JP2605055B2 - オゾン分解装置 - Google Patents

オゾン分解装置

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JP2605055B2 JP62214519A JP21451987A JP2605055B2 JP 2605055 B2 JP2605055 B2 JP 2605055B2 JP 62214519 A JP62214519 A JP 62214519A JP 21451987 A JP21451987 A JP 21451987A JP 2605055 B2 JP2605055 B2 JP 2605055B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は人体に有害なオゾンを分解するための装置に
関する。
本発明のオゾン分解装置は、PPC、レーザプリンタな
どのコロナ放電装置を備えた作像装置に装着できるのは
勿論、上下水道設備や合成樹脂フイルム活性化処理設備
等で発生するすべてのオゾンを分解するために使用する
ことができる。
[従来技術] 発生するオゾンの量が多くなると、人体に対して有害
な作用を及ぼすため、日本産業衛生学会、ACGIH(米国
産業衛生監督官会議)、OSHA(米国職業安全健康庁)等
の基準は人が8時間で吸う平均濃度を0.1ppm以下として
いる。産業機器ではこの基準を守っている例が多い。し
かし、0.01〜0.02ppmの微量濃度でも臭気を感じ、機器
の使用者によってはクレームを訴える場合もある。ま
た、一般に、0.05ppm前後で不快感が生じ、0.1ppm濃度
を越えると目や呼吸器の刺激が生じる。
また、オゾンは強力な酸化力を持つので、有機材料の
表面を酸化、劣化させる傾向があり、人体だけでなく、
装置、機器等についても、オゾン濃度は低い方が好まし
い。
従来オゾン分解材料、装置として種々発明考案がなさ
れているが、単にオゾンを分解するのみならず、圧力損
失、風速、湿度条件、経時変化などを考慮しなければな
らないので、これらを総合的に満足させることはむつか
しい。
コロナ放電装置をもつ電子写真作像装置は空気清浄器
では低濃度のオゾンを放出するので、活性炭等のオゾン
分解部材を用いたオゾン分解装置、主としてフィルター
形状の装置を装着している場合が多い。
しかしながら、現在PPCなどで発生する約1ppm以下の
低濃度オゾンを分解するため広く使われているハニカム
状活性炭フィルターは数ケ月程度で経時劣化し、また劣
化の状態は無視できない程度のものである。
また、フイルム表面の活性化処理のための大型コロナ
放電装置あるいは、紫外線光源による殺菌、脱色装置な
どでは高濃度オゾンを排出するので、この分解のために
多量の粒状活性炭、金属触媒もしくは二酸化マンガンな
どの無機化合物もしくはこれらの混合系が利用されてい
るがいずれも満足すべき結果は得られていない。
その上、活性炭フィルタやホプカライトフィルタなど
の各種のフィルタを使用する場合は、オゾンを含む空気
をこれらフィルタを通過させることになるが、フィルタ
の密度を高くするとオゾンの吸着分解効果は大きくなる
が、空気の流通が悪くなり、圧力損失が大きくなり、機
械内部の温度上昇を招くという問題が生じ、また、機械
内部の温度上昇により機械の寿命が短くなる。逆に、フ
ィルタの密度を低くすると、オゾンの吸着または分解効
果が小さくなってしまう。更に、オゾンを含む空気をフ
ィルタを通過させるために、強力吸引装置あるいは送風
装置が必要となり、これが騒音発生源になる。又、場合
により温度上昇を減少させるために冷却装置も必要とな
り、装置全体の価格が高くなる。
[目的] 本発明の目的は、本出願人が先に提案したテレペノイ
ド系オゾン除去剤(特開昭61−64315号および特願昭61
−202268号)を巧みに使用することにより、オゾン分解
能力の経時変化が少く、圧力損失の小さい、満足できる
オゾン分解装置を提供する点にある。
[構成] 本発明は、前記目的を達成するためのオゾン分解装置
であって、テルペノイド収納部とオゾン分解用部材収納
部とを設け、テルペノイド収納部とオゾン分解用部材収
納部はテルペノイド蒸気がオゾン分解用部材に吸着され
るための通気部により連通していて、テルペノイド収納
部が着脱自在であることを特徴とするものである。
本発明に用いるテルペノイド化合物は、一般式CmH2n+
14Op(m=9〜15,n=0〜4,p=0〜2)で示す物質で
それ自体オゾンによって簡単に酸化される。例えば代表
的なd−リモネンでは一例として次のような反応が考え
られる。
本発明はこのテルペノイドとオゾン分解部材の併用に
より、その機構は充分解明されていないが、オゾン分解
部材の経時変化を極めて小さくすることができる。
前記一般式で示されるテルペノイドの具体例は下記の
とおりであるが、これらに限定されるものではない。
C9H14:サンテン、 C9H14O:クリプトン、 C9H16:シクロゲラニオレン、 C10H14O:タゲテノン、サフラナール、ペリラアルデヒ
ド、カルボン、ピペリテノン、ミルテナール、ウンベル
ロン、ベルベノン、ピノカルボン、 C10H16:B−ミルセン、オシメン、クリプトタエネン、リ
モネン、ジペンテン、イソリモネン、テルピルン、テル
ピネン、フェランドレン、2,8(9)−p−メンタジエ
ン、シルベストレン、カレン、サビネンツェン ピネ
ン、カンフェン、ボルニレン、フェンチェン、オルトデ
ン、 C10H16O:シトラール、タゲドン、アルテミシアケト
ン、イソアルテミシアケトン、シクロゲラニオール、シ
クロシトラール、ペリリルアルコール、カルベオール、
フェランドラール、ピペリトン、プレゴン、イソプレゴ
ン、カルベノン、ジヒドロカルボン、カルボタナセト
ン、サントリネノン、ピノール、サピノール、ピノカル
ベオール、ミルテノール、ベルベノール、シス−3−ヘ
キセノール、 C10H16O2:ジオスフェノール、アスカリドール、 C10H18O:リナロール、ゲラニオール、ネロール、ラバ
ンジュロール、シトロネラール、2,6−ジメチル−7−
オクテン−4−オンジヒドロカルベオール、プレゴー
ル、イソプレゴール、プペリトール、テルピネオール、
テルピネノール、 C10H18:メンテン、 C10H20O:シトロネロール、 C11H18O:ノポール、 C13H20O:ヨノン、パルモン、 C14H22O:イロン、 C15H24:セスキシトロネレン、ビザボレン、ジンギベレ
ン、クルクメン、カジネン、イソカジネン、スンプレ
ン、セスキベニヘン、セリネン、カリオフィレン、オイ
パテン、メトロシデレン、アロマデンドレン、セドレ
ン、コパエン、ロンギホレン、グルジュネン、クロベ
ン、サンタレン、 C15H24O:ランセオール、セスキベニピオール、パルテ
ニオール、オイパトール、オーセドレノール、サンタロ
ール、 C15H26O:ファルネソール、ネロリドール、エレモー
ル、カジノール、トレイオール、シンボポール、オイデ
スモール、グアイオール、カロトール、セドロール、ベ
ンチベロール、 C15H22O:アトラントン、ツルメロン、シペロン、エレ
モフィロン、ベチボン、 なお前記式において、炭素数が9より少ないと常温で
気体状態での低濃度の維持が困難で高濃度となり引火の
危険が増すばかりでなく、当物質の不快臭を強く感ずる
ものが多く、炭素数が15を越えると蒸発しにくくなっ
て、効果を発揮しにくいという現象がおきる。
前記例示化合物のなかで、特に、リモネンはオゾン分
解効果が大きく好ましい。また、米国ウィスコンシン州
にあるVaportek Inc.(ベポテック社)の製品である“O
do−Raser Compound"(オド レーザー コンパウン
ド)〔商標〕は天然のテルピネオール系の植物抽出物を
多種混合したもので、好ましいものである。
これらのテルペノイド類はそのままテルペノイド収納
部に納めて使用することもできるが、テルペノイドアル
コール性ゲルや水溶性ゲルの中に含有させて、その揮発
性をコントロールした形でテルペノイド収納部に収める
ことが好ましい。前記アルコール性ゲルにテルペノイド
を含有させる場合は、オゾン除去剤全体を約100重量部
とした場合、テルペノイド1〜80重量部、好ましくは、
20〜50重量部;アルコール類10〜97重量部、好ましく
は、40〜60重量部;ジベンジリデンソルビトールまたは
リン酸ビス(4−t−ブチルフェニル)ナトリウム(溶
剤)1〜10重量部を使用する。なお、ジベンジリデンソ
ルビトールまたはリン酸ビス(4−t−ブチルフェニ
ル)ナトリウムはその飽和溶液中に約25%溶け、この飽
和溶液はテルペノイドとアルコール類との混合溶液の分
量に対して1〜10%程度混合するのが好ましい。
更に、好ましくは、セルロース誘導体をベンジルアル
コールに対して2〜3%またはポリビニルピロリドンを
ベンジルアルコールに対して2〜5%;およびグリコー
ル類またはグリセリンを10〜20重量部添加する。又、ア
ルコールを使用せず水溶液ゲル化剤を用いる場合の水溶
性ゲル化剤としては、ポリアクリル酸ナトリウム、アル
ギン酸ナトリウム、ゼラチン、寒天、ジェランガム(ge
lan gum)、サクシノグルカン等がある。また、ゲル化
助剤としてセルロース誘導体も用いることができる。こ
の場合も、テルペノイドはオゾン除去剤の約20〜50wt%
とするのが好ましい。
本発明で使用するオゾン分解用部材としては、活性炭
のようにテルペノイド蒸気を捕捉し、内蔵しておき、O3
と接触したとき、テルペノイド自体の働きにより、又は
テルペノイドとオゾン分解用部材それ自身の作用と相ま
ってオゾンを分解する役目を荷担うものであり、とく
に、活性炭は前述のようにテルペノイドを吸着、内蔵す
るだけでなく、活性炭それ自身もオゾン分解作用をもつ
ので、両者の相乗効果が発揮できるため、オゾン分解部
材として最も好ましいものである。とくに、活性炭を紙
のなかに抄きこみ、ハニカム状に成形したものは安価で
かつ極めてすぐれた性能を発揮する。
オゾン分解用部材の代表である活性炭についてみる
と、活性炭には共通して半径100Å前後の微細孔が無数
にあり、この微細孔がオゾンを吸着分解すると考えられ
るが、オゾンは他物質と異なり、強い酸化剤であり、オ
ゾンの吸着によって活性炭の表面あるいは微細孔の表面
は酸化し、酸化が進むとオゾン分解効果は減少すると考
えられる。
オゾンを除く他物質の場合は、吸着後に加熱処理など
によって吸着物質を脱離させて再使用が可能であるが、
オゾンの場合は表面が酸化または灰化されるので再生で
きない。
オゾン分解部材としては、前述のとおり活性炭を用い
たものが好ましいが、活性炭のようにそれ自体がオゾン
分解能を持たないものであっても、空気流通性が高く、
多孔質でテルペノイド保持能力のあるものであれば何ん
でも使用できる。例えばコーディライト等のセラミック
ハニカム構造体やセラミック繊維を骨格としたセラミッ
クペーパーハニカム構造体(例えばニチアス(株)製商
品名ハニクル等)などが使用できる。
本発明のオゾン分解装置は、下部にテルペノイド収納
部があり、ここから発生したテルペノイド蒸気は例えば
第1図で示すように開口部11を通り、空隙部9を経て、
活性炭フィルタ部に拡散し、活性炭に吸着、内蔵される
ようになっている。したがって、テルペノイドの揮発
性、テルペノイドのゲル化度、開口部と空隙部の形状や
大きさを調節することにより、テルペノイドの需要と供
給のバランスが採れるようにするのが好ましい。
本発明のオゾン分解装置は、テルペノイド収納部壁面
の全体又は一部に窓部を設け、そこを透明又は半透明に
することにより、内部のテルペノイドの量がすけて見え
るようにすると、テルペノイド収納部の交換時期あるい
はオゾン分解装置全体の取り換え時期を知ることがで
き、有利である。とくに、窓部にテルペノイド収納部取
換え表示線や、オゾン分解装置廃棄指示線を設けること
は、実用上極めて有意義である。
従来、この種のオゾン分解装置は、その有効寿命を表
示することができず、その失効の時期は、オゾンの臭い
などをたよりにしていたことを思うとそれは本発明のす
ばらしいメリットである。
本発明は、このようなオゾン分解装置の構造を採るこ
とにより、従来のオゾン分解装置に較べて、オゾン分解
能力を長期化することができる。たとえば、オゾン分解
能力有効期間が2ケ月の活性炭をオゾン分解部材収納部
に使用し、テルペノイドの揮発期間が2ケ月のテルペノ
イド収納部とを一体化したオゾン分解装置は4ケ月の有
効期間を保持することができる。テルペノイドをゲる化
テルペノイドとして使用する場合には、例えば2ケ月の
テルペノイドが発揮してしまうと、その後、ゲル化部が
少しづつ揮発をつづけるので、2ケ月に減るであろうゲ
る化テルペノイドの位置にテルペノイド収納交替ライン
を、4ケ月後のゲル化ゲルペノイドの位置にオゾン分解
装置廃棄ラインを表示しておくと、その表示にしたがい
テルペノイド収納部のみを交換することもできるし、
又、オゾン分解装置全体を交換することもできる。
第1図は、本発明の一実施例を示すもので、オゾン分
解装置1の主要部は、たとえば活性炭フィルター3を主
体とするオゾン分解用部材収納部Aとゲル化テルペノイ
ド7を含有するテルペノイド収納部Bに相当する容器4
から成り、全体は外壁2によって固定保持されている。
活性炭フィルター3には中間に空隙部9があり、開口
棒6が付属している。容器4の正面は透明であり(透明
正面部12)、ゲル化テルペノイド7が経時減量して一定
の位置に達したとき廃棄するよう指示する廃棄時表示線
8が設けてある。
第2図は、第1図の矢印で切った断面図である。外壁
2は弾性をもつプラスチック、金属もしくは接着用のテ
ープから成り、本装置の使用に際しては、まず矢印の方
向に押圧する。開口棒支え10によって支持されている開
口棒6は、押圧力によって下方向に移動し、密閉層例え
ばアルミニウム製シール層5を開裂させ、開口部を通じ
て、ゲル化テルペノイドから揮散するテルペノイド成分
が活性炭フィルター3の空隙部9、さらにはオゾン分解
部材3に拡散できるように働く。
第3図は、容器4の斜視図であり、上面は密閉層例え
ばアルミニウム製シール層5で被覆されている。容器4
の上面には開口部11を1ケ以上設けることができ、矢印
方向から開口棒が押圧すると押圧部のアルミニウム製シ
ール層5が破れ、開口部11はオゾン分解部材収納部に対
して開口する。開口部11を通じて、ゲル化テルペノイド
中のテルペノイドは、オゾン分解用部材収納部に揮散す
る。揮散量は、開口部11面を通過する空気量によって異
なる。無風時は、開口部面積が小さいため(1〜3mm
φ)テルペノイドの蒸気圧に依存して揮散するが、通風
時では、容器4内外の気圧差によって揮散量は著しく増
加する。
電子写真作像機器などに本発明のオゾン分解装置を装
着した場合、従来の活性炭フィルターのみのオゾン分解
装置に比較して以下の如き利点を示す。
、圧力損失を増加させないでオゾン除去率を増すこと
ができる。
、オゾン除去率をより長時間持続する。
、テルペノイドの補給時期を容器の廃棄時表意線を見
て知ることができる。
第4図は、上下水のオゾン殺菌処理もしくはプラスチ
ックフイルムの印刷適性、接着性を改良するためのオゾ
ン活性化処理などの装置において、排出される高濃度オ
ゾン(50ppm以上)を分解除去する装置に応用した例を
示す。この装置は、従来装置と較べてきわめて簡易化さ
れており、排気ダクト13内に、脱着可能な本発明のオゾ
ン分解装置1を挿入するだけでよい。
装置1の設置個数は、ダクト13内に導入されるオゾン
量によって定める。オゾン量もしくはオゾン濃度が大き
い程設置個数は増える。
ここでも、装置1を交換すべき時点は、第1図に示す
ように廃棄時表示線8にしたがう。
第5図は、電子写真作像機器への効果を確認するため
の試験装置であり、コロナ放電装置15とオゾン分解装置
1の間に排風ファン14を設けてある。
第6図は電子写真作像機器15の背面略図である。本発
明のオゾン分解装置1は、前述のように容器透明部の廃
棄時表示線にしたがい、ゲル化テルペノイドが表示線以
下になったときに廃棄し、新品と交換すればよい。分解
装置1は、容易に装脱着でき、使用者が簡単に取り扱え
る。
分解装置1の有効期間は、活性炭フィルターの性能と
ゲル化テルペノイドの量によってきまり、粉塵のフィル
ターへの吸着などを配慮して6ケ月もしくは1年に一度
交換するように調量できる。
[実施例] 実施例1 第1,2,3図に示すオゾン分解装置を以下の方法で作成
した。ハニカム型活性炭フィルター(東洋紡社製)を80
mm(高)×80mm(巾)×10mm(厚)の寸法に加工した。
このフィルター2枚を用意し、これをゲル化テルペノイ
ド50gを含有する容器(80×30×30mm)に接着テープで
固定した。空隙部は10mmの間隙ができるように調整し
た。ゲル化テルペノイドは後述の方法にしたがって合成
し容器に充填した。容器は透明のポリプロピレンからな
り、上面の開口部は2mmψに開口し、その上にアルミ箔
を接着した。開口棒は先端部1.8mmψ、長さ80mmの木製
で、接着テープと開口棒支えで保持固定するように調整
した。
ゲル化テルペノイドはつぎのようにして製造した。
精製したベンジルアルコールにソドロキシプロピルエ
チルセルロースを3%加えて、高速撹拌する。ヒドロキ
シプロピルエチルセルロースがベンジルアルコールに溶
解してから、この液を40%、リモネンを40%およびプロ
ピレングリコールを15%の割合で混合して、ゆくりと撹
拌する。この混合液に、N−メチル−2ピロリドンにジ
ベンジリデンソルゾトールを溶解した飽和溶液を5%ゆ
っく滴下して10分間撹拌し、ゲル化テルペノイドを得
た。
実施例2 使用済みの活性炭フィルター(東洋紡社製・ハニカム
状)をデシケータ内に1日間放置してテルペノイドを吸
着させたフィルターと吸着させないフィルターの2種を
用意し、それ以外は実施例1と同構造のオゾン分解装置
を以下のように2ケ作成した。
A:テルペノイドを吸着していないフイルター+容器(無
充填) B:テルペノイドを吸着しているフイルター+容器(テル
ペノイド含有) このA,Bを第6図に示す複写機(試作品)に装着し、
A,Bの性能比較を行った。
但し、排気口(オゾン分解フイルター装着位置)の通
風速度は1m/sec、測定機はMonitor Labs Ozane Analyze
r 8410Eを用いた。結果を下記に示す。
Aでは14.0ml/H→5.0ml/Hというようにオゾン分解効
果はまだ相当にあるが、排出量は漸増していく。
Bでは、14.0ml/H→1.0ml/Hに減少し、更に減少傾向
を示す。これは容器内のテルペノイドが活性炭細孔部に
吸着し続け、オゾン分解効果を高めたものと思われる。
尚1日目は、約1時間作動後のデータであり、その後5
時間稼動させて1日目のテストを終えた。
同様に2日目は、10分程度作動させてデータをとり、
以降5時間稼動させた。3日目、5日目も同様の時間帯
でデータを収録した。
実施例3 活性炭フィルターを種々の新しい活性炭材料を用いて
以下の種類を作成した。形状、構造などは実施例1と同
様に加工した。
A :紙繊維に活性炭を付着させたハニカム状フイルタ
ー+テルペノイド含有容器 A′:紙繊維に活性炭を付着させたハニカム状フイルタ
ー+容器 B :活性炭を含むセラミック、ハニカム状フイルター
+テルペノイド含有容器 B′:活性炭を含むセラミック、ハニカム状フイルター
+空容器 以上の4種類のオゾン分解装置を第5図に示す装置に
セットし、以下の測定条件で下表の結果を得た。
出口通風量:0.8m/sec 温湿度:20〜25℃、60〜80%RH 圧力損失:2mm/H2O 測定機:化学発光式Ozone Analyzer 8410E(ダイレック
ス製) 測定位置:排気口の10cm以内の10ケ所 発生オゾン量:排気口10cm以内(オゾン分解装置なし)
で25ml/H 発生オゾン濃度:排気口10cm以内(オゾン分解装置な
し)で1.0〜1.2ppm 測定方法:実施例2と同じ テルペノイド揮散量:開口部2mmψ1ケで通風時0.1g/
H、無風時0.01g/H この結果から、活性炭の種類形状に関係なく、容器開
口部から揮散するテルペノイドが活性炭に吸着し、活性
炭フィルターの分解効果および分解持続能力を改良する
ことが分った。
実施例4 ポリプロピレンの透明容器(80×30×30mm)に特願昭
61−202268号で調整したゲル化テルペノイドを50g充填
し、上部をアルミ箔(ポリエチレンフイルム付)で被覆
し、中央部に2.2mmψの開口部を設けた。開口したまま
で室内に放置した場合の揮散量は0.1g/日以下であっ
た。但し、開口部表面に1m/secの通風を受けた場合、揮
散量は約0.1g/時を示した。このことから、電子写真作
像器に装着し、1日5時間稼動させて1日間の消費量を
計ると 0.5g/5時間稼動+0.1g/1日の揮散量=0.6g/日となり、
ゲル化テルペノイド中のテルペノイドを70%とすると以
下の計算から ほぼ2ケ月間使用できることが分った。
ゲル化テルペノイド含有容器から揮散するテルペノイ
ド成分がすべて揮散しても、活性炭フィルター自体のオ
ゾン分解効果は相当程度持続するから、ゲル化成分の30
%(但し揮散速度はテルペノイドより遅い)の目減りを
計算し、透明容器表面には、フイルターの持続期間を2
ケ月とすると使い始めてかか4ケ月後の位置に廃棄時表
示線を表示できることが分った。
また実施例1の結合体では、活性炭フィルター自体の
オゾン分解有効期間+ゲル化テルペノイドの持続期間
(充填量に比例)から、6ケ月間もしくは1年間という
廃棄時表示線が可能である。
実施例5 第4図に示す装置において、フイルム用前処理装置の
排気口から排気される高濃度オゾン500ppmに対し、該排
気口に120mm/1個のダクトを実験的に設け、実施例1構
造のオゾン分解装置の効果確認実験を行った。
ダクトは3mで、この間に10個の該オゾン分解装置(た
だし活性炭フィルターは、セラミック型を使用)を設置
できるように工夫した。
ダクト排気口の風速は0.5m/secであった。また該装置
のゲル化テルペノイド含有容器は2mmψの開口部を3個
設けテルペノイドの揮散量を増やした。
活性炭フィルター+空容器の場合、25時間の連続作動
でO3除去率が45%に下降したが、本発明のようにテルペ
ノイド含有容器を配置した場合は、95%を維持した。
これは、10個の該含有容器の開口部からテルペノイド
が揮散し活性炭フィルターが酸化する前にテルペノイド
が酸化され、同時にオゾンも分解することによってO3
除去率が下降しないものと推測される。
[効果] 本発明の装置によりオゾン分解効果を長期持続させる
ようにしたので、静電複写機、レーザープリンター、エ
アクリーナ、殺菌、脱色、脱臭、フイルム表面活性化の
ための産業機器から漏洩するオゾンの除去、減少に長時
間有効で安価なオゾン分解装置を得ることができる。
又、本発明のオゾン分解装置は高性能でかつ小型であ
るため、各種の産業機械に場所をとらず簡単に着脱でき
る点である。
さらに、デルペノイド交換時表示線やオゾン分解装置
廃棄時表示線を利用し、テルペノイド収納部やオゾン分
解装置の交換時期を視認判定でき、従来のようにオゾン
分解装置の有効期間をオゾン濃度測定機による測定やオ
ゾン臭気に頼る感能的方法に依存する必要がなくなっ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のオゾン分解装置の1例を示す斜視
図、第2図は第1図破線部分の断面図、第3図は、第2
図の容器4の斜視図、第4図〜第6図は、本発明のオゾ
ン分解装置の使用態様の例を図示するものである。 1……本発明オゾン分解装置 2……外壁 3……オゾン分解部材たとえば活性炭フィルター 4……容器 5……密閉層、たとえばアルミニウム製シール層 6……開口棒、7……ゲル化テルペノイド 8……廃棄時表示線、9……空隙部 10……開口棒支え、11……開口部 12……透明正面部、13……排気ダクト 14……排気用ファン、15……電子写真作像機器 16……原稿押え板、17……給紙トレイ 18……排紙トレイ A……オゾン分解用部材収納部、B……テルペノイド収
納部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 則武 祐二 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 清水 栄 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特公 平4−33496(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テルペノイド収納部とオゾン分解用部材収
    納部とを設け、テルペノイド収納部とオゾン分解用部材
    収納部はテルペノイド蒸気がオゾン分解用部材に吸着さ
    れるための通気部により連通していて、テルペノイド収
    納部が着脱自在であることを特徴とするオゾン分解装
    置。
  2. 【請求項2】テルペノイド収納部の密閉状態を開放する
    ための機構を具えていることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項に記載のオゾン分解装置。
  3. 【請求項3】テルペノイド収納部の壁面に窓部を設け、
    そこにテルペノイド収納部表示線又はオゾン分解装置廃
    棄表示線を設けたことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項に記載のオゾン分解装置。
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