JP2606822B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JP2606822B2 JP61120249A JP12024986A JP2606822B2 JP 2606822 B2 JP2606822 B2 JP 2606822B2 JP 61120249 A JP61120249 A JP 61120249A JP 12024986 A JP12024986 A JP 12024986A JP 2606822 B2 JP2606822 B2 JP 2606822B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気記録再生装置等に用いる回転ヘツド装
置に係り、特に、装置の小型化、テープ走行の安定化、
テープ損傷の防止のために好適な回転ヘツド装置の構成
に関する。
〔従来技術〕
磁気記録再生装置の小形軽量化に対する要求は非常に
強く、メカニズムの小形化方策が各種提案されている。
しかし、そのいずれの方法においても、カセツトと回転
ヘツド装置の大きさによりメカニズム全体の形状がほぼ
決定されてしまう。
カセツト,回転ヘツド装置の形状等のシステム仕様に
対してメカニズムの大きさの極限を追求したものとし
て、例えば特開昭59−171070号公報に記載の様なものが
ある。すなわちカセツトの前面開口部に回転ヘツド装置
の一部を押し込むことにより、装置の奥行きの低減をは
かるものである。この様な方策は、カセツトの開口部が
大きい、例えば8ミリビデオの様なシステムに有効であ
る。
また、従来より回転ヘツド装置の上下のシリンダを固
定した固定シリンダ装置においては、テープとシリンダ
間に形成される空気膜が回転シリンダ方式と比較して薄
かつた。これは従来の上回転シリンダ方式におけるよう
な空気膜の生成効果が無いことによる。従つて固定シリ
ンダ装置においては空気膜による潤滑作用の少ないこと
から、テープ走行負荷の増加による安定走行の阻害・テ
ープの損傷等の問題が生じやすかつた。これらの課題は
記録密度の向上に伴なうテープの薄手低剛性化・高表面
性高摩擦化により一段と顕著になつてきた。そこで固定
シリンダ装置においても充分なかつ安定な空気潤滑層を
得るための開発がなされてきた。その一例として特開昭
59−36361号公報に記載の様なものがある。すなわち、
この装置は固定部と回転部の間にポンプアウト型のスパ
イラルグループを設けテープ・シリンダ間に空気膜を形
成するものである。その結果、テープとシリンダの接触
が回避あるいは緩和されテープ損傷が解消され記録再生
の品質を向上させることができる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記前者の従来技術は以下(1)(2)(3)(4)
に述べる問題点があり、特に回転ヘツド装置にテープを
180゜以上の広角巻付を行うシステムにおいてはより大
きな問題となる。
(1)回転ヘツド装置をカセツトの開口部内に挿入する
ためには、カセツトの内蓋及び上面ケースを避けて低い
位置に回転ヘツド装置を配置する必要があるために、装
置全体の全高を大きくしてしまい、薄形化の阻害要因と
なる。
(2)基本的に円筒型をしている回転ヘツド装置をカセ
ツト開口部内の可能な限り高い位置に配置するために
は、回転ヘツド装置のシヤシに対する傾斜角を小さくし
回転ヘツド装置上面を平らにするのが良い。しかしテー
プは回転ヘツド装置に斜めに巻装されるために、回転ヘ
ツド装置の入口側及び出口側においてテープの走行する
高さに差を生じる。従つてテープ走行経路は立体的なも
のとなり、特にテープは出口側において下降するために
装置全体を厚くしてしまう。
(3)回転ヘツド装置の両側で立体的なテープローデイ
ングを行なうためには、ローデイング機構が複雑なもの
となり、装置の小形軽量化を阻害する。
(4)テープの走行方向が急激に変化する箇所が多いた
めに、テープの走行性能が劣化しやすい。
また、上記後者の従来技術は、ヘツド回転部材に複雑
な形状のスパイラルグルーブを形成するとともに、固定
シリンダとのすきまを所定の狭い間隔に管理する必要が
あるため、加工及び組立コストの点で問題があつた。ま
た、シリンダの全外周にわたつて均一に空気を吹出すた
めに、テープ張力の弱いテープ巻装の開始部分では空気
層がより厚くなり、結果として不均等な空気膜が形成さ
れることになる。従つてヘツドタツチの劣化を招き易い
という問題があつた。
本発明は上記した従来技術の問題点を解消し、カセツ
トとオーバーラツプ配置ができ、テープの走行性能及び
装置の薄形化をも確保することができるとともに、テー
プ・シリンダ間の空気層を均一に、かつ安定に形成する
ために、簡易な構造で低コスト化を達成できる回転ヘツ
ド装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
回転ヘツド装置に対してテープは斜めに螺旋状に巻装
され、かつ通常のシステムにおいては、上方より進入し
下方に退出する様に、即ち磁気ヘツドはテープ下端側よ
り上端側に向けて走査する様になつている。従つて回転
ヘツド装置へのテープ巻装状態は、出口側に行くに従
い、上シリンダに巻装される部分が少なくなつて行く。
また、テープ走行の安定化のためには、回転ヘツド装
置における上下の固定シリンダ間のすきまからテープと
シリンダ間に吐出する空気の量を制御して、テープテン
シヨンの小さいテープ巻装の開始部においては吐出する
空気量を小さく抑え、テープテンシヨンの大きいテープ
巻装の終端部に行くに従い、吐出量を増加する必要があ
る。
従って、前記目的は、ヘツド回転面の上方に固定形の
上シリンダを備えた回転ヘツド装置において、該上シリ
ンダをその高さ方向に切欠き部を有する構成とすること
により、達成される。
〔作用〕
回転ヘツド装置に斜めに螺旋状に巻装されるテープの
走行系を、回転ヘツド装置の入口側においてカセツトか
ら見て回転ヘツド装置の後方に廻り込みながら上昇する
経路とし、カセツトの前面に対向する部分で回転ヘツド
装置に巻装されるテープが、カセツト内のテープとほぼ
等しい高さとなる様にする。この様な配置とすることに
より回転ヘツド装置は装置内において比較的上方に位置
することになるが、カセツトと対向する部分の上シリン
ダがテープが巻装されない部分のみ切欠かれているため
に、この上シリンダの切欠き部分はカセツトの内蓋ある
いは上面ケースよりも低い位置となり、回転ヘツド装置
とカセツトをオーバーラツプして配置することができ
る。従つて装置全体の薄形化をはかりながらも、装置の
平面積を極限まで小さくすることが可能となる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
第2図は本発明による磁気記録再生装置の全体平面図
であつて、カセツトを装着したローデイング前の状態を
示す。同図において、2は磁気ヘツドを搭載した回転ヘ
ツド装置、3はテープ、4は供給リール、5は巻取リー
ル、6はテープ3を巻回した供給リール4及び巻取リー
ル5を内蔵するカセツトである。カセツト6はその前面
に張架されるテープ3の内側に開口部8を有し、また後
述する様に前面に張架されるテープ3はカセツトが装置
からはずされた状態では蓋によりカバーされている。
回転ヘツド装置2等を載置するメインシヤシ1上に
は、後述する様にスライド可能な様にサブシヤシ7が載
置され、カセツト6は該サブシヤシ7上にカセツト昇降
装置(図示せず)により第2図に示す所定の位置に設置
される。この時カセツト6の開口部8には、ローラ型テ
ープガイド10及び15、傾斜テープガイド11及び16、ピン
チローラ28及び引出しローラ20及び29が挿入されること
になる。
一方メインシヤシ1上には、回転ヘツド装置2の周囲
に回動可能に支持されるローデイングリング9,テープ3
を駆動するために下方に同軸でモータ27を保持するキヤ
プスタン26,ローラ型テープガイド24及び25が載置され
る。ローデイングリング9はモータ等の駆動源により減
速機構等を介してローデイング方向及びアンローデイン
グ方向に駆動される。ローラ型テープガイド10及び傾斜
テープガイド11はベース12に植立され、アーム13を介し
てローデイングリング9上の軸14まわりに回動可能に支
持される。同様にローラ型テープガイド15及び傾斜テー
プガイド16はベース17に植立され、アーム18を介してロ
ーデイングリング9上の軸19まわりに回動可能に支持さ
れる。上記ベース12及び17は、そのローデイング・アン
ローデイング途中においてはガイド板(図示せず)等の
移動軌跡規制手段により案内される。引出しローラ20は
アーム21に植立され、該アーム21はメインシヤシ1上に
回動可能に軸支される。同様にピンチローラ28及び引出
しローラ29を植立するベース30はアーム31上に支持さ
れ、該アーム31はメインシヤシ1上に回動可能に軸支さ
れる。
第3図は第2図に示した磁気記録再生装置においてテ
ープのローデイングが完了した状態の平面図である。テ
ープ3のローデイングに際しては、まずローデイングリ
ング9の回動によりテープガイド群がカセツト6の開口
部8内の第2図に示す位置から回転ヘツド装置2へのテ
ープ巻装を完了する第3図に示す位置まで移動する。そ
してその移動の初期においてはアーム21及び31の回動に
より引出しローラ20及び29とピンチローラ28が引出され
る。更にローデイングリング9が所定量回動し、テープ
ガイド群がほぼカセツトの開口部8より出た状態でカセ
ツト6を載置するサブシヤシ7が回転ヘツド装置2の方
向に移動する。そして回転ヘツド装置2が所定量だけ開
口部8内に入り込んだ所でサブシヤシ7の移動は終了す
る。その後も更にローデイングリング9は回動し、上記
した第3図に示す位置に精度良く位置決め保持される。
アンローデイング動作はこの逆に行われる。ここでテー
プガイド群がローデイング完了する前にサブシヤシの移
動を終了するのは、ローデイング完了時のテープたるみ
を防ぐためであり、テープガイド群を所定量だけローデ
イングしてからサブシヤシを移動するのは、回転ヘツド
装置2が入り込むためのスペースを開口部8内に設ける
とともに、アンローデイング完了時にサブシヤシが移動
しない様にしてテープたるみを防止するためである。
ローデイング完了後のテープ走行経路は第3図に示し
様に、供給リール4より出て、引出しローラ20,テープ
テンシヨンを検出するためのテンシヨンピン22,ローラ
型テープガイド24,傾斜テープガイド16を経てこれより
上昇に転じ、ローラ型テープガイド15,傾斜テープガイ
ド11,ローラ型テープガイド10,そして回転ヘツド装置2
に至る。ここでテープ3は徐々に下降する様に巻装さ
れ、回転ヘッド装置2のテープ出口側においては、テー
プ3はカセット6内でのテープ高さと同じ高さにねじれ
なく導かれる。回転ヘッド装置2のテープ出口側は、上
記のように、また、図示するように、カセット6に対向
した位置にあり、そのテープ入口側はこれとは反対側の
位置にあって、回転ヘッド装置2のこのテープ出口側を
含む部分がカセット6の開口部8内に挿入される。そし
てローラ型テープガイド25,キヤプスタン26とこれにテ
ープをはさんで圧接するピンチローラ28,引出しローラ2
9を経て巻取りリール5に巻取られる。
第1図は本発明による磁気記録再生装置の要部を説明
するためのカセツトと回転ヘツド装置との関係を示す側
面図であつて、1はメインシヤシ、2は回転ヘツド装
置、6はカセツト、7はサブシヤシ、8は開口部、32は
前蓋、33は内蓋、34は下固定シリンダ、35は上固定シリ
ンダ、35aは切欠き部、36は回転ヘツド、85はテープリ
ードである。
同図において、回転ヘツド装置2は基本的に二つの要
素、下固定シリンダ34と上固定シリンダ35から成り、こ
の二つのシリンダが対向するすき間に回転する複数個の
ヘツド36がシリンダ外周面よりわずかに突出する様に取
付けられている。またカセツト6にはその前面に張架さ
れるテープを保護する目的でテープを覆う蓋が設けられ
ており、その構造は図に示す様に前蓋32及び内蓋33より
成り、カセツト6が装置に装着された状態では前蓋32及
び内蓋33は開蓋されて開口部8の上方に位置し、カセツ
トが装置から取り外した状態では該テープを前蓋32と内
蓋33で包み込む様な構造となつている。従つて開口部8
内に回転ヘツド装置2を挿入して配置しようとするとこ
の蓋の位置が高さの制約条件となる。これを回避するた
めに回転ヘツド装置2の上固定シリンダ35の蓋32及び33
と対向する部分が切欠かれて、切欠き部35aを構成して
いるのである。そして、第3図に示すように、この切欠
き部35aの回転ヘッド装置2の外周辺に沿う範囲(周方
向の範囲)は、回転ヘッド装置2のテープ出口側を越え
てテープ3が巻き付けられていない部分にまで達してい
ることはいうまでもない。
ここで、上記のように、回転ヘッド装置2のテープ出
口側でのテープ3の高さがカセット6内でのテープ3の
高さに等しくされているので、装着されたカセット6の
位置に対して回転ヘッド装置2を高い位置に設けること
ができ、この分、磁気記録再生装置の薄型化が可能とな
る。
この点について、例えば、回転ヘッド装置2のテープ
入口側をカセット6に対向させるようにして切欠き部35
aを設ける場合と比較して説明すると、回転ヘッド装置
2のテープ入口側をカセット6に対向させるようにして
切欠き部35aを設ける場合には、この回転ヘッド装置2
のテープ入口側のテープ3の高さをカセット6内のテー
プ3の高さと等しくなるようにするためには、回転ヘッ
ド装置2でのテープ巻き付け範囲では、このテープ入口
側でテープ3の高さが最も高いから、カセット6に関し
て回転ヘッド装置2を低めに設けなければならない。し
かし、このようにすると、回転ヘッド装置2が磁気記録
再生装置内で下方に位置付けられることになり、その分
装置全体の厚さが増すことになる。
ところで、磁気記録再生装置に差し込まれたカセット
6は、先に説明したように、カセット昇降装置によって
降下されて装置位置に配置されるものであるから、この
カセット6の装着位置の上部にはスペースが存在し、そ
のスペースの分回転ヘッド装置2を上方に配置してもか
まわないし、これによって装置の厚みが増えるわけでは
ない。
そこで、この実施例のように、回転ヘッド装置2のテ
ープ出口側をカセット6に対向させる場合、テープ出口
側でテープ3の高さが最も低いから、この高さをカセッ
ト6内のテープ高さに等しくすると、回転ヘッド装置2
はカセット6に関して高めの位置の配置しなければなら
ないが、これは上記のスペースによって可能であり、こ
のスペースを有効に使用できて、磁気記録再生装置の薄
型化も可能となるのである。
次に、第4図により回転ヘツド装置2の構造を説明す
る。
第4図は、本発明による回転ヘツド装置の断面図であ
つて、2は回転ヘツド装置、34は下固定シリンダ、35は
固定シリンダ、35aは切欠き部、36aと36bはヘツド、37
は軸、38a,38bは軸受、39はストツパ、40はデイスク、4
1は回転シリンダ、42はステータ、43はロータ、44はFG
マグネツト、45はFGコイル、46はホルダ、47は固定側ト
ランス、48は回転側トランスである。
同図において、下固定シリンダ34には軸37が圧入さ
れ、その上端には上固定シリンダ35が同芯に固定されて
いる。上下固定シリンダ34及び35の中間には、軸受38a
及び38bにより軸37に回転自在に支承されるデイスク40
が配され、ストツパ39により該軸受38a及び38bには適切
な予圧が付加される。デイスク40の下方にはモータのロ
ータ43が一体に固定され、下固定シリンダ34の底面に固
定されたステータ42と対面して配置され、デイスク40を
回転駆動する。またロータ43の上部にはモータの回転を
検出するFG(Frequency Generator)のマグネツト44が
取付けられロータ43と共に回転し、下固定シリンダ34の
内壁に設けられるホルダ46に取付けられるFGコイル45と
対向してモータの回転信号を発生する。
一方デイスク40の上部にはヘツド36を搭載する回転シ
リンダ41が固定されており、該回転シリンダ41の下面に
は回転側トランス48が接着され、ホルダ46に装着される
固定側トランス47と対向してヘツド36との信号の授受を
行う。
本実施例の様な回転ヘツド装置の構造によれば、テー
プに回転的に当接するのはヘツドのみとなりテープテン
シヨンの変動に対してヘツドの回転精度が影響を行けに
くくなり駆動用モータの低慣性化・低パワー化がはかれ
る。また上固定シリンダ35は軸37により支持されるた
め、上下固定シリンダの同芯度を容易に出すことがで
き、組立性の向上をはかることができる。更に上固定シ
リンダの切欠き部は、その素材成型時に加工しておくこ
とができるので加工コストの増加にはつながらない。
また、上固定シリンダ35には、その上部にリード85が
あり、テープ3の走行面より半径方向に突出した段差部
によりテープ3の走行高さ位置を規制する様になつてい
る。従つてテープ3の装架走行時に磁気ヘツド36がテー
プ3を斜めに走査する時、その掻き上げ力はテープ3を
リード85に押し付ける方向に作用する。その結果、テー
プ3はリード85に沿つて安定に走行することになる。
第5図はサブシヤシ7の基本構成を示す平面図であつ
て、51は供給リール4と係合する供給リール台、52は巻
取りリール5と係合する巻取リール台である。同図にお
いて、カセツト6がサブシヤシ7上に載置されると、位
置決めピン53a,53b及び高さ決めピン54a,54bにより位置
決め保持される。またサブシヤシ7の端部には長穴50a,
50b,50cが3箇所設けられ、メインシヤシ1上に植立す
るガイドピン49により長穴50a,50b,50cの方向に摺動自
在に支持される。カム溝55はサブシヤシ7の駆動用のガ
イド溝であり、その駆動方法を第6図により説明する。
第6図はサブシヤシの駆動部分を示す側面図であつ
て、1はメインシヤシ、7はサブシヤシ、9はローデイ
ングリング、55はカム溝、56はギヤ、57は軸、58はギ
ヤ、59は軸、60は軸、61はギヤ、61a,61bはギヤ部、62
はギヤ、63はギヤ、64はアーム、65はピンである。同図
において、ローデイングリング9の回動によりメインシ
ヤシ1に植立する軸57のまわりに回動自在に支持される
ギヤ56が回動し、同様にメインシヤシ1に植立する軸59
のまわりに回動可能に支持されるギヤ58が回動する。ギ
ヤ58の下面には軸60が設けられ該軸60のまわりには回動
自在にギヤ61が支持される。ギヤ61には歯数の異なるギ
ヤ部61a及び61bが設けられ、歯数の多いギヤ部61aはメ
インシヤシ1に固定されるギヤ62と噛合している。従つ
てギヤ61は、ギヤ58と共に軸59のまわりを公転しなが
ら、軸60のまわりを自転することになる。更にギヤ部61
bは、軸59のまわりに回動自在に支持されるギヤ63と噛
合するため、ギヤ63はいわゆる不思議ギヤの原理により
大きく減速されて回転する。更にギヤ63にはアーム64が
一体に取付けられており、アーム64の先端に設けられた
ピン65がサブシヤシ7のカム溝55と係合し、アーム64の
回動によりサブシヤシ7が摺動する様になつている。ま
たカム溝55は円弧部55aと直線部55bとから成り(第5
図)、ローデイング開始の初期及びローデイング完了時
期にはピン65がカム溝55の円弧部55aと係合する様にな
つており、この時ピン65は円弧部55a内を移動するが、
サブシヤシ7は摺動しない様になつている。
第7図は上固定シリンダの斜視図であつて、35は上固
定シリンダ、100は回転ヘツドとヘツド搭載用シリンダ
との対向面であり、第1図とは上下方向が逆に示されて
いる。同図において、上固定シリンダ35の回転ヘツド搭
載用のシリンダに対向する対向面100は巻装の開始部か
ら終端部にかけて徐々に回転シリンダとのすきまを狭め
る様な楔形状となつている。
第8図は上固定シリンダのヘツド搭載用のシリンダに
対向する対向面を示し展開図であつて、テープの巻装開
始部から巻装終端部にかけて対向面100はヘツド搭載用
のシリンダ41に徐々に接近するように構成されている。
図示の実施例においては、8ミリビデオの規格に準じて
テープ3の巻付角を221゜としている。従つて回転シリ
ンダ41の高速回転によつて導入される空気は、テープ巻
装の終端部に近づくにつれて対向面100の楔形状効果に
よりその圧力が高まることになる。
第9図は本発明による効果を説明する概念図であつ
て、同図(a)は従来技術、同図(b)は本発明を示
す。同図(a)に示すように、従来技術においては、と
くにテープテンシヨンの高いテープ巻装終端部において
は、テープ3とシリンダ34,35との間に空気膜が形成さ
れにくく、テープ3は上固定シリンダ35,下固定シリン
ダ34の端部と接触してしまう。これに対して、同図
(b)に示すように本発明によれば、テープ巻装終端部
においても所望の空気層をテープとシリンダ間に生成す
ることができる。
〔発明の効果〕
以上説明した様に、本発明によれば、(1)回転ヘツ
ド装置をカセツト開口部内に極限までオーバーラツプす
ることができるので、装置の大きさを小さくして小形化
をはかれる。(2)回転ヘツド装置入口側のテープ走行
路をカセツトから上昇する経路とし、出口側を平行な経
路とすることができるので、回転ヘツド装置の傾斜角を
小さくし、かつカセツトに対して上方に配置でき、装置
の薄形化をはかることができ、出口側を平行走行路にで
きるので出口側のテープガイドをローラ化して、テープ
走行の負荷を低減することができる。従つて薄手テープ
の安定走行及び駆動用モータの小形軽量化をはかること
ができる。また、(3)本発明な新たな部品を必要とせ
ず、また固定シリンダの対向面も固定シリンダの素材成
型時に一体で加工することも可能であり、重量及び加工
コストの増加を伴うことがない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による一実施例の側面図、第2図及び第
3図はその平面図、第4図は回転ヘツド装置の断面図、
第5図はサブシヤシの平面図、第6図はサブシヤシ駆動
部分を示す側面図、第7図は上固定シリンダの斜視図、
第8図は上固定シリンダの対向面を示す展開図、第9図
は回転ヘツド装置とテープの関係を示す断面図である。 1……メインシヤシ、2……回転ヘツド装置、3……テ
ープ、6……カセツト、7……サブシヤシ、8……開口
部、32……前蓋、33……内蓋、34……下固定シリンダ、
35……上固定シリンダ、36……ヘツド、40……デイス
ク、41……回転シリンダ、100……対向面。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転磁気ヘッドと、円筒状の外周面を有し
    該外周面で磁気テープを案内し該回転磁気ヘッドの回転
    面の上側に配置させる固定形の上シリンダとを有する回
    転ヘッド装置と、 前面側に開口部を有するカセット内の磁気テープを引き
    出して該回転ヘッド装置に所定の巻き付け範囲にわたっ
    て巻装し、かつ、該回転ヘッド装置でのテープ出口側に
    おけるテープ高さが該カセット内でのテープ高さにほぼ
    等しくなる所定のテープ走行路を形成するテープガイド
    と を備えた磁気記録再生装置において、 前記上シリンダでの前記カセットに対向する側に前記カ
    セットの一部が入り込む切欠き部が設けられ、 該切欠き部は、少なくともその一部が、前記回転ヘッド
    装置の周方向にみて、前記回転ヘッド装置でのテープ巻
    き付け範囲のテープ出口側の境界を越えて設けられてい
    ることを特徴とする磁気記録再生装置。
JP61120249A 1986-05-27 1986-05-27 磁気記録再生装置 Expired - Fee Related JP2606822B2 (ja)

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