JP2605022Y2 - 到達距離制御型吹出口 - Google Patents

到達距離制御型吹出口

Info

Publication number
JP2605022Y2
JP2605022Y2 JP1993071841U JP7184193U JP2605022Y2 JP 2605022 Y2 JP2605022 Y2 JP 2605022Y2 JP 1993071841 U JP1993071841 U JP 1993071841U JP 7184193 U JP7184193 U JP 7184193U JP 2605022 Y2 JP2605022 Y2 JP 2605022Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow path
blade
air
blade body
width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1993071841U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0735945U (ja
Inventor
幸男 久野
明 鳥実
Original Assignee
協立エアテック株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 協立エアテック株式会社 filed Critical 協立エアテック株式会社
Priority to JP1993071841U priority Critical patent/JP2605022Y2/ja
Publication of JPH0735945U publication Critical patent/JPH0735945U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2605022Y2 publication Critical patent/JP2605022Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、天井面や壁面等に設置
され、吹出される空調空気の到達距離を自動的に制御す
る到達距離制御型吹出口に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建物内の部屋全体や所定の場所等
の空気調和を図るために、天井面や壁面等に吹出口を設
け、この吹出口の流路内から空調空気を室内側へ吹出し
ながら空気調和を図っているものである。このとき、寒
暖が明確な夏期や冬期においては特に吹出口から吹出さ
れる空調空気の温度と室内側温度とには温度差がある。
従って、吹出された冬期の暖気は自然に上昇し易いため
に天井付近のみが暖房され、室内の床側に位置する人へ
の充分な空調が行い難いと共に、夏期の冷気は自然に降
下し易いために、むしろ吹出口から自然に降下させて空
調を行うことが好ましい。
【0003】この様な観点から、例えば、昭和59年実
用新案登録願第192576号(実開平1−10686
0号)においてスロットノズル型吹出口が提案されてい
る。そこでは、図12に示す様に、吹出口の流路内の長
手方向に対向した2個の羽根体を枢着して垂下させ、こ
の対向した2個の羽根体を伸縮部材で連係させている。
そして、冬期の暖気吹出しにおいては、前記伸縮部材を
収縮させて羽根体の相互の下端を内面側へ絞って流路内
風速を加速させ、吹出される暖気の到達距離を伸ばし、
夏期の冷気吹出しにおいては、前記伸縮部材を伸長させ
て羽根体の相互の間隔を拡開させて流路内風速を減速さ
せ、冷気の到達距離を短く制御しようとしている。
【0004】
【考案が解決しようとする問題点】しかしながら、前記
スロットノズル型吹出口においては、前記羽根体の下端
から吹出口本体の下端までに間隔があるために、気流が
拡散されてしまい到達距離を効率的に変化させることが
できず、また、流路内に2本の軸を設け、この2個の軸
に各々枢着垂下させた2個の羽根体の下端側に伸縮部材
を連係させるため、流路内での羽根体の組立て、その間
隔設定等が煩雑であり、部品点数も増加して製造コスト
も割高になり易い等の問題があった。
【0005】本考案は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、吹出口の流路内に1個の
羽根体を軸支し、この羽根体を任意の方向に向け回動し
ながら冬期の暖気の到達距離を伸ばし、夏期の冷気の到
達距離は短かく制御することにより、構成が簡易で、羽
根体の組立て、部品点数も少なく、製造コストも安価に
節約できる到達距離制御型吹出口を提供することにあ
る。
【0006】
【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
めに、本考案は、所要の幅を有し、かつ空気の通流する
流路12と、この流路12内の幅方向の中央部からいず
れかの側の流路壁14へ偏った位置に回動自在に軸支さ
れた羽根体16と、前記流路内であって羽根体の空気流
れ下流側に配置され、羽根体が流路壁に並行に位置する
ときにおいて、羽根体の空気流れ下流端が当接するかま
たは少なくとも羽根体が傾動して流路を狭くするときに
空気の加速状態に影響を与えない程度で羽根体の空気流
れ下流端に近接した位置に設けられた固定羽根と、を備
え、前記羽根体16の一端部が流路壁14に当接すると
きには、同羽根体16の他端部と他の流路壁14とで流
路幅Hより狭幅H1の流路を形成しながら吹出される空
調空気の到達距離を制御して成る到達距離制御型吹出口
10から構成される。
【0007】また、前記流路12内には、羽根体16と
いずれかの側の流路壁14とに連係された付勢部材40
と、形状記憶部材42とが設けられ、この付勢部材40
と形状記憶部材42との付勢均衡により、前記羽根体1
6を任意の方向に向け回動させて流路幅Hを調整して成
ることとしてもよい。
【0008】次に、所要の幅を有し、かつ空気の通流す
る流路12と、この流路12内の幅方向の中央部におい
て回動自在に設けられた羽根体16と、前記流路内であ
って羽根体の空気流れ下流側に配置され、羽根体が流路
壁に並行に位置するときにおいて、羽根体の空気流れ下
流端が当接するかまたは少なくとも羽根体が傾動して流
路を狭くするときに空気の加速状態に影響を与えない程
度で羽根体の空気流れ下流端に近接した位置に設けられ
た固定羽根と、を備え、前記羽根体16は、その回転軸
32に対して幅方向に偏心した位置に取り付けられ、か
つ、その長幅側の羽根半部の幅方向長さLは前記流路1
2の幅方向長さHの半分よりも長く形成されて成ること
を特徴とする到達距離制御型吹出口10から構成され
る。
【0009】また、前記流路12内には、羽根体16と
いずれかの側の流路壁14とに連係された付勢部材40
と、形状記憶部材42とが設けられ、この付勢部材40
と形状記憶部材42との付勢均衡により、前記羽根体1
6を任意の方向に向け回動させて流路幅Hを調整して成
ることとしてもよい。
【0010】
【作用】本考案の実施例に係る到達距離制御型吹出口
は、室内等の天井板に開口した挿入口から天井裏空間へ
向け設置し、天井裏空間の空調チャンバ等に連通する。
そして、冬期にはおいては、加温された暖気を通流しな
がら吹出し、また夏期においては、冷気を通流して吹出
すものであり、流路内に設けた羽根体を回動制御しなが
ら吹出される暖気の到達距離を延長し、冷気の到達距離
を短縮しながら空調効率を向上できる。そして、羽根体
等の構成が簡略であり、組立てに手数を要せず、部品点
数も少なく、製造コストも廉価となる。
【0011】
【実施例】以下、添付図面に基づき本考案の好適な実施
例を説明する。図1ないし図6には、本考案の第1実施
例に係る到達距離制御型吹出口10が示されている。図
より明らかなように、前記到達距離制御型吹出口10
は、所要の幅を有し、かつ空気の通流する流路12と、
この流路12内の幅方向の中央部からいずれかの側の流
路壁14へ偏った位置に回動自在に軸支された羽根体1
6と、を備えている。
【0012】図1、図2に示す様に、前記流路12は、
例えば、金属、軽金属、硬質合成樹脂等を素材とし、上
端口から下端口へ向け矩形筒状に形成された本体枠18
から成り、この本体枠18の下端周縁には額縁部20が
嵌合連設されている。前記本体枠18は、必ずしも矩形
筒状に限ることなく、四角形、多角形等の筒状であって
も良い。前記額縁部20内には、その長手方向の両端部
に固定された補強枠22、22と、前記本体枠18の下
端に沿って並列され、前記補強枠22、22の下面に連
設された複数の固定羽根24とが設けられている。更
に、前記額縁部20には、前記補強枠22、22の上方
に向け逆U形の取付板26、26が突設され、補強枠2
2、22から取付板26、26へ向け取付ねじ28、2
8が突出されている。
【0013】本考案の特徴的なことは、吹出口の流路内
の幅方向の中央部からいずれかの側の流路壁へ偏った位
置に回動自在に軸支された1個の羽根体を設け、この羽
根体を回動しながら羽根体の一端部が流路壁に当接する
ときには、同羽根体の他端部と他の流路壁とで流路の幅
より狭幅の流路を形成しながら吹出される空調空気の到
達距離を、暖気の到達距離は長く、冷気の到達距離は短
くなるように制御することにある。
【0014】図2、図3に示す様に、前記羽根体16
は、前記本体枠18内の長手方向に嵌合配置された矩形
板30と、この矩形板30の上下略中心位置に設けられ
た回転軸32とを備え、前記羽根体16は、図3に示す
様に、本体枠18の流路12の幅方向の中央部から一方
の流路壁14へ偏った位置に配置され、図2に示す本体
枠18の両側壁34、34に前記回転軸32の両端が回
転自在に軸支36、36されている。
【0015】前記羽根体16は、本体枠18の一方の流
路壁14と並行な起立状態において、図3上の実線で示
す様に、羽根体16の上端右側面が一方の側壁34から
突設したストッパ38に制止され、更に羽根体16の下
端左側面が下方の固定羽根24に当接される。この起立
状態の羽根体16が、図3上で反時計方向に傾動し、仮
想線に示す様に羽根体16の上端が流路壁14に当接し
たときに、同羽根体16の下端部と他方の流路壁14と
で流路12は狭幅の流路に絞り形成される。
【0016】なお、図5に示す様に、前記羽根体16
は、起立状態において羽根体16の上端右側面がストッ
パ38に係止され、羽根体16の下端が前記固定羽根2
4の上端に近接する様に配置してもよい。この状態で羽
根体16が反時計方向に仮想線に示す様に傾動したとき
に、羽根体16の下端と固定羽根16上端との間隙は図
3の状態に比べやや広幅となるが、この間隙によって通
流する空気の加速状態が影響されることはない。
【0017】これにより、羽根体16の起立状態におい
て、流路12内の流路幅Hは羽根体16で絞られること
なく、流路12内を通流する空気は一定速度で通流しつ
つ吹出される。また、羽根体16の傾動状態では流路1
2内が羽根体16の下端部で絞られることによって、流
路12内を通流する空気は加速されることとなり、吹出
される空気は前記羽根体16の起立状態に比べその到達
距離が長く伸びることとなる。前記羽根体16の回動操
作は羽根体16を所要の駆動トルクを与えないと回動で
きない様に回動部分を設定しておき、手動により行う様
にしても良いし、温度センサと連動させたモータ駆動に
より回動させる様にしても良い。
【0018】本実施例においては、羽根体16の回動を
付勢部材と、形状記憶部材との付勢均衡により行う様に
している。すなわち、図1、図2、図3に示す様に、前
記羽根体16を流路12に沿った起立状態から羽根体1
6の上端部が流路壁14に当接した傾斜状態まで回動制
御するため、前記羽根体16と、羽根体16の上端が当
接する流路壁14と反対側の流路壁14とに付勢バネ4
0と、形状記憶合金からなるコイルバネ42とが張設さ
れている。
【0019】前記羽根体16の略中央位置に、回転軸3
2と交差した端面視U形の係止板44が固定され、ま
た、前記流路壁14に羽根体16の係止板44と向き合
って端面視U形の係止板44が固定されている。前記羽
根体16の係止板44の下端側から流路壁14の係止板
44の上端側へ前記コイルバネ42が張架され、前記羽
根体16の係止板44の上端側から流路壁14の係止板
44の下端側へ前記付勢バネ40が張架されている。
【0020】前記形状記憶合金からなるコイルバネ42
の変態温度は、略26℃程度に設定されており、例え
ば、図7に示す様に、本体枠18内の流路12を通流す
る空気が暖気Wとなって温度が略26℃程度以上に上昇
したときには、付勢バネ40の付勢力に抗しつつコイル
バネ42は変態縮長して羽根体16は傾動し、その上端
が流路壁14に当接する。この傾動した羽根体16の下
端部によって流路12内は狭幅H1に絞られ、流路12
内を通流する暖気Wは、傾動した羽根体16に沿って通
流しながら狭幅H1の位置で加速され、吹出される暖気
Wの到達距離が伸びることとなる。
【0021】また、前記流路12内を通流する空気の温
度がコイルバネ42の変態温度26℃以下の20℃程度
において、コイルバネ42は記憶形状に復帰変態しなが
ら伸長し始め、図8に示す様に、流路12内を通流する
空気が冷気Cとなって略17℃以下の時には、付勢バネ
40の付勢力によって羽根体16は回動して起立状態と
なって羽根体16がストッパ38に当接制止される。こ
の起立した羽根体16によって流路12内は広幅H2に
拡幅され、この拡幅された流路12内を通流する冷気C
は、その速度が加速されることなく、吹出される冷気C
の到達距離は短くなる。
【0022】以下、本考案の第1実施例に係る到達距離
制御型吹出口10の作用を説明する。前記到達距離制御
型吹出口10は、例えば、図11に示す様に、室内等の
天井板46に開口した挿入口に本体枠18を天井裏空間
へ挿入して額縁部20を天井板46に密着させ、図2に
示す補強枠22、22より上方へ突出した取付ねじ2
8、28をダクトや吹出口等の内面下端に係着させた取
付板26にねじ込んで天井裏空間に設置した空調チャン
バ等に連通したダクトや吹出口に本体枠18を接続す
る。
【0023】そして、冬期にはおいては、略26℃以上
に加温された暖気Wを本体枠18内へ送風しながら額縁
部22の固定羽根24の間隙より吹出し、また夏期にお
いては、略20℃以下に冷却された冷気Cを送風して吹
出すものである。
【0024】暖気Wの吹出においては、本体枠18内の
流路12に設けた形状記憶合金からなるコイルバネ42
が付勢バネ40の付勢力に抗しつつ変態縮長して羽根体
16は傾動して上端が流路壁14に当接し、流路12内
が狭幅H1に絞られて流路12内を通流する暖気Wが加
速され、天井板46から離隔した遠地点まで暖気Wの到
達距離を延長しながら室内を効率暖房する。
【0025】また、冷気Cの吹出においては、形状記憶
合金からなるコイルバネ42は記憶形状に復帰変態しな
がら付勢バネ40の付勢力で羽根体16は、流路12と
並行な起立状態に回動してストッパ38に当接制止さ
れ、この起立した羽根体16によって流路12内は広幅
H2に拡幅されて通流する冷気Cは、その速度が加速さ
れることなく、吹出される冷気Cは、天井板46に近接
した近地点へ到達しながら到達距離が短縮され、冷気C
は室内へ自然降下しながら室内を冷房する。
【0026】この様に、本体枠12内に1個の羽根板1
6を軸支してこの羽根板16を付勢バネ40と形状記憶
合金からなるコイルバネ42とで付勢均衡を保持しなが
ら回動させつつ空調空気の到達距離を制御できるもので
ある。そして、流路12の本体枠18内に羽根体16を
軸支し、この羽根体16と一方の流路壁14とに付勢バ
ネ40と形状記憶合金のコイルバネ42とを張設した簡
略な構成であり、組立て等に手数を要せず、部品点数も
少なく、製造コストも廉価となる。
【0027】次に、図9、図10には、本考案の第2実
施例に係る到達距離制御型吹出口10が示されている。
本実施例においては、先の実施例と同一部材には同一番
号を付し、その詳細な説明は省略する。本実施例の到達
距離制御型吹出口10は、先の実施例と同様に、所要の
幅を有し、かつ空気の通流する流路12と、この流路1
2内の幅方向の中央部において回動自在に設けられた羽
根体16とを備えている。
【0028】図に示す様に、前記流路12は、上端口か
ら下端口へ向け矩形筒状の本体枠18から形成され、こ
の本体枠18の下端周縁に額縁部20が嵌合連設されて
いる。前記額縁部20内には、前記本体枠18の下端に
沿って並列状に複数の固定羽根24が設けられている。
【0029】前記羽根体16は、前記本体枠18の長手
方向に嵌合した矩形板30から形成され、この矩形板3
0は、幅方向に偏心した下端寄り位置が、流路12の本
体枠12の幅方向の略中心位置に軸支された回転軸32
に取付けられている。更に、前記矩形板30の回転軸3
2から長幅側となる羽根半部の幅方向長さLは、前記流
路12の流路幅Hの長さの半分よりも長く形成されてい
る。
【0030】これにより、図9に示す様に、前記羽根体
16が流路12の一方の流路壁14へ傾動したときに、
羽根体14の上端部は流路壁14に傾斜状に当接され
る。また、図10に示す様に、前記羽根体16の起立状
態において、羽根体16の上端側の右側面にストッパ3
8が当接すると共に下端側の左側面が固定羽根24に当
接して制止される。なお、羽根体16の下端側は、図5
に示した様に、固定羽根24に接した状態に配置しても
よい。
【0031】図9、図10に示す様に、前記羽根体16
を流路12に沿った起立状態から羽根体16の上端部が
流路壁14に当接した傾斜状態まで回動制御するため、
前記羽根体16と、羽根体16の上端が当接する流路壁
14と反対側の流路壁14とに付勢バネ40と、形状記
憶合金からなるコイルバネ42とが張設されている。
【0032】前記コイルバネ42は、羽根体16の回転
軸34と交差して固定された係止板44の下端側から、
流路壁14に固定された係止板44の上端側へ張設さ
れ、前記付勢バネ40は、羽根体16の前記係止板44
の上端側から流路壁14の前記係止板44の下端側へ張
架されている。
【0033】この第2実施例の到達距離制御型吹出口1
0においても、図10に示す様に、室内等の天井板46
に開口した挿入口に本体枠18を天井裏空間へ挿入して
設置し、天井裏空間に設置した空調チャンバ等より延長
したダクトを本体枠18に接続する。
【0034】そして、前記形状記憶合金からなるコイル
バネ42の変態温度は26℃程度に設定され、冬期にお
いては、略26℃以上に加温された暖気Wを本体枠18
内へ送風しながら額縁部22の固定羽根24の間隙より
吹出し、また夏期においては、略20℃以下に冷却され
た冷気Cを送風して吹出すものである。
【0035】図9に示す様に、略26℃以上に加温され
た暖気Wが流路12内に送風されると、流路12に設け
た形状記憶合金からなるコイルバネ42が付勢バネ40
の付勢力に抗しつつ変態縮長し始め、羽根体16が傾動
して上端が流路壁14に当接し、流路12内の下端部が
狭幅H1に絞られて流路12内を通流する暖気Wが加速
され、天井板46から離隔した遠地点まで暖気Wの到達
距離を延長できる。
【0036】また、図10に示す様に、流路12内を通
流する空気の温度がコイルバネ42の変態温度26℃以
下の20℃程度において、コイルバネ42は記憶形状に
復帰変態しながら伸長し始め、流路12内を通流する空
気が冷気Cとなって略17℃以下の時に付勢バネ40の
付勢力によって羽根体16は起立状態となって同羽根体
16がストッパ38に当接制止される。この起立した羽
根体16によって流路12内の下端部は流路が絞られる
ことなく、羽根体14の下端部の両側の流路は広幅H2
に拡幅され、通流する冷気Cはその速度が加速されるこ
となく、吹出される冷気Cは、天井板46に近接した近
地点へ到達しながら到達距離が短縮されることとなる。
【0037】なお、第2実施例においても、前記羽根体
16の回動操作は羽根体16を所要の駆動トルクを与え
ないと回動できない様に回動部分を設定しておき、手動
により行う様にしても良いし、温度センサと連動させた
モータ駆動により回動させる様にしても良い。
【0038】従って、第2実施例の到達距離制御型吹出
口10においても、本体枠12内に1個の羽根板16を
軸支してこの羽根板16を付勢バネ40と形状記憶合金
からなるコイルバネ42とで付勢均衡を保持しながら自
動回動させつつ空調空気の到達距離を自動制御して空調
効率を向上でき、また、簡易な構造で、組立てに手数を
要せず、部品点数も少なく、製造コストも廉価となる。
なお、前記第1、第2実施例において、形状記憶部材4
2は形状記憶合金製に限ることなく、形状記憶作用を備
えた合成樹脂、その他の金属でもよく、また、その態様
もコイルバネに限ることなく、板バネ等その他の形状と
してもよい。
【0039】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の到達距離
制御型吹出口によれば、所要の幅を有し、かつ空気の通
流する流路と、この流路内の幅方向の中央部からいずれ
かの側の流路壁へ偏った位置に回動自在に軸支された羽
根体とを備え、前記羽根体の一端部が流路壁に当接する
ときには、同羽根体の他端部と他の流路壁とで流路幅よ
り狭幅の流路を形成しながら吹出される空調空気の到達
距離を制御して成ることにより、流路内の羽根体を回動
して暖気や冷気の到達距離を制御して空調効率を高め、
構成が簡易で、羽根体の組立て、部品点数も少なく、製
造コストも安価に節約できる。
【0040】また、前記流路内には、羽根体といずれか
の側の流路壁とに連係された付勢部材と、形状記憶部材
とが設けられ、この付勢部材と形状記憶部材との付勢均
衡により、前記羽根体を回動させて流路幅を調整して成
ることにより、冬期の暖気の吹出では羽根体を傾動させ
て流路幅を狭幅に絞って到達距離を長く延長し、夏期の
冷気においては、羽根体を流路と並行な起立状態に保持
しつつ到達距離を短くして空調効率を高め得る。
【0041】次に、本考案の他の到達距離制御型吹出口
によれば、所要の幅を有し、かつ空気の通流する流路
と、この流路内の幅方向の中央部において回動自在に設
けられた羽根体と、を備え、前記羽根体は、その回動軸
に対して幅方向に偏心した位置に取り付けられ、かつ、
その長幅側の羽根半部の幅方向長さは前記流路の幅方向
長さの半分よりも長く形成されて成ることにより、流路
内の羽根体を回動して暖気や冷気の到達距離を制御して
空調効率を高め、構成が簡易で、羽根体の組立て、部品
点数も少なく、製造コストも安価に節約できる。
【0042】また、前記流路内には、羽根体といずれか
の側の流路壁とに連係された付勢部材と、形状記憶部材
とが設けられ、この付勢部材と形状記憶部材との付勢均
衡により、前記羽根体を回動させて流路幅を調整して成
ることにより、冬期の暖気の吹出では羽根体を傾動させ
て流路幅を狭幅に絞って到達距離を長く延長し、夏期の
冷気においては、羽根体を流路と並行な起立状態に保持
しつつ到達距離を短くして空調効率を高め得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例に係る到達距離制御型吹出
口の平面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】図1のC−C線断面図である。
【図5】起立状態の羽根体の下端が固定羽根の上端に接
した実施例を示した断面図である。
【図6】到達距離制御型吹出口の底面図である。
【図7】到達距離制御型吹出口における暖気の吹出し状
態の説明図である。
【図8】到達距離制御型吹出口における冷気の吹出し状
態の説明図である。
【図9】本考案の第2実施例に係る到達距離制御型吹出
口における暖気の吹出し状態を示した断面図である。
【図10】同じく第2実施例に係る到達距離制御型吹出
口における冷気の吹出し状態を示した断面図である。
【図11】到達距離制御型吹出口を設置した天井面の斜
視図である。
【図12】従来のスロットノズル型吹出口の断面図であ
る。
【符号の説明】
10 到達距離制御型吹出口 12 流路 14 流路壁 16 羽根体 20 額縁部 32 回転軸 40 付勢部材 42 形状記憶部材 H 流路幅 W 暖気 C 冷気
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−40424(JP,A) 実開 昭62−63645(JP,U) 実開 昭63−69937(JP,U) 実公 平4−42668(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 13/14 F24F 13/068

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所要の幅を有しかつ空気の通流する流路
    と、 この流路内の幅方向の中央部からいずれかの側の流路壁
    へ偏った位置に回動自在に軸支された羽根体と、 前記流路内であって羽根体の空気流れ下流側に配置さ
    れ、羽根体が流路壁に並行に位置するときにおいて、羽
    根体の空気流れ下流端が当接するかまたは少なくとも羽
    根体が傾動して流路を狭くするときに空気の加速状態に
    影響を与えない程度で羽根体の空気流れ下流端に近接し
    た位置に設けられた固定羽根と、を備え、 前記羽根体の一端部が流路壁に当接するときには、同羽
    根体の他端部と他の流路壁とで流路幅より狭幅の流路を
    形成しながら吹出される空調空気の到達距離を制御して
    成る到達距離制御型吹出口。
  2. 【請求項2】 前記流路内には、羽根体といずれかの側
    の流路壁とに連係された付勢部材と、形状記憶部材とが
    設けられ、 この付勢部材と形状記憶部材との付勢均衡により、前記
    羽根体を回動させて流路幅を調整して成る請求項1記載
    の到達距離制御型吹出口。
  3. 【請求項3】 所要の幅を有し、かつ空気の通流する流
    路と、 この流路内の幅方向の中央部において回動自在に設けら
    れた羽根体と、 前記流路内であって羽根体の空気流れ下流側に配置さ
    れ、羽根体が流路壁に並行に位置するときにおいて、羽
    根体の空気流れ下流端が当接するかまたは少なくとも羽
    根体が傾動して流路を狭くするときに空気の加速状態に
    影響を与えない程度で羽根体の空気流れ下流端に近接し
    た位置に設けられた固定羽根と、を備え、 前記羽根体は、その回動軸に対して幅方向に偏心した位
    置に取り付けられ、かつ、その長幅側の羽根半部の幅方
    向長さは前記流路の幅方向長さの半分よりも長く形成さ
    れて成ることを特徴とする到達距離制御型吹出口。
  4. 【請求項4】 前記流路内には、羽根体といずれかの側
    の流路壁とに連係された付勢部材と、形状記憶部材とが
    設けられ、 この付勢部材と形状記憶部材との付勢均衡により、前記
    羽根体を回動させて流路幅を調整して成る請求項3記載
    の到達距離制御型吹出口。
JP1993071841U 1993-12-09 1993-12-09 到達距離制御型吹出口 Expired - Fee Related JP2605022Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993071841U JP2605022Y2 (ja) 1993-12-09 1993-12-09 到達距離制御型吹出口

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993071841U JP2605022Y2 (ja) 1993-12-09 1993-12-09 到達距離制御型吹出口

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0735945U JPH0735945U (ja) 1995-07-04
JP2605022Y2 true JP2605022Y2 (ja) 2000-06-19

Family

ID=13472177

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1993071841U Expired - Fee Related JP2605022Y2 (ja) 1993-12-09 1993-12-09 到達距離制御型吹出口

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2605022Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0735945U (ja) 1995-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2577473B2 (ja) 自動車の空調風吹出装置
JP3069577B2 (ja) 空気調和装置
EP0825390B1 (en) Air conditioner indoor unit
JPH109657A (ja) 空気調和装置の室内機
JPH04295539A (ja) 空気調和機の風向制御装置
JP2605022Y2 (ja) 到達距離制御型吹出口
JPH0519698Y2 (ja)
JPH04169738A (ja) 空気調和装置
US6113487A (en) Air-flow direction-control apparatus of a window type air conditioner
JP3203131B2 (ja) 空気調和機
JPS6216588Y2 (ja)
JPH09287766A (ja) 空気調和機
JPS6228498Y2 (ja)
CN220355689U (zh) 出风摆叶结构
JPH0347164Y2 (ja)
JPH05332604A (ja) 空気調和機の風向調節装置
JPH0419395Y2 (ja)
JP3060056B2 (ja) 空調用吹出口における風向調整器
JPH0434353Y2 (ja)
JPH0230674Y2 (ja)
JPH0989283A (ja) 空調用吹出口
JPH0875236A (ja) 空気調和機の室内機
US20230151999A1 (en) Blow-out unit and air conditioning apparatus
JPH09113025A (ja) 空気調和機
JP3241948B2 (ja) 風向自動切替え装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080414

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees