JP3345715B2 - 分離可能なリベット及びこのリベットの締結に使用されるかしめ具 - Google Patents

分離可能なリベット及びこのリベットの締結に使用されるかしめ具

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JP3345715B2
JP3345715B2 JP30612899A JP30612899A JP3345715B2 JP 3345715 B2 JP3345715 B2 JP 3345715B2 JP 30612899 A JP30612899 A JP 30612899A JP 30612899 A JP30612899 A JP 30612899A JP 3345715 B2 JP3345715 B2 JP 3345715B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は分離可能なリベット
及びこのリベットの締結に使用されるかしめ具に関し、
より詳しくは、異種部材からなる複数の被締結部材のリ
ベットによる結合を容易に解除することができ、分離さ
れた部材をそれぞれ資源として回収し、リサイクル用品
としての再生を可能とするリベット及びかしめ具に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、リベットは複数の板状部材を
簡単且つ強固に結合するための部材として事務用品等に
も広く使用されており、例えば、ファイル用具(X)の
綴り具基板(Y)と表紙板(Z)とを結合するために
は、図40に示すようにリベット(R)が使用されてい
る。
【0003】最近では地球環境保護の観点から、様々な
物品のリサイクルがすすめられているが、このようなフ
ァイル用具は、金属製の綴り具基板と、紙やプラスチッ
クからなる表紙板とが、リベットによって強固に一体化
されているために簡単に分離することができなかった。
そのため、使用済のファイル用具はリサイクルされにく
く、そのままゴミとして廃棄せざるを得ない場合が多か
った。
【0004】このような実情に鑑みて創出された技術と
しては、例えば特開平11−62926号及び特開平1
1−62927号が挙げられる。前者の技術は、図41
に示すように、複数の板材(A)、(B)の連通孔
(C)内に挿通されるかしめ部品(D)であって、その
一端部の外周に薄肉のかしめ部(E)を形成するととも
に、他端縁部に連通孔(C)より大きい外径を有する座
部(F)をかしめ部品(D)の拡開テーパ係止部(G)
に着座させた後、かしめ部品を連通孔(C)内に挿通
し、かしめ部(E)をかしめ、取り外す際には、座部
(F)を治具(Q)を使用して強制的に分離することに
より、かしめ部品(D)を挿通孔(C)を通過させて、
板材から取り外すように構成したものである。
【0005】また後者の技術は、図42に示すように、
複数の板材(H)、(I)の連通孔(J)内に挿通さ
れ、その一端部の外周に薄肉のかしめ部(K)を有する
とともに、このかしめ部(K)から他端部へ向けてねじ
孔(L)を形成したかしめ部品(M)と、このかしめ部
品(M)に連結されて複数の板材を結合するものであ
り、その一端部にねじ孔(L)に螺合されるねじ軸
(N)を有するとともにその他端部にリベット頭部
(O)を形成したねじ頭部材(P)から構成されてなる
ものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの開示技術は、
いずれもかしめ締結後においてリベットを分離すること
ができるため、複数の板材の結合を容易に解放すること
が可能である点において優れたものであったが、以下に
述べるような課題が存在していた。すなわち、これらの
開示技術ではリベットを2つの部材から構成することに
よって、かしめ締結後におけるリベットの分離を達成す
るものであるため、製造コストが高くなり、しかも結合
を行う際に2つの部材を組み合わせるための工程を新た
に必要とすることから製品の生産効率の低下を招いてい
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術
のもつ課題を解決するためになされたものであって、請
求項1に係る発明は、頭部表面にマイナス又はプラス形
状の溝からなる係合溝部が形成されるとともにその中
心には該係合溝部よりも深く且つ被締結部材をかしめ締
結する際にステム先端に形成された突出部にて押圧され
凹陥部が形成され、脚部の外周面には円状の周方向溝
が形成されてなることを特徴とする分離可能なリベット
に関する。
【0008】請求項2に係る発明は、頭部表面にマイナ
ス又はプラス形状の溝からなる係合溝部が形成されると
ともに、その中心には該係合溝部よりも深く且つ被締結
部材をかしめ締結する際にステム先端に形成された突出
部にて押圧される凹陥部が脚部にまで達するように形成
され、脚部には該凹陥部によって薄肉部が形成されてな
ることを特徴とする分離可能なリベットに関する。
【0009】請求項3に係る発明は、前記薄肉部が形成
された部分の脚部に、脚部外周面から凹陥部に向けて切
り込み部が設けられてなることを特徴とする請求項2記
載の分離可能なリベットに関する。 請求項4に係る発明
は、前記凹陥部の内周面が、頭部表面から脚部に向けて
漸次縮径するテーパ面と、該テーパ面の一部において凹
陥部の内径を拡張するように脚部と平行に形成された平
行面とからなり、該平行面はテーパ面における対向位置
に少なくとも2箇所設けられていることを特徴とする請
求項2記載の分離可能なリベットに関する。
【0010】請求項に係る発明は、請求項1乃至
ずれかに記載のリベットをかしめ締結するために使用さ
れるカールセットであって、中空筒状のケース体と、該
ケース体の先端面から出没自在に設けられたガイドピン
とを備えてなり、複数の被締結部材に挿通されたリベッ
トの脚部終端をステムとの間でかしめる際に、リベット
脚部のかしめ後の面に溝を形成すべく、前記ケース体の
先端面にマイナス又はプラス形状の突出部が形成され、
この突出部の周囲には筒状の弾性体が該突出部よりも先
端に突出して設けられてなることを特徴とするカールセ
ットに関する。請求項に係る発明は、請求項1乃至
いずれかに記載のリベットをかしめ締結するために使用
されるカールセットであって、中空筒状のケース体と、
該ケース体の先端面から出没自在に設けられたガイドピ
ンとを備え、該ガイドピンの外周面には等角度間隔で2
又は4箇所に形成された長手方向溝が設けられてなると
ともに、前記ケース体の内周面には該長手方向溝と係合
する係合突部がケース体の先端に達するように設けら
れ、該係合突部は、複数の被締結部材に挿通されたリベ
ットの脚部終端をステムとの間でかしめる際に、リベッ
ト脚部のかしめ後の面に溝を形成すべく、ケース体の先
端面にガイドピンの先端面を挟んでマイナス又はプラス
形状の突出部を形成することを特徴とするカールセット
に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る分離可能なリ
ベット及びこのリベットの締結に使用されるかしめ具の
実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本
発明に係るリベットの第一実施形態を示す正面図、図2
は図1のA方向矢視図、図3は図1のB方向矢視図であ
る。第一実施形態に係るリベット(1)は、ウス丸形の
頭部(11)と、この頭部(11)から延出された脚部
(12)からなり、脚部(12)の終端面から中途部に
かけて孔部(13)が形成されてなる中空リベットであ
る。尚、頭部(11)の形状はこれに限定されず、例え
ば平頭のリベットとしてもよい。
【0012】頭部(11)の表面にはマイナス形状の溝
からなる係合溝部(14)が形成されており、この係合
溝部(14)にはマイナスドライバーの先端が係合可能
とされている。また、頭部(11)の表面中心には円形
の凹陥部(15)が形成されており、この凹陥部(1
5)は図1に示すように係合溝部(14)の深さよりも
深く形成され、頭部(11)の高さ分の深さとされてい
る。この凹陥部(15)は、後述するように、リベット
を被締結部材に対してかしめ締結する際にステム先端面
の突出部によって押圧される部分であり、これによって
係合溝部(14)がステムからの押圧力によって潰され
るのを防ぐことができる。
【0013】また、脚部(12)の外周面には円状の周
方向溝(16)が形成されている。この周方向溝(1
6)は脚部(12)の基端部と孔部(13)の最奥部と
の間の位置に形成されている。周方向溝(16)の形状
は図1示の例では断面V字状とされているが、必ずしも
この形状に限定されず、例えば図4に示す如く断面U字
状としてもよいし、図5に示す如く断面凹形としてもよ
い。また、係合溝部(14)の形状についても図2示の
例に限定されるものではなく、例えば図6及び図7に示
す如くプラス(十字)形状としてもよい。係合溝部(1
4)をプラス形状とした場合には、係合溝部(14)に
はプラスドライバーの先端が係合可能とされる。
【0014】また、図1、図4及び図5に示した周方向
溝(16)を備えたリベット(1)において、係合溝部
(14)を設ける代わりに、図8及び図9に示す如く頭
部表面の中心に四角又は六角形状の角穴からなる係合凹
部(17)を形成する構成としてもよい。尚、この係合
凹部(17)は四角レンチ又は六角レンチの先端が嵌入
可能とされる。この場合、係合凹部(17)は頭部(1
1)の高さ分の深さとされ、前記した凹陥部(15)の
役割をも果たすこととなる。つまり、この係合凹部(1
7)は、リベットを被締結部材に対してかしめ締結する
際にステムの先端面の突出部によって押圧される部分で
あり、少なくとも後述するステム先端面の突出部が完全
に入り込む大きさとされる。
【0015】図10は本発明に係るリベットの第二実施
形態を示す正面図、図11は図10のA方向矢視図、図
12は図10のB方向矢視図である。第二実施形態に係
るリベット(1)は、ウス丸形の頭部(11)と、この
頭部(11)から延出された脚部(12)からなる中実
リベットであり、脚部(12)の終端面にはセンタ孔
(18)が形成されている。尚、頭部(11)の形状は
これに限定されず、例えば平頭のリベットとしてもよ
い。
【0016】頭部(11)の表面にはマイナス形状の溝
からなる係合溝部(14)が形成されており、この係合
溝部(14)にはマイナスドライバーの先端が係合可能
とされている。また、頭部(11)の表面中心には脚部
(12)にまで達する円形の凹陥部(19)が形成され
ている。この凹陥部(19)は図示の如く頭部表面から
脚部にかけて漸次縮径されており、この凹陥部(19)
によって脚部(12)の基端部に薄肉部(20)が形成
されている。
【0017】この凹陥部(19)も、第一実施形態の凹
陥部(15)と同様に、リベットを被締結部材に対して
かしめ締結する際にステム先端面の突出部によって押圧
される部分であり、これによって係合溝部(14)がス
テムからの押圧力によって潰されるのを防ぐことができ
る。
【0018】尚、この第二実施形態においても、係合溝
部(14)の形状として図13及び図14に示す如くプ
ラス(十字)形状を採用してもよい。係合溝部(14)
をプラス形状とした場合には、係合溝部(14)にはプ
ラスドライバーの先端が係合可能とされる。
【0019】また、第二実施形態の凹陥部(19)を備
えたリベット(1)において、係合溝部(14)を設け
る代わりに、図8及び図9に示す如く頭部表面の中心に
四角又は六角形状の角穴からなり四角レンチ又は六角レ
ンチの先端が嵌入可能な係合凹部(17)を形成する構
成としてもよい。係合凹部(17)は図10に示すよう
に脚部(12)にまで達する深さとされ、これにより脚
部(12)に薄肉部(20)が形成される。この場合、
係合凹部(17)は係合溝部(14)と凹陥部(19)
の両方の役割を果たすこととなる。つまり、係合凹部
(17)はリベットを被締結部材に対してかしめ締結す
る際にステムの先端面の突出部によって押圧される部分
となり、従って少なくとも後述するステム先端面の突出
部が完全に入り込む大きさとされる。
【0020】図15は本発明に係るリベットの第三実施
形態を示す上面図、図16は図15のA方向矢視図、図
17は図15のB方向矢視図である。第三実施形態に係
るリベット(1)も、頭部(11)と、この頭部(1
1)から延出された脚部(12)からなる中実リベット
であり、脚部(12)の終端面にはセンタ孔(18)が
形成されている。そして、頭部(11)の表面にはマイ
ナス形状の溝からなる係合溝部(14)が形成されてお
り、この係合溝部(14)にはマイナスドライバーの先
端が係合可能とされている。また、頭部(11)の表面
中心には脚部(12)にまで達する円形の凹陥部(1
9)が形成されている。この凹陥部(19)は図示の如
く頭部表面から脚部にかけて漸次縮径されており、この
凹陥部(19)によって脚部(12)の基端部に薄肉部
(20)が形成されている。
【0021】この凹陥部(19)は、第一実施形態の凹
陥部(15)と同様に、リベットを被締結部材に対して
かしめ締結する際にステム先端面の突出部によって押圧
される部分であり、これによって係合溝部(14)がス
テムからの押圧力によって潰されるのを防ぐことができ
る。
【0022】この第三実施形態のリベット(1)では、
薄肉部(20)が形成された部分の脚部(12)に、脚
部外周面から凹陥部(15)に向けて切り込み部(8)
が設けられている。この切り込み部(8)は、脚部(1
2)の基端部から僅かに距離をあけた位置に鋭角状に形
成されており、この鋭角を挟む二つの面のうち脚部の基
端寄りの一面は、図17示の如く頭部(11)の下面と
平行とされている。切り込み部(8)の角度αは鋭角状
であれば特に限定されないが、例えば60度とされる。
また、図示例における切り込み部(8)は、脚部(1
2)の外周面に180度間隔で2箇所形成され、これら
2つの切り込み部(8)は係合溝部(14)を挟んだ対
向位置にあるが、切り込み部(8)の数や位置はこれに
限定されるものではなく例えば脚部(12)の外周面に
等角度間隔で3箇所以上に形成してもよいし、脚部(1
2)の外周面に沿って円状に形成してもよい。このよう
な切り込み部(8)が設けられた部分において、薄肉部
(20)は更に肉厚が薄くなった極薄肉部(25)を形
成している。
【0023】尚、図示しないが、この第三実施形態にお
いても、係合溝部(14)の形状として図13及び図1
4に示したのと同様のプラス(十字)形状を採用しても
よい。係合溝部(14)をプラス形状とした場合には、
係合溝部(14)にはプラスドライバーの先端が係合可
能とされる。
【0024】図18は本発明に係るリベットの第四実施
形態を示す上面図、図19は図18のA−A線断面図、
図20は図18のB−B線断面図である。第四実施形態
に係るリベット(1)は、頭部(11)と、この頭部
(11)から延出された脚部(12)からなり、脚部
(12)の終端面から中途部にかけて孔部(13)が形
成されてなる中空リベットである。
【0025】頭部(11)の表面にはマイナス形状の溝
からなる係合溝部(14)が形成されており、この係合
溝部(14)にはマイナスドライバーの先端が係合可能
とされている。また、頭部(11)の表面中心には脚部
(12)にまで達する円形の凹陥部(19)が形成され
ており、第四実施形態のリベット(1)はこの凹陥部
(19)の形状に特徴付けられるものである。すなわ
ち、前記した第二及び第三実施形態のリベットでは凹陥
部(19)の内周面はテーパ面のみから形成されていた
が、この第四実施形態のリベットでは、凹陥部(19)
の内周面が、頭部(11)の表面から脚部(12)に向
けて漸次縮径するテーパ面(19a)と、該テーパ面
(19a)の一部において凹陥部(19)の内径を拡張
するように脚部(12)の外周面(長さ方向)と平行に
形成された平行面(19b)とから形成されている。
【0026】平行面(19b)は、テーパ面(19a)
の対向する位置に少なくとも2箇所以上に形成される。
図示例では、平行面(19b)は180度間隔で2箇所
に同一幅をもって形成されており、これらの平行面(1
9b)は係合溝部(14)の方向と直角方向に対向する
ように形成されている。テーパ面(19a)と平行面
(19b)は、頭部(11)の表面においては連続円
(真円)を形成しているが、凹陥部(19)の下方(脚
部方向)にいくに従ってテーパ面(19a)は縮径さ
れ、一方、平行面(19b)は同一径を保っているため
に、結果として、平行面(19b)の部分で凹陥部(1
9)の内径が拡張される形状となっている。
【0027】凹陥部(19)のテーパ面(19a)は、
第二及び第三実施形態の凹陥部(19)と同様に脚部
(12)の基端部に薄肉部(20)を形成しているが、
平行面(19b)の部分では凹陥部(19)の内径が拡
張されることによって、薄肉部(20)よりも更に肉厚
の薄い極薄肉部(25)が形成されている。
【0028】尚、この第四実施形態に係るリベットの凹
陥部(19)もまた、第一実施形態の凹陥部(15)と
同様に、リベットを被締結部材に対してかしめ締結する
際にステム先端面の突出部によって押圧される部分であ
り、これによって係合溝部(14)がステムからの押圧
力によって潰されるのを防ぐことができる。
【0029】また、図示しないが、この第四実施形態に
おいても、係合溝部(14)の形状として図13及び図
14に示したのと同様のプラス(十字)形状を採用して
もよい。係合溝部(14)をプラス形状とした場合に
は、係合溝部(14)にはプラスドライバーの先端が係
合可能とされる。
【0030】図21は上記構成からなるリベット(1)
をかしめ締結するために使用されるリベットセッタ用ス
テムの第一実施形態を示す断面図であり、図22はリベ
ットセッタ用ステムの第二実施形態を示す断面図であ
り、図23は図21及び図22に示したステムを先端方
向から見た図である。尚、第一実施形態のステム(2)
は第二実施形態のリベットのかしめ締結に使用されるも
のであり、第二実施形態のステム(2)は第一実施形態
のリベットのかしめ締結に使用されるものである。
【0031】本発明に係るステム(2)は公知のステム
と同じく円柱状の棒体であるが、その先端面の形状に特
徴を有するものである。すなわち、従来のステムの先端
面形状はリベットの頭部表面に略沿うように中心部が全
体的に窪んだ形状とされているが、本発明に係るステム
(2)の先端面には窪み部(21)が設けられるととも
に、その中心に突出部(22)が形成されている。つま
り、ステム(2)の先端面には、図23に示すように円
形の突出部(22)と環状突部(23)とが窪み部(2
1)を介して同心円状に形成されている。
【0032】第一実施形態のステム(2)においては、
突出部(22)は図21の円内拡大図に示すように環状
突部(23)よりも突出しており、リベット締結の際に
はこの突出部(22)が第二実施形態のリベット頭部
(11)に形成された凹陥部(19)又は係合凹部(1
7)の底面を押圧し、リベット頭部表面の他の部分には
ステム(2)の押圧力があまり加わらないようになる。
これにより、リベット締結時において、ステム(2)の
押圧力によってリベット頭部(11)に形成された係合
溝部(14)が潰されることが防止される。
【0033】第二実施形態のステム(2)においては、
突出部(22)は図22の円内拡大図に示すように環状
突部(23)と面一とされており、リベット締結の際に
はこの突出部(22)が第一実施形態のリベット頭部
(11)に形成された凹陥部(15)又は係合凹部(1
7)の底面を押圧し、リベット頭部表面の他の部分には
ステム(2)の押圧力があまり加わらないようになる。
これにより、リベット締結時において、ステム(2)の
押圧力によってリベット頭部(11)に形成された係合
溝部(14)が潰されることが防止される。
【0034】図24乃至図26は本発明に係るリベット
をかしめ締結するために使用されるカールセットの第一
実施形態を示す図であり、図24はカールセットを先端
方向から見た図、図25は図24のA−A線断面図、図
26は図24のB−B線断面図である。第一実施形態に
係るカールセット(3)は、中空筒状のケース体(3
1)と、このケース体(31)の後端面に螺着された蓋
体(32)と、ケース体(31)の先端面から突出して
設けられたガイドピン(33)と、このガイドピン(3
3)と蓋体(32)との間に介装されたバネ(39)と
から構成される。そして、ガイドピン(33)はバネ
(39)の伸縮によってケース体(31)の先端面から
出没自在とされている。
【0035】ケース体(31)の先端面には、円形の窪
み部(37)と、この窪み部(37)を縦断するように
形成された突出部(34)が設けられ、この突出部(3
4)はガイドピン(33)を挟んでマイナス形状を呈し
ている。突出部(34)と窪み部(37)周囲の環状突
部(36)とは面一となっており、かしめ締結時におい
ては、リベット脚部の被かしめ面は環状突部(36)の
内部の範囲内にて変形する。
【0036】突出部(34)は複数の被締結部材に挿通
されたリベット(1)の脚部終端をステム(2)との間
でかしめる際に、リベット脚部(12)のかしめ後の面
にマイナス形状の溝を形成するために設けられているも
のである。また、図示しないが、ケース体(31)の先
端面にガイドピン(33)を挟んでプラス形状の突出部
(34)を形成する構成としてもよい。この場合、複数
の被締結部材に挿通されたリベット(1)の脚部終端を
ステム(2)との間でかしめた際に、リベット脚部(1
2)のかしめ後の面にプラス形状の溝が形成されること
となる。
【0037】この第一実施形態に係るカールセット
(3)は、第二実施形態や第三実施形態のリベットのよ
うな軸部終端面にセンタ孔を有する中実リベットのかし
め締結に使用され、かしめ作業時においては、カールセ
ット(3)のガイドピン(33)先端の円錐状部がリベ
ット(1)のセンタ孔(18)に嵌入されることによっ
て、リベット(1)がガイドピン(33)によってガイ
ドされることとなる。
【0038】突出部(34)の周囲には円筒状の弾性体
(7)が、突出部(34)よりも先端に突出して設けら
れている。この弾性体(7)は、ケース体(31)の先
端近傍の外周面に形成された小径部に嵌入されている。
弾性体(7)としては、天然ゴムや合成ゴム等のゴムが
使用され、具体的にはウレタンゴムが好適に使用され
る。この弾性体(7)の先端面はかしめ作業の際に被締
結部材の裏面に当接され、これによって、ステムの押圧
力が緩衝され、リベット脚部のかしめ後の面に安定して
溝及び拡径部を形成することが可能となる。
【0039】図27は本発明に係るリベットをかしめ締
結するために使用されるカールセットの第二実施形態を
示す断面図、図28はこのカールセットに使用されるガ
イドピンを先端方向から見た図、図29はこのカールセ
ットに使用されるケース体を先端方向から見た図、図3
0は図29のA−A線断面図、図31は図29のB−B
線断面図である。尚、図30及び図31では、ケース体
の先端部のみを示している。第二実施形態に係るカール
セット(3)も第一実施形態のものと同様に、中空筒状
のケース体(31)と、このケース体(31)の後端面
に螺着された蓋体(32)と、ケース体(31)の先端
面から突出して設けられたガイドピン(33)と、この
ガイドピン(33)と蓋体(32)との間に介装された
バネ(39)とから構成され、ガイドピン(33)はバ
ネ(39)の伸縮によってケース体(31)の先端面か
ら出没自在とされている。
【0040】ガイドピン(33)の外周面には、等角度
間隔(180度間隔)で2箇所に長手方向溝(35)が
ガイドピン(33)の先端部にまで達するように形成さ
れている。また、ケース体(31)の内周面には、この
長手方向溝(35)と係合する係合突部(36)がケー
ス体(31)の先端面にまで達するように設けられてい
る(図29及び図30参照)。
【0041】さらに、ケース体(31)の先端面には、
円形の窪み部(37)が形成されており、この窪み部
(37)に前記係合突部(36)が突出されることによ
って、ガイドピン(33)の先端面を挟んでマイナス形
状の突出部が形成される。つまり、かしめ締結時におい
て、ガイドピン(33)がケース体(31)の先端面か
ら没した際には、カールセット(3)の先端面には環状
突部(38)と係合突部(36)とガイドピン(33)
の先端面とが面一となり、リベット脚部の被かしめ面は
環状突部(38)の内部の範囲内にて変形することとな
る。
【0042】従って、リベットの脚部のかしめ後の面に
は、ガイドピン(33)の先端面の押圧による円形の凹
部と、係合突部(36)の押圧による溝部が形成される
こととなる。尚、係合突部(36)の幅は、かしめ後に
形成された溝部にマイナスドライバーの先端を入れるこ
とができるだけの幅とされる。
【0043】また、図示しないが、長手方向溝(35)
及び係合突部(36)をガイドピン(33)の外周面に
90度間隔で4箇所に形成する構成としてもよい。この
場合、ケース体(31)の先端面にガイドピン(33)
を挟んでプラス形状の係合突部(36)が形成され、複
数の被締結部材に挿通されたリベット(1)の脚部終端
をステム(2)との間でかしめた際に、リベット脚部
(12)のかしめ後の面にプラス形状の溝が形成される
こととなる。
【0044】この第二実施形態に係るカールセット
(3)は、第一実施形態や第四実施形態のリベットのよ
うな軸部に孔部を有する中空リベットのかしめ締結に使
用され、かしめ作業時においては、カールセット(3)
のガイドピン(33)先端の半球状部がリベット(1)
の孔部(13)の周縁部に当接されることによって、リ
ベット(1)がガイドピン(33)によってガイドされ
ることとなる。
【0045】以下、上記構成からなるリベット及びかし
め具(ステム及びカールセット)を使用したかしめ締結
方法について図面を参照しつつ説明する。尚、図では本
発明に係る部材のみを示し、他の部材は図示を省略して
いる。先ず、図32乃至図35に基づいて、本発明に係
るステム(2)(第一実施形態のもの)及びカールセッ
ト(3)(第一実施形態のもの)と、リベット(1)
(第二実施形態のもの)を使用して2枚の被締結部材
(4)、(5)をかしめ締結する場合について説明す
る。
【0046】先ず、被締結部材(4)、(5)をカール
セット(3)の先端面から突出した円筒状の弾性体
(7)の上に載設し、被締結部材(4)、(5)に設け
られた貫通孔(41)、(51)にカールセット(3)
のガイドピン(33)を挿通させる。次いで、ステム
(2)を下降させて、リベットキャッチャ(図示せず)
に保持されたリベット(1)頭部の凹陥部もしくは係合
凹部の底面(図示例では凹陥部(19)が形成されてい
る)にステム(2)先端の突出部(22)を当接させ、
そのままリベット(1)をリベットキャッチャから押し
出し、図32に示すようにリベット(1)のセンタ孔
(18)にガイドピン(33)先端の円錐状部を嵌入さ
せる。
【0047】それから、更にステム(2)を下降させる
ことによって、ガイドピン(33)をケース体(31)
の中へと押し込み、これに伴ってリベット(1)の脚部
(12)をカールセット(3)の先端面上にて拡径変形
させることによって、2枚の被締結部材(4)、(5)
はリベット(1)によってかしめ締結される(図33参
照)。このとき、図示の如く弾性体(7)はステムから
の押圧力によって弾性変形(収縮)し、これによって押
圧力が緩衝されるので、リベット脚部の被かしめ面に突
出部(34)による溝及び窪み部(37)による拡径部
を安定して形成することができる。
【0048】上記したかしめ締結方法によれば、リベッ
ト(1)頭部に形成された凹陥部又は係合凹部の底面を
ステム(2)先端の突出部(22)にて押圧するので、
リベット頭部表面の他の部分に加わる押圧力が少なくな
り、リベット(1)の頭部表面に予め形成されている係
合溝部や係合凹部がかしめによって潰されることがな
い。
【0049】図34は、上記方法によるかしめ締結後の
被締結部材及びリベットの状態を示す図であり、(a)
はリベット頭部のかしめ後の状態を示す図、(b)は被
締結部材及びリベットの断面図、(c)はリベット脚部
のかしめ後の状態を示す図である。上記方法によれば、
図示の如く、かしめ後のリベット(1)は、頭部に予め
形成されている係合溝部(14)(もしくは係合凹部)
を、脚部(被かしめ面)にカールセット(3)の突出部
(34)により形成された溝(6)を、それぞれ有する
こととなる。
【0050】従って、これらの係合溝部(14)(もし
くは係合凹部)と溝(6)にそれぞれドライバーの先端
を嵌入して互いに逆向きに回転させるか、若しくは一方
を固定してもう一方を回転させることによって、図35
に示すようにリベット(1)を薄肉部(20)の部分に
て容易に剪断分離することができる。尚、係合凹部(1
7)が設けられている場合には、係合凹部(17)にレ
ンチの先端を嵌入するとよい。このように、リベット
(1)が剪断分離されると、2つの被締結部材(4)、
(5)を分離することが可能となるので、例えば、被締
結部材(4)がプラスチック製で被締結部材(5)が金
属製である場合には、これを分別して資源として回収し
リサイクル用品として再生することも可能となる。
【0051】尚、このかしめ締結方法において、第二実
施形態のリベットに代えて第三実施形態のリベットを使
用した場合も、全く同様の方法で2枚の被締結部材
(4)、(5)をかしめ締結することが可能である。ま
た、かしめ後のリベット(1)は、図34に示したのと
同様に、頭部に予め形成されている係合溝部(14)
を、脚部(被かしめ面)にカールセット(3)の突出部
(34)により形成された溝(6)を、それぞれ有する
こととなる。そして、第三実施形態のリベット(1)の
場合、軸部(12)に切り込み部(8)が設けられてい
ることによって、薄肉部(20)よりも更に肉厚が薄く
なった極薄肉部(25)が形成されているため、図35
に示したようなリベット(1)の剪断分離作業をより一
層容易に行うことが可能となる。
【0052】次に、図36乃至図39に基づいて、本発
明に係るステム(2)(第二実施形態のもの)及びカー
ルセット(3)(第二実施形態のもの)と、リベット
(1)(第一実施形態のもの)を使用して2枚の被締結
部材(4)、(5)をかしめ締結する場合について説明
する。
【0053】先ず、被締結部材(4)、(5)をカール
セット(3)の先端面上に載設し、被締結部材(4)、
(5)に設けられた貫通孔(41)、(51)にカール
セット(3)のガイドピン(33)を挿通させる。次い
で、ステム(2)を下降させて、リベットキャッチャ
(図示せず)に保持されたリベット(1)頭部の凹陥部
もしくは係合凹部の底面(図示例では凹陥部(15)が
形成されている)にステム(2)先端の突出部(22)
を当接させ、そのままリベット(1)をリベットキャッ
チャから押し出し、図36に示すようにリベット(1)
の孔部(13)の内縁にガイドピン(33)の先端を当
接させる。
【0054】それから、更にステム(2)を下降させる
ことによって、ガイドピン(33)をケース体(31)
の中へと押し込み、これに伴ってリベット脚部(12)
の終端面をカールセット(3)の窪み部(37)内にて
拡径変形させることによって、2枚の被締結部材
(4)、(5)はリベット(1)によってかしめ締結さ
れる(図37参照)。
【0055】上記したかしめ締結方法によれば、リベッ
ト(1)頭部に形成された凹陥部又は係合凹部の底面を
ステム(2)先端の突出部(22)にて押圧するので、
リベット頭部表面の他の部分に加わる押圧力が少なくな
り、リベット(1)の頭部表面に予め形成されている係
合溝部や係合凹部がかしめによって潰されることがな
い。
【0056】図38は、上記方法によるかしめ締結後の
被締結部材及びリベットの状態を示す図であり、(a)
はリベット頭部のかしめ後の状態を示す図、(b)は被
締結部材及びリベットの断面図、(c)はリベット脚部
のかしめ後の状態を示す図である。上記方法によれば、
図示の如く、かしめ後のリベット(1)は、頭部に予め
設けられている係合溝部(14)(もしくは係合凹部)
を、脚部(被かしめ面)にカールセット(3)の係合突
部(36)により形成された溝(6)を、それぞれ有す
ることとなる。
【0057】従って、これらの係合溝部(14)と溝
(6)にそれぞれドライバーの先端を嵌入して互いに逆
向きに回転させるか、若しくは一方を固定してもう一方
を回転させることによって、図39に示すようにリベッ
ト(1)を周方向溝(16)の部分にて容易に剪断分離
することができる。尚、係合凹部(17)が設けられて
いる場合には、係合凹部(17)にレンチの先端を嵌入
するとよい。このように、リベット(1)が剪断分離さ
れると、2つの被締結部材(4)、(5)を分離するこ
とが可能となるので、例えば、被締結部材(4)がプラ
スチック製で被締結部材(5)が金属製である場合に
は、これを分別して資源として回収しリサイクル用品と
して再生することも可能となる。
【0058】尚、このかしめ締結方法において、第一実
施形態のリベットに代えて第四実施形態のリベットを使
用した場合も、全く同様の方法で2枚の被締結部材
(4)、(5)をかしめ締結することが可能である。ま
た、かしめ後のリベット(1)は、図38に示したのと
同様に、頭部に予め形成されている係合溝部(14)
を、脚部(被かしめ面)にカールセット(3)の突出部
(34)により形成された溝(6)を、それぞれ有する
こととなる。そして、第四実施形態のリベット(1)の
場合、凹陥部(19)の内周面に、テーパ面からなる凹
陥部(19)の内径を拡張する平行面(19b)が形成
されることにより、薄肉部(20)よりも更に肉厚の薄
い極薄肉部(25)が形成されているため、この極薄肉
部(25)の部分においてリベットの剪断分離を容易に
行うことができる。
【0059】尚、図示例では、第一実施形態と第四実施
形態のリベットがセンタ孔を有する中実リベットとさ
れ、第二実施形態と第三実施形態のリベットが孔部を有
する中空リベットとされているが、本発明においては、
第一実施形態と第四実施形態のリベットを孔部を有する
中空リベットとし、第二実施形態と第三実施形態のリベ
ットをセンタ孔を有する中実リベットとしてもよい。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明は、頭部表面にマイナス又はプラス形状の溝からなる
係合溝部が形成されるとともにその中心には該係合溝
部よりも深く且つ被締結部材をかしめ締結する際にステ
ム先端に形成された突出部にて押圧される凹陥部が形成
され、脚部の外周面には円状の周方向溝が形成されてな
ることを特徴とする分離可能なリベットであるから、か
しめ締結後において、係合溝部にドライバーの先端を差
し入れてリベットにねじりトルクを加えることによりリ
ベットを周方向溝の部分で剪断分離させることができ、
被締結部材が異種部材である場合にはこれを分別して回
収しリサイクル用品として再生することが可能となる。
【0061】請求項2に係る発明は、頭部表面にマイナ
ス又はプラス形状の溝からなる係合溝部が形成されると
ともに、その中心には該係合溝部よりも深く且つ被締結
部材をかしめ締結する際にステム先端に形成された突出
部にて押圧される凹陥部が脚部にまで達するように形成
され、脚部には該凹陥部によって薄肉部が形成されてな
ることを特徴とする分離可能なリベットであるから、か
しめ締結後において、係合溝部にドライバーの先端を差
し入れてリベットにねじりトルクを加えることによりリ
ベットを薄肉部の部分で剪断分離させることができ、被
締結部材が異種部材である場合にはこれを分別して資源
として回収しリサイクルすることが可能となる。
【0062】請求項3に係る発明は、前記薄肉部が形成
された部分の脚部に、脚部外周面から凹陥部に向けて切
り込み部が設けられてなることを特徴とする請求項2記
載の分離可能なリベットであるから、切り込み部が設け
られた部分において脚部の肉厚が非常に薄くなり、リベ
ットをより一層剪断分離し易くなる。
【0063】請求項4に係る発明は、前記凹陥部の内周
面が、頭部表面から脚部に向けて漸次縮径するテーパ面
と、該テーパ面の一部において凹陥部の内径を拡張する
ように脚部と平行に形成された平行面とからなり、該平
行面はテーパ面における対向位置に少なくとも2箇所設
けられていることを特徴とする請求項2記載の分離可能
なリベットであるから、平行面が設けられた部分におい
て脚部の肉厚が非常に薄くなり、リベットをより一層剪
断分離し易くなる。
【0064】請求項5に係る発明は、請求項1乃至4い
ずれかに記載のリベットをかしめ締結するために使用さ
れるカールセットであって、中空筒状のケース体と、該
ケース体の先端面から出没自在に設けられたガイドピン
とを備えてなり、複数の被締結部材に挿通されたリベッ
トの脚部終端をステムとの間でかしめる際に、リベット
脚部のかしめ後の面に溝を形成すべく、前記ケース体の
先端面にマイナス又はプラス形状の突出部が形成され、
この突出部の周囲には筒状の弾性体が該突出部よりも先
端に突出して設けられてなることを特徴とするカールセ
ットであるから、かしめ締結時にリベットの脚部を突出
部で押圧することによって、リベット脚部の被かしめ面
にマイナス又はプラス形状の溝を形成することができ
る。
【0065】請求項6に係る発明は、請求項1乃至4の
いずれかに記載のリベットをかしめ締結するために使用
されるカールセットであって、中空筒状のケース体と、
該ケース体の先端面から出没自在に設けられたガイドピ
ンとを備え、該ガイドピンの外周面には等角度間隔で2
又は4箇所に形成された長手方向溝が設けられてなると
ともに、前記ケース体の内周面には該長手方向溝と係合
する係合突部がケース体の先端に達するように設けら
れ、該係合突部は、複数の被締結部材に挿通されたリベ
ットの脚部終端をステムとの間でかしめる際に、リベッ
ト脚部のかしめ後の面に溝を形成すべく、ケース体の先
端面にガイドピンの先端面を挟んでマイナス又はプラス
形状の突出部を形成することを特徴とするカールセット
であるから、かしめ締結時にリベットの脚部を係合突部
で押圧することによって、リベット脚部の被かしめ面に
マイナス又はプラス形状の溝を形成することができる。
【0066】
【0067】
【0068】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリベットの第一実施形態を示す正
面図である。
【図2】図1のA方向矢視図である。
【図3】図1のB方向矢視図である。
【図4】周方向溝の形状の変更例を示す図である。
【図5】周方向溝の形状の変更例を示す図である。
【図6】係合溝部の形状の変更例を示す図である。
【図7】係合溝部の形状の変更例を示す図である。
【図8】リベット頭部に係合溝部に代えて係合凹部を形
成した例を示す図である。
【図9】リベット頭部に係合溝部に代えて係合凹部を形
成した例を示す図である。
【図10】本発明に係るリベットの第二実施形態を示す
正面図である。
【図11】図10のA方向矢視図である。
【図12】図10のB方向矢視図である。
【図13】係合溝部の形状の変更例を示す図である。
【図14】係合溝部の形状の変更例を示す図である。
【図15】本発明に係るリベットの第三実施形態を示す
上面図である。
【図16】図15のA方向矢視図である。
【図17】図15のB方向矢視図である。
【図18】本発明に係るリベットの第四実施形態を示す
上面図である。
【図19】図18のA−A線断面図である。
【図20】図18のB−B線断面図である。
【図21】本発明に係るリベットセッタ用ステムの第一
実施形態を示す断面図である。
【図22】本発明に係るリベットセッタ用ステムの第二
実施形態を示す断面図である。
【図23】本発明に係るリベットセッタ用ステムを先端
方向から見た図である。
【図24】第一実施形態に係るカールセットを先端方向
から見た図である。
【図25】図24のA−A線断面図である。
【図26】図24のB−B線断面図である。
【図27】本発明に係るカールセットの第二実施形態を
示す断面図である。
【図28】第二実施形態に係るカールセットに使用され
るガイドピンを先端方向から見た図である。
【図29】第二実施形態に係るカールセットに使用され
るケース体を先端方向から見た図である。
【図30】図29のA−A線断面図である。
【図31】図29のB−B線断面図である。
【図32】本発明に係るリベット及びかしめ具(ステム
及びカールセット)を使用したかしめ締結方法の一工程
を示す説明図である。
【図33】本発明に係るリベット及びかしめ具(ステム
及びカールセット)を使用したかしめ締結方法の一工程
を示す説明図である。
【図34】かしめ締結後の被締結部材及びリベットの状
態を示す図である。
【図35】リベットを薄肉部の部分にて剪断分離した様
子を示す図である。
【図36】本発明に係るリベット及びかしめ具(ステム
及びカールセット)を使用したかしめ締結方法の一工程
を示す説明図である。
【図37】本発明に係るリベット及びかしめ具(ステム
及びカールセット)を使用したかしめ締結方法の一工程
を示す説明図である。
【図38】かしめ締結後の被締結部材及びリベットの状
態を示す図である。
【図39】リベットを周方向溝の部分にて剪断分離した
様子を示す図である。
【図40】ファイル用具の綴り具基板と表紙板とをリベ
ットによって結合した状態を示す図である。
【図41】従来の分離可能なリベットを示す図である。
【図42】従来の分離可能なリベットを示す図である。
【符号の説明】
1 分離可能なリベット 2 ステム 3 カールセット 4 被締結部材 5 被締結部材 7 弾性体 8 切り込み部 11 頭部 12 脚部 14 係合溝部 15 凹陥部 16 周方向溝 17 係合凹部 19 凹陥部 19a テーパ面 19b 平行面 20 薄肉部 22 ステムの突出部 31 ケース体 33 ガイドピン 34 カールセットの突出部 36 係合突部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 勤也 福井県坂井郡金津町指中59号115番地 福井鋲螺株式会社内 (72)発明者 木下 隆幸 福井県坂井郡金津町指中59号115番地 福井鋲螺株式会社内 (72)発明者 小畑 勝広 福井県坂井郡金津町指中59号115番地 福井鋲螺株式会社内 (72)発明者 舘 正浩 福井県坂井郡金津町指中59号115番地 福井鋲螺株式会社内 (72)発明者 干崎 勝己 福井県坂井郡金津町指中59号115番地 福井鋲螺株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−214673(JP,A) 特開 平11−22709(JP,A) 特開 平6−7879(JP,A) 実開 昭58−20721(JP,U) 実開 昭58−49019(JP,U) 実開 昭56−134023(JP,U) 実開 昭53−143965(JP,U) 実用新案登録3059817(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16B 17/00 - 19/14 B42F 13/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 頭部表面にマイナス又はプラス形状の溝
    からなる係合溝部が形成されるとともにその中心には
    該係合溝部よりも深く且つ被締結部材をかしめ締結する
    際にステム先端に形成された突出部にて押圧される凹陥
    部が形成され、脚部の外周面には円状の周方向溝が形成
    されてなることを特徴とする分離可能なリベット。
  2. 【請求項2】 頭部表面にマイナス又はプラス形状の溝
    からなる係合溝部が形成されるとともに、その中心には
    該係合溝部よりも深く且つ被締結部材をかしめ締結する
    際にステム先端に形成された突出部にて押圧される凹陥
    部が脚部にまで達するように形成され、脚部には該凹陥
    部によって薄肉部が形成されてなることを特徴とする分
    離可能なリベット。
  3. 【請求項3】 前記薄肉部が形成された部分の脚部に、
    脚部外周面から凹陥部に向けて切り込み部が設けられて
    なることを特徴とする請求項2記載の分離可能なリベッ
    ト。
  4. 【請求項4】 前記凹陥部の内周面が、頭部表面から脚
    部に向けて漸次縮径するテーパ面と、該テーパ面の一部
    において凹陥部の内径を拡張するように脚部と平行に形
    成された平行面とからなり、該平行面はテーパ面におけ
    る対向位置に少なくとも2箇所設けられていることを特
    徴とする請求項2記載の分離可能なリベット。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載のリベ
    ットをかしめ締結するために使用されるカールセットで
    あって、中空筒状のケース体と、該ケース体の先端面か
    ら出没自在に設けられたガイドピンとを備えてなり、複
    数の被締結部材に挿通されたリベットの脚部終端をステ
    ムとの間でかしめる際に、リベット脚部のかしめ後の面
    に溝を形成すべく、前記ケース体の先端面にマイナス又
    はプラス形状の突出部が形成され、この突出部の周囲に
    は筒状の弾性体が該突出部よりも先端に突出して設けら
    れてなることを特徴とするカールセット。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれかに記載のリベ
    ットをかしめ締結するために使用されるカールセットで
    あって、中空筒状のケース体と、該ケース体の先端面か
    ら出没自在に設けられたガイドピンとを備え、該ガイド
    ピンの外周面 には等角度間隔で2又は4箇所に形成され
    た長手方向溝が設けられてなるとともに、前記ケース体
    の内周面には該長手方向溝と係合する係合突部がケース
    体の先端に達するように設けられ、該係合突部は、複数
    の被締結部材に挿通されたリベットの脚部終端をステム
    との間でかしめる際に、リベット脚部のかしめ後の面に
    溝を形成すべく、ケース体の先端面にガイドピンの先端
    面を挟んでマイナス又はプラス形状の突出部を形成する
    ことを特徴とするカールセット。
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