JP2604884Y2 - ガスメータ用遠隔表示装置 - Google Patents

ガスメータ用遠隔表示装置

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JP2604884Y2
JP2604884Y2 JP1993050965U JP5096593U JP2604884Y2 JP 2604884 Y2 JP2604884 Y2 JP 2604884Y2 JP 1993050965 U JP1993050965 U JP 1993050965U JP 5096593 U JP5096593 U JP 5096593U JP 2604884 Y2 JP2604884 Y2 JP 2604884Y2
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力 海陸
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馨一 友田
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ガスメータの計量値お
よび異常の管理情報をそのガスメータから離れた場所で
表示するガスメータ用遠隔表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の遠隔表示装置では、ガスメータに
よって計量されたガス流量の計量値だけを表示するよう
に構成され、屋外に設置されるガスメータの計量値を屋
内に設置される遠隔表示装置によって検針することがで
きるため、工場などの広い敷地内に広範囲にわたってガ
スメータが設置されていても、遠隔表示装置が設置され
る場所から移動することなしにガスメータの計量値を検
針することができる。また、前記ガスメータには、地
震、過大流量、ガスの漏洩および過小流量などの異常発
生時にガスメータ内の流路を遮断する遮断弁と異常表示
ランプとが設けられており、前記異常が生じたときには
前記遮断弁が作動されて流路が閉鎖されるとともに、前
記異常表示ランプが点滅する。したがって異常の発生に
よって遮断弁が閉鎖したか否かはガスメータに設けられ
る異常表示ランプを確認しなければならず、利便性が悪
いという問題がある。
【0003】このような問題を解決するには、遠隔表示
装置に関する管理情報をも遠隔表示装置によって表示さ
せればよいけれども、前記遠隔表示装置だけに関する管
理情報と、前記ガスメータだけに関する管理情報とが同
一の表示態様で表示されると、ガスメータにだけ関する
管理情報であるか遠隔表示装置だけに関する管理情報で
あるかを容易に識別することができず、利便性が悪いと
いう問題がある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】したがって本考案の目
的は、ガス流量以外の異常の管理情報を表示可能とし、
しかも複数の管理情報のうちガスメータだけに関する管
理情報と、それ以外に関する管理情報とを容易に識別す
ることができるガスメータ用遠隔表示装置を提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、(a)表示器
15と、 (b)押圧操作される切換えスイッチ9と、 (c)ガスメータ3に接続され、複数種類の各異常を表
す表示コードをストアするメモリ14と、 (d)表示制御手段13であって、発生している複数種
類の異常のうちの1つを表すメモリにストアされた表示
コードと、発生している異常の種類の数とを表示器15
によって表示する初期状態の動作と、切換えスイッチ9
を押圧操作するたびに、異常の種類を表す表示コードを
1つずつ順次的に表示するとともに、残りの異常の種類
の数を表示する動作と、ガスメータ3によって計量され
たガス計量値を表示する動作とを、順次的に繰返して行
い、切換えスイッチ9が予め定める時間、押圧操作され
ないとき、表示の前記初期状態の動作に戻し、ガスメー
タとの接続によって、そのガスメータに予め設定されて
いる識別コードを呼出して、そのガスメータのガス計量
値および異常を表す表示コードを識別し、表示器15に
表示させ、表示器15にはまた、ガスメータ3によって
計量されたガス流量を表示させ、しかもガス流量の表示
を、前記異常が発生したガスメータと、それ以外とで、
異なる態様で表示させる表示制御手段とを含むことを特
徴とするガスメータ用遠隔表示装置である。また本考案
は、異常発生時にガスメータ内のガスの流路を遮断する
遮断弁の開閉動作を制御する遮断弁遠隔制御手段をさら
に含み、この遮断弁遠隔制御手段は、磁力によってスイ
ッチング態様を切換えるスイッチング素子を含み、表示
器15は、遮断弁の開閉状態を表示することを特徴とす
る。
【0006】
【作用】本考案に従えば、ガスメータによって計量され
たガス流量が表示器15によって表示され、さらにその
異常が発生したガスメータ3と、それ以外とで、異なる
態様で、たとえば点滅表示によって、表示し、こうして
警報表示が行われる。このようにしてガスメータに関連
する管理情報のうち、ガスメータ3で発生した異常と、
それ以外で発生した異常とを、容易に識別することが可
能となり、利便性が向上される。本考案に従えば、表示
器によってガスメータと遠隔表示装置との接続時に、ガ
スメータに予め設定されている識別コードが呼出され、
遠隔表示装置で設定されるまでこのような識別コードに
よって前記ガスメータを他のガスメータと識別し、その
ガスメータに関連する情報だけを表示することができ
る。これによって作業者がガスメータと遠隔表示装置と
が接続されたときに、手作業によって、ガスメータの識
別コードを遠隔表示装置に設定する必要がなくなり、手
間および労力を削減して利便性を向上することができ
る。また本考案に従えば、メモリ14には、ガスメータ
3で発生する複数種類の各異常を表す表示コードがスト
アされ、表示の初期状態では、後述の図4(1)に示さ
れるように、発生している複数種類の異常のうちの1つ
を表すメモリにストアされた表示コードと、発生してい
る異常の種類の数とを表示する。切換えスイッチ9を押
圧操作するたびに、図4(2)に示されるように、異常
の種類を表す表示コードを1つずつ順次的に表示すると
ともに、残りの異常の種類の数を表示する動作を順次的
に行う。さらにガスメータによって計量された計量値
を、図4(3)のように表示する動作を順次的に行う。
さらに切換えスイッチ9が、予め定める時間、たとえば
後述のように15秒間、押圧操作されないとき、前述の
図4(1)の初期状態の動作に戻る。こうしてガスメー
タ3における複数種類の異常を、もれなく確実に遠隔表
示させることが可能となる。さらに本考案に従えば、前
記遮断弁遠隔制御手段はスイッチング素子を有し、この
スイッチング素子は磁力によってスイッチング態様を切
換えることができる。従って操作者が永久磁石片によっ
て前記スイッチング素子を切換え、遮断弁の開閉制御動
作を行うことがある。これによって、外部から不用意に
遮断弁が閉鎖されあるいは開放されることを防止するこ
とができ、いたずらなどによる誤動作を確実に防ぐこと
ができる。
【0007】
【実施例】図1は本考案の一実施例のガスメータ用遠隔
表示装置1にガスメータ3が接続された状態を示す斜視
図である。本実施例のガスメータ用遠隔表示装置1に
は、たとえばベランダや地表面下などの容易に検針する
ことが困難な場所に設けられるガスメータ3が通信ライ
ン4によって接続される。この遠隔表示装置1は、ガス
メータ3によって計量されたガス流量を表示するため
に、6つの8の字セグメントによって構成されるガス流
量表示手段5と、ガスメータ3に関連する1または複数
の管理情報が個別に表示され、2つの8の字セグメント
によって構成される管理情報表示手段6と、前記管理情
報表示手段6によって表示されるべき管理情報の件数が
表示され、1つの8の字セグメントによって構成される
件数表示手段7と、ガスメータ3に内蔵される遮断弁に
よってガスメータ内のガスの流路が閉鎖されているかま
たは開放されているかを示す開閉状態を表示する開閉状
態表示手段8と、管理情報表示手段6によって表示され
るべき管理情報を順次的に切換えて表示させるための切
換えスイッチ9と、検針者によって所持される永久磁石
片などの磁気発生手段を近接させることによってスイッ
チング態様を変化させ、これによって前記遮断弁を開閉
動作させるための遮断弁遠隔制御手段としてのスイッチ
ング素子10とを含む。
【0008】前記ガスメータ3は、通信機能を備えるい
わゆるマイコンメータと呼ばれる膜式ガスメータであっ
て、半二重通信方式で調歩同期方式によって300ビッ
ト/secの通信速度で通信することができる。なお、
ガスメータ3は、前記膜式ガスメータに代えて、通信機
能を有するフルイディックガスメータであってもよい。
【0009】図2は、遠隔表示装置1の概略的な電気的
構成を示すブロック図である。前記遠隔表示装置1は、
通信ライン4が接続される端子11と、端子11に接続
され、CPU(中央演算処理装置)などによって実現さ
れる表示制御手段としての信号処理回路13と、ガスメ
ータ3に関する管理情報がガスメータのストア領域にス
トアされるメモリ14と、信号処理回路13からの出力
信号に基づいて前述の各表示手段5,6,7,8を含む
表示器15を駆動するための駆動回路16と、信号処理
回路13、メモリ14および駆動回路16に電力を供給
する電源17と、マイクロスイッチによって実現される
前記切換えスイッチ9と、リードスイッチによって実現
される前記スイッチング素子10とを含む。
【0010】前記表示器15は、たとえば液晶表示素子
であってもよく、LED(発光ダイオード)であっても
よく、EL(エレクトロルミネッセンス)素子であって
もよく、さらにプラズマ表示管などであってもよい。ま
た前記メモリ14は、RAM、EP−ROMなどによっ
て実現される。さらに前記電源17は、たとえば10年
以上の長期間にわたって遠隔表示装置1を作動させるこ
とができるリチウム電池が用いられる。
【0011】図3は表示器15の表示状態を示す図であ
る。ガスメータ3および遠隔表示装置1に異常が生じて
いない状態では、図3(1)に示されるように、開閉状
態表示手段8には表示内容「通常」が表示され、ガスメ
ータ3内の遮断弁は開放された状態で、異常がないこと
を示している。
【0012】検針者によって前記切換えスイッチ9が誤
動作防止のためにたとえば2秒間押圧され続けると、前
記信号処理回路13は切換えスイッチ9が計量値を表示
するためにオンしたものと判断し、ガス流量表示手段5
によって、図3(2)に示されるように、ガスメータ3
の計量値を表示内容「002468」としてたとえば1
5秒間表示させた後、その表示を消去させる。
【0013】またガスメータ3および遠隔表示装置1に
おいて異常が生じたときには、図3(3)に示されるよ
うに、前記遮断弁は開放されたままであれば開閉状態表
示手段8の表示領域にはその旨を示す表示内容「通常」
が表示され、また管理情報表示手段6の表示領域には異
常の種類を示す表示内容「20」が表示され、さらに件
数表示手段7の表示領域には発生した異常の種類の件数
を示す表示内容「1」が表示され、さらにガス流量表示
手段5の表示領域には全ての8の字セグメントによって
表示内容「888888」が点滅表示される。このよう
な点滅表示によって発生した異常が警報すべき異常の種
類であることを強調して表示することができ、表示効果
が向上される。
【0014】またガスメータ3と遠隔表示装置1とが通
信ライン4を介して通信中であるときには、図3(4)
に示されるように、開閉状態表示手段8の表示領域には
表示内容「通常」が表示され、ガス流量表示手段5の表
示領域には表示内容「−−−−−−」が表示される。
【0015】さらに、ガスメータ3から通信ライン4を
介して遠隔表示装置1に前記遮断弁の遮断情報を入力し
たときには、図3(5)に示されるように、開閉状態表
示手段8の表示領域には「ガス停止」が表示され、管理
情報表示手段6の表示領域には前記遮断弁が遮断したこ
とを示す表示内容「13」が表示され、件数表示手段7
の表示領域にはその件数「1」が表示される。
【0016】またガスメータ3からの管理情報以外の管
理情報、すなわち遠隔表示装置1にだけ関する管理情報
を表示する場合は、図3(6)に示されるように、開閉
状態表示手段8の表示領域には「通常」が表示された状
態で、管理情報表示手段6の表示領域にはガスメータ3
以外で異常が生じたことを示す表示内容「E1」が表示
され、件数表示手段8にはその件数「1」が表示され
る。このとき、ガス流量表示手段8には異なる表示態様
として「888888」が点滅表示されている。
【0017】上述の図3(3)および図3(5)の表示
態様において表示される管理情報表示手段6の表示内容
は、一例としてたとえば表1に示されるように、複数の
異常原因に対応して表示コードが予め設定されており、
前記異常原因がガスメータ3からの出力信号として遠隔
表示装置1の信号処理回路13に入力されると、その入
力信号に対応してメモリ14に記憶された表示コードを
呼出し、その表示コードに対応した表示制御信号を駆動
回路16に出力して表示器15の前記管理情報表示手段
6に表示させる。これらの表示コードは数字に限るもの
ではなく、図3(6)のようにアルファベットと数字と
の組合わせによって表示コードを構成するようにしても
よい。また各表示手段5,6,7,8はセグメント表示
に限るものではなく、たとえばドットマトリクスによっ
て文字および符号などのキャラクタを表示させるように
してもよい。なお、表示コード24〜31は、ガスメー
タ3がフルイディックガスメータである場合の異常原因
に対応する表示コードである。
【0018】
【表1】
【0019】図4は、異常が2種類以上発生したときの
表示態様を示す図である。まず最初に表1に示されるよ
うな異常が発生すると、図4(1)に示されるようにた
とえば2つの異常が発生したときには、件数表示手段7
の表示領域に表示内容「2」が表示され、1つ目の異常
の種類が管理情報表示手段6の表示領域に表示内容
「7」として表示され、このときガスメータ3内の遮断
弁が遮断されるので、開閉状態表示手段8の表示領域に
は「ガス停止」が表示される。この状態で切換えスイッ
チ9を押圧操作すると、表示器15の表示は図4(2)
に示されるように切換えられ、第2の異常の種類が表示
される。すなわち、件数表示手段7の表示領域には残り
の異常の種類の数「1」が表示され、また管理情報表示
手段6にはその異常の種類に対応する表示コード「1
4」が表示される。さらに切換えスイッチ9を押圧操作
すると、図4(3)に示されるようにガス流量表示手段
5の表示領域に計量値「003749」が表示され、さ
らに切換えスイッチ9を押圧操作すると図4(1)の表
示態様に戻る。このように異常の種類の件数が複数であ
るときには、切換えスイッチ9を押圧操作するたびに発
生している異常の種類を個別的に表示し、上記の表示動
作が繰返される。また切換えスイッチ9が15秒間押圧
操作されないときには、初期状態の表示態様、すなわち
本実施例では図4(1)に示される表示内容が表示され
る。
【0020】前記遠隔表示装置1は、出荷時には図示し
ないスイッチによってスリープモードに設定されてお
り、このスリープモードを解除するときには、各ガスメ
ータ3に接続した後、切換えスイッチ9をたとえば2秒
間押し続けることによって前記信号処理回路13が起動
し、通信中表示(図3(4)参照)の後、しばらくして
図3(2)に示されるように検針値が表示される。この
とき、前記信号処理回路13は、ガスメータ3の形式号
数および需要家の識別コードを自動的に設定し、この需
要家の識別コードの照合はガスメータ3との交信時にお
いて、起動電文の応答信号を受信するたびに行われる。
またガスメータ3の交換時にも、需要家の識別コード
(IDコード)が前回と異なる場合には、ガスメータの
形式番号数を要求し、新たな需要家の識別コードおよび
形式号数の書換えを行うように設定されている。
【0021】図5は遠隔表示装置1の正面図であり、図
6は遠隔表示装置1の背面図であり、図7は遠隔表示装
置1の右側面図であり、図8は遠隔表示装置1の底面図
である。前記遠隔表示装置1は、前記表示器15が設け
られる本体18と、本体18の周縁部に一体的に形成さ
れる偏平な合成樹脂製のフランジ19と、前記表示器1
5の表示面が露出する開口20を有し、前記表示面が臨
む前側、すなわち図7の左側から前記フランジ19に着
脱自在に装着される合成樹脂製の前カバー体21とを有
する。
【0022】このような構成を有する遠隔表示装置1
は、建物などの壁23に形成された凹所24内に前記本
体18が部分的に嵌まり込んだ状態で前記壁23に取付
けられる埋込み形であって、本体18の背面に設けられ
る前記端子11に通信ライン4が接続される。また前方
から見たときには、図5に示されるように前記表示器1
5の表示領域と切換えスイッチ9とが露出しているけれ
ども、スイッチング素子10は裏側に配置されているた
め、視認することはできない。これによって外部から不
用意に遮断弁を開放させあるいは復帰させることができ
ないようにして、いたずらなどによる誤動作を防止する
ことができる。このようなスイッチング素子10によっ
て各ガスメータに備えられる遮断弁を開閉制御するに
は、操作者が永久磁石片を所持し、たとえば遮断弁を閉
じるときには永久磁石片を前記スイッチング素子10に
5秒間近付け、また遮断弁を開放させるときにも前記永
久磁石片を5秒間近付け、さらに信号処理回路13の起
動を停止させるときには、切換えスイッチ9を押しなが
ら永久磁石片をスイッチング素子10に5秒間近付ける
ことによってスイッチング素子10のスイッチング態様
を切換えることができる。このようにして信号処理回路
13を不能動化させておくことによって、電源17の電
力の無駄な消費を低減させることができる。
【0023】図9はフランジ19を含む本体18の正面
図であり、図10は本体18の右側面図であり、図11
は図9の切断面線XI−XIから見た断面図である。前
記本体18は、前記フランジ19が一体的に形成される
ケーシング25を有し、このケーシング25は前記開口
20を有するケーシング本体26と、ケーシング本体2
6の開口端部に嵌着される蓋体27とを有する。この蓋
体27には前記端子11が設けられる。またケーシング
本体26内の空間28には、前記切換えスイッチ9およ
びスイッチング素子10が接続された回路基板29が固
定され、この回路基板29には電源17が電気的に接続
された状態で保持されている。ケーシング本体26の開
口端部には、周方向全周にわたって凹溝30が形成さ
れ、この凹溝30にはゴムなどの可撓性および弾発性を
有する材料から成る環状のシール材31が嵌着される。
シール材31は、ケーシング本体26に蓋体27が装着
された状態で、蓋体27の周縁部に周方向全周にわたっ
て弾発的に当接し、気密性および水密性を達成してい
る。
【0024】図12は、図9の切断面線XII−XII
から見た拡大断面図である。前記フランジ19には、複
数(本実施例では6)の係合孔33が形成されるととも
に、前記壁23に本体18を固定するための木ねじなど
のねじ部材の軸部が挿通する複数(本実施例では4)の
挿通孔34とが形成される。各係合孔33内には、先端
部が半球状の係合突起35が形成される。また前記複数
の挿通孔34のうちの1つは円形であり、残余の挿通孔
34は前記円形の挿通孔に向けて延びる長孔である。こ
れによって前記円形の挿通孔34にねじ部材を挿通して
壁23に本体11を係止させた後、残余の挿通孔34に
それぞれねじ部材を挿通して壁23に螺着し、本体18
の取付け角度が水平となるように位置決めすることがで
きる。
【0025】図13は前カバー体21の正面図であり、
図14は前カバー体21の背面図であり、図15は前カ
バー体21の右側面図であり、図16は前カバー体21
の底面図である。前記開口20を有する前カバー体21
には、複数(本実施例では6)の係合爪36が形成され
る。各係合爪36は、前述の図12に示されるように、
フランジ19の各係合孔33内に嵌まり込み、各係合爪
36の前記係合突起35の先端部よりも大きな曲率を有
する球面状の嵌合凹所37内に各係合突起35が嵌まり
込む。このような構成によって本体18に前カバー体2
1が着脱自在に装着される。この前カバー体21によっ
てフランジ19の前記ねじ部材が露出する挿通孔34を
前方から覆い隠し、外見上の美観を向上することができ
る。
【0026】図17は、後カバー体38の正面図であ
り、図18は後カバー体38の背面図であり、図19は
後カバー体38の右側面図であり、図20は後カバー体
38の底面図である。本実施例の後カバー体38は、遠
隔表示装置1が壁掛け形として用いられる場合に前記本
体18に装着される。この後カバー体38は合成樹脂製
であって、大略的に箱状に形成され、前記本体18およ
びフランジ19に背後側から装着される。底板39に
は、前記本体18に後カバー体38を固定するためのボ
ルトの軸部が挿通する複数(本実施例では4)のボス4
0と、前記フランジ19に形成される挿通孔34と同様
に形成される複数(本実施例では4)の挿通孔41と、
複数(本実施例では3)の分離片43とが形成される。
各分離片43は、閉ループ状に延びる複数の長孔44の
斜め方向に介在される複数の前記側部45によってその
周縁部の底板39に連なり、希望する分離片43を手指
で押圧することによって分離することができる。こうし
て形成された開口から、前記通信ライン4を外部へ取出
すことができる。
【0027】前記底板39の周縁部にほぼ直角に屈曲し
て連なる側壁46の下部47には、前記分離片43と同
様な構成を有する複数(本実施例では3)の分離片48
が形成される。これらの分離片48を分離することによ
って形成される開口を介してもまた、前記通信ライン4
を希望する位置から外部へ取出すことができる。
【0028】このような後カバー体38が装着された遠
隔表示装置を壁23に取付けるにあたっては、まず後カ
バー体38だけが壁23に固定される。このとき複数の
分離片43および48のうち希望する位置の分離片を分
離して開口を形成しておき、まず円形の挿通孔41に木
ねじなどのねじ部材を挿通して取付位置に大略的に位置
決めし、そのねじ部材を締付けて壁23に後カバー体3
8を固定する。その後、残余の挿通孔41にねじ部材を
挿通して壁23に螺着し、ほぼ水平となるように位置決
めし、各ねじ部材を締付けて固定する。こうして壁23
に後カバー体38が固定された後、分離片を分離して形
成された開口に通信ライン4を挿通して取出し、本体1
8をビスなどによって後カバー体38に固定し、本体1
8に前カバー体21を装着して遠隔表示装置1の取付作
業が終了する。このようにして遠隔表示装置1を希望す
る位置に容易かつ正確に取付けることができるので、取
付作業の効率が格段に向上される。
【0029】以上の実施例では、ガス流量表示手段5、
管理情報表示手段6、件数表示手段7および開閉状態表
示手段8を1つの液晶表示素子によって実現するように
したけれども、本考案の他の実施例として、各表示手段
5〜8を個別の液晶表示素子によって実現するようにし
てもよい。
【0030】
【考案の効果】以上のように本考案によれば、表示器1
5にはガスメータ3によって計量されたガス流量を表示
させ、しかもそのガス流量の表示を、前記異常が発生し
たガスメータ3と、それ以外とで、異なる態様で表示さ
せるので、そのようなガスメータ3に関連する管理情報
を容易に識別することが可能となり、利便性を向上する
ことができる。また本考案によれば、ガスメータとの接
続によってそのガスメータの識別コードを呼出して、前
記ガスメータのガス計量値および異常を表す表示コード
を識別することができるので、ガスメータと遠隔表示装
置との接続時に、作業者の手作業によって遠隔表示装置
にガスメータの識別コードを設定し直す必要がなくな
り、接続時における設定作業に要する手間および労力を
なくし、利便性を向上することができる。本考案によれ
ば、表示制御手段13は、ガスメータ3において発生し
ている複数種類の異常のうちの1つを表す表示コード
と、発生している異常の種類の数とを初期状態の動作で
表示器15によって表示し、切換えスイッチ9の押圧操
作のたびに、図4(2)のように異常の種類を表す表示
コードを1つずつ順次的に表示するとともに、残りの異
常の種類の数を表示する動作を行う。さらに切換えスイ
ッチ9の押圧操作によって、図4(3)のようにガス計
量値を表示する動作を行う。このようにしてガスメータ
に発生した複数種類の異常を、漏れなく確実に遠隔表示
して操作者が知ることができる。さらに本考案によれ
ば、切換えスイッチ9が予め定める時間、たとえば前述
のように15秒間、押圧操作されないとき、表示の前記
初期状態の動作に戻る。本考案によればさらに、前記遮
断弁遠隔制御手段は磁力によってスイッチング態様を切
換えるスイッチング素子を有するので、不用意に遮断弁
が開閉操作されることを防止することができ、いたずら
などによる誤動作を確実に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例のガスメータ用遠隔表示装置
1の全体の構成を示す斜視図である。
【図2】遠隔表示装置1の電気的構成を示す簡略化した
ブロック図である。
【図3】遠隔表示装置1の表示状態を示す図である。
【図4】切換えスイッチ9の押圧操作に伴って切換えら
れる表示状態を示す図である。
【図5】遠隔表示装置1の正面図である。
【図6】遠隔表示装置1の背面図である。
【図7】遠隔表示装置1の右側面図である。
【図8】遠隔表示装置1の底面図である。
【図9】本体18の正面図である。
【図10】本体18の右側面図である。
【図11】図9の切断面線XI−XIから見た断面図で
ある。
【図12】図9の切断面線XII−XIIから見た拡大
断面図である。
【図13】前カバー体21の正面図である。
【図14】前カバー体21の背面図である。
【図15】前カバー体21の右側面図である。
【図16】前カバー体21の底面図である。
【図17】後カバー体38の正面図である。
【図18】後カバー体38の背面図である。
【図19】後カバー体38の右側面図である。
【図20】後カバー体38の底面図である。
【符号の説明】 1 ガスメータ用遠隔表示装置 3 ガスメータ 4 通信ライン 5 ガス流量表示手段 6 管理情報表示手段 7 件数表示手段 8 開閉状態表示手段 9 切換えスイッチ 10 スイッチング素子 11 端子 13 信号処理回路 14 メモリ 15 表示器 16 駆動回路 17 電源 18 本体 19 フランジ 20 開口 21 前カバー体 38 後カバー体 43,48 分離片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 安井 昌広 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社内 (72)考案者 小野田 元 東京都板橋区志村1丁目2番3号 株式 会社金門製作所内 (72)考案者 友田 馨一 大阪府東大阪市西岩田4丁目7番31号 株式会社金門製作所 関西研究所内 (72)考案者 樺山 徹 大阪府東大阪市西岩田4丁目7番31号 株式会社金門製作所 関西研究所内 (56)参考文献 特開 平5−157596(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 15/06 G01F 3/22

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)表示器15と、 (b)押圧操作される切換えスイッチ9と、 (c)ガスメータ3に接続され、複数種類の各異常を表
    す表示コードをストアするメモリ14と、 (d)表示制御手段13であって、 発生している複数種類の異常のうちの1つを表すメモリ
    にストアされた表示コードと、発生している異常の種類
    の数とを表示器15によって表示する初期状態の動作
    と、 切換えスイッチ9を押圧操作するたびに、異常の種類を
    表す表示コードを1つずつ順次的に表示するとともに、
    残りの異常の種類の数を表示する動作と、 ガスメータ3によって計量されたガス計量値を表示する
    動作とを、 順次的に繰返して行い、 切換えスイッチ9が予め定める時間、押圧操作されない
    とき、表示の前記初期状態の動作に戻し、 ガスメータとの接続によって、そのガスメータに予め設
    定されている識別コードを呼出して、そのガスメータの
    ガス計量値および異常を表す表示コードを識別し、表示
    器15に表示させ、 表示器15にはまた、ガスメータ3によって計量された
    ガス流量を表示させ、しかもガス流量の表示を、前記異
    常が発生したガスメータと、それ以外とで、異なる態様
    で表示させる表示制御手段とを含むことを特徴とするガ
    スメータ用遠隔表示装置。
  2. 【請求項2】 異常発生時にガスメータ内のガスの流路
    を遮断する遮断弁の開閉動作を制御する遮断弁遠隔制御
    手段をさらに含み、 この遮断弁遠隔制御手段は、磁力によってスイッチング
    態様を切換えるスイッチング素子を含み、 表示器15は、遮断弁の開閉状態を表示することを特徴
    とする請求項1記載のガスメータ遠隔表示装置。
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