574288 Y2 JP2574288 Y2 JP 2574288Y2 JP 1992003743 U JP1992003743 U JP 1992003743U JP 374392 U JP374392 U JP 374392U JP 2574288 Y2 JP2574288 Y2 JP 2574288Y2
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cylindrical body
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cylinder
shaft
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JP1992003743U
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JPH0562714U (ja
Inventor
豊 八木
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日本パワーファスニング株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、締結部材及び被締結部
材の下孔に対して、締結部材の表面方向から打ち込むこ
とにより、締結部材を被締結部材に締結できるようにし
た拡張式締結具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の拡張式の締結具は、一端に半径
外向きの鍔を形成した筒体と、この筒体に嵌挿するよう
にした頭部付き軸体とで構成されており、先行技術とし
ての実開昭59−122410号公報には、脚体の他端
に、当該筒体の軸方向に延びる脚片を円周方向に沿って
複数本形成し、これら各脚の先端寄り部位に、当該先端
寄り部位の厚さを厚くすることによって半径内向きの凸
部を形成して、筒体を締結部材及び被締結部材の下孔に
挿入してから、筒体に軸体を打ち込んで(又はねじ込ん
で)各脚片の凸部を半径外向きに押圧し、各脚を半径外
向きに広げ変形させることにより、筒体を抜け不能に保
持するようにした考案が記載されている。
【0003】また、他の先行技術としての特公昭46−
17656号公報には、筒体の他端に設けた複数本の脚
片の付け根に半径内向きの段部を折り曲げ形成して、各
脚片を筒体の内周面よりも半径内向きに位置させること
により、筒体への軸体の打ち込みにて各脚片の段部を半
径外向きに押圧するようにして、各脚片を半径外向きに
開き変形させるようにした考案が記載されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】前者のように、筒体に
おける各脚の厚さを変えることによって当該脚に段部を
形成する手段では、開き変形した脚が元の状態に戻り変
形することを段部にて確実に防止できるので、締結強度
を向上できると言う利点を有するが、その反面、耐火性
や強度の点から筒体を金属製にする場合には、厚肉状の
金属パイプや丸棒を切削加工して製造しなくてはならな
いため、筒体の製造コストが嵩むと言う問題があった。
【0005】他方、後者の場合には、筒体は、金属パイ
プを板金加工することによって製造できるので、製造コ
ストを低減できると言う利点を有するが、その反面、筒
体における脚片は平板状であって容易に変形し易いた
め、軸体にて脚片の段部を押圧するに際して、当該段部
が平らに潰れ変形してしまって脚片を充分に開き変形さ
せることができず、締結強度が低いと言う問題があっ
た。
【0006】本考案は、筒体を金属板製とすることによ
って耐火性や強度を確保すると共に製造コストを低減で
きるようにした拡張式締結具において、締結強度の一層
のアップを図ること、並びに作業能率の向上を目的とす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本考案は、「1枚の金属板を円筒上に折り曲げて形成し
た筒体と、該筒体内にその一端方向から打ち込むように
した頭部付き軸体とを備え、前記筒体の一端に、半径外
向きの鍔片を一体に折り曲げ形成し、前記筒体の他端
に、当該筒体の軸方向に延びる脚片を円周方向に沿って
複数本連接し、前記各脚片を、先端に行くに従って筒体
の軸心に近づくように緩い角度で傾斜させると共に、前
記筒体の軸線方向視で半径内向き凸状に折り曲げ形成す
ることにより、これら各脚片の内接円の直径がいずれの
部位でも前記軸体の外径よりも小径となるように設定す
る一方、前記軸体の外径を筒体の内径よりも大径に設定
し、この軸体の先端に、先窄まりのテーパ部を介して小
径部を一体に形成し、小径部の先端を前記筒体の各脚片
で弾性的に挟持した状態でテーパ部が筒体の一端に当た
るように設定する」の構成にした。
【0008】
【考案の作用・効果】この構成に係る締結具による締結
作業は従来と同様であり、締結部材及び被締結部材に予
め下孔を穿設しておき、その下孔に、筒体を、脚片を先
にした状態で締結部材の表面側から挿入し、次いで、軸
体を、その頭部が筒体の鍔に当たるまでハンマー等にて
筒体内に打ち込むことによって行われる。
【0009】すると、筒体における各脚片の内接円の直
径が軸体の外径よりも小径であるため、筒体への軸体の
打ち込みにて各脚片が半径外向きに押圧されて、各脚片
が、当該各脚片間の間隔が先端に行くに従って拡大する
ように広がり変形し、これにより、筒体が締結部材及び
被締結部材から抜け不能となって、締結部材は被締結部
材に対して締結される。
【0010】この場合、各脚片が筒体の軸線方向視で半
径内向きに凸状の断面形状であることにより、リブ効果
によってそれら各脚片の剛性が格段に向上するから、軸
体の打ち込みにより各脚片に作用する半径外向きの押圧
力が各脚片の付け根部に集中的に作用することになっ
て、各脚片を、その付け根部を中心にして半径外向きに
広がるように確実に変形させることができ、その結果、
筒体の抜けを確実に防止して締結強度を向上できること
になる。また、脚片を筒体の軸心に対して傾斜させて、
全体として先窄まりのテーパ状に形成しているから、金
属板製の筒体でありながら、脚片を大きく開脚させるこ
とができて抜け防止機能がより一層向上すると共に、部
材への挿入も容易となる。また、軸体の外径は筒体の内
径よりも大径であるため、軸体の打ち込みによって筒体
はその直径が拡大するように広がり変形し、これによ
り、筒体を被締結部材の下穴に対して強く突っ張らせる
ことができる。更に、打ち込み前の状態では、軸体の小
径部を筒体の脚片で挟持した状態で軸体のテーパ部が筒
体の一端に当たるようになっているから、筒体を拡開し
ない状態で軸体を筒体に仮装着しておくことができる。
【0011】従って本考案によると、筒体を金属板製と
することにより、耐火性や強度を確保しつつ安価に製造
できるようにした拡張式締結具において、脚片をより大
きく拡開させることによる抜け止め効果と、筒体を被締
結部材の内面に押圧することによる抜け止め効果との両
方の効果により、締結強度を向上することができ、しか
も、脚片が先窄まりであることと、筒体を拡開しない状
態で軸体を筒体に仮装着しておくことができることとが
相まって、作業能率を向上できるのである。
【0012】
【実施例】次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図5に示すのは第1の実施例であり、図1
(A)は筒体2と軸体3とから成る締結具1の分離斜視
図、図1(B)は筒体2を引っ繰り返した状態での斜視図、
図2は筒体2の平面図、図3は筒体2の底面図、図4は
軸体3と筒体2とを組み込んだ状態での図1のIV−IV視
断面図、図5は使用状態を示す断面図である。筒体2は
鋼板等の金属板を折り曲げて形成されており、軸体3は
金属製で中実状に形成されている。軸体3の一端には大
径の頭部4を形成している。
【0013】前記筒体2の一端に、半径外向きに突出し
た複数枚の鍔片5を一体的に連接し、筒体1の他端に、
当該筒体1の軸方向に延びる脚片6を、円周方向に沿っ
て複数枚(実施例では4枚)一体的に連接している。各
脚片6は、先端に行くに従って筒体2の軸心Oに近づく
ように緩い角度θ(図4参照)で傾斜させると共に、筒
体2の軸線方向から見て半径内向きに凸状となるよう断
面く字状に屈曲して、各脚片6の内向き頂点6aを筒体
2の内周面よりも半径内側に位置させている。従って、
各脚片6に対する内接円Mの直径d1は、いずれの部位
でも筒体2の内径d2及び軸体3の外径D1よりも小径
になっている。
【0014】この場合、各脚片6は、図2に明示するよ
うに、その頂点6aと筒体2の軸芯Oとを結ぶ線Sを挟
んだ両側の部位が、筒体2の軸線方向視において非対称
形となるように、換言すると、頂点6aを挟んだ左右両
側の部位の幅寸法L1,L2が互いに異なるように形成
している。
【0015】前記筒体2には、その軸心を挟んだ対称の
部位に一対の突起8を形成している。
【0016】他方、前記軸体3は、その外径D1が前記
筒体2の内径d2よりも若干大径になるように設定して
おり、該軸体3の先端に、先窄まりのテーパ部3aを介
して小径部3bを一体的に形成している。この場合、テ
ーパ部3aを筒体2の一端縁に当てた状態で小径部3b
の先端が各脚片6にて弾性的に挟持されるように設定す
ることにより、軸体3が筒体2に脱落不能に仮装着され
るようにしている。
【0017】符号9は座金を示す。以上の構成におい
て、締結部材Aを被締結部材Bに締結するには、締結部
材Aと被締結部材Bとに予め下孔a,bを穿設してお
き、この下孔a,bに筒体2を挿入して、筒体2に向け
て軸体3をハンマー等にて打ち込めば良い。すると、筒
体2における各脚片6に対する内接円Mの直径d1が軸
体3の外径D1よりも小径であることにより、筒体2へ
の軸体3の打ち込みにて各脚片6は半径外向きに押圧さ
れるため、各脚片6が、当該各脚片6間の間隔が先端に
行くに従って拡大するように広がり変形して、筒体2が
抜け不能に保持され、その結果、被締結部材Bに対して
締結部材Aが締結される。
【0018】この場合、各脚片6が、筒体2の軸線方向
視において半径内側に向かって凸状の断面形状であるこ
とにより、リブ効果によってそれら各脚片6の剛性が格
段に向上するから、軸体3の打ち込みにて各脚片6に作
用する半径外向きの押圧力は、各脚片6の付け根部6b
に集中的に作用することになって、各脚片6を、その付
け根部6bを中心にして確実に広げ変形させることがで
きる。その結果、締結強度を向上できる。また、筒体2
は、帯状の金属板をプレス加工することによって量産す
ることができるから、低コストで製造することができ
る。
【0019】また、軸体2の外径D1を筒体2の内径d
2よりも大径に設定しているため、筒体2は突起8を介
して被締結部材Bの下穴aに突っ張ることになり、これ
によって抜け防止が図られる。この場合、筒体2に突起
8を形成しておくと、突起8を潰し変形させつつ筒体2
を広げ変形させることになるため、抜け防止効果が一層
高くなると共に、筒体2と下穴bとの加工誤差を吸収で
きる利点がある。なお、突起8は1個のみ又は3個以上
設けても良い。更に、軸体3を筒体2に仮装着すること
ができるため、締結作業に際して一々筒体2に軸体3を
挿入する手間を省け、しかも、筒体2は拡開しない状態
であるため、打ち込みの容易性を損なうことなく作業能
率を向上できる。
【0020】図5に一点鎖線で示すように、軸体3の外
周に環状溝10を刻設する一方、筒体2に、前記環状溝
10に係合する適宜本数の爪片11を、筒体2の先端方
向に向けて斜め内向きに延びるように切り起こし形成し
ても良く、このように形成すると、軸体3の抜けを確実
に防止できる。上記の実施例は、筒体2の脚片6を断面
く字状に形成した場合であったが、図6に第2実施例と
して示すように、脚片6を円弧状の断面形状に形成して
も良いのであり、また、脚片6の本数は4本に限らない
ことは言うまでもない。
【0021】図7では第3実施例を示しており、このう
ち(A)では、脚片6の付け根部6bに溝12を切り欠
き形成しており、他方(B)では、各脚片6の付け根部
6bに孔13を穿設している。このように、各脚片6の
付け根部6bの強度を低下させることにより、当該各脚
片6の付け根部6bが曲がり変形し易いように形成して
も良い。なお、図6及び図7では突起8は図示していな
い。
【0022】筒体2の鍔片5は実施例のように放射状に
形成することには限らず、筒体2の全周にわたってリン
グ状に延びるように形成しても良い。
【0023】なお、軸体は筒状であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る締結具の分離斜視図である。
【図2】筒体の平面図である。
【図3】筒体の底面図である。
【図4】軸体と筒体とを組み込んだ状態での図1のIV−
IV視断面図である。
【図5】締結後の状態を示す断面図である。
【図6】第2実施例の筒体を示す底面図である。
【図7】第3実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 締結具 2 筒体 3 軸体 3a テーパ部 3b 小径部 4 頭部 5 鍔片 6 脚片 6a 脚片の内向き頂点 6b 付け根部 A 締結部材 B 被締結部材 a,b 下孔 M 各脚片の内接円 O 筒体の軸心

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】1枚の金属板を円筒上に折り曲げて形成し
    た筒体2と、該筒体2内にその一端方向から打ち込むよ
    うにした頭部4付き軸体3とを備え、 前記筒体2の一端に、半径外向きの鍔片5を一体に折り
    曲げ形成し、 前記筒体2の他端に、当該筒体2の軸方向に延びる脚片
    6を円周方向に沿って複数本連接し、前記各脚片6を、
    先端に行くに従って筒体2の軸心Oに近づくように緩い
    角度θで傾斜させると共に、前記筒体2の軸線方向視で
    半径内向き凸状に折り曲げ形成することにより、これら
    各脚片6の内接円Mの直径d1がいずれの部位でも前記
    軸体3の外径D1よりも小径となるように設定する一
    方、 前記軸体3の外径D1を筒体2の内径d2よりも大径に
    設定し、この軸体3の先端に、先窄まりのテーパ部3a
    を介して小径部3bを一体に形成し、小径部3bの先端
    を前記筒体2の各脚片6で弾性的に挟持した状態でテー
    パ部3aが筒体2の一端に当たるように設定しているこ
    と、 を特徴とする拡張式締結具。
JP1992003743U 1992-02-04 1992-02-04 拡張式締結具 Expired - Lifetime JP2574288Y2 (ja)

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JP1992003743U JP2574288Y2 (ja) 1992-02-04 1992-02-04 拡張式締結具

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JP1992003743U JP2574288Y2 (ja) 1992-02-04 1992-02-04 拡張式締結具

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JPH0562714U JPH0562714U (ja) 1993-08-20
JP2574288Y2 true JP2574288Y2 (ja) 1998-06-11

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ID=11565689

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CH577638A5 (ja) * 1974-06-05 1976-07-15 Tuflex Ag
JPS59122410U (ja) * 1983-02-08 1984-08-17 株式会社ニフコ プラスチツク製の留め具

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JPH0562714U (ja) 1993-08-20

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